JP6385413B2 - 積層生地片の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生地と油脂を多数に積層した積層生地から成形される積層生地片の製造方法並びに成形された積層生地片及びその積層生地片の焼成方法に関し、詳しくは、一部の発酵を行った後に冷凍される積層生地片の製造方法並びに前記製造方法により製造される成形された積層生地片及びその積層生地片を解凍して焼成する方法に関する。
クロワッサンなどを含むペストリー製品は、生地と油脂を多数に積層した積層生地から成形される。工業的に製造されたペストリー製品は、冷凍保存された状態で、ベーカリーや個人消費者などの消費者に配送され、そこで焼成される。
成形された積層生地片を発酵させることなく冷凍保存する製品を成形後冷凍製品と称する。この成形後冷凍製品は、冷凍保存されて配送され、消費者によって、焼成する前に解凍及び発酵がなされる。成形後冷凍製品は、例えば、焼成前に室温で1時間から2時間程度解凍し、さらに、庫内温度30℃、湿度80%のホイロで1時間発酵させる。このとき、発酵した製品の容積は、成形後冷凍製品の3.5倍程度に膨張する。発酵した製品はオーブンで焼成され、最終製品の容積は成形後冷凍製品の4.5倍以上に膨張する
また、成形された積層生地片を充分に発酵させ、その後、急速冷凍して冷凍保存する製品をホイロ後冷凍製品と称する(特許文献1参照)。このホイロ後冷凍製品は、消費者によって、解凍されることなくオーブンで焼成される。ホイロ後冷凍製品は、例えば、成形された積層生地片を庫内温度25〜40℃、湿度70〜80%のホイロで50〜100分発酵され、その後、庫内温度−40℃のショックフリーザにて50分間急速冷凍され、庫内温度−25℃のフリーザで冷凍保存される。このとき、発酵した積層生地片の容積は、成形された積層生地片の4倍程度、比容積では3.5cc/g程度に膨張する。
ホイロ後冷凍製品は、消費者によって、解凍することなく、例えば、庫内温度200℃のオーブンで17分間焼成される。このとき、焼成された最終製品は、成形された積層生地片の4.5倍以上に膨張する。
特公平6−040793号公報
成形後冷凍製品は、発酵前の製品を流通するため、各製品の容積が小さく、輸送費用や、ベーカリーなどの消費者の保存スペースを低減することが可能である。しかし、消費者はホイロなどの設備への投資、その設備を設置する場所を確保しなければならない。また、焼成前の解凍及び発酵に長時間を要することとなり、急な注文に対し迅速な対応ができないという問題がある。
また、ホイロ後冷凍製品は、発酵により容積が大きくなっているため、成形後冷凍製品より輸送費用が高いという問題がある。また、充分に発酵した製品(積層生地片)は、多数の気泡構造が生成され、各気泡を形成する生地の膜も薄く、製品が脆弱になるという問題がある。そのため、輸送中やハンドリングの際に気泡構造が壊れる場合があり、焼成された製品(積層生地片)の品質を低下させるという問題がある。また、ホイロ後冷凍製品は、その膜が薄く、常温に戻すと製品の表面が直ぐに解凍して軟化が始まるため、オーブンに入れる際の作業を短時間で済ませなければならない。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、ホイロ後冷凍製品に比べ冷凍保存する際の容積を縮小可能な積層生地片の製造方法を提供することを目的としている。さらには、成形後冷凍製品に比べ焼成前のホイロ工程を必要とせず、さらに、冷凍庫から取り出しで焼成するまでの解凍工程の時間を短縮可能な積層生地片及びその積層生地片を焼成する方法を提供することを目的としている。
本発明は、積層生地片の製造方法であって、(a)小麦粉、水、イースト、グルテン、その他の材料を混練して生地を作る工程、(b)前記生地を帯状とする工程、(c)前記生地に油脂を重ねて、生地と油脂を多数の層状にして連続帯状の積層生地シー
トを作る工程、(d)前記生地から所定形状の積層生地シート片を切断する工程、(e)前記積層生地シート片を所定形状の積層生地片に成形する工程、(f)成形された前記積層生地片を比容積1.2〜1.8cc/gに発酵する工程、(g)発酵された前記積層生地片を急速冷凍する工程、(h)急速冷凍された前記積層生地片を冷凍保存する工程、(i)冷凍保存された前記積層生地片をその中心温度が−11℃〜4℃になるまで解凍する工程、(j)解凍された前記積層生地片をオーブンで比容積4.5cc/g以上に焼成する工程を含むことを特徴とする。
また、工程(a)において、全材料に対しその一部の小麦粉、水、イースト、グルテン、その他の材料を混練して発酵させた冷凍パン生地を作り、その後、残余の材料と前記冷凍パン生地を混練して生地を作ることを特徴とする。
また、工程(b)において、前記生地に振動を与えながら薄く延展し、連続した帯状生地を成形することを特徴とする。
また、工程(c)において、所要の大きさの帯状の前記積層生地を重ね合わせることにより繋いで連続した帯状の積層生地を成形することを特徴とする。
また、工程(c)において、前記積層生地に振動を与えながら薄く延展し、連続した帯状の積層生地を成形することを特徴とする。
また、工程(g)において、前記積層生地片を−25℃以下で急速冷凍することを特徴とする。
また、工程(h)において、前記積層生地片を−20℃以下で冷凍保存することを特徴とする。
また、工程(i)において、冷凍保存された前記積層生地片を室温18℃〜27℃で10分〜35分間解凍することを特徴とする。
また、工程(j)において、焼成開始時にオーブン内へ水蒸気を供給し、焼成温度160℃〜190℃で15分〜22分間前記積層生地片を焼成することを特徴とする。
本発明によれば、成形された積層生地片を充分な発酵に対し少ない発酵状態とすることにより容積が小さな積層生地片を製造することができる。
また、材料を混練した生地及び/又は、生地と油脂を層状にした積層生地を作る際に、それらの生地に振動を与えながら薄く延展することにより、生地のグルテン・ネットワーク(グルテンの網目構造)を破壊することがなく、高品質の積層生地片を製造することができる。
成形された積層生地片は、充分な発酵を取ったものに比べ、冷凍保存される際に積層生地片が占める空間領域(体積)を小さくすることができ、冷凍保存された状態で搬送する際の搬送コストを低減することができる。
冷凍保存された積層生地片を焼成する際には、成形後冷凍製品に比べホイロ工程を必要とせず、さらに、解凍時間を短縮することができ、急な注文にも迅速な対応ができる。また、ホイロ後冷凍製品に比べ常温に戻した際にオーブンへ移すまでの時間に幅を持たせることができ製品の取扱いが容易にできる。
また、成形後冷凍製品に比べ、焼成前のホイロ工程が不要であるため焼成前の積層生地片
の発酵状態を調整することがなく、オーブンの調整だけで安定して積層食品生地片を焼成
することができる。
本発明の第1の実施形態に係る積層生地片の製造方法について説明する。ここでは、クロワッサンを工業的に製造する場合について例示する。積層生地片としてのクロワッサンは、生地と油脂を層状にした積層生地から成形される。生地は、小麦粉、水、イースト、グルテン、改良剤、その他の材料をミキサーで混練されて作られる。混練後の生地の温度(捏上温度)は、14℃(58F)であった。
生地に含まれる小麦粉の重さを100%とした場合の配合例は、表1のとおりである。
Figure 0006385413
表1に記載された冷凍生地Aは、小麦粉を主原料とした発酵済みのパン生地であり、例えば、クロワッサン用の生地やチャパタと称するパン生地である。冷凍生地Aは、材料としての小麦粉の全重量に対し10%の小麦粉を用いて作られている。このような発酵済みのパン生地を混合することにより生地の伸展性が向上するとともに、生地に強固なグルテン・ネットワーク(グルテンの網目構造)を形成することができる。したがって、生地は、積層生地片が発酵する際、また、焼成する際に生地中に分散された細かな気泡内のイースト由来の炭酸ガスを保持する力及び生地や油脂中の水分の熱膨張と気化を保持する力が向上する。
この混練された生地を室温14℃で20分間休めた後、ドウフィーダ(レオン自動機株式会社製、型式VX422)のホッパに投入し、生地幅W380mm、生地厚T45mmの連続した帯状の生地シートを形成する。この生地シートをクロスローラにて幅方向に拡張し、第一の延展装置(同社製、型式SM603)にてその幅方向及び搬送方向に拡張しながら生地幅W700mm、生地厚T8mmの生地シートに薄く延展する。
クロスローラは、生地シートの幅方向に自転しながら往復動するローラであり、生地シートを薄くしながら幅方向に延展するものである。また、第一の延展装置(同社製、型式SM603)は、搬入コンベアの下流側に配置された大径の下延展ローラと、その下ローラの上方に円軌道上を自転しながら公転する複数の延展ローラからなる上延展ローラを備えている。幅方向に延展された生地は、下延展ローラと上延展ローラの間を通過することにより搬送方向に延展される。このとき、下延展ローラの運行速度(回転するローラの表面速度)は、搬入コンベアの運行速度の2.9倍に設定した。
その後、ファットポンプから所要の幅及び厚さT8.5mmの油脂を延展された生地シートの中央部分に連続的に吐出し、帯状の油脂を生地シートの上面に重ね合わせ、さらに、生地シートの左右部分(油脂が重ね合わされていない生地シートの両端部分)を順次油脂の上面に折り重ね、油脂を内包した生地シートを形成し、ゲージローラで生地厚T35mmとした。油脂の重量は、生地を含めた全体の28%とした。油脂は、例えばバター、マーガリン、ショートニングなどから選択できる。
油脂を内包した生地シートは、第二の延展装置(同社製、型式SM601)で生地幅W370mm、生地厚T8mmに薄く延展される。この第二の延展装置(同社製、型式SM601)は、第一の延展装置と同様に生地シートを引っ張りながら延展ローラで振動を与えて延展する。第二の延展装置の下延展ローラの運行速度は、搬入コンベアの運行速度の4.4倍に設定した。
延展された生地シートは、搬送方向と直交する下コンベア上に第一の積層装置(同社製、型式LM406)にて生地シートが4枚重なるようにジグザグに折り畳まれる。折り畳まれた生地シートは、生地幅W550mm、生地厚T32mmである。
第三の延展装置(同社製、型式SM032)は、搬送方向に沿って直列に第一、第二、第三のベルトコンベアをそれぞれの運行速度V1、V2、V3が順次速くなるよう備えている。第一、第二、第三のベルトコンベアの上方には、長円軌道上を自転しながら公転する複数の延展ローラからなる上延展ローラが備えられている。また、各第一、第二、第三のベルトコンベアと上延展ローラとの間隙は、順次狭くなるよう設けられている。
折り畳まれた生地シートは、第三の延展装置(同社製、型式SM032)の延展ローラによりベルトコンベアに押しつけられ、各第一、第二、第三のベルトコンベア間の速度差により連続的な引っ張り応力を受け、同時に延展ローラの回転移動運転(長円軌道上を自転しながら公転する運動)により繰り返し荷重を受け振動する。折り畳まれた状態から延展された生地シートは、生地幅W600mm、生地厚T7mmで生地層と油脂層とを交互に積層した油脂層が4層の積層生地シートに延展される。このとき、第三のベルトコンベアの運行速度は、第一の運行速度の4.5倍に設定した。
4層の積層生地シートは、搬送方向と直交する下コンベア上に第二の積層装置(同社製、型式0M048)にて積層生地シートが4枚重なるようにジグザグに折り畳まれる。折り畳まれた積層生地シートは、生地幅W730mm、生地厚T40mmである。
折り畳まれた積層生地シートは、第四の延展装置(同社製、型式SM319)で生地幅W870mm、生地厚T8mmに薄く延展される。折り畳まれた状態から延展された積層生地シートは、生地層と油脂層とを交互に積層した油脂層が16層に形成される。このとき、第三のベルトコンベアの運行速度は、第一の運行速度の4倍に設定した。
そして、積層生地シートは、第五の延展装置(同社製、型式SM319)にて生地幅W920mm、生地厚T5mmに薄く延展される。このとき、第三のベルトコンベアの運行速度は、第一の運行速度の1.8倍に設定した。第四及び第五の延展装置にて延展される積層生地シートは、引っ張られた状態で繰り返し荷重を受けて薄く延展される。したがって、生地層のグルテン・ネットワークを破壊することなく、生地層と油脂層とを乱すことなく交互に配置された状態に積層生地シートを延展することができる。
最終的な生地厚に延展された積層生地シートから三角形あるいは台形の積層生地シート片が切断装置(クロワッサンカッタ)により切断される。積層生地シート片は、巻上装置(モルダ)により3.2〜3.5巻き程度に巻上られ、積層生地片が成形される。この積層生地片は、中央部が両端より太く形成され、必要に応じて折曲装置によりU字状、C字状、あるいは、O字状(環状)に折り曲げられる。これら切断装置、巻上装置、折曲装置は、公知の装置でよい。
積層生地片は、スパイラル型プルファー(発酵装置)に搬送され、庫内温度27℃(81F)、湿度75%の環境下で積層生地片の大きさに応じ30〜40分間発酵する。その後、発酵した積層生地片は、スパイラル型フリーザに搬送され、庫内温度−30℃(−22F)で1時間急速冷凍される。冷凍された積層生地片は、庫内温度−22℃(−7.6F)の冷凍庫内で保存される。なお、急速冷凍とは、食品内の水分が凍る温度帯を例えば30分以内というような短い時間で通過するように冷凍することで、−18℃以下の庫内温度で冷凍することを指す。急速冷凍温度は−25℃以下、その後の冷凍保管温度は−20℃以下がよい。
成形された積層生地片の比容積の変化について説明する。ここでは、1.25oz(約35.4g)及び3.25oz(約92.1g)の積層生地片を10個サンプリングし、それらの平均値で表す。まず、本発明の実施に基づく一部ホイロ後冷凍製品と対比するため、成形後に冷凍保存された積層生地片の比容積について述べる。1.25ozの製品の比容積は0.85cc/g、3.25ozの製品の比容積は0.88cc/gであった。
一部ホイロ後に急速冷凍された積層生地片の平均の比容積は、1.25ozの製品で1.35cc/g、3.25ozの製品で1.55cc/gであった。また、各積層生地片の比容積は、1.25ozの製品で1.28〜1.5cc/g、3.25ozの製品で1.32〜1.8cc/gであり、概ね1.2〜1.8cc/gの範囲内であった。一部ホイロ後の積層生地片は、成形後の積層生地片が1.25ozの製品で約1.6倍、3.25ozの製品で約1.77倍に膨張するまでホイロ庫内にて発酵し、膨張した。発酵後に急速冷凍された積層生地片の内層は、イースト由来の炭酸ガスを包む細かな気泡が形成される。
したがって、冷凍保存された積層生地片は、冷凍保存されたホイロ後冷凍製品(例えば、3.5cc/g)の半分以下の容積となり、配送する際に使用するダンボール箱に2倍以上の個数を収容することが可能となった。本発明により成形された積層生地片によれば、配送コストを低減させることができる。
次に、冷凍保存された積層生地片を焼成することについて説明する。冷凍庫から出した積層生地片を焼成用の天板に並べ、室温24℃(75.2F)の室内で30分間放置し解凍する。解凍後の積層生地片内の中心温度は、1.25ozの製品で−2.5℃(27.5F)、3.25ozの製品で−8℃(17.6F)であった。なお、成形後冷凍保管された期間が1.25ozの製品で8日間、3.25ozの製品で7日間の製品を用いた。
解凍された積層生地片は、オーブンに収容され焼成される。オーブンは、焼成温度160℃、焼成時間22分に設定され、焼成開始時には、湿度が70~80%程度となるようにオーブンの炉内に300ccのスチームが供給される。
焼成された積層生地片の比容積は、1.25ozの製品で4.8cc/g、3.25ozの製品で5.9cc/gであった。焼成された積層生地片は、成形後の積層生地片が1.25ozの製品で約5.7倍、3.25ozの製品で約6.7倍に膨張した。焼成された積層生地片は、内層が細かく、気泡を形成する生地の膜が薄い状態となり、やわらかく歯切れのよいさっくりとした食感であった。本発明によれば、焼成された積層生地片を成形後冷凍製品やホイロ後冷凍製品と同等、あるいはそれ以上に膨張した製品とすることがきた。つまり、積層生地片は、従来と同様に、生地中に分散された細かな気泡内のイースト由来の炭酸ガスを保持する力及び生地や油脂中の水分の熱膨張と気化を保持する力を備えることができた。
上記説明における各設定値は、これに限らず、変更が可能である。1.25ozの積層生地片の解凍時間及び中心温度に関する実施例を説明する。室温24℃(75.2F)で解凍時間10分(中心温度−11℃)、33分(中心温度−4℃)、56分(中心温度20℃)の各積層生地片を上記実施例と同様に焼成した。各積層生地片の焼成後の比容積は、解凍時間10分の製品で4.58cc/g、同33分の製品で4.74cc/g、同56分の製品で4.48cc/gであった。
また、1.25ozの積層生地片の焼成温度と焼成時間に関する実施例を説明する。ここでは、冷凍保存された積層生地片を室温24℃(75.2F)の室内で30分間放置し解凍した製品を用い、3つの焼成温度にて焼き色がほぼ同等となるように焼成時間の調整を行い、焼成製品の比容積を測定した。その結果は、焼成温度140度(焼成時間30分、比容積4.16cc/g)、焼成温度160度(焼成時間22分、比容積4.66cc/g)、焼成温度180度(焼成時間15分、比容積4.48cc/g)となった。
本発明の実施に係る積層生地片では、冷凍前の発酵を部分的に行なえばよいことがわかった。従来のホイロ後冷凍製品に比べ発酵時間を短くしても、成形された積層生地片の生地内で炭酸ガスが発生し、細かな気泡の周りの生地が一旦延ばされたことにより解凍後の焼成における膨張が容易となるためと考えられる。これらの積層生地片は、成形後2ヶ月程度の間では、同様の比容積を維持できることが確認された。
また、油脂層が24層の平均60gの積層生地片を成形したときの各数値について説明する。3.2〜3.5巻きに成形された積層生地片の平均の比容積は0.89cc/gであった。成形された積層生地片を庫内温度28℃、湿度75%のホイロ庫内にて30分間発酵させ、庫内温度−30℃のショックフリーザにて60分間急速冷凍し、庫内温度−20℃〜−25℃で冷凍保管した。冷凍された積層生地片の平均の比容積は1.57cc/g、比容積の範囲は1.34〜1.69cc/gであった。これらの積層生地片を解凍温度24.5℃、解凍時間35分にて中心温度が0℃〜4℃に解凍し、焼成温度190℃、焼成時間22分、焼成の初期段階で15秒間オーブン内にスチームを供給して焼成した。焼成後の平均の比容積は4.6cc/g、比容積の範囲は4.5〜4.7cc/gであった。なお、解凍温度は、常温でよく、例えば、18℃以上でありイースト菌が活発に活動する27℃以下がよく、この温度では油脂が溶解して液化することも抑制することができる。
上記説明から理解できるように、成形された積層生地片を比容積が1.2〜1.8cc/gとなるまで部分的に発酵し急速冷凍することにより従来の課題を解決できることがわかった。また、冷凍保存された部分的に発酵した積層生地片を解凍する際には、中心温度が−11℃〜4℃とすることにより焼成後の比容積を4.5cc/g以上とすることができることがわかった。また、解凍される積層生地片は、ホイロ後冷凍製品に比べ、常温程度の室温内に放置され解凍される際に軟化しにくいこともわかった。
したがって、解凍温度が18℃〜27℃の環境下で解凍時間が10分〜35分の範囲内で解凍を行えばよく、ホイロ後冷凍製品に比べ常温に戻した際にオーブンへ移すまでの時間に幅を持たせることができ、作業者にとって製品の取扱いが容易にできることがわかった。
また、上記説明では、連続した生地シートを形成し、その生地シートで油脂を含んだ生地シートを延展装置にて延展するよう説明したが、所要の大きさの帯状の生地を用い、この生地に油脂を重ねた積層生地をリバースシータなどで成形し、低温貯蔵(例えば−1〜1℃)された所要の大きさの帯状の積層生地を重ね合わせることにより繋いで連続的に延展することも可能である。積層生地シートに引っ張り応力を作用させ、延展ローラにより繰り返し荷重をかけて振動させることにより生地層と油脂層の積層状態を乱すことなく均質な積層生地シートができる。

Claims (9)

  1. 積層生地片の製造方法であって、
    (a)小麦粉、水、イースト、グルテン、その他の材料を混練して生地を作る工程、
    (b)前記生地を帯状とする工程、
    (c)前記生地に油脂を重ねて、生地と油脂を多数の層状にして連続帯状の積層生地シー
    トを作る工程、
    (d)前記生地から所定形状の積層生地シート片を切断する工程、
    (e)前記積層生地シート片を所定形状の積層生地片に成形する工程、
    (f)成形された前記積層生地片を比容積1.2〜1.8cc/gに発酵する工程、
    (g)発酵された前記積層生地片を急速冷凍する工程、
    (h)急速冷凍された前記積層生地片を冷凍保存する工程
    (i)冷凍保存された前記積層生地片をその中心温度が−11℃〜4℃になるまで解凍する工程、
    (j)解凍された前記積層生地片をオーブンで比容積4.5cc/g以上に焼成する工程
    を含むことを特徴とする。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(a)において、全材料に対しその一部の小麦粉、水、イースト、グルテン、その他の材料を混練して発酵させた冷凍パン生地を作り、その後、残余の材料と前記冷凍パン生地を混練して生地を作ることを特徴とする。
  3. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(b)において、前記生地に振動を与えながら薄く延展し、連続した帯状生地を成形することを特徴とする。
  4. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(c)において、所要の大きさの帯状の前記積層生地を重ね合わせることにより繋いで連続した帯状の積層生地を成形することを特徴とする。
  5. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(c)において、前記積層生地に振動を与えながら薄く延展し、連続した帯状の積層生地を成形することを特徴とする。
  6. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(g)において、前記積層生地片を−25℃以下で急速冷凍することを特徴とする。
  7. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(h)において、前記積層生地片を−20℃以下で冷凍保存することを特徴とする。
  8. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(i)において、冷凍保存された前記積層生地片を室温18℃〜27℃で10分〜35分間解凍することを特徴とする。
  9. 請求項1に記載の製造方法であって、
    工程(j)において、焼成開始時にオーブン内へ水蒸気を供給し、焼成温度160℃〜190℃で15分〜22分間前記積層生地片を焼成することを特徴とする。
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