JP6395704B2 - 有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び画像表示装置 - Google Patents

有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、酸素や水分に有機電子デバイス用素子を保護するための有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止された有機電子デバイス用素子及び画像表示装置に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」ともいう)ディスプレイや、有機EL照明、更には有機半導体や有機太陽電池等の様々な有機電子デバイスに関する研究が活発に行われている。特に、有機ELディスプレイは、高精度・高視野が特徴であるため、液晶ディスプレイに替わる次世代ディスプレイとして期待されており、表示用バックライト、常夜灯などの照明分野からタブレット型端末ディスプレイやテレビの画面ディスプレイなどといったフラットディスプレイ分野に至るまで幅広く用途が拡張されている。
有機ELは、発光層を含む有機化合物層とこの有機化合物層を挟持する一対の電極から構成され、具体的には陽極/有機発光層/陰極の構成を基本とし、これに正孔注入層や電子注入層を適宜設けたものが知られている。また、このような有機EL素子は低電圧駆動・高効率・高輝度といった性質を有しており、また、自己発光型デバイスであることから、陽極層、陰極層のどちらからも光を取り出すことが出来るため、その発光方式としてトップエミッション方式と、ボトムエミッション方式がある。
一方、有機EL素子は、水分や酸素等の影響を受けやすく、有機EL素子を大気中で駆動させると発光特性が急激に低下し、水分の浸入により非発光部分(ダークスポット)が発生してしまう。このダークスポットの発生は、ディスプレイ等の光源において重大な欠陥となる。そこで、有機EL層に水分や酸素等が浸入しないように、有機EL素子の気密性を保持し、有機EL素子の特性である輝度の高寿命化を図る必要がある。
そのため、防湿性高分子フィルムと接着層により形成された封止フィルムを有機EL素子に被覆する方法(例えば、特許文献1参照)やポリイソブチレン樹脂を主体とする封止膜(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)の開発がなされている。
さらに、低透水性樹脂を用いて接着フィルムの低透水化を図る一方、水分補足剤、所謂ゲッター剤を樹脂中に分散されて更なる低透水化を図る試みがなされている。例えば、長鎖炭化水素系高分子とカルボキシル基末端シリコンオイルを配合させた樹脂組成物に金属アルコキシドを添加した例(例えば、特許文献4参照)やポリイソブチレンに有機化粘土を添加した例(例えば、特許文献5参照)がある。
特開平05−101884号公報 特開2009−524705号公報 特開2007−057523号公報 特開2012−38660号公報 特開2012−193335号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の発明では、封止層自体の有している水が素子に影響を与えることがあった。また、有機EL素子を素子基板とガラスなどからなる封止基板とにより封止層を介して封止した場合に、封止層と素子基板および封止基板とが接していない封止層の端面(側面)から水分が浸入するのを抑制するには十分でなかった。また、特許文献4に記載の発明では、金属アルコキシドがカルボキシル基とゲル化反応を起こして製造性に大きく影響し、特許文献5に記載の発明では、無機物である有機化粘土と樹脂との屈折率差により視認性(光透過率)が大幅に低下してしまうという問題があった。さらに、特許文献2において、金属酸化物や有機金属化合物などの捕獲層を具備して低透水化を試みられているが、捕獲層と封止層とは同一層を形成しておらず、別構成を成しているため、封止層内部を通過する水分を除去する効果は低かった。
そこで、本発明は、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の表面や側面だけでなく、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の内部を透過する水分も捕獲することで長期信頼性に優れ、かつ視認性に優れた有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止された有機電子デバイス用素子及び画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上のポリイソブチレン樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを主成分とし、吸湿性を有する有機金属化合物(C)を含有し、含水率が1000ppm以下であることを特徴とする。
上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記樹脂組成物の透湿度が100μm・g/m2・day未満であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記粘着付与剤(B)が、全量に対して10〜80質量%含まれることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記粘着付与剤(B)は、石油樹脂の水素化物、水素化ロジン、及び水素化テルペン樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の水素化樹脂であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、2枚のガラス板の間に封止された状態での一辺の最大長と、2枚のガラス板の間に封止された状態で温度85℃、相対湿度85%の条件で150時間放置した後の一辺の最大長の差であるはみ出し量が2mm未満であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、全量に対して金属を0.05〜2.0質量%含有することが好ましい。
また、前記有機金属化合物(C)は、下記化学式(1)で示されることが好ましい。
(式中、Rは水素、置換基を有していてもよい炭素数8個以下のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、 アシル基を含む有機官能基を示し、Mは2価〜4価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数である。なお、Rはそれぞれ同じ有機官能基でも異なる有機官能基でも良い。)
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記有機金属化合物(C)は、その配位子がアルコール、ジケトン、β−ケトエステル、エーテルからなる群より選ばれる有機金属であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、550nmの波長領域における光透過率が85%以上であることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本願発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、上記いずれかに記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で形成された封止層を少なくとも有することを特徴とする。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、前記封止層の有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面に、前記封止層とともに前記有機電子デバイス用素子を封止するための封止基板が設けられていることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、前記封止層の厚さが1〜50μmであることが好ましい。
また、本願発明による有機エレクトロルミネッセンス素子は、上記いずれかの有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止されていることを特徴とする。また、本願発明による有機エレクトロルミネッセンス素子は、上記いずれかの有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの前記封止層を用いて封止されていることを特徴とする。
また、本願発明による画像表示装置は、上記有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする。
本発明による有機EL素子封止用透明樹脂組成物及び有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、有機金属化合物を含有しているため、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の側面から侵入し有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の内部を透過する水分もこの有機金属化合物が捕獲することでダークスポットの発生を抑制することができる。このため、長期信頼性に優れた有機EL素子封止用透明樹脂組成物及び有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを提供することができる。また、含有しているのが有機金属化合物であることから視認性に優れるため、ボトムエミッション型の有機ELデバイスに適用可能なばかりで無く、トップエミッション型の有機ELデバイスに特に有用である。
また、本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子及び画像表示装置は、本発明による有機EL素子封止用透明樹脂組成物により封止されており、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物に含まれる有機金属化合物が有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の側面から侵入し有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の内部を透過する水分も捕獲するため、ダークスポットの発生を抑制し、画像の視認性を良くすることができ、長期信頼性にも優れる。
本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを用いた画像表示装置の構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの使用例を模式的に説明するための説明図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、基材シート2の少なくとも片側に、少なくとも1層の封止層3が形成されている。図1は、本発明の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の好ましい実施態様を示す概略断面図である。図1に示すように、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、基材シート2を有しており、基材シート2上には封止層3が形成されている。また、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、封止層3上に、封止層3を保護するための離型フィルム4をさらに備えている。
以下、本実施形態の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の各構成要素について詳細に説明する。
(基材シート2、離型フィルム4)
基材シート2は、封止層3を構成する脂組成物をフィルム状にする際、取り扱い性を良くする目的で樹脂組成物を仮着させるものである。また、離型フィルム4は、封止層3を保護する目的で用いられる。
基材シート2及び離型フィルム4は、特に制限されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が挙げられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。また、これらのフィルムを原紙の片面、あるいは両面にコートした離型紙であってもよい。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。特にコスト、取り扱い性等の面からポリエチレンテレフタレートを使用することが好ましい。
基材シート2及び離型フィルム4から封止層3を剥離する際の剥離力の例としては、0.3N/20mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.2N/20mmである。剥離力の下限に特に制限はないが、0.005N/20mm以上が実際的である。また、取り扱い性を良くするために、基材シート2と離型フィルム4とで封止層3からの剥離力の異なるものを使用することが好ましい。
基材シート2及び離型フィルム4の膜厚は、通常は5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜100μm程度である。
(封止層3)
封止層3を構成する本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上のポリイソブチレン樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを主成分とし、吸湿性を有する有機金属化合物(C)を含有し、含水率が1000ppm以下である。
[ポリイソブチレン樹脂(A)]
ポリイソブチレン樹脂(A)は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上であれば、特に限定されることなく使用することができる。イソブチレンモノマー及びコモノマーとしての1種又はそれ以上のオレフィン、好ましくは共役オレフィンとのコポリマーからなる。ポリイソブチレン樹脂は、通常、媒体として塩化メチルを用い、重合開始剤の一部としてフリーデル−クラフツ触媒を用いるスラリー法で調製される。このようなポリイソブチレン樹脂は、水蒸気バリア性及び粘着性が高いことを特徴とする。
ポリイソブチレン樹脂(A)は、質量平均分子量(Mw)が30万未満であると、所望の透湿度が達成できないばかりか、高温での樹脂組成物の流動性が高くなり、はみ出し量が大きくなって、封止した有機電子デバイス用素子周辺の電子部品への汚染に繋がってしまう可能性がある。
ポリイソブチレン樹脂(A)としては、BASF社製のオパノールB50、オパノールB80、オパノールB100、オパノールB150等などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて粘度調整を行って用いてもよい。
[粘着付与樹脂(B)]
粘着付与樹脂は、適度な粘度と接着性を付与する目的で用いられる。粘着付与樹脂としては、ロジン、ロジン誘導体(水素化ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステル(アルコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどのエステル化ロジンなど))、テルペン樹脂(α−ピネン、β−ピネン)、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素化テルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合して得られる石油樹脂、DCPD型石油樹脂、C5系石油樹脂の水素化物、C9系石油樹脂の水素化物、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合して得られる石油樹脂の水素化物、DCPD型石油樹脂の水素化物、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリブテンなどが挙げられる。
中でも、各石油樹脂の水素化物、水素化ロジン系樹脂、及び水素化テルペン系樹脂よりなる群から選択される1種又は2種以上の水素化樹脂が、ポリイソブチレン樹脂(A)と相溶性が良好で、透明性に優れた樹脂組成物を形成できる点から好適に用いられる。これらの中でも、C5系石油樹脂の水素化物、C9系石油樹脂の水素化物、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合して得られる石油樹脂の水素化物が、水蒸気バリア性能が良好な点から、好適に用いられる。
上記石油樹脂の水素化物の軟化点は60〜150℃が好ましい。60℃を下回ると組成物の凝集力が低下する為高温時の保持特性が低下するため、はみ出し量が大きくなる場合がある。150℃を上回ると組成物の流動性が低下するため封止性が低下する場合がある。
上記石油樹脂の水素化物は、例えば、荒川化学工業株式会社、出光興産株式会社等から上市されており、入手可能である。
粘着付与剤(B)の配合量は任意であるが、前記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物全量に対して10〜80質量%含まれることが好ましい。より好ましくは、30〜80質量%であり、さらに好ましくは40〜65質量%の範囲である。10質量%未満だと粘度と接着性を付与する機能が十分に発揮できず、封止性が低下する。80質量%を超えると、組成物の流動性が低下するため封止性が低下する場合がある。
[有機金属化合物(C)]
有機金属化合物(C)は、樹脂組成物の系内に存在する微量の水分や、封止層3や有機EL素子封止用透明樹脂層8(封止された状態の封止層3、図2参照)を形成する際に封止層3や有機EL素子封止用透明樹脂層8の表面や側面から侵入し内部を透過する水分、封止層3や有機EL素子封止用透明樹脂層8を形成した後に封止層3や有機EL素子封止用透明樹脂層8の側面から侵入し内部を透過する水分を捕獲することを目的として添加される。有機金属化合物(C)を添加することにより、有機EL素子6(図2参照)の水分による劣化を抑制し、長期信頼性に優れた有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を提供することが可能となる。また、有機金属化合物であることから、透明性や視認性の低下を低減できる。
有機金属化合物(C)は、下記化学式(1)で示されることが好ましい。
(式中、Rは水素、置換基を有していてもよい炭素数8個以下のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、アシル基を含む有機官能基を示し、Mは2価〜4価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数である。なお、Rはそれぞれ同じ有機官能基でも異なる有機官能基でも良い。)
また、有機金属化合物(C)としては、有機金属錯体が好ましく、特に、その配位子がアルコール、ジケトン、β−ケトエステル、エーテルからなる群より選ばれる有機金属錯体であって、少なくとも一つのアルキルアセトアセテート基を有するものが好ましい。このような有機金属錯体を用いることにより、ポリイソブチレンや石油樹脂と良好な相溶性を示す。
中でも、炭素数が1〜8のアルミニウムアルキルアセトアセテート類が、特にポリイソブチレン樹脂(A)に対して相溶性が高い為に透明性に優れた樹脂組成物を形成できる点から好適に用いられる。
上記炭素数が1〜8のアルミニウムアルキルアセトアセテート類は、例えば、川研ファインケミカル株式会社、ホープ製薬株式会社から上市されており、入手可能である。また、これらの有機金属錯体は単独あるいは、2種類以上組み合わせて使用することができる。
有機金属化合物(C)の配合量は、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物全量に対して金属の含有量が0.05〜2.0質量%となるように配合されることが好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。金属の含有量が0.05質量%未満となるような配合量では、十分に水分を捕獲することができない場合がある。一方、2.0質量%を超える配合量では、粘着付与剤の機能を阻害し、封止性が低下する場合がある。
[可塑剤]
有機EL素子封止用透明樹脂組成物は、可塑剤を含んでもよい。可塑剤を導入することで流動性を変更することができる。可塑剤としてはワックス、パラフィン、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、ポリブテン等が挙げられる。中でも、イソブチレン骨格を持ったポリブテンは粘度の低下効果が高く、またポリイソブチレン樹脂(A)と相溶性が良好であるため好ましい。
可塑剤の数平均分子量は好ましくは300以上50000以下であり、より好ましくは300以上10000以下、さらに好ましくは300以上3000以下である。300未満だと、有機電子デバイス用素子へ可塑剤が移行して、ダークスポットが発生する場合がある。50000を超えると、粘度を低下させる効果が小さくなる。可塑剤の分子量は、例えばポリブテンの場合、重合触媒として塩化アルミニウムを用いる製造方法では塩化アルミニウムの添加量や反応温度を調整することで制御できる。
可塑剤の配合量は、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物全量に対して5〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。5質量%未満だと粘度を低下させる効果が小さくなる。30質量%をこえると、組成物の凝集力が低下するため、はみ出し量が大きくなる場合がある。
[その他の添加剤]
有機EL素子封止用透明樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤を用いることでガラス等の被着体への化学結合量が増加し、接着力が向上する。シランカップリング剤としては、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は2種類以上を混合してもよい。シランカップリング剤の含有量は、有機EL素子封止用透明樹脂組成物全量に対して0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
(加水分解遅延剤)
さらに、透明性や透湿度を損なわない範囲であれば、加水分解遅延剤として、アニリンなどのアミン系化合物を、有機EL素子封止用透明樹脂組成物全量に対して0.1〜5質量%配合することができる。
本発明の目的を達成可能な限り、さらにその他の成分、例えば保存安定剤、酸化防止剤、可塑剤、タック調整剤や樹脂安定剤等を添加することも可能であるが、それらの添加成分中の水分や不純物によって画像表示装置の視認性が悪化する可能性があるため、注意が必要である。
有機EL素子封止用透明樹脂組成物は、JIS K 0068で規定されるカールフィッシャー法で含水率が1000ppm以下である。より好ましくは、500ppm以下であり、さらに好ましくは100ppm以下である。含水率の下限に特に制限はないが、30ppm以上が実際的であった。カールフィッシャー法による含水量が1000ppm以下に抑えることで、封止層自体の有している水が素子に影響を与えることを抑制でき、結果として封止された有機電子デバイス用素子の劣化を十分遅らせることが可能となる。
有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物のカールフィッシャー法による含水量を1000ppm以下とするためには、有機金属化合物を配合し、有機金属化合物によって樹脂組成物中の水分を捕獲してしまえばよい。また、樹脂組成物を含水率の小さい状態にするためには、シリカゲルなどを添加して樹脂組成物を乾燥し、その後シリカゲルをフィルターで除去するなどの処理を行うと良い。また、コニカルドライヤーやエバポレーターなどの乾燥機、フィルム状に加工した場合は乾燥炉で、有機EL素子封止用透明樹脂組成物中の水分や溶媒、揮発性有機分子を除去してもよい。
有機EL素子封止用透明樹脂組成物は、フィルム状の封止層3を得る際、溶剤を含有してもよい。このような溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、エタノール、イソプロパノールの有機溶剤が挙げられ、メチルエチルケトン、トルエンが特に好ましい。このような溶剤に樹脂組成物に含まれる個々の素材を加え、混合分散し、得られた樹脂溶液を、基材シート2の剥離面上にロールナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなど一般に公知の方法にしたがって直接または転写によって塗工し、乾燥させて封止層3を得ることができる。
また、有機溶媒を使用せずにフィルム状の封止層3を得る手法としては、有機EL素子封止用透明樹脂組成物を高温にて溶融させ、ホットメルトコーターなどの一般に公知の手法で押し出し、その後冷却することで封止層3を得ることが出来る。
封止層3の厚さは、0.5〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。
また、封止層3と当該封止層3が接触する貼合対象の表面粗さRaが2μm以下であることがさらに好ましい。この表面粗さが2μmを超えた場合、有機EL素子封止用透明樹脂組成物自体の追従性が高かったとしても、封止層3が貼合対象の表面に追従しきれない可能性が上がってしまう。このため表面粗さが適切な範囲であれば、封止層3と貼合対象とが密着するため、視認性が向上する。貼合対象の表面粗さは研磨や、表面処理によって変えることが出来、封止層3の表面粗さはフィルム状に形成する際に冷却ロールの表面粗さを変えることや離型フィルム4の表面粗さを変えることで変更することが出来る。
有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、2層以上の封止層3を有してもよく、封止層3以外の層を有してもよい。封止層3以外の層として、例えば、封止層3の基材シート1とは反対側の面(有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面)に、ガスバリアフィルム、ガラス板、金属板または金属箔などを圧着させて貼り合わせてもよい。この場合、離型フィルム4は設けなくてよい。特に、封止層3の封止層3の基材シート1とは反対側の面(有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面)に、封止層とともに有機電子デバイス用素子を封止するための封止基板を設けておくことが好ましい。
封止層3は、透湿度が100μm・g/m2・day未満であることが好ましい。透湿度が100μm・g/m2・ day以上であると、有機EL素子の封止効果が低くなるので好ましくない。
〔透湿度の測定方法〕
封止層3の透湿度は、JIS Z 0208に規定された方法(カップ法)で測定することができる。測定は、恒温恒湿槽を用いて40℃、90%RHの条件にて行う。
封止層3の透湿度が100μm・g/m2・ day未満となるようにするためには、低透水性材料を用いることに加え、樹脂中の水分を除去し得る有機金属化合物などの乾燥剤を添加するとよい。
有機EL素子封止用透明樹脂組成物についても、透湿度が100μm・g/m2・day未満であることが好ましい。有機EL素子封止用透明樹脂組成物の透湿度は、以下のようにして測定する。20μm厚の防湿処理を施していないセロファンに透明樹脂組成物を20μm厚に塗布して、透湿度測定用サンプルを作製する。次に、透湿度測定用カップに塩化カルシウムを入れた後、透湿度測定用サンプルのセロファンの面を透湿度測定用カップに貼り付け、恒温恒湿槽(40℃、90%RH)にて24時間後の重量変化から透湿度を算出する。本発明に係る透湿度は次式(1)により算出する。また、防湿処理を施していないセロファンの吸湿等による影響を除外するため、防湿処理を施していないセロファンのみを貼り付けたカップをリファレンスとして測定し、透湿度の値を補正する。
透湿度(μm・g/m2・day)={[W1−W0]×t}/{S×D} (1)
0 (g):恒温恒湿槽に入れる前のカップの質量
1 (g):恒温恒湿槽に入れた後のカップの質量
t(μm):透明樹脂組成物とセロファンの全体の厚み
S (m2):透湿度測定用カップの開口部の面積
D(day):試験日数
封止層3は、550nmの波長を持つ光に対する光透過率が85%以上であることが好ましい。550nmの光透過率が85%を下回ると視認性が低下するためである。光透過率は樹脂を選定することで選択することが出来る。
〔光透過率の測定方法〕
光透過率は分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、分光光度計U−4100型固体試料測定システム)を用いて透過光の光量を測定し求めることが出来る。
有機EL素子封止用透明樹脂組成物についても、550nmの波長を持つ光に対する光透過率が85%以上であることが好ましい。有機EL素子封止用透明樹脂組成物の光透過率の測定方法は、透明樹脂組成物を無アルカリガラスに20μmとなるように塗布し、ガラス面に対して法線方向に光が侵入するようにして25℃での550nmのガラスに対する光透過率を求める。具体的には、次式(2)により算出する。
光透過率I(%)= I1/I0 (2)
I1(%):樹脂組成物を含むガラスの光透過率
I0(%):ガラスの光透過率
封止層3は、2枚のガラス板の間に封止された状態で、温度85℃、相対湿度85%の条件で150時間放置した後のはみ出し量が2mm未満であることが好ましく、1.5mm未満であることがより好ましい。
有機発光ダイオード(Organic light-emitting diode、OLED)は、信頼性評価試験など高温下(例えば85℃)におかれる場合があり、その際に、有機EL素子の外周から封止された状態での封止層3が低粘化してはみ出すと、有機EL素子やその周辺部の部品を汚染してしまう恐れがある。このはみ出し量は、ラミネート性の簡易的評価の一つであり、はみ出し量が2mm以上であると樹脂の流動性が高く、素子周辺部への汚染に繋がる。2mm未満であればラミネート性に問題を生じることはない。
はみ出し量が2mm未満とするには、有機EL素子封止用透明樹脂組成物を高粘度化する様な組成設計が必要であり、ポリイソブチレンの分子量を30万以上とすること、粘着付与剤の軟化温度を60℃以上とすること、有機金属化合物を添加することが有効である。
有機EL素子封止用透明樹脂組成物についても、2枚のガラス板の間に封止された状態で、温度85℃、相対湿度85%の条件で150時間放置した後のはみ出し量が2mm未満であることが好ましく、1.5mm未満であることがより好ましい。
<使用方法>
次に、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の使用方法について説明する。
本発明の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、素子基板5上(図2,3参照)に設けられた有機EL素子6と封止基板9(図2,3参照)との間に配設し、有機EL素子6を素子基板5と封止基板9とで気密封止して、固体密着封止構造の各種有機電子デバイスを得るために用いられる。有機電子デバイスとしては、有機ELディスプレイ、有機EL照明、有機半導体、有機太陽電池等が挙げられる。
以下に、有機電子デバイスの例として、有機ELディスプレイ(画像表示装置)について説明する。有機ELディスプレイ11は、図2に示すように、素子基板5上に設けられた有機EL素子6が、有機EL素子封止用透明樹脂層8(封止された状態の封止層3)を介して封止基板9により封止されている。
有機EL素子6は、例えば、図2に示すように、ガラス基板等からなる素子基板5上に、導電材料をパターニングして形成された陽極61と、陽極61の上面に積層された有機化合物材料の薄膜による有機層62と、有機層62の上面に積層され透明性を有する導電材料をパターニングして形成された陰極63とを有する。なお、陽極61および陰極63の一部は、素子基板5の端部まで引き出されて図示しない駆動回路に接続されている。有機層62は、陽極61側から順に、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層を積層してなり、発光層は、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を積層してなる。なお、発光層は、青色、緑色、赤色の各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい。また、有機層62及び陰極63を形成した後、これらを覆うようにしてガスバリア性の有機及び無機の薄膜が形成されると、有機EL素子封止用透明樹脂層8の効果とあいまって、有機発光デバイスの劣化防止にはより効果的となる。有機ELディスプレイ11においては、陰極63の上面に無機化合物からなるバリア性薄膜層7が形成されており、バリア性薄膜層7の上に有機EL素子封止用透明樹脂層8が設けられている。
封止基板9は、有機ELディスプレイ11の表示内容の視認性を大きく阻害することがない性質を有する材料であればよく、例えば、ガラス、樹脂等を用いることができる。
次に、無機化合物からなるバリア性薄膜層7について説明する。無機化合物からなるバリア性薄膜層は、水蒸気や酸素等のガスの透過を防ぐものである。バリア性薄膜層を形成する材料は特に限定されるものではなく、珪素、アルミニウム、クロム、マグネシウム等の金属の酸化物、窒化物、フッ化物や、錫含有酸化インジウム(ITO)などの複合酸化物、窒化物等、透明で且つ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有するものが使用できる。なかでも、金属酸化物は好ましく用いることが出来、酸化アルミニウム(Al23)、酸化珪素(SiOx)、インジウムとスズの複合酸化物(ITO)が望ましく、その中でも、SiOxやITOは透明性、防湿性とも他の金属酸化物より優れているためより好ましい。また若干窒素が入ったSiOxyでもよい。また混合された材料でもよい。
金属酸化物等からなるバリア性薄膜層7を基材フィルム上に形成する方法としては種々あり、抵抗加熱式真空蒸着法、EB(Electron Beam)加熱式真空蒸着法、誘導加熱式真空蒸着法等の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)などを用いることも可能である。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましい。また蒸着薄膜層と基材の密着性及び蒸着薄膜層の緻密性を更に向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いても一向に構わない。
ガスバリア性薄膜層7の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には1.0nm〜300nmの範囲内が望ましく、5nm以上100nm以下であることが好ましく、さらには、10nm以上80nm以下であることが特に好ましい。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が100nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、折り曲げ、引っ張り、あるいは温度変化による伸縮などの外的要因により、薄膜に亀裂(クラック)を生じるおそれがあるので問題がある。さらに、材料使用量の増加、膜形成時間の長時間化等に起因してコストが増加し、経済的観点からも好ましくない。
次に、バリア性薄膜層7上に形成する有機EL封止用透明樹脂層8について説明する。
有機EL素子封止用透明樹脂層8は、上述の有機電子デバイス用素子封止用樹脂物又は有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いて形成されたものであり、以下の工程により形成することができる。有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物を用いる場合、ディスペンサー等を使用してバリア性薄膜層7に直接塗布することができる。一方、樹脂組成物をシート化した有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いる場合、まず、図3(A)に示すように、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の離型フィルム4を剥離し、図3(B)に示すように、封止層3を封止基板9にロール貼合する。次に、図3(C)に示すように、封止基板9に貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離する。その後、図3(D)に示すように、封止基板9に貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の封止層3を有機EL素子6の陰極63側にバリア性薄膜層7を介してラミネートする。有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の封止層3が、有機ELディスプレイ111における有機EL素子封止用透明樹脂層8を構成する。
上記貼合及びラミネートは100℃以下の温度で行われることが好ましい。100℃を超えると有機EL素子6の構成材料が劣化し、発光特性が低下するおそれがある。
なお、上述の有機EL素子封止用透明樹脂層8の形成工程では、最初に有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を封止基板9にロール貼合するようにしたが、有機EL素子6に貼合するようにしてもよい。この場合、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離した後、封止層3を封止基板9にラミネートすることになる。
一実施形態において、水蒸気バリア特性を有するガスバリアフィルムが使用される。基板に好適な可撓性材料は樹脂材料であり、例えば、フッ素含有ポリマー、例えば、三フッ化ポリエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン(VDF)とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)とのコポリマー、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、脂環式ポリオレフィン、又はエチレン−ビニルアルコールコポリマーである。基板は、SiO、SiN又はDLC(ダイヤモンド様炭素)などの無機材料を含有するガスバリア無機フィルムでコーティングすることができる。無機フィルムは、真空気相堆積、スパッタリング及びプラズマCVD(化学気相成膜法)などの方法を用いて形成され得る。本明細書に明確に述べられていないその他の材料もまた使用することができる。
また、封止層3と封止基板9の間にガスバリアフィルムを介在させてもよいし、予め封止層3の基材シート2とは反対側の面にガスバリアフィルムが貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いてもよい。予め封止層3の基材シート2とは反対側の面にガスバリアフィルムが貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いる場合、基材シート2を剥離した後、封止層3を有機EL素子6に貼合するようにして、ガスバリアフィルムおよび封止層3付きの有機EL素子を作製する。
また、予め封止層3の基材シート2とは反対側の面に封止基板が貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いた場合、上記のように封止基板8にロール貼合する必要はなく、封止基板が予め貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離し、露出した封止層3を有機EL素子6の陰極63側にラミネートするだけでよい。
以下、実施例に基づき本発明の構成をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(原材料)
<ポリイソブチレン樹脂>
A1:オパノールB150(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw250万)
A2:オパノールB100(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw110万)
A3:オパノールB80(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw75万)
A4:オパノールB50(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw34万)
A5:オパノールB30(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw28万)
A6:グリソパールV1500(BASF社製:ポリイソブチレン樹脂、質量平均分子量Mw4140)
<粘着付与樹脂>
B1:アイマーブP100(出光興産株式会社製:完全水素化石油樹脂、分子量660)
B2:アイマーブP140(出光興産株式会社製:完全水素化石油樹脂、分子量900)
B3:クリアロンP105(ヤスハラケミカル株式会社製:水素化テルペン樹脂)
B4:パインクリスタルKE311(荒川化学工業株式会社製:水素化ロジンエステル)
B5:ペトロタック90(東ソー株式会社製:石油樹脂、分子量900)
<有機金属化合物>
C1:ALCH(川研ファインケミカル株式会社製:アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、分子量274)
C2:ALCH−TR(川研ファインケミカル製:アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、分子量414.4)
C3:オリープAOS(ホープ製薬株式会社製:アルミニウムオキサイドステアレート、分子量379.4)
C4:オリープC10−2(ホープ製薬株式会社製:アルミニウムビス(2−メチルノニロキシ)モノエチルアセトアセテート、分子量470)
C5:アルミキレートA(W) (川研ファインケミカル製:アルミニウムトリスアセチルアセトネート、分子量324.3)
(実施例1)
容器にポリイソブチレン樹脂(オパノールB150、BASF社製)32重量部と、完全水添石油樹脂(アイマーブP100、出光興産株式会社製)48重量部と適量のトルエンを加えて十分に攪拌させた後、窒素雰囲気下でアルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(ALCH、川研ファインケミカル株式会社製)20重量部を加えてさらに攪拌して、樹脂組成物を得た。この調製した樹脂組成物を、基材シートとしての厚み50μmの剥離処理ポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム社製、ピューレックスA−314)の剥離面に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗工し、120℃で数分間乾燥させた。さらに、この乾燥面上に、離型フィルムとしてシリコーン離型処理が施された25μmのポリエステルフィルム(東洋紡績製、東洋紡エステルフィルムE7006)の離型処理面にラミネートし、実施例1に係る有機EL素子封止用透明樹脂シートを作製した。
実施例2〜39、参考例1〜4
表1〜3に示す配合組成にした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜39、参考例1〜4に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを作製した。
(比較例1〜9)
表3に示す配合組成にした以外は実施例1と同様にして、比較例1〜9に係る有機EL素子封止用樹脂シートを作製した。
(測定方法、評価方法)
以下の測定方法、評価方法に従い測定及び評価を行った。その結果を表1〜3に示す。
<含水量>
各実施例、参考例、比較例に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの離型フィルム及び基材シートを剥離した封止層について、JIS K 0068で規定される水分気化‐電量滴定法によるカールフィッシャー法で、含水量を測定した。設定加熱温度は150℃とした。
<透湿度>
各実施例、参考例、比較例に用いた有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物について、JIS Z 0208に規定された方法(カップ法)に倣い、恒温恒湿槽を用いて40℃、90%RHの条件にて行った。有機EL素子封止用透明樹脂組成物の透湿度は、以下のようにして測定した。まず、20μm厚の防湿処理を施していないセロファンに透明樹脂組成物を20μm厚に塗布して、透湿度測定用サンプルを作製した。次に、透湿度測定用カップに塩化カルシウムを入れた後、透湿度測定用サンプルのセロファンの面を透湿度測定用カップに貼り付け、恒温恒湿槽(40℃、90%RH)にて24時間後の重量変化から透湿度を算出し、本発明に係る透湿度は次式(1)により算出した。また、防湿処理を施していないセロファンの吸湿等による影響を除外するため、防湿処理を施していないセロファンのみを貼り付けたカップをリファレンスとして測定し、透湿度の値を補正した。
透湿度(μm・g/m2・day)={[W1−W0]×t}/{S×D} (1)
W0 (g):恒温恒湿槽に入れる前のカップの質量
W1 (g):恒温恒湿槽に入れた後のカップの質量
t(μm):透明樹脂組成物とセロファンの全体の厚み
S (m2):透湿度測定用カップの開口部の面積
D(day):試験日数
<光透過率>
各実施例、参考例、比較例に用いた有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物をLCD用無アルカリガラス(日本電気硝子株式会社製 OA−10G)上に20μmとなるように塗布し、ガラス面に対して法線方向に光が侵入するようにして25℃での550nmの光透過率を求めた。光透過率は分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 分光光度計U−4100型 固体試料測定システム)を用いて求め、次式(2)により算出した。
光透過率I(%)= I1/I0 (2)
I1(%):樹脂組成物を含むガラスの光透過率
I0(%):ガラスの光透過率
<はみ出し量>
まず、各実施例、参考例、比較例に用いた有機EL素子封止用透明樹脂組成物の上に4mm×5mm×25μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(三井化学株式会社製)を重ね合わせ、2枚の松浪硝子工業株式会社製のミクロスライドガラス(S9213、76mm x 52mm、1.3mm厚)の間に配置した。得られたガラス−ガラス封止体を高温高湿試験機内において、温度85℃、相対湿度85%の条件で150時間放置して、封止された封止層のはみだし量を測定した。前記ポリエチレンテレフタレートフィルムからのはみ出し部分を光学顕微鏡で観察し、ポリエチレンテレフタレートフィルムの各辺から、封止層がポリエチレンテレフタレートフィルムの各辺に対して垂直方向にはみ出している長さの最大値をはみ出し量とした。
<ダークスポット>
絶縁性透明ガラスからなる素子基板の上に、陽極を有し、その上面に有機層、その上面に陰極、更にその上面に有機/無機の透明複合薄膜を有するボトムエミッション方式及びトップエミッション方式の有機EL素子を作製した。次いで、各実施例、参考例、比較例に係る有機EL素子封止用透明樹脂シートの離型フィルムを剥離し、上記有機EL素子の上記陰極の上面に配置した。その後、有機EL素子封止用透明樹脂シートの基材シートを剥離し、封止基板として絶縁性透明ガラスを有機EL素子封止用透明樹脂シートの封止層の上面に配置して減圧下80℃において0.6MPaの圧力で1分間加圧し、有機ELディスプレイのモデルを作製した。
次に、上記モデルを、温度85℃、相対湿度85%の条件で24時間及び500時間放置した後、室温(25℃)まで冷却した後、有機EL素子を電圧10Vで通電させて起動させ、ダークスポット(非発光箇所)を観察した。ダークスポットの面積が全体に対して5%未満の場合をダークスポットの発生抑制に優れるとして「A」、5%以上10%未満の場合を「B」、10%以上20%未満の場合を「C」、20%以上の場合をダークスポットの発生抑制に劣るとして「D」とした。また、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの光透過率が低下し、ダークスポットの確認が明確にできない場合は、評価を行わなかった。
表1〜3に示すように、実施例2〜39は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上のポリイソブチレン樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを主成分とし、吸湿性を有する有機金属化合物(C)を含有し、含水率が1000ppm以下であるため、透湿度、はみ出し量、光透過性、ダークスポットのすべての特性において、良好な結果となった。
これに対して、表4に示すように、化1に示すような有機金属化合物が入っていないか、又は上記化学式1に示すような有機金属化合物が含有されていてもポリイソブチレン樹脂の質量平均分子量(Mw)が30万以下であるために含水率が1000ppmを超え、透湿度も実施例に比べて高くなり、ダークスポットが発生する結果となった。また、有機金属化合物が入っていないものは、高温高湿における封止層の流動性が高くなりはみ出し量が大きくなった。
1:有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート
2:基材シート
3:封止層
4:離型フィルム
5:素子基板
6:有機EL素子
61:陽極
62:有機層
63:陰極
7:バリア性薄膜層
8:有機EL素子封止用透明樹脂層
9:封止基板
11:有機ELディスプレイ

Claims (14)

  1. 主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上のポリイソブチレン樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを主成分とし、
    吸湿性を有する有機金属化合物(C)を含有し、
    含水率が1000ppm以下であり、
    2枚のガラス板の間に封止された状態での一辺の最大長と、2枚のガラス板の間に封止された状態で温度85℃、相対湿度85%の条件で150時間放置した後の一辺の最大長の差であるはみ出し量が1.5mm未満であることを特徴とする有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物の透湿度が100μm・g/m2・day未満であることを特徴とする請求項1に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  3. 前記粘着付与剤(B)が、全量に対して10〜80質量%含まれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  4. 前記粘着付与剤(B)は、石油樹脂の水素化物、水素化ロジン、及び水素化テルペン樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の水素化樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  5. 全量に対して金属を0.05〜2.0質量%含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  6. 前記有機金属化合物(C)は、下記化学式(1)で示されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
    (式中、Rは水素、置換基を有していてもよい炭素数8個以下のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、アシル基を含む有機官能基を示し、Mは2価〜4価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数である。なお、Rはそれぞれ同じ有機官能基でも異なる有機官能基でも良い。)
  7. 前記有機金属化合物(C)は、その配位子がアルコール、ジケトン、β−ケトエステル、エーテルからなる群より選ばれる有機金属であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  8. 550nmの波長領域における光透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で形成された封止層を少なくとも有することを特徴とする有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート
  10. 前記封止層の有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面に、前記封止層とともに前記有機電子デバイス用素子を封止するための封止基板が設けられていることを特徴とする請求項9のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート。
  11. 前記封止層の厚さが1〜50μmであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート。
  12. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 請求項9から請求項10のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの前記封止層を用いて封止されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 請求項13に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする画像表示装置。
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