JP6395551B2 - バスダクトの分岐装置及びバスダクトの分岐構造 - Google Patents
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Description
しかし、設備機器の上方側において、水平方向に布設されたバスダクト(導体を縦配置して横方向に複数並設したバスダクト)に、上述した従来技術の分岐装置を取り付け、バスダクトの下方の設備機器にバスダクトから電気を分岐して供給しようとした場合、以下に示す課題が生じる。
また、バスダクトに取り付けられる分岐装置は、バスダクトの側面や下面に取り付けることも良く行われているが、重い分岐装置を持ちながらの作業となり、取付作業に多大な労力を費やすこととなる。更に、バスダクトの導体に分岐装置の分岐用端子を確実に接続する際にある程度の力が必要であるが、横或いは上方向への力を入れづらく、且つ例えばバスダクトが吊り下げられている現場等は、バスダクト自体を押さえながら分岐装置を取り付けなければならないため、これもまた多大な労力を費やすこととなる。これらを解消するために分岐装置を取り付ける際に分岐装置の重さを利用して取り付けが可能であることから、分岐装置をバスダクトの上面に取り付けることが望まれている。
なお、バスダクトの上面に、特許文献2に記載の分岐装置を取り付けることも考えられるが、この場合、バスダクトの上面から上方に向けて垂直にケーブルが引出されるため、バスダクトの下方の設備機器にケーブルを接続しようとすると、特許文献1に記載の分岐装置と同様の課題が生じる。
そのため、設備機器の上方側に、水平方向に布設されたバスダクト(帯板状の導体を縦配置して横方向に複数並設したバスダクト)に、本発明の分岐装置を配設し、バスダクトの下方の設備機器に電気を供給する場合、分岐装置から引き出されたケーブルを屈曲させて配線する必要がない。具体的には、バスダクトの上面に、分岐装置の分岐用端子を挿入可能な開口部を設ける。そして、開口部に前記分岐用端子を挿入して、前記導体と分岐用端子とを接続すると共に、箱体の取付面をバスダクトの上面側に固定する。このように、バスダクトの上面に本発明の分岐装置を取り付けると、分岐装置のケーブルが下方に向けて引き出された状態になるため、バスダクトの下方に設置されている設備機器に対して、ケーブルを屈曲させて配線する必要がない。その結果、本発明の分岐装置を用いれば、特許文献1に記載の分岐装置のように、美観を損ねることなく、バスダクトから設備機器に向けて電気を供給するケーブルを配線できる。また、本発明の分岐装置を用いれば、ケーブルを屈曲させるために必要な距離を確保する必要がない。
また、本発明の分岐装置は、特許文献2に記載の分岐装置のようにバスダクトの下面に設置する構成ではなく、バスダクト上面に設置することを想定した構成になっているため、強固な固定構造が不要になる。その結果、本発明の分岐装置は、特許文献2に記載の分岐装置と比べて、安価に安全な(落下するリスクが低い)分岐装置が提供される。
本実施形態のバスダクトBは、空気絶縁型バスダクトであり、図1に示すように、4線からなる帯状の導体1を所定間隔離間した状態で配置し、これらを絶縁性の支持ホルダーHで保持した構成になっている。具体的には、バスダクトBは、断面略コ字形のハウジング半体2a、2b(図1(b)、図2参照)を嵌め合わせることにより内部に略矩形の空間を形成するバスダクトハウジング2内に、上記の支持ホルダーで保持された「4線からなる導体1」を収納することにより形成されている。
なお、切欠2e部分において導体1・1相互を突き合わせて前記導体接続金具で接続した後、この切欠2e部分を塞ぐカバー部材を外側から被覆することによりバスダクト幹線が形成されるようになっている。また、バスダクトハウジング2・2同士は、接続金具5にて接続されている。
バスダクトの分岐装置Wは、図3に示すように、中空箱状の箱体10と、箱体10の下面(後述する取付面10a)から突出する導電性部材で形成された分岐用端子20と、箱体10に収納され且つ分岐用端子20と電気的に接続された遮断器30と、箱体10の下面に設けられた固定部材40と、遮断器30に電気的に接続され且つ箱体10の下方に引き出されるケーブル50とを有している。
なお、仕切板12の上方側には、分岐用端子20と遮断器30とを電気的に接続する導体52を挿通可能な挿通穴12aが設けられている。
なお、図3(a)に示す例では、基部20bには、遮断器30に接続する導体52(或いは、アタッチメント60を介して、ケーブル50のアース線に接続するための導体52)が接続されている。そして、各分岐用端子20は、クリップ部20aが取付面10aから突出し、且つ基部20bが箱体10の内部の空間S1に収納されるように、ホルダー23に保持されている。
尚、ベース基部41aの中央部には、取付面10aから突出する分岐用端子20及びホルダー23を挿通させるための貫通孔41a1が形成されている。また、ベース固定片41dは、その下方側に軸部42を挿通可能な孔が穿設されており、当該孔に挿通された軸部42により、後述する動作部材43と固定されるようになっている。
尚、図5に示すように、確認窓70が設けられている面10dは、上部に固定された部分を軸に回動開放可能な扉面の構成となっていると共に、扉面下方側中央には鍵穴80が形成された錠が設けられている。この構成により、遮断器30のオンオフ作業を、当該錠を開閉する鍵を持っている人のみが可能な構成になり、むやみに遮断器30をオフにされることを未然に防止できる。
尚、シャッター3に分岐用端子20(クリップ部20a及びホルダ23)を挿入すると、シャッター3が下方に倒れて分岐用端子20(クリップ部20a及びホルダ23)がバスダクトハウジング2の内部に挿入され、図6(b)に示すように、挿入された分岐用端子20(クリップ部20a)が、バスダクトハウジング2内の対応する導体1を挟持するようになっている。
具体的には、図9に示すように、バスダクトBの導体1は、縦配置であり、横方向に4線が並列配置されている状態で、サーバラックSR上に架台を介して固定されており、全ての相において熱放散が良好に平均化されるようになっている。また、図8に示すように、サーバラックSRの扉側に遮断器30、確認窓70及び鍵穴80が位置するように分岐装置Wが配置される。また、分岐装置Wから下方に向けて垂直にケーブル50が引き出される構成になっているため、ケーブル50を屈曲させながらサーバラックSR内に配線する必要がなく、最短距離でサーバラックSR内にケーブル50を挿通することができる。
H…支持ホルダー
1…導体
2…バスダクトハウジング
2a、2b…ハウジング半体
2c…開口部
2d…凹部
2e…切欠
5…接続金具
6…ビス
W…分岐装置
10…箱体
10a…取付面
11…取手
12…仕切板
12a…挿通穴
15…ケーブル引出口
20…分岐用端子20
20a…クリップ部
20b…基部
23…ホルダー
30…遮断器
SW…スイッチ
40…固定部材
41…ベース部材
41a…ベース基部
41a1…貫通孔
41b…脚片
41c…補強片
41d…ベース固定片
42…軸部
43…動作部材
44…弾性部材
43a…動作基部
43a1…開口
43b…動作固定片
43c…係止片
44…弾性部材
45…ビス
50…ケーブル
52…導体
60…アタッチメント
70…確認窓
80…鍵穴
Claims (6)
- バスダクトに取り付けられる箱体と、
前記箱体の一方面から突出する分岐用端子と、
前記箱体内に収納され且つ前記分岐用端子に接続された遮断器とを有し、
前記筐体の一方面が前記バスダクトに取り付けられる取付面になっており、
前記箱体には、前記遮断器と接続され且つ機器に電気を供給するケーブルを引き出すケーブル引出口が設けられ、
前記箱体は、前記分岐用端子が収納された空間と、前記遮断器が収納された空間とを区分けする仕切板が前記取付面に直交するように形成され、該仕切板に前記遮断器が取り付けられていることを特徴とするバスダクトの分岐装置。 - 前記遮断器が前記取付面に対して直交するように取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のバスダクトの分岐装置。
- 前記ケーブルが前記分岐装置から垂直に引き出され、
前記取付面から突出する分岐用端子の突出方向と、前記ケーブル引出口から引き出されるケーブルの引き出し方向とが同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載のバスダクトの分岐装置。 - 前記仕切板に、前記分岐用端子と前記遮断器とを電気的に接続する導体を挿通可能な挿通穴が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のバスダクトの分岐装置。
- 前記箱体が側面視L字形に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のバスダクトの分岐装置。
- 請求項1乃至5の何れかに記載のバスダクト分岐装置をバスダクトに取り付けてなるバスダクトの分岐構造において、
水平方向に布設された前記バスダクトの上面に開口部が形成され、該開口部に前記分岐装置の分岐用端子を挿通することにより分岐可能であり、
前記ケーブル引出口から引き出されるケーブルは、前記バスダクトの側面方向に沿って該バスダクトの底面に向かって引き出されることを特徴とするバスダクトの分岐構造。
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