JP6382393B1 - エレベータの天井構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】着脱構造がシンプルであり、かつ悪戯防止対策が施されたエレベータの天井構造を提供する。
【解決手段】天井構造のブラケット16は、天井面10aに固定可能で当該天井面10aに沿う第一の方向に延びるとともに天井面10aから離れる第二の方向に延びる吊下部と、吊下部の下部から突出するとともに第一の方向に延びる第1係合部とを含む。遮蔽板18は、第1係合部上面載置される第一の姿勢と上面非載置となる第二の姿勢の第2係合部18bと、当該第2係合部18bが固定され第一の方向に移動して第一の姿勢と第二の姿勢が切替え可能であり、ブラケット16に対して第二の方向に位置し第1係合部と第2係合部18bおよび乗りかご10の照明装置14を乗りかご10の乗員22視界から隠蔽する遮蔽本体部18aを含む。締結部材20は、第一の姿勢で第1係合部と第2係合部18bを締結可能である。
【選択図】図7
【解決手段】天井構造のブラケット16は、天井面10aに固定可能で当該天井面10aに沿う第一の方向に延びるとともに天井面10aから離れる第二の方向に延びる吊下部と、吊下部の下部から突出するとともに第一の方向に延びる第1係合部とを含む。遮蔽板18は、第1係合部上面載置される第一の姿勢と上面非載置となる第二の姿勢の第2係合部18bと、当該第2係合部18bが固定され第一の方向に移動して第一の姿勢と第二の姿勢が切替え可能であり、ブラケット16に対して第二の方向に位置し第1係合部と第2係合部18bおよび乗りかご10の照明装置14を乗りかご10の乗員22視界から隠蔽する遮蔽本体部18aを含む。締結部材20は、第一の姿勢で第1係合部と第2係合部18bを締結可能である。
【選択図】図7
Description
本発明の実施形態は、エレベータの天井構造に関する。
従来、エレベータの乗りかごの天井面等には、乗りかごの内部を照明する照明装置が設置されているが、内部の意匠性を向上させる目的で、照明装置は、カバー等で覆われている場合が多い。この場合、照明装置から放射された光は、間接光やカバーを透過した透過光の態様で乗りかごの内部を照明する。ただし、照明装置の光源(蛍光灯やLED等)には寿命があるため定期的な交換作業が必要になる。そのため、照明装置を覆うカバーは取り外し可能な構造を備える場合が多い(例えば、特許文献1)。
照明装置の光源の交換等のメンテナンス作業を行う場合は、エレベータの通常運行を一時的に休止して行うことになるため、交換作業は短時間で容易に行われることが望ましい。そのため、照明装置を覆うカバーはシンプルな形状であり、かつ容易に着脱できる構造が要求される場合が多い。その一方で、乗りかごは、共有スペースに存在するため悪戯防止対策が施されていることが望ましい。したがって、着脱構造がシンプルであり、かつ悪戯防止対策が施された天井構造が得られれば、メンテナンス性の向上および管理の容易性が向上して有意義である。
実施形態のエレベータの天井構造は、ブラケットと、遮蔽板と、締結部材とを備える。ブラケットは、エレベータの乗りかごの天井面に固定可能で当該天井面に沿う第一の方向に延びるとともに天井面から離れる第二の方向に延びる吊下部と、吊下部の下部から第一の方向に沿って配列される凸形状の複数の第1係合部と、を含む。遮蔽板は、複数の第1係合部が第一の方向に並ぶことで形成される凹領域を第二の方向に移動可能であって第1係合部の上面に載置される第一の姿勢と上面に非載置となる第二の姿勢とを取り得るように第一の方向に沿って配列される凸形状の複数の第2係合部と、当該第2係合部が固定されて第一の方向に移動することで第一の姿勢と第二の姿勢とを切り替え可能であるとともに、ブラケットに対して第二の方向に位置して第1係合部と第2係合部および乗りかごの内部を照明する照明装置を乗りかごの乗員視界から隠蔽可能とする遮蔽本体部と、を含む。締結部材は、第一の姿勢で第1係合部と第2係合部とを締結可能である。
以下に、実施形態に係るエレベータの天井構造を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれ、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1のエレベータの乗りかご10および天井構造12の一例を模式的に示す斜視図である。図2は、エレベータの天井構造12の詳細を説明する斜視図であり、図3は、天井構造12の係合部の一例を詳細に説明する斜視図である。また、図4は、天井構造12の詳細を説明する乗りかご10の上下方向に沿う断面図である。
図1は、実施形態1のエレベータの乗りかご10および天井構造12の一例を模式的に示す斜視図である。図2は、エレベータの天井構造12の詳細を説明する斜視図であり、図3は、天井構造12の係合部の一例を詳細に説明する斜視図である。また、図4は、天井構造12の詳細を説明する乗りかご10の上下方向に沿う断面図である。
乗りかご10は、図示しない建物(ビルやマンション等)に設置される昇降路を上下方向に昇降し、各階に設けられた乗り場の間を移動する。乗りかご10は、利用者や荷物を乗せることが可能な例えば箱形状である。具体的には、乗りかご10は、天井面10a、床面10b、側壁面10cおよび、乗りかご10の内部と乗り場との間で、利用者や荷物の出入りを可能にする開閉自在なかご扉10d等で構成されている。なお、図1に示す乗りかご10は、かご扉10dが乗りかご10の一面に設けられている例であるが、かご扉10dが複数の面、例えば対向面の2カ所に形成されていてもよい。乗りかご10は、当該乗りかご10の上面に巻上機によって昇降方向に移動可能なメインロープの一端側が接続され、当該メインロープの他端側にはカウンターウェイトが接続された、いわゆるつるべ式のエレベータとして構成されうる。
本実施形態の乗りかご10には、当該乗りかご10の内部を照明する照明装置14(図4参照)が設置されているが、乗りかご10内の意匠性を向上する等の目的で、照明装置14を覆い隠す天井構造12が設けられている。
実施形態1の天井構造12は、図2に示すように、ブラケット16と、遮蔽板18と、締結部材20とで構成されている。なお、実施形態において、照明装置14は、一例として、図4に示すように、遮蔽板18に支持され、照明装置14から照射される光は、天井面10aで反射して乗りかご10の内部を照明する間接照明を実現するように配置されている。
ブラケット16は、例えば、ステンレスやアルミニウム等の金属板や樹脂板等で形成されている。ブラケット16は、図1〜図3に示すように、乗りかご10の天井面10aに固定可能で当該天井面10aに沿う第一の方向Xに延びるとともに、天井面10aから離れる第二の方向Yに延びる吊下部16aを備える。吊下部16aの上部には、ブラケット16を天井面10aにボルトやリベット等の締結部材や溶接等の接合手段によって固定するためにフランジ部16bが形成されている。また、図3に詳細に示すように、吊下部16aの下部には、当該吊下部16aから例えば天井面10aと平行になるように突出するとともに、第一の方向Xに延びる第1係合部16c(例えば、第一の方向Xと直交する方向に突出する凸状部)が形成されている。ブラケット16において、第1係合部16cが突出形成された部分の第二の方向Yに沿う断面形状は、例えば、直角が二つ交互に繋がるクランク形状となっている。図3に示すように、第1係合部16cは例えば吊下部16aに対して直角に形成されるとともに、等間隔で形成されている。したがって、隣接する第1係合部16cに挟まれた部分が凹状部16dとなる。つまり、吊下部16aの下部は、全体として凹凸部を形成している。
図3に示すように、ブラケット16の例えば両端部に位置する第1係合部16cには、締結部材20による締結時に用いる例えば締結穴16e(例えば雌ねじ穴)が形成されている。また、本実施形態1の場合、図1に示すように、一対のブラケット16が天井面10aに第一の方向Xに沿って平行に固定されている。
遮蔽板18は、図2、図3に示すように、板状の遮蔽本体部18aと、ブラケット16の第1係合部16cと係合可能な第2係合部18bと、で構成されている。遮蔽本体部18aは、例えば、軽量の樹脂板や金属板等で形成することができる。遮蔽板18は、図4に示すように、ブラケット16に対して第二の方向Y、つまり、ブラケット16の下方に位置する。第2係合部18bは、例えば、ステンレスやアルミニウム等の金属板で形成され、遮蔽本体部18aの上面に固定されている。第2係合部18bは、遮蔽本体部18aと共に第一の方向Xに移動することによりブラケット16の第1係合部16cの上面に載置される第一の姿勢を取りうる部材である。また、第2係合部18bは、第1係合部16cの上面に非載置となる第二の姿勢を取りうる部材である。第2係合部18bは、図3に示すように、ブラケット16の凹状部16dに下方から嵌まり込み可能なように、当該第2係合部18bの第一の方向Xの幅W1が、ブラケット16の凹状部16dの第一の方向Xの幅W2より小さな幅で、天井面10aと平行に等間隔で形成された凸状部である。したがって、隣接する第2係合部18bに挟まれた部分が凹状部18cとなり、遮蔽本体部18a上で第2係合部18bと凹状部18cとにより、ブラケット16側の凹凸に対応する凹凸部が形成されている。なお、図3に示すように、遮蔽板18の例えば両端部に位置する第2係合部18bには、締結部材20による締結時に用いる例えば締結穴18d(例えば貫通穴)が形成されている。また、図3に示すように第一の方向X方向に並ぶ複数の第2係合部18bは、第二の方向Yに沿う方向の断面形状がクランク形状の遮蔽板ブラケット18eによって一体化された部品として構成されている。一対の遮蔽板ブラケット18eは、図4に示すように、ブラケット16の第1係合部16cと凹状部18cが係合可能なように、一対のブラケット16の固定幅に対応する設置幅で、遮蔽本体部18a上に固定される。
このように構成されるブラケット16と遮蔽板18とは、第1係合部16cの上面に第2係合部18bが載った状態(載置状態)の第一の姿勢になることにより、ブラケット16に遮蔽板18が吊り下げられた状態になる。また、第1係合部16cの上面に第2係合部18bが載っていない状態(非載置状態)の第二の姿勢になることにより、第2係合部18bが第1係合部16cの上面側と下面側との間を自由に移動する分離可能な状態となる。
例えば、図4に示す状態のように、ブラケット16に対して遮蔽板18を取り付ける場合、図5に示すように、第1係合部16cと凹状部16dで形成されたブラケット16側の凹凸部と、第2係合部18bと凹状部18cで形成された遮蔽板18側の凹凸部とを上下方向(第二の方向Yに沿う方向)に対向するように、ブラケット16に対して遮蔽板18を位置決めする。その結果、図4に示すように、ブラケット16に対して遮蔽板18を下方側から接近させた場合でも、第2係合部18bが第1係合部16cの上面側に移動可能となる。この場合、第1係合部16cの上面に第2係合部18bが載っていない第二の姿勢とすることができる(図5の状態)。この状態で、遮蔽板18を第一の方向XのX1側に移動させることにより、第2係合部18bの一部が第1係合部16cの上面に載る(図6参照)。つまり、第一の姿勢になる。その結果、第2係合部18bと第1係合部16cとが係合状態となり、遮蔽板18がブラケット16に吊り下げられた状態になる。また、このとき、第1係合部16cに形成された締結穴16eと第2係合部18bに形成された締結穴18dとが上下方向に一致するように、遮蔽板18の移動量を調整することにより、ボルト等の締結部材20により遮蔽板18とブラケット16とを締結し、ブラケット16に対して遮蔽板18を固定することができる。
逆に、ブラケット16から遮蔽板18を取り外す際には、締結部材20による締結を解消するとともに、遮蔽板18を第一の方向XのX2側に移動させて、凹状部16dと第2係合部18bとを対向させる(第1係合部16cと凹状部18cとを対向させる)。つまり、第2係合部18bが第1係合部16cに載らない(非載置)の第二の姿勢に移行させる(図5の状態)。その結果、第2係合部18bが第1係合部16cの下面側に移動可能となる。このとき、遮蔽板18は、自重によりブラケット16から外れるので、遮蔽板18をブラケット16から容易に取り外すことができる。
このように、ブラケット16に対して遮蔽板18を第一の方向Xに移動(スライド)させて、第2係合部18bと第1係合部16cとの係合状態(第一の姿勢と第二の姿勢)を切り替えるのみで、遮蔽板18のブラケット16に対する着脱が容易に実現できる。なお、実施形態1の天井構造12において、遮蔽板18は、長手方向(第一の方向X)に移動(スライド)させることで、第一の姿勢と第二の姿勢との切り替えを行うように構成している。この場合、作業者は、遮蔽板18の短手方向の両端を把持して作業可能となる。つまり、長手方向を把持してスライドさせる場合より労力を軽減させることができる。
前述したように、実施形態1の照明装置14は、遮蔽本体部18aの上面に固定されて間接照明の光源となるように配置されている。図3、図4に示すように、照明装置14は、遮蔽本体部18aの外縁部(遮蔽周縁部18f)、より具体的には、複数の第2係合部18bを一体化する遮蔽板ブラケット18eの外縁部に固定されている。つまり、実施形態1の天井構造12の場合、第2係合部18bと第1係合部16cとの係合関係を第二の姿勢にして遮蔽板18の取り外し作業を行うことにより、遮蔽板18を乗りかご10内の低所に降ろした後、照明装置14の交換等のメンテナンス作業を容易に実施できる。なお、遮蔽本体部18aに配置される照明装置14は、コネクタ接続等により天井面10a側に配索された電源供給線と接続可能にすることができるので、遮蔽板18を第一の方向Xに移動させる前に、コネクタ接続を解消しておけばよい。
実施形態1の天井構造12の遮蔽本体部18aは、ブラケット16に対して第二の方向Y(下方)に位置して第1係合部16cと第2係合部18bおよび照明装置14を乗りかご10の乗員視界から隠蔽可能とするように構成されている。一例として、図4に示すように、一対のブラケット16の設置幅W3に対して、遮蔽本体部18aの幅W4が広く形成され、それぞれのブラケット16から遮蔽周縁部18fが張り出すように形成されている。つまり、図7に示すように、乗りかご10に乗り込んだ乗員22(利用者)が、天井面10aに設置された天井構造12を見上げたとしても、第1係合部16c、第2係合部18bやそれらを締結可能とする締結部材20および照明装置14等は、遮蔽周縁部18fによって遮られ、乗員22の視界から隠蔽する(死角に入れる)ことができる。また、仮に側壁面10cに意匠性向上等の目的で鏡等の反射体が設けられている場合でも、第1係合部16c、第2係合部18b、締結部材20、照明装置14等の反射像が見えにくくなる。その結果、天井構造12の意匠性を向上することができる。さらに、遮蔽本体部18a(遮蔽周縁部18f)による隠蔽効果により、第1係合部16c、第2係合部18b、締結部材20等の部品の存在を知らない乗員22(一般利用者)が、それらの部品に気づくことを防止しやすくなる。その結果、上述したように作業者によって容易に取り外しが可能な遮蔽板18を一般利用者が取り外す等の悪戯行為が防止しやすくなる。
なお、遮蔽本体部18aの上面に配置された第1係合部16c、第2係合部18b、締結部材20、照明装置14等の存在を知っているメンテナンス作業者等は、手を伸ばせば遮蔽本体部18aの上面の締結部材20を操作可能である。したがって、上述のような隠蔽構造は、天井構造12のメンテナンス性を低下させることはない。
締結部材20が、ねじ部材である場合、締結部材20として、例えば、工具等を用いることなくねじ込み作業やねじ抜き作業が容易なローレット付きのねじや蝶ねじ等を採用することができる。なお、締結部材20としては、乗りかご10の運行により振動が発生した場合でも締結状態を維持しやすいねじ部材が望ましい。他の実施形態では、簡易構成として、凹凸形状の嵌合わせ構造を用いてもよい。この場合、遮蔽板18の着脱作業がねじ部材を用いる場合に比べて容易になる。
また、実施形態1では、第1係合部16cを備える一対のブラケット16を第一の方向Xと直交する方向に離間して平行に設けている。この構成により、遮蔽板18は、第二の方向Yに沿って上下方向(鉛直方向)に着脱可能な構造を実現している。他の実施形態では、一本のブラケット16を用いる構成としてもよい。例えば、第1係合部16cを備えたブラケット16と、第1係合部16cを備えない、例えば、L型ブラケットを利用する。この場合、遮蔽本体部18aも第1係合部16cを備えるブラケット16に対応する側にのみ第2係合部18bが設けられる。L型ブラケットは、遮蔽本体部18aの第2係合部18bが設けられていない遮蔽周縁部18fの近傍を引っ掛け可能な形状とする。そして、第1係合部16cを備えるブラケット16は、当該第1係合部16cが遮蔽本体部18aの他方の遮蔽周縁部18fに設けられた第2係合部18bと対向し、図6で説明した第一の姿勢および図5で説明した第二の姿勢になるようにする。この場合、遮蔽板18を斜めに把持して、第2係合部18bが形成されていない側の遮蔽周縁部18fをL型ブラケットに先に引っ掛け、続いて遮蔽板18を天井面10aと平行にして第2係合部18bと凹状部16dとを係合させる。その後、図6で説明した例と同様に、遮蔽板18を第一の方向Xに移動(スライド)させて、第2係合部18bと第1係合部16cとを第一の姿勢に移行させて固定を行う。この場合、第2係合部18bと凹状部16dとの位置合わせが片側だけで済むので、位置合わせ作業が容易になる。一方、図4に示すような第1係合部16cを備える一対のブラケット16を平行に設置する構造の場合、遮蔽板18の着脱時に当該遮蔽板18を鉛直方向に移動できるので、斜めに保持しながら作業する場合より作業性がよい。
<実施形態2>
図8〜図10を用いて実施形態2の天井構造24を説明する。実施形態2の天井構造24は、実施形態1の天井構造12に加え、遮蔽板18の遮蔽周縁部18fと乗りかご10の側壁(側壁面10c)との間に架け渡し可能で、照明装置14からの光を透過可能な透過光板26を備える。図8は、天井構造24を乗りかご10の内部から見上げた状態を示す図であり、透過光板26の形状の一例を模式的に示す説明図である。図9は、天井構造24において、透過光板26を装着した状態の一例を説明する断面図である。また、図10は、天井構造24において、遮蔽板18が取り外され、透過光板26が自重により撓んで、取り外し容易になった状態を説明する断面図である。
図8〜図10を用いて実施形態2の天井構造24を説明する。実施形態2の天井構造24は、実施形態1の天井構造12に加え、遮蔽板18の遮蔽周縁部18fと乗りかご10の側壁(側壁面10c)との間に架け渡し可能で、照明装置14からの光を透過可能な透過光板26を備える。図8は、天井構造24を乗りかご10の内部から見上げた状態を示す図であり、透過光板26の形状の一例を模式的に示す説明図である。図9は、天井構造24において、透過光板26を装着した状態の一例を説明する断面図である。また、図10は、天井構造24において、遮蔽板18が取り外され、透過光板26が自重により撓んで、取り外し容易になった状態を説明する断面図である。
透過光板26は、天井面10aと遮蔽板18との間に配置された照明装置14(図9参照)からの光を透過可能な、例えば乳白色や半透明等の部材である。一例として、アクリル板等の薄板で構成することができる。したがって、実施形態2の天井構造24は、透過光により乗りかご10内を照明する構成となる。図8、図9に示すように、透過光板26は、遮蔽板18を除き天井面10aのほぼ全面を覆う、例えば略中央部に遮蔽板18を下方からブラケット16に装着するための開口部26aが形成された矩形状の板部材である。透過光板26を用いることにより、乗りかご10の乗員22から乗りかご10を構成する天井面10aは実質的に見えないようにすることができる。したがって、天井面10aの利用自由度が向上する。例えば、意匠性を考慮することなく、種々の部品を天井面10aに配置することができる。例えば、図9に示すように、照明装置14を設置することができる。例えば、複数の照明装置14を天井面10aに配置して、光量や照明バランスの調整の自由度を向上することができる。また、他の機器を乗員22から見えにくくした状態で、天井面10aに固定することもできる。このように、種々の機器を天井面10aに設置する場合でも、乗りかご10内の意匠性を一定に保ちやすく、乗りかご10内の設計自由度を向上させることができる。また、照明装置14を天井面10aに設置できるため、照明装置14への電力供給のための配線が容易になるという利点もある。
図9に示すように、透過光板26を備える天井構造24の構造は、透過光板26を支持する点と、照明装置14の配置場所が異なる点を除いて、基本的な構造は、実施形態1で説明した天井構造12と同じである。したがって、天井構造24において、天井構造12と同等の構成に関しては同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、透過光板26は、遮蔽本体部18aの外縁部(遮蔽周縁部18f)に開口部26aの縁部を載せることができる。開口部26aと遮蔽周縁部18fとの接触部分には、仮止め部材として、例えば、面ファスナ等が設けられている。仮止め部材により定常時(例えば、エレベータの運行時等)は開口部26aと遮蔽周縁部18fとの係合状態を維持して、透過光板26の装着安定性を得る。また、遮蔽板18の着脱作業時は、容易に開口部26aと遮蔽周縁部18fとの固定状態を解消できる。その結果、透過光板26を開口部26aの部分で上方に持ち上げ可能となり、作業者が容易に締結部材20の操作をできる。
一方、透過光板26の外周部(透過光板周縁部26b)は、図8、図9に示すように、天井面10aの天井周縁部に沿って固定されたフレーム部材28の先端に形成された載置部28aと係合する。実施形態2においては、透過光板周縁部26bは、載置部28aに載置されているのみで、固定等の必要はない。透過光板26は、開口部26aが遮蔽板18の遮蔽周縁部18fによって支持され、透過光板周縁部26bがフレーム部材28の載置部28aによって支持されることにより、図9に示すように、ほぼ平面形状を維持し、天井構造24の透過光面を形成するとともに、乗りかご10の内部の装飾天井面を構成することができる。
このように構成される天井構造24において、照明装置14のメンテナンス作業等のために遮蔽板18の取り外しが必要になった場合、上述したように、まず、開口部26aと遮蔽周縁部18fとを仮固定している仮止め部材(例えば、面ファスナ等)を剥がす。この場合、透過光板26の開口部26a側を押し上げることにより、容易に仮止め部材を外すことができる。そして、作業者は、開口部26aと遮蔽周縁部18fとの間にできた隙間から手を挿入することにより、容易に締結部材20を操作することができる。これ以降の操作は、実施形態1の天井構造12と同様であり、締結部材20を外し、遮蔽板18を第一の方向Xに移動させて、第2係合部18bを第1係合部16cに対し非載置の状態とする。その結果、遮蔽板18はブラケット16から鉛直方向に取り外すことができる。遮蔽板18による開口部26aにおける支持が解消されることにより透過光板26は、図10に示すように、自重により中央部を中心に撓み、載置部28aに載置されている透過光板周縁部26bが容易に外れる。その結果、透過光板26が天井構造24から取り外され、例えば照明装置14のメンテナンス作業等を行うことができる。なお、載置部28aに対する透過光板周縁部26bの載り代は、透過光板26の撓みによって透過光板周縁部26bが載置部28aから容易に外れるように、予め試験により定めた量とすることが望ましい。照明装置14等のメンテナンス終了後は、取り外す場合と逆の作業手順により、天井構造24を定常状態(乗りかご10の運行状態、図9の状態)に容易に戻すことができる。この場合、透過光板26は、撓ませた状態で、透過光板周縁部26bを載置部28aに載せて、遮蔽板18で押上ながら開口部26aを遮蔽周縁部18fに載せればよい。その後は、開口部26aと遮蔽周縁部18fとの間から手を挿入し、実施形態1の天井構造12と同様に作業を行い、最後に開口部26aと遮蔽周縁部18fとを面ファスナ等で固定すればよい。
このように透過光板26を備える天井構造24は、実施形態1の天井構造12と同様に、遮蔽板18の着脱作業が容易であると共に、上述したように、照明装置14等のレイアウトの自由度の向上、天井面10aの利用自由度の向上等を図ることができる。さらに、透過光板26により第2係合部18b、第1係合部16cおよび締結部材20等の位置が隠蔽されるため、作業者以外の第三者により遮蔽板18が外される等の悪戯を受ける可能性を低減することができる。また、遮蔽板18を取り外す作業は、容易な作業でありながら作業者以外は知り得ない、締結部材20を操作する作業と、透過光板26を持ち上げる作業の二段ステップとなるため、悪戯の抑制力をさらに向上することができる。
<実施形態3>
図11〜図13を用いて実施形態3の天井構造30を説明する。実施形態3の天井構造30は、実施形態2の天井構造24の変形構造であり、透過光板26の支持構造が異なる点以外は、天井構造24の構造と基本的に同じであり、同様の構成には同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図11〜図13を用いて実施形態3の天井構造30を説明する。実施形態3の天井構造30は、実施形態2の天井構造24の変形構造であり、透過光板26の支持構造が異なる点以外は、天井構造24の構造と基本的に同じであり、同様の構成には同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
天井構造24の場合、透過光板26の透過光板周縁部26bは、フレーム部材28の載置部28aに載置されているだけであった。そのため、透過光板26は、遮蔽板18が外されると撓みにより透過光板周縁部26bと載置部28aとの係合が浅くなり容易に外れるようになる。この場合、意図しないタイミングで透過光板26が脱落しまう可能性もある。そこで、実施形態3の天井構造30は、透過光板26の意図しない脱落を防止するとともに、必要な場合に容易に取り外すことができる保持構造を備えている。
図11、図12に示すように、透過光板26は、例えば側壁面10cに形成されたフレーム部材28の一部に形成された第3係合部32と係合可能で第一の方向Xに沿って延びる第4係合部34を透過光板周縁部26bに備えている。
第3係合部32は、例えばステンレスやアルミニウム等の金属板や樹脂板等で形成され、フレーム部材28の載置部28aより上方の位置、例えば、側壁面10cに沿うフレーム部材28の鉛直部28bの一部に固定された鉤爪形状の部品である。具体的には、図12に示すように、鉛直部28bに固定される固定部32aと、固定部32aの下端部から透過光板26に向かって、当該透過光板26の平面に対して略平行に突出する支持部32bと、支持部32bの先端から鉛直下方に向かって延びる係止部32cとで構成される。
第4係合部34は、例えばステンレスやアルミニウム等の金属板や樹脂板等で形成され、透過光板26の透過光板周縁部26bに固定された、第一の方向Xに延びるとともに鉛直上方に向けて延びる板状の部品である。第4係合部34は、本体部34aと当該本体部34aに形成された開口部34bとで構成されている。開口部34bは、例えば、大開口部34b1と小開口部34b2とが連通した状態の段付開口部である。図12に示すように、大開口部34b1は、支持部32bと、その先端部で鉛直下方に向く係止部32cとを鉛直方向および第一の方向Xに隙間を形成したまま容易に通過可能とする大きさである。一方、小開口部34b2は、鉛直方向に隙間を形成した状態で、透過光板26の平面に対して略平行に延びる支持部32bを容易に通過可能とするとともに、係止部32cの通過は許容しない大きさである。つまり、大開口部34b1が係止部32cと対面する位置になるように透過光板26を位置決めした場合に第3係合部32と第4係合部34との組合せが可能となる。係止部32cが本体部34aを通過した状態で、透過光板26を第一の方向XのX2側に移動(スライド)させることにより、支持部32bが小開口部34b2に進入する。この場合、係止部32cが本体部34aに引っ掛かり、第4係合部34と第3係合部32との係合状態が維持される。
例えば、天井構造30に遮蔽板18とともに透過光板26が装着されている場合(例えば、図11の状態)、または照明装置14のメンテナンス等のための遮蔽板18の着脱作業中の場合(例えば、図13の状態)は、支持部32bを小開口部34b2に進入させる。その結果、係止部32cが本体部34aに引っ掛かり、仮に透過光板26が撓んだ場合でもフレーム部材28から脱落することを防止できる。図12に示すように、小開口部34b2は、支持部32bが進入した状態でも鉛直方向に隙間を有している。したがって、図11に示すように、第2係合部18bが第1係合部16cに載った第一の姿勢のときに、締結部材20を操作するため、透過光板26を持ち上げる場合には、支持部32bが支点となり、透過光板26が傾き、作業者の手を入れるスペースを容易に形成することができる。つまり、第3係合部32と第4係合部34との係合が締結部材20を操作する際の妨げにならない。また、図13に示すように、遮蔽板18による支持が解消され、透過光板26が撓んだ場合に、図12に示されるように、本体部34aが支持部32bの上面を脱落方向に移動する。しかし、係止部32cは透過光板周縁部26bの先端で鉛直下方に延びているので、係止部32cが本体部34aに引っ掛かり、それ以上の移動が防止される。
遮蔽板18がブラケット16から外された図13に示す状態になったら、透過光板26を第一の方向XのX1側に移動(スライド)させることにより、係止部32cが大開口部34b1に移動し、係止部32cが大開口部34b1を通過可能となる。その結果、第3係合部32と第4係合部34との係合が解除され、透過光板26をフレーム部材28(天井構造30)から取り外すことができる。そして、照明装置14のメンテナンス作業等を実施することができる。なお、透過光板26は、第一の方向XのX1側に移動することにより第3係合部32から外れる。一方、遮蔽板18は、第一の方向XのX2側に移動することにより、ブラケット16から外れる。つまり、逆方向の移動で外れるように構成されている。その結果、例えば、ブラケット16から遮蔽板18を取り外すために遮蔽板18を第一の方向XのX2側に移動したときに、透過光板26が一緒に移動しようとしても、支持部32bが小開口部34b2側に移動する。つまり、天井構造30は透過光板26の二重の落下防止構造を備えるようにすることができる。
このように、実施形態3の天井構造30によれば、実施形態2の天井構造24と同様に遮蔽板18の容易な着脱および悪戯防止を実現しつつ、作業中の透過光板26の脱落防止が可能であり、さらに作業効率の向上と作業安全性の向上ができる。
<実施形態4>
図14〜図17を用いて実施形態4の天井構造36を説明する。実施形態4の天井構造36は、天井面10aに、かご上とかご内部とを連通可能とする扉38(例えば、救出口)が設けられている乗りかご10に適用可能である。実施形態4の天井構造36は、遮蔽板18をブラケット16に対して回転可能に支持する構成となっている点以外は、実施形態1の天井構造12と基本的に同じ構造であり、同様の構成には同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図14〜図17を用いて実施形態4の天井構造36を説明する。実施形態4の天井構造36は、天井面10aに、かご上とかご内部とを連通可能とする扉38(例えば、救出口)が設けられている乗りかご10に適用可能である。実施形態4の天井構造36は、遮蔽板18をブラケット16に対して回転可能に支持する構成となっている点以外は、実施形態1の天井構造12と基本的に同じ構造であり、同様の構成には同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
天井面10aに形成された扉38は、例えば、乗りかご10のかご扉10dが開動作できなくなった等の緊急時に乗りかご10の上方から乗りかご10内へ救助員の進入を許容したり、乗りかご10から乗員を救出したりするために利用される。また、作業員が乗りかご10のかご上で作業する際の乗りかご10内部からかご上に出る場合の進入口として利用される場合もある。
天井構造36は、他の実施形態と同様に、天井面10aに固定可能なブラケット16と、ブラケット16に対して第一の方向Xに移動(スライド)可能な遮蔽板18と、第2係合部18bと第1係合部16cとを締結する締結部材20とで構成されている。
ブラケット16は、図14に示すように、天井面10aにおいて、例えば扉38を挟むように、一対で固定される。ブラケット16は、他の実施形態のブラケット16と同様に、ステンレスやアルミニウム等の金属板や樹脂板等で形成される。図15に示すように、天井構造36のブラケット16において、吊下部16aおよび吊下部の下部に形成された第1係合部16c等の基本形状や基本機能は、図3に示すブラケット16と同様であり、詳細な説明は省略する。
上述したように、実施形態4の天井構造36は、扉38から作業者(救助者)が侵入する場合がある。その場合、かご上から遮蔽板18をブラケット16から外す必要がある。また、遮蔽板18をブラケット16から外す際に、乗りかご10の内部に外した遮蔽板18が落下しないようにする機械的構造を備えることが望ましい。そこで、天井構造36の遮蔽板18は、他の実施形態の遮蔽板18のようにブラケット16から完全に分離する構造ではなく、遮蔽板18の第2係合部18bとブラケット16の第1係合部16cとが第二の姿勢(非載置)になった場合に、ブラケット16の一部で支持する構造を備える。
具体的には、図15〜図17に示すように、ブラケット16は、吊下部16aの第一の方向Xの一方の端部で第一の方向Xに延びる長穴部16fを備える。また、ブラケット16には、扉38を介して遮蔽板18の取り外し作業を行う作業者が第2係合部18bと第1係合部16cとを締結する締結部材20に接触できるように、締結部材20の位置に対応した位置に作業窓部16gが形成されている。
一方、遮蔽板18は、遮蔽板ブラケット18eの第一の方向Xの端部で長穴部16fの形成位置と対応する位置で、吊下部16aに沿って(第二の方向Yに沿って)延びる軸フォルダ18gを備える。軸フォルダ18gには、長穴部16fに挿入可能な回転軸18hが設けられている。回転軸18hが長穴部16fに挿入されることにより、遮蔽板18はブラケット16に対して回転軸18hを回転中心として、閉位置と開位置との間を回転移動可能となる。また、遮蔽板18の遮蔽本体部18aの上面(天井面10aと対面する面)には、遮蔽板18を第一の方向Xに移動させたり、回転移動させたりする場合に、作業者が把持可能な取っ手18iが設けられている。
このように構成される天井構造36における遮蔽板18の開閉操作手順を図16、図17を用いて説明する。なお、図16、図17は、図15を矢印A方向から見た図である。図16は、遮蔽板18が閉位置にある場合を示す模式図である。この場合、回転軸18hは長穴部16fと係合した状態で、第一の方向XのX1側に移動している。つまり、第2係合部18bが第1係合部16cに載置された第一の姿勢の状態(図6参照)であり、締結部材20により締結された状態である。図16の状態は、例えば、図7に示す天井構造12の状態と同じであり、遮蔽本体部18a上に配置された照明装置14や第2係合部18bと第1係合部16cとを締結する締結部材20等が乗りかご10の乗員22から隠蔽される。したがって、実施形態1の天井構造12と同様に悪戯の防止、抑制が容易に実現できる。
図17は、遮蔽板18が開位置にある場合を示す模式図である。乗りかご10のかご上から遮蔽板18を開状態にする手順を説明する。まず、乗りかご10のかご上に乗った作業者(救出者)が扉38を開放する。続いて、開放された連通口38aから手を差し込み、さらに作業窓部16gを介して締結部材20を外す。そして、取っ手18iを把持して遮蔽板18を、第一の方向XのX2側に移動(スライド)させる。このとき、遮蔽板18側に設けられている回転軸18hは長穴部16fに沿ってX2側に移動する。それにより、遮蔽板18は、第2係合部18bが第1係合部16cから外れる(非載置)状態の第二の姿勢になる(図5参照)。つまり、遮蔽板18は、回転軸18h以外の拘束が外れ、回転軸18hを中心として、図17に示すように回転して、開状態となる。この状態で、作業者(救出者)は、乗りかご10のかご上からかご内部に進入可能となり、乗りかご10の内部にいた乗員22を救助したり、かご内に降りてメンテナンス作業等をしたりすることができる。
一方、かご上から遮蔽板18を閉状態にする場合は、連通口38aから手を差し込み、遮蔽板18の取っ手18iを把持して、遮蔽板18を回転軸18hを中心に回転させて閉める。この場合、図5に示すように、第1係合部16cと凹状部18cとが対面するように遮蔽板18の第一の方向Xの位置合わせを行い、第2係合部18bを第1係合部16cの上面側に移動させ、さらに第一の方向XのX1側に移動(スライド)させる。そして、作業窓部16gを介して締結部材20により第2係合部18bと第1係合部16cとを締結し、扉38を閉めて作業を完了する。
なお、乗りかご10のかご内部から遮蔽板18の開操作を行い、照明装置14のメンテナンス作業を行ったり、扉38を開いて連通口38aからかご上に出たりする場合は、他の実施形態と同様に、乗りかご10の内部から手を伸ばし、遮蔽本体部18aの上面側の締結部材20を外し、遮蔽板18を第一の方向XのX2側に移動させて、遮蔽本体部18aを回転軸18hを中心に回転させることにより、図17と同様な遮蔽板18の開状態を実現できる。そして、照明装置14のメンテナンス作業を行ったり、乗りかご10の内部側から扉38を開き乗りかご10のかご上に出たりすることができる。また、乗りかご10のかご内部から遮蔽板18の閉操作をする場合には、扉38が開いている場合には扉38を閉じ、遮蔽板18を押し上げて、図5に示すように、第1係合部16cと凹状部18cとが対面するように遮蔽板18の第一の方向Xに関する位置合わせを行い、第2係合部18bを第1係合部16cの上面側に移動させ、さらに第一の方向XのX1側に移動(スライド)させる。そして、締結部材20により第2係合部18bと第1係合部16cとを締結すれば、図16の状態に復帰させることができる。
このように、天井面10aに扉38を有する乗りかご10に適用可能な天井構造36においても、他の実施形態と同様に、ブラケット16に対する遮蔽板18の着脱操作を容易に行うことができる。また、乗りかご10内の乗員22を救出する際もかご上側から遮蔽板18を第一の方向Xに移動(スライド)させるのみで外すことができるので、迅速な救出活動を実施することができる。また、天井構造36においても、乗りかご10の乗員22からは、第2係合部18b、第1係合部16c、締結部材20、照明装置14等が同様に隠蔽され、悪戯防止構造を得ることができる。なお、天井構造36に対して、図8に示す透過光板26を装着することが可能で、同様な効果を得ることができる。透過光板26を装着する構造の場合、照明装置14は、図9に示すように、天井面10aに配置される。また、透過光板26を装着する構成の場合、かご上から透過光板26を外す場合がある。この場合、透過光板26の落下を防止するために、図12で説明した第3係合部32および第4係合部34を備えることが望ましい。この場合、遮蔽板18を図17のように開状態にしても透過光板26が意図せず脱落することが防止できる。また、透過光板26の上面側(連通口38a側)からの取り扱いを容易にするために、透過光板26の上面側に取っ手18iと同様な取っ手を設けてもよい。
<設置作業例>
図18、図19を用いて既設の乗りかご10の天井面10aに例えば実施形態2の天井構造24を追加設置する設置作業例を示す。まず、既設の乗りかご10の天井面10aに、ブラケット16およびフレーム部材28の設置位置に対応する固定穴40を設ける。固定穴40には、例えば圧入、接着、溶接等によりナットを固定する。そして、固定穴40に設けたナットを用いてブラケット16およびフレーム部材28を天井面10aにボルト等で固定する。その後、図19に示すように、透過光板26をフレーム部材28の載置部28aに載せると共に、遮蔽板18をブラケット16に装着することで、併せて透過光板26の固定を行う。
図18、図19を用いて既設の乗りかご10の天井面10aに例えば実施形態2の天井構造24を追加設置する設置作業例を示す。まず、既設の乗りかご10の天井面10aに、ブラケット16およびフレーム部材28の設置位置に対応する固定穴40を設ける。固定穴40には、例えば圧入、接着、溶接等によりナットを固定する。そして、固定穴40に設けたナットを用いてブラケット16およびフレーム部材28を天井面10aにボルト等で固定する。その後、図19に示すように、透過光板26をフレーム部材28の載置部28aに載せると共に、遮蔽板18をブラケット16に装着することで、併せて透過光板26の固定を行う。
このように、既設の乗りかご10に天井構造24を追加設置する場合、その作業の全ては、乗りかご10の内部側で行うことができる。したがって、作業効率がよいとともに、既設の乗りかご10の天井面10aの意匠の変更を容易に行うことができる。なお、図18の場合、ブラケット16とフレーム部材28とは、それぞれ別部品として構成する例を示している。変形例においては、ブラケット16とフレーム部材28を一体化(ユニット化)してもよい。この場合、天井構造24を追加設置する場合の作業性がさらに向上する。また、ユニット化されたブラケット16とフレーム部材28に、遮蔽板18や透過光板26も固定可能となり、全体をユニット化できる。その結果、設置のための天井構造24の運搬作業が容易になるとともに、非設置時の保管スペースの省スペース化を行うことができる。なお、実施形態3の天井構造30に関しても同様である。
なお、上述した各実施形態において、図3に示すように、複数の第2係合部18bを遮蔽板ブラケット18eで一体化している例を示したが、第2係合部18bは、第1係合部16cと対応する位置に個別に設けてもよい。同様に、図12において、第3係合部32と係合する第4係合部34を長尺の本体部34aに形成する例を示したが、第3係合部32の位置に対応させて、短尺の開口部34bを複数形成するようにしてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…乗りかご、10a…天井面、12,24,30,36…天井構造、14…照明装置、16…ブラケット、16a…吊下部、16c…第1係合部、16f…長穴部、18…遮蔽板、18a…遮蔽本体部、18b…第2係合部、18f…遮蔽周縁部、18h…回転軸、18i…取っ手、20…締結部材、22…乗員、26…透過光板、26a…開口部、26b…透過光板周縁部、28…フレーム部材、32…第3係合部、34…第4係合部、38…扉、X…第一の方向、Y…第二の方向。
Claims (5)
- エレベータの乗りかごの天井面に固定可能で当該天井面に沿う第一の方向に延びるとともに前記天井面から離れる第二の方向に延びる吊下部と、前記吊下部の下部から前記第一の方向に沿って配列される凸形状の複数の第1係合部と、を含むブラケットと、前記複数の第1係合部が前記第一の方向に並ぶことで形成される凹領域を前記第二の方向に移動可能であって前記第1係合部の上面に載置される第一の姿勢と前記上面に非載置となる第二の姿勢とを取り得るように前記第一の方向に沿って配列される凸形状の複数の第2係合部と、当該第2係合部が固定されて前記第一の方向に移動することで前記第一の姿勢と前記第二の姿勢とを切り替え可能であるとともに、前記ブラケットに対して前記第二の方向に位置して前記第1係合部と前記第2係合部および前記乗りかごの内部を照明する照明装置を前記乗りかごの乗員視界から隠蔽可能とする遮蔽本体部と、を含む遮蔽板と、前記第一の姿勢で前記第1係合部と前記第2係合部とを締結可能な締結部材と、を備えるエレベータの天井構造。
- 前記遮蔽板の遮蔽周縁部と前記乗りかごの側壁との間に架け渡し可能で、前記天井面と前記遮蔽板との間に配置された照明装置からの光を透過可能な透過光板を備える請求項1に記載のエレベータの天井構造。
- 前記透過光板は、前記側壁に形成された第3係合部と係合可能で前記第一の方向に沿って延びる第4係合部を透過光板周縁部に備え、前記透過光板は、前記第一の方向に移動することで、前記第3係合部と前記第4係合部との係合を解除可能である請求項2に記載のエレベータの天井構造。
- 前記天井面の天井周縁部に装着可能で、前記第一の方向に沿って前記透過光板の透過光板周縁部を支持可能な支持部を備えるフレーム部材を備える請求項2または請求項3に記載のエレベータの天井構造。
- 前記ブラケットは、前記天井面に形成された開口部を覆う開閉可能な扉に対応する位置で、前記第一の方向と直交する方向に一対で設けられるとともに、前記第一の方向の一方端部に前記第一の方向に延びる長穴部を備え、前記遮蔽板は、前記第一の方向の一方端部に前記長穴部に挿入されて前記第一の方向に移動可能であるとともに、回動可能である回転軸を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベータの天井構造。
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