JP6383512B2 - 自転車のチャイルドシート用クッション - Google Patents
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Description
このクッションは、使用者の膝裏部又は腿裏部を保護できるものであって、チャイルドシートの座面と略同一又はやや小さい大きさを有し、これをチャイルドシートの座面に載置した際の前方端の両側部分に膨出部を形成したものである。
クッションの平面視形状は略ハート形状であり、クッションの内部には低反発ウレタンフォームが充填され、クッションの両側縁部にはチャイルドシートに取り付けるための伸縮部材の両端を縫着している。これによって伸縮部材を裏面側又は表面側の何れの側にも配置させることができるため、表側及び裏側の何れの側をも上面側に配置できる。更にクッションの側縁部の適宜位置には取付用の紐状部材を2本設けたものである。
他方、ハンドル中央部がU字形状に湾曲した部分に予め取り付けられている前部チャイルドシートにおいてもシートベルトが設備されているものである。
しかも、上記機能を発揮させるための構造を創案することも本発明の課題となる。
勿論、本発明の本来の機能及び作用であるクッション性の向上という課題もその基本課題である。
即ち、これら両者の表面は、これら両者の表面同士を接合しようとすると、内部に内装されたクッション材と芯材の存在により、離反する方向に作用するのである。
即ち、チャイルドシートに本発明に係るクッションを載置し、装着する際に、背面部が前方方向に、つまり座面載置部の方に倒れてしまうことが全くなくなるのである。
つまり、背面部が前方に倒れ込んでしまうと、幼児を着座させる際に、乗せ難いという問題を解消することができるのである。
このようにして、本発明に係るクッションは、チャイルドシートに簡単に極めて良好にチャイルドシートの座面及び背凭れ面に載置し、装備することができ、且つ、幼児を乗せ易いという効果を発揮することとなるのである。
即ち、座面載置部及び背面部の表地をPVC(ポリ塩化ビニル)やPPE(ポリフェニレンエーテル)等の合成樹脂製生地から形成し、他方、座面載置部及び背面部の裏地をPVCやPPE等の合成樹脂製生地とナイロンやポリエステル等の合成繊維製生地との接合生地から形成し、合成樹脂製生地を内側に合成繊維製生地を外側に配したものから形成したのである。
これにより、表地と裏地の周縁部及び境界線部分を高周波溶着して座面載置部と背面部とを容易に形成することができることとなるのである。
この裏地を表地と同様に合成樹脂製素材から形成するとチャイルドシートの表面に設けられたゴム製クッション材との密着による劣化も生じ、本発明はこれを防止できる。
即ち、当該切欠部を座面載置部又は背面部の何れか一方の側に設けたものである。
チャイルドシートのシートベルトは、幼児の両肩部と両腰部とから延長するように設けられている。
この両腰部から延長する腰部シートベルトにあっては、メーカーの異なるチャイルドシートにおいて、座面の背凭れ側から延長するタイプのもの、或いは、背凭れ面の基端から延長するタイプのもの等両タイプのものが存在している。
これらの異なるタイプのものに適合し易くするために、本発明においては、この切欠部を座面載置部側又は背面部側の何れか一方に設けたのである。
更に、本発明においては、座面載置部と背面部とは、これらを逆様にして使用することも可能であるので、これら座面載置部又は背面部の何れか一方に切欠部を設けておけば、両タイプのチャイルドシートに対応させることができることとなるのである。
これにより、本発明に係るクッションのクッション性を向上させ、良好なクッション性能を維持させ、且つ、座面載置部と背面部との表面同士を接合する方向に境界線部分で折曲しても両表面同士が接合し難い形態としたものである。
この場合には、座面載置部と背面部の裏地側を接合するように二つ折するのであるが、この裏地側は表地側と異なり、可撓性を有する板状の芯材が内装されているために、表地側と異なって、比較的に二つ折りし易い構成となっている。
図1は、本発明の一実施形態に係るクッションの全体を示し、その(A)が表面側を示す平面図、その(B)が側面図である。
境界線部分13の両端部の背面部12側には、切欠部15、15が設けられている。
この切欠部15は、後に説明するが、自転車の後部荷台又はハンドル部に取り付けられたチャイルドシートの腰部シートベルトを挿通させるために設けたものである。
即ち、内部構造は図示していないが、表地11f、12fと裏地11r、12rの周縁部を高周波溶着し、座面載置部11と背面部12の境界線部分13も同様に高周波溶着を行って形成し、座面載置部11及び背面部12の内部には、その裏面側に可撓性を有する紙製板状体のものから成る芯材と、この芯材と表地11f、12fとの間に配設したクッション材とから形成されている。
即ち、表面側に配置する約14mm程度の低反発ウレタンフォームと、この低反発ウレタンフォームと芯材との間に配置される約9mm程度のPE(ポリエチレン)発砲体とを重ね合わせ内装している。
勿論、クッション材としては、1種類の、例えば低反発ウレタンフォームのみを使用することも自由である。
芯材としては、可撓性を有する紙製板材を使用しているが、PVC製の可撓性を有する合成樹脂製板材を使用することもできる。
これにより、表地11f、12fと裏地11r、12rとが都合よく高周波溶着されるのである。
つまり、両者の表面同士を接するように折り曲げても、その内部に内装されたクッション材と芯材の存在により、座面載置部11と背面部12とがその境界線部分13で反発するような作用を発揮するのである。
即ち、チャイルドシートの座面に本発明に係るクッションを載置した際に、背面部12が前方に倒れ込んでしまわないように考慮したものなのである。
これにより、幼児を着席させる際に、背面部が前方に倒れ込まず、乗せ易いという効果が生じるのである。
本発明に係るクッション10をチャイルドシートに載置・装備すると、この図に示した状態となる。
即ち、座面載置部11と背面部12は、適宜角度をもって、つまり、90度よりもやや大きい角度で、チャイルドシートの座面と背凭れ面との角度に合致する角度をもってチャイルドシートに載置、装備されるのである。
この切欠部15の部分でチャイルドシートのシートベルトを挿通させることができるのである。
これは、溶着部14から表地11f、12fが膨出した状態を有しているからである。
この実施形態においては、座面載置部11及び背面部12の厚みは、それぞれ20mmから32mmの間の範囲に設定している。
このように裏地11r、12r迄の厚みが少し薄くなることにより、このクッション10を境界線部分13で折曲して二つ折りにする際に、この裏地11r、12r側がやや接合し易くなるものである。
勿論、この溶着部14から表地11f、12f迄の厚みと、溶着部14から裏地11r、12r迄の厚みを同一に形成してもよいことは当然である。
この図に示したチャイルドシート30は、自転車の後部荷台に取り付けたものであって、中央部の座席部31は、硬質の合成樹脂製のもので、使用する幼児の腰部を収容できる大きさを有して、座面と背凭れ面と両側面から形成されている。
座席部31の座面と背凭れ面との境界部分には腰部シートベルト36、36が設けられ、背凭れ面の上端部からは肩部シートベルト37、37が設けられ、座席部31の前方から上方に延長する股部保持部38の端部に設けられたバックル39で相互に連結される5点支持のシートベルトが設けられている(シートベルト36、37の中間部から先端部分は図示省略している。)。
他方、前記シートベルト36、36が座席部31の座面側にあるときは、切欠部15、15が設けられた背面部12を座席部31の座面の側に配置して、つまり、逆にして載置・装備するのである。
本発明に係るクッションは、座面載置部と背面部とからなり、両者の境界線部分で折曲自在に形成されたものであり、座面載置部と背面部の厚みを適宜厚く形成したものである。
これら座面載置部及び背面部の平面視形状は、適宜設計することができるが、チャイルドシートの座面の形状に適合するように形成すればよいものである。
その表地の素材としては、PVCを用いたが、その他に、PVCとナイロン生地との接合素材、PVCとポリエステル生地の接合素材、或いは、PPE(ポリフェニレンエーテル)とナイロン生地の接合素材等々を用いることができる。
合成繊維製生地との接合生地を用いる場合には、裏地よりも柔軟性及び伸縮性の高いものを使用することが望ましい。
即ち、合成樹脂製生地と合成繊維製生地との接合生地を用い、合成繊維製生地を裏面外側に配置して形成することが最適なものとなる。
芯材も、可撓性を有する板状素材であればよく、その素材としては紙製又は合成樹脂製のものを使用することができる。
即ち、座面載置部をチャイルドシートの背凭れ面に、背面部をチャイルドシートの座面に載置・装備することもできるものである。
11 座面載置部
12 背面部
11f、12f 表地
11r、12r 裏地
13 境界線部分
14 溶着部
15 切欠部
30 チャイルドシート
31 座席部
32 取手部
33 足乗せ部
35 ヘッドレスト
36 腰部シートベルト
37 肩部シートベルト
38 股部保持部
39 バックル
F 表面
R 裏面
Claims (3)
- 自転車に取り付けられたチャイルドシートの座面及び背凭れ面に装備できるクッションにおいて、
このクッション(10)は、チャイルドシートの座面に載置される座面載置部(11)と、チャイルドシートの背凭れ面に接する背面部(12)とからなり、
前記座面載置部(11)及び背面部(12)には、それぞれの表地(11f, 12f)と裏地(11r, 12r)との間で裏地(11r, 12r)側に配置された可撓性を有する板状の芯材と表地(11f, 12f)側に配置されたクッション材とが内装されており、
これらの座面載置部(11)と背面部(12)とは両者の境界線部分(13)で折曲自在に形成され、
前記座面載置部(11)及び背面部(12)の上記構造により、前記境界線部分(13)で座面載置部(11)と背面部(12)との表面同士を接合する方向に折曲すると、座面載置部(11)と背面部(12)の表面同士が離反する方向に作用し、
前記境界線部分(13)の両端部分には切欠部(15, 15)を設け、
これらの切欠部(15, 15)にチャイルドシートに設けられたシートベルトが挿通でき、
前記座面載置部(11)及び背面部(12)の表地(11f, 12f)が柔軟性及び伸縮性を有する合成樹脂製生地からなり、
前記座面載置部(11)及び背面部(12)の裏地(11r, 12r)が合成樹脂製生地と合成繊維製生地との接合生地からなり、合成樹脂製生地が内側に合成繊維製生地が外側に配されたものからなり、
表地(11f, 12f)と裏地(11r, 12r)の周縁部及び境界線部分(13)が高周波溶着されて座面載置部(11)と背面部(12)とが形成されることを特徴とする自転車のチャイルドシート用クッション。 - 前記境界線部分(13)の両端部に設けた切欠部(15, 15)が、前記座面載置部(11)又は背面部(12)の何れか一方の側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自転車のチャイルドシート用クッション。
- 前記座面載置部(11)及び背面部(12)のそれぞれの厚みを約20mm〜32mmの範囲としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自転車のチャイルドシート用クッション。
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