JP6384875B2 - 肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置、方法およびプログラム - Google Patents
肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置、方法およびプログラム Download PDFInfo
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Description
I.装置
(I−1.)
被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、及び
前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、SLC6A4、NOS3、EPHX2、VEGF、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、装置。
(I−2.)
前記遺伝子多型情報が、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無である、I−1に記載の装置。
(I−3.)
前記遺伝子多型情報が配列情報であり、
前記配列情報に基づいて、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無を決定するリスクアレル有無決定手段をさらに備える、I−1に記載の装置。
(I−4.)
前記肌の状態が、
潤い、
はり、
皮脂分泌、
体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに
色素沈着の強さ
からなる群から選択される少なくとも一種である、
I−1からI−3のいずれか一項に記載の装置。
(I−5.)
前記遺伝的リスク決定手段が、複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、前記肌の状態が乱れるリスクがあると決定する手段である、
I−4に記載の装置。
(I−6.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−7.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、PON1、VDR、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種とENPP1とを含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−8.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、EPHX2、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−9.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種とSLC6A4とを含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−10.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−11.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種とVEGFとを含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−12.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−13.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がEDAR、SMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、TNF−αと、及びARとを含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−14.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がPON1、AKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、I−4又はI−5に記載の装置。
(I−15.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、OCA2、及びTYRからなる群から選択される一種又は複数種とPON1とを含む、
I−4又はI−5に記載の装置。
(I−16.)
被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、
前記被験遺伝子それぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出するリスクアレル数算出手段、
前記リスクアレル数算出手段が被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める総和算出手段、及び
前記総和算出手段が求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記複数種の被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、SLC6A4、NOS3、EPHX2、VEGF、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される複数種を含む、装置。
(I−17.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、及びVDRからなる群から選択される複数種である、
I−16に記載の装置。
(I−18.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、PON1、VDR、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種とENPP1とを含む、
I−16に記載の装置。
(I−19.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、EPHX2、及びESR1からなる群から選択される複数種である、
I−16に記載の装置。
(I−20.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種とSLC6A4とを含む、
I−16に記載の装置。
(I−21.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−16に記載の装置。
(I−22.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種とVEGFとを含む、
I−16記載の装置。
(I−23.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−16に記載の装置。
(I−24.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がEDAR、SMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、TNF−αと、及びARとを含む、
I−16に記載の装置。
(I−25.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がPON1、AKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
I−16に記載の装置。
(I−26.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、OCA2、及びTYRからなる群から選択される一種又は複数種とPON1とを含む、
I−16に記載の装置。
II.プログラム
(II−1.)
I−1からI−26のいずれかに記載の装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
III.記録媒体
(III−1.)
II−1に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
IV.方法
(IV−1.)
(1)被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、及び
(2)前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、SLC6A4、VEGF、NOS3、EPHX2、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、方法。
(IV−2.)
前記遺伝子多型情報が、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無である、IV−1に記載の方法。
(IV−3.)
前記遺伝子多型情報が配列情報であり、
前記決定する工程(2)の前に、(3)前記配列情報に基づいて、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無を決定する工程をさらに含む、IV−1に記載の方法。
(IV−4.)
前記肌の状態が、
潤い、
はり、
皮脂分泌、
体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに
色素沈着の強さ
からなる群から選択される少なくとも一種である、
IV−1からIV−3のいずれか一項に記載の方法。
(IV−5.)
前記決定する工程(2)が、複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、前記肌の状態が乱れるリスクがあると決定する工程である、
IV−4に記載の方法。
(IV−6.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−7.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、PON1、VDR、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種とENPP1とを含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−8.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、EPHX2、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−9.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種とSLC6A4とを含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−10.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−11.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種とVEGFとを含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−12.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−13.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がEDAR、SMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、TNF−αと、及びARとを含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−14.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がPON1、AKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−15.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、OCA2、及びTYRからなる群から選択される一種又は複数種とPON1とを含む、
IV−4又はIV−5に記載の方法。
(IV−16.)
(I)被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、
(II)前記被験遺伝子のそれぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出する工程、
(III)前記工程(II)において被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める工程、及び
(IV)前記工程(III)において求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記複数種の被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、SLC6A4、NOS3、EPHX2、VEGF、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される複数種を含む、方法。
(IV−17.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、PON1、及びVDRからなる群から選択される複数種である、
IV−16に記載の方法。
(I−18.)
前記肌の状態がはりであり、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、PON1、VDR、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種とENPP1とを含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−19.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、EPHX2、及びESR1からなる群から選択される複数種である、
IV−16に記載の方法。
(IV−20.)
前記肌の状態が潤いであり、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種とSLC6A4とを含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−21.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−22.)
前記肌の状態が皮脂分泌であり、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種とVEGFを含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−23.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−24.)
前記肌の状態が体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであり、前記被験遺伝子がEDAR、SMARCA4、SCNN1、PON1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種、TNF−α、及びARを含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−25.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がPON1、AKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、
IV−16に記載の方法。
(IV−26.)
前記肌の状態が色素沈着であり、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、OCA2、及びTYRからなる群から選択される一種又は複数種とPON1を含む、
IV−16に記載の方法。
はじめに、本明細書、特許請求の範囲等で使用される用語について説明する。
遺伝子多型の解析は、被験者から採取されたサンプル由来のDNAを用いて、被験遺伝子内に存在する遺伝子多型を検出することにより行う。
本発明においては、上記「2.遺伝子多型解析」において取得された遺伝子多型情報を用いて、後述する「4.リスクアレルの存在に基づく遺伝的リスクの予測」に記載の予測方法、又は「5.リスクアレルの数に基づく遺伝的リスクの予測」に記載の予測方法を行う。まず、これらの処理を行うためのシステム構成について説明する。
4−1.概要
本発明の第1の態様に係る予測方法では、「2.遺伝子多型解析」において取得された、被験者の遺伝子内に存在する遺伝子多型情報に基づいて、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクを予測する。具体的には、被験者の一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する工程(「工程(2)」ともいう)を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法である。
本発明の第1の態様に係る予測装置1は、CPU101により下記の演算機能を実行する、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置である:
被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について、配列情報である遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得機能、
前記配列情報に基づいて、前記一種又は複数種の被験遺伝子内のリスクアレルの有無を決定するリスクアレル有無決定機能、及び、
前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定機能。
図4は、本発明の第1の態様に係る予測装置1が行うデータ処理の順序を示すフローチャートである。本発明の第1の態様に係る予測装置1は、上述する本発明の第1の態様に係る予測方法を実行する。なお、図3に示す取得部11、リスクアレル有無決定部12、遺伝的リスク決定部13および対処方法提示部14により、図4に示すステップS11、S12、S13およびS14の処理がそれぞれ実行される。
5−1.概要
本発明の第2の態様に係る予測方法では、「2.遺伝子多型解析」において取得された、被験者の複数の遺伝子内に存在する遺伝子多型情報に基づいて、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクを予測する。具体的には、被験者の複数種の被験遺伝子内に存在するリスクアレルの数に応じて、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクを予測することができる。
本発明の第2の態様に係る予測装置2は、CPU101により下記の演算機能を実行する、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置である:
被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得機能、
前記被験遺伝子のそれぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出するリスクアレル数算出機能、
前記リスクアレル数算出機能が被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める総和算出機能、及び
前記総和算出機能が求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定機能。
図6は、本発明の第2の態様に係る予測装置2が行うデータ処理の順序を示すフローチャートである。本発明の第2の態様に係る予測装置2は、上述する本発明の第2の態様に係る予測方法を実行する。なお、図5に示す取得部21、リスクアレル数算出部22、総和算出部23、遺伝的リスク決定部24および対処方法提示部25により、図6に示すステップS21、S22、S23、S24およびS25の処理がそれぞれ実行される。
1.被験者及びサンプルからのDNA抽出、及び1塩基多型の解析
赤坂AAクリニックに来院した144人の女性(年齢25〜70歳)の血液から細胞を含むサンプルを採取した。
各被験者の肌の状態の解析は、肌診断機器A-ONE Lite(株式会社ボムテク、韓国)を使用し、肌のTゾーンの皮脂、しわ(はり)、毛穴、及び色素沈着について評価した。
肌の状態と1塩基多型の有無との相関関係を、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)専用統計解析ソフトHALBAU7(株式会社ハルボウ研究所)を使用して単相関解析でもとめた。リスクアレルがヘテロ接合体である場合とホモ接合体である場合を考慮して相関関係を求めた。
各遺伝子の1塩基と肌の状態の相関関係を表すp値を表2に示す。
3 入力部
4 表示部
5 検出装置
11 取得部
12 リスクアレル有無決定部
13 遺伝的リスク決定部
14 対処方法提示部
21 取得部
22 リスクアレル数算出部
23 総和算出部
24 遺伝的リスク決定部
25 対処方法提示部
51 試料置き場
52 反応部
53 検出部
100 システム
101 CPU
102 メモリ
103 記録部
104 バス
105 インタフェース部(I/F部)
109 記録媒体
M 遺伝子多型情報
R 遺伝子多型データベース(リスクアレル参照情報)
Claims (20)
- 被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、及び
前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、SLC6A4、NOS3、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、装置。 - 被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、及び
前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種と、EPHX2とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、及び
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含む、
装置。 - 被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、及び
前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種と、SLC6A4とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、VDR、PON1、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種と、ENPP1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種と、VEGFとを含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子が(i)EDAR、SMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、(ii)PON1、TNF−α、及びARとを含み、及び
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、TYR及びPON1とを含む、
装置。 - 前記遺伝子多型情報が、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無である、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
- 前記遺伝子多型情報が配列情報であり、
前記配列情報に基づいて、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無を決定するリスクアレル有無決定手段をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。 - 前記遺伝的リスク決定手段が、複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、前記肌の状態が乱れるリスクがあると決定する手段である、
請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。 - 被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、
前記被験遺伝子それぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出するリスクアレル数算出手段、
前記リスクアレル数算出手段が被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める総和算出手段、及び
前記総和算出手段が求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記複数種の被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、SLC6A4、NOS3、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される複数種を含む、装置。 - 被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、
前記被験遺伝子それぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出するリスクアレル数算出手段、
前記リスクアレル数算出手段が被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める総和算出手段、及び
前記総和算出手段が求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種と、EPHX2とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、及び
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含む、
装置。 - 被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する取得手段、
前記被験遺伝子それぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出するリスクアレル数算出手段、
前記リスクアレル数算出手段が被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める総和算出手段、及び
前記総和算出手段が求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する遺伝的リスク決定手段、
を備える、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種と、SLC6A4とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、VDR、PON1、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種と、ENPP1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種と、VEGFとを含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子が(i)EDAR、SMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、(ii)PON1、TNF−α、及びARとを含み、又は
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、TYR及びPON1とを含む、
装置。 - 請求項1から9のいずれかに記載の装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項10に記載のプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- (1)被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、及び
(2)前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、SLC6A4、NOS3、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種を含む、方法。 - (1)被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、及び
(2)前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種と、EPHX2とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、又は
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含む、
方法。 - (1)被験者の一種又は複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、及び
(2)前記一種又は複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、被験者の肌の状態を乱す遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種と、SLC6A4とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、VDR、PON1、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種と、ENPP1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種と、VEGFとを含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子が(i)EDAR、SMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、(ii)PON1、TNF−α、及びARとを含み、又は
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、TYR及びPON1とを含む、
方法。 - 前記遺伝子多型情報が、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無である、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記遺伝子多型情報が配列情報であり、
前記決定する工程(2)の前に、(3)前記配列情報に基づいて、前記被験遺伝子内のリスクアレルの有無を決定する工程をさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。 - 前記決定する工程(2)が、複数種の被験遺伝子内にリスクアレルが存在する場合に、前記肌の状態が乱れるリスクがあると決定する工程である、
請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。 - (I)被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、
(II)前記被験遺伝子のそれぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出する工程、
(III)前記工程(II)において被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める工程、及び
(IV)前記工程(III)において求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記複数種の被験遺伝子が、ENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、SLC6A4、NOS3、GDF5、ABCA1、CARD11、ARID5B、SMARCA4、SCNN1、及びOCA2からなる群から選択される複数種を含む、方法。 - (I)被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、
(II)前記被験遺伝子のそれぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出する工程、
(III)前記工程(II)において被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める工程、及び
(IV)前記工程(III)において求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がSLC6A4、NOS3、及びESR1からなる群から選択される一種又は複数種と、EPHX2とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がENPP1、AKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、及びVDRからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がVEGF、EDAR、GDF5、ABCA1、及びCARD11からなる群から選択される一種又は複数種を含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子がSMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含み、又は
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、PON1とを含む、
方法。 - (I)被験者の複数種の被験遺伝子について遺伝子多型情報(但し、前記遺伝子多型情報の遺伝子多型には翻訳領域のサイレント変異を含まない)を取得する工程、
(II)前記被験遺伝子のそれぞれについて、リスクアレルを有する染色体の数(リスクアレル数)を算出する工程、
(III)前記工程(II)において被験遺伝子毎に求めたリスクアレル数の総和を求める工程、及び
(IV)前記工程(III)において求めた総和が、被験遺伝子の数を2倍して得られる値(総アレル数)の1/6以上の値である場合に、被験者の肌の状態が乱れる遺伝的リスクがあると決定する工程、
を含む、被験者の肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する方法であって、
前記肌の状態が、潤い、はり、皮脂分泌、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開き、並びに色素沈着の強さからなる群から選択される少なくとも一種であり、
前記肌の状態が、潤いであるとき、前記被験遺伝子がNOS3、EPHX2、ESR1、及びFLGからなる群から選択される一種又は複数種と、SLC6A4とを含み、
前記肌の状態が、はりであるとき、前記被験遺伝子がAKR1B1、IGF2BP2、AGER、ABCG2、FLG、VDR、PON1、MMP1、及びMMP2からなる群から選択される一種又は複数種と、ENPP1とを含み、
前記肌の状態が、皮脂分泌であるとき、前記被験遺伝子がEDAR、GDF5、ABCA1、CARD11、及びABCC11からなる群から選択される一種又は複数種と、VEGFとを含み、
前記肌の状態が、体毛の濃さ及び/又は毛穴の開きであるとき、前記被験遺伝子が(i)EDAR、SMARCA4、SCNN1、及びARID5Bからなる群から選択される一種又は複数種と、(ii)PON1、TNF−α、及びARとを含み、又は
前記肌の状態が、色素沈着の強さであるとき、前記被験遺伝子がFLG、AKR1B1、SLC45A2、MMP2、及びOCA2からなる群から選択される一種又は複数種と、TYR及びPON1とを含む、
方法。
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