JP6380067B2 - 空気圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気圧縮機に関するものであり、特にレシプロ型の空気圧縮機に関するものである。
レシプロ型の空気圧縮機は、動力源と、動力源から出力される駆動力によって往復駆動されるピストンと、ピストンを往復動可能に収容し、ピストンの往復動に伴って容積が変化するシリンダと、を含む。動力源には電動モータが用いられることがあり、この場合、電動モータから出力される回転駆動力は、コネクティングロッドを含む変換機構によって往復駆動力に変換されてピストンに伝達される。
シリンダ内のピストンが上死点から下死点に移動すると、シリンダの容積が拡大してシリンダ内が負圧になり、シリンダ内に空気が導入される。シリンダ内に導入された空気は、シリンダ内を下死点から上死点に移動するピストンによって圧縮され、圧力が高められる。圧縮された空気(高圧空気)は、所定の配管を介して空気タンクに送られ、該空気タンクに貯留される。
上記変換機構を構成するコネクティングロッド(以下“コンロッド”と呼ぶ。)とピストンとは軸受を介して相対回転可能に連結されている。換言すれば、コンロッドはピストンに対して揺動可能である。コンロッドとピストンとは、例えばニードルベアリングを介して連結される。さらに、建築現場などで使用されることが多い空気圧縮機では、粉塵の侵入などを回避すべく、オイルフリー型のニードルベアリングが用いられる。オイルフリー型のニードルベアリングは、その両端がオイルシールによって封止され、内部にグリスなどの潤滑剤が充填されている。
しかし、空気圧縮機の運転中、コンロッドとピストンとの連結部は圧縮熱によって高温になる。このため、ニードルベアリングに封入されている潤滑剤が次第に気化して潤滑性が低下し、ニードルベアリングが焼付くおそれがある。
そこで、コンロッドが連結される中空のピストンピンを備え、このピストンピンの内部に潤滑剤が充填されたピストンが提案されている(特許文献1)。すなわち、ピストンピンの内側空間が潤滑剤の容器として利用されるピストンが提案されている。かかるピストンでは、ピストンピンの周壁に貫通孔が形成されている。ピストンピンに充填されている潤滑剤は、空気圧縮機の運転時の振動により、貫通孔を通してピストンピンの外に送出され、ニードルベアリングに供給される。
特開2006−125237号公報
しかし、ピストンピンの内側空間を潤滑剤の容器として利用するピストンには次のような課題があった。ピストンピンに充填されている潤滑剤の量が減少すると、潤滑剤と貫通孔との間に隙間が生じ、潤滑剤の送出が不十分になる。そこで、ピストンピンの周壁に多数の貫通孔を形成する必要があり、製造コストの増加や機械的強度の低下を招く。
さらに、潤滑剤の供給量をコントロールすることができないので、必要以上の潤滑剤が供給され、漏出した潤滑剤がピストンリングなどに付着するおそれがある。ピストンリングなどに付着した潤滑剤は、昇圧不良の一因となる。
本発明の目的は、コンロッドとピストンとの間に介在する軸受に適量の潤滑剤を容易、且つ確実に供給可能な空気圧縮機を提供することである。
本発明の空気圧縮機は、往復駆動されるピストンによって空気を圧縮するレシプロ型の空気圧縮機である。この空気圧縮機は、前記ピストンを往復動可能に収容するシリンダと、前記ピストンに駆動力を伝達するコネクティングロッドと、前記ピストン及び前記コネクティングロッドの小端部を貫通し、前記ピストンと前記コネクティングロッドとを連結させる中空のピストンピンと、前記小端部に設けられている連接穴の内周面と、該連接穴を貫通する前記ピストンピンの外周面との間に介在する軸受と、前記ピストンピンの周壁を貫通し、該ピストンピンの内側空間と前記軸受とを連通させる貫通孔と、を有する。潤滑剤が充填された容器が前記ピストンピンの内側に挿入されると、該容器に形成されている突起部が前記貫通孔に嵌合して該容器が位置決めされ、位置決めされた前記容器の容積を減少させると、前記突起部に形成されている連通孔を介して潤滑剤が押し出され、前記貫通孔を介して前記軸受に供給される。
本発明の一態様では、前記容器は、前記ピストンピンの内側に挿入された治具によって押圧されると、塑性変形によって容積が減少する。
本発明の他の態様では、前記容器は、前記ピストンピンの軸方向一方の開口部から該ピストンピンの内側に挿入された第1の治具と前記ピストンピンの軸方向他方の開口部から該ピストンピンの内側に挿入された第2の治具とに挟まれて押圧される。
本発明の他の態様では、前記容器は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、少なくとも前記第2端部は移動可能であって、該第2端部を前記第1端部に近接する方向に移動させると、前記容器の容積が減少する。
本発明の他の態様では、前記容器は筒状の本体を有し、前記第1端部は前記本体の長手方向一端側に固定され、前記第2端部は前記本体にねじ結合され、前記第2端部を所定方向に回転させると、該第2端部が前記第1端部に近接する方向に移動する。
本発明の他の態様では、前記第2端部は前記突起部の直下まで移動可能であり、前記突起部の直下に到達した前記第2端部は、前記連通孔を塞ぐシール部材となる。
本発明の他の態様では、潤滑剤が前記軸受に供給された後、前記突起部は前記貫通孔を塞ぐ蓋部材となる。
本発明によれば、コンロッドとピストンとの間に介在する軸受に適量の潤滑剤を容易、且つ確実に供給可能な空気圧縮機が実現される。
エアコンプレッサの斜視図である。 カバーが取り外された状態のエアコンプレッサの斜視図である。 エアコンプレッサの水平断面図である。 第1コンロッドと第1ピストンとの連結構造を示す拡大断面図である。 容器の拡大断面図である。 (a)〜(f)は、ニードルベアリングに潤滑剤を供給する手順を示す説明図である。 (a)は容器の変形例を示す拡大断面図であり、(b)は拡大側面図である。
以下、本発明の空気圧縮機の実施形態の一例について説明する。本実施形態に係る空気圧縮機は、モータを動力源とする圧縮空気生成部を備えるレシプロ型のエアコンプレッサである。本実施形態に係るエアコンプレッサの用途は特に限定されないが、圧縮空気の圧力によって釘やネジを木材などに打ち込む空気工具(例えば、釘打機)に圧縮空気を供給する供給源としての利用に適している。以下、本実施形態に係るエアコンプレッサについて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、フレーム等の骨格部と、該骨格部に連結された互いに平行な2つの空気タンク10a,10bと、を含む基台11を有する。それぞれの空気タンク10a,10bの両端部下面には、ゴム製の脚部12が取り付けられており、エアコンプレッサ1は、4つの脚部12によって所望の設置場所に置かれる。また、基台11の両端部にはハンドル13が設けられており、作業者は、ハンドル13を把持してエアコンプレッサ1を持ち運ぶことができる。
基台11には、図2に示されるモータ20と、モータ20を動力源とする圧縮空気生成部30と、が搭載されている。通常、モータ20及び圧縮空気生成部30は、図1に示されるカバー14によって覆われている。再び図2を参照すると、圧縮空気生成部30は、クランクケース40と、2つのシリンダ(第1シリンダ51a,第2シリンダ51b)と、を含む。
図3に示されるように、モータ20は、固定子(ステータコイル)21と、固定子21の内側に組み込まれた回転子(ロータ)22と、回転子22に固定された回転軸(モータ回転軸)23と、回転子22の回転位置を検出するホール素子などを有するDCブラシレスモータであって、クランクケース40の外に配置されている。もっとも、モータ20は、クランクケース40の一方のカバー(第1クランクケースカバー)に固定されており、クランクケース40と一体化されている。なお、本実施形態におけるモータ20はインナーロータ型の電動モータであるが、他の形式のモータ、例えば、アウターロータ型の電動モータに置き換えることもできる。
モータ回転軸23は、クランクケース40を貫通するとともに、クランクケース40に設けられている軸受によって回転自在に支持されている。具体的には、モータ回転軸23は、第1クランクケースカバー及びこれと対向する他方のカバー(第2クランクケースカバー)を貫通しており、それぞれのカバーに設けられている軸受によって回転自在に支持されている。
クランクケース40を挟んでモータ20と反対側には、モータ20をインバータ制御するための半導体スイッチング素子などが搭載された制御回路基板60が配置されている。制御回路基板60は、クランクケース40と対向するように配置され、空気タンク10bに固定されている。制御回路基板60とクランクケース40との間には冷却ファン61が配置されており、この冷却ファン61が生成する冷却風によって制御回路基板60が冷却される。冷却ファン61は、第2クランクケースカバーから突出しているモータ回転軸23の一端に固定されており、モータ回転軸23と一体に回転して冷却風を生成する。
クランクケース40の両側には第1シリンダ51a及び第2シリンダ51bが取り付けられている。第1シリンダ51aと第2シリンダ51bとは、モータ回転軸23の回転方向に関して180度異なる位置に配置されており、第1シリンダ51aには第1ピストン52aが往復動可能に収容され、第2シリンダ51bには第2ピストン52bが往復動可能に収容されている。
モータ回転軸23の回転運動を第1ピストン52aの往復運動に変換するために、第1ピストン52aには、第1コネクティングロッド53aの一端がピン結合されており、第1コネクティングロッド53aの他端は、モータ回転軸23に装着されている偏心カムに回転自在に結合されている。すなわち、第1コネクティングロッド53aは、クランクケース40と第1シリンダ51aとに跨り、モータ回転軸23と第1ピストン52aとを連結している。また、モータ回転軸23の回転運動を第2ピストン52bの往復運動に変換するために、第2ピストン52bには、第2コネクティングロッド53bの一端がピン結合されており、第2コネクティングロッド53bの他端は、モータ回転軸23に装着されている他の偏心カムに回転自在に結合されている。すなわち、第2コネクティングロッド53bは、クランクケース40と第2シリンダ51bとに跨り、モータ回転軸23と第2ピストン52bとを連結している。以下の説明では、モータ回転軸23を“クランクシャフト23”と呼ぶ場合がある。また、第1コネクティングロッド53aを“第1コンロッド53a”、第2コネクティングロッド53bを“第2コンロッド53b”とそれぞれ呼ぶ場合がある。
モータ20から出力される回転駆動力は、クランクシャフト23,偏心カム及びコンロッド(第1コンロッド53a,第2コンロッド53b)からなる変換機構によって往復駆動力に変換されてピストン(第1ピストン52a,第2ピストン52b)に伝達される。
ここで、それぞれの偏心カムは、ピストン52a,52bの駆動方向に関して互いに逆向きに偏心している。したがって、第1ピストン52aが第1シリンダ51aの上室を圧縮する方向に駆動されるとき、第2ピストン52bは第2シリンダ51bの上室を膨張させる方向に駆動される。一方、第2ピストン52bが第2シリンダ51bの上室を圧縮する方向に駆動されるとき、第1ピストン52aは第1シリンダ51aの上室を膨張させる方向に駆動される。尚、シリンダ51a,51bの上室とは、それぞれのシリンダ51a,51b内におけるピストン52a,52bよりも上方の空間である。
それぞれのシリンダ51a,51bに設けられているシリンダヘッド54a,54bの内側には、バッファ室55a,55bが設けられており、シリンダ51a,51bの上室とバッファ室55a,55bとの間にはそれぞれ逆止弁が設けられている。第1ピストン52aが第1シリンダ51aの上室を圧縮する方向に駆動され、上室内の空気の圧力が所定圧力よりも高くなると、第1シリンダ51aの上室とバッファ室55aとの間にある逆止弁が開かれる。すると、第1ピストン52aによって圧縮された空気は、第1シリンダ51aと第2シリンダ51bとを連通させている第1配管56(図2)を介して第2シリンダ51bの上室に送られる。尚、本実施形態における第1配管56は金属製のパイプである。
第2ピストン52bが第2シリンダ51bの上室を圧縮する方向に駆動され、上室内の空気の圧力が所定圧力よりも高くなると、第2シリンダ51bの上室とバッファ室55bとの間にある逆止弁が開かれる。すると、第2ピストン52bによって圧縮された空気は、第2シリンダ51bと空気タンク10aとを連通させている第2配管57(図2)を介して空気タンク10aに送られ、貯留される。尚、空気タンク10a,10bは、第3配管(不図示)を介して互いに連通している。よって、空気タンク10a,10b内の圧力は均一に保たれる。尚、本実施形態における第2配管57及び第3配管は、第1配管56と同様の金属製のパイプである。
ここで、図3に示される第1シリンダ51aの上室には外気が導入される。すなわち、第1ピストン52aは外気を圧縮し、第2ピストン52bは、第1ピストン52aによって圧縮された外気(空気)をさらに圧縮する。換言すれば、第1ピストン52aは1段目の低圧用のピストンであり、第2ピストン52bは2段目の高圧用のピストンである。また、第1シリンダ51aは1段目の低圧用のシリンダであり、第2シリンダ51bは2段目の高圧用のシリンダである。このように、本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、空気を2段階で圧縮する。具体的には、第1ピストン52aにおいて、例えば1.0[MPa]前後の圧縮空気が生成され、第2ピストン52bにおいて、例えば4.0〜4.5[MPa]程度の圧縮空気が生成される。
図1,図2に示されるように、空気タンク10a,10bの端部上方には、圧縮空気の取り出し口であるエアソケット15a,15bが設けられている。さらに、空気タンク10a,10bとエアソケット15a,15bとの間には、圧縮空気の圧力を調節する減圧弁16a,16bがそれぞれ設けられている。減圧弁16a,16bによって調節された圧縮空気の圧力は、それぞれの減圧弁16a,16bの近傍に設置されている圧力計17a,17bによって計測され、表示される。
また、図2に示されるように、空気タンク10aには、空気タンク10a,10b内の圧力が所定圧力よりも高くなると自動的に開く解放弁18aが設けられている。一方、図3に示されるように、空気タンク10bにはドレン装置18bが設けられており、ドレン装置18bのコックが操作されると、空気タンク10a,10b内の水分(ドレン)が圧縮空気によって押し出される(又は圧縮空気と一緒に排出される)。図1に示されるように、カバー14の上面には操作パネル19が設けられており、この操作パネル19に設けられている不図示の入力部を介して、モータ20(図2)の起動指令や回転数が入力される。
ここで、エアコンプレッサ1の運転中、図3に示されるモータ20には負荷電流が生じる。よって、負荷電流に伴うジュール熱によってモータ20の温度が上昇する。また、圧縮工程で発生する圧縮熱によってシリンダ51a,51bやピストン52a,52bの温度が上昇する。さらに、モータ20やシリンダ51a,51bの温度上昇に伴ってこれらと接しているクランクケース40の温度も上昇する。したがって、モータ20及び圧縮空気生成部30(クランクケース40、シリンダ51a,51b、ピストン52a,52bなど)の過熱を回避するために、これらを冷却する必要がある。
そこで、図2,図3に示されるように、モータ20を挟んでクランクケース40と反対側に冷却ファン70が設置されている。尚、クランクシャフト23の他端に、主に制御回路基板60を冷却するための冷却ファン61が固定されていることは既述の通りである。すなわち、本実施形態では、クランクシャフト23の一方の端部に冷却ファン61が設けられ、他方の端部に冷却ファン70が設けられている。換言すれば、対向する2つの冷却ファン61,70の間に、モータ20及び圧縮空気生成部30(クランクケース40、シリンダ51a,51b、ピストン52a,52bなど)が配置されている。
図3に示されるように、冷却ファン70は、モータ20の回転子22から突出しているクランクシャフト23の一端に固定されており、クランクシャフト23と一体に回転する。冷却ファン70が回転すると冷却風が生成され、この冷却風によってモータ20及び圧縮空気生成部30(クランクケース40、シリンダ51a,51b、ピストン52a,52bなど)が冷却される。
次に、図3に示されている第1ピストン52a及び第2ピストン52bの構造について説明する。もっとも、第1ピストン52a及び第2ピストン52bは、寸法は異なるが、構造は同一である。そこで、第1ピストン52aの構造について詳細に説明し、第2ピストン52bの構造に関する説明は省略する。
図4に示されるように、第1ピストン52aには、該第1ピストン52aに駆動力を伝達する第1コンロッド53aが回転可能(揺動可能)に連結されている。具体的には、第1ピストン52aと第1コンロッド53aの小端部59とが、これらを貫通する中空のピストンピン80によって連結されている。より具体的には、第1ピストン52aには、該第1ピストン52aを径方向に貫くピストンピン80が挿入されており、このピストンピン80が第1コンロッド53aの小端部59に設けられている連接穴59aを貫通している。また、連接穴59aの内周面とピストンピン80の外周面との間には軸受81が介在している。本実施形態における軸受81はニードルベアリングであり、連接穴59aに圧入されている。
ピストンピン80の長手方向中央には、該ピストンピン80の周壁を貫通する貫通孔82が形成されており、この貫通孔82を介してピストンピン80の内側空間83とニードルベアリング81とが連通している。より詳細には、ピストンピン80の内側空間83とニードルベアリング81のコロ部81aとが貫通孔82を介して連通している。
尚、図示は省略されているが、第1ピストン52aの外周面にはライダーリング及びピストンリングが装着されており、通常、ピストンピン80の両端の開口部はライダーリングによって覆われている。
次に、ニードルベアリング81への潤滑剤の供給手順について図面を参照しながら説明する。まず、図5に示されるように、所望量の潤滑剤(グリス)90が充填された容器91を準備する。図示されている容器91は、加圧されると塑性変形する樹脂材料によって筒状に成形されている。具体的には、容器91は、外径がピストンピン80(図4)の内径よりも僅かに小さい円筒形の本体92と、本体92の長手方向一端側を閉塞する第1端部93と、本体92の長手方向他端側を閉塞する第2端部94と、を有する。すなわち、第1端部93と第2端部94とは互いに対向している。もっとも、本体92,第1端部93及び第2端部94は上記樹脂材料によって一体成形されており、これら本体92,第1端部93及び第2端部94により潤滑剤90を収容可能な充填空間が形成されている。また、第1端部93の周囲には、その全周に亘って環状側壁95が設けられており、第1端部93及び環状側壁95により凹部96が形成されている。
さらに、容器91の本体92には、径方向に突出する突起部97が形成されている。この突起部97の内側には、本体92の内外に連通する連通孔98が形成されており、この連通孔98を介して容器91に所望量の潤滑剤90を充填することができる。本実施形態では、容器91に約5gの潤滑剤90が充填される。
次に、所望量の潤滑剤90が充填された容器91をピストンピン80(図4)の内側に挿入する。具体的には、図6(a)に示されるように、容器91の凹部96(図5)に第1の治具101の先端を差し入れ、第1の治具101の先端面を第1端部93にあてがう。その後、図6(b)に示されるように、容器91をピストンピン80の軸方向一方の開口部からピストンピン80の内側に押し込む。容器91が所定位置まで押し込まれると、容器91の突起部97がピストンピン80の貫通孔82に嵌合し、容器91が位置決めされる。
次に、図6(c)に示されるように、ピストンピン80の軸方向他方の開口部からピストンピン80の内側に第2の治具102を挿入する。その後、図6(d),図6(e)に示されるように、第1の治具101と第2の治具102とによって容器91を挟み、容器91を押圧する。すなわち、容器91を2つの治具101,102で挟んで押し潰す。すると、容器91が塑性変形して容積が減少し、容器91に充填されている潤滑剤90が連通孔98(図5)を通して容器91の外に押し出される。容器91から押し出された潤滑剤90は、貫通孔82を通してニードルベアリング81に供給される。このように、容器91の突起部97がピストンピン80の貫通孔82に嵌合すると、容器91に設けられている連通孔98(図5)とピストンピン80に設けられている貫通孔82(図4)とにより、一連の潤滑剤供給路が形成される。
然る後、図6(f)に示されるように、第1の治具101及び第2の治具102をピストンピン80から抜き取る。以上により、ニードルベアリング81に所望量の潤滑剤90が供給される。
図6(f)に示されるように、ニードルベアリング81に対する潤滑剤90の供給が完了した後、容器91はそのままピストンピン80の内部に残される。ピストンピン80の内部に残された容器91の突起部97は貫通孔82に嵌合したままであり、以後、貫通孔82を塞ぐ蓋部材として機能する。このため、本実施形態の容器91は、耐熱性に優れた樹脂材料の1つであるフッ素樹脂によって形成されている。
以上のように、本実施形態では、所望量の潤滑剤90が充填された容器91がピストンピン80の内側に挿入され、この容器91に充填されている潤滑剤90が強制的にニードルベアリング81に供給される。従って、必要十分な量の潤滑剤90が容易、且つ確実にニードルベアリング81に供給される。また、容器91とニードルベアリング81との間に潤滑剤供給路を形成していた貫通孔82は、潤滑剤供給が完了した後に、容器91の突起部97によって塞がれる。よって、潤滑剤90が漏出することがない。さらに、容器91に充填する潤滑剤の量を調節することによって、ニードルベアリング81に供給される潤滑剤の量をコントロールすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施形態における容器91の容積は塑性変形によって減少した。しかし、容器91を変形させることなく、容器91の容積を減少させてもよい。例えば、図7(a),(b)に示される容器91は、図5に示される容器91と同様に、本体92,第1端部93及び第2端部94を有する。しかし、図7(a),(b)に示される容器91の第1端部93は固定されている一方、第2端部94は移動可能である。具体的には、第1端部93は本体92と一体成形されている。一方、第2端部94は本体92にねじ結合されている。より具体的には、本体92の内周面には雌ねじが形成されており、第2端部94は、本体92に形成されている雌ねじとねじ結合する雄ねじが外周面に形成されたねじ部材によって構成されている。従って、第2端部94を所定方向に回転させると(第2端部94を正回転させると)、ねじの送り作用により、第2端部94が第1端部93に近接する方向に移動し、容器91の容積が減少する。容器91の容積が減少すると、容器91に充填されている潤滑剤90が連通孔98から容器91の外に押し出される。尚、第2端部94を逆回転させると、第2端部94が第1端部93から離反することは明らかである。
上記のように、図7(a),(b)に示される容器91の第2端部94は、回転操作によって第1端部93に近接離反する方向に移動可能である。第2端部94の上面には六角形の角穴99が形成されており、この角穴99に差し込んだ六角棒レンチなどによって第2端部94を正逆回転させることができる。
第2端部94は、上記回転操作によって突起部97の直下まで移動可能である。換言すれば、第2端部94は、その外周面が連通孔98と重なる位置まで移動可能である。第2端部94が突起部97の直下に到達すると、第2端部94の外周面によって連通孔98が塞がれる。すなわち、突起部97の直下に到達した第2端部94は、連通孔98を塞ぐシール部材として機能する。
上記実施形態では、軸受に対する潤滑剤の供給が完了した後、容器がピストンピンの内部に残された。しかし、軸受に対する潤滑剤の供給が完了した後、容器をピストンピンから抜き取ってもよい。この場合、ピストンピンの貫通孔を別部材によって塞ぐことが好ましい。また、ピストンとコンロッドとの間に介在する軸受はニードルベアリングその他の転がり軸受に限定されず、例えば、滑り軸受であってもよい。
容器に潤滑剤を充填した後、容器の連通孔を閉じてもよい。例えば、連通孔を合成樹脂の薄膜などによって閉じてもよい。この場合、容器の容積が減少し、容器の内圧が所定圧力よりも高くなると、薄膜が破れて連通孔が開通する。
軸受に対する潤滑剤の供給は、空気圧縮機の製造時(出荷前)に行われることもあり、ユーザによる空気圧縮機のメンテナンスの際に行われることもある。
上記実施形態に係る空気圧縮機は、2組のシリンダ及びピストンを備えた多段式の空気圧縮機であったが、シリンダ及びピストンは1組でも3組以上でもよい。
1 エアコンプレッサ
10a,10b 空気タンク
13 ハンドル
14 カバー
15a,15b エアソケット
16a,16b 減圧弁
17a,17b 圧力計
19 操作パネル
20 モータ
23 モータ回転軸(クランクシャフト)
30 圧縮空気生成部
40 クランクケース
51a 第1シリンダ
51b 第2シリンダ
52a 第1ピストン
52b 第2ピストン
53a 第1コネクティングロッド(第1コンロッド)
53b 第2コネクティングロッド(第2コンロッド)
59 小端部
59a 連接穴
80 ピストンピン
81 軸受(ニードルベアリング)
82 貫通孔
83 内側空間
90 潤滑剤
91 容器
92 本体
93 第1端部
94 第2端部
95 環状側壁
96 凹部
97 突起部
98 連通孔
99 角穴
101 第1の治具
102 第2の治具

Claims (7)

  1. 往復駆動されるピストンによって空気を圧縮するレシプロ型の空気圧縮機であって、
    前記ピストンを往復動可能に収容するシリンダと、
    前記ピストンに駆動力を伝達するコネクティングロッドと、
    前記ピストン及び前記コネクティングロッドの小端部を貫通し、前記ピストンと前記コネクティングロッドとを連結させる中空のピストンピンと、
    前記小端部に設けられている連接穴の内周面と、該連接穴を貫通する前記ピストンピンの外周面との間に介在する軸受と、
    前記ピストンピンの周壁を貫通し、該ピストンピンの内側空間と前記軸受とを連通させる貫通孔と、を有し、
    潤滑剤が充填された容器が前記ピストンピンの内側に挿入されると、該容器に形成されている突起部が前記貫通孔に嵌合して該容器が位置決めされ、
    位置決めされた前記容器の容積を減少させると、前記突起部に形成されている連通孔を介して潤滑剤が押し出され、前記貫通孔を介して前記軸受に供給される、
    空気圧縮機。
  2. 前記容器は、前記ピストンピンの内側に挿入された治具によって押圧されると、塑性変形によって容積が減少する、
    請求項1に記載の空気圧縮機。
  3. 前記容器は、前記ピストンピンの軸方向一方の開口部から該ピストンピンの内側に挿入された第1の治具と前記ピストンピンの軸方向他方の開口部から該ピストンピンの内側に挿入された第2の治具とに挟まれて押圧される、
    請求項2に記載の空気圧縮機。
  4. 前記容器は、互いに対向する第1端部及び第2端部を有し、
    少なくとも前記第2端部は移動可能であって、該第2端部を前記第1端部に近接する方向に移動させると、前記容器の容積が減少する、
    請求項1に記載の空気圧縮機。
  5. 前記容器は筒状の本体を有し、
    前記第1端部は前記本体の長手方向一端側に固定され、前記第2端部は前記本体にねじ結合され、
    前記第2端部を所定方向に回転させると、該第2端部が前記第1端部に近接する方向に移動する、
    請求項4に記載の空気圧縮機。
  6. 前記第2端部は前記突起部の直下まで移動可能であり、
    前記突起部の直下に到達した前記第2端部は、前記連通孔を塞ぐシール部材となる、
    請求項4又は5に記載の空気圧縮機。
  7. 潤滑剤が前記軸受に供給された後、前記突起部は前記貫通孔を塞ぐ蓋部材となる、
    請求項1〜6のいずれかに記載の空気圧縮機。
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