JP6391311B2 - エチレンー酢酸ビニル共重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
中でも、懸濁重合は、小球状の重合体として、分離が容易であることなどから、好ましく用いられる。
しかしながら、上記方法で得られたEVA粒子の含水ケーキは、他の懸濁重合による樹脂のものと異なり、粘性が高いので、かかる含水ケーキが接触する部材に付着するという問題があった。例えば、含水ケーキを固液分離した後に受ける受器に付着した場合、次の乾燥工程に搬送することができないので、人為的に付着した含水ケーキを剥がす必要があった。
しかしながら、EVA粒子の含水ケーキの場合、テフロン(登録商標)コーティングされたものでは不十分であった。
さらに、付着した含水ケーキを人為的に剥がす際に、テフロン(登録商標)コーティング面が剥がれて、EVA粒子に混入することがないので、得られたEVAの品質が良いという効果を有する。
まず、本発明に用いられるEVAについて説明する。
本発明のEVAは、エチレンと酢酸ビニル、あるいは更にこれらと共重合可能な少量のエチレン性不飽和モノマーとを懸濁重合して得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体であり、エチレン構造単位と酢酸ビニル構造単位を主成分として含む。
水性媒体としてはイオン交換樹脂を通して得た純水又は食塩、塩化カリ、芒硝などの塩類水溶液が用いられる。
重合触媒としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、tertブチルハイドロパーオキサイドなどの過酸化物触媒、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスプロピオニトリルなどのアゾビスニトリル系触媒など通常の懸濁重合に用いられるラジカル重合触媒が、何れも好適に使用され得る。
重合触媒の使用量は、通常、反応に用いられる酢酸ビニルに対して0.1〜2重量%程度が適当である。
また必要に応じて、亜硫酸水素ナトリウムやポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース塩などの水溶液高分子物質を懸濁安定剤として用いてもよい。
懸濁安定剤の使用量は、通常、反応に用いられる酢酸ビニルに対して0.1〜2重量%程度が適当である。
酢酸ビニル仕込み量、重合圧力、温度及び時間は、目的とするエチレン−酢酸ビニル共重合体の共重合割合によって適宜決定されるが、通常、酢酸ビニル仕込み量は1〜5000kg、圧力は10〜300kg/cm2、温度は30〜150℃、時間は1〜48時間程度の範囲から選択される。
またかかる重合系に対するモノマーの系外よりの仕込みないし補給は、酢酸ビニルについては一括仕込み、連続ないし間欠仕込みの何れも採用可能であり、エチレンについては所定の圧力を保つために連続ないし間欠的に補給するのが普通である。
水洗条件としては、浴比(EVA粒子に対する水の重量比を示す)は1〜10、水洗回数は1〜10であり、水性分散液の水洗、ろ過を行う。かかる水洗により、EVA粒子中の懸濁安定剤が除去される。
中でも、連続的に固液分離できることから、連続遠心脱水機を用いることが好ましい。
<金属部材>
中でも、含水ケーキを固液分離した後に配置された、固液分離後のEVA粒子の含水ケーキを受ける受器の表面温度を30℃以下にすることが、生産効率の点から好ましい。
さらに、上記固液分離後のEVA粒子の含水ケーキを受ける受器の表面粗さを1μm以下にすることが、生産効率の点から好ましい。
中でも、機器の材質が変わらないという点から、電解複合研磨する方法が望ましい。
中でも、乾燥具合を調整しやすい点から、気流乾燥機が好ましい。
乾燥条件は、乾燥方法に基づいて適宜決定されるのであるが、例えば、気流乾燥機を用いた場合、乾燥温度は、通常30〜200℃であり、乾燥時間は、通常48時間以内である。かかる乾燥温度が低すぎると、乾燥不十分の傾向になり、逆に高すぎると、乾燥設備への粘着、EVA粒子同士の融着に伴うブロッキング、EVA粒子の熱劣化の傾向がある。また、かかる乾燥時間が短すぎると、揮発分調整困難の傾向になり、逆に長すぎると、生産性低下の傾向になる。
かかる混合を行う時期としては、特に限定されないが、EVA粒子の含水ケーキに、混合機を用いて均一に混合することが好ましい。
かかる粉砕を行う時期としては、特に限定されないが、生産効率の観点から、乾燥前に粉砕機を用いて行うことが好ましい。
含水ケーキ以外のEVA粒子が接触する金属部材としては、例えば、エチレンと酢酸ビニルを懸濁重合する重合缶内部、上記固液分離機本体の外面、上記乾燥機後のEVA粒子を搬送する部材が挙げられる。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
[実施例1]
得られた水分濃度27重量%の分散液を、遠心脱水機の受器部分および脱水機本体の内面を電解複合研磨した遠心脱水機(脱水機の受器部分および脱水機本体の内面の表面粗さ:0.03μm、脱水機の受器部分および脱水機本体の内面の材質:SUS304)に導入して、遠心効果1800Gの条件で連続的に遠心脱水を行い、水分濃度10重量%のEVA粒子の含水ケーキを得た。
得られた水分濃度10重量%のEVA粒子の含水ケーキを、空冷式で冷却を行い、表面温度を16℃にした遠心脱水機の受器部分へ連続的に落下させ、次の乾燥工程へ搬送した。
乾燥後に得られたEVAの酢酸ビニル含有量は62重量%、メルトフローレート(MFR)は50cc/10分(190℃、2160g荷重)、水分濃度0.3重量%であった。
○:容易かつ迅速に削ぎ落とすことができた。
△:容易に削ぎ落とすことができた。
×:全面的に付着物が残存した。
実施例1において、空冷式の冷却を行なわず、遠心脱水機の受器部分を電解複合研磨していない以外は、実施例1と同様にしてEVAを作製し、同様に評価した。
なお、遠心脱水機の受器部分の表面温度を35℃であり、受器部分の表面粗さは、100μmであった。
実施例1において、空冷式の冷却を行なわない以外は、実施例1と同様にしてEVAを作製し、同様に評価した。
なお、遠心脱水機の受器部分の表面温度を35℃であった。
Claims (1)
- エチレンと酢酸ビニルを懸濁重合して得られるエチレンー酢酸ビニル共重合体の水性分散液を固液分離して含水率1〜20重量%のエチレンー酢酸ビニル共重合体ケーキとする工程を含むエチレンー酢酸ビニル共重合体の製造方法であって、前記ケーキが接触する金属部材表面の表面粗さが1μm以下であり、前記ケーキが接触する金属部材の表面温度を30℃以下にすることを特徴とするエチレンー酢酸ビニル共重合体の製造方法。
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JP2014121983A JP6391311B2 (ja) | 2014-06-13 | 2014-06-13 | エチレンー酢酸ビニル共重合体の製造方法 |
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JPS58101134A (ja) * | 1981-12-09 | 1983-06-16 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 樹脂組成物の製造法 |
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