JP6383811B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
金属製のアッパビームの中央にフードロック装置が取り付けられる。フードロック装置にフードのストライカが係止されることにより、フードが閉位置に保持される。
また、左サイドステイおよび右サイドステイの各上端部からアッパビームを外すことにより、冷却部(ラジエータ、コンデンサなど)の保守点検が容易になる。
アッパビームが変位することにより、フードロック装置からストライカが外れ、フードが開く虞がある。
前記フロントバルクヘッドは、
前記フロントサイドフレームの前端部に連結される樹脂製のサイドステイと、
前記サイドステイから前記アッパメンバまで延出され、後端部が前記アッパメンバに連結される金属製のアッパサイドビームと、
前記サイドステイの上方で端部が前記アッパサイドビームの前端部に重ね合わされた状態で着脱自在に連結される金属製のアッパビームと、
前記アッパビームに設けられ、フードのストライカを係止するフードロック装置と、を備え、
前記フロントサイドフレームの上方から車体前方へ向けて前記アッパメンバが下方に湾曲するように延出され、前記フロントバルクヘッドの上方に前記フードの前端部が配置され、
前記車体前部構造は、さらに、
前記フードの下方で、かつ、前記フロントバルクヘッドの車体前方に設けられるヘッドライトと、
前記ヘッドライトの後端部の下方に前端部が設けられるフェンダと、を備え
前記アッパメンバのうち、下方に湾曲するように延出される凸状の湾曲部に位置決めブラケットが設けられ、
前記位置決めブラケットは、
前記湾曲部の上方に略水平に配置され、フロントバルクヘッド取付基準孔、ヘッドライト取付基準孔、フード取付基準孔およびフェンダ取付基準孔が形成される基準面と、
該基準面の前端から前記湾曲部に向けて下方に延び、前記湾曲部に接合される前脚部と、
前記基準面の後端から前記湾曲部に向けて下方に延びた状態で前記前脚部の脚長より短く形成され、前記湾曲部に接合される後脚部と、を有し、
前記前脚部および後脚部で前記基準面が前記湾曲部の上方に支持されることを特徴とする車体前部構造が提供される。
この場合、フロントバルクヘッドの下端部をサブフレームの前端部に連結させる作業に手間がかかる。
そこで、請求項4において、連結機構を備え、連結機構でフロントバルクヘッドの下端部をサブフレームの前端部に連結するようにした。さらに、連結機構を伸縮可能とした。
このため、フードおよびヘッドライト間の隙間を一定に保ち、かつ、ヘッドライトおよびフェンダ間の隙間を一定に保つことが車両の外観性などの観点から好ましい。しかし、ヘッドライトがフードに沿って延びる場合、ヘッドライトおよびフェンダ間の隙間を一定に保つことが難しい。
この状態において、フロントバルクヘッド(特に、アッパビーム)に衝撃荷重が入力した場合、入力した衝撃荷重でアッパビームやアッパサイドビームが破断することを防止できる。
この連結機構を用いることにより、フロントバルクヘッドの下端部をサブフレームの前端部に手間をかけないで確実に連結できる。
これにより、基準面の高さを容易に調整でき、フード、ヘッドライトおよびフェンダの建て付け性を良好に確保できる。
これにより、フードヒンジを取付位置に精度よく取り付けることができ、フードを精度よく位置決めした状態でアッパメンバに連結することができる。
よって、上部外側取付片をヘッドライト取付基準孔で位置決めした状態において、ヘッドライトを取り付けることができる。これにより、ヘッドライトの後端部を精度よく位置決めした状態においてヘッドライトを取り付けることができる。
このように、ヘッドライトの後端部を精度よく位置決めすることにより、フード、ヘッドライトおよびフェンダの建て付け性を良好に確保できる。
図1、図2に示すように、車体前部構造10は、車両Veの左右側に設けられた左右のフロントサイドフレーム11と、左フロントサイドフレーム11の後端部に設けられた左フロントピラー12と、右フロントサイドフレーム11の後端部に設けられた右フロントピラー12と、左フロントサイドフレーム11および右フロントサイドフレーム11に下方から取り付けられるサブフレーム13と、サブフレーム13の車体後方に配置される左右のフロアフレーム14とを備える。
車体前部構造10は、略左右対称の構成であり、以下右側の構成部材について詳しく説明して左側の構成部材の詳しい説明を省略する。
右フロントサイドフレーム11が略矩形状の閉断面に形成され、前端部11aの前縁にフレーム取付部41が略矩形状の枠体に形成されている。
右フロントサイドフレーム11の後端部11bが右アウトリガー15を介して右フロントピラー12(図1参照)に接合されている。
サブフレーム13は、車両Veの左側に配置される左サブフレーム43と、車両Veの右側に配置される右サブフレーム44と、左サブフレーム43および右サブフレーム44に架け渡されるサブクロスメンバ45とを備える。
左サブフレーム43、右サブフレーム44およびサブクロスメンバ45でサブフレーム13が平面視略H字状に形成されている。
サブフレーム13は、略左右対称の部材であり、以下、右側部位(特に、右サブフレーム44)について説明して左側部位の説明を省略する。
具体的には、右サブフレーム44の後端部44aが右フロアフレーム14の前端部14aに下方から連結されている。また、右サブフレーム44の中央部44bが右フロントサイドフレーム11の中央部11cに右後支え部47を介して下方から連結されている。
右サブフレーム44と同様に、サブフレーム13の左サブフレーム43が左フロアフレーム14および左フロントサイドフレーム11に連結されている。
これにより、右フロアフレーム14および左フロアフレーム14の車体前方にサブフレーム13が配置されている。
張出片52にフロントバルクヘッド21の右下端部21aが連結手段25の右連結機構27で連結されている。
左フロアフレーム14は、右フロアフレーム14と略左右対称の部材であり、左サブフレーム13の車体後方に配置され、車体前後方向に延出されている。
右アッパメンバ16の前端部16aが右フロントサイドフレーム11の前端部11aに車幅方向外側から連結される。
左アッパメンバ16は、右アッパメンバ16と略左右対称に形成される。よって、左アッパメンバ16の各構成に右アッパメンバ16と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
左位置決めブラケット18および右位置決めブラケット19は略左右対称の部材であり、以下、右位置決めブラケット19について説明し、左位置決めブラケット18の詳しい説明を省略する。
基準面56は、平面視略矩形状で、かつ略平坦に形成される平坦面61と、平坦面61から車幅方向外側に向けて張り出される張出面62とを有する。
換言すれば、前内側面61aは、右位置決めブラケット19の前内側に形成されている。前外側面61bは、右位置決めブラケット19の前外側に形成されている。後内側面61cは、右位置決めブラケット19の後内側に形成されている。
前内側面61aにフロントバルクヘッド取付基準孔64が形成されている。また、前外側面61bにヘッドライト取付基準孔65が形成されている。さらに、後内側面61cにフード取付基準孔66が形成されている。
これにより、右アッパサイドビーム78の後端部78cが前内側面61aで上下方向に対して位置決めされ、さらに、フロントバルクヘッド取付基準孔64で水平方向に対して位置決めされる。
右アッパサイドビーム78については後で詳しく説明する。
これにより、右ヘッドライト37の後端部37aが前外側面61bで上下方向に対して位置決めされ、ヘッドライト取付基準孔65で水平方向に対して位置決めされる。
右ヘッドライト37については後で詳しく説明する。
これにより、フード28が上下方向や、水平方向に対して所定位置に位置決めされた状態で、フード28が左アッパメンバ16(図3参照)および右アッパメンバ16に取り付けられる。
フード28、フード治具181は後で詳しく説明する。
なお、フード取付基準孔66は、後述するように、フロントバルクヘッド21の位置決めにも使用される。
これにより、右フェンダ38の上前部38bが張出面62で上下方向に対して位置決めされ、フェンダ取付基準孔67で水平方向に対して位置決めされる。
右フェンダ38については後で詳しく説明する。
この状態において、右フェンダ38の上前部38bおよびフード28のフード右側部28c(図1参照)間に右ヘッドライト37の後端部37aが配置される。右ヘッドライト37を車体後方に延ばして長くすることによりデザイン(意匠)の自由度を高めることができる。
これにより、図1に示すように、フード28、右ヘッドライト37および右フェンダ38の、いわゆる建て付け性を良好に確保でき、車両の外観性を高めることができる。
後脚部58は、基準面56の後端56bから湾曲部54に向けて下方に延び、下端部58aが湾曲部54の表面に沿って車体後方側に張り出されている。後脚部58は、前脚部57の脚長より短く形成されている。湾曲部54の表面に後脚部58の下端部58aが接合されている。
このように、基準面56が前脚部57および後脚部58の2つの脚部で湾曲部54の上方に支持されることにより、基準面56が湾曲部54の上方に強固に支持される。換言すれば、基準面56の支持剛性が高められる。
これにより、図11、図12に示すように、基準面56で複数の部材が強固に支持可能となる。具体的には、基準面56で支持される複数の部材は、右アッパサイドビーム78の後端部78c、右ヘッドライト37の後端部37aおよび右フェンダ38の上前部38bである。
これにより、基準面56の高さを容易に調整でき、フード28、右ヘッドライト37および右フェンダ38の建て付け性を良好に確保できる。
さらに、左位置決めブラケット18にフロントバルクヘッド21の左アッパサイドビーム77が連結されている。同様に、右位置決めブラケット19にフロントバルクヘッド21の右アッパサイドビーム78が連結されている。
なお、左アッパサイドビーム77、右アッパサイドビーム78およびアッパビーム79は、具体的には鋼材で形成される。
左上支持部83および右上支持部84で冷却部22のラジエータ23の上端部が支えられる。左下支持部81および右下支持部82でラジエータ23の下端部が支えられる。
このフロントバルクヘッド21は各構成部材で一体にまとめられてモジュール化されている。
左下支持部81および右下支持部82は略左右対称の部材であり、以下、右下支持部82について説明し、左下支持部81の説明を省略する。
左サイドステイ86、右サイドステイ87およびロアビーム88(すなわち、バルクヘッド部76)は樹脂材で一体に形成される。このように、バルクヘッド部76が樹脂材で一体に形成されることによりフロントバルクヘッド21の軽量化が図れる。
ステイ取付部91の四隅がフレーム取付部41の四隅にボルト93、ナット94(図26参照)で連結される。
これにより、右サイドステイ87の略中央が右フロントサイドフレーム11の前端部11aに車体前方側から連結され、右サイドステイ87が鉛直に配置される。
すなわち、右前支え部48は剛性の高い部材である。これにより、右サイドステイ87の下半部87bが右前支え部48で補強される。
左サイドステイ86の略中央が、右サイドステイ87と同様に、右フロントサイドフレーム11の前端部11aに連結され状態において、左サイドステイ86の下半部86bが左前支え部49で車体後方側から支持される。これにより、左サイドステイ86の下半部86bが左前支え部49で補強される。
すなわち、右下角部101は、フロントバルクヘッド21のうち樹脂材で形成された部位である。
左下角部102は、右下角部101と同様に、フロントバルクヘッド21のうち樹脂材で形成された部位である。
これにより、フロントバルクヘッド21の右下角部101を張出片52に右連結機構27で連結し、左下角部102を張出片52に左連結機構26で連結する際の作業性を高めることができる。
ここで、連結手段25の左連結機構26および右連結機構27は略左右対称の部材であり、以下、右連結機構27について説明し、左連結機構26の説明を省略する。
アジャストナット135は、第1カラー雌ねじ134aに螺合可能に形成されるナット雄ねじ135aと、貫通孔135bに形成されるナット雌ねじ(アジャストカラーの雌ねじ)135cと、下端部に形成されるフランジ137とを有する。
第1カラー雌ねじ134aにナット雄ねじ135aが螺合することによりアジャストナット135がアジャストカラー134に突没可能に係合される。
図20(a)に示すように、アジャストボルト136の雄ねじ136aをアジャストナット135のナット雌ねじ135cに張出片52の下方から矢印Aの如く差し込み、ナット雌ねじ135cに雄ねじ136aを矢印Bの如く螺合する。
換言すれば、右下角部101の下面101aおよび張出片52間の隙間S1に対応させて右連結機構27を伸長させることができる。さらに、右連結機構27を伸長させた状態において、アジャストボルト136の雄ねじ136aをアジャストカラー134の第2カラー雌ねじ134bにねじ結合することができる。
これにより、アジャストボルト136を締め付けるだけの簡単な作業で、右下角部101を張出片52に手間をかけないで確実に連結できる。
右アッパサイドビーム78でフロントバルクヘッド21の右側上端部が形成される。また、前述したように、右アッパサイドビーム78の後端部78cでフロントバルクヘッド21の右側の後端部(すなわち、右後端部)が形成される。
すなわち、右アッパサイドビーム78の後端部78cが右位置決めブラケット19の前内側面61aに上下方向や水平方向に対して位置決めされた状態で連結されている。
左アッパサイドビーム77でフロントバルクヘッド21の左側上端部が形成される。また、左アッパサイドビーム77の後端部77bでフロントバルクヘッドの左側の後端部(すなわち、左後端部)が形成される。
すなわち、左アッパサイドビーム77の後端部77bが左位置決めブラケット18の前内側面61aに位置決めされた状態で連結される。
前述したように、右アッパサイドビーム78でフロントバルクヘッド21の金属製の右側上端部が形成される。また、左アッパサイドビーム77でフロントバルクヘッド21の金属製の左側上端部が形成される。すなわち、フロントバルクヘッド21の右側上端部や左側上端部が取付位置に精度よく保たれる。
また、前述したように、右ヘッドライト37の後端部37aが右位置決めブラケット19の前外側面61bで上下方向に対して精度よく位置決めされた状態に保たれる。同様に、左ヘッドライト36の後端部36aが左位置決めブラケット18の前外側面61bで上下方向に対して精度よく位置決めされた状態に保たれる。
これにより、図1に戻って、右ヘッドライト37およびフード28のフード右側部28c間の隙間管理を容易にできる。同様に、左ヘッドライト36およびフード28のフード左側部28b間の隙間管理を容易にできる。
アッパビーム79は、車幅方向に延出されるビーム本体104と、ビーム本体104の左端部104aの前面104dに形成される左連結部105と、ビーム本体104の左端部104aの後面104eに接合される左連結ブラケット(図示せず)と、ビーム本体104の右端部104bの前面104dに形成される右連結部107と、ビーム本体104の右端部104bの後面104eに接合される右連結ブラケット108とを備える。
また、左連結ブラケットおよび右連結ブラケット108は略左右対称の部材であり、以下、右連結ブラケット108について説明し、左連結ブラケットの説明を省略する。
なお、左開口および右開口112は略左右対称の部材であり、以下、右開口112について説明し、左開口の説明を省略する。
また、前述したように、右アッパサイドビーム78の前端部78aの一部78bが、右サイドステイ87の上端部87cにインサート成形により一体に埋設されている。よって、右サイドステイ87の上端部87cにビーム本体104の右端部104bが右アッパサイドビーム78の前端部78aを介して着脱自在に連結される。
また、左アッパサイドビーム77の前端部77aの一部が、右アッパサイドビーム78の前端部78aの一部78b(図23参照)と同様に、左サイドステイ86の上端部86cにインサート成形により一体に埋設されている。よって、左サイドステイ86の上端部86cにビーム本体104の左端部104aが左アッパサイドビーム77の前端部77aを介して着脱自在に連結される。
よって、右アッパサイドビーム78の前端部78aおよび左アッパサイドビーム77の前端部77aにアッパビーム79が着脱自在に連結されている。
このビーム本体104の車幅方向中央にビーム凹部111が形成されている。
よって、フードロック装置35がビーム凹部111に収容され、フードロック装置35(具体的には、装置本体117)がビーム本体104の前面104dより車体後方に配置されている。
ラッチ118にフード28のストライカ121が係止されることによりフード28が閉位置に保持される。
衝撃荷重F1をビーム本体104の前面104dで受けることにより、入力した衝撃荷重F1がフードロック装置35に集中して伝わることを抑えることができる。これにより、フード28のストライカ121(図1参照)がフードロック装置35のラッチ118に係止した状態に保たれ、フード28が開くことを良好に抑制できる。
右開口112は、ビーム本体104の右端部104bにおいて、ビーム本体104の下面104fと後面104eの下端とに形成されている。右開口112に右サイドステイ87の上端部87cが収容される。
これにより、ビーム本体104の右端部104bおよび右サイドステイ87の上端部87cで右上角部123が形成される。
右連結部107が上前面87dに接触された状態において、上前面87dに右連結部107がボルト125、ナット126で連結されている。
ブラケット上部127aおよびブラケット下部127bでブラケット本体127が略L字状に形成されている。
ブラケット本体127が右上角部123の後面に取り付けられた状態において、角補強部128が右上角部123の内面123aに接触される。すなわち、右上角部123の内面が角補強部128で車幅方向内側から覆われている。
ここで、横荷重F2とは、ビーム本体104に沿った車幅方向の荷重をいう。
アッパビーム79の剛性を高めることにより、フード28(図1参照)のストライカ121をフードロック装置35に係止させた状態に保つことができ、フード28が開くことを抑制できる。
また、右連結部107、右連結ブラケット108およびビーム本体104の右端部104bでアッパビーム79の右端部79bが形成されている。
同様に、アッパビーム79の左端部79aが左サイドステイ86で強固に支持されている。
すなわち、アッパビーム79に入力した衝撃荷重F1を右アッパメンバ16および左アッパメンバ16で支えることができる。
よって、バルクヘッド部76およびアッパビーム79でフロントバルクヘッド21が正面視略矩形状の枠部が形成されている。
これにより、アッパビーム79を右アッパサイドビーム78の前端部78aおよび左アッパサイドビーム77の前端部77aから外すことにより、冷却部22(図4参照)の保守点検が容易になる。
これにより、排気系触媒などの高熱部品の配置を決める際に設計の自由度を高めることができる。
図25に示すように、位置決め治具141の右位置決めピン142を右位置決めブラケット19のフード取付基準孔66に挿通させる。さらに、位置決め治具141の左位置決めピン143を左位置決めブラケット18のフード取付基準孔66に挿通させる。
この状態において、治具支持部144の治具支持孔145にバルクヘッド治具146の連結ロッド147を挿通させる。これにより、治具支持部144にバルクヘッド治具146が連結され、水平方向や上下方向に対して位置決めされる。
ここで、フロントバルクヘッド21の各構成部材が一体にまとめられてモジュール化されている。このフロントバルクヘッド21がバルクヘッド治具146に位置決めされた状態で予め支持されている。
すなわち、右サイドステイ87のステイ取付部91が右フロントサイドフレーム11のフレーム取付部41に対応する取付位置に位置決めされる。また、左サイドステイ86のステイ取付部91が左フロントサイドフレーム11のフレーム取付部41に対応する取付位置に位置決めされる。
これにより、フロントバルクヘッド21を左フロントサイドフレーム11および右フロントサイドフレーム11に取り付ける作業手順が完了する。
これにより、フロントバルクヘッド21を右フロントサイドフレーム11や左フロントサイドフレーム11の各フレーム取付部41(すなわち、車体)にフロントバルクヘッド21を手間をかけないで容易に組み付けることができる。
ラジエータ23は、エンジンの冷却水を外気(空気)で冷却するための熱交換器である。コンデンサ24は、例えば、エアコン用の冷媒ガスを冷却して液化するものである。
排出パイプ部152の先端部152cがラジエータ23の内部に連通されている。これにより、ラジエータ23による熱交換の際に、ラジエータ23の内部に生成される水(冷却液、ラジエータ液)155が排出パイプ部152および排出孔154を経てラジエータ23の下方に矢印の如く排出される。
左下支持部81は、ロアビーム88の左端部88bの車体前方部位に形成される支持凹部164と、支持凹部164の底部164aに形成されるロッド凹部165と、ロッド凹部165に嵌入される下マウント部166とを備えている。
右下支持部82は、左下支持部81と略左右対称に形成されている。よって、右下支持部82の各構成に左下支持部81と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
右下支持部82の下マウント部166でラジエータ23の右下部が支持されている。
すなわち、左下支持部81および右下支持部82でラジエータ23の下端部が支持されている。
上マウント部172は、中央に貫通孔が形成されるゴム製の部材である。上マウント部172の貫通孔にラジエータ23の左上ロッド161が下方から挿通されることにより、ラジエータ23の左上部23dが上マウント部172で支持されている。
右上支持部84の上マウント部172(図示せず)でラジエータ23の右上部23eが支持されている。すなわち、左上支持部83および右上支持部84でラジエータ23の上端部が支持されている。
よって、ビーム凹部111にフードロック装置35が収容され、フードロック装置35(具体的には、装置本体117)がビーム本体104の前面104dより車体後方側に取り付けられる。これにより、冷却部22をアッパビーム79側に近づけることが可能になり、車体前部構造10(すなわち、車体)の小型化を図ることができる。
案内凹部95が環状壁96で形成されることにより、環状壁96で案内孔部99の周囲が補強される。これにより、案内凹部95の底部97に案内孔部99を形成しても、ロアビーム88の強度が低下しないように環状壁96で抑制できる。
案内凹部95の底部97に案内孔部99が形成されている。
案内孔部99の孔径が下方へ向けて徐々に縮径するように漏斗状に形成されている。これにより、案内孔部99の下端部99bから下方に排出される水155が案内孔部99の周辺に飛散することを抑制できる。
すなわち、車幅方向に形状の異なるラジエータ23をフロントバルクヘッド21で支持した場合、ラジエータ23の排出孔154(図15、図27参照)が車幅方向に移動する。一方、案内凹部95が車幅方向へ延びるように形成されている。これにより、車幅方向へ移動した排出孔154が案内凹部95の上方に配置される。
よって、車幅方向に形状の異なるラジエータ23をフロントバルクヘッド21で支持した場合でも、ラジエータ23の排出孔154から排出された水155を案内凹部95で受けて案内孔部99からロアビーム88の下方に排出できる。
ヒンジ手段31は、左アッパメンバ16の後端部に設けられる左フードヒンジ32(図4参照)と、右アッパメンバ16の後端部に設けられる右フードヒンジ33とを備えている。
よって、フード28の後端部28d(具体的には、フード左側部28bの後端部28e、フード右側部28cの後端部28f)が、左アッパメンバ16および右アッパメンバ16の各後端部16bにヒンジ手段31を介して回動自在に連結されている。これにより、フード28がヒンジ手段31で上下方向へ開閉自在に支持されている。
これにより、フード28がフードロック装置35で閉位置に保持される。
図30に示すように、フード28のうちフード右側部28cの後端部28fに右フードヒンジ33のヒンジアーム175を取り付ける。また、フード28のうちフード左側部28bの後端部28eに左フードヒンジ32のヒンジアーム175を取り付ける。
複数の位置決めピン183〜186は、左前位置決めピン(第1位置決めピン)183、右前位置決めピン(第1位置決めピン)184、左後位置決めピン(第2位置決めピン)185、および右後位置決めピン(第2位置決めピン)186の4本で構成される。
さらに、右後位置決めピン186が右アッパメンバ16のフード後位置決め孔(他のフード取付基準孔)188に挿通される。また、左後位置決めピン185が左アッパメンバ16のフード後位置決め孔(他のフード取付基準孔)189に挿通される。
左アッパメンバ16のフード後位置決め孔189は、左フードヒンジ32と、左位置決めブラケット18のフード取付基準孔66との間において、左アッパメンバ16の上面に形成されている。
これにより、フード28がフード治具181とともに4本の位置決めピン183〜186と、4箇所の基準孔66,66,188,189で水平方向において精度よく取付位置に位置決めされる。
これにより、右位置決めブラケット19の後内側面61cおよび左位置決めブラケット18の後内側面61cでフード28が上下方向において精度よく取付位置に位置決めされる。
これにより、フード28を右アッパメンバ16および左アッパメンバ16に精度よく位置決めした状態で連結できる。
よって、フロントバルクヘッド21およびフード28のフード前端部28a間の間隔を精度よく確保できる。
前述したように、フロントバルクヘッド21の上端部が上下方向に位置決めされている。よって、左ヘッドライト36および右ヘッドライト37がフロントバルクヘッド21の上端部で上下方向に位置決めされる。
これにより、左ヘッドライト36およびフード左側部28b間の隙間管理や、右ヘッドライト37およびフード右側部28c間の隙間管理を容易にできる。
右ヘッドライト37および左ヘッドライト36は略左右対称に形成されている。よって、以下、右ヘッドライト37について詳しく説明し、左ヘッドライト36の各構成部位に右ヘッドライト37と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
上部外側取付片201が右位置決めブラケット19の前外側面61bに載置された状態において、上部外側取付片201の取付孔205が前外側面61bのヘッドライト取付基準孔65に対して同軸上に配置される。
取付孔205およびヘッドライト取付基準孔65にボルト71を差し込み、ナット72にねじ結合することにより、上部外側取付片201が右位置決めブラケット19の前外側面61bに位置決めされた状態で取り付けられる。
取付孔208およびヘッドライト取付孔207にボルト211を差し込み、ナット212にねじ結合する。これにより、上部内側取付片202が右アッパサイドビーム78の内上面78eに取り付けられる。
これにより、ライトベース195(すなわち、右ヘッドライト37)の後端部195aが上下方向や水平方向に対して精度よく位置決めされた状態において、右ヘッドライト37が取り付けられる。
よって、ライトベース195の後端部195a(図12参照)を精度よく位置決めすることにより、右ヘッドライト37(特に、右ヘッドライト37の後端部37a)に対するフード28や右フェンダ38の建て付け性を良好に確保できる。
さらに、図32に示すように、フード28を閉じた状態において、右ヘッドライト37がフード右側部28cの下方に配置される。フード28は、前述したように、フード右側部28cが右フードクッション192(図3、図17参照)で右アッパサイドビーム78の上面に対して位置決めされた状態に規定される。
すなわち、右アッパサイドビーム78(図12参照)の上面を基準にして右ヘッドライト37やフード右側部28cの高さ位置が決められる。これにより、フード右側部28cと右ヘッドライト37の外観デザイン線との間の隙間を一定にでき、車両の外観性を高めることができる。
右取付ブラケット215は、右アッパメンバ16の前端部16aから車幅方向外側に延出される金属製(具体的には、鋼製)のブラケットである。右取付ブラケット215の上部215aにライト取付孔216およびフェンダ取付孔217が形成されている。
ライト取付孔216および取付孔213およびにボルト218が差し込まれ、ナット219にねじ結合される。これにより、下部外側取付片203が右取付ブラケット215の上部215aに取り付けられる。
金属製の右取付ブラケット215は樹脂材に比べて熱変形が抑えられる。これにより、右ヘッドライト37の下部外側取付片203が右取付ブラケット215で精度よく支持される。
金属製の右取付ブラケット215で右フェンダ38の前取付片221(すなわち、前端部38a)が精度よく支持される。
この状態において、右フェンダ38の前端部38aが右ヘッドライト37の後端部37aの下方に配置される。
よって、右ヘッドライト37の後端部37aおよび右フェンダ38の前端部38aを精度よく支持できる。これにより、右ヘッドライト37の後端部37aおよび右フェンダ38の前端部38a間の隙間を一定に保つことができる。
取付孔231およびフェンダ取付基準孔67にボルト73が差し込まれ、ナット74にねじ結合される。これにより、右フェンダ38の上前取付片222(すなわち、上前部38b)が位置決めされた状態で右位置決めブラケット19の張出面62に取り付けられる。
ここで、図11に示す右位置決めブラケット19の後内側面61cでフード28(図30参照)が上下方向において精度よく取付位置に位置決めされる。さらに、図29に示す右フードヒンジ33のヒンジアーム175にはフード右側部28cの後端部28fが取り付けられている。
これにより、右フェンダ38およびフード右側部28c間の隙間を一定に保つように、右フェンダ38およびフード28が精度よく位置決めされた状態で取り付けられている。
実施例2、実施例3の車体前部構造240,250は、実施例1の車体前部構造10と同様に、略左右対称の構成であり、以下右側の構成部材について詳しく説明して左側の構成部材の説明を省略する。
図35に示すように、車体前部構造240は、実施例1の右連結機構27を右連結機構241に代えたもので、その他の構成は、実施例1の車体前部構造10と同様である。
前述したように、右下角部101は、フロントバルクヘッド21のうち樹脂材で形成された部位である。
鉛直部245および水平部246でアジャスト支持板242が略L字状に形成され(図36(a)参照)、水平部246の上面にアジャストナット243が固定(すなわち、接合)されている。
図36(a)に示すように、アジャストボルト244の雄ねじ244aをアジャストナット243のナット雌ねじ243aに張出片52の下方から矢印Dの如く差し込む。この状態で、ナット雌ねじ243aに雄ねじ244aを矢印Eの如く螺合する。
この状態において、アジャストボルト244を矢印Eの如く継続させて回転することにより、アジャストナット243に下向きの荷重F3が作用する。荷重F3でアジャスト支持板242の支持板角部242aが塑性変形し、アジャスト支持板242の水平部246が張出片52側に矢印Fの如く変位する。
このように、右連結機構241を用いることにより、右下角部101の下面101aを張出片52に手間をかけないで確実に連結できる。
さらに、実施例2の車体前部構造240によれば、実施例1の車体前部構造10より構成を簡素化でき、コストを抑えることが可能になる。
図37に示すように、車体前部構造250は、実施例1の右連結機構27を右連結機構251に代えたもので、その他の構成は、実施例1の車体前部構造10と同様である。
アジャストカラー252は、上面252aが右下角部101の下面101aに接着剤253で固定(すなわち、接合)されている。
これにより、アジャストボルト136を締め付けるだけの簡単な作業で、右下角部101を張出片52に手間をかけないで確実に連結できる。
例えば、前記実施例1〜前記実施例3では、ビーム本体104の右端部104bに右開口112を形成し、ビーム本体104の左端部104aに左開口を形成する例について説明したが、これに限らないで、各端部104b,104aに切欠などの他の形状で開口することも可能である。
10 車体前部構造
11 左右のフロントサイドフレーム
11a 左右のフロントサイドフレームの前端部
13 サブフレーム
14 左右のフロアフレーム
14a 右フロアフレームの前端部
16 左右のアッパメンバ
16a 右アッパメンバの前端部
16b 左右のアッパメンバの後端部
18,19 左右の位置決めブラケット
21 フロントバルクヘッド
21a フロントバルクヘッドの右下端部
22 冷却部
23 ラジエータ
23d,23e ラジエータの左上部、右上部(冷却部の上端部)
23b,23c ラジエータの左下部、右下部(冷却部の下端部)
26,27,241 左右の連結機構
28 フード
28a フードの前端部
28d フードの後端部
32,33 左右のフードヒンジ
35 フードロック装置
36,37 左右のヘッドライト
37a 右ヘッドライトの後端部
38 左右のフェンダ
38a 右フェンダの前端部
38b 右フェンダの上前部
38c 右フェンダの上後部
44 右サブフレーム
44a 右サブフレームの後端部
44b 右サブフレームの中央部
44c 右サブフレームの前部
49,48 左右の前支え部
51 延長部
52 張出片(サブフレームの前端部)
54 湾曲部
56 基準面
56a 基準面の前端
56b 基準面の後端
57 前脚部
58 後脚部
61 平坦面
61a 前内側面(位置決めブラケットの前内側)
61b 前外側面(位置決めブラケットの前外側)
61c 後内側面(位置決めブラケットの後内側)
64 フロントバルクヘッド取付基準孔
65 ヘッドライト取付基準孔
66 フード取付基準孔
67 フェンダ取付基準孔
77,78 左右のアッパサイドビーム
77a,78a 左右のアッパサイドビームの前端部
77b,78c 左右のアッパサイドビームの後端部
79 アッパビーム
79a,79b アッパビームの左右の端部
81,82 左右の下支持部
83,84 左右の上支持部
86,87 左右のサイドステイ
86a,87a 左右のサイドステイの下端部
86c,87c 左右のサイドステイの上端部
86a,87a 左右のサイドステイの下端部
88 ロアビーム
95 案内凹部
96 環状壁
97 案内凹部の底部
99 案内孔部
102,101 左右の下角部(フロントバルクヘッドのうち、樹脂材で形成された部 位)
104 ビーム本体
104a,104b ビーム本体の左右の端部
104d ビーム本体の前面
104e ビーム本体の後面
108 右連結ブラケット
111 ビーム凹部
112 右開口
121 ストライカ
123 右上角部
123a 右上角部の内面
128 角補強部
134 アジャストカラー
134a 第1カラー雌ねじ(アジャストカラーの雌ねじ)
135,243 アジャストナット
135c ナット雌ねじ(アジャストカラーの雌ねじ)
136,244 アジャストボルト
141 位置決め治具
146 バルクヘッド治具
151 排出部
155 冷却液(水)
189,188 左右側のフード後位置決め孔(他のフード取付基準孔)
191,192 左右のフードクッション
195 ライトベース
195b 後上部(ヘッドライト後端部の上部)
195c 内上部(ヘッドライト後端部より車幅方向内側の上部)
195d 後下部
201 上部外側取付片
202 上部内側取付片
203 下部外側取付片
207 ヘッドライト取付孔
215 右取付ブラケット
242 アジャスト支持板
Claims (5)
- 車両の左右側に一対のフロントサイドフレームが設けられ、前記フロントサイドフレームの上外側にアッパメンバが設けられ、前記一対のフロントサイドフレーム、一対のアッパメンバにフロントバルクヘッドが連結される車体前部構造において、
前記フロントバルクヘッドは、
前記フロントサイドフレームの前端部に連結される樹脂製のサイドステイと、
前記サイドステイから前記アッパメンバまで延出され、後端部が前記アッパメンバに連結される金属製のアッパサイドビームと、
前記サイドステイの上方で端部が前記アッパサイドビームの前端部に重ね合わされた状態で着脱自在に連結される金属製のアッパビームと、
前記アッパビームに設けられ、フードのストライカを係止するフードロック装置と、を備え、
前記フロントサイドフレームの上方から車体前方へ向けて前記アッパメンバが下方に湾曲するように延出され、前記フロントバルクヘッドの上方に前記フードの前端部が配置され、
前記車体前部構造は、さらに、
前記フードの下方で、かつ、前記フロントバルクヘッドの車体前方に設けられるヘッドライトと、
前記ヘッドライトの後端部の下方に前端部が設けられるフェンダと、を備え
前記アッパメンバのうち、下方に湾曲するように延出される凸状の湾曲部に位置決めブラケットが設けられ、
前記位置決めブラケットは、
前記湾曲部の上方に略水平に配置され、フロントバルクヘッド取付基準孔、ヘッドライト取付基準孔、フード取付基準孔およびフェンダ取付基準孔が形成される基準面と、
該基準面の前端から前記湾曲部に向けて下方に延び、前記湾曲部に接合される前脚部と、
前記基準面の後端から前記湾曲部に向けて下方に延びた状態で前記前脚部の脚長より短く形成され、前記湾曲部に接合される後脚部と、を有し、
前記前脚部および後脚部で前記基準面が前記湾曲部の上方に支持されることを特徴とする車体前部構造。 - 前記一対のアッパメンバの後端部に前記フードの後端部を回動自在に連結するように、前記フードの後端部および前記一対のアッパメンバの後端部に取り付けられるフードヒンジを備え、
前記アッパメンバのうち前記フードヒンジおよび前記フード取付基準孔間に他のフード取付基準孔が形成され、
前記一対のフード取付基準孔および前記一対の他のフード取付基準孔の4箇所が前記フードを位置決めする基準となる請求項1に記載の車体前部構造。 - 前記アッパサイドビームおよび前記フード間に介在され、該フードの高さを規定するフードクッションを備え、
前記アッパサイドビームのうち、前記ヘッドライト取付基準孔より車幅方向内側にヘッドライト取付孔が形成され、
前記ヘッドライトは、
該ヘッドライトの後端部の上部から前記ヘッドライト取付基準孔まで延出され、前記ヘッドライト取付基準孔で位置決めされる上部外側取付片と、
前記ヘッドライトの後端部より車幅方向内側の上部から前記ヘッドライト取付孔まで延出されて前記アッパサイドビームに載置され、前記ヘッドライト取付孔に対して調整可能な上部内側取付片と、
を有する請求項1または2に記載の車体前部構造。 - 車両の左右側に一対のフロントサイドフレームが設けられ、前記フロントサイドフレームの上外側にアッパメンバが設けられ、前記一対のフロントサイドフレーム、一対のアッパメンバにフロントバルクヘッドが連結される車体前部構造において、
前記フロントバルクヘッドは、
前記フロントサイドフレームの前端部に連結される樹脂製のサイドステイと、
前記サイドステイから前記アッパメンバまで延出され、後端部が前記アッパメンバに連結される金属製のアッパサイドビームと、
前記サイドステイの上方で端部が前記アッパサイドビームの前端部に重ね合わされた状態で着脱自在に連結される金属製のアッパビームと、
前記アッパビームに設けられ、フードのストライカを係止するフードロック装置と、を備え、
前記車体前部構造は、さらに、
前記フロントサイドフレームにサブフレームが下方から取り付けられ、前記フロントサイドフレームの上方から車体前方へ向けて前記アッパメンバが下方に湾曲するように延出され、前記アッパメンバに設けられ、前記フロントバルクヘッドを上下方向に位置決め可能な位置決めブラケットと、
前記フロントバルクヘッドの下端部を前記サブフレームの前端部に連結可能で、かつ、伸縮可能な連結機構と、
を備え、
前記車体前部構造は、さらに、
前記サイドステイを支持するために、前記フロントサイドフレームの前端部から下方に延出される支え部と、
前記サブフレームの車体後方に配置され、車体前後方向に延びるフロアフレームと、を備え、
前記フロアフレームの車体前方に前記サブフレームが配置されるように、前記サブフレームの後端部、中央部および前部が、前記フロアフレームの前端部、前記フロントサイドフレームおよび前記支え部にそれぞれ連結され、
前記サブフレームは、
該サブフレームの前部から車体前方に延出する延長部と、
前記延長部から車幅方向に張り出される張出片と、を有し、
前記張出片に前記フロントバルクヘッドの下端部が前記連結機構で連結されることを特徴とする車体前部構造。 - 前記フロントバルクヘッドは、
前記サイドステイの下端部に連結されて車幅方向に延びる樹脂製のロアビームを備え、
該ロアビームおよび前記サイドステイが交差することにより、前記フロントバルクヘッドの下端部に下角部が形成され、
該下角部の下方に前記張出片が位置するように、前記張出片が前記延長部の車幅方向内側へ向けて突出され、
前記張出片に前記下角部が前記連結機構を介して連結される請求項4に記載の車体前部構造。
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