JP2012050406A - 皮膚関連遺伝子の検出方法、並びに該遺伝子を用いた肌情報の提供方法、化粧品の販売システム、化粧品の販売方法及び化粧品成分のスクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚関連遺伝子を、被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を共分散構造分析により分析することにより検出する方法の提供。
【解決手段】被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を、相関係数rを下記式1により計算し、(式1)r=Σ(Xi−<X>)(Yi−<Y>)/sx/sy(式中、Xi、Yiは各々各サンプルの値を表し、<X>、<Y>は各々平均値を表し、sx、syは各々標準偏差を表す)、XとYに対するZの影響を下記式2の一次回帰式(式2)X=aZ+ex、Y=bZ+eyで捉え、exとeyの相関係数を求めることによりXとYの偏相関係数を計算して、共分散構造分析により分析する。
【選択図】なし
【解決手段】被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を、相関係数rを下記式1により計算し、(式1)r=Σ(Xi−<X>)(Yi−<Y>)/sx/sy(式中、Xi、Yiは各々各サンプルの値を表し、<X>、<Y>は各々平均値を表し、sx、syは各々標準偏差を表す)、XとYに対するZの影響を下記式2の一次回帰式(式2)X=aZ+ex、Y=bZ+eyで捉え、exとeyの相関係数を求めることによりXとYの偏相関係数を計算して、共分散構造分析により分析する。
【選択図】なし
Description
本発明は、皮膚関連遺伝子の検出方法、該方法により検出された皮膚関連遺伝子を用いた肌情報の提供方法、化粧品の販売システム、化粧品の販売方法及び化粧品成分のスクリーニング方法に関する。また、本発明は遺伝子変異に基づくシミ、シワ、ソバカス、ハリ、炎症、紅班、紫外線敏感指数などの肌質予測方法ならびにそれに基づく化粧品成分のスクリーニング方法に関する。
カウンセリングにより化粧品を販売するにあたっては、顧客が認識する問題点、例えば皺、はり、しみ等の情報に基づき、店頭販売者が適切な化粧品を勧めて販売するのが一般的である。また、顧客の自己診断によるアンケート、機器による肌の水分量の測定により適する化粧品を販売する方法も実施されている。
しかしながら、顧客の認識する問題点や顧客の自己診断によるアンケートは主観的であり、必ずしも顧客の真の肌状態を反映していない。また肌の各部位の水分量の測定については、測定時の環境における気温、湿度、顧客の状況に依存する部分が大きく、必ずしも正確な肌状態を分析できない。
一方、近年では遺伝子による肌診断が提案されている。例えば、特開205−110505号には、特定の遺伝子の発現の亢進を調べることにより、しみの形成のし易さを判断する方法が開示されている。
しかしながら、これらの遺伝子はしみ形成との関連を個別に見出してなるものであって、必ずしも現実の肌質を反映するものとはいえず、現実の肌質をより正確に反映し、肌質の判定や化粧品成分の開発にも利用し得る皮膚関連遺伝子を総合的に効率よく検出する方法、並びにそのような皮膚関連遺伝子を用いたより正確な肌情報の提供方法が望まれていた。
上記課題を解決するために、本発明において、皮膚関連遺伝子を、被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を共分散構造分析により分析することにより検出し得ることが見出された。
従って、本発明は、下記の皮膚関連遺伝子の検出方法に関する。
(1)被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を、相関係数rを下記式1により計算し、
「式1」r=Σ(Xi−<X>)(Yi−<Y>)/sx/sy
(式中、Xi、Yiは各々各サンプルの値を表し、<X>、<Y>は各々平均値を表し、sx、syは各々標準偏差を表す)、
XとYに対するZの影響を下記式2の一次回帰式
「式2」X=aZ+ex、Y=bZ+ey
で捉え、exとeyの相関係数を求めることによりXとYの偏相関係数を計算して、共分散構造分析により分析することよりなる、皮膚関連遺伝子の検出方法。
(1)被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を、相関係数rを下記式1により計算し、
「式1」r=Σ(Xi−<X>)(Yi−<Y>)/sx/sy
(式中、Xi、Yiは各々各サンプルの値を表し、<X>、<Y>は各々平均値を表し、sx、syは各々標準偏差を表す)、
XとYに対するZの影響を下記式2の一次回帰式
「式2」X=aZ+ex、Y=bZ+ey
で捉え、exとeyの相関係数を求めることによりXとYの偏相関係数を計算して、共分散構造分析により分析することよりなる、皮膚関連遺伝子の検出方法。
(2)遺伝子多型が、野生型(ワイルド)である場合の値を0とし、変異型(ヘテロ型、ホモ型)ある場合の値を1として分析することを特徴とする(1)の検出方法。
(3)肌の部位別の症状が、頬、目尻、額、及び/または鼻の、紅斑、メラニン、皮脂、水分量、及び/またははりからなる群から選択される一またはそれ以上であることを特徴とする(1)または(2)の検出方法。
(4)遺伝子多型が複数の遺伝子多型の相関関係として分析される(1)ないし(3)のいずれかに記載の検出方法。
さらに、本発明は、下記の肌情報提供方法に関する。
さらに、本発明は、下記の肌情報提供方法に関する。
(5)利用者のDNA試料を取得するステップ、該DNA試料を用いて(1)の方法により検出された皮膚関連遺伝子の多型を調べるステップ、該皮膚関連遺伝子の多型、年齢、性別に応じて肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上を特定するステップ、及び該特定された情報を利用者に提供するステップを含むことを特徴とする肌情報提供方法。
(6)前記(1)の方法により検出された皮膚関連遺伝子が、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,PPARδ、AQP3、MMP1及びMC1Rからなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である(5)の方法。
(7)前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ、皺の生じやすさからなる群より選択される一またはそれ以上の情報である(5)または(6)の方法。
(8)前記肌質の情報が、さらに利用者の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報を含むことを特徴とする(5)ないし(7)のいずれかに記載の方法。
さらに、本発明は、下記の化粧品販売方法に関する。
さらに、本発明は、下記の化粧品販売方法に関する。
(9)顧客のDNA試料を取得するステップ、該DNA試料を用いて(1)の方法により検出された皮膚関連遺伝子の多型を調べるステップ、該皮膚関連遺伝子の多型、年齢、性別に応じた肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分または化粧品についての情報の一またはそれ以上を特定するステップ、及び該特定された情報を利用者に提供すると共に、推奨される化粧品を販売することを特徴とする化粧品の販売方法。
(10)前記皮膚関連遺伝子が、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,PPARδ、AQP3、MMP1及びMC1Rからなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子であることを特徴とする(8)の方法。
(11)前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ及び皺の生じやすさ、並びに顧客の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報からなる群より選択される一またはそれ以上の情報であることを特徴とする(9)ないし(10)のいずれかに記載の方法。さらに、本発明は、下記の化粧品の販売システムに関する。
さらに、本発明は、下記の化粧品の販売システムに関する。
(12)顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名、(1)の方法により検出された皮膚関連遺伝子に関する情報、年齢、性別、並びに該皮膚関連遺伝子に関する情報、年齢及び性別に基づいて特定される肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を記憶する第一の情報処理装置と、顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名を入力して前記第一の情報処理装置から顧客の前記皮膚関連遺伝子に関する情報、肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を読み出して表示する、第一の情報処理装置に接続された第二の情報処理装置からなる化粧品の販売システム。
(13)前記第一の情報処理装置と第二の情報処理装置が電話回線またはインターネットにより接続されている(12)の販売システム。
(14)前記皮膚関連遺伝子が、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,AQP3、MMP1及びMC1Rからなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である(12)または(13)の販売システム。
(15)前記前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ及び皺の生じやすさ、並びに顧客の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報からなる群より選択される一またはそれ以上の情報であることを特徴とする(12)〜(14)のいずれかに記載の販売システム。
さらに、本発明は、下記の化粧品の販売方法に関する。
(16)(12)ないし(15)のいずれかに記載の販売システムを使用する販売方法であって、顧客のDNA試料を入手し、(1)の方法で検出された皮膚関連遺伝子の解析を行うステップ、解析された皮膚関連遺伝子の情報、年齢、性別その他の情報を、顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名と共に第一の情報処理装置に送信して記憶させるステップ、第一の情報処理装置において前記皮膚関連遺伝子の情報、年齢、性別に基づいて肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を特定し、記憶させるステップ、第二の情報処理装置において入力された顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名を第一の情報処理装置に送信し、該顧客番号及び/または氏名に対応する肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を読み出し、受信するステップ、第二の情報処理装置において第一の情報処理装置から受信した情報に基づき、顧客にスキンケアに関するアドバイスを行うと共に、推奨される化粧品を販売するステップを含む化粧品の販売方法。
(17)前記皮膚関連遺伝子が、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,PPARδ、AQP3、MMP1及びMC1Rからなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である(16)の方法。さらに、本発明は、下記の化粧品成分のスクリーニング方法に関する。
(18)三次元培養皮膚組織モデルまたは正常ヒト真皮線維芽細胞を用いたDNAマイクロアレイを使用して、一またはそれ以上の成分の存在下における一またはそれ以上の皮膚関連遺伝子の発現の亢進または抑制を調べ、結果を共分散構造分析により解析することからなる化粧品成分のスクリーニング方法。
(19)前記皮膚関連遺伝子が、(1)ないし(3)のいずれかの方法で検出された遺伝子であることを特徴とする(18)の方法。
(20)皮膚関連遺伝子が、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,PPARδ、AQP3、MMP1及びMC1Rからなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である(18)の方法。
(21)化粧品成分が美白成分、保湿成分及び/またはハリ改善成分である(18)ないし(20)のいずれかに方法。
(22)前記皮膚関連遺伝子がMMP1,MnSOD,GPX及びmEPHXであり、化粧品成分が、図3のパス図に基づいて評価されることを特徴とする(18)ないし(21)のいずれかに記載の方法。
本発明の皮膚関連遺伝子の検出方法によれば、皮膚関連遺伝子を効率的に且つ包括的に検出することができる。また、皮膚関連遺伝子と皮膚の症状の関係が特定され、遺伝子の変異の有無による酵素活性能を明らかにすることが可能になる。また、これにより、皮膚の症状に至るまでのメタボリックパスウェイ(酵素代謝順路)の理解が容易になる。
さらに、本発明の皮膚関連遺伝子の検出方法により検出された皮膚関連遺伝子を用いて、より正確な肌情報を提供し、肌状態の改善により有効な化粧品を提供することが可能になる。
本発明において、「皮膚関連遺伝子」は皮膚の状態に影響を与えるそれぞれの遺伝子を意味し、「多型」は、例えばSNPである。皮膚の状態への影響としては、例えば、美白、皺改善、保湿、弾力改善、コラーゲン合成促進、セラミド産生促進、経表皮水分蒸散量抑制、光加齢防止、コラゲナーゼ活性阻害、線維芽細胞増殖、エラスターゼ阻害、DNAの修復、ヒアルロン酸産生促進、GABA産生酵素増加,細胞賦活、メラニン産生抑制、活性酸素消去、抗酸化、グルタチオン産生促進、抗菌、抗炎症、皮脂合成抑制、チロシナーゼ活性阻害等が挙げられる。
皮膚関連遺伝子としては、例えばHAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子が挙げられるが、それぞれの遺伝子でも肌症状に対し塩基配列が特有的である。つまり、この特有性を調べることから客観的にも皮膚の発現形態の分類方法が遺伝子レベルから予測でき、一人ひとりの個人に対する化粧品成分の選択方法がシステム化できる。
皮膚関連遺伝子としては、例えばHAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子が挙げられるが、それぞれの遺伝子でも肌症状に対し塩基配列が特有的である。つまり、この特有性を調べることから客観的にも皮膚の発現形態の分類方法が遺伝子レベルから予測でき、一人ひとりの個人に対する化粧品成分の選択方法がシステム化できる。
これらのうち、AQP3遺伝子は保湿力やはりに影響を及ぼし、HAS3遺伝子は保湿力や皺に影響を及ぼし、MMP1遺伝子、COL1A1遺伝子はそれぞれ表皮及び真皮におけるコラーゲン生産量に影響を及ぼし、GPX1遺伝子はメラニン色素の沈着に、mEPHX遺伝子は皮脂に、TNFα遺伝子はアレルギー症状に影響を及ぼすことが見出された。
結果、MMP1遺伝子はハリ指数、MnSOD遺伝子は紅班指数、GPX遺伝子はメラニン指数、mEPHX遺伝子は皮質指数(ニキビ指数)、TNFαはアレルギー指数など、それぞれの遺伝子と症状が指数化として統計的に処理できるものとする。
具体的な皮膚関連遺伝子名、各遺伝子における変異の部位及び関連症状(関連指数)などを下記にて明記した。
HAS遺伝子、
GGCTCGGTGGCACTGTGCATTGCCGC[A/G]TACCAGGAGGACCCTGACTACTTGC (配列番号1)
GGCTCGGTGGCACTGTGCATTGCCGC[A/G]TACCAGGAGGACCCTGACTACTTGC (配列番号1)
HASの遺伝子多型はプロモーター領域に位置するアデニン(A)がグアニン(G)に置き換えられることにより、アミノ酸がグルタミンからアルギニンに変換されることが分かっている。その結果、健常者の皮膚でA/G及びG/Gタイプの変異がある人は、A/Aタイプと比較するとハリ指数が低いことが観察された。つまり、同年代と比較した場合にヒアルロン酸の生産量がさらに減少しやすくなることが観測されたことで、その結果、ハリが低下しやすい肌体質として確認できる。
MnSOD遺伝子
CAGCACCAGCAGGCAGCTGGCTCCGG[C/T]TTTGGGGTATCTGGGCTCCAGGCAG (配列番号2)
CAGCACCAGCAGGCAGCTGGCTCCGG[C/T]TTTGGGGTATCTGGGCTCCAGGCAG (配列番号2)
MnSODの遺伝子多型はプロモーター領域16番の塩基がシトシン(C)からチミン(T)に置き換えられることにより、アミノ酸がアラニンからバリンに変換されることが分かっている。その結果、健常者の皮膚では、紫外線を浴びた後に表皮の紅班度(紅班指数)が他遺伝子多型と比較した場合、最も高いことが肌体質として確認された。すなわち、C/T及びT/Tの遺伝子多型はC/Cと比較した場合、紫外線の影響を受けやすく、表皮及び真皮におけるSODの活性能が低下することから紅班指数が高まることが言える。
GPX遺伝子
CATCGAAGCCCTGCTGTCTCAAGGGC[C/T]CAGCTGTGCCTAGGGCGCCCCTCCT (配列番号3)
CATCGAAGCCCTGCTGTCTCAAGGGC[C/T]CAGCTGTGCCTAGGGCGCCCCTCCT (配列番号3)
GPX1の遺伝子多型はプロモーター領域198番の塩基がシトシン(C)からチミン(T)に置き換えられることにより、アミノ酸がプロリンからロイシンに変換される。健常者の皮膚では、この部位にて変異が起きるとメラニンの沈着指数が他遺伝子多型と比較した場合、最も高いことが肌体質として確認された。すなわち、C/T及びT/Tの遺伝子多型はC/Cと比較した場合、真皮におけるGPXの活性能が低下することからグルタチオンの活性能が低下しメラニン指数が高まることが言える。
mEPHX遺伝子
GCTAATCAAGAACAC[C/T]TTTCTTTGGTGCATT (配列番号4)
GCTAATCAAGAACAC[C/T]TTTCTTTGGTGCATT (配列番号4)
EPHX1遺伝子多型は一般的には解毒機能に関与している遺伝子と知られている。EPHX遺伝子のイントロン5番目付近の塩基がシトシン(C)からチミン(T)におきかえられていることにより、皮膚に関しては表皮における炎症指数がTewameterにての測定結果、高まっていることが確認された。特に、毛穴の開き、主にニキビ痕跡数が鼻上と頬の部位にて変異がない人に比較した場合のニキビ指数が高いことが特徴である。
TNFα遺伝子
TNFαは公知の事実として、免疫力に関係している遺伝子であることがわかっている。一部においては慢性アレルギー疾患との関連性があることが訴えられている。本発明では健常者においては−308の部位における変異(G/A型もしくはAA型)は形質的に皮膚の表皮膜が比較的に薄く、また症状としてかゆみが頻繁に訴えられ、かぶれ易い傾向性が見られたことからアレルギー指数が高いことが特徴として挙げられる。
TNFαは公知の事実として、免疫力に関係している遺伝子であることがわかっている。一部においては慢性アレルギー疾患との関連性があることが訴えられている。本発明では健常者においては−308の部位における変異(G/A型もしくはAA型)は形質的に皮膚の表皮膜が比較的に薄く、また症状としてかゆみが頻繁に訴えられ、かぶれ易い傾向性が見られたことからアレルギー指数が高いことが特徴として挙げられる。
MMP1遺伝子
GAAATTGTAGTTAAATAATTAGAAAG[-/G]ATATGACTTATCTCAAATCAATCCA (配列番号5)
GAAATTGTAGTTAAATAATTAGAAAG[-/G]ATATGACTTATCTCAAATCAATCCA (配列番号5)
MMP1の遺伝子多型は−1607に位置するグアニン(G)の挿入・欠損多型で(1G/2G)、Gの挿入により転写因子結合配列が形成され、酵素群の転写活性が上昇することが分かっている。健常者の皮膚では、1G/2G及び2G遺伝子多型はシワとの相関関係(シワ指数)が最も強いことが確認された。
COLIA1遺伝子
表皮及び真皮におけるコラーゲン生産量に重要な遺伝子として知られている。本遺伝子におけるSNPsのエクソンの複数の部位及び変異においても、年齢が加齢するとともにシワ及びハリの現象が比例で推移している。したがって、該当遺伝子は年齢指数がもっとも強い事が確認された。
表皮及び真皮におけるコラーゲン生産量に重要な遺伝子として知られている。本遺伝子におけるSNPsのエクソンの複数の部位及び変異においても、年齢が加齢するとともにシワ及びハリの現象が比例で推移している。したがって、該当遺伝子は年齢指数がもっとも強い事が確認された。
PPARδ遺伝子
TGGGCCCCAGGTGGCTTAGTTGCTCT[C/G]GCCCCAGACCAGGTCTCTCTAGAGC (配列番号6)
TGGGCCCCAGGTGGCTTAGTTGCTCT[C/G]GCCCCAGACCAGGTCTCTCTAGAGC (配列番号6)
PPARδ多型はプロモーター領域に位置するシトシン(C)がグアニン(G)に置き換えられることにより、PPAR−δ/β活性能が低下することが考えられる。その結果、ケラチノサイト成熟化及び表皮脂質産生能力が低下する。表皮脂質産生能力が低下すると外部刺激から表皮が守られないことからバリア機能指数の低下がもたらせる。
HAS3の遺伝子多型は表皮及び真皮におけるヒアルロン酸の合成に重要な遺伝子として知られている。本遺伝子におけるSNPsのエクソンの複数の部位及び変異においても、年齢が加齢するとともにシワの現象が比例で推移している。したがって、該当遺伝子は年齢指数がもっとも強い事が確認された。
AQP3遺伝子
AQP3遺伝子は表皮及び真皮におけるウォーターチャネルの形成をつかさどっており、一般的には体内水分、皮膚形成においては保湿力やはりという表現が使われることが多い。本遺伝子におけるSNPsのエクソンの複数の部位及び変異においても、年齢が加齢するとともにシワの現象が比例で推移している。したがって、該当遺伝子は年齢指数がもっとも強い事が確認された。
AQP3遺伝子は表皮及び真皮におけるウォーターチャネルの形成をつかさどっており、一般的には体内水分、皮膚形成においては保湿力やはりという表現が使われることが多い。本遺伝子におけるSNPsのエクソンの複数の部位及び変異においても、年齢が加齢するとともにシワの現象が比例で推移している。したがって、該当遺伝子は年齢指数がもっとも強い事が確認された。
MC1R遺伝子
MCIR遺伝子のアミノ酸配列92位のバリンがメチオニンに変異(Val63Met)がある場合、欧米人では特に赤毛、白肌にソバカスという特徴が報告されている。一方、アジア人においてはこれらの特徴はみられないが、一方で当該遺伝子の変異は紫外線に当たるとソバカスが幼児期から出やすい傾向が見られ、成人になってもこれらソバカスは消えていない。したがって、当該遺伝子はソバカス指数として特徴づけられることが確認された。
MCIR遺伝子のアミノ酸配列92位のバリンがメチオニンに変異(Val63Met)がある場合、欧米人では特に赤毛、白肌にソバカスという特徴が報告されている。一方、アジア人においてはこれらの特徴はみられないが、一方で当該遺伝子の変異は紫外線に当たるとソバカスが幼児期から出やすい傾向が見られ、成人になってもこれらソバカスは消えていない。したがって、当該遺伝子はソバカス指数として特徴づけられることが確認された。
上記でも明らかであるように、皮膚の形状は、これらたんぱく質の合成に関与する「形成」遺伝子と変異があることにより個人差が生じる体質的に関与する多数の遺伝子がさまざまな相関関係でつながっていることが伺える。
これらの相関関係はそれぞれに指数のSEM統計により症状との関連性がリンク(皮膚遺伝子マトリックス)することで、結果として図1及び図2のパス図により示される。該パス図に記載されている数字は偏相関係数を示す。
また、本発明はこれらの情報をもとに該当遺伝子と関連症状が指数化されていることから、皮膚関連遺伝子、当該遺伝子がコードするタンパク質と有効成分の効能を遺伝子発現解析することにより、有効成分の効能をそれぞれの遺伝子をタンパク質レベルから情報連携することができる。つまり、本発明、すなわち皮膚遺伝子マトリックスは遺伝子から症状、症状から成分の発現をつなげることにより、それぞれの遺伝子に対する成分の発現予測システムが構築され、多くの成分に含まれているタンパク質と遺伝子機能の相関性を明らかにすることが可能となる。
本発明による肌情報提供方法により、利用者の遺伝情報に基づいた、より正確な肌質情報を提供することが可能になる。これにより、利用者が自分の肌質情報を客観的に認識することができ、より適したスキンケアを行うことが可能になる。
該方法において、DNA試料は、髪、眉毛、頬の内側の粘膜等、多型の検出に使用され得る試料であれば任意のものであり得る。
目的の皮膚関連遺伝子多型の有無は、PCR法等、多型の検出に通常使用される任意の方法により調べることができる。
皮膚関連遺伝子の多型の有無、年齢、性別に応じた肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の特定は、共分散構造分析により行うこともできる。
肌質の情報は、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ、皺の生じやすさ等であり得る。さらに、肌質の情報は、シミ指数、シワ指数、ソバカス指数、ハリ指数、炎症指数、紅班指数、紫外線敏感指数、メラニン指数、ニキビ指数、アレルギー指数等で表し得る。
肌質の情報は、さらに、利用者の遺伝子多型及び/または年齢との相関関係により分類された二以上、好ましくは5以上の肌質タイプを含んでいてもよい。従来の化粧品は、普通肌、乾性肌、油性肌等、3または4タイプに分類され、肌質タイプに応じて販売されていたが、本発明においては、遺伝子多型及び年齢の相関関係により総合的に分類されるため、より細かなタイプ分けが可能となる。
さらに、本発明は上記肌情報の提供方法により肌情報を提供すると共に、推奨される化粧品を販売することを特徴とする化粧品販売方法にも関する。
推奨される化粧品は、上記肌情報の提供方法により特定された推奨される化粧品成分の一またはそれ以上を有効成分として含有するオーダーメイド化粧品の形態であってもよく、上記肌質タイプ毎に製品化された化粧品の形態であってもよい。
化粧品には、スキンケア化粧品及びメーキャップ化粧品の双方が含まれ、いずれも推奨される成分や分類された肌質タイプに応じた成分を含むことができる。
本発明の販売システムは、店頭販売のためのシステムであっても、インターネットを介した販売のためのシステムであってもよい。第一の情報処理装置においては、店頭においてまたはインターネットを介して得た氏名、年齢、性別等の顧客の情報と、店頭においてまたは送付により得た顧客のDNA試料を分析して得た皮膚関連遺伝子の多型情報を第一の情報処理装置に記録すると共に、記録された情報を解析して顧客毎の肌質の情報、スキンケア方法の情報、推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報を特定し、記録しておく。第二の情報処理装置は、例えば各店舗に配置された端末またはインターネットに接続された端末であり、顧客の来店時またはインターネットによるアクセス時に、該顧客について特定された情報を第一の情報処理装置から読み出し、表示することにより、顧客への情報の提供及び化粧品の販売を行うことができる。
本発明の化粧品成分のスクリーニング方法においては、発現の亢進または抑制を調べるに先立って、皮膚関連遺伝子マトリックス手法により有効成分を限定してもよい。
有効成分限定のためのマトリックスの例を図4に示す。図4において、G−1〜G−5、G−11,G−13,G−15,G−21,G23,G−25は皮膚関連遺伝子の多型による肌質タイプを意味し、K−1,K−2、K−8,K−11,K−16,K−21は有効成分を示す。
さらに、本発明の方法によりスクリーニングされた成分について、正常ヒト真皮線維芽細胞を用いたコラーゲン合成の促進の評価、正常ヒト真皮線維芽細胞もしくは正常ヒト表皮基底細胞を用いたヒアルロン酸合成能評価を行ってもよい。
室温と湿度が一定に保たれた室内で、25〜40才の女性の被験者100人について、角質水分量をコルネオメーターCorneometerドイツCourage+Khazaka(CK)社製 により、経表皮水分喪失量をTewameterドイツCourage+Khazaka(CK)社製により測定した。さらに、メラニン、紅斑のレベルをメグザメーターMexameterドイツCourage+Khazaka(CK)社製により調べた。これらの結果をもとに、皮膚遺伝子の一塩基多型と皮膚の状態の数値を、統計分析(共分散構造分析)により分析した。一塩基多型については、野生型を0,変異型及びヘテロ型を1の数値で表し、分析した。
その結果、HAS3,MnSOD(SOD2)、GPX,mEPHX、MnSOD、TNFα、COLIA1,AQP3、MMP1及びMC1Rが、水分量、紅斑、しみ、皮脂及びはり、ソバカス、加齢、バリア(表皮保護)機能などと有意な相関関係を有することが判明した。
参考として、24〜42才(平均36.9才)の女性の被験者86人について、MMP1遺伝子、MnSOD遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、TNFα遺伝子の遺伝子多型、並びに頬、目尻、額、鼻の皮脂、水分、メラニン、紅斑、はりを、温度及び湿度が一定に保たれた室内で測定した。本体にはSKInfo proという機材を使用。プローブとして皮脂はセブメーターSebumeterにより、水分はコルネオメータ Corneometerにより、メラニンはメグザメーターMexameterにより、紅斑はメグザメーターMexameterにより、弾力はCutometer蒸散量はテヴァメーターTewameterにより測定した。また、各部位における平均値を求めた。
さらに、これらの結果を共分散構造分析により分析して、MMP1,MnSOD,GPX1,mEPHX、TNFαの遺伝子多型と、年齢、皮膚の状態との間に、図1または図2のパス図に示すような相関関係があることが明らかになった。
Claims (22)
- 被験者の遺伝子多型、年齢、性別及び肌の部位別の症状または各部位の症状の平均の相関関係を、相関係数rを下記式1により計算し、
「式1」r=Σ(Xi−<X>)(Yi−<Y>)/sx/sy
(式中、Xi、Yiは各々各サンプルの値を表し、<X>、<Y>は各々平均値を表し、sx、syは各々標準偏差を表す)、
XとYに対するZの影響を下記式2の一次回帰式
「式2」X=aZ+ex、Y=bZ+ey
で捉え、exとeyの相関係数を求めることによりXとYの偏相関係数を計算して、共分散構造分析により分析することよりなる、皮膚関連遺伝子の検出方法。 - 遺伝子多型が、野生型である場合の値を0とし、変異型またはヘテロ型である場合の値を1として分析することを特徴とする請求項1記載の検出方法。
- 肌の部位別の症状が、頬、目尻、額、及び/または鼻の、紅斑、メラニン、皮脂、水分量、及び/またははりからなる群から選択される一またはそれ以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の検出方法。
- 遺伝子多型が複数の遺伝子多型の相関関係として分析される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検出方法。
- 利用者のDNA試料を取得するステップ、該DNA試料を用いて請求項1記載の方法により検出された皮膚関連遺伝子の多型を調べるステップ、該皮膚関連遺伝子の多型、年齢、性別に応じて肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上を特定するステップ、及び該特定された情報を利用者に提供するステップを含むことを特徴とする肌情報提供方法。
- 前記請求項1記載の方法により検出された皮膚関連遺伝子が、HAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ遺伝子、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子からなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である請求項5記載の方法。
- 前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ、皺の生じやすさからなる群より選択される一またはそれ以上の情報である請求項5または請求項6記載の方法。
- 前記肌質の情報が、さらに利用者の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報を含むことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の方法。
- 顧客のDNA試料を取得するステップ、該DNA試料を用いて1の方法により検出された皮膚関連遺伝子の多型を調べるステップ、該皮膚関連遺伝子の多型、年齢、性別に応じた肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分または化粧品についての情報の一またはそれ以上を特定するステップ、及び該特定された情報を利用者に提供すると共に、推奨される化粧品を販売することを特徴とする化粧品の販売方法。
- 前記皮膚関連遺伝子が、HAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ遺伝子、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子からなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子であることを特徴とする請求項8記載の方法。
- 前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ及び皺の生じやすさ、並びに顧客の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報からなる群より選択される一またはそれ以上の情報であることを特徴とする請求項9ないし請求項10のいずれかに記載の方法。
- 顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名、請求項1の方法により検出された皮膚関連遺伝子に関する情報、年齢、性別、並びに該皮膚関連遺伝子に関する情報、年齢及び性別に基づいて特定される肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を記憶する第一の情報処理装置と、顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名を入力して前記第一の情報処理装置から顧客の前記皮膚関連遺伝子に関する情報、肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を読み出して表示する、第一の情報処理装置に接続された第二の情報処理装置からなる化粧品の販売システム。
- 前記第一の情報処理装置と第二の情報処理装置が電話回線またはインターネットにより接続されている請求項12記載の販売システム。
- 前記皮膚関連遺伝子が、HAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ遺伝子、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子からなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である請求項12または請求項13記載の販売システム。
- 前記前記肌質の情報が、肌の部位別または肌全体のしみの形成しやすさ、皮脂過剰になりやすさ、皮膚の乾燥しやすさ、皮膚のたるみの生じやすさ及び皺の生じやすさ、並びに顧客の皮膚関連遺伝子の多型及び年齢に応じて分類された肌質タイプの情報からなる群より選択される一またはそれ以上の情報であることを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の販売システム。
- 請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の販売システムを使用する販売方法であって、
顧客のDNA試料を入手し、請求項1記載の方法で検出された皮膚関連遺伝子の解析を行うステップ、
解析された皮膚関連遺伝子の情報、年齢、性別その他の情報を、顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名と共に第一の情報処理装置に送信して記憶させるステップ、
第一の情報処理装置において前記皮膚関連遺伝子の情報、年齢、性別に基づいて肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を特定し、記憶させるステップ、
第二の情報処理装置において入力された顧客の顧客番号、電話番号及び/または氏名を第一の情報処理装置に送信し、該顧客番号及び/または氏名に対応する肌質の情報、スキンケア方法の情報及び推奨される化粧品成分もしくは化粧品についての情報の一またはそれ以上の情報を読み出し、受信するステップ、
第二の情報処理装置において第一の情報処理装置から受信した情報に基づき、顧客にスキンケアに関するアドバイスを行うと共に、推奨される化粧品を販売するステップを含む化粧品の販売方法。 - 前記皮膚関連遺伝子が、HAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ遺伝子、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子からなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である請求項16記載の方法。
- 三次元培養皮膚組織モデルまたは正常ヒト真皮線維芽細胞を用いたDNAマイクロアレイを使用して、一またはそれ以上の成分の存在下における一またはそれ以上の皮膚関連遺伝子の発現の亢進または抑制を調べ、結果を共分散構造分析により解析することからなる化粧品成分のスクリーニング方法。
- 前記皮膚関連遺伝子が、請求項1〜請求項3のいずれかの方法で検出された遺伝子であることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 前記皮膚関連遺伝子が、HAS3遺伝子、MnSOD(SOD2)遺伝子、GPX1遺伝子、mEPHX遺伝子、MnSOD遺伝子、TNFα遺伝子、COLIA1遺伝子、PPARδ遺伝子、AQP3遺伝子、MMP1遺伝子及びMC1R遺伝子からなる群より選択される1またはそれ以上の遺伝子である請求項18記載の方法。
- 化粧品成分が美白成分、保湿成分及び/またはハリ改善成分である請求項18ないし請求項20のいずれかに記載の方法。
- 前記皮膚関連遺伝子がMMP1遺伝子、MnSOD遺伝子、GPX遺伝子及びmEPHX遺伝子であり、化粧品成分が、図3のパス図に基づいて評価されることを特徴とする請求項18ないし請求項21のいずれかに記載の方法。
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