JP6391399B2 - レーザ切断装置及びレーザ切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水中に配置され、かつ、2つ以上の部材が間隔を設けて積層された構造物を切断するレーザ切断装置及びレーザ切断方法に関する。
対象の物体を切断する切断方法としては、特許文献1に記載されているように対象の物体にレーザを照射して切断するレーザ切断方法がある。また、切断方法としては、対象の物体に加工工具を接触させて切断する方法や、対象の物体に高圧水を噴射して切断するウォータジェット切断方法もある。
対象の物体としては、気中に配置された部材だけではなく、水中に配置され、かつ、2つ以上の部材が間隔を設けて積層された構造物を切断することが求められる場合がある。例えば、特許文献2には、水中に配置された二重管をウォータジェットで切断する方法が記載されている。
特開2013−226590号公報 特許第5187942号公報
ここで、特許文献1に記載されているようにレーザを用いて、水中にある対象の物体を切断する場合、レーザの経路に存在する水により対象物に照射されるレーザの出力が低下してしまう。これに対しては、レーザを照射する位置にガスを吹き付け、レーザが照射される位置をガス雰囲気に近づけることで、水によりレーザの出力が低下することを抑制することができる。
しかしながら、特許文献2に記載されているように、二重管を切断する場合、レーザの照射側にある1枚目の管と1枚目の管の奥にある2枚目の管との間にも水が充満している状態になる。そのため、2枚目の管にレーザが到達するまでにレーザの出力が減衰してしまう恐れがある。この場合、レーザの出力を高くする必要が生じ、効率よく切断することが困難になる。
また、ガスを噴射してレーザの出力の低減を抑制する場合、ガスの供給量が増加するとガスを供給する装置が大型化したり、切断にかかるエネルギが増大したりする。また、二重管以外の構造であっても、水中に配置され、かつ、2つ以上の部材が間隔を設けて積層された構造物は、同様の問題が生じる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、水中に配置された対象物を効率よく切断することができ、かつ、供給するガスの量を低減することができるレーザ切断装置及びレーザ切断方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明は、第1部材と第2部材が積層され、水中に配置された対象物をレーザで切断するレーザ切断装置であって、前記第1部材に対面して配置され、前記第1部材側からレーザを照射するレーザ照射装置と、前記第1部材に対面して配置され、前記第1部材側から前記レーザが照射される位置にガスを噴射させるガス供給装置と、前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置を移動させる移動装置と、内部が中空の管状の部材であり、内部を前記レーザが通過するヘッドと、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置の鉛直方向上側及び鉛直方向下側の少なくとも一方に配置された閉塞機構と、を有することを特徴とする。
また、前記閉塞機構は、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置よりも鉛直方向上側を閉塞する上側閉塞機構を有することが好ましい。
また、前記対象物は、前記第1部材が筒形状であり、前記上側閉塞機構は、前記第1部材の内側の空間をさらに閉塞することが好ましい。
また、前記閉塞機構は、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置よりも鉛直方向下側を閉塞する下側閉塞機構を有することが好ましい。
また、前記対象物は、前記第1部材が筒形状であり、前記下側閉塞機構は、前記第1部材の内側の空間をさらに閉塞することが好ましい。
また、前記第1部材と前記第2部材との間にガスを供給するアシストガス供給装置をさらに有することが好ましい。
また、前記対象物は、前記第1部材が内周管であり、前記第2部材が前記第1部材の外周に配置された外周管であり、前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置は、前記内周管の内側に配置され、前記移動装置は、前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置を回転させることが好ましい。
また、前記ヘッドと前記第1部材との間の前記レーザの経路の周囲を閉塞する周囲閉塞機構を有することが好ましい。
また、前記ヘッドは、前記前記レーザ照射装置のレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザで前記第1部材に形成するカーフ幅以上の幅で前記ガスを噴射する形状であることが好ましい。
また、前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の、前記第1部材の切断位置に閉塞材を供給する閉塞材供給装置を有することが好ましい。
また、前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の、前記ヘッドの外周に固定され、前記第1部材の切断位置に挿入される可撓性の遮蔽部材を有することが好ましい。
また、前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の前記第1部材の切断位置に向けて水をジェット噴射する水噴射装置を有することが好ましい。
上記の目的を達成するための本発明は、第1部材と第2部材が積層され、水中に配置された対象物をレーザで切断するレーザ切断方法であって、前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成し、前記貫通部を通過したガスを前記第2部材に向けて噴射させた状態で前記貫通部を通過したレーザを前記第2部材に照射して、前記第2部材を切断し、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置の鉛直方向上側及び鉛直方向下側の少なくとも一方を閉塞し、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の空間に空気を充填することを含むことを特徴とする
また、前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成した後、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の空間に空気を充填し、前記第2部材の切断を実行することが好ましい。
また、前記レーザが通過する管状の部材であるヘッドと前記第1部材との間をさらに閉塞して、前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成することが好ましい。
本発明によれば、水中に配置された積層構造物である対象物を効率よく切断することができ、かつ、供給するガスの量を低減することができる。
図1は、本実施形態のレーザ切断装置を表す概略構成図である。 図2は、図1に示すレーザ切断装置を他の方向から見た概略構成図である。 図3は、ヘッドの内部の構造を示す概略構成図である。 図4は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図5は、レーザ切断装置の動作を説明するための説明図である。 図6は、レーザ切断装置の動作を説明するための説明図である。 図7は、レーザ切断装置の動作を説明するための説明図である。 図8は、レーザ切断装置の他の例を表す概略構成図である。 図9は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図10は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図11は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図12は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図13は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図14は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図15は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図16は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図17は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。 図18は、他の実施形態のレーザ切断装置を表す概略構成図である。 図19は、図18に示すレーザ切断装置を他の方向から見た概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本実施形態のレーザ切断方法を実行するレーザ切断装置を表す概略構成図である。図2は、図1に示すレーザ切断装置を他の方向から見た概略構成図である。図3は、ヘッドの内部の構造を示す概略構成図である。
図1から図3に示すレーザ切断装置20は、対象物10を切断する。対象物10は、水中に配置されており、内周管(第1部材)12と外周管(第2部材)14とが積層されている。内周管12は、円筒形状の部材である。外周管14は、内周管12の外周面を覆うように配置された円筒形状の部材である。また、内周管12と外周管14との間には隙間があり、隙間にも水が充満している。
図1から図3に示すように、レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22と、ガス供給装置24と、ヘッド25と、移動装置26と、制御装置27と、支持装置28と、閉塞機構30と、アシストガス供給装置31と、を有する。まず、ヘッド25について説明する。ヘッド25は、移動装置26により設置位置を移動させ、対象物10の切断時に対象物10の内周管12と対面する位置に配置される。ヘッド25は、内部が中空の管状の部材であり、先端(鉛直方向下側の端部)に開口38が形成されている。開口38は、中空の管路の側面に形成されている。ヘッド25は、レーザ照射装置22から出力されたレーザLが内部を通過し、通過したレーザが開口38から内周管12に向けて照射される。またヘッド25は、ガス供給装置24から供給されたガスGが管路を通過し、通過したガスGが開口38から内周管12に向けて噴射される。
次に、移動装置26は、ヘッド25を支持し、ヘッド25を対象物10に対して移動させる。移動装置26は、ヘッド25を対象物10に対して三次元方向に移動させ、ヘッド25の先端を含む部分を対象物10に対して回転させる。移動装置26は、例えばアームと昇降装置とを組み合わせた機構により、ヘッド25を水平方向及び鉛直方向に移動させる。移動機構26は、例えば、対象物10に対して回転させる機構がヘッド25の一部に設けられている。移動機構26は、ヘッド25の基部側に対して、ヘッド25の先端側を移動方向29に移動させることで、ヘッド25の管路の中心軸周りに開口38を回転させる。移動機構26の対象物10に対して回転させる機構を設けるヘッド25の管路上の位置は、特に限定されず、開口から遠い位置に設けてもよい。
レーザ照射装置22は、レーザ光源80と、平行光学系82と、放物ミラー(集光光学系)84と、を有する。レーザ光源80は、レーザを出力する発光源である。レーザ光源80は、レーザをヘッド25に入射する。レーザ照射装置22は、レンズ、ミラー等の光学系や光ファイバを用いて、レーザ光源80から出力されたレーザをヘッド25に入射する。レーザ照射装置22は、ヘッド25の端面にレーザ光源80を設置し、レーザ光源80とヘッド25を一体で移動する機構とし、レーザ光源80からヘッド25に直接レーザを入射させるようにしてもよい。
平行光学系82は、ヘッド25の内部に配置されている。平行光学系82は、ヘッド25の開口38と反対側の端部近傍に配置されている。平行光学系82は、レーザ光源80から出力されたレーザLを平行光として、放物ミラー84に向けて案内する。
放物ミラー84は、ヘッド25の先端側、つまり移動機構26で回転される部分に配置されている。放物ミラー84は、平行光で入射したレーザを反射しつつ、集光する。放物ミラー84は、ヘッド25の管路に沿って進むレーザを開口38に向けて反射させる。
レーザ照射装置22は、レーザ光源80から照射されたレーザを平行光学系82で平行にしてヘッド25の管路内を管路の軸方向に沿って案内した後、放物ミラー84で開口38を通過する向きに反射しつつ、集光する。レーザ照射装置22は、開口38の形成された方向に沿ってレーザLを照射する。レーザ照射装置22は、移動装置26でヘッド25が移動され、開口38が対象物10の切断位置と対面する位置で停止し、レーザLを照射しながら移動機構26で開口38及び放物ミラー84を1回転(または、複数回転)することで、内周管12及び外周管14を切断する。
また、本実施形態のレーザ照射装置22は、加工装置と切断装置を兼用するものであり、対象物としての外周管14及び内周管12の上端部に係止孔(把持部)34、35を形成すると共に、外周管14及び内周管12の所定位置を切断する。把持部34、35は必ずしもレーザ照射装置22で形成しなくてもよい。
ここで、図3に示すレーザ照射装置22は、ヘッド25の入り口側に配置した平行光学系82で平行光としたレーザを放物ミラー84で向きを変えつつ集光して、対象物10に集光したレーザを照射したがこれに限定されない。例えば、放物ミラー84に換えて、集光光学系と反射ミラーを配置してもよい。また、レーザ切断装置20は、集光光学系を基部側に設け、集光しているレーザがヘッド25の管路を進み、反射ミラーで開口38に向けて反射させるようにしてもよい。レーザ切断装置20は、光ファイバをヘッド25の管路の内部に配置し、光ファイバの内部をレーザLが移動するようにしてもよい。
次に、ガス供給装置24は、ガス供給源70と、ガス供給管72と、を有する。ガス供給源70は、ガスを送る圧縮ポンプ等を有する。ガス供給源70は、ガス供給管72を介してヘッド25と連結している。ガス供給管72は、ヘッド25の平行光学系82が配置されている位置よりも先端側に接続されている。ガス供給装置24は、ガス供給源70から送られたガスGを、ガス供給管72を介してヘッド25に供給する。ヘッド25に供給されたガスGは、ヘッド25内の管路を基部から先端に向かって流れ、開口38から噴射される。このようにガス供給装置24は、ガスGをヘッド25の管路を流して、開口38から噴射させることで、対面する位置の内周管12に向けて、ガスGを噴射する。ガス供給装置24は、レーザLとともに開口38からガスGを噴射することで、内周管12のレーザLが照射される位置とレーザ照射装置22から対象物10までのレーザLの経路となる位置に向けてガスGを噴射する。ここで、ガスGは、レーザLの出力を水よりも減衰しない物質である。ガスGとしては、大気、アルゴンガス、窒素ガス等を用いることができる。
制御装置27は、レーザ照射装置22、ガス供給装置24及び移動装置26の動作を制御する。
支持装置28は、外周管14に対する第1把持装置41と、内周管12に対する第2把持装置42を有している。第1把持装置41は、外周管14の外側に配置され、第2把持装置42は、内周管12の内側に配置されている。そのため、第1把持装置41は、外周管14の外側からアクセスし、第2把持装置42は、内周管12の内側からアクセスする。支持装置28は、第1把持装置41の内側に第2把持装置42が配置され、第1把持装置41と第2把持装置42は、径方向に対向して配置されており、ほぼ同様の構成となっている。
第1把持装置41は、外周管14の周方向に等間隔に配置される複数(好ましくは、3個以上で、係止孔34と同位置)の把持ヘッド51を有している。この各把持ヘッド51は、外周管14の上端部における外周側に移動することができる。また、第1把持装置41は、各把持ヘッド51から外周管14の係止孔34に向けて移動可能な係止部材52を有している。第2把持装置42は、内周管12の周方向に等間隔に配置される複数(好ましくは、3個以上で、係止孔35と同位置)の把持ヘッド61を有している。また、第2把持装置42は、各把持ヘッド61から内周管12の係止孔35に向けて移動可能な係止部材62を有している。
閉塞機構30は、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向上側で、内周管12と外周管14との間の空間を塞いでいる。本実施形態の閉塞機構30は、内周管12と外周管14の上端を閉塞している。閉塞機構30を設けることで、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向上側で、内周管12と外周管14との間から空気や水が漏れない形状となる。
アシストガス供給装置31は、アシストガスGaを供給する供給源である。アシストガスGaは、ガスGと同様の気体を用いることができる。アシストガス供給装置31は、アシストガスGaを閉塞機構31の下側の空間に供給する。
レーザ切断装置20は、ガス供給装置24からヘッド25にガスGを供給し、ヘッド25を介して開口38からガスGを噴射することで、対象物10に向けてガスGを噴射する。また、レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22からヘッド25にレーザLを照射し、ヘッド25を通過させて開口38から対象物10に向けてレーザLを照射する。これにより、レーザLの経路にガスGが供給され、ガスGを供給しない状態よりもレーザLの減衰を抑制される。これにより、対象物10により強い出力でレーザLを照射することができる。また、レーザ切断装置20は、開口38から対象物10に向けてガスGを噴射し、レーザ照射装置22から対象物10に向けてレーザを照射している状態で、移動装置26で開口38及び放物ミラー84(レーザの照射向きを移動させる機構)を移動方向29に移動させることで、内周管12に移動方向29に沿った、つまり回転に沿った貫通部100を形成し、外周管14に移動方向29に沿った切断部102を形成することができる。貫通部100、切断部102は、レーザによって切断された部分である。
図4は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図5から図7は、それぞれレーザ切断装置の動作を説明するための説明図である。次に、図4から図7を用いてレーザ切断装置の動作の一例について説明する。
レーザ切断装置20は、対象物(二重管)10に対面する位置に、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置する(ステップS50)。つまり、レーザ照射装置22とガス供給装置24を水中の内周管12と対面する位置に設置する。レーザ照射装置22とガス供給装置24の設置は、レーザ切断装置20全体を移動させて設置してもよいし、配置されているレーザ照射装置22とガス供給装置24を移動装置26によって移動させてもよい。また、レーザ切断装置20は、対象物に閉塞機構を設置する。レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置したら、加工条件を決定する(ステップS52)。図17に示す処理の場合、加工条件として、内周管12に貫通部100を形成する加工条件と、外周管14に切断部102を形成する加工条件、内周管12と外周管14との間にガスを充填する条件の少なくとも3つの条件を設定する。
レーザ切断装置20は、加工条件を決定したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を開始する(ステップS54)。レーザ切断装置20は、相対移動を開始したら、対象物10の内周管12に向けてガスを噴射しつつ、レーザを照射することで、内周管12に貫通部100を形成する(ステップS56)。これにより、対象物10は、図5に示すように内周管12に貫通部100が形成される。またこの時、貫通部100よりも鉛直方向上側の空間は水が満ちている。
次に、レーザ切断装置20は、内周管12に貫通部100を形成したら、内周管12と外周管14との間にガスを充填する(ステップS58)。内周管12と外周管14との間へのガスの充填は、アシストガス供給装置31からアシストガスを供給する。なお、ガス供給装置24から貫通部100に向けてガスを供給することで、内周管12と外周管14との間にガスを充填してもよい。これにより、図6に示すように、内周管12の貫通部100より上側の内周管12と外周管14との間に水がない状態となり、ガス雰囲気となる。つまり、内周管12と外周管14との間の水面106が貫通部100の上端となる。なお、ガスの注入は、ガス供給装置24から行っても別のガスを供給する装置から供給してもよい。
次に、レーザ切断装置20は、ガスを充填したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を開始する(ステップS60)。ここで、レーザ切断装置20は、対象物10の貫通部100が形成された位置に対してレーザLとガスGを噴射できる位置にレーザ照射装置22及びガス供給装置24を移動させる。
レーザ切断装置20は、相対移動を開始したら、対象物10の内周管12の貫通部100を通過した後、外周管14に向かうようにガスGを噴射しつつ、レーザLを照射することで、外周管14に切断部102を形成し、外周管14を切断する(ステップS62)。レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を行いつつ、レーザの照射とガスの噴射を行い、線上の内周管12の貫通部100と外周管14の切断部102を形成することで、図7に示すように内周管12及び外周管14を貫通部100と切断部102で切断することができる。
レーザ切断装置20は、閉塞機構30を設け、内周管12と外周管14との間にガスを充填することで、外周管14の切断時に内周管12を通過したレーザLが通過する領域をより確実にガス雰囲気にすることができる。これにより、外周管14に到達するレーザLの出力をより強くすることができる。また、内周管12と外周管14との間にガスを充填することで、ガス供給装置24から供給するガスの量を少なくしても、内周管12と外周管14との間をガス雰囲気にすることができる。これにより、ガスの使用量を少なくすることができる。
また、レーザ切断装置20は、レーザLとガスGとをヘッド25の管路を通過させ、開口38から噴射、照射することで、ガスGをレーザLが照射される領域に噴射することができる。これにより、レーザLの出力の減衰を抑制することができ、対象物10を好適に切断することができる。また、レーザ切断装置20は、レーザLとガスGとをヘッド25の管路を通過させることで、ガスGを噴射する位置とレーザLを照射する位置を同軸上で回転させることができ、対象物10に挿入する管路を細くすることができる。
次に、図8は、レーザ切断装置の他の例を表す概略構成図である。図8に示すレーザ切断装置20aは、レーザ照射装置22aと、ガス供給装置24aと、移動装置126と、制御装置27aと、支持装置28と、を有する。レーザ切断装置20aは、レーザ照射装置22aと、ガス供給装置24aと、を別々に内周管12の内側に配置している。つまり、レーザ切断装置20aは、レーザ照射装置22aと、ガス供給装置24aと、のそれぞれが管路であるヘッドを有する。移動機構126は、レーザ照射装置22aとガス供給装置24aを鉛直方向、水平方向に移動させ、また、移動方向29に回転させる。このように、レーザ切断装置は、レーザ照射装置22aと、ガス供給装置24aとを別々に設けてもよい。
また、上記実施形態では、内周管12を切断した後、外周管14を切断したがこれに限定されない。図9は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。レーザ切断装置20は、対象物(二重管)10に対面する位置に、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置する(ステップS50)。また、レーザ切断装置20は、対象物10に閉塞機構30を設置する。
レーザ切断装置20は、対象物に閉塞機構を設置する。レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置したら、加工条件を決定する(ステップS52)。レーザ切断装置20は、加工条件を決定したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10とを相対移動させ、加工位置まで移動させた後、停止させる(ステップS74)。
レーザ切断装置20は、加工位置に移動させたら、対象物10の第1部材12に向けてガスを噴射しつつ、レーザを照射することで、第1部材12に貫通部100を形成しつつ、第2部材14を切断する(ステップS76)。
次に、レーザ切断装置20は、内周管12に貫通部100を形成したら、内周管12と外周管14との間にガスを充填する(ステップS58)。これにより、内周管12の貫通部100より上側の内周管12と外周管14との間に水がない状態となり、ガス雰囲気となる。なお、ガスの注入は、ガス供給装置24から行っても別のガスを供給する装置から供給してもよい。
次に、レーザ切断装置20は、ガスを充填したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を開始する(ステップS60)。ここで、レーザ切断装置20は、対象物10の貫通部100が形成された位置に対してレーザLとガスGを噴射できる位置にレーザ照射装置22及びガス供給装置24を移動させる。
レーザ切断装置20は、相対移動を開始したら、対象物10の内周管12に向けてガスを噴射しつつ、レーザを照射することで、内周管12と外周管14とを切断する(ステップS78)。レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を行いつつ、レーザの照射とガスの噴射を行い、線上の内周管12の貫通部100と外周管14の切断部102を形成することで、内周管12及び外周管14を貫通部100と切断部102で切断することができる。
レーザ切断装置20は、図9に示すように、相対位置を固定した状態で内周管12と外周管14に穴を形成し、その後、内周管12と外周管14の間にガスを充填することでも内周管12と外周管14の間にガスを充填することができる。これにより、内周管12と外周管14を一度に加工することができる。また、穴が小さいため、内周管12と外周管14の間にガスを充填する際に漏れるガスの量を少なくすることができる。
また、図9では、内周管12と外周管14の間にガスを充填する前の切断のみ、相対位置を固定した状態で行ったが、ステップS78の加工も、相対位置を固定した状態で行いその後、加工位置を移動させて次の位置の加工を行うようにしてもよい。ステップ移動で加工を行うことで、レーザLの照射方向とガスGの噴射方向とのずれを発生しにくくすることができる。これにより、ガスGを効率よく使用することができ、加工に必要なガス量を低減することができる。
以下、図10から図17を用いてレーザ切断装置の他の例について説明する。ここで、図10から図17に示すレーザ切断装置の基本的な構成は、図1に示すレーザ切断装置と同様であるので、以下各例に特有の構成について説明する。
ここで、上記実施形態のレーザ切断装置は、閉塞機構として、内周管12と外周管14との間のレーザの加工位置の鉛直方向上側の空間を閉塞する閉塞機構(上側閉塞機構)を設けた場合を説明したがこれに限定されない。上記実施形態のレーザ切断装置は、内周管12と外周管14との間の鉛直方向上側または鉛直方向下側の空間を閉塞すればよい。また、閉塞機構は、ヘッド25と内周管12との間を閉塞する閉塞機構を設けることが好ましい。また、レーザ切断装置は、内周管12を閉塞する機構を設けることも好ましい。
次に、図10及び図11を用いて、閉塞機構の他の例について説明する。図10は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図10に示すレーザ切断装置は、上側閉塞機構140aと、下側閉塞機構142と、閉塞機構設置装置144と、アシストガス供給装置146と、配管148と、を有する。上側閉塞機構140aは、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向上側で、内周管12と外周管14との間の空間を塞いでいる。本実施形態の閉塞機構30は、内周管12と外周管14の上端よりも鉛直方向下側を閉塞している。下側閉塞機構142は、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向下側で、内周管12と外周管14との間の空間を塞いでいる。上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142とを設けることで、レーザLによって切断する位置を含む内周管12と外周管14との間の空間は、貫通部100及び切断部102以外からは空気や水が漏れない形状となる。
閉塞機構設置装置144は、上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142とをそれぞれの位置に設置する装置である。閉塞機構設置装置144は、アームや挿入するための棒等を有する。
アシストガス供給装置146は、アシストガス供給装置31と同様の機構であり、アシストガスGaを供給する供給源である。アシストガスGaは、ガスGと同様の気体を用いることができる。配管148は、アシストガス供給装置146と上側閉塞機構140aとを接続している。配管148は、アシストガス供給装置146から供給されるアシストガスGaを上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142とで囲われた空間に案内する。
図10に示すレーザ切断装置は、閉塞機構設置装置144で上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142とを設置することで、レーザLによって切断する位置を含む内周管12と外周管14との間の空間を、貫通部100及び切断部102以外から水や空気が流入しない、または流入しにくい構造にすることができる。これにより、レーザLが通過する内周管12と外周管14との間の空間をより気中に近づけることができ、レーザLの出力が減衰することを抑制できる。また、アシストガス供給装置146でアシストガスGaを供給することで、レーザLが通過する内周管12と外周管14との間の空間に効率よくガスを供給することができる。これにより、ガスの使用量を少なくすることができる。
なお、上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142との両方を設ける場合は、上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142との少なくとも一方の空気や水が通過する穴や内周管12と外周管14との隙間を設けることが好ましい。空気や水が通過する穴や隙間を設けることで、ガスGが供給された場合に上側閉塞機構140aと下側閉塞機構142とで囲われた空間にある水を空間の外に排出しやすくすることができる。また、レーザ切断装置は、より好適にガスをレーザLが通過する領域に保持することができるため、上側閉塞機構140aを設けることが好ましいが、下側閉塞機構142のみを設けてもよい。
図11は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図11に示すレーザ切断装置は、上側閉塞機構140bと、下側閉塞機構142aと、閉塞機構設置装置144と、アシストガス供給装置146と、配管148と、を有する。上側閉塞機構140bは、管間閉塞部150と、管内閉塞部152とを有する。管間閉塞部150は、上述した上側閉塞機構140aと同様の構造であり、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向上側で、内周管12と外周管14との間の空間を塞いでいる。管内閉塞部152は、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向上側で、ヘッド25と内周管12との間の空間を塞いでいる。
下側閉塞機構142aは、管間閉塞部154と、管内閉塞部156とを有する。管間閉塞部154は、上述した下側閉塞機構142と同様の構造であり、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向下側で、内周管12と外周管14との間の空間を塞いでいる。管内閉塞部156は、レーザLによって切断する位置よりも鉛直方向下側の内周管12の内側の空間を塞いでいる。
上側閉塞機構140bと下側閉塞機構142aとは、管内閉塞部152、156を設けることで、レーザLによって切断する位置を含む内周管12の内側の空間を、貫通部100及び切断部102以外からは空気や水が漏れない形状とすることができる。
閉塞機構設置装置144は、上側閉塞機構140bと下側閉塞機構142aとをそれぞれの位置に設置する装置である。閉塞機構設置装置144は、アームや挿入するための棒等を有する。
アシストガス供給装置146は、アシストガスGaを供給する供給源である。アシストガスGaは、ガスGと同様の気体を用いることができる。配管148は、アシストガス供給装置146と上側閉塞機構140bとを接続している。配管148は、アシストガス供給装置146から供給されるアシストガスGaを上側閉塞機構140bと下側閉塞機構142aとで囲われた空間に案内する。
図11に示すレーザ切断装置は、上側閉塞機構140bと下側閉塞機構142aとを設置することで、レーザLによって切断する位置を含む内周管12と外周管14との間の空間を、貫通部100及び切断部102以外から水や空気が流入しない、または流入しにくい構造にすることができる。これにより、レーザLが通過する内周管12と外周管14との間の空間をより気中に近づけることができ、レーザLの出力が減衰することを抑制できる。
さらに、上側閉塞機構140bと下側閉塞機構142aとの管内閉塞部152、156を設置することで、レーザLによって切断する位置を含む内周管12の内側の空間も、貫通部100以外から水や空気が流入しない、または流入しにくい構造にすることができる。これにより、レーザLが通過する内周管12の内側の空間をより気中に近づけることができ、レーザLの出力が減衰することを抑制できる。また、ガスを保持しやすい構造になるため、ガスの使用量も低減することができる。
なお、管内閉塞部152、156の両方を設ける場合も、管内閉塞部152、156の少なくとも一方の空気や水が通過する穴や内周管12とヘッド25との隙間を設けることが好ましい。空気や水が通過する穴や隙間を設けることで、ガスGが供給された場合に管内閉塞部152、156で囲われた空間にある水を空間の外に排出しやすくすることができる。また、レーザ切断装置は、より好適にガスをレーザLが通過する領域に保持することができるため、管内閉塞部152、156の両方を設けることが好ましいが、管内閉塞部152、156の一方のみを設けてもよい。
また、図11に示すように、管内閉塞部152、156を設ける場合、内周管12の切断の前に、ガスを供給し、内部を気中雰囲気にするようにしてもよい。
図12は、レーザ切断装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図12を用いて、図11の閉塞機構を用いる場合の処理動作の一例を説明する。
レーザ切断装置20は、対象物(二重管)に対面する位置に、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置する(ステップS50)。また、レーザ切断装置20は、二重管に閉塞機構を設置する。レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22とガス供給装置24を設置したら、加工条件を決定する(ステップS52)。図12に示す処理の場合、加工条件として、内周管12に貫通部100を形成する加工条件と、外周管14に切断部102を形成する加工条件、内周管12と外周管14との間にガスを充填する条件の少なくとも3つの条件を設定する。
レーザ切断装置20は、加工条件を決定したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を開始する(ステップS54)。レーザ切断装置20は、相対移動を開始したら、対象物10の内周管12に向けてガスを噴射しつつ、レーザを照射することで、内周管12に貫通部100を形成する(ステップS56)。
次に、レーザ切断装置20は、内周管12に貫通部100を形成したら、ヘッド25と内周管12の間及び内周管12と外周管14との間にガスを充填する(ステップS88)。これにより、ヘッド25と内周管12の間でかつ管内閉塞部152、156の間と、内周管12の貫通部100より上側の内周管12と外周管14との間で管間閉塞部150、154の間とが水がない状態となり、ガス雰囲気となる。なお、ガスの注入は、ガス供給装置24から行っても別のガスを供給する装置から供給してもよい。
次に、レーザ切断装置20は、ガスを充填したら、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を開始する(ステップS60)。ここで、レーザ切断装置20は、対象物10の貫通部100が形成された位置に対してレーザLとガスGを噴射できる位置にレーザ照射装置22及びガス供給装置24を移動させる。
レーザ切断装置20は、相対移動を開始したら、対象物10の内周管12の貫通部100を通過した後、外周管14に向かうようにガスGを噴射しつつ、レーザLを照射することで、外周管14に切断部102を形成し、外周管14を切断する(ステップS62)。
レーザ切断装置20は、レーザ照射装置22及びガス供給装置24と、対象物10との相対移動を行いつつ、レーザの照射とガスの噴射を行い、線上の内周管12の貫通部100と外周管14の切断部102を形成することで、内周管12及び外周管14を貫通部100と切断部102で切断することができる。
このように、ヘッド25と内周管12の間でかつ管内閉塞部152、156の間にもガスを充填することで、ヘッド25から内周管12の間でのレーザの減衰もより好適に抑制することができる。また、ヘッド25から内周管12の間からガスが漏れにくくでき、水が流入しにくくできるため、加工時に使用するガスの量も低減することができる。
また、図12に示す処理では、貫通部100を形成した後にヘッド25と内周管12の間でかつ管内閉塞部152、156の間にもガスを充填したが、ヘッド25と内周管12の空間にガスを充填した後、貫通部100を形成してもよい。これにより、貫通部100を形成する際もヘッド25から内周管12の間でのレーザの減衰もより好適に抑制することができ、ガスの使用量を低減することができる。
次に、図13は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図13に示すレーザ切断装置は、周囲閉塞機構160を有する。周囲閉塞機構160は、ヘッド25及び開口38の回転方向において、内周管12とヘッド25との間の開口38以外の部分を閉塞する。周囲閉塞機構160は、ヘッド25の先端側に固定されており、開口38とともに回転する。周囲閉塞機構160は、レーザL及びガスGが通過する位置の周囲の内周管12とヘッド25とを囲う構造である。周囲閉塞機構160を設けることで、内周管12とヘッド25との間で水がレーザLの経路に浸入することを抑制することができる。なお、本実施形態では、ヘッド25の周囲の全周に設けたが、開口38の周囲を囲っていればよい。
図14は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図14に示すレーザ切断装置は、アシストガスGbを供給する開口170を有する。開口170は、開口の回転方向において、レーザの照射位置よりも後側に設けられており、レーザの照射位置よりも後側にアシストガスGbを供給する。図14に示すレーザ切断装置は、開口170を設けることで、レーザで内周管12に形成するカーフ幅以上の幅でガスを噴射する。これにより、レーザLが通過する領域に水が浸入しにくい状態とすることができる。なお本実施形態では、開口38とは別に開口170を設けたが、開口38を、開口38の回転方向において、レーザで内周管12に形成するカーフ幅以上の幅でガスを噴射する形状としてもよい。
図15は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図15に示すレーザ切断装置は、閉塞材供給装置180を有する。閉塞材供給装置180は、開口38の回転方向において、レーザLの照射位置よりも後側の、内周管12の貫通部100つまり切断位置に閉塞材182を供給する。閉塞材182としては、例えばゴム等の耐火材を用いることができる。また、閉塞材182は、切断後、対象物を搬送する際にちぎれる材料である。閉塞材供給装置180は、レーザLの照射位置よりも後側の、内周管12の貫通部100つまり切断位置に閉塞材182を供給することで、レーザLの照射位置よりも後側から水が浸入することを抑制する。
図16は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図16に示すレーザ切断装置は、遮蔽部材190を有する。遮蔽部材190は、開口38の回転方向において、レーザLの照射位置よりも後側の、ヘッド25の外周に固定され、内周管12の貫通部100に挿入される可撓性の部材である。遮蔽部材190としては、ワイヤブラシ等を用いることができる。図16に示すレーザ切断装置は、遮蔽部材190を設け、レーザLの照射位置よりも後側の、内周管12の貫通部100つまり切断位置に遮蔽部材190を挿入することで、レーザLの照射位置よりも後側から水が浸入することを抑制する。
図17は、レーザ切断装置の他の例を示す概略構成図である。図17に示すレーザ切断装置は、水噴射装置196を有する。水噴射装置196は、開口38の回転方向において、レーザLの照射位置よりも後側の、ヘッド25の外周に固定され、内周管12の貫通部100にジェット状の水に噴射する。つまり水噴射装置196は、ジェット水198を噴射する。図17に示すレーザ切断装置は、水噴射装置196を設け、レーザLの照射位置よりも後側の、内周管12の貫通部100つまり切断位置にジェット状の水を噴射することで、レーザLの照射位置よりも後側から水が浸入することを抑制する。
レーザ切断装置は、図13から図17に示す機構を設けて、レーザLの照射位置よりも後側から水が浸入することを抑制することで、レーザLの出力が減衰することを抑制でき、かつ、ヘッド25から供給するガスを効率よく利用することができる。
また、上述した実施形態では、断面が円形状の二重管を対象物として切断する場合で説明したが、これに限定されない。本発明は、内周管と外周管が重なった形状で水中に配置された各種形状の構造物を切断することができる。対象物は、例えば、多角形形状の断面や曲線と直線とが組み合わされた断面の二重管などであってもよい。
また、対象物は、第1部材、第2部材の両方が管路であり、第1部材が内周管で、第2部材が外周管である必要はなく、水中に配置され、かつ、2つ以上の部材が間隔を設けて積層された構造物であればよい。
図18は、他の実施形態のレーザ切断装置を表す概略構成図である。図19は、図18に示すレーザ切断装置を他の方向から見た概略構成図である。図18及び図19に示すよレーザ切断装置220は、対象物210の切断に用いられる。対象物210は、水中に配置されており、第1部材212と第2部材214とが積層している。第1部材212と第2部材214とは、板状の部材である。対象物210は、第1部材212と第2部材214と、間隔を開けて向かい合って配置されている。第1部材212と第2部材214との間には隙間があり、隙間にも水が充満している。
図18及び図19に示すように、レーザ切断装置220は、レーザ照射装置222と、ガス供給装置224と、移動装置226と、制御装置227と、閉塞機構230、232と、を有する。レーザ照射装置22は、第1部材12と対面する位置に配置され、第1部材12に向けて、レーザLを照射し、ガスGを噴射する。
ガス供給装置24は、第1部材12と対面する位置に配置され、第1部材12に向けて、ガスGを噴射する。ガス供給装置24は、第1部材12のレーザLが照射される位置とレーザ照射装置22から対象物10までのレーザLの経路となる位置に向けてガスGを噴射する。ここで、ガスGは、レーザLの出力を水よりも減衰しない物質である。ガスGとしては、大気を用いることができる。
移動装置26は、レーザ照射装置22と、ガス供給装置24と、を支持し、対象物10に対して始動させる。本実施形態の移動装置26は、レーザ照射装置22とガス供給装置24と一体で移動させるが、別々に移動させてもよい。移動装置26は、レーザ照射装置22とガス供給装置24と対象物10に対して移動方向29に移動させる。制御装置27は、レーザ照射装置22と、ガス供給装置24と、移動装置26との動作を制御する。
閉塞機構230は、第1部材212と第2部材214と間の鉛直方向上側の端面を閉塞している。閉塞機構232は、第1部材212と第2部材214と間の側面の貫通部100よりも鉛直方向上側の部分を閉塞している。レーザ切断装置220は、閉塞機構230、232で第1部材212と第2部材214と間の貫通部100よりも鉛直方向上側の側面と上面を塞ぐことで、第1部材212と第2部材214と間から空気が漏れることを抑制することができる。
レーザ切断装置220は、ガス供給装置224から対象物10に向けてガスGを噴射し、レーザ照射装置222から対象物210に向けてレーザLを照射する。また、レーザ切断装置220は、ガス供給装置224から対象物210に向けてガスを噴射し、レーザ照射装置222から対象物210に向けてレーザを照射している状態で、移動装置226で移動方向229に移動させることで、図19に示すように、第1部材212に移動方向229に沿った貫通部230を形成し、第2部材214に移動方向229に沿った切断部232を形成することができる。貫通部230、切断部232は、レーザによって切断された部分である。
このように、レーザ切断装置220は、対象物210が2枚の平板を重ねた形状であっても閉塞機構230、232を設け、第1部材212と第2部材214と間に空気が溜まりやすく、抜けにくい状態とすることで、レーザで効率よく切断することができ、使用する空気量を低減することができる。
10 対象物
12 内周管
14 外周管
20 レーザ切断装置
22、22a レーザ照射装置
24、224 ガス供給装置
25、225 ヘッド
26、226 移動装置
27、227 制御装置
28 支持装置
29 移動方向
30、230、232 閉塞機構
31、146 アシストガス供給装置
34、35 係止孔(把持部)
38、170 開口
41 第1把持装置
42 第2把持装置
51、61 把持ヘッド
52、62 係止部材
80 レーザ光源
82 平行光学系
84 放物ミラー(集光光学系)
100 貫通部
102 切断部
140b 上側閉塞機構
142、142a 下側閉塞機構
144 閉塞機構設置装置
148 配管
150、154 管間閉塞部
152、156 管内閉塞部
160 周囲閉塞機構
180 閉塞材供給装置
182 閉塞材
190 遮蔽部材
196 水噴射装置
G ガス
Ga、Gb アシストガス
L レーザ

Claims (15)

  1. 第1部材と第2部材が積層され、水中に配置された対象物をレーザで切断するレーザ切断装置であって、
    前記第1部材に対面して配置され、前記第1部材側からレーザを照射するレーザ照射装置と、
    前記第1部材に対面して配置され、前記第1部材側から前記レーザが照射される位置にガスを噴射させるガス供給装置と、
    前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置を移動させる移動装置と、
    内部が中空の管状の部材であり、内部を前記レーザが通過するヘッドと、
    前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置の鉛直方向上側及び鉛直方向下側の少なくとも一方に配置された閉塞機構と、を有することを特徴とするレーザ切断装置。
  2. 前記閉塞機構は、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置よりも鉛直方向上側を閉塞する上側閉塞機構を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ切断装置。
  3. 前記対象物は、前記第1部材が筒形状であり、
    前記上側閉塞機構は、前記第1部材の内側の空間をさらに閉塞することを特徴とする請求項2に記載のレーザ切断装置。
  4. 前記閉塞機構は、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置よりも鉛直方向下側を閉塞する下側閉塞機構を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  5. 前記対象物は、前記第1部材が筒形状であり、
    前記下側閉塞機構は、前記第1部材の内側の空間をさらに閉塞することを特徴とする請求項4に記載のレーザ切断装置。
  6. 前記第1部材と前記第2部材との間にガスを供給するアシストガス供給装置をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  7. 前記対象物は、前記第1部材が内周管であり、前記第2部材が前記第1部材の外周に配置された外周管であり、
    前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置は、前記内周管の内側に配置され、
    前記移動装置は、前記レーザ照射装置及び前記ガス供給装置を回転させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  8. 前記ヘッドと前記第1部材との間の前記レーザの経路の周囲を閉塞する周囲閉塞機構を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  9. 前記ヘッドは、前記レーザ照射装置のレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザで前記第1部材に形成するカーフ幅以上の幅で前記ガスを噴射する形状であることを特徴とする請求項7または8に記載のレーザ切断装置。
  10. 前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の、前記第1部材の切断位置に閉塞材を供給する閉塞材供給装置を有することを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  11. 前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の、前記ヘッドの外周に固定され、前記第1部材の切断位置に挿入される可撓性の遮蔽部材を有することを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  12. 前記ヘッドのレーザを照射する開口の移動方向において、前記レーザの照射位置よりも後側の前記第1部材の切断位置に向けて水をジェット噴射する水噴射装置を有することを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載のレーザ切断装置。
  13. 第1部材と第2部材が積層され、水中に配置された対象物をレーザで切断するレーザ切断方法であって、
    前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成し、
    前記貫通部を通過したガスを前記第2部材に向けて噴射させた状態で前記貫通部を通過したレーザを前記第2部材に照射して、前記第2部材を切断し、
    前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の前記レーザで切断される位置の鉛直方向上側及び鉛直方向下側の少なくとも一方を閉塞し、前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の空間に空気を充填することを含むことを特徴とするレーザ切断方法。
  14. 前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成した後、
    前記対象物の前記第1部材と前記第2部材との間の空間に空気を充填し、
    前記第2部材の切断を実行することを特徴とする請求項13に記載のレーザ切断方法。
  15. 前記レーザが通過する管状の部材であるヘッドと前記第1部材との間をさらに閉塞して、前記第1部材に向けてガスを噴射した状態でレーザを照射して、前記第1部材に貫通部を形成することを特徴とする請求項13または14に記載のレーザ切断方法。
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