JP6380728B2 - 投影走査露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents

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本発明は、マスクを介して基板を露光する露光方法、及びこの露光方法を使用するデバイス製造方法に関する。
例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示装置の表示部であるフラットパネルのようなパネルを製造するための製造工程中で、フォトレジストが塗布されたガラスプレート等の基板にマスクパターンの像を露光するために、例えば一括露光型又は走査露光型の露光装置(以下、パネル露光装置という。)が使用されている。
従来、パネルの製造工程では、基板上に異なる大きさの複数のパネルを形成するために、パネル露光装置において、基板上にそれらの異なる大きさのパネル用のパターンを個別に露光することがあった。
最近、大きさの異なる様々なパネルが使用されるようになってきており、パネル露光装置においては、そのように大きさの異なるパネル用のパターンを高いスループット(生産性)で露光することが求められている。
本発明の態様は、このような事情に鑑み、互いに大きさの異なるパネル用のパターンを基板に効率的に露光することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、投影光学系を介して照明光を基板に照射する投影走査露光方法であって、第1パネル用マスクパターンと、その第1パネル用マスクパターンとは異なる大きさの第2パネル用マスクパターンとが、第1方向へ並んで形成されたマスクを準備することと、第1パネルが形成される第1領域と、その第1パネルとは異なる大きさの第2パネルが形成される第2領域とを有するその基板を準備することと、その基板とそのマスクとを、その照明光に対して、その第1方向とは交差する第2方向へ相対移動させながら走査露光することと、を含み、その走査露光することでは、そのマスクのその第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部及びその第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部を、その照明光を介して、その基板のその第1領域の少なくとも一部及びその第2領域の少なくとも一部を同時に投影しながら走査露光する投影走査露光方法が提供される。
第2の態様によれば、第1パネル用マスクパターンと、その第1パネル用マスクパターンとは異なる大きさの第2パネル用マスクパターンとが形成されたマスクを準備することと、第1パネルが形成される第1領域と、その第1パネルとは異なる大きさの第2パネルが形成される第2領域とを有する基板を準備することと、1回の露光で、そのマスクのその第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部及びその第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部を介して、その基板のその第1領域の少なくとも一部及びその第2領域の少なくとも一部を露光することと、を含む露光方法が提供される。
の態様によれば、本発明の態様の投影走査露光方法又は露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成されたその基板を処理することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、1回の露光で、第1パネル用マスクパターン及び第2パネル用マスクパターンを介して基板の第1領域及び第2領域を露光するため、互いに大きさの異なるパネル用のパターンを基板に効率的に露光できる。
実施形態の一例に係る露光装置の概略構成を示す斜視図である。 (A)は図1中の複数の部分投影光学系及び視野絞りの配置の一例を示す平面図、(B)は複数の露光領域により基板を露光している状態を示す平面図、(C)は基板上に継ぎ合わせて露光している状態を示す平面図である。 (A)は複数のマスクパターンの配置の一例を示す平面図、(B)は基板の複数のパターン形成領域の配置の一例を示す平面図である。 (A)はマスクパターンのうち1回目の露光で選択される範囲を示す平面図、(B)は基板上で1回目に露光される領域を示す平面図である。 (A)はマスクパターンのうち2回目の露光で選択される範囲を示す平面図、(B)は基板上で2回目に露光される領域を示す平面図である。 (A)はマスクパターンのうち3回目の露光で選択される範囲を示す平面図、(B)は基板上で3回目に露光される領域を示す平面図である。 (A)はマスクパターンのうち4回目の露光で選択される範囲を示す平面図、(B)は基板上で4回目に露光される領域を示す平面図である。 基板上で5回目〜8回目に露光される領域を示す平面図である。 (A)はマスクパターンの配置の他の例を示す平面図、(B)は基板の複数のパターン形成領域の配置の他の例を示す平面図である。 電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
本発明の実施形態の一例につき図1〜図8を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置EXの概略構成を示す。露光装置EXは、フォトレジスト(感光材料)が塗布された矩形の平板状のガラス(ガラスプレート)よりなる基板PにマスクMのパターンの像を露光する走査露光方式のパネル露光装置である。露光装置EXで露光された基板Pは、一例として、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の薄型表示装置の表示部であるフラットパネルのようなパネルを製造するために使用される。露光装置EXは、それぞれマスクMのパターンの像を基板Pの表面に投影する複数(本実施形態では一例として7つ)の部分投影光学系PLA,PLB,PLC,PLD,PLE,PLF,PLG(図2(A)参照)を有するマルチレンズ型の投影システムPS(投影光学系)を備えている。以下、投影システムPSに対して合焦されているときの基板Pの表面に垂直にZ軸を取り、その表面に平行な平面内で走査露光時のマスクM及び基板Pの走査方向に沿ってX軸を、X軸に直交する方向(非走査方向)に沿ってY軸を取って説明する。
図1において、露光装置EXは、露光用の照明光(露光光)ELを発生する例えば超高圧水銀ランプからなる光源10と、照明光ELでマスクMのパターン面の部分投影光学系PLA〜PLGと同じ個数の照明領域IRA〜IRGを均一な照度分布で照明する照明系ISと、マスクMをマスクホルダ(不図示)を介してXY平面に平行に保持して移動するマスクステージ21と、基板Pを保持して移動する基板ステージ22と、を備えている。
さらに、露光装置EXは、マスクステージ21の位置情報を計測する複数軸のレーザ干渉計23Aと、基板ステージ22の位置情報を計測する複数軸のレーザ干渉計23Bと、レーザ干渉計23A,23Bの計測結果に基づいてマスクステージ21及び基板ステージ22を同期して駆動するリニアモータ等を含む駆動系(不図示)と、基板ステージ22に設けられて、必要に応じて、基板Pの表面のY方向(非走査方向)の露光可能な領域を制限する1対のそれぞれX方向に平行なエッジ部を有する平板状の基板側ブラインド41A,41Bと、基板側ブラインド41A,41BのY方向の位置を制御する駆動部42A,42Bと、アライメント系(不図示)と、装置全体の動作を統括的に制御する主制御装置(不図示)と、を備えている。なお、説明の便宜上、図1において、基板側ブラインド41A,41Bは2点鎖線で表されている。また、基板側ブラインド41A,41Bの駆動部は、投影システムPSを支持する光学系フレーム(不図示)で支持してもよい。
そして、光源10から射出された照明光ELは、楕円鏡、ミラー、シャッタ(不図示)、及び波長選択フィルター(不図示)を介して集光光学系11に入射する。集光光学系11を通過した照明光ELは、分岐光学系13の入射端12に入射し、部分投影光学系PLA〜PLGと同じ個数の分岐光学系13の射出端14A〜14Gから射出された照明光ELは、それぞれ対応する部分照明系ILA〜ILGを介して台形状の照明領域IRA〜IRGを照明する。なお、本実施形態では、部分投影光学系PLA〜PLGの物体面側の視野は、部分投影光学系PLA〜PLG中の視野絞り35A〜35G(図2(A)参照)によって規定されるため、照明領域IRA〜IRGとは、視野絞り35A〜35Gの開口35Aa等と共役な領域を意味している。部分照明系ILA〜ILGは、それぞれコリメートレンズ、フライアイインテグレータ(オプティカルインテグレータ)、及びコンデンサーレンズ等を有する。集光光学系11から部分照明系ILA〜ILGまでの光学部材を含んで照明系ISが構成されている。
図1において、マスクMの照明領域IRA〜IRGからの照明光は、各照明領域に対応するようにY方向に沿って2列に配列された複数の部分投影光学系PLA〜PLGからなる投影システムPSに入射する。部分投影光学系PLA〜PLGは照明領域IRA〜IRG中のパターンの像を対応する台形状の露光領域PRA〜PRG(図2(B)参照)に形成する。部分投影光学系PLA〜PLGは、互いに同一構成で一例としてZ方向に配列された2段の反射屈折系を有するほぼ両側にテレセントリックで高精細な結像光学系である。また、部分投影光学系PLA〜PLGは、それぞれ一例として中間結像を行うとともに、マスクパターンの等倍の正立正像を基板P上に形成する。
一例として、部分投影光学系PLDは、マスクMからの光をシフトする像シフタ31Aと、マスクMのパターンの一次像を形成する第1反射屈折系を構成する第1屈折系33A及び凹面鏡34Aと、マスクMからの光をその第1反射屈折系に向け、その第1反射屈折系からの光を−Z方向に向ける第1直角プリズム32Aと、その一次像の近傍に配置された視野絞り35Dと、その一次像の二次像を基板P上に形成する第2反射屈折系を構成する第2屈折系33B及び凹面鏡34Bと、一次像からの光をその第2反射屈折系に向け、その第2反射屈折系からの光を基板P側に向ける第2直角プリズム32Bと、基板Pに入射する光をシフトする像シフタ31Bとを備えている。像シフタ31A,31Bは例えば複数の平行平面板よりなる。なお、マルチレンズ型の投影システムの詳細な構成の一例は、例えば特開2013−105865号公報に開示されている。
また、投影システムPSを構成する部分投影光学系PLA〜PLGの個数は、露光されるマスクMが大きくなるほど多くすることができ、投影システムPSは例えば11個の部分投影光学系(1列目が5個及び2列目が6個)を備えてもよい。このように、部分投影光学系PLA等の個数は任意であり、部分投影光学系PLA等の構成は任意である。
図2(A)に示すように、部分投影光学系PLA〜PLGは、Y方向に配置された第1列の3個の部分投影光学系PLA,PLB,PLCと、それらに対向するように−X方向に配置されるとともに、Y方向に半周期ずれて配置された第2列の4個の部分投影光学系PLD,PLE,PLF,PLGとに分かれて、光学系フレーム(不図示)に支持されている。また、部分投影光学系PLA〜PLGの中間結像面の近傍に、視野絞り35A〜35Gが配置され、視野絞り35A〜35Gに設けられたY方向に平行なエッジ部を上辺及び底辺とする台形状の開口35Aa〜35Gaによって、露光領域PRA〜PRGの形状が規定される。
図2(B)に示すように、第2列の部分投影光学系PLD〜PLGの露光領域PRD〜PRGは、−X方向側を底辺とする台形状であり、第1列の部分投影光学系PLA〜PLCの露光領域PRA〜PRCは、Y方向に関して露光領域PRD〜PRGの間に位置しているとともに、露光領域PRA〜PRCは、+X方向側を底辺とする台形状である。また、例えば+X方向に向かって全部の露光領域PRA〜PRGを見ると、1列目の露光領域PRA〜PRCの傾斜した2つの辺の部分(Y方向の幅dの部分)は、それぞれ2列目の露光領域PRD,PRE、PRE,PRF、PRF,PRGの傾斜した辺の部分と重なっている。
また、部分投影光学系PLA〜PLGは、それぞれマスクパターンの等倍の正立正像を基板P上に形成するため、照明領域IRA〜IRGの形状及び配列は、露光領域PRA〜PRGの形状及び配列と同じである。このため、露光領域PRA〜PRG(照明領域IRA〜IRG)はY方向に隙間なく配置されている。そこで、照明領域IRA〜IRGのパターンの投影システムPSによる像で基板Pを露光しつつ、マスクステージ21によって照明領域IRA〜IRGに対してマスクMを+X方向(又は−X方向)に移動することと、基板ステージ22によって露光領域PRA〜PRGに対して基板Pを+X方向(又は−X方向)に移動することとを同期して行うことで、マスクMの全面のパターンを1回の走査露光で基板Pの一つのパターン形成領域に隙間なく露光できる。
また、本実施形態において、図2(A)に示すように、1列目のY方向の両端の視野絞り35A,35Cの台形状の開口35Aa,35CaのY方向の外側の傾斜した辺に平行なエッジ部を有するシャッタ部36A,36Cが、駆動部37A,37CによってY方向の位置を制御できるように配置されている。例えば駆動部37Cによって、シャッタ部36Cを点線で示す位置38Aまで移動して、開口35Caの一部を遮光することによって、視野絞り35Cによって規定される台形状の露光領域PRC(図2(B)参照)の+Y方向の傾斜した辺のY方向の位置(露光領域PRCのY方向の長さ)を調整できる。また、一例として、シャッタ部36A,36Cをそれぞれ+Y方向又は−Y方向に移動することによって、中央の視野絞り35Bの開口のY方向のエッジ部の位置を制御することも可能である。さらに、シャッタ部36A,36Cで開口35Aa,35Ca等の全面を覆って、開口35Aa,35Ca等を閉じることによって、対応する露光領域PRA〜PRCをオフ状態(露光用の照明光が照射されない状態)にすることも可能である。
さらに、本実施形態では、一例として、2列目のY方向の両端の視野絞り35D,35Gの台形状の開口35Da,35GaのY方向の外側の傾斜した辺に平行なエッジ部を有するシャッタ部36D,36Gが、駆動部37D,37GによってY方向の位置を制御できるように配置されている。そして、シャッタ部36D,36Gをそれぞれ+Y方向又は−Y方向に移動することによって視野絞り35D〜35Gの開口35Da等のY方向のエッジ部の位置を制御することができる。さらに、例えば駆動部37Gによって、シャッタ部36Gを点線で示す位置38Bまで移動して、開口35Gaを閉じることによって、視野絞り35Gに対応する露光領域PRGをオフ状態にすることもできる。なお、このように露光領域PRA〜PRGをオフ状態にできる場合には、基板側ブラインド41A,41Bは必ずしも使用する必要がない。
また、図2(B)に示すように、一例として、基板側ブラインド41A,41Bで露光領域PRGの+Y方向の傾斜部より+Y方向の領域、及び露光領域PREよりも−Y方向の領域を覆い、シャッタ部36Aの像36APで露光領域PRAをオフにした状態(シャッタ部36Aで視野絞り35Aの開口35Aaを閉じた状態)で、露光領域PRA〜PRGに対して基板Pを矢印で示すように+X方向に走査して、基板Pのあるパターン形成領域43Aにあるマスクパターンを露光する場合を想定する。露光領域PREの外側の傾斜部で露光される領域が継ぎ部44Aとなる。
次に、一例として、基板Pを+Y方向に所定距離だけ移動し、図2(C)に示すように、基板側ブラインド41A,41Bで露光領域PRGの−Y方向の端部より+Y方向の領域、及び露光領域PRDの中央よりも−Y方向の領域を覆い、シャッタ部36Cの像36CPで露光領域PRCの+Y方向の傾斜部の位置を変化させた状態(シャッタ部36Cで視野絞り35Cの開口35Caの一部を覆った状態)で、露光領域PRA〜PRGに対して基板Pを矢印で示すように−X方向に走査して、基板Pのパターン形成領域43Aに継ぎ部44Aを挟んで隣接するパターン形成領域43Bにそのマスクパターンを露光する。この場合、継ぎ部44Aでは、露光量が他の領域と同じ露光量になるように二重露光が行われるため、継ぎ部44Aに不要な境界線等が現れることがない。さらに、シャッタ部36CのY方向の位置によって、露光領域PRA〜PRGに対する継ぎ部44AのY方向の相対位置を制御できるため、マスクパターンに応じて継ぎ部44Aの位置を最適な位置に設定できる。
次に、本実施形態で使用されるマスクMに形成されたパターン、及び露光対象の基板Pのパターン形成領域の配置の一例につき説明する。
図3(A)は、図1のマスクステージ21に保持されたマスクMに形成された複数のパターンの配置の一例を示し、図3(B)は、図1の基板ステージ22に保持された基板Pの複数のパターン形成領域の配置の一例を示す。図3(A)、(B)における座標系(X,Y)は、図1の露光装置EXの座標系(X,Y)と同じである。
図3(A)において、マスクMは、一例としてX方向の幅が1〜2m程度(例えば1400mm)、Y方向の幅が1〜1.5m程度(例えば1220mm)の矩形の平板状であり、マスクMのパターン面のパターン領域内に、第1のパネルを形成するためのX方向に細長い長方形のパネル形成用パターン51と、第1のパネルと異なる大きさの第2のパネルを形成するためのX方向に長い長方形のパネル形成用パターン52とがY方向に並列に形成されている。パネル形成用パターン51のX方向の幅LX1は、マスクMのX方向の幅よりもわずかに小さく、Y方向の幅LY1は、マスクMのY方向の幅の1/3程度である。また、パネル形成用パターン52のX方向の幅LX2は、パネル形成用パターン51の幅LX1よりもわずかに小さく、Y方向の幅LY3は、マスクMのY方向の幅の2/3よりもわずかに小さい程度である。また、一例として、マスクMのパターン領域内でパネル形成用パターン51,52の周囲の領域は遮光領域である。
一例として、製造対象の第1及び第2のパネルが液晶ディスプレイ用である場合、パネル形成用パターン51は、例えばX方向及びY方向に格子状に周期的に配列された多数のTFT(thin-film-transistor)を形成するためのパターン、X方向及びY方向に格子状に周期的に配列された多数の画素電極を形成するためのパターン、多数のゲート配線を形成するためのパターン、又は多数のデータ配線等を形成するためのパターン等である。この場合、パネル形成用パターン51は、例えば所定の基本となるパターンをX方向及び/又はY方向にそれぞれ所定の周期で繰り返して形成される周期的なパターンであり、パネル形成用パターン51は、少なくともY方向に一定であるか、又は所定の基本となるパターンをY方向に所定の周期PT1(例えば数μm〜数10μm程度のラインアンドスペースの周期)が数mm〜数100mmにわたって繰り返して形成されるパターンである。以下では、一例としてパネル形成用パターン51は、Y方向に周期PT1の周期的パターンであるとする。この場合、パネル形成用パターン51の等倍の像を、その周期PT1の整数倍だけY方向にずらして、繋ぎ合わせながら露光することで、パネル形成用パターン51の像よりも大きいパネルを製造できる。
同様に、パネル形成用パターン52も、少なくともY方向に一定であるか、又は所定の基本となるパターン(パネル形成用パターン51の基本となるパターンと異なる大きさでもよい)をY方向に所定の周期PT2(例えば数μm〜数10μm程度のラインアンドスペースの周期)が数mm〜数100mmにわたって繰り返して形成されるパターンである。以下では、一例としてパネル形成用パターン52は、Y方向に周期PT2の周期的パターンであるとする。このとき、パネル形成用パターン52の等倍の像を、その周期PT2の整数倍だけY方向にずらして、繋ぎ合わせながら露光することで、パネル形成用パターン52の像よりも大きいパネルを製造できる。なお、パネル形成用パターン51の周期PT1と、パネル形成用パターン52の周期PT2とは異なっていてもよい。
また、図3(B)において、基板Pは、一例としてX方向の幅が2〜3m程度(例えば2200mm)、Y方向の幅が2〜3m程度(例えば2500mm)の矩形の平板状であり、基板Pの表面の+Y方向の端部の領域に、それぞれ第1のパネルPN1を形成するための互いに同じ大きさのX方向に細長い長方形のパターン形成領域61A,61Bが確保され、パターン形成領域61A,61Bに対して−Y方向に隣接するように、それぞれ第2のパネルPN2を形成するための互いに同じ大きさのY方向に細長い長方形のパターン形成領域62A,62Bが確保されている。なお、基板Pのパターン形成領域61A,61B及び62A,62Bは、基板Pが1回目のリソグラフィ工程を経る前の状態では、パターンの無い領域と同じである。そして、基板Pが1回目のリソグラフィ工程を経た後では、パターン形成領域61A,61B及び62A,62Bにはそれぞれ1層目の回路パターンが形成されており、その周辺にはアライメントマーク(不図示)が形成されている。そして、2回目以降のリソグラフィ工程中で露光装置EXがマスクMを介して基板Pを露光するときには、予めそのアライメントマークの位置を検出することで、それまでの工程でパターン形成領域61A,61B及び62A,62Bに形成されている回路パターンに対して高精度に重ね合わせるように露光が行われる。
基板Pに形成される第1のパネルPN1のX方向の幅LX1は、マスクMのパネル形成用パターン51のX方向の幅と同じであり、第1のパネルPN1のY方向の幅LY1は、パネル形成用パターン51のY方向の幅LY1の1.5倍程度である。また、第2のパネルPN2のX方向の幅LX2は、マスクMのパネル形成用パターン52のX方向の幅と同じであり、第2のパネルPN2のY方向の幅LY4は、パネル形成用パターン52のY方向の幅LY3の2.5倍程度である。
次に、本実施形態の露光装置EXを用いて、図3(A)のマスクMのパターンを図3(B)の基板Pの複数のパターン形成領域に露光する方法の一例につき説明する。このための準備工程として、パネルPN1,PN2で必要な回路パターンに基づいて、マスクMのパネル形成用パターン51,52の設計が行われる。そして、この設計に基づいて、例えば電子線描画装置等を用いるリソグラフィ工程によって、マスクMにパネル形成用パターン51,52が形成される。マスクMはマスクステージ21にロードされる。また、図3(B)の基板Pが用意され、基板Pの表面にコータ・デベロッパ(不図示)によってフォトレジストが塗布され、その後、基板Pは基板ステージ22にロードされる。マスクMのパネル形成用パターン51,52の形状及び配置、Y方向のそれぞれの周期の情報、並びに基板Pのパターン形成領域61A,61B,62A,62Bの配置の情報は、露光装置EXの主制御装置(不図示)の記憶装置内の露光データファイルに記録されている。
そして、一例として、まず図4(A)に示すように、マスクMのパターンのうち、パネル形成用パターン52の一部を露光すべきパターンの領域(以下、選択領域という。)54Aとして選択する。このためには、露光領域PRA〜PRG(Y方向に関して、図1の照明領域IRA〜IRGと同じ位置にある)とマスクMとのY方向の関係が図4(A)の場合には、図4(B)に2点鎖線で示す基板側ブラインド41A,41Bによって、露光領域PRDの−Y方向の傾斜部から−Y方向の部分と、露光領域PRBよりも+Y方向の部分とを遮光し、シャッタ部の像36GPで露光領域PRFをオフにすればよい。以下、このように図2(A)のシャッタ部36G等で視野絞り35Fの開口等を閉じることを、単にシャッタ部の像36GP等で露光領域PRF等をオフにするといい、シャッタ部36C等で視野絞り35Cの開口35Ca等の一部を覆うことを、単にシャッタ部36Cの像36CP等で露光領域PRC等の+Y方向の傾斜部の位置を制御するという。
そして、選択領域54Aの下方に、図4(B)の基板Pのパターン形成領域62Aの−Y方向の端部の部分領域62A1を位置決めし、図4(A)に示すように、露光用の照明光でマスクMを照明し、露光領域PRA〜PRGに対してマスクMを+X方向に走査し、基板Pを同期して走査することで、部分領域62A1に選択領域54A内のパターンの等倍の像が露光される。この際に、露光領域PRBの+Y方向の傾斜部で露光された領域54Aa内のパターンの像が基板P上で継ぎ部44Bとなる。
その後、図5(A)及び(B)に示すように、シャッタ部の像36DPで露光領域PRDの−Y方向の傾斜部の位置を制御し、シャッタ部の像36GPで露光領域PRFをオフにし、基板側ブラインド41A,41Bで露光領域PRDよりも−Y方向の領域及び露光領域PRBよりも+Y方向の領域を遮光して、マスクMのパネル形成用パターン52の一部を選択領域54Bとして選択する。
そして、選択領域54Bの下方に、基板Pのパターン形成領域62A内で部分領域62A1に対して継ぎ部44Bを共通領域として隣接する部分領域62A2を位置決めし、露光用の照明光でマスクMを照明し、露光領域PRA〜PRGに対してマスクMを−X方向に走査し、基板Pを同期して走査することで、部分領域62A2に選択領域54B内のパターンの等倍の像が露光される。この際に、露光領域PRDの−Y方向の傾斜部で露光された領域54Ba内のパターンの像が基板P上で継ぎ部44Bに重ねて露光される。このため、部分領域62A1に対する部分領域62A2のY方向へのずれ量は、パネル形成用パターン52のY方向の周期PT2の整数倍である。また、露光領域PRBの+Y方向の傾斜部で露光された領域54Bb内のパターンの像が基板P上で次の継ぎ部44Cとなる。
次に、図6(A)及び(B)に示すように、シャッタ部の像36DPで露光領域PRDの−Y方向の傾斜部の位置を制御し、シャッタ部の像36GPで露光領域PRGをオフにし、基板側ブラインド41A,41Bで露光領域PRDよりも−Y方向の領域及び露光領域PRCよりも+Y方向の領域を遮光して、マスクMのパネル形成用パターン51の一部及びパネル形成用パターン52の一部を選択領域54Cとして選択する。
そして、選択領域54Cの下方に、基板Pのパターン形成領域62A内で部分領域62A2に対して継ぎ部44Cを共通領域として隣接する部分領域62A3(ここでは、パターン形成領域62A内で未露光の部分)、及びパターン形成領域61A内で−Y方向の部分領域61A1を位置決めし、露光用の照明光でマスクMを照明し、露光領域PRA〜PRGに対してマスクMを+X方向に走査し、基板Pを同期して走査することで、部分領域62A3及び61A1内にそれぞれパネル形成用パターン52及び51内で選択領域54C内にあるパターンの等倍の像が露光される。
この際に、露光領域PRDの−Y方向の傾斜部で露光された領域54Ca内のパターンの像が基板P上で継ぎ部44Cに重ねて露光される。このため、部分領域62A2に対する部分領域62A3のY方向へのずれ量は、パネル形成用パターン52のY方向の周期PT2の整数倍である。また、露光領域PRCの+Y方向の傾斜部で露光された領域54Cb内のパターンの像が基板P上のパターン形成領域61A内で次の継ぎ部44Dとなる。
その後、図7(A)及び(B)に示すように、シャッタ部の像36DPで露光領域PRFの−Y方向の傾斜部の位置を制御し、基板側ブラインド41A,41Bで露光領域PRFよりも−Y方向の領域及び露光領域PRGのほぼ中央の位置よりも+Y方向の領域を遮光して、マスクMのパネル形成用パターン51の一部を選択領域54Dとして選択する。
そして、選択領域54Dの下方に、基板Pのパターン形成領域61A内で部分領域62A1に対して継ぎ部44Dを共通領域として隣接する部分領域61A2(ここでは、パターン形成領域61A内で未露光の部分)を位置決めし、露光用の照明光でマスクMを照明し、露光領域PRA〜PRGに対してマスクMを−X方向に走査し、基板Pを同期して走査することで、部分領域61A2内にパネル形成用パターン51内で選択領域54D内にあるパターンの等倍の像が露光される。
この際に、露光領域PRFの−Y方向の傾斜部で露光された領域54Da内のパターンの像が基板P上で継ぎ部44Dに重ねて露光される。このため、部分領域61A1に対する部分領域61A2のY方向へのずれ量は、パネル形成用パターン51のY方向の周期PT1の整数倍である。
その後、図8に示すように、パターン形成領域61A内の部分領域61A2を露光した場合と同様に、基板Pのパターン形成領域61B内の部分領域61B2にマスクMのパネル形成用パターン51内のパターンの像を露光し、パターン形成領域61A,62A内の部分領域61A1,62A3を露光した場合と同様に、基板Pのパターン形成領域61B,62B内の部分領域61B1,62B3にマスクMのパネル形成用パターン51,52内のパターンの像を露光する。さらに、パターン形成領域62A内の部分領域62A2を露光した場合と同様に、基板Pのパターン形成領域62B内の部分領域62B2にマスクMのパネル形成用パターン52内のパターンの像を露光し、パターン形成領域62A内の部分領域62A1を露光した場合と同様に、基板Pのパターン形成領域62B内の部分領域62B1にマスクMのパネル形成用パターン52内のパターンの像を露光することで、基板Pの全部のパターン形成領域61A,61B,62A,62Bに対する露光が終了する。この際に、パターン形成領域61B内の継ぎ部44E、及びパターン形成領域62B内の継ぎ部44F,44Gにおいても、それぞれ露光領域PRA〜PRGの傾斜部を介して二重露光が行われている。その後、基板Pはコータ・デベロッパ(不図示)に搬送されて、フォトレジストの現像が行われる。
この露光方法によれば、基板Pの全部のパターン形成領域61A,61B,62A,62BにマスクMのパターンを露光するために、全部で8回の露光(走査露光)を行うだけでよい。これに対して、例えばマスクMのパネル形成用パターン51及び52を互いに独立に基板Pに露光する場合には、パターン形成領域62Aに対するパネル形成用パターン52の露光が3回、パターン形成領域61Aに対するパネル形成用パターン51の露光が2回必要であるため、全部で10回の露光が必要になる。本実施形態の露光によれば、露光回数が20%減少できるため、露光工程のスループットをほぼ1/4(=2/8)、すなわちほぼ25%高めることができる。
上述のように、本実施形態の露光方法は、パネル形成用パターン51(第1パネル用マスクパターン)と、パネル形成用パターン51とは異なる大きさのパネル形成用パターン52(第2パネル用マスクパターン)とが形成されたマスクMを準備する工程と、第1のパネルPN1が形成されるパターン形成領域61A(第1領域)と、第1のパネルPN1とは異なる大きさの第2のパネルPN2が形成されるパターン形成領域62A(第2領域)とを有する基板Pを準備する工程と、を有する。さらに、その露光方法は、図6(A)及び(B)に示すように、露光装置EXによる1回の露光(走査露光)で、マスクMのパネル形成用パターン51の一部及びパネル形成用パターン52の一部を介して、それぞれ基板Pのパターン形成領域61Aの一部及びパターン形成領域62Aの一部を露光する工程を有する。
この露光方法によれば、1回の露光(本実施形態では走査露光)で、パネル形成用パターン51及び52を介して基板Pのパターン形成領域61A及び62Aを露光するため、基板Pの全部のパターン形成領域を露光するための露光回数を減少させることができ、互いに大きさの異なるパネル形成用パターン51,52を基板Pに効率的に露光できる。
なお、上述の実施形態では、以下のような変形が可能である。
まず、上述の実施形態では、1回の露光で、マスクMのパネル形成用パターン51,52のそれぞれの一部を介して、基板Pのパターン形成領域61A,62Aの一部を露光しているが、マスクMのパネル形成用パターン51,52の少なくとも一方の全部のパターンを介して、基板Pのパターン形成領域61A,62Aの一部、又はパターン形成領域61A,62Aの少なくとも一方の全部の領域を露光してもよい。
また、上述の実施形態では、継ぎ部44B〜44Dを重ねて露光するときに、シャッタ部36D,36G等を用いて露光領域PRD,PRG等の傾斜部の位置を制御する方法を使用しているが、継ぎ部44B〜44Dの少なくとも一つの露光を通常の露光方法(傾斜部の位置が制御されていない露光領域PRD,PRG等を使用する方法)で露光してもよい。
また、パネル形成用パターン51,52の構成によっては、継ぎ部44B〜44Dを設けることなく、単に近接して配置された部分領域62A1,62A2等に順に対応するマスクパターンを露光してもよい。
また、上述の実施形態とは異なるパターン配置のマスクを使用して、上述の実施形態とは異なるパターン形成領域の配置を有する基板を露光してもよい。
図9(A)は、図1のマスクステージ21に保持された他のマスクM1に形成された複数のパターンの配置の一例を示し、図9(B)は、図1の基板ステージ22に保持された他の基板P1の複数のパターン形成領域の配置の一例を示す。図9(A)、(B)における座標系(X,Y)は、図1の露光装置EXの座標系(X,Y)と同じである。マスクM1の大きさは図3(A)のマスクMと同様であり、基板P1の大きさは図3(B)の基板Pと同様である。
図9(A)において、マスクM1のパターン領域内に、第3のパネルを形成するためのX方向に細長い長方形のパネル形成用パターン55と、第3のパネルと異なる大きさの第4のパネルを形成するためのX方向に長い長方形のパネル形成用パターン56とがY方向に並列に形成されている。パネル形成用パターン55のX方向の幅LX3は、マスクM1のX方向の幅よりもわずかに小さく、Y方向の幅LY5は、マスクM1のY方向の幅の1/2程度である。また、パネル形成用パターン56のX方向の幅LX4は、パネル形成用パターン55の幅LX3の2/3よりもわずかに小さい程度であり、Y方向の幅LY7は、マスクM1のY方向の幅の1/2よりもわずかに小さい程度である。マスクM1上でパネル形成用パターン56にX方向に隣接する領域は金属膜等の遮光領域57とされている。一例として、製造対象の第3及び第4のパネルが液晶ディスプレイ用であり、パネル形成用パターン55,56は、Y方向に周期PT3,PT4の周期的パターンであるとする。周期PT3,PT4は互いに異なっていてもよい。
また、図9(B)において、基板P1の表面の+Y方向の端部の領域に、それぞれ第3のパネルPN3を形成するための互いに同じ大きさのX方向に細長い長方形のパターン形成領域63A,63Bが確保され、パターン形成領域63A,63Bに対して−Y方向に隣接するように、それぞれ第4のパネルPN4を形成するための互いに同じ大きさのY方向に細長い長方形の3個のパターン形成領域64A,64B,64Cが確保されている。
基板P1に形成される第3のパネルPN3のX方向の幅LX3は、マスクM1のパネル形成用パターン55のX方向の幅と同じであり、第3のパネルPN3のY方向の幅LY6は、パネル形成用パターン55のY方向の幅LY5よりわずかに大きい。また、第4のパネルPN4のX方向の幅LX4は、マスクM1のパネル形成用パターン56のX方向の幅と同じであり、第4のパネルPN4のY方向の幅LY8は、パネル形成用パターン56のY方向の幅LY7の4倍よりもわずかに小さい程度である。
図1の露光装置EXを用いてマスクM1のパネル形成用パターン55,56を基板P1のパターン形成領域63A,63B,64A〜64Cに露光する場合、まず、一例として、図9(A)のマスクM1のパネル形成用パターン55の一部を、図9(B)のパターン形成領域63Bの+Y方向の端部の部分領域63B2に露光する。その後、図9(A)に示すように、パネル形成用パターン55の−Y方向の部分、パネル形成用パターン56の全部、及び遮光領域57を含む矩形の点線で囲まれた領域を選択領域58とする。そして、マスクM1の選択領域58内のパターンを、基板P1のパターン形成領域63B内の未露光の部分領域63B1、及びパターン形成領域64Cの+Y方向の端部の部分領域64C4を含む点線で囲まれた領域65に露光する。部分領域63B2,63B1の境界部には継ぎ部(不図示。以下同様)が設けられている。
その後、一例として、基板P1のパターン形成領域64Cの部分領域64C3,64C2,64C1、パターン形成領域64Bの4つの部分領域64B1〜64B4、及びパターン形成領域64Aの4つの部分領域64A1〜64A4にそれぞれマスクM1のパネル形成用パターン56の少なくとも一部が露光される。また、パターン形成領域63Aの2つの部分領域63A1,63A2にパネル形成用パターン55の少なくとも一部が露光されることで、基板P1に対する露光が終了する。
この変形例によれば、マスクM1の選択領域58のパターンを基板P1の領域65に露光する際に、マスクM1の遮光領域57にも露光用の照明光が照射されるが、その照明光は遮光領域57に遮光されるため、基板P1上の部分領域64C4に+X方向に隣接するパターン形成領域64Bの部分領域64B4は露光されない。このように1回の露光(走査露光)で、マスクM1のパネル形成用パターン55,56のそれぞれの一部を基板P1のパターン形成領域63B及び64Cに露光できるため、全部の露光において、パネル形成用パターン55,56の一部を個別に露光する場合に比べて、少なくとも1回露光回数を減少させることができ、露光工程のスループットを向上できる。
なお、上述の実施形態では、マスクM,M1に2種類のパネル形成用パターンが形成されているが、マスクに3種類以上のパネル形成用パターンが形成されている場合にも、本発明を適用することで、露光効率を向上できる。
また、上述の実施形態では、マルチレンズ型で等倍の投影システムPSが使用されているが、投影システムPSとして単一の投影光学系を使用する場合にも本発明が適用できる。さらに、投影光学系の投影倍率が拡大又は縮小の場合にも本発明が適用できる。
また、上述の実施形態では、走査露光型の露光装置EXが使用されているが、一括露光型の露光装置(ステッパー等)で露光する場合にも本発明が適用できる。
また、上記の実施形態の露光装置EX又は露光方法を用いて、基板上に所定のパターン(TFTパターン等)を形成することによって、電子デバイス(マイクロデバイス)としての液晶ディスプレイ用のパネル(液晶表示パネル)を得ることもできる。以下、図10のフローチャートを参照して、この製造方法の一例につき説明する。
図10のステップS401(パターン形成工程)では、先ず、露光対象の基板上にフォトレジストを塗布して感光基板(基板P)を準備する塗布工程、上記の露光装置を用いてパネル用のマスク(例えばマスクMを含む)のパターンをその感光基板上の複数のパターン形成領域に露光する露光工程、及びその感光基板を現像する現像工程が実行される。この塗布工程、露光工程、及び現像工程を含むリソグラフィ工程によって、その基板上に所定のレジストパターンが形成される。このリソグラフィ工程に続いて、そのレジストパターンをマスクとしたエッチング工程、及びレジスト剥離工程等を経て、その基板上に所定パターンが形成される。そのリソグラフィ工程等は、その基板上のレイヤ数に応じて複数回実行される。
その次のステップS402(カラーフィルタ形成工程)では、赤R、緑G、青Bに対応した3つの微細なフィルタの組をマトリックス状に多数配列するか、又は赤R、緑G、青Bの3本のストライプ状の複数のフィルタの組を水平走査線方向に配列することによってカラーフィルタを形成する。その次のステップS403(セル組立工程)では、例えばステップS401にて得られた所定パターンを有する基板とステップS402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶セルを製造する。
その後のステップS404(モジュール組立工程)では、そのようにして組み立てられた液晶セルに表示動作を行わせるための電気回路、及びバックライト等の部品を取り付けて、液晶表示パネルとして完成させる。
上述の電子デバイスの製造方法によれば、上記の実施形態の露光装置又は露光方法を用いてマスクのパターンを基板に転写する工程(ステップS401の一部)と、この工程によりそのパターンが転写された基板をそのパターンに基づいて加工(現像、エッチング等)する工程(ステップS401の他の部分)とを含んでいる。
この製造方法によれば、マスクのパターンを効率的に基板に露光できるため、液晶表示パネルを効率的に製造できる。
なお、上述の電子デバイスの製造方法は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の他のディスプレイ用のパネル等を製造する場合にも適用できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
EX…露光装置、PS…投影システム、PLA〜PLG…部分投影光学系、M…マスク、P…基板、PRA〜PRG…露光領域、35A〜35G…視野絞り、36A,36C,36D,36G…シャッタ部、51,52…パネル形成用パターン、61A,61B…パターン形成領域、62A,62B…パターン形成領域

Claims (7)

  1. 投影光学系を介して照明光を基板に照射する投影走査露光方法であって、
    第1パネル用マスクパターンと、前記第1パネル用マスクパターンとは異なる大きさの第2パネル用マスクパターンとが、第1方向へ並んで形成されたマスクを準備することと、
    第1パネルが形成される第1領域と、前記第1パネルとは異なる大きさの第2パネルが形成される第2領域とを有する前記基板を準備することと、
    前記基板と前記マスクとを、前記照明光に対して、前記第1方向とは交差する第2方向へ相対移動させながら走査露光することと、を含み、
    前記走査露光することでは、前記マスクの前記第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部及び前記第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部を、前記照明光を介して、前記基板の前記第1領域の少なくとも一部及び前記第2領域の少なくとも一部を同時に投影しながら走査露光する投影走査露光方法。
  2. 前記走査露光することでは、前記基板の前記第1領域内の他部を、前記マスクの前記第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部に対向するように、前記基板を前記マスクに対して前記第1方向へ相対移動させ、前記マスクの前記第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部を、前記照明光を介して、前記基板の前記第1領域内の他部を露光する請求項1に記載の投影走査露光方法
  3. 前記走査露光することでは、前記基板の前記第2領域内の他部を、前記マスクの前記第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部に対向するように、前記基板を前記マスクに対して前記第1方向へ相対移動させ、前記マスクの前記第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部を、前記照明光を介して、前記基板の前記第2領域内の他部を露光する請求項1又は2に記載の投影走査露光方法。
  4. 前記走査露光において、前記第1領域と前記第2領域との何れか一方の領域外に照明光が照射されないよう、前記領域外を遮光する請求項1〜3のいずれか一項に記載の投影走査露光方法。
  5. 前記マスクを準備することでは、前記第2方向の長さが前記第1パネル用マスクパターンよりも前記第2パネル用マスクパターンが長く、前記第2方向に関して前記第2パネル用マスクパターンに隣接して設けられ前記照明光を遮光する遮光領域が形成された前記マスクを準備し、
    前記基板を準備することでは、前記第2パネルが形成される前記第2領域に対して、前記第2方向に対応する方向に隣接して、前記第2パネルが形成される第3領域を有する前記基板を準備する請求項1〜のいずれか一項に記載の投影走査露光方法。
  6. 前記走査露光することは、前記マスクの前記第1パネル用マスクパターンの少なくとも一部及び前記第2パネル用マスクパターンの少なくとも一部を、前記照明光を介して、それぞれ前記基板の前記第1領域の少なくとも一部及び前記第2領域の少なくとも一部を同時に走査露光するときに、前記基板の前記第3領域が露光されないよう前記マスクの前記遮光領域に照射される前記照明光が遮光される請求項に記載の投影走査露光方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の投影走査露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
    を含むデバイス製造方法。
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