JP7087230B2 - シミ発生リスクの鑑別法 - Google Patents

シミ発生リスクの鑑別法 Download PDF

Info

Publication number
JP7087230B2
JP7087230B2 JP2018097530A JP2018097530A JP7087230B2 JP 7087230 B2 JP7087230 B2 JP 7087230B2 JP 2018097530 A JP2018097530 A JP 2018097530A JP 2018097530 A JP2018097530 A JP 2018097530A JP 7087230 B2 JP7087230 B2 JP 7087230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single nucleotide
occurrence
nucleotide polymorphism
subject
spots
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018097530A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019201564A (ja
Inventor
秀 錦織
祥子 佐々
啓貴 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP2018097530A priority Critical patent/JP7087230B2/ja
Publication of JP2019201564A publication Critical patent/JP2019201564A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7087230B2 publication Critical patent/JP7087230B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、遺伝子変異に基づいてシミ発生リスクを鑑別する方法に関する。また、シミ発生リスクの鑑別結果に基づいて化粧品を選択する方法にも関する。
シミやソバカス等の皮膚の色素沈着症状は、顔の見た目に大きな影響を与えるため、その予防や改善に対する関心は高い。
従来、種々の作用機序による美白剤が開発されており、消費者は好みや所望の効果に応じて化粧料を選択することができる。その選択をより各人に適したものとし、適切な肌の手入れをサポートするものとして、シミやソバカス等の発生しやすさを予測することが提案されている。例えば、シミの原因となる過剰なメラニン量を細胞又は皮膚レベルで測定し、解析することにより、シミの程度や発生しやすさを評価する方法が知られている。また、遺伝的要因の解析による方法も提案されており、特許文献1にはヒトメラノサイト刺激ホルモン1受容体に係る特定のアミノ酸配列の変異がシミやソバカスの発生確率と相関していることに基づく、シミ等の発生確率を鑑別する方法が開示されている。
特許第4817666号
特許文献1に示されるように、シミやソバカス等の色素沈着の発生しやすさには先天的な要因が存すると推測されるところ、シミ等と相関性の高い遺伝子を指標とすれば、高い精度での鑑別が可能になると考えられる。したがって、本発明は、シミ等と相関性の高い遺伝子を見出し、高精度にシミ又はソバカスの発生リスクを鑑別する方法を提供することを目的とする。また、前記鑑別結果に基づき化粧品を選択する方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、筋肉に関連する遺伝子群の中にシミ等と相関性の高い遺伝子が存在することを見出し、該遺伝子群の各遺伝子における一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism:SNP)の存否を指標としてシミ等の発生リスクを鑑別することができることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]被験者について、下記遺伝子群の遺伝子における1個以上の一塩基多型(SNP)を検出することを特徴とする、皮膚におけるシミ又はソバカスの発生リスクを鑑別する方法。
(遺伝子群)
DPP6、CRHR2、CSNK1G2、DERA、MYH15
[2]被験者において、表1に記載の各遺伝子における一塩基多型の1個以上のマイナーアレル(Minor Allele)が検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレル(Major Allele)を有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが低いと判定する、[1]に記載の方法。
Figure 0007087230000001
[3]被験者において、表2に記載の各遺伝子における一塩基多型の1個以上のマイナーアレルが検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレルを有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが高いと判定する、[1]に記載の方法。
Figure 0007087230000002
[4]複数人に対して行った、シミ又はソバカスに関する解析結果と前記一塩基多型の1個以上のマイナーアレルの存在確認結果とに基づいて算出された、前記一塩基多型の存否ごとのシミ又はソバカスの発生確率に、被験者の前記一塩基多型の1個以上のマイナーアレルの存在確認結果を照らすことを含み、前記被験者にマイナーアレルが存在する一塩基多型のシミ又はソバカスの発生確率を、前記被験者の発生確率であると判定する、[2]又は[3]に記載の方法。
[5]前記シミ又はソバカスの発生確率が、前記一塩基多型の存否ごとに算出されたシミ又はソバカスの発生確率に基づくオッズ比で示される、[4]に記載の方法。
[6][1]~[5]のいずれかに記載の方法により鑑別された結果に基づいて、美白作用を有する化粧品を選択することを特徴とする、化粧品の選択方法。
本発明により、シミ等と相関性の高い遺伝子群が示される。これらの遺伝子における各SNPの存否を指標とすることにより、高精度にシミ等の発生リスクを鑑別する方法が提供される。さらに、前記これにより、個人に適した化粧料を選択する際や、肌の手入れや化粧方法に関するカウンセリングの際に有用な情報を得ることができる。
DPP6の発現抑制による、細胞数あたりのメラニン量の変化を表すグラフ(n=2、*:Student’s t-testによるP値=0.05)。 CRHR2の発現抑制による、細胞数あたりのメラニン量の変化を表すグラフ(n=2、**:Student’s t-testによるP値=0.03)。
以下、本発明を詳細に説明するが、各項目の態様は以下の説明に限定されるものではなく、また、複数の態様を任意に組み合わせた場合も本発明に含まれるものとする。
本発明は、皮膚におけるシミ又はソバカスの発生リスクを鑑別する方法であり、被験者について、下記遺伝子群の遺伝子における1個以上の一塩基多型(SNP)を検出することを特徴とする。
下記遺伝子群は、シミ又はソバカスの発生確率と有意な相関性を有する「シミ関連遺伝子」であると判断されたものである。特にDPP6及びCRHR2は、後述の試験例で示されたように、その発現が抑制されるとメラニン産生量が増加しシミ発生が亢進すると推
測されることから、シミ等の発生抑制に関与する遺伝子であると考えられる。
(遺伝子群)
DPP6、CRHR2、CSNK1G2、DERA、MYH15
前記遺伝子群はいずれも筋肉に何らかの関連を有する遺伝子である。
具体的には、DPP6、CRHR2、CSNK1G2、及びDERAは、expression Quantitative Trait Locus(eQTL)解析により、各々の遺伝子発現量に骨格筋組織特異的に影響を与えるSNPを有することが判明した遺伝子である。また、MYH15は、筋肉構成タンパク質をコードする遺伝子である。
前記遺伝子群に含まれる各遺伝子のヒトの塩基配列は公知であり、GenBank等から取得することができる。また、前記遺伝子群に含まれる各遺伝子には、それぞれ1個又は2個以上のSNPが存在することが知られており、それぞれ固有の番号(Reference SNP ID number:RS)でNCBIに登録されており、その多型部位のゲノム上の位置やその近郊の配列をdbSNPデータベース等から取得することができる。
従来、これらのSNPsとシミ又はソバカスの発生リスクとの相関関係は知られていない。
本発明の好ましい態様では、前記遺伝子群に含まれる遺伝子の1個以上のSNPを検出し、それがマイナーアレルである場合に、シミ又はソバカスの発生リスクが低い又は高いと判定する。
より具体的には、表1に記載の各遺伝子におけるSNPの1個以上のマイナーアレルが検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレルを有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが低いと判定することが好ましい。
Figure 0007087230000003
あるいは、表2に記載の各遺伝子におけるSNPの1個以上のマイナーアレルが検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレルを有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが高いと判定することが好ましい。
Figure 0007087230000004
本発明において検出するSNPは、1個でもよいし、任意の2個以上でもよい。鑑別の精度を上げる観点から2個以上のSNPの検出が好ましく、より好ましくは表1に記載のSNPから2個以上、又は表2に記載のSNPから2個以上を検出する。
本発明におけるSNPの検出は、具体的には多型部位の塩基種の決定をいう。この際に、必ずしも当該部位についてA、G、T、Cのいずれの塩基であるかを判別しなくてもよく、既知のSNPのマイナーアレルの塩基「ではない」こと又はメジャーアレルの塩基「ではない」ことが判別する程度であってもよい。
多型部位の塩基種を決定する方法は、種々の公知の方法を利用すればよく、とくに限定されない。
例えば、PCR法を応用した解析方法として、TaqMan PCR法、AcycloPrime法、及びMALDI-TOF/MS法等が実用化されている。また、PCRに依らない方法として、Invader法やRCA法等が知られている。さらにDNAアレイを用いる方法も適用できる。これらの方法に用いるプライマーやプローブとなるオリゴヌクレオチドは、検出対象となるSNPを含む遺伝子の既知の塩基配列等から適宜設計することができる。
本発明におけるSNPの検出に用いる試料としては、SNP検出が可能なDNAを調製できる限りにおいて特に限定されず、例えば、血液、口腔粘膜、唾液、毛髪、眉毛等が挙げられる。試料からのDNAの調製は、試料に適した手法を適用でき、それぞれ市販のキットを用いれば簡便である。
本発明により判定される「シミ発生リスク」は、シミに限らずシミやソバカスを含む皮膚の局所的な色素沈着症状の発生しやすさのことであり、通常は確率として数値で表される。
なお、色素沈着症状が発生する皮膚の部位は、顔面、四肢、頸部、胴部等、特に限定されないが、通常は顔面のシミ発生リスクについて鑑別を行う。
本発明の方法では、複数人のパネルに対して行った、シミ又はソバカスに関する解析結果と前記一塩基多型の1個以上のマイナーアレルの存在確認結果とに基づいて算出された、前記一塩基多型の存否ごとのシミ又はソバカスの発生確率を予め用意しておき、この発生確率に、被験者の前記一塩基多型の1個以上のマイナーアレルの存在確認結果を照らす
ことによって行われることが好ましい。このとき、前記被験者にマイナーアレルが存在する一塩基多型のシミ又はソバカスの発生確率を、前記被験者の発生確率であると判定する。
本発明において被験者及びパネラーは、1000人ゲノムプロジェクトにおける集団の遺伝的観点による分類(Nature. 2012 November 1; 491(7422): 56-65.)は特に限定されないが、East Asians(EAS)であることが好ましい。
前述の複数人のパネルに対するシミ又はソバカスに関する解析は、例えば、シミの程度を複数段階の数値で表したシミスコアで判定して、シミの多少/大小グループに分ける手法が挙げられる。また、例えば、若年(例えば40歳未満)でシミが発生しているグループと、高年(例えば50歳以上)でシミが発生していないグループとで分ける手法も挙げられる。
前述の複数人のパネルに含まれるパネラーは、特に限定されないが、好ましくは30名以上、より好ましくは50名以上、さらに好ましくは100名以上であることが、解析の正確性を確保するため好ましい。また、性別は男女混合でもよいが、男性のみ女性のみとしてもよい。
前述の発生確率を予め用意する際の解析には、SPSS社やSAS社等の市販されているソフトウェアやフリーソフト等の解析ソフトを適宜用いることができる。
前記発生確率は、前記一塩基多型の存否ごとに算出されたシミ又はソバカスの発生確率に基づくオッズ比で示されることが好ましい。
本発明により判定されたシミ発生リスク(発生確率)は、化粧品を選択する際の指標として利用することができる。ここで選択される化粧品は、通常は美白作用を有する化粧品であり、より具体的には、メラニン産生抑制作用、メラニン蓄積抑制作用、メラニン排出促進作用、メラニン分解促進作用、肌代謝促進作用など、種々の美白用化粧品を含む。通常は、鑑別結果においてシミ発生リスクが高い場合に、より作用・効果が強い美白用化粧品を選択する。
また、本発明により判定されたシミ発生リスク(発生確率)の結果は、肌の手入れ(スキンケア)や化粧方法に関するカウンセリングにおいても有用な指標となり得る。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<試験例1>
シミの発生しやすさと関連する遺伝子を抽出すべく、以下の手順によってGenome-Wide Association Study(GWAS)を行った。
日本人女性ボランティアを対象として、「40歳未満でシミを有すること」をシミが発生しやすい人の条件として設定し、「50歳以上でシミを有さない人」をシミが発生しにくい人の条件として設定した。皮膚科専門医の診断のもと、各条件に該当する、シミが発生しやすい群156名及びシミが発生しにくい群133名を、それぞれ選定した。選定した289名から採取した血液から定法によりDNAを抽出し、該DNA及び遺伝型解析用チップHuman Omini Express-24(イルミナ社製)を用いて、各対象者の遺伝型を判定した。判定結果を群間比較し、シミが発生しやすい人とシミが発生しにくい人との間で遺伝型が異なる箇所(SNP)を抽出した。それらについてPLINK(Purcell S, Neale B, Todd-Brown K, Thomas L, Ferreira MAR, Bender D, et al.PLINK:
a tool set for whole-genome association and population-basedlinkage analyses. Am J Hum Genet. 2007;81:559-75.)を使用して相関解析を行った。χ2乗検定によるP値
が1.0×10-4以下となるSNPを含む遺伝子を、シミの発生しやすさと統計学的に有意に関連する「シミ関連遺伝子」と判断した。なお、P値が小さいほど、当該SNPはシミ発生リスクとの統計学的に有意に高い関連度を有することを示す。また、各シミ関連遺伝子に含まれるSNPにおけるマイナーアレルのオッズ比(シミが発生しやすい群のオッズを、シミが発生しにくい群のオッズで除した値)を算出した。
オッズ比が1より小さいSNP、すなわち当該SNPにおいてマイナーアレルを有すると、シミ発生リスクが低いと有意に判定されるSNPを、これを含むシミ関連遺伝子とともに表3に示す。例えば、DPP6遺伝子のrs7780444のSNPにおいて、Aを有する場合は、Gを有する場合に比べてシミ発生リスクが0.4181倍高いと判定される。
Figure 0007087230000005
オッズ比が1より大きいSNP、すなわち当該SNPにおいてマイナーアレルを有すると、シミ発生リスクが高いと有意に判定されるSNPを、これを含むシミ関連遺伝子とともに表4に示す。例えば、DPP6遺伝子のrs147115231のSNPにおいて、CTを有する場合は、Cを有する場合に比べてシミ発生リスクが2.6179倍高いと判定される。
Figure 0007087230000006
<試験例2>
試験例1でGWASによってシミ等の発生リスクと相関するSNPが存在することが判明した遺伝子について、その発現とシミとの関連性を検証した。
(1)メラニン産生量に与える影響
メラノサイトにおけるDPP6又はCRHR2の発現を、siRNAを用いて抑制したときの、細胞数あたりのメラニン産生量を測定した。
メラニン量の測定は、2-[2-14C]チオウラシルの取り込みを指標として行った。チオウラシルは、メラニン産生過程においてメラニン中間体に結合する性質を有し、特異的にメラニンに取り込まれることが知られている(Whittaker JR., J Biol Chem. 1971
Oct 25;246(20):6217-26.、Dencker L., et al., Acta Pharmacol Toxicol (Copenh). 1981 Aug;49(2):141-9.、Palumbo A. et al., Biochim Biophys Acta. 1990 Dec 6;1036(3):221-7.、及びPalumbo A. et al., Biochim Biophys Acta. 1994 Aug 18;1200(3):271-6.参照)。そのため、メラニンに取り込まれたチオウラシル量は、生成されたメラニン量に比例すると考えられる。これを利用して、Broxtermanらの方法(Broxterman
HJ et al., Cancer Res. 1983 Mar;43(3):1316-20.)を参考に、正常ヒトメラノサイトに2-[2-14C]チオウラシルを添加して、培養し、生成メラニンに結合した2-[2-14C]チオウラシルの放射活性を測定することにより、メラニン産生量を測定した。
具体的な方法は、以下の通りである。
細胞は、ヒト正常メラノサイト(NHEM、Life Technologies社製、Lot. 1223150(新生児由来メラノサイト、Male、Dark/African American)を用いた。培地は、Medium254(Thermo Fisher Scientific社製)にHMGS(Thermo Fisher Scientific社製)を添加したものを用いた。siRNA試薬は、DPP6の発現抑制にHs_DPP6_5_Flexi Tube SiRNA(QIAGEN社製、Cat No. SI02627324)を、CRHR2の発現抑制にHs_CRHR2_1_Flexi Tube siRNA(QIAGEN社製、Cat No. SI00029505)を、及びコントロールとしてAllstars Negative Control siRNA(QIAGEN社製、Cat No. SI0365031)をそれぞれ用いた。
1日目:NHEMに、ネッパジーン社製NEPA 21を使用してエレクトロポレーシ
ョン法にてsiRNAを導入した。該メラノサイトを12ウェルプレートに播種し(8.0×10 cells/ウェル)、O/N培養した。
2日目:培養したメラノサイトに、2-[2-14C]チオウラシルを添加し(0.5μCi/ウェル)、72時間培養した。
5日目:プレートから培地を除去し、PBSにて洗浄した後、ウェル中に培地を用いて20倍希釈したテトラゾリウム塩WST-8試薬(Cell Counting Kit-8;同仁化学研究所)を1000μL/ウェル添加し、COインキュベーターにて2時間反応させた。プレートリーダーで450nm及び650nmの吸光度を測定し、該測定値の差(Abs.450-Abs.650)を細胞数として、コントロールを100としたときの相対量として算出した。
その後、プレートからWST-8入り培地を除去し、PBSにて洗浄した後、ウェル中に100% TCAを120μLずつ添加して細胞を溶解した。その後、水を500μLずつ添加し、エッペンチューブに回収した。細胞回収後のウェルに水を600μLずつ添加し、前記エッペンチューブに追加回収して混合した後、4℃で30分静置した。4℃、15,000rpmで5分間遠心後、上清を除去し、10%TCAを1mLずつ添加し、4℃で30分静置した。次いで、4℃、15,000rpmで5分間遠心後、上清を除去し、液体シンチレーションカクテルを1mLずつ添加して混合した後、液体シンチレーションカウンターにて放射活性を測定し、コントロールを100としたときの相対量としてメラニン産生量を算出した。
細胞数あたりのメラニン産生量の結果を図1~2に示す。DPP6又はCRHR2の発現を抑制したメラノサイトにおいて、細胞数あたりのメラニン量が増加したことから、これらの遺伝子発現がシミ発生と関連することが示された。
本発明により、高精度にシミ等の発生リスクを鑑別する方法が提供される。これにより、個人に適した化粧料を選択する際や、肌の手入れや化粧方法に関するカウンセリングの際に有用な情報を得ることができるので産業上有用である。

Claims (4)

  1. 被験者について、DPP6遺伝子における1個以上の一塩基多型(SNP)を検出することを特徴とする、皮膚におけるシミ又はソバカスの発生リスクを鑑別する方法であって、
    被験者において、表1に記載のDPP6遺伝子における一塩基多型の1個以上のマイナーアレルが検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレルを有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが低いと判定し、
    被験者において、表2に記載のDPP6遺伝子における一塩基多型の1個以上のマイナーアレルが検出された場合に、前記被験者は該一塩基多型のメジャーアレルを有する人に比べてシミ又はソバカスの発生リスクが高いと判定する、方法
    Figure 0007087230000007

    Figure 0007087230000008
  2. 複数人に対して行った、シミ又はソバカスに関する解析結果と前記一塩基多型の1個以上かのマイナーアレルの存在確認結果とに基づいて算出された、前記一塩基多型の存否ごとのシミ又はソバカスの発生確率に、
    被験者の前記一塩基多型の1個以上のマイナーアレルの存在確認結果を照らすことを含み、
    前記被験者にマイナーアレルが存在する一塩基多型のシミ又はソバカスの発生確率を、前記被験者の発生確率であると判定する、請求項に記載の方法。
  3. 前記シミ又はソバカスの発生確率が、前記一塩基多型の存否ごとに算出されたシミ又はソバカスの発生確率に基づくオッズ比で示される、請求項に記載の方法。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の方法により鑑別された結果に基づいて、美白作用を有する化粧品を選択することを特徴とする、化粧品の選択方法。
JP2018097530A 2018-05-22 2018-05-22 シミ発生リスクの鑑別法 Active JP7087230B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018097530A JP7087230B2 (ja) 2018-05-22 2018-05-22 シミ発生リスクの鑑別法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018097530A JP7087230B2 (ja) 2018-05-22 2018-05-22 シミ発生リスクの鑑別法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019201564A JP2019201564A (ja) 2019-11-28
JP7087230B2 true JP7087230B2 (ja) 2022-06-21

Family

ID=68725184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018097530A Active JP7087230B2 (ja) 2018-05-22 2018-05-22 シミ発生リスクの鑑別法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7087230B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7448193B2 (ja) * 2020-02-25 2024-03-12 日本メナード化粧品株式会社 角質細胞内のメラニン含有量の遺伝的素因の判定方法
JP6963341B1 (ja) * 2021-03-29 2021-11-05 日本メナード化粧品株式会社 シミの遺伝的素因の判定方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006191858A (ja) 2005-01-13 2006-07-27 Pola Chem Ind Inc シミ、ソバカスまたは茶黒髪の予測方法並びにそれに基づく化粧品の選択方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006191858A (ja) 2005-01-13 2006-07-27 Pola Chem Ind Inc シミ、ソバカスまたは茶黒髪の予測方法並びにそれに基づく化粧品の選択方法

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
GERSTENBLITH M. R. et al.,Pigment Cell Melanoma Res.,23,p.587-606, Supplementary Tables
Michael A van Es et al.,Nature Genetics,2008年,Vol.40 No.1,p.29-31
SULEM P. et al.,Nature Genetics,2007年,Vol.39 No.12,p.1443-1452

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019201564A (ja) 2019-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817666B2 (ja) シミまたはソバカスの予測方法並びにそれに基づく化粧品の選択方法
EP3740589A1 (en) Phenotypic age and dna methylation based biomarkers for life expectancy and morbidity
JP7087230B2 (ja) シミ発生リスクの鑑別法
CN109762880A (zh) 一种检测健康人易感基因的方法及其应用
US20170101678A1 (en) Method for screening risk of drug-induced toxicity
Rekaya et al. Whole exome sequencing allows the identification of two novel groups of xeroderma pigmentosum in Tunisia, XP-D and XP-E: impact on molecular diagnosis
Peyrégne et al. More than a decade of genetic research on the Denisovans
US20220205043A1 (en) Detecting cancer risk
JP7021733B2 (ja) シミ発生リスクの鑑別法
WO2021230379A1 (ja) パーキンソン病の検出方法
CN103757028A (zh) Osbpl2突变型基因、其鉴定方法和检测试剂盒
KR20170051747A (ko) 피부 주름 발생 민감도 진단용 단일염기다형성 마커 및 이의 용도
KR20220141658A (ko) 피부색 판단용 유전자 다형성 마커 및 이의 용도
JP2018045539A (ja) 肌の状態に対する遺伝的なリスクを予測する装置、方法およびプログラム
EP3055425B1 (en) Predicting increased risk for cancer
JP2018164452A (ja) ソバカスになり易さを判定する方法
CN103993016B (zh) Hif2a基因突变体及其检测与应用
JP7107882B2 (ja) 偏頭痛のリスクを判定する方法
Trower Using big data and statistics to understand melanoma skin cancer
CN117222751A (zh) 用于判断肤色的基因多态性标记及其用途
KR20170051748A (ko) 피부 보습 진단용 단일염기다형성 마커 및 이의 용도
Tariq et al. Targeted capture and massively parallel sequencing in pediatric cardiomyopathy: development of novel diagnostics
CN115485378A (zh) 用于检测海马萎缩的试剂盒或器件以及方法
Shekar et al. A genome scan for epidermal skin pattern in adolescent twins reveals suggestive linkage on 12p13. 31
KR20230072021A (ko) 피부 윤기 바이오마커 및 이의 용도

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7087230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150