JP2012197725A - ローリングピストン型圧縮機及びベーン - Google Patents
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Abstract
【課題】ローリングピストン型圧縮機のベーンの軽量化を図り、高速化に対応した圧縮機及びベーンを提供する。
【解決手段】円筒ピストン(5)が、シリンダ(8)の内周面(8’)を公転して、作動室(80)内の作動流体を圧縮するローリングピストン型圧縮機において、作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】円筒ピストン(5)が、シリンダ(8)の内周面(8’)を公転して、作動室(80)内の作動流体を圧縮するローリングピストン型圧縮機において、作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、ベーンの軽量化を図り、高速化に対応したローリングピストン型圧縮機及びベーンに関する。
家庭用ルームエアコン用圧縮機としてローリングピストン型圧縮機は、効率の高さや、コスト競争力に優れているため、これまで広く使用されてきている。このようなローリングピストン型圧縮機の一例としては、特許文献1(1段型)や特許文献2(図6〜7、2段型)などが挙げられる。
ローリングピストン型圧縮機においては、作動室を吸入室と圧縮室に仕切るベーンが用いられており、このベーンは圧縮作動中、ロータの動きに追従して上下動を行っている。このベーンには、ロータとのシールの役割があり、ロータの動きに対して離れることの無いように、バネと背圧を付加してある。しかし、圧縮機が高回転になるとベーンの往復運動も早くなり、ベーンに働く慣性力が増大し、最悪の場合、背圧力やバネの押付け力以上となり、ベーン先端とロータ側面との間が離れることで、性能の低下を引き起こすことがあった。これを解決するためにはバネを大型化させ押し付け力を増大させることが考えられるが、圧縮機の大型化を招くことになる。
このような問題に対して、特許文献3には、ベーンの内部に中空部を設けることでベーンの軽量化を図ることで慣性力を低減する方法が開示されている。この中空ベーンは、ロータとの接触面との反対側の非摺動面は、開放端となっており、ベーン内部を中空にすることで軽量化を図ったものである。しかし、圧縮機の高回転化が進む昨今においては、ベーンの軽量化だけでは不十分なのが現実である。
近年、電動圧縮機に対する小型化の要請は益々高まってきており、小型化実現のためには、圧縮機がより高回転化することが求められている。このため、圧縮機の高回転化は、6000rpmを超えて、8000〜10000rpmを目指すようなレベルに来ており、今後EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド)、HV(ハイブリッド自動車)のヒートポンプへの適用を考えると、圧縮機の更なる高速化が予想され、これまでの設計の延長線上で対応できないのが現状であった。
本発明は、上記問題に鑑み、ローリングピストン型圧縮機のベーンの軽量化を図り、高速化に対応した圧縮機を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、円筒ピストン(5)が、シリンダ(8)の内周面(8’)を公転して、作動室(80)内の作動流体を圧縮するローリングピストン型圧縮機において、作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とするローリングピストン型圧縮機である。
これにより、ベーンを軽量化し、ベーン慣性力の影響を小さくさせることで、高回転まで安定した接触力を確保することができる。さらに、ベーン内部の密閉状の空間に液体が封入されているので、総量として軽量化するとともに、内部の液体による剛性の向上を行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ベーン(14)には、封入された液体が、流入、流出する絞り孔(101、102、103)が、少なくとも1つ設けられたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記液体が、潤滑油であり、前記作動室(80)の吸入側空間(80−1)と吐出側空間(80−2)との間に発生する差圧により、前記ベーン(14)に生じたモーメントに対して、前記絞り孔(101、102)の少なくとも1つが、ベーン受入溝(85)から反力を受ける領域(B、C)に設けられたことを特徴とする。
これにより、請求項1の発明の効果に加えて、ベーン14内に封入された潤滑油が、曲げモーメントによって流出するので、ベーン14における、ベーン受入溝85からの反力を受ける受圧部領域の潤滑を良好に保つことができる。
これにより、請求項1の発明の効果に加えて、ベーン14内に封入された潤滑油が、曲げモーメントによって流出するので、ベーン14における、ベーン受入溝85からの反力を受ける受圧部領域の潤滑を良好に保つことができる。
請求項4の発明は、ローリングピストン型圧縮機の作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)において、該ベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とするローリングピストン型圧縮機のベーン(14)である。
これにより、ベーンを軽量化し、ベーン慣性力の影響を小さくさせることで、高回転まで安定した接触力を確保することができる。さらに、ベーン内部の密閉状の空間に液体が封入されているので、総量として軽量化するとともに、内部の液体による剛性の向上を行うことができる。
これにより、ベーンを軽量化し、ベーン慣性力の影響を小さくさせることで、高回転まで安定した接触力を確保することができる。さらに、ベーン内部の密閉状の空間に液体が封入されているので、総量として軽量化するとともに、内部の液体による剛性の向上を行うことができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記ベーン(14)には、封入された液体が、流入、流出する絞り孔(101、102、103)が、少なくとも1つ設けられたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において、前記液体が、潤滑油であり、前記作動室(80)の吸入側空間(80−1)と吐出側空間(80−2)との間に発生する差圧により、前記ベーン(14)に生じたモーメントに対して、前記絞り孔(101、102)の少なくとも1つが、ベーン受入溝(85)から反力を受ける領域(B、C)に設けられたことを特徴とする。
これにより、請求項4の発明の効果に加えて、ベーン14内に封入された潤滑油が、曲げモーメントによって流出するので、ベーン14における、ベーン受入溝85からの反力を受ける受圧部領域の潤滑を良好に保つことができる。
これにより、請求項4の発明の効果に加えて、ベーン14内に封入された潤滑油が、曲げモーメントによって流出するので、ベーン14における、ベーン受入溝85からの反力を受ける受圧部領域の潤滑を良好に保つことができる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明のベーンを、特許文献1と同様なローリングピストン型圧縮機に適用した場合の一実施形態について説明するが、これに限定されるものではなく、2段型のローリングピストン型圧縮機であってもよい。本発明のベーンは幅広くローリングピストン型圧縮機の全てに適用可能なものである。
また、本発明のベーンが適用されたローリングピストン型圧縮機は、EV、PHV、HV用エアコンに留まらず、家庭用ルームエアコン、冷蔵庫などにも広く用いることができる。本発明は、特に高速回転のローリングピストン型圧縮機において効果を発揮するものである。
本発明のベーンを、特許文献1と同様なローリングピストン型圧縮機に適用した場合の一実施形態について説明するが、これに限定されるものではなく、2段型のローリングピストン型圧縮機であってもよい。本発明のベーンは幅広くローリングピストン型圧縮機の全てに適用可能なものである。
また、本発明のベーンが適用されたローリングピストン型圧縮機は、EV、PHV、HV用エアコンに留まらず、家庭用ルームエアコン、冷蔵庫などにも広く用いることができる。本発明は、特に高速回転のローリングピストン型圧縮機において効果を発揮するものである。
まず、本発明のベーンが一実施形態として適用されたローリングピストン型圧縮機について、その概要を説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態として適用されるローリングピストン型圧縮機の正面断面図であり、(b)は、A−A線に関する側面断面図である。図1(a)は、ローリングピストン型圧縮機の部分だけを一部取出した図であって、シャフト1は左側で端部が発生しているが、左に長く延びたシャフトとして、電動モータを内部に内蔵した密閉型圧縮機を構成してもよい。なお、スライドベーン型にも適用可能な場合がある。
図1(a)、(b)を参照して、本発明の一実施形態として適用されたローリングピストン型圧縮機を説明する。
図1(a)、(b)を参照して、本発明の一実施形態として適用されたローリングピストン型圧縮機を説明する。
ローリングピストン型圧縮機は、円筒ピストン5、扁平円筒状のシリンダ8、円筒ピストン5を駆動する駆動軸部であるシャフト1から構成されている。図示していない電動機に連結しているシャフト1が回転すると、シャフト1の軸に対してクランク部11が偏心して設置されているので、円筒ピストン5が公転する。それにつれて、シリンダ8と円筒ピストン5との間の作動室80が、図1(b)において、反時計回りに変位して、作動室80内部の作動流体が圧縮される。
シリンダ8の両端部には、フロントハウジング3とリアハウジング4とが設けられ、それらが、作動室80の両端壁30、40を形成している。リアハウジング4のシリンダ8側と反対側の端部にはリアプレート7が設置されて、両者間の内部に吐出室70が形成されている。
円筒ピストン5は、扁平円筒状で、その外径がシリンダ8の内径より小さく設定されており、作動室80内に挿入されている。シャフト1は、フロントハウジング3とリアハウジング4にそれぞれ固定された軸受部31、41に回転可能に支持されており、電動機により回転される。シャフト1は、このシャフト1に対して偏心した円形のクランク部11を有し、このクランク部11の外周に円筒ピストン5が摺動可能に装着されている。これにより、シャフト1の回転に伴って、円筒ピストン5が作動室80内を公転するようになっている。
円筒ピストン5の外周部には、円筒ピストン5の半径方向に摺動可能として、円筒ピストン5に当接するベーン14が設けられている(図1(b)のベーン14は、模式的に表示されており、詳細は後述する)。ベーン14はシリンダ8に形成されたベーン受入溝85に保持されており、ベーン受入溝85内にはベーン14を円筒ピストン5の中心側に向けて付勢するバネ15が配設されている。同時に、図示しない貯油室からほぼ定圧の高圧潤滑油が、ベーン受入溝85内に供給されている。受入溝85内の潤滑油は定圧でなくある程度変動しても良い。ベーン14は、円筒ピストン5の公転に伴ってベーン受入溝85内を摺動する。ベーン14の円筒ピストン5との接触部14’が円筒ピストン5の外周面に常に当接するように維持されて、作動室80を吸入側空間80−1と吐出側空間80−2とに区画する。このようにして、作動室80内に、円筒ピストン5の外周面5’およびシリンダ8の内周面8’とベーン14とによってポンプ作動室が形成される。
シリンダ8には、ベーン14に近接して、このベーン14を挟むように、作動室80に連通する吸入通路81、および吐出通路82が形成されている。リアハウジング4には、吸入ポート42が形成されており、この吸入ポート42は、シリンダ8の吸入通路81に連通している。これにより、吸入ポート42から吸入された作動流体は吸入通路81を通って作動室80に流入するようになっている。シリンダ8の吐出通路82はリアハウジング4に形成された連通路(図示せず)を介して吐出室70に連通しており、吐出通路82および連通路に連通した吐出室70内の開口部には逆止弁17が設けられている。吐出室70は、作動室80から吐出される作動流体の脈動を平滑化する機能を有するもので、吐出室70の反リアハウジング4側端面には、作動流体を吐出するための吐出ポート71が設けられている。本実施形態は、駆動軸1に対して偏心して設置されたクランク部11、クランク部11の外周に装着されたロータ5、シリンダ8、及び、ベーン14を具備するローリングピストン型圧縮機であって、ロータ5が、シリンダ8の内周面8’を公転して、作動室80内の作動流体を圧縮するローリングピストン型圧縮機に適用したものである。
図2は、本発明のベーン14の一実施形態を示す概略図である。図2を参照して、一実施形態であるベーン14を説明する。
圧縮用ロータとしての円筒ピストン5に接触、摺動するベーン14は、ローリングピストン型圧縮機の効率、信頼性の主要なポイントの一つである。一般的にベーン背面に油圧やバネで高圧を付勢させることでベーン14を円筒ピストン5に接触させ、シール力を確保し、圧縮機の高効率化を実現している。
圧縮用ロータとしての円筒ピストン5に接触、摺動するベーン14は、ローリングピストン型圧縮機の効率、信頼性の主要なポイントの一つである。一般的にベーン背面に油圧やバネで高圧を付勢させることでベーン14を円筒ピストン5に接触させ、シール力を確保し、圧縮機の高効率化を実現している。
このシール力に大きな影響を与える一つの要因として、ベーン慣性力がある。このベーン慣性力は、圧縮機の回転角に応じ、シール力を増大させたり、減少させたりする。慣性力が過剰に作用すれば、信頼性が低下し、不足すれば、効率低下につながる。つまり、慣性力が過剰に作用するときには、ベーンと圧縮ロータ(円筒ピストン5)の接触面圧が高圧となり、ベーンあるいは圧縮ロータが磨耗してしまう。その一方で、慣性力により接触面圧が不足すれば、ベーンは1つのシリンダの中にできる2つの作動室を仕切る仕切り板の役割をしているため、この仕切り板(ベーン)がロータから離れると、作動流体が他の作動室へ流出し、最悪、作動流体を吐き出すことができなくなってしまう。
そこで、本発明では、ベーン14を軽量化させることで、圧縮機を高速化してもベーン14と円筒ピストン5の接触力を過不足なくできることに着眼したものである。すなわち、ベーン14と円筒ピストン5の接触力は、ベーンの慣性力の影響を多大に受けることは計算上明らかであることから、本発明では、ベーンを軽量化し、ベーン慣性力の影響を小さくさせることで、高回転まで安定した接触力を確保したものである。さらに、一般的にベーンは鉄でできているため本発明はベーン内部を刳り貫くことでベーンを軽量化することが可能なものの、同時にベーンの剛性も低下するため、本発明では、このベーン内部を刳り貫いた空間にオイル(潤滑油)を封入する構成としている。
図2のベーン14は、内部が基本的にほぼ閉鎖空間(密閉状の空間14”)となっており、そこには液体が封入又は封止されている。ベーン14には封入のための止め栓を設けてもよい。一方、特許文献3のベーンは、軽量化のために内部が中空になっているものの、ロータ(円筒ピストン5)と接触面14’との反対側の非摺動面は、開放端となっている点で相違している。
本実施形態では、内部に封入されている流体は圧縮機の潤滑油(オイル)と同じ物質であるが、これに限定されるものではない。特定の液体を除いては、液体の比重は1以下であり、ベーンは鉄系の金属で作成されているので、内部に液体を封入すれば、総量として軽量化するとともに、さらには、内部の液体による剛性の向上を行うことができる。
本実施形態では、内部に封入されている流体は圧縮機の潤滑油(オイル)と同じ物質であるが、これに限定されるものではない。特定の液体を除いては、液体の比重は1以下であり、ベーンは鉄系の金属で作成されているので、内部に液体を封入すれば、総量として軽量化するとともに、さらには、内部の液体による剛性の向上を行うことができる。
本実施形態の変形例としては、ベーン14の1箇所か複数箇所に細孔(絞り孔)が設けられており、ベーン内部に封入されているオイルは外部に流出でき、再び流入できるようになっている。ベーン14の細孔の少なくとも一つは、ベーン14とベーン受入溝85の接触面14’に設けられると良い。
次に、内部への液体封入による剛性向上と、上記細孔(絞り孔)の技術的意義について以下に述べる。
図2において、円筒ピストン5は時計回り(図1(b)とは回転逆)に公転して、吐出側空間80−2の作動流体を高圧にしてゆく。この時、吸入側空間80−1と吐出側空間80−2との間には、差圧ΔPが発生し、ベーン14の下端部を反時計周りに曲げる曲げモーメントが生じてしまう。このため、ベーン14が中空のままであると、極めて脆弱になり、変形の可能性が出てしまう。本実施形態では、比重の低い液体を封入してあるので、軽量化したままで、このような曲げにも変形しなくなり、極めて好適である。さらに、吸入側空間80−1寄りの、シリンダ内周面8’に近いベーン受入溝85の境界部領域100は、上記曲げモーメントによる押圧力を著しく受けるので、潤滑の必要性が大である。そこで、ベーン14内に封入されたオイルが、上記曲げモーメントによって流出するように、細孔101を設けることが好適である。
図2において、円筒ピストン5は時計回り(図1(b)とは回転逆)に公転して、吐出側空間80−2の作動流体を高圧にしてゆく。この時、吸入側空間80−1と吐出側空間80−2との間には、差圧ΔPが発生し、ベーン14の下端部を反時計周りに曲げる曲げモーメントが生じてしまう。このため、ベーン14が中空のままであると、極めて脆弱になり、変形の可能性が出てしまう。本実施形態では、比重の低い液体を封入してあるので、軽量化したままで、このような曲げにも変形しなくなり、極めて好適である。さらに、吸入側空間80−1寄りの、シリンダ内周面8’に近いベーン受入溝85の境界部領域100は、上記曲げモーメントによる押圧力を著しく受けるので、潤滑の必要性が大である。そこで、ベーン14内に封入されたオイルが、上記曲げモーメントによって流出するように、細孔101を設けることが好適である。
図3(a)、(b)は、本発明の他の実施形態を示す図である。ベーン14の細孔の位置は、モーメントによって、ベーン14にベーン受入溝85からの反力を受ける受圧部領域B又はC、若しくは、双方に細孔101、102を設けることが望ましい。細孔101のベーン14における位置は、吸入側では、ベーンの円筒ピストン5に接触する下端部から計って、ベーンの摺動ストロークより若干大きい位置に設置すると良い。吐出側では、上端部近傍となる。
図3(b)のベーン14の側面図に見られるように、細孔101を千鳥状に101’、101’’のように2列設けても良い(孔の配置パターンは複数の場合には千鳥状に限らず適宜定めればよい)。これらの細孔は、図3(a)、(b)のように全て設ける必要は無く、少なくとも1つ設置すればよい。好ましくは、細孔101、102の双方に設けることが好ましい。さらに、接触面14’と反対側の封鎖された非摺動面(オイルの高圧がかかる)に、細孔103を設けても良い。この場合には、ベーン内部に封入されているオイルが再び流入し易くなる。ただし、細孔103の通路は、細孔101、102からの流出を阻害しないような通路抵抗にしておかないといけない。いずれの細孔の径も、ベーン内部に封入された液体による、モーメントに対する剛性を失わないように、適宜設定する必要がある。また、細孔をベーン14と円筒ピストン5との接触面14’にも受けても良い。この場合には、ベーン14と円筒ピストン5との潤滑に貢献する。
5 円筒ピストン
8 シリンダ
14 ベーン
80 作動室
101、102、103 絞り孔
8 シリンダ
14 ベーン
80 作動室
101、102、103 絞り孔
Claims (6)
- 円筒ピストン(5)が、シリンダ(8)の内周面(8’)を公転して、作動室(80)内の作動流体を圧縮するローリングピストン型圧縮機において、作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
- 前記ベーン(14)には、封入された液体が、流入、流出する絞り孔(101、102、103)が、少なくとも1つ設けられたことを特徴とする請求項1に記載のローリングピストン型圧縮機。
- 前記液体が、潤滑油であり、前記作動室(80)の吸入側空間(80−1)と吐出側空間(80−2)との間に発生する差圧により、前記ベーン(14)に生じたモーメントに対して、前記絞り孔(101、102)の少なくとも1つが、ベーン受入溝(85)から反力を受ける領域(B、C)に設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のローリングピストン型圧縮機。
- ローリングピストン型圧縮機の作動室(80)の吸入側と吐出側とを仕切るベーン(14)において、該ベーン(14)の内部を、密閉状の空間(14”)とし、該密閉状の空間(14”)に液体を封入したことを特徴とするローリングピストン型圧縮機のベーン(14)。
- 前記ベーン(14)には、封入された液体が、流入、流出する絞り孔(101、102、103)が、少なくとも1つ設けられたことを特徴とする請求項4に記載のローリングピストン型圧縮機のベーン(14)。
- 前記液体が、潤滑油であり、前記作動室(80)の吸入側空間(80−1)と吐出側空間(80−2)との間に発生する差圧により、前記ベーン(14)に生じたモーメントに対して、前記絞り孔(101、102)の少なくとも1つが、ベーン受入溝(85)から反力を受ける領域(B、C)に設けられたことを特徴とする請求項4又は5に記載のローリングピストン型圧縮機のベーン(14)。
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Date | Code | Title | Description |
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