JP6391523B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
この尿素SCRシステムは、エンジンの排気ガスを流通させる流通経路中に尿素水を噴射することにより、該尿素水を高温下で加水分解させてアンモニアガスを生成し、このアンモニアガスによって窒素酸化物を窒素ガスと水蒸気とに還元するシステムである。
本発明の一態様に係る作業機は、機体と、前記機体に搭載されたキャビンと、前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、前記キャビンの側方に設けられたブームと、前記ブームに装着された作業具と、一端側が前記ブームの後部に枢支され且つ他端側が前記機体に枢支されたリフトリンクと、前記機体の後部に搭載されたエンジンと、前記エンジンの後方に設けられたラジエータと、前記エンジンと前記ラジエータとの間に配置されていて、前記ラジエータを冷却する冷却風を発生する冷却ファンと、尿素水を貯留し、前記エンジンの側方且つ後方に設けられた尿素水タンクと、を備え、前記機体は、前記尿素水タンクを設置する設置部であって、前記尿素水タンクの後方に位置する第3壁と、前記尿素水タンクの前方に位置する第5壁とを含む設置部を有し、前記第3壁は、前記ラジエータの前端より後方に位置し、前記第5壁は、前記冷却ファンの前端より前方且つ前記リフトリンクの他端側を支持する枢支軸より後方に位置し、前記尿素水タンクは、側面視で前記冷却ファン及び前記ラジエータと重ねて配置されている。
また、前記尿素水タンクの後方に位置する第3壁と、前記尿素水タンクの前方に位置する第5壁と、前記第3壁と前記第5壁との間であって前記尿素水タンクの側方に設けられた第2壁と、を備え、前記第2壁と第3壁と第5壁とで前記尿素水タンクを設置する設置部が形成されている。
図11は、本発明に係る作業機1の側面図を示している。図12は、作業機1の平面図を示している。図13は、作業機1の正面図を示している。
図11〜13では、作業機1の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機1はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類の作業機であってもよい。
キャビン3は機体2の前部側に搭載されている。このキャビン3内には、運転席6が設けられている。
なお、本発明の実施形態において、作業機1の運転席6に着座した運転者の前側(図11の左側)を前方、運転者の後側(図11の右側)を後方、運転者の左側(図11の手前
側)を左方、運転者の右側(図11の奥側)を右方として説明する。
右側の側枠部8は、機体2の右部を構成する。左側の側枠部9は、機体2の左部を構成する。前枠部10は、機体2の前部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の前部同士を連結している。底枠部11は、機体2の底部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の下部同士を連結している。上枠部12は、機体2の後部寄りの上部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の後部寄りの上部同士を連結している。
図5に示すように、側枠部8,9は、メインフレーム13と、トラックフレーム14と、モータ取付部15と、支持フレーム16とを有する。
図5に示すように、トラックフレーム14は、メインフレーム13の外側面の下部に取付部材17を介して取り付けられている。モータ取付部15は、メインフレーム13の外側面の後部寄りの上部に設けられている。
図6及び図7に示すように、支持フレーム16は、内壁(第1壁)18と、外壁(第2壁)19と、前壁(第4壁)20と、後壁(第3壁)21と、仕切壁22(第5壁)と、底板23と、補強壁24と、シリンダ取付部25とを有する。
内壁18と外壁19とは、機体幅方向で間隔をおいて対向して設けられている。外壁19は、内壁18の機体外方に位置する。
設けられることで、当該メインフレーム13の機体内方だけでなく、機体外方にも突出している。前壁20のメインフレーム13から機体外方に突出する部分が、走行装置5の後部を覆うフェンダとされている。内壁18の前部に形成された縁部18Aは、前壁20の第1部位34の背面、第2部位35及び第3部位36の上面に沿った形状である。内壁18の縁部18Aに、第1部位34、第2部位35及び第3部位36が固着されている。また、第1部位34、第2部位35及び第3部位36の機体外方の端部に外壁19が固着されている。したがって、前壁20は、内壁18の前部と外壁19の前部とを連結している。なお、第1部位34、第2部位35及び第3部位36の一部が外壁19に固着されていればよい。
図1及び図6に示すように、仕切壁22は、前壁20と後壁21との間で且つ内壁18と外壁19との間に設けられている。また、仕切壁22は、切欠き部26の前縁部27の近傍に位置しており、内壁18と外壁19とを連結している。
図2、図3及び図4に示すように、底板23は、内壁18と外壁19との間で且つ切欠き部26の下縁部29に沿って設けられている。この底板23は、仕切壁22の下端と後壁21の下端とを連結している。また、底板23は、内壁18と外壁19とを連結している。底板23は、環状の縁部によって形成された開口部42と、この開口部42を塞ぐ蓋板43とを有する。開口部42は、底板23の前後中途部であって、機体幅方向の中途部に形成されている。蓋板43は、底板23の下面にボルト44によって着脱可能に取り付けられている。また、底板23の下方は閉鎖されていなく開放状とされている。
各走行装置5は、駆動輪53と、前後の従動輪54と、走行モータ55と、クローラベルト56と、複数の転輪57とを有する。前後の従動輪54及び転輪57はトラックフレーム14に横軸(機体幅方向の軸)回りに回転可能に支持されている。走行モータ55は、モータ取付部15に取り付けられている。駆動輪53は、走行モータ55に取り付けられ、この走行モータ55によって駆動されて横軸回りに回転する。クローラベルト56は
、エンドレスベルトからなり、前後の従動輪54、転輪57及び駆動輪53に巻掛けられている。駆動輪53が回転することにより、クローラベルト56が周方向に循環回走し、作業機1が前進又は後進する。なお、走行装置5は、図14に示すように、車輪型の走行装置5であってもよい。
ブーム58は、機体2の側方であって、キャビン3の側方に上下揺動自在に設けられている。また、ブーム58は、キャビン3の右側及び左側にそれぞれ設けられている。また、内壁18はブーム58の側方であって、機体内方側に設けられている。また、外壁19は、ブーム62の側方であって内壁18とは反対側(機体外方側)に設けられている。
リフトリンク60、制御リンク61及びブームシリンダ62は、左側と右側の各ブーム58に対応して機体2の左側と右側とにそれぞれ設けられている。
ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。したがって、内壁18はブームシリンダ62の側方であって、機体内方側に設けられている。また、外壁19は、ブームシリンダ62の側方であって内壁18とは反対側(機体外方側)に設けられている。
このシリンダチューブ68は、リフトリンク60の前方側に位置し、通し穴48(図6参照)を挿通している。ブームシリンダ62の上部(ピストンロッド)は、ブーム58の基部に枢支軸(第3枢支軸)69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第3枢支軸69は第1枢支軸66の前方に位置している。
制御リンク61は、リフトリンク60の前方であって、ブーム58の基部の下部側に設けられている。制御リンク61の一端は、リンク取付部41に枢支軸(第5枢支軸)71によって横軸回りに回転可能に枢支されている。制御リンク61の他端は、ブーム58の基部の下部に枢支軸(第6枢支軸)72によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第5枢支軸71は、第3枢支軸69の前方に位置する。第6枢支軸72は、第1枢支軸66と第3枢支軸69との間に位置する。また、第6枢支軸72は、第2枢支軸67の前方で且つ上方に位置する。
73とラジエータ74とバッテリ75が搭載されている。ラジエータ74はエンジン73の後方に設けられている。エンジン73とラジエータ74との間には、冷却ファン76が設けられている。この冷却ファン76はエンジン73の出力軸によって駆動され、後方(ラジエータ74)に向けて送風する。バッテリ75は冷却ファン76の右側方に設けられている。ラジエータ74の後方は、ボンネットカバー77によって覆われている。このボンネットカバー77は支持フレーム16の後端に取り付けられている。冷却ファン76によって生起された冷却風は、ボンネットカバー77に形成された通気部を通って機体2の後方に排出される。
メインポンプ79、サブポンプ80、パイロットポンプ81は、定容量型のギヤポンプである。メインポンプ79は、作業装置4に装備された油圧アクチュエータや作業装置4に取り付けられる油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを駆動する油圧ポンプである。サブポンプ80は、作動油を増量するのに使用される油圧ポンプである。パイロットポンプ81は、主として、制御信号圧力の供給用に使用される。
機体2内の前部には、燃料タンク83と作動油タンク84が搭載されている。作動油タンク84は、油圧アクチュエータを作動させる作動油を貯留するタンクであり、機体2内の右側に設けられている。
触媒ケース93は、DPF82の後方であって、エンジン73の前部上方に設けられている。この触媒ケース93は、接続管96を介してDPF82に接続されている。
に還元される。この還元反応は触媒ケース93内でSCR触媒92によって促進される。浄化されたエンジン73の排出ガスは触媒ケース93から大気に排出される。
図1、図2に示すように、尿素水タンク94は、前壁20と後壁21との間に設けられている。また、尿素水タンク94は、内壁18と外壁19との間に(内壁18と外壁19との間のスペースを利用して)設けられている。尿素水タンク94は、前壁20の後方に位置する仕切壁22と、後壁21との間に設けられている。詳しくは、尿素水タンク94の前方には、仕切壁22が位置し、尿素水タンク94の後方には、後壁21が位置し、尿素水タンク94の側方であって内壁18の反対側には外壁19が位置し、尿素水タンク94の上方には、補強壁24の中間部位46及び後部位47が位置する。したがって、これら底板23と、仕切壁22と、後壁21と、外壁19と、補強壁24の中間部位46及び後部位47とで、尿素水タンク94を設置する設置部97が形成されている。なお、尿素水タンク94は、前壁20と後壁21との間に設けられていればよく、シリンダチューブ68の後方であって、前壁20の第1部位34と後壁21との間に設けられてもよいし、その他の場所に設けられていてもよい。
尿素水タンク94は、尿素水タンク本体(第2タンク本体という)98と、補給管(第2補給管という)99と、キャップ(第2キャップという)100と、供給部101と、排出部102とを有する。
される。なお、第2タンク本体98と外壁19との間及び第2タンク本体98と取付プレート104との間には、クッション材107が設けられている。
図3に示すように、第2補給管99は、第2タンク本体98内に尿素水を補給するための管である。この第2補給管99は、挿入口103から第2タンク本体98内に挿入されている。第2補給管99は、板材からなる取付部材109に取り付けられている。取付部材109は、機体外方から内方に向けて凹む凹設部110と、この凹設部110の端部から張り出すフランジ部111とを有する。凹設部110は装着穴33から設置部97内に挿入されている。この凹設部110の底壁112に第2補給管99の上部が固定されている。フランジ部111は、外壁19の外面の装着穴33の周囲に重ね合わされてネジ等によって固定されている。
図2に示すように、供給部101は、エンジン73の排気ガス中に尿素水を供給するために尿素水を排出させる部位であり、ホースによってSCRポンプ95に接続されている。
尿素水は、外気温の低下によって凍結する恐れがある。また、尿素水は、所定温度以上に上昇すると、一部が気化して蒸発し、濃度が変化する。したがって、尿素水タンク94は、温度環境のよい場所に配置するのが望ましい。本実施形態では、底板23と、仕切壁22と、後壁21と、外壁19と、補強壁24の中間部位46及び後部位47とで、囲まれた所を尿素水タンク94を設置する設置部としている。これによって、尿素水タンク94が温度環境のよい場所に設置され、機体2及びキャビン3の側方に設けられたブーム58及びブーム58の後部に枢支されたリフトリンク60を有するコンパクトトラックローダ等の作業機1に尿素水タンク94を良好に搭載することができる。
また、尿素水タンク94を縦型(縦長)にすることで、尿素水の残量を検出する残量センサが適正に働く。すなわち、尿素水タンクが横長であると、作業機1が傾斜したときに、尿素水の偏りが大きく、残量センサが適正に働きにくい。これに対し、尿素水タンク94が縦型であると、作業機1が傾斜したときの尿素水の偏りが小さいので、残量センサが適正に働く。
また、支持フレーム16の後部に、尿素水タンク94を設置する設置部97を形成しているので、設置部97の高さを十分に採ることができ、縦型の尿素水タンク94を配置することができる。
リフトリンク60の後方に設けることにより、作業装置4を構成する部材の配置や構造に影響を与えることがない。
また、支持フレーム16の後部に設置部97を形成しているので、尿素水タンク94の設置が、機体2内の他の機器、部材等の配置に影響を与えることがない。
第2タンク本体98と仕切壁22との間、及び第2タンク本体98と後壁21との間に隙間108を設けることにより、尿素水の一部が気化して第2タンク本体98が膨らんだときに、この膨らみを前後に逃がすことができる。
例えば、図15、図16に示すように、本発明を、リフトリンク60及び制御リンク61を有していない作業機1に採用してもよい。図15に示す作業機1は、内壁18及び外壁19の後部に、上方に延びるブーム支持部136を有している。ブーム58の後部は、ブーム支持部136の間に配置されている。また、ブーム58の後部は、ブーム支持部136に、第1枢支軸66によって横軸回りに回転可能に支持されている。ブームシリンダ62は、一端が前側を向き、他端が後側を向くように横向きに配置されている。ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。したがって、ブームシリンダ62の側方であって、機体内方側に内壁18が設けられている。また、ブームシリンダ62の側方であって、機体外方側に(内壁18とは反対側の側方に)外壁19が設けられている。ブームシリンダ62の一端は、ブーム58の中途部に第3枢支軸69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。ブームシリンダ62の他端は、内壁18と外壁19の間で第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
図16に示す作業機1が図15に示す作業機1と異なる点は、以下の点である。
外壁19の前縁側の上部に、枢支部137が設けられている。この枢支部137と内壁18との間で、ブームシリンダ62の他端が第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
却風は、例えば、機体2の上方に排出される。
この他の実施形態では、内壁18、外壁19、後壁22及び仕切り壁22によって囲まれた所が設置部97とされている。言い換えれば、この実施形態では、尿素水タンク94の前方、後方、機体内方及び機体外方の4方を囲む所を設置部97としている。
3 キャビン
5 走行装置
19 第2壁(外壁)
21 第3壁(後壁)
22 第5壁(仕切り壁)
58 ブーム
59 作業具
60 リフトリンク
73 エンジン
74 ラジエータ
94 尿素水タンク
97 設置部
98 尿素水タンク本体
Claims (6)
- 機体と、
前記機体に搭載されたキャビンと、
前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、
前記キャビンの側方に設けられたブームと、
前記ブームに装着された作業具と、
一端側が前記ブームの後部に枢支され且つ他端側が前記機体に枢支されたリフトリンクと、
前記機体の後部に搭載されたエンジンと、
前記エンジンの後方に設けられたラジエータと、
前記エンジンと前記ラジエータとの間に配置されていて、前記ラジエータを冷却する冷却風を発生する冷却ファンと、
尿素水を貯留し、前記エンジンの側方且つ後方に設けられた尿素水タンクと、
を備え、
前記機体は、前記尿素水タンクを設置する設置部であって、前記尿素水タンクの後方に位置する第3壁と、前記尿素水タンクの前方に位置する第5壁とを含む設置部を有し、
前記第3壁は、前記ラジエータの前端より後方に位置し、
前記第5壁は、前記冷却ファンの前端より前方且つ前記リフトリンクの他端側を支持する枢支軸より後方に位置し、
前記尿素水タンクは、側面視で前記冷却ファン及び前記ラジエータと重ねて配置されている作業機。 - 前記冷却ファン及び前記ラジエータの側方であって、前記尿素水タンクが配置された側とは反対側の側方に設けられたバッテリを備えている請求項1に記載の作業機。
- 前記尿素水タンクの側方に設けられた第1壁と、
前記第1壁と反対側に設けられた第2壁と、
を備え、
前記第1壁と前記第2壁とは、前記尿素水タンクを設置する設置部を形成し、
前記第1壁は、前記冷却ファンと前記尿素水タンクとの間に配置されていると共に前記尿素水タンクを前記冷却ファンに向けて突出させるべく機体幅方向に貫通して形成された切欠き部を有する請求項1又は2に記載の作業機。 - 前記尿素水タンクは、前記走行装置の後方に設けられ、
前記尿素水タンクは、該尿素水タンクの機体内方側に配置された取付プレートによって第2壁に押し付けられて固定されている請求項3に記載の作業機。 - 前記尿素水タンクの後方に位置する第3壁と、
前記尿素水タンクの前方に位置する第5壁と、
前記第3壁と前記第5壁との間であって前記尿素水タンクの側方に設けられた第2壁と、
を備え、
前記第2壁と第3壁と第5壁とで前記尿素水タンクを設置する設置部が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の作業機。 - 前記エンジンの上方に設けられたラジエータと、
前記尿素水タンクの側方に設けられた第1壁と、
前記第1壁と反対側に設けられた第2壁と、
前記尿素水タンクの後方に位置する第3壁と、
前記尿素水タンクの前方に位置する第5壁と、
を備え、
前記第1壁と第2壁と第3壁と第5壁とで前記尿素水タンクを設置する設置部が形成されている請求項1に記載の作業機。
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