JP2015191799A - 有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び画像表示装置 - Google Patents

有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び画像表示装置 Download PDF

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【課題】本発明は、吸湿性フィラーに限定し、吸湿性フィラーの配合比率を最適化することで、ガスバリア性能を向上させた有機エレクトロルミネッセンス素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止された有機電子デバイス用素子及び画像表示装置を提供する。
【解決手段】本願発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、有機電子デバイス用素子を封止する有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物であって、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、且つ重量平均分子量が300000以上のポリイソブチレン系樹脂(A)と吸湿性フィラー(B)とを含み、前記吸湿性フィラー(B)の含有量が全体の10〜60重量%であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸素や水分に有機電子デバイス用素子を保護するための有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止された有機電子デバイス用素子及び画像表示装置に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」ともいう)ディスプレイや、有機EL照明、更には有機半導体や有機太陽電池等の様々な有機電子デバイスに関する研究が活発に行われている。特に、有機ELディスプレイは、高精度、高視野が特徴であるため、液晶ディスプレイや発光ダイオード照明に変わる次世代照明として期待されている。更に、有機EL素子は全ての構成要素が固形材料から形成できることから、フレキシブルなディスプレイや照明として使用される可能性がある。有機EL素子は、ガラス等の基板上に陽極層、陰極層、発光層及び陰極層が順次形成された構成が基本であり、自己発光型デバイスである。そのため、陽極層、陰極層のどちらからも光を取り出すことができ、発光方式にはトップエミッション方式とボトムエミッション方式が存在する。
しかし、有機EL素子は水分や酸素等に対して極めて弱く、そられにより有機EL素子の発光特性が急激に低下し、非発光部(ダークスポット)が発生する、また電極と有機EL層との界面が水分の影響で剥離する問題があった。特に、ダークスポットの発生は、ディスプレイ等の光源において重大な欠陥となる。以上から外部からの水分や酸素等の浸入を防ぎ、有機ELデバイスの気密性を保持して、ダークスポットの発生を防止する必要がある。
そこで、ポリイソブチレン系樹脂を主体とした、充填剤と環状オレフィン系からなる封止膜(例えば特許文献1,2参照)の開発がなされている。
特表2009−524705号公報 特表2011−526629号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に記載の発明は、ポリイソブチレン系樹脂に充填剤を添加しても良いとしているが、フィラーの種類や添加量が最適化されていない。例えば、吸湿性を持たないフィラーを添加した場合、ガスバリア性に対して効果が十分でない。また、吸湿性フィラーを添加した場合でも、添加量が過剰な場合は、封止用樹脂組成物または封止用樹脂シートの接着力を低下させてしまい、封止材としての機能が果せなくなり、極少量の場合、ガスバリア性に殆ど寄与しない。
そこで、本発明は、吸湿性フィラーを含む樹脂組成物であり、吸湿性フィラーの配合比率を最適化することで、ガスバリア性能を向上させた有機エレクトロルミネッセンス素子封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、有機電子デバイス用素子を封止する有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物であって、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、且つ重量平均分子量が300000以上のポリイソブチレン系樹脂(A)と吸湿性フィラー(B)とを含み、前記吸湿性フィラー(B)の含有量が全体の10〜60重量%であることを特徴とする。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記吸湿性フィラー(B)の平均粒径が0.1μm〜20μmであることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記吸湿性フィラー(B)のアスペクト比が1より大きく20以下であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、レーザ回析散乱方式粒度分布測定による、前記吸湿性フィラー(B)の累積粒度分布曲線における累積10%の粒子径D10に対する累積90%の粒子径D90の比D90/D10が2〜20であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記吸湿性フィラー(B)が、第2族元素の酸化物であることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記第2族元素の酸化物が、酸化カルシウムまたは酸化マグネシウムであることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記吸湿性フィラー(B)が、ゼオライトまたはモレキュラーシーブであることが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、さらに、粘着付与剤(C)を含むことが好ましい。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、前記粘着付与剤(C)が、水素化された石油樹脂類、水素化ロジン類、および水素化テルペン類から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本願発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、上記いずれかに記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で形成された封止層を少なくとも有することを特徴とする。
また、上記有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、前記封止層の有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面に、前記封止層とともに前記有機電子デバイス用素子を封止するための封止基板が設けられていることが好ましい。
また、本願発明による有機エレクトロルミネッセンス素子は、上記いずれかの有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止されていることを特徴とする。
また、本願発明による画像表示装置は、上記有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする。
本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物及び有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートは、吸湿性フィラー(B)の配合比率を最適化することで、十分なガスバリア性を有することができる。
また、本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子及び画像表示装置は、本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物により封止されており、水分等が十分に遮断されるため、ダークスポットの発生が抑制され、画像の視認性を良くすることができ、長期信頼性にも優れる。
本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを用いた画像表示装置の構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの使用例を模式的に説明するための説明図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、基材シート2の少なくとも片側に、少なくとも1層の封止層3が形成されている。図1は、本発明の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の好ましい実施態様を示す概略断面図である。図1に示すように、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、基材シート2を有しており、基材シート2上には封止層3が形成されている。また、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、封止層3上に、封止層3を保護するための離型フィルム4をさらに備えている。
以下、本実施形態の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の各構成要素について詳細に説明する。
(基材シート2、離型フィルム4)
基材シート2は、封止層3を構成する脂組成物をフィルム状にする際、取り扱い性を良くする目的で樹脂組成物を仮着させるものである。また、離型フィルム4は、封止層3を保護する目的で用いられる。
基材シート2及び離型フィルム4は、特に制限されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が挙げられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい、特にコスト、取り扱い性等の面からポレチレンテレフタレートを使用することが好ましい。
基材シート2及び離型フィルム4から封止層3を剥離する際の剥離力の例としては、0.3N/20mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.2N/20mmである。剥離力の下限に特に制限はないが、0.005N/20mm以上が実際的である。また、取り扱い性を良くするために、基材シート2と離型フィルム4とで封止層3からの剥離力の異なるものを使用することが好ましい。
基材シート2及び離型フィルム4の膜厚は、通常は5〜300μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは20〜100μm程度である。
(封止層3)
封止層3を構成する本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、且つ重量平均分子量が300000以上のポリイソブチレン系樹脂(A)と吸湿性フィラー(B)とを含み、吸湿性フィラー(B)の含有量が全体の10〜60重量%である。
[ポリイソブチレン樹脂(A)]
ポリイソブチレン樹脂(A)は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、重量平均分子量(Mw)が30万以上であれば、特に限定されることなく使用することができる。イソブチレンモノマー及びコモノマーとしての1種又はそれ以上のオレフィン、好ましくは共役オレフィンとのコポリマーからなる。ポリイソブチレン樹脂は、ルイス酸触媒の存在下で、イソブチレン単体或いはイソブチレン及びn−ブテン、イソプレン、又はブタジエンの混合物を重合することにより、調整される。このようなポリイソブチレン樹脂は、水蒸気バリア性及び粘着性が高いことを特徴とする。
ポリイソブチレン樹脂(A)としては、BASF社製のオパノール(B50、B80、B100、B120、B150、B220等)、日本ブチル株式会社製のブチルゴムなどが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて粘度調整を行ってもよい。
ポリイソブチレン樹脂(A)は、重量平均分子量(Mw)が30万未満であると、所望の透湿度が達成できないばかりか、高温での樹脂組成物の流動性が高く、封止した有機EL素子周辺の電子部品への汚染に繋がってしまう。
ここで、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量であり、例えば、Waters社製GPCシステム(カラム:昭和電工株式会社製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)、移動相:クロロホルム)を使用して測定することができる。
[吸湿性フィラー(B)]
封止層3を構成する本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、耐透湿性をより向上させるために、吸湿性フィラー(B)を含有する。吸湿性フィラー(B)は、1種又は2種以上を配合して使用することができる。
吸湿性フィラー(B)としては、第2族元素の酸化物、ゼオライト、モレキュラーシーブ(ユニオン昭和株式会社製)等が挙げられ、これらは、1種、或いは2種以上を使用してもよい。第2族元素の酸化物としては、例えば、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)等から選ばれる1種、或いは2種以上の混合物若しくは固溶物が挙げられる。中でも、吸湿性が高い点、コスト、原料の安定性の点から、酸化カルシウム、酸化マグネシウムが好ましい。
吸湿性フィラー(B)は、85℃85%RH下でフィラーを静置した際、500h後の重量増加が1wt%以上であることが好ましく、12.7wt%以上であることがより好ましい。
吸湿性フィラー(B)は、種々技術分野において吸湿材として公知であり、市販品を使用することができる。具体的には、酸化カルシウム(井上石灰工業株式会社製「QC−X」、三共精粉株式会社製「モイストップ#10」等)、酸化マグネシウム(タテホ化学工業株式会社製「PUREMAG FNM−G」、神島化学工業株式会社製「スターマグ PSF」等)、雲母(コープケミカル社製「MK−100」等)が挙げられる。これらは1種、或いは2種以上を使用してもよい。
また、吸湿性フィラー(B)は、通常粉末として樹脂中に添加される。その平均粒子径は、特に限定されないが、封止工程で粗粒子による有機EL素子へのダメージ抑制や分散性向上という観点から20μm以下、粒子同士の凝集により分散性が悪化するという観点から0.1μm以上が好ましい。2.1〜18.2μmがより好ましい。吸湿性フィラー(B)の市販品の平均粒径が20μm以下であれば、それをそのまま使用できるが、市販品の平均粒径が20μmを超える場合、粉砕、分級等を行って平均粒径20μm以下の粒状物に調整してから使用するのが好ましい。
また、レーザ回析散乱式粒度分布測定による、吸湿性フィラー(B)の累積粒度分布曲線における累積10%の粒子径D10に対する累積90%の粒子径D90の比D90/D10は2〜20である。D90/D10が2未満であると、最密充填とならず捕水効率が低下する。また、D90/D10が20を超えると、粒子の凝集により分散性が悪化しガスバリア性が低下してしまう。
また、吸湿性フィラー(B)の累積粒度分布曲線のピークトップ数は、D90/D10が2〜20の範囲内であれば、複数であっても良い。
吸湿性フィラー(B)の平均粒子径と粒度分布は、レーザ回析粒度分布測定装置により、ミー(Mie)散乱理論に基づくレーザ回析・散乱法により測定することができる。
吸湿性フィラー(B)のアスペクト比は、粒子の凝集に伴う分散性悪化によるガスバリア性の低下や、有機EL素子へのダメージ抑制という観点から20以下が好ましく、真球の場合は比表面積が小さいことから吸水能力が低下するため、1より大きいことが好ましい。アスペクト比が上記範囲内にあることにより、ガスバリア性が向上する。
上記アスペクト比は、日本工業規格(JSI Z 8900−1:2008)に則り、走査型電子顕微鏡を用いて数100個以上の粒子を観察し、適宜拡大し撮影した粒子群の画像から粒子の最大長径と最大長径に直交する幅を測定し、平均の長径と幅を求め、その比を以ってアスペクト比とする。
吸湿性フィラー(B)の添加量は、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物全体の重量に対して、10重量%〜60重量%を特徴とする。添加量が10重量%未満では吸水性効果が現れず、60重量%超では有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の流動性やタック力が小さくなり、封止が困難となる。
吸湿性フィラー(B)は、表面処理剤で表面処理したものを用いることができる。このような表面処理した吸湿性フィラー(B)を使用することで、硬化物の接着安定性をより高めることができ、硬化前の段階で樹脂中の水分と吸湿性フィラー(B)が反応してしまうことを防止できる。
表面処理にしようする表面処理剤としては、例えば、高級脂肪酸、アルキルシラン類、シランカップリング剤等を使用することができ、中でも、高級脂肪酸又はアルキルシラン類が好適である。これらは1種または2種以上組み合わせて使用しても良い。
アルキルシラン類としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルジメチル(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシランおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び11−メルカプトウンデシルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノ系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド系シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルメチルジエトキシシランなどのビニル系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリル系シランカップリング剤;3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリレート系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピ)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤;フェニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシアン等を挙げることができる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
表面処理は、例えば、未処理の吸湿性フィラー(B)を混合機で常温にて攪拌分散させながら、表面処理剤を添加噴霧して5〜60分間攪拌することによって行うことができる。混合機としては、高知の混合機を使用することができ、例えば、Vブレンダー、リボンブレンダー、バブルコーンブレンダー等のブレンダー、ヘンシェルミキサー及びコンクリートミキサー等のミキサー、ボールミル、カッターミル等が挙げられる。又、ボールミルなどで吸湿材を粉砕する際に、前記の高級脂肪酸、アルキルシラン類またはシランカップリング剤を混合し、表面処理する方法も可能である。表面処理剤の処理量は吸湿性フィラー(B)の種類又は表面処理剤の種類等によっても異なるが、吸湿性フィラー(B)に対して1〜10重量%が好ましい。
[粘着付与剤(C)]
有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、さらに粘着付与剤(C)を含有していても良い。粘着付与剤(C)を含有することで、樹脂組成物の接着性を向上させながら、他の諸物性を安定的に保つことができる。粘着付与剤(C)としては、特に限定されるものはなく、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂(水素化テルペン樹脂、テルペンフェノール共重合樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等)、クマロン樹脂、インデン樹脂、石油樹脂(脂肪族系石油樹脂、水素化脂環式石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂およびその水素化物等)が好ましく使用される。特に、水素化環状オレフィン系ポリマーが好ましい。
水素化環状オレフィン系ポリマーとしては、例えば、ヤスハラケミカル株式会社製クリアロンP、MおよびKシリーズ、アシュランド社製フォーラルAX、理化ハーキュレス株式会社製フォーラル105、荒川化学工業株式会社製アルコンPおよびMシリーズ、ペンセルA、エステルガムH、スーパー・エステルシリーズおよびパインクリスタルシリーズ、出光興産株式会社製アイマーブ(登録商標)P−100,P−125,P−140、東燃ゼネラル石油株式会社製エスコレッツ(ESR、5300、5320、5400、5600シリーズ)、イーストマン・ケミカル社製イーストタックシリーズ、フォーラルシリーズ、等が好適であり、中でも、C5系石油樹脂の水素化物、C9系石油樹脂の水素化物、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを合重合して得られる石油樹脂の水素化物が、水蒸気バリア性が良好な点から、好適に用いることができる。
粘着付与剤の軟化点は60〜150℃が好ましい。60℃を下回ると組成物の凝集力が低下する為高温時の保持特性が低下する。150℃を上回ると組成物の流動性が低下するため封止性が低下する。
ポリイソブチレン系樹脂(A)と粘着付与剤(C)の混合割合(A):(C)は、特に限定されないが、質量比で90:10〜20:80であることが好ましく、特に70:30〜30:70が好ましい。粘着付与剤(C)の混合割合が10より少ないと、接着力が低下したり、脆性が高くなり封止層3をガラス基板や有機EL素子の素子基板等に貼合する際の貼合加工性が悪くなる。また、ポリイソブチレン系樹脂(A)の割合が20より少ないと、ガスバリア性が低くなってしまう可能性がある。
[可塑剤]
また、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、可塑剤を含んでもよい。可塑剤を導入することで流動性を変更することができる。可塑剤としてはワックス、パラフィン、フタル酸エステル、アジピン酸エステル等のエステル類、ポリブテン、ポリイソブチレン等が挙げられる。
[その他の添加剤]
有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物はシランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤を用いることで被着体への化学結合量が増加し、粘着特性が向上する。
シランカップリング剤としては、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシしラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は2種以上を混合してもよい。シランカップリング剤の含有量は、樹脂組成物100質量部に対して0.05〜10質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましい。
本発明では、本発明の目的を達成可能な限り、さらにその他の成分、例えば保存安定剤、酸化防止剤、タック調整剤や樹脂安定剤等を添加することも可能であるが、それらの添加成分中の水分や不純物によって画像表示装置の視認性が悪化する可能性があるため、注意が必要である。
有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、トップエミッションの場合、400〜800nmの可視領域で無色透明であることがこのましく、0.1mm厚みにおける550nmの波長をもつ光に対する光透過率が85%以上であることが好ましい。550nmの光透過率が85%を下回ると視認性が低下するためである、ボトムエミッションの場合、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物の透明性や着色に限定されない。光透過率は樹脂を選定することで選択することができる。
[光透過率の測定方法]
光透過率は分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製 分光光度計U−4100型 固体試料測定システム)を用いて透過光の光量を測定し求めることができる。
有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、フィルム上の封止層3を得る際、溶剤を含有してもよい。このような溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン(MEK),酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、これらの混合溶液等の有機溶剤が挙げられ、トルエン、メチルエチルケトンが特に好ましい。このような溶剤に樹脂組成物に含まれる個々の素材を加え、混合分散し、得られた樹脂溶液を、基材シート2の剥離面上にロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ダイコート法、コンマコート法など一般に公知の方法にしたがって直接または転写によって塗工し、乾燥させて封止層3を得ことができる。
また、有機溶媒を使用せずにフィルム状の封止層3を得る手法としては、有機EL素子封止用樹脂組成物を高温にて溶融させ、ホットメルトコーターなどの一般に公知の手法で押し出し、その後冷却することで封止層3を得ることができる。
封止層3の厚さは、特に限定されるものではなく、用途に応じて選択することができる。通常、10〜30μmであり、好ましくは15〜25μmである。厚みが10μm未満で、表面に凹凸がある場合には、封止の効果が得られず、外部からの水分や不純物の進入を許容してしまうおそれがあり、30μmを超えると、封止層3の成形性や加工性に影響を及ぼすおそれがある。
また、封止層3と当該封止層3が接触する貼合対象の表面粗さRaが共に2μm以下であることがさらに好ましい。この表面粗さが2μmを超えた場合、有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物自体の追従性が高かったとしても、封止層3が貼合対象の表面に追従しきれない可能性が上がってしまう。このため、表面粗さが適切な範囲であれば、封止層3と貼合対象とが密着するため、視認性が向上する。貼合対象の表面粗さは研磨や、表面処理によって変えることができ、封止層3の表面粗さはフィルム状に形成する際に冷却ロールの表面粗さを変えることや離型フィルム4の表面粗さを変えることで変更することができる。
有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、2層以上の封止層3を有してよく、封止層3以外の層を有してもよい。封止層3以外の層として、例えば、封止層3の基材シート1とは反対側の面に、ガスバリアフィルム、ガラス板、金属板または金属箔などを圧着させて貼り合わせてもよい。この場合、離型フィルム4は設けなくて良い。
<使用方法>
次に、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の使用方法について説明する。
本発明の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1は、有機EL素子6等の有機電子デバイス用素子を封止するために用いられる。より詳細には、素子基板5上(図2,3参照)に設けられた有機電子デバイス用素子を素子基板5と封止基板8(図2,3参照)との愛代に配設し、有機電子デバイス用素子を素子基板5と封止基板8とで機密封止して、固体密着封止構造の各種有機電子デバイスを得るために用いられる。有機電子デバイスとしては、有機ELディスプレイ、有機EL照明、有機半導体、有機太陽電池等が挙げられる。
以下に、有機電子デバイスの例として、有機ELディスプレイ(画像表示装置)について説明する。有機ELディスプレイ10は、図2に示すように、素子基板5上に設けられた有機EL素子6が、有機EL素子封止用樹脂層7を介して封止基板8により封止されている。
有機EL素子6は、例えば、図2に示すように、ガラス基板等からなる素子基板5上に、導電材料をパターニングして形成された陽極61と、陽極61の上面に積層された有機化合物材料の薄膜による有機層62と、有機層62の上面に積層され透明性を有する導電材料をパターニングして形成された陰極63とを有する。なお、陽極61および陰極63の一部は、素子基板5の端部まで引き出されて図示しない駆動回路に接続されている。有機層62は、陽極61側から順に、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層を積層してなり、発光層は、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を積層してなる。なお、発光層は、青色、緑色、赤色の各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい。
なお、この有機ELディスプレイ10は、封止側面が露出しており、ガラスフリットなどによるさらなる密閉処理が行われていない。本発明による有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物は、高いガスバリア性と接着性を兼ね備えているため、このようにガラスフリットなどによるさらなる密閉処理を行う必要がなく、その構造を簡略化し、低コスト化することができる。
封止基板8は、トップエミッションンの場合、有機ELディスプレイ10の表示内容の視認性を大きく阻害することがない性質を有する材料であればよく、例えば、ガラス、樹脂等を用いることができる。
有機EL素子封止用透明樹脂層7は、上述の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いて形成されたものであり、以下の工程により形成することができる。まず、図3(A)に示すように、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の離型フィルム4を剥離し、図3(B)に示すように、封止層3を封止基板8にロール貼合する。次に、図3(C)に示すように、封止基板8に貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離する。その後、図3(D)に示すように、封止基板8に貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の封止層3を有機EL素子6の陰極63側にラミネートする。有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の封止層3が、有機ELディスプレイ10における有機EL素子封止用透明樹脂層7を構成する。
上記貼合及びラミネートは100℃以下の温度で行われることが好ましい。100℃を超えると有機EL素子6の構成材料が劣化し、発光特性が低下するおそれがある。
なお、上述の有機EL素子封止用透明樹脂層7の形成工程では、最初に有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を封止基板8にロール貼合するようにしたが、有機EL素子6に貼合するようにして、封止層3付きの有機EL素子を作製してもよい。この場合、有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離した後、封止層3を封止基板8にラミネートすることになる。
また、封止層3と封止基板8の間にガスバリアフィルムを介在させてもよいし、予め封止層3の基材シート2とは反対側の面にガスバリアフィルムが貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いてもよい。予め封止層3の基材シート2とは反対側の面にガスバリアフィルムが貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いる場合、基材シート2を剥離した後、封止層3を有機EL素子6に貼合するようにして、ガスバリアフィルムおよび封止層3付きの有機EL素子を作製する。
また、予め封止層3の基材シート2とは反対側の面に封止基板が貼り合わされている有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1を用いた場合、上記のように封止基板8にロール貼合する必要はなく、封止基板が予め貼合された有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート1の基材シート2を剥離し、露出した封止層3を有機EL素子6の陰極63側にラミネートするだけでよい。
以下、実施例に基づき本発明の構成をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(原材料)
<ポリマー>
A1:ポリイソブチレン樹脂 重量平均分子量1,110,000(BASF株式会社製、Oppanol B100)
A2:ポリイソブチレン樹脂 重量平均分子量340,000(BASF株式会社製、Oppanol B50)
A3:ポリイソブチレン樹脂 重量平均分子量75,000(BASF株式会社製、Oppanol B15N)
A4:エポキシ樹脂(日本化薬社製、RE310S)
A5:水素化スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)(旭化成ケミカルズ社製、M1943)
A6:イソプレンゴム(IR)(日本ゼオン株式会社製、Nipol IR2200)
A7:ブチルゴム 重量平均分子量493,000(イソブチエン・イソプレンゴム(IIR))(Exxon Mobile社製、Butyl 268)
<吸湿性フィラー(B)>
B1:酸化カルシウム(三共精粉株式会社製、モイストップ#20)
B2〜B4:酸化カルシウム(破砕前粒径1〜5mm)をバルベライザー粉砕機(MST株式会社製)で粉砕し、メッシュに通し粒径の調整を行い、表2に示す平均粒径、アスペクト比、粒度分布(D90/D10とした
B5:酸化カルシウム(三共製粉株式会社製、モイストップ#20)および酸化マグネシウム(神島化学株式会社製、スターマグPFS)
B6:非膨潤雲母(コープケミカル株式会社製、MK−100)をメッシュに通し粒径の調整を行い、表2に示す平均粒径、アスペクト比、粒度分布(D90/D10)とした
B7:球状水酸化マグネシウムを大気雰囲気中で、昇温速度1〜20℃/分で500℃〜1400℃で0.1〜5時間焼成した酸化マグネシウム
B8:酸化マグネシウム(神島化学株式会社製、スターマグPSF)
B9:モレキュラーシーブ(巴工業株式会社製、3A)
B10:酸化カルシウム(破砕前粒径1〜5mm)をバルベライザー粉砕機(MST株式会社製)で粉砕し、メッシュを通し粒径の調整を行い、表3に示す平均粒径とした
<粘着付与剤(C)>
C1:水素化C5/C9系樹脂、軟化点140℃(出光興産株式会社製、アイマーブ(登録商標)P−140)
C2:水素化ロジン、軟化点65℃(荒川化学工業株式会社製、ハイペールCH)
C3:ロジンエステル、軟化点95℃(荒川化学工業株式会社製、パインクリスタルKE−311)
<フィラー(D)>
D1:シリカ(日産化学工業株式会社製、MP−4540M)
D2:水酸化マグネシウム(宇部マテリアルズ株式会社製、500H)
(実施例1)
ポリイソブチレン系樹脂(A)として重量平均分子量1,110,000ポリイソブチレン樹脂(BASF株式会社製、Oppanol B100)28重量部に対し、吸湿性フィラー(B)としての酸化カルシウム(三共製粉株式会社製)を30重量部、粘着付与剤(C)としての水素化C5/C9系石油樹脂を42重量部とし、溶媒としてトルエンを固形分が10%となるように加え、攪拌することで、塗工液を得た。なお、使用した酸化カルシウムは粒子径が十分小さいのでそのまま使用した。この塗工液を基材シートとしての厚み25μmの軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、東洋紡エステルフィルム、E7002)上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように上記塗工液をアプリケーターにより全面塗工した後、乾燥オーブンにより120℃で2分間乾燥させ、封止層を形成した。こうして得られた封止層に離型フィルムとしての38μmのシリコーン系剥離剤塗布ポリエステルフィルム(三井化学東セロ社製、SP−PET−01)を剥離面にラミネートし、実施例1に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを作製した。
(実施例2〜27)
樹脂組成物を表1に示す配合組成とした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜27に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを作製した。
(比較例1〜9)
樹脂組成物を表1に示す配合組成とした以外は実施例1と同様にして、比較例1〜9に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートを作製した。
(測定方法、評価方法)
以下の測定方法、評価方法に従い測定及び評価を行った。その結果を表1〜4に示す。
<貼合性>
各実施例、比較例に係る有機電子デバイス用素子封封止用樹脂シートの剥離フィルムおよび基材シートを剥離した封止層について、貼合性の評価を行った。貼合性評価のため、独自で被着体の表面粗さが異なるものを3種類用意し比較した。表面粗さが3μmの被着体に貼合出来たものを優良品として「◎」、2μmの被着体に貼合出来たものを良品として「○」、0.5μmの被着体に貼合出来たものを許容品として「△」、全ての被着体に貼合出来なかったものを不良品として「×」で評価した。尚、貼合性評価は、封止層を貼合した被着体を垂直に立てたまま10分間静置し、その間の貼合した封止層の剥れの有無で判断した。
<WVTR>
各実験例、比較例に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの剥離フィルムおよび基材シートを剥離した封止層について、WVTR(水蒸気透過率)を、JIS Z 0208に準拠した方法により測定した。測定は40℃、90%RHと60℃、90%RHの2条件にて行った。WVTRの判定として、5g/m2・day以下を優良品として「◎」、5g/m2・day以上12g/m2・day未満を良品として「○」、12g/m2・day以上15g/m2・day未満を許容品として「△」、15g/m2・day以上を不良品として「×」で評価した。
<対ガラス接着力>
各実施例、比較例に係る有機電子デバイス用素子封止用樹脂シートの離型フィルムを剥離し、38μmのシリコーン系剥離剤塗布ポリエステルフィルム(三井化学東セロ株式会社製、SP−PET−01)を80℃で貼合したものを試験片とした。得られた試験片の封止層側をJISZ0237に準拠したガラスに貼合温度を80℃として貼合し、JISZ0237に準拠し、180°引き剥がし法にて接着力を評価した。接着力の判定として、15N/25mm以上を優良品として「◎」、15N/mm未満10N/25mm以上を良品として「○」、10N/25mm未満5N/25mm以上を許容品として「△」、5N/25mm未満および貼合不能であったものを不良品として「×」で評価した。
<ダークスポット>
絶縁性透明ガラスからなる素子基板の上に、陽極を有し、その上面に有機層、更にその上面に陰極を有する有機EL素子を作製した。次いで、各実施例・比較例に係る有機EL素子封止用透明樹脂シートの離型フィルムを剥離し、上記有機EL素子の上記陰極の上面に配置した。その後、有機EL素子封止用透明樹脂シートの基材シートを剥離し、封止基板として絶縁性透明ガラスを有機EL素子封止用透明樹脂シートの封止層の上面に配置して減圧下80℃において0.6MPaの圧力で1分間加圧し、有機ELディスプレイのモデルを作製した。
次に、上記モデルを、温度85℃、相対湿度85%の条件で500時間放置した後、室温(25℃)まで冷却した後、有機EL素子を電圧10Vで通電させて起動させ、ダークスポット(非発光箇所)を観察した。ダークスポットの面積が全体に対して2.5%未満の場合をダークスポットの発生抑制に優れるとして「○」、2.5%以上5%未満の場合を許容範囲として「△」、5%以上の場合をダークスポットの発生抑制に劣るとして「×」で評価した。
Figure 2015191799
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表1〜3に示すように、実施例1〜28は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を有するポリイソブチレン系樹脂(A)と吸湿性フィラー(B)とを90:10〜40:60の質量比で含有しているため、全ての評価において、良好若しくは許容範囲内となる結果が得られた。中でも、実施例1〜18は、吸湿性フィラー(B)の平均粒径が0.1μm〜20μmであり、かつ、少なくともアスペクト比が1より大きく20以下であるかD90/D10が2〜20であるため、迷路効果の影響と分散性良化により、貼合性、WVTR、接着力、ダークスポット評価は全て良好な結果となった。なお、迷路効果とは、水蒸気が吸湿性フィラーに阻害されて通過しにくいことをいう。
これに対して、表4に示すように、比較例1は、フィラー(B)の配合比率が小さいため、十分な吸湿性能が得られず、WVTRが大きくなり、ダークスポットも発生する結果となった。また、比較例2は、吸湿性フィラー(B)の配合比率が大きいため、接着力が非常に低く貼合出来なかったため、評価まで至らない結果となった。比較例3〜6は、主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、且つ重量平均分子量が300000以上のポリイソブチレン系樹脂(A)を用いていないため、接着力が低く、ダークスポットが発生する結果となった。比較例7は、ポリイソブチレン系樹脂(A)を用いており、粘着付与剤(C)を配合したため、粘着力は向上したが、吸湿性フィラー(B)を含んでいないため、ダークスポットが発生した。比較例8,9は、フィラーは含んでいるが、吸湿性フィラーではないため、WVTRが大きくなり、ダークスポットも発生する結果となった。
1:有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート
2:基材シート
3:封止層
4:離型フィルム
5:素子基板
6:有機EL素子
61:陽極
62:有機層
63:陰極
7:有機EL素子封止用透明樹脂層
8:封止基板
10:有機ELディスプレイ

Claims (13)

  1. 有機電子デバイス用素子を封止する有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物であって、
    主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を含有し、且つ重量平均分子量が300000以上のポリイソブチレン系樹脂(A)と吸湿性フィラー(B)とを含み、
    前記吸湿性フィラー(B)の含有量が全体の10〜60重量%であることを特徴とする有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  2. 前記吸湿性フィラー(B)の平均粒径が0.1μm〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  3. 前記吸湿性フィラー(B)のアスペクト比が1より大きく20以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  4. レーザ回析散乱方式粒度分布測定による、前記吸湿性フィラー(B)の累積粒度分布曲線における累積10%の粒子径D10に対する累積90%の粒子径D90の比D90/D10が2〜20であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  5. 前記吸湿性フィラー(B)が、第2族元素の酸化物であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  6. 前記第2族元素の酸化物が、酸化カルシウムまたは酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項5に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  7. 前記吸湿性フィラー(B)が、ゼオライトまたはモレキュラーシーブであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  8. さらに、粘着付与剤(C)を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  9. 前記粘着付与剤(C)が、水素化された石油樹脂類、水素化ロジン類、および水素化テルペン類から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項8に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で形成された封止層を少なくとも有することを特徴とする有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート。
  11. 前記封止層の有機電子デバイス用素子に貼合される面とは反対側の面に、前記封止層とともに前記有機電子デバイス用素子を封止するための封止基板が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂シート。
  12. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の有機電子デバイス用素子封止用樹脂組成物で封止されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする画像表示装置。
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