JP6387635B2 - プラズマ発生装置及び表面改質装置 - Google Patents

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この発明は、放電によりプラズマを発生するプラズマ発生装置、及びそのプラズマによって被改質材の表面改質を行う表面改質装置に関する。
大気圧中で発生するプラズマである大気圧プラズマは、表面処理の一つの手段として、表面の改質や汚染物の除去等、様々な工業製品に応用されている。樹脂材等の接着やシート材に印刷やコーティング等を施す場合に、大気圧プラズマにより前処理を行うと、濡れ性を向上させることが可能になる。
例えば、電子写真方式による画像形成装置により樹脂トナーが印刷された印刷物に、紫外線硬化型のニスをコーティングしようとすると、樹脂トナーに含まれるワックス成分により、樹脂トナー印刷部分のニスを弾いてしまう場合がある。しかし、大気圧プラズマによる表面処理を行うと、濡れ性が向上するため、ニスコーティングが可能になり、印刷物の付加価値が向上する。
その大気圧プラズマを発生させるためには高電圧が必要である。そこで、インバータ装置によって効率よく電極間に高電圧を印加して放電によりプラズマを発生させ、そのプラズマに含まれるラジカル、イオン、励起種などの活性種を効率的に被改質材に供給する必要がある。
そこで、放電によって発生するプラズマ中のO,N,OH,Oなどの活性種を、効率よく被改質材の表面に接触させるために、従来から種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、被改質材(転写紙)を搬送する誘電体ベルトを挟んで放電電極と対向電極を配置し、その対向電極がある領域全体を覆うように、放電電極側に乱流の発生を抑制する形状のカバー部材を設けることが開示されている。
そのカバー部材にはダクト部が形成され、放電電極と対向電極との間にプラズマが発生したときに生成されるオゾン等を吸引するが、乱流の発生が抑制されるため、被改質材上における空気流の流速が均一化される。それによって、被改質材上のオゾン等がカバー部材外へ漏洩するのを抑制することができる。
しかしながら、この手段ではオゾン等の活性種がカバー部材内に留まるのはごく短い時間だけで、すぐに消失してしまう。
活性種は、一般的に寿命が短い(1msec以下)とされている。また。活性種の密度は、カバー部材内で均一ではない。画像形成装置においては、用紙などの記録媒体に印写する部分に対して活性種の密度が最も高い必要がある。しかし、特許文献1に開示された方法では、放電する部分のみ活性種の密度が高くなり、あとは活性種が逃げないようにカバー部材内に留めておこうとしている。
しかし、記録媒体の供給口から新たなプラズマ生成に必要な空気成分が流入し、記録媒体の排紙とともに活性種も流出してしまう。そのため、プラズマ放電には必要以上の電力が必要になり、インバータ装置側からみれば効率的ではなく、省電力化を図れない。
さらにこのような手段では、放電部の近傍ではプラズマの強さがあるため活性種が十分にあり、その近くを記録媒体が通過したときに活性種によってその表面が改質される効果が得られる。ところが、その放電部の近傍を記録媒体が通過する時間は短く、放電電極から離れるとその効果が殆どなくなることになる。
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、放電部で発生した活性種を含むプラズマの漏れを防止して、できる限り所要の領域に留まるようにし、被改質材の表面改質が効率よくなされるようにすることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、交流電圧を印加される放電電極と対向電極とが誘電体を介して大気圧中に対向配置された放電部の、上記放電電極と対向電極との間で上記誘電体の表面に沿ってプラズマ放電を発生し、上記放電電極と誘電体との間に被改質材を位置させるプラズマ発生装置において、上記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させて上記放電電極と誘電体との間を通過して還流するプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、そのインダクタの巻線に交流電圧を印加して上記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設けたことを特徴とする。
この発明によるプラズマ発生装置は、放電部で発生した活性種を含むプラズマの漏れを防止して、所要の領域に比較的長い時間留まらせることができ、それによって被改質材の表面改質が効率よくなされる。
この発明によるプラズマ発生装置の第1の実施形態の概略正面図である。 図1の左方から見た側面図である。 図1におけるインダクタ用電源とプラズマ発生用電源とを共通のインバータ装置にした実施例を簡略化して示す回路図である。 この発明によるプラズマ発生装置の第2の実施形態の概略正面図である。 図4の左方から見た側面図である。 この発明によるプラズマ発生装置の第3の実施形態の概略正面図である。 図6における閉磁路コア25の平面形状を示す上面図である。 この発明によるプラズマ発生装置の第4の実施形態の概略正面図である。 図8の左方から見た側面図である。 この発明によるプラズマ発生装置の第5の実施形態の概略正面図である。 この発明による表面改質装置の一実施形態の内部構成を示す模式的な正面図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明するが、それに先立って、この発明によるプラズマ発生装置で発生させるプラズマについて説明しておく。
プラズマ(英語:plasma)は、固体、液体、気体につづく物質の第四の状態の名称であって、通常は「電離した気体」を持つ。気体を構成する分子が部分的に又は完全に電離し、陽イオンと電子に別れて自由に運動している状態である。
プラズマ中の電荷は、異符号の電荷を引き付けるため、全体として電気的に中性な状態に保たれる。また、構成粒子が電荷を持つため、電磁場を通して相互作用をしたり、離れた領域にある粒子の運動に依存して振る舞ったりする。
このように、プラズマは分子からなる気体とは大きく異なる性質を持つため、物質の三態、すなわち固体、液体、気体とは異なった、物質の第四態と一般的に言われる。
プラズマには多数の自由電子があるため、電流が極めて流れやすいという特徴を持つ。
電流が流れればその近辺に電磁場を生じ、それがまたプラズマ自身の運動に大きく影響する。そのため、プラズマ中では粒子は集団行動をとりやすく、外部から電磁場を掛ければそれに強く反応し、全体として有機的な挙動があると一般的に言われている。ここで言う「有機的」とは、有機化学的という意味ではなく、有機体のように多くの部分が緊密に関連しながら全体が機能しているさまのことである。
さらに、その有機的挙動の一つの現われとして、プラズマ中には通常の気体中には存在しない、電場を復元力とする縦波であるプラズマ振動が存在する。
そのプラズマには、前述したO,N,OH,Oなどのラジカル、イオン、励起種等である活性種が多く含まれている。
この発明は、このようなプラズマが本来持っている特徴を生かして、電極間のプラズマ放電(ストリーマ放電、バリア放電などとも言う)によって発生されるプラズマを、定在波として所要の領域に留め置くことにより、効率よく利用できるようにする。
例えば、印刷に使用する紙やフィルムなどの記録媒体であるメディアの表面に効率よくプラズマを接触させ、そこに存在するラジカル等の活性種によって表面改質を効率よく行えるようにし、使用電力も節減可能にする。
定在波とは、波長及び周期(振動数又は周波数の逆数)、振幅及び速さ(速度の絶対値)が同じで、進行方向が互いに逆向きの2つの波が重なり合うことによってできる、波形が進行せずその場に止まって振動しているように見える波動のことを意味する。
〔プラズマ発生装置の実施形態〕
そこで、この発明によるプラズマ発生装置の実施形態を図面によって説明する。
<第1の実施形態>
図1は、そのプラズマ発生装置の第1の実施形態の概略正面図であり、図2は図1の左方から見た側面図である。
この図1及び図2に示すプラズマ発生装置2Aは、細長い金属厚板による放電電極3と金属ロッドによる対向電極4とが所定の均一な間隔で対向して配置されている。放電電極3は横断面がベース状(図1参照)で対向電極4に向き合う面が三角柱状に延びている。
対向電極4の外周面を樹脂等の誘電体(絶縁体)5で被覆している。これらによって、プラズマを発生させる放電部を構成している。
しかし、この発明においては、この放電部の電極構成は重要ではなく、放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置されていればよい。ただし、以下に述べるストリーマ放電(プラズマ放電の一種)がなるべく均一に発生するような電極構成及び電極距離が望ましく、誘電体を介在させることは必須となる。
この放電部の放電電極3と対向電極4との間に、図2に示すプラズマ発生用電源9によって、大気圧中で6kV以上の交流電圧を印加すると、電極間に放電によるプラズマが発生する。電極間は容量成分であり、誘電体5を介することによって、その表面に沿ってストリーマ放電(沿面放電、誘電体バリア放電、無声放電などとも称す)が発生する。
その状態からさらに高い電圧を印加していくと、放電電流が増大して、その電流によって生じる磁場と電流自体の相互作用のローレンツ力によって、さらに細く大きな電流に変化してアーク放電に移行し、電極間の誘電体が絶縁破壊する。
この発明では、このようなアーク放電に移行させることなく、電極間でなるべく均一な放電状態でストリーマ放電を継続させてプラズマを安定して発生させ、ラジカル等の活性種を均一に生成させる。それは、二次元の面を有する被改質材であるメディアの表面が、なるべく均一に改質されるようにすることを意図しているからである。
この実施形態のプラズマ発生装置2Aはさらに、放電部の近傍である対向電極4の下方にインダクタ6を配置している。そのインダクタ6は、放電電極3と対向電極4が延びる方向と直交する方向に貫通開口16aが形成された角筒状の磁性材からなるコア16を有し、そのコア16の下枠部に、上記方向に沿う方向を軸線方向として、巻線(コイル)17を巻いている。コア16は、その周方向に閉じた磁路を形成していれば、一部に隙間があってもよい。
このインダクタ6の巻線17に、インダクタ用電源8である外部の高周波電源から交流電圧を印加すると、巻線17に電流が流れ、それに応じてそれを打ち消すようにコア16の閉じた磁路及びその周囲に磁界(磁場)が発生する。
その近傍にプラズマによって電離された活性種であるイオンが存在すると、そのイオンは極めて電流が流れやすいという性質があるため、磁界の変化量に合わせて、インダクタ6が電気的に0になるようにラジカル等の活性種が集められ、二次的な電流経路ができる。
したがって、このインダクタ6は、放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路をコア16が持つ。そして、インダクタ用電源8によって、巻線17に交流電圧を印加して閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させると、インダクタ6が電気的に中性になるように、プラズマの活性種が集合したプラズマ電流が、上記流路を通して還流して定在波となる。
そのプラズマ電流は、図1に一点鎖線で示すような軌跡上を、コア16の磁束を打ち消すように流れる。それは、あたかも巻き線上を電流が流れるようである。
プラズマ電流は、それが磁界の変化によって交番された定在波となって、波形がそこに留まっているように見える振動を繰り返すことになる。
定在波については前述したように、進行方向が互いに逆向きで同じ波形の2つの波が重なり合うことによってでき、波形が進行せずその場に止まって振動しているように見えるが、流れが停止している訳ではない。
このように、放電電極3と対向電極4の周りにはプラズマ電流の定在波が存在するため、ラジカル等の活性種が消失しにくく、誘電体5上あるいはその周囲のプラズマ電流経路に、電力を殆ど消費しなくても活性種が多く残ることになる。そのため、図1に示すメディア挿入口から被改質材であるメディアを、矢示A方向に、放電電極3と対向電極4に被覆された誘電体5との間を通して搬送すると、誘電体5上を通過する際に多量の活性種によって表面改質が効率よくなされる。
このように、プラズマ中の活性種の漏れを低減させ、効率よく均一な表面改質を可能にすると共に、無駄な電力消費を低減させることもでき、プラズマの効果を最大に引き上げることができる。
上述した実施形態では、インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9を別の電源としたが、その出力電圧の波形が同期するように連携させるのが望ましい。それによって、上述したプラズマ電流の定在波ができ易くなり、その定在波の周波数も、各電源から印加される交流電圧の周波数と同じになる。
プラズマ電流に過渡領域の周波数が生じると定在波がたちにくい状態になり、その結果、プラズマ電流が減衰してプラズマが消失してしまう場合がある。そのため、プラズマ電流の定在波の周波数を、プラズマ生成時に放電電極3と対向電極4による放電部に印加される電圧の周波数に合わせることが、より好ましいことになる。
インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9の出力電圧の波形を同期させるようにするには、例えば、両電源をいずれも同じ構成のインバータ装置とし、その各昇圧トランスの励磁電流を同期してスイッチングすればよい。そのため、両インバータ装置のスイッチング素子を、共通の制御回路からの同じ制御信号で同時にオン・オフ制御すればよい。
インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9とを同期させる別の手段として、プラズマ生成用のインバータ装置のスイッチング周波数もしくは出力周波数を検知し、それと一致させるようにインダクタ用のインバータ装置のスイッチング周波数を制御してもよい。
<電源を共通にした実施例>
また、インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9を共通の1つの電源にしてもよい。
図3に、インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9とを共通のインバータ装置10にした実施例を簡略化した回路図で示す。
この図3に示すインバータ装置10は、別個のコアを持つ同じ特性の複数のトランスT1,T2によって昇圧トランス11を構成している。そして、不図示の制御回路によってオン・オフ制御されるスイッチング素子Qにより、入力端子12a,12b間に供給される入力電圧Vinをスイッチングし、各トランスT1,T2の並列に接続した励磁巻線Np1,Np2に同時に励磁電流を流して励磁する。
その各トランスT1,T2の出力巻線Ns1,Ns2を互いに直列に接続して、その各出力巻線Ns1,Ns2に誘起される電圧波形が重畳された出力電圧Voutを出力端子13a,13b間から負荷であるプラズマ発生装置2に出力する。それによって、プラズマ発生装置2を通して出力電流Ioが流れる。プラズマ発生装置2は、前述した第1の実施形態のプラズマ発生装置2Aの例で説明するが、他のいずれの実施形態のものでもよいので、ここではプラズマ発生装置2とする。
入力電圧Vinは、好ましくは直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された安全特別低電圧(SELV)以内の電圧であり、出力電圧Voutは、実効値が6kVから10kVで、周波数が10〜15kHzの交流電圧、すなわち高周波高電圧の交流電圧である。
その出力電圧Voutを、プラズマ発生装置2のインダクタ6(実際にはその巻線17)と、放電電極3と対向電極4による放電部(負荷容量Co)とを直列に接続した回路に印加している。インダクタ6は、図示のように放電電極3側に介挿してもよいし、対向電極4側に介挿してもよい。あるいは、放電電極3と対向電極4による放電部(負荷容量Co)とインダクタ6とを並列に接続して、それに出力電圧Voutを印加してもよい。
このようにすれば、当然ながらインダクタ6に印加される電圧とプラズマ発生用の放電電極3と対向電極4との間に印加される電圧の波形は同期していることになる。
<第2の実施形態>
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第2の実施形態を説明する。
図4はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図5は図4の左方から見た側面図である。この第2の実施形態のプラズマ発生装置2Bは、放電部の電極構成が第1の実施形態とは異なっているが、その他の構成は第1の実施形態と同じである。
このプラズマ発生装置2Bの放電部は、互いに隣接して平行に配列された複数本の丸棒状の放電電極21と、平板上の対向電極22と、その対向電極22の放電電極21と対向する面に被着させた誘電体23とによって構成されている。
放電電極21は、銅やアルミニウム等の導電性のよい金属線21aの周囲に、誘電体(絶縁体)21bを被覆している。そして、多数本の各放電電極21が、平板状の対向電極22に平行な面内で、図4で左右方向に互いに隣接する電極同士の外周が接するように並んで、紙面に垂直な方向(図5では左右方向)に延びて配列されている。各放電電極21の直径(φ)は、例えば8mm程度である。各放電電極21の金属線21aは互いに導通するように接続されている。
対向電極22は、銅やアルミニウム等の導電性のよい金属による平板状の電極であり、放熱板も兼ねている。その対向電極22の放電電極21との対向面に、シリコン系シート等の誘電体23を被着している。
この各放電電極21と対向電極22の間に、プラズマ発生用電源9によって6kV以上の交流電圧を印加することによって、多数の放電電極と対向電極とは対向する広範囲に亘ってストリーマ放電を発生させ、プラズマを生成することができる。
その他の点は、前述した第1の実施形態と同じであるが、プラズマ電流の軌跡は、図5においても一点鎖線で示すようになり、特に対向電極22上の誘電体23上に強い定在波が存在し、多量の活性種が集まる。そのため、その誘電体23上に沿ってメディアを搬送することによって、一層効率よく均一な表面改質を行うことができる。
<第3の実施形態>
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第3の実施形態を説明する。
図6はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図7は図6における閉磁路コアの平面形状を示す上面図である。
この第3の実施形態のプラズマ発生装置2Cは、インダクタ6の両端部と放電部との間に、プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ一対の閉磁路コア25を配置している。より詳細には、インダクタ6のコア16の貫通開口16aの両端部の上部に、一対の閉磁路コア25を、その貫通開口25aを上下方向へ向けて配置している。
その他の構成は第1の実施形態と同じである。
放電部の構成により、プラズマ電流の軌跡(図6に一点鎖線で示す)が大きいループになる可能性もある。プラズマ電流の経路が大きくなると、その経路から外れるプラズマの量も多くなる。そこで、プラズマ電流の経路上に磁路が閉じたコアを設け、その枠内(貫通開口内)にプラズマ電流の流路を設けてやることによって、軌跡のループが大きくならないように規制する。
そのため、この第3の実施形態では、プラズマ電流の経路上に磁性材からなる閉磁路コア25を図6に示すように配置する。この閉磁路コア25にも巻線を巻いてインダクタとし、プラズマ発生用の電圧と同期した電圧を印加するとなおよいが、巻線を設けなくても有効である。この閉磁路コア25を永久磁石にしてもよい。
この閉磁路コア25によって磁束が集められ、その貫通開口25aの中心をプラズマ電流が流れ易くなる。そのため、そこを通してプラズマ電流が還流され、誘電体5の周囲に活性種を多く留めることができる。閉磁路コア25の平面形状は、図7に示すような扁平な角筒状である。
閉磁路コア25をインダクタに代える場合は、そのインダクタに交流電圧を印加する電源も、プラズマ発生用電源及びインダクタ用電源8と共通にし、図3に示したようなインバータ装置にするとよい。
<第4の実施形態>
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第4の実施形態を説明する。
図8はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図9は図8の左方から見た側面図である。
この第4の実施形態のプラズマ発生装置2Dは、インダクタ6を構成するコア16の上側の対向電極4を挟む両側にも、一対の閉磁路コア26を、その貫通開口26aをメディアの搬送方向へ向けて配置している。その他の構成は第3の実施形態と同じである。
すなわち、この実施形態のプラズマ発生装置2Dは、インダクタ6の両端部と放電部との間に、プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ二対の閉磁路コア25,26を配置している。この閉磁路コアを三対以上配置してもよい。
この閉磁路コア26にも巻線を巻いてインダクタとし、プラズマ発生用の電圧と同期した電圧を印加するとなおよいが、巻線を設けなくても有効である。この閉磁路コア26も永久磁石にしてもよい。
閉磁路コア26をインダクタに代える場合は、そのインダクタに交流電圧を印加する電源も、プラズマ発生用電源及び他のインバータ用電源と共通にし、図3に示したようなインバータ装置にするとよい。
この閉磁路コア26によっても磁束が集められ、その貫通開口26aの中心をプラズマ電流が流れ易くなる。そのため、そこを通して図8に一点鎖線で示すような軌跡でプラズマ電流が還流され、誘電体5の周囲に活性種を一層多く留めることができる。閉磁路コア26の側面形状も、図9に示すような扁平な角筒状である。
<第5の実施形態>
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第5の実施形態を説明する。
図10はそのプラズマ発生装置の概略正面図である。この第5の実施形態のプラズマ発生装置2Eは、誘電体5を被覆したロッド状の対向電極4の周辺を除いて、プラズマ電流の流路の略全体を形成するように、インダクタ27,28,29を配置している。
このうちインダクタ27は、第1、第3、第4の実施形態におけるインダクタ6に相当し、対向電極4の下方にその貫通開口27aが対向電極4と直交する方向に配置されている。インダクタ28と29は、第4の実施形態における閉磁路コア25,26を一体化したものに相当する。そして、そのインダクタ28と29は、インダクタ27の両端部付近から放電部の対向電極付近まで、その貫通開口28a,29aによってプラズマ電流の流路を形成するように、対称な形状をなして配置されている。
このインダクタ27,28,29は、いずれも閉じた磁路を持つコアに、図示を省略しているが巻線が巻かれており、それぞれインダクタ用電源8,18,19によって高周波交流電圧が印加されると磁界を発生する。
このインダクタ用電源8,18,19の出力電圧波形も全て、放電電極3と対向電極4の間に印加されるプラズマ発生用電圧と同期させるのが望ましい。
そのため、例えば、図3に示したインバータ装置10を全てに共通の電源として、その出力電圧Voutを、放電電極3と対向電極4による放電部と、インダクタ27,28,29に直列又は並列に、あるいはその組み合わせに対して印加するようにしてもよい。
このようにすれば、放電部におけるストリーマ放電によって生成されたプラズマを、殆ど漏らさずにプラズマ電流として還流させ、対向電極に被覆した誘電体5の近傍に多量の活性種を滞留させることができる。そのため、その誘電体5付近を通過させるようにメディアを搬送することによって、一層効率よく均一な表面改質を行うことができる。
このインダクタ28,29を巻線を設けない閉磁路コア又は永久磁石に代えても有効である。
〔表面改質装置の実施形態〕
次に、この発明によるプラズマ発生装置を用いた表面改質装置の一実施形態を図11によって説明する。図11は、その表面改質装置の内部構成を示す模式的な正面図であり、図3及び図4の各部と対応する部分には同一の符号を付しており、それらの説明は省略する。
この表面改質装置1は、一般にコピーや印刷等に用いられる普通紙やコート紙の他、OHPシートを含む樹脂フィルム、カード、ハガキ等の厚紙や封筒等のメディアであるシート材の表面を改質処理するためのスタンドアロン型の表面改質装置の一例である。
その改質処理としては、シート材の表面の親水化、酸性度の向上、又は浸透性の向上等を行う処理をすることが可能である。
図11に示す表面改質装置1は、その本体30内に上述した改質を行う改質部として、図4で説明したプラズマ発生装置2Bと、シート材搬送装置31とを備えている。
プラズマ発生装置2Bの放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源として、図3に示したインバータ装置10を備えている。そのインバータ装置10の出力電圧Voutを、放電部の各放電電極21と対向電極22との間に給電線14,15を通して印加して、その電極間に誘電体23の表面に沿ってストリーマ放電を発生させ、多量の活性種を生成させる。
また、平板状の対向電極22の下側にはインダクタ6が配置されており、そのインダクタ6の巻線17にもインダクタ用電源8によって、交流電圧を印加する。それにより、インダクタ6が発生する磁界の作用によって前述したプラズマ電流の定在波を生じさせ、活性種を誘電体23上に滞留させる。
なお、ここでは、インダクタ用電源8を、プラズマ発生用電源であるインバータ装置10とは別に設けている。しかし、図3に示した実施例と同様に、インバータ装置10をインダクタ用電源としても共用して、その出力電圧Voutをインダクタ6にも印加するようにしてもよい。その場合、プラズマ発生用の放電部に印加する交流電圧と、インダクタ6に磁界を発生させるために印加する交流電圧とが同じであるから、当然ながら同期しており、周波数も同じである。そのため、プラズマ電流の定在波がたち易くなるので好ましい。
勿論、他の手段によって、プラズマ発生用電源とインダクタ用電源の出力電圧波形が同期して同じ周波数になるようにしてもよい。
シート材搬送装置31は、ポリイミド等の絶縁材からなる搬送ベルト32と、その搬送ベルト32を誘電体23の略水平な表面に沿って移動するように張り渡す駆動ローラ33、従動ローラ34及びテンションローラ35,36とを有している。さらに、従動ローラ34と接触可能に対向して回転するピンチローラ37を有している。
駆動ローラ33は、図示していないモータによって回転駆動され、搬送ベルト32を矢示B方向へ周回移動(回動)させる。搬送ベルト32は、改質処理を予定するシート材Sの最大幅よりも大きな幅(図11では紙面に垂直な方向の寸法)を有している。
放電部には、同一形状の丸棒状の多数の放電電極21が、搬送ベルト32の駆動ローラ33と従動ローラ34との間に略水平に張り渡された部分の移動方向に沿って、並んで設けられており、搬送ベルト32の幅方向に延びている。
本体30の一方の側面には、本体30内の改質部に向けてシート材Sを供給するシート材給送部40が設けられ、他方の側面には、改質されたシート材を輩出して積載するシート材積載部50が設けられている。また、本体30の上部には、各種操作スイッチや表示器などを有する操作パネルが設けられているが、図示を省略している。
本体30の下部には複数のキャスタ38を備えており、この表面改質装置1を容易に移動させて、画像形成装置などと共に使用できるようにしている。
このように構成した表面改質装置1によれば、インバータ装置10とインダクタ用電源8を起動してプラズマ発生装置2Bを動作させる。そして、多数の放電電極21と対向電極22との間でストリーマ放電を発生させてプラズマを生成し、それをプラズマ電流として還流させて定在波を立たせ、誘電体23上に多量の活性種を滞留させる。
この実施形態の場合、誘電体23の他に、各放電電極21の金属線21aを被覆している誘電体21bと搬送ベルト32も、各放電電極21の金属線21aと対向電極22との間の誘電体を構成している。そのため、場合によっては、対向電極22の表面に被着した誘電体23を省略することもできる。
そして、シート材給送部40によって、トレイ41上に積載されたシート材Sを一枚ずつ本体30内の改質部へ順次送り込む。その送り込まれたシート材Sは、従動ローラ34とピンチローラ37に挟まれて搬送ベルト32上へ搬入され、各放電電極21と誘電体23との間を搬送ベルト32に載って図11で左方へ搬送される。その搬送中に、シート材の表面が上述したプラズマ中の活性種に触れて改質が進行する。
それは、ラジカル等の活性種の作用により、空気中の成分やシート材自体に含まれている成分によって形成される種々の親水性官能基等の基が、シート材の表面に形成されて表面エネルギーが高くなることによってなされる。例えば、シート材の表面に撥水性を有する部分を含んでいる場合に、その部分が親水化されることによって改質が行われる。
放電部内にシート材Sが存在する領域では、ストリーマ放電によるプラズマが、シート材Sの表面に沿うように発生するので、効果的に改質がなされる。
改質部による表面改質処理が完了したシート材は、本体30から送出されてシート材積載部50上に積載される。
放電電極21が搬送ベルト32の移動方向に沿って多数本配置されており、前述したようにその各放電電極21と対向電極22間の電圧分布が略均等になる。また、各放電電極21は金属線21aの周囲に絶縁体21bを設けた丸棒状に形成されているので、放電の集中が避けられ、全体に均一性のある改質がなされる。
各放電電極21をシート材の移動によって連れ回り可能に支持したり、上下動可能に支持して下方への押圧力を付与し、各放電電極21が常時シート材の表面に接触するようにすれば、なお均一性を向上させ、エネルギーの損失も抑制することができる。
このように改質処理によって親水性を高めたシート材を、例えばインクジェット方式の画像形成装置の印刷シートに使用すれば、インク滴の付着性がよいので画像品質が向上し、インクの乾燥時間も短くなるので、加熱乾燥を行う必要がなくなる。また、自動両面印刷も迅速に行うことが可能になる。
あるいは、電子写真方式の画像形成装置によって画像を形成したシート材を、この改質処理によって親水性を高めてから、ニス等のコート剤を塗布する後処理を行えば、全面に均一にコート剤を塗布することができる。それによって、画像を形成したシート材の表面を保護したり、艶出しして付加価値を高めたりすることが容易になる。
この表面改質装置に使用するプラズマ発生装置は、第2の実施形態のプラズマ発生装置2Bに限るものではなく。第1乃至第5のいずれの実施形態のプラズマ発生装置でもよいし、その電極構造や、インダクタの形状や配置位置や個数などを適宜変更してもよい。
また、ストリーマ放電に限らず、コロナ放電によってプラズマを発生させてもよいし、大気圧中に限らず、多少ガスが入った減圧雰囲気でプラズマを発生させるようにしてもよい。
また、このような表面改質装置を複写機や印刷装置などの画像形成装置に組み込んで、シート材を表面改質した後に画像を形成したり、画像形成後に表面改質してコーティングするなどの処理を連続して行えるようにすることもできる。
さらに、この発明によるプラズマ発生装置は、表面改質装置に限らず、各種の表面処理、環境汚染ガスや水中の環境汚染物質の分解除去、殺菌、医療技術や燃焼支援技術などにも利用可能である。
以上、この発明の各実施形態について説明してきたが、その各実施形態の各部の具体的な構成や処理の内容等は、そこに記載したものに限るものではない。
また、この発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた各実施形態の構成例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加したり、一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能であることは勿論である。
1:表面改質装置 2,2A〜2E:プラズマ発生装置 3:放電電極
4:対向電極 5:誘電体(絶縁体) 6:インダクタ 8:インダクタ用電源
9:プラズマ発生用電源 10:インバータ装置 11:昇圧トランス
12a,12b:入力端子 13a,13b:出力端子 14,15:給電線
16:コア 16a:貫通開口 17:巻線
18,19:インダクタ用電源 21:放電電極 21a:金属線
21b:誘電体(絶縁体) 22:対向電極 23:誘電体(絶縁体)
25,26:閉磁路コア 25a,26a:貫通開口 27〜29:インダクタ
30:シート材改質装置の本体 31:シート材搬送装置 32:搬送ベルト
33:駆動ローラ 34:従動ローラ 35,36:テンションローラ
37:ピンチローラ 40:シート材給送部 41:トレイ
50:シート材積載部 S:シート材(メディア)
特開2012‐133206号公報

Claims (12)

  1. 交流電圧を印加される放電電極と対向電極とが誘電体を介して大気圧中に対向配置された放電部の、前記放電電極と前記対向電極との間で前記誘電体の表面に沿ってプラズマ放電を発生し、前記放電電極と前記誘電体との間に被改質材を位置させるプラズマ発生装置において、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させて前記放電電極と前記誘電体との間を通過して還流するプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設けたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
    前記インダクタの両端部と前記放電部との間に、前記プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ閉磁路コアを一対以上配置したことを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
    前記インダクタの両端部と前記放電部との間に、前記プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタを一対以上配置したことを特徴とするプラズマ発生装置。
  4. 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
    前記インダクタに交流電圧を印加するインダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源の各出力電圧の波形が同期するようにしたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  5. 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
    前記インダクタに交流電圧を印加するインダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源とを共通の電源にしたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  6. 前記各インダクタにそれぞれ交流電圧を印加する各インダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源の各出力電圧の波形が全て同期するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ発生装置。
  7. 前記各インダクタに交流電圧を印加する各インダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源とを全て共通の電源にしたことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ発生装置。
  8. 前記共通の電源がインバータ装置であることを特徴とする請求項5又は7に記載のプラズマ発生装置。
  9. 前記被改質材は前記放電電極と前記誘電体との間を通過する請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  10. 請求項2から8のいずれか一項に記載のプラズマ発生装置を備え、該プラズマ発生装置の前記放電電極と前記誘電体との間を通して被改質材を搬送し、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質することを特徴とする表面改質装置。
  11. 請求項1又は9に記載のプラズマ発生装置を備え、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質することを特徴とする表面改質装置。
  12. 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置を備え、該プラズマ発生装置の前記放電電極と前記誘電体との間を通して被改質材を搬送し、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質する表面改質装置であって、
    前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設けたことを特徴とする表面改質装置。
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