JP6387635B2 - プラズマ発生装置及び表面改質装置 - Google Patents
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例えば、電子写真方式による画像形成装置により樹脂トナーが印刷された印刷物に、紫外線硬化型のニスをコーティングしようとすると、樹脂トナーに含まれるワックス成分により、樹脂トナー印刷部分のニスを弾いてしまう場合がある。しかし、大気圧プラズマによる表面処理を行うと、濡れ性が向上するため、ニスコーティングが可能になり、印刷物の付加価値が向上する。
そこで、放電によって発生するプラズマ中のO,N,OH,O3などの活性種を、効率よく被改質材の表面に接触させるために、従来から種々の工夫がなされている。
そのカバー部材にはダクト部が形成され、放電電極と対向電極との間にプラズマが発生したときに生成されるオゾン等を吸引するが、乱流の発生が抑制されるため、被改質材上における空気流の流速が均一化される。それによって、被改質材上のオゾン等がカバー部材外へ漏洩するのを抑制することができる。
活性種は、一般的に寿命が短い(1msec以下)とされている。また。活性種の密度は、カバー部材内で均一ではない。画像形成装置においては、用紙などの記録媒体に印写する部分に対して活性種の密度が最も高い必要がある。しかし、特許文献1に開示された方法では、放電する部分のみ活性種の密度が高くなり、あとは活性種が逃げないようにカバー部材内に留めておこうとしている。
さらにこのような手段では、放電部の近傍ではプラズマの強さがあるため活性種が十分にあり、その近くを記録媒体が通過したときに活性種によってその表面が改質される効果が得られる。ところが、その放電部の近傍を記録媒体が通過する時間は短く、放電電極から離れるとその効果が殆どなくなることになる。
プラズマ(英語:plasma)は、固体、液体、気体につづく物質の第四の状態の名称であって、通常は「電離した気体」を持つ。気体を構成する分子が部分的に又は完全に電離し、陽イオンと電子に別れて自由に運動している状態である。
プラズマ中の電荷は、異符号の電荷を引き付けるため、全体として電気的に中性な状態に保たれる。また、構成粒子が電荷を持つため、電磁場を通して相互作用をしたり、離れた領域にある粒子の運動に依存して振る舞ったりする。
プラズマには多数の自由電子があるため、電流が極めて流れやすいという特徴を持つ。
電流が流れればその近辺に電磁場を生じ、それがまたプラズマ自身の運動に大きく影響する。そのため、プラズマ中では粒子は集団行動をとりやすく、外部から電磁場を掛ければそれに強く反応し、全体として有機的な挙動があると一般的に言われている。ここで言う「有機的」とは、有機化学的という意味ではなく、有機体のように多くの部分が緊密に関連しながら全体が機能しているさまのことである。
そのプラズマには、前述したO,N,OH,O3などのラジカル、イオン、励起種等である活性種が多く含まれている。
例えば、印刷に使用する紙やフィルムなどの記録媒体であるメディアの表面に効率よくプラズマを接触させ、そこに存在するラジカル等の活性種によって表面改質を効率よく行えるようにし、使用電力も節減可能にする。
定在波とは、波長及び周期(振動数又は周波数の逆数)、振幅及び速さ(速度の絶対値)が同じで、進行方向が互いに逆向きの2つの波が重なり合うことによってできる、波形が進行せずその場に止まって振動しているように見える波動のことを意味する。
そこで、この発明によるプラズマ発生装置の実施形態を図面によって説明する。
<第1の実施形態>
図1は、そのプラズマ発生装置の第1の実施形態の概略正面図であり、図2は図1の左方から見た側面図である。
この図1及び図2に示すプラズマ発生装置2Aは、細長い金属厚板による放電電極3と金属ロッドによる対向電極4とが所定の均一な間隔で対向して配置されている。放電電極3は横断面がベース状(図1参照)で対向電極4に向き合う面が三角柱状に延びている。
対向電極4の外周面を樹脂等の誘電体(絶縁体)5で被覆している。これらによって、プラズマを発生させる放電部を構成している。
この放電部の放電電極3と対向電極4との間に、図2に示すプラズマ発生用電源9によって、大気圧中で6kV以上の交流電圧を印加すると、電極間に放電によるプラズマが発生する。電極間は容量成分であり、誘電体5を介することによって、その表面に沿ってストリーマ放電(沿面放電、誘電体バリア放電、無声放電などとも称す)が発生する。
この発明では、このようなアーク放電に移行させることなく、電極間でなるべく均一な放電状態でストリーマ放電を継続させてプラズマを安定して発生させ、ラジカル等の活性種を均一に生成させる。それは、二次元の面を有する被改質材であるメディアの表面が、なるべく均一に改質されるようにすることを意図しているからである。
その近傍にプラズマによって電離された活性種であるイオンが存在すると、そのイオンは極めて電流が流れやすいという性質があるため、磁界の変化量に合わせて、インダクタ6が電気的に0になるようにラジカル等の活性種が集められ、二次的な電流経路ができる。
そのプラズマ電流は、図1に一点鎖線で示すような軌跡上を、コア16の磁束を打ち消すように流れる。それは、あたかも巻き線上を電流が流れるようである。
定在波については前述したように、進行方向が互いに逆向きで同じ波形の2つの波が重なり合うことによってでき、波形が進行せずその場に止まって振動しているように見えるが、流れが停止している訳ではない。
このように、プラズマ中の活性種の漏れを低減させ、効率よく均一な表面改質を可能にすると共に、無駄な電力消費を低減させることもでき、プラズマの効果を最大に引き上げることができる。
プラズマ電流に過渡領域の周波数が生じると定在波がたちにくい状態になり、その結果、プラズマ電流が減衰してプラズマが消失してしまう場合がある。そのため、プラズマ電流の定在波の周波数を、プラズマ生成時に放電電極3と対向電極4による放電部に印加される電圧の周波数に合わせることが、より好ましいことになる。
インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9とを同期させる別の手段として、プラズマ生成用のインバータ装置のスイッチング周波数もしくは出力周波数を検知し、それと一致させるようにインダクタ用のインバータ装置のスイッチング周波数を制御してもよい。
また、インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9を共通の1つの電源にしてもよい。
図3に、インダクタ用電源8とプラズマ発生用電源9とを共通のインバータ装置10にした実施例を簡略化した回路図で示す。
この図3に示すインバータ装置10は、別個のコアを持つ同じ特性の複数のトランスT1,T2によって昇圧トランス11を構成している。そして、不図示の制御回路によってオン・オフ制御されるスイッチング素子Qにより、入力端子12a,12b間に供給される入力電圧Vinをスイッチングし、各トランスT1,T2の並列に接続した励磁巻線Np1,Np2に同時に励磁電流を流して励磁する。
その出力電圧Voutを、プラズマ発生装置2のインダクタ6(実際にはその巻線17)と、放電電極3と対向電極4による放電部(負荷容量Co)とを直列に接続した回路に印加している。インダクタ6は、図示のように放電電極3側に介挿してもよいし、対向電極4側に介挿してもよい。あるいは、放電電極3と対向電極4による放電部(負荷容量Co)とインダクタ6とを並列に接続して、それに出力電圧Voutを印加してもよい。
このようにすれば、当然ながらインダクタ6に印加される電圧とプラズマ発生用の放電電極3と対向電極4との間に印加される電圧の波形は同期していることになる。
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第2の実施形態を説明する。
図4はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図5は図4の左方から見た側面図である。この第2の実施形態のプラズマ発生装置2Bは、放電部の電極構成が第1の実施形態とは異なっているが、その他の構成は第1の実施形態と同じである。
このプラズマ発生装置2Bの放電部は、互いに隣接して平行に配列された複数本の丸棒状の放電電極21と、平板上の対向電極22と、その対向電極22の放電電極21と対向する面に被着させた誘電体23とによって構成されている。
対向電極22は、銅やアルミニウム等の導電性のよい金属による平板状の電極であり、放熱板も兼ねている。その対向電極22の放電電極21との対向面に、シリコン系シート等の誘電体23を被着している。
その他の点は、前述した第1の実施形態と同じであるが、プラズマ電流の軌跡は、図5においても一点鎖線で示すようになり、特に対向電極22上の誘電体23上に強い定在波が存在し、多量の活性種が集まる。そのため、その誘電体23上に沿ってメディアを搬送することによって、一層効率よく均一な表面改質を行うことができる。
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第3の実施形態を説明する。
図6はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図7は図6における閉磁路コアの平面形状を示す上面図である。
この第3の実施形態のプラズマ発生装置2Cは、インダクタ6の両端部と放電部との間に、プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ一対の閉磁路コア25を配置している。より詳細には、インダクタ6のコア16の貫通開口16aの両端部の上部に、一対の閉磁路コア25を、その貫通開口25aを上下方向へ向けて配置している。
その他の構成は第1の実施形態と同じである。
この閉磁路コア25によって磁束が集められ、その貫通開口25aの中心をプラズマ電流が流れ易くなる。そのため、そこを通してプラズマ電流が還流され、誘電体5の周囲に活性種を多く留めることができる。閉磁路コア25の平面形状は、図7に示すような扁平な角筒状である。
閉磁路コア25をインダクタに代える場合は、そのインダクタに交流電圧を印加する電源も、プラズマ発生用電源及びインダクタ用電源8と共通にし、図3に示したようなインバータ装置にするとよい。
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第4の実施形態を説明する。
図8はそのプラズマ発生装置の概略正面図であり、図9は図8の左方から見た側面図である。
この第4の実施形態のプラズマ発生装置2Dは、インダクタ6を構成するコア16の上側の対向電極4を挟む両側にも、一対の閉磁路コア26を、その貫通開口26aをメディアの搬送方向へ向けて配置している。その他の構成は第3の実施形態と同じである。
すなわち、この実施形態のプラズマ発生装置2Dは、インダクタ6の両端部と放電部との間に、プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ二対の閉磁路コア25,26を配置している。この閉磁路コアを三対以上配置してもよい。
閉磁路コア26をインダクタに代える場合は、そのインダクタに交流電圧を印加する電源も、プラズマ発生用電源及び他のインバータ用電源と共通にし、図3に示したようなインバータ装置にするとよい。
次に、この発明によるプラズマ発生装置の第5の実施形態を説明する。
図10はそのプラズマ発生装置の概略正面図である。この第5の実施形態のプラズマ発生装置2Eは、誘電体5を被覆したロッド状の対向電極4の周辺を除いて、プラズマ電流の流路の略全体を形成するように、インダクタ27,28,29を配置している。
このインダクタ27,28,29は、いずれも閉じた磁路を持つコアに、図示を省略しているが巻線が巻かれており、それぞれインダクタ用電源8,18,19によって高周波交流電圧が印加されると磁界を発生する。
そのため、例えば、図3に示したインバータ装置10を全てに共通の電源として、その出力電圧Voutを、放電電極3と対向電極4による放電部と、インダクタ27,28,29に直列又は並列に、あるいはその組み合わせに対して印加するようにしてもよい。
このインダクタ28,29を巻線を設けない閉磁路コア又は永久磁石に代えても有効である。
次に、この発明によるプラズマ発生装置を用いた表面改質装置の一実施形態を図11によって説明する。図11は、その表面改質装置の内部構成を示す模式的な正面図であり、図3及び図4の各部と対応する部分には同一の符号を付しており、それらの説明は省略する。
この表面改質装置1は、一般にコピーや印刷等に用いられる普通紙やコート紙の他、OHPシートを含む樹脂フィルム、カード、ハガキ等の厚紙や封筒等のメディアであるシート材の表面を改質処理するためのスタンドアロン型の表面改質装置の一例である。
その改質処理としては、シート材の表面の親水化、酸性度の向上、又は浸透性の向上等を行う処理をすることが可能である。
プラズマ発生装置2Bの放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源として、図3に示したインバータ装置10を備えている。そのインバータ装置10の出力電圧Voutを、放電部の各放電電極21と対向電極22との間に給電線14,15を通して印加して、その電極間に誘電体23の表面に沿ってストリーマ放電を発生させ、多量の活性種を生成させる。
勿論、他の手段によって、プラズマ発生用電源とインダクタ用電源の出力電圧波形が同期して同じ周波数になるようにしてもよい。
駆動ローラ33は、図示していないモータによって回転駆動され、搬送ベルト32を矢示B方向へ周回移動(回動)させる。搬送ベルト32は、改質処理を予定するシート材Sの最大幅よりも大きな幅(図11では紙面に垂直な方向の寸法)を有している。
放電部には、同一形状の丸棒状の多数の放電電極21が、搬送ベルト32の駆動ローラ33と従動ローラ34との間に略水平に張り渡された部分の移動方向に沿って、並んで設けられており、搬送ベルト32の幅方向に延びている。
本体30の下部には複数のキャスタ38を備えており、この表面改質装置1を容易に移動させて、画像形成装置などと共に使用できるようにしている。
この実施形態の場合、誘電体23の他に、各放電電極21の金属線21aを被覆している誘電体21bと搬送ベルト32も、各放電電極21の金属線21aと対向電極22との間の誘電体を構成している。そのため、場合によっては、対向電極22の表面に被着した誘電体23を省略することもできる。
放電部内にシート材Sが存在する領域では、ストリーマ放電によるプラズマが、シート材Sの表面に沿うように発生するので、効果的に改質がなされる。
改質部による表面改質処理が完了したシート材は、本体30から送出されてシート材積載部50上に積載される。
各放電電極21をシート材の移動によって連れ回り可能に支持したり、上下動可能に支持して下方への押圧力を付与し、各放電電極21が常時シート材の表面に接触するようにすれば、なお均一性を向上させ、エネルギーの損失も抑制することができる。
あるいは、電子写真方式の画像形成装置によって画像を形成したシート材を、この改質処理によって親水性を高めてから、ニス等のコート剤を塗布する後処理を行えば、全面に均一にコート剤を塗布することができる。それによって、画像を形成したシート材の表面を保護したり、艶出しして付加価値を高めたりすることが容易になる。
また、ストリーマ放電に限らず、コロナ放電によってプラズマを発生させてもよいし、大気圧中に限らず、多少ガスが入った減圧雰囲気でプラズマを発生させるようにしてもよい。
さらに、この発明によるプラズマ発生装置は、表面改質装置に限らず、各種の表面処理、環境汚染ガスや水中の環境汚染物質の分解除去、殺菌、医療技術や燃焼支援技術などにも利用可能である。
また、この発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されるものではないことは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた各実施形態の構成例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加したり、一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能であることは勿論である。
4:対向電極 5:誘電体(絶縁体) 6:インダクタ 8:インダクタ用電源
9:プラズマ発生用電源 10:インバータ装置 11:昇圧トランス
12a,12b:入力端子 13a,13b:出力端子 14,15:給電線
16:コア 16a:貫通開口 17:巻線
18,19:インダクタ用電源 21:放電電極 21a:金属線
21b:誘電体(絶縁体) 22:対向電極 23:誘電体(絶縁体)
25,26:閉磁路コア 25a,26a:貫通開口 27〜29:インダクタ
30:シート材改質装置の本体 31:シート材搬送装置 32:搬送ベルト
33:駆動ローラ 34:従動ローラ 35,36:テンションローラ
37:ピンチローラ 40:シート材給送部 41:トレイ
50:シート材積載部 S:シート材(メディア)
Claims (12)
- 交流電圧を印加される放電電極と対向電極とが誘電体を介して大気圧中に対向配置された放電部の、前記放電電極と前記対向電極との間で前記誘電体の表面に沿ってプラズマ放電を発生し、前記放電電極と前記誘電体との間に被改質材を位置させるプラズマ発生装置において、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させて前記放電電極と前記誘電体との間を通過して還流するプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設けたことを特徴とするプラズマ発生装置。 - 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
前記インダクタの両端部と前記放電部との間に、前記プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つ閉磁路コアを一対以上配置したことを特徴とするプラズマ発生装置。 - 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
前記インダクタの両端部と前記放電部との間に、前記プラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタを一対以上配置したことを特徴とするプラズマ発生装置。 - 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
前記インダクタに交流電圧を印加するインダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源の各出力電圧の波形が同期するようにしたことを特徴とするプラズマ発生装置。 - 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置において、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設け、
前記インダクタに交流電圧を印加するインダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源とを共通の電源にしたことを特徴とするプラズマ発生装置。 - 前記各インダクタにそれぞれ交流電圧を印加する各インダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源の各出力電圧の波形が全て同期するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ発生装置。
- 前記各インダクタに交流電圧を印加する各インダクタ用電源と、前記放電部に交流電圧を印加するプラズマ発生用電源とを全て共通の電源にしたことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ発生装置。
- 前記共通の電源がインバータ装置であることを特徴とする請求項5又は7に記載のプラズマ発生装置。
- 前記被改質材は前記放電電極と前記誘電体との間を通過する請求項1に記載のプラズマ発生装置。
- 請求項2から8のいずれか一項に記載のプラズマ発生装置を備え、該プラズマ発生装置の前記放電電極と前記誘電体との間を通して被改質材を搬送し、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質することを特徴とする表面改質装置。
- 請求項1又は9に記載のプラズマ発生装置を備え、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質することを特徴とする表面改質装置。
- 放電電極と対向電極とが誘電体を介して対向配置された放電部に交流電圧を印加して、放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置を備え、該プラズマ発生装置の前記放電電極と前記誘電体との間を通して被改質材を搬送し、前記プラズマによって前記被改質材の表面を改質する表面改質装置であって、
前記放電部で発生された活性種を含むプラズマに対して磁界を作用させてプラズマ電流の流路を形成する閉じた磁路を持つインダクタと、該インダクタの巻線に交流電圧を印加して前記閉じた磁路及びその周囲に磁界を発生させるインダクタ用電源とを設けたことを特徴とする表面改質装置。
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