JP6379879B2 - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数の配線および一次成形品が二次成形樹脂によりインサート成形された樹脂成形品に関する。
従来、例えば特許文献1に記載されるように、複数の配線を有するターミナル部材を二次成形用型内に支持し、この二次成形用型内に溶融樹脂を射出することで成形される樹脂成形品が知られている。こうした樹脂成形品としては、例えば、エンジンの吸入空気量を操作するスロットル装置のカバー部材が挙げられる。スロットル装置のカバー部材は、ターミナル部材と、回転角を検出するセンサとしてのホールICを含む一次成形品とが、二次成形樹脂によりインサート成形されている。ターミナル部材は、スロットル弁の回転角を検出するホールICへの入出力や、スロットル弁を回転駆動するモータへの通電に利用するための複数の細長い配線が一体的に平板状に形成されている。
カバー部材の成形時には、ターミナル部材の所々に形成されている位置決め用穴に、二次成形用型に形成されている位置決めピンを挿入又は圧入して、ターミナル部材を二次成形用型に支持した状態で射出孔から溶融樹脂を射出する。射出された溶融樹脂は、射出孔を中心とした同心円状に拡散して、ターミナル部材の上下で適度な圧力バランスを保って流れて、複数の配線を樹脂により完全に封止するようにしている。
特許第5103935号公報
ところで、ターミナル部材は、カバー部材のコネクタ部を介してホールICを外部と電気的に接続するものであり、信号出力配線、グランド配線、電源配線、モータ電源配線等から構成されている。ここで、信号出力のノイズ対策のため、コネクタ部における信号出力端子はモータ電源端子から離して配置し、モータ電源端子の横にはグランド端子を配置する。このようなコネクタ端子配列の要望に対応するため、例えば電源配線を一次成形品周りに迂回させる場合がある。その他、カバー部材の寸法や形状等の設計仕様によっては、その他の配線経路も複雑となってくる場合が考えられる。
こうしたターミナル部材においては、溶融樹脂の流れ方向に延びるように配置される部位だけでなく、溶融樹脂の流れに交差または直交する方向に延びるように配置される部位が存在する。特に、射出孔から離れた位置において、樹脂流れに交差または直交する配線では、射出された溶融樹脂がまず配線の下側を流れることで、溶融樹脂の圧力バランスが崩れてしまい、配線が溶融樹脂に押されて移動し、所謂「浮き」が生じ易くなる。そして、場合によっては配線が成形表面から露出してしまう虞があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、二次成形時における配線の浮き上がりを抑制することができる樹脂成形品を提供することにある。
本発明は、複数の配線と、一次成形品と、配線および一次成形品がインサートされている二次成形樹脂部と、を備える樹脂成形品の製造方法である。一次成形品に接続している配線のうち少なくとも一つの配線は、二次成形樹脂部のゲートから一次成形品に向かう樹脂流動経路と交差する方向へ延びるように形成されている交差部位を有する。
一次成形品は、電子部品を内蔵している本体部と、交差部位に対して交差部位の延伸方向と樹脂流動経路との両方に直交する方向の一方に位置している受け部と、受け部に設けられ、交差部位に対して樹脂流動経路のゲート側に形成される誘導部とを有する。交差部位は、延伸方向の端部近傍に、交差部位を二次成形用型内に支持させるための支持部を有する。二次成形樹脂部の成形時に、交差部位を支持部によって二次成形用型内に支持させた状態で溶融樹脂を注入し、誘導部によって、交差部位に対して受け部から離間する側へ溶融樹脂を誘導する。
本発明の本構成によれば、一次成形品に誘導部を設けることで、二次成形樹脂部の成形時に、誘導部のすぐ下流側に位置する配線の交差部位に対して、まず受け部から離間する側へ溶融樹脂が流れるようにしている。例えば、交差部位に対して受け部側、すなわち一次成形品側へ溶融樹脂が先に流入すると、溶融樹脂による圧力が交差部位を受け部から離間する側、すなわち二次成形樹脂部の表面側へ押し上げるように作用し、配線の浮きが生じ易い。しかし、本構成によれば、誘導部によって交差部位に対してまず受け部から離間する側に溶融樹脂が流れるため、配線が浮かず、完成品としての樹脂成形品の表面に配線が露出することを抑制することができる。
さらに、誘導部を樹脂流動経路の下流側に向かうほど受け部から離間するように傾斜する傾斜面を有する構成とすれば、より確実に交差部位に対して受け部から離間する側への溶融樹脂の流れを形成することができる。
本発明の第1実施形態による回転角検出装置の断面模式図。 第1実施形態による回転角検出装置の平面図であって、特にカバー部材を示す図。 第1実施形態による一次成形体近傍を拡大した拡大図であって、図2のIII部分を示す図。 第1実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出前の態様を説明する装置の断面模式図。 第1実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出途中の態様を説明する装置の断面模式図。 第1実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出後の態様を説明する装置の断面模式図。 本発明の第2実施形態による回転角検出装置の断面模式図。 第2実施形態による回転角検出装置の平面図であって、特にカバー部材を示す図。 第2実施形態による一次成形体近傍を拡大した拡大図であって、図8のIX部分を示す図。 第2実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出前の態様を説明する装置の断面模式図。 第2実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出途中の態様を説明する装置の断面模式図。 第2実施形態によるカバー部材を製造するときの二次成形工程における樹脂射出後の態様を説明する装置の断面模式図。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態では、本発明の樹脂成形品を、エンジンの吸入空気量を操作するスロットル弁の開度を算出するのに用いられる回転角検出装置1の一部を構成するカバー部材2に適用した例を説明する。
回転角検出装置1の構成について、まず、スロットル弁11の構成から説明する。図1に示すように、スロットル弁11は、略円板状に形成されている。スロットル弁11は、図示しない内燃機関に吸気を導く吸気通路12内に設けられている。弁軸13は、スロットル弁11の中心を板面方向に貫くようにして、スロットル弁11と一体に形成されている。弁軸13のスロットル弁11の両側の部分は、吸気通路12を形成するスロットルボディ14に軸受けされている。ここで、吸気通路12は、図1の紙面に対し垂直な方向に延びて形成されている。また、弁軸13は、吸気の流れ方向に略垂直となるよう設けられている。さらに、弁軸13のカバー部材2側である一端は、スロットルボディ14から突出している。
弁軸13がスロットルボディ14に軸受けされることにより、スロットル弁11は、吸気通路12において弁軸13とともに回転可能である。つまり、スロットルボディ14は、検出対象であるスロットル弁11を回転可能に支持している。これにより、スロットル弁11は、回転することで吸気通路12を開閉可能である。
本実施形態では、スロットルボディ14にモータ15が設けられている。モータ15は、ECUに制御されることにより弁軸13を回転駆動する。モータ15の回転は、減速機18により減速されて弁軸13に伝達される。ECUは、モータ15の回転を制御することによりスロットル弁11の開度を制御し、図示しない内燃機関へ供給する吸気の量を調節する。なお、本実施形態では、弁軸13の回転可能角度範囲は、約90度に設定されている。
弁軸13のカバー部材2側の一端には、有底筒状をなすホルダ16が取り付けられている。ホルダ16の内壁には、マグネット17が貼り付けられている。マグネット17は、例えばボンド磁石であり、N極およびS極の極性がホルダ16の周方向に交互になるよう設けられている。そのため、弁軸13が回転すると、ホルダ16の内側において磁界が変化する。
次に、カバー部材2について説明する。図1、図2に示すように、カバー部材2は、ターミナル部材50と、一次成形品30と、一次成形品30およびターミナル部材50がインサートされる二次成形樹脂部10とを備えている。この二次成形樹脂部10を形成する樹脂により全体が皿状に形成されている。カバー部材2は、底部21から外側に張り出したフランジ部22を有し、フランジ部22には複数の穴23が形成されている。この穴23にねじが挿入されて、カバー部材2は弁軸13のホルダ16側の端部を覆うようにして、スロットルボディ14に取り付けられる。
二次成形樹脂部10は、筒状のコネクタ部24を有している。コネクタ部24は、図2に示す上側であって、カバー部材の長手方向他端側に設けられている。以下、説明の便宜上、図2における下側であって後述するゲート25,26が形成される方を一方側、図2における上側を他方側として説明する。なお、現実の装置が設置される天地方向は、図2の上下方向とは限らない。また、カバー部材2において、スロットル弁11側と反対側の面を表面28とする。
二次成形樹脂部10の底部21には、一次成形品30およびターミナル部材50が設けられている。まず、一次成形品30について説明する。図1、図3に示すように、一次成形品30は、略直方体形状をなす本体部31と、本体部31から一方側に延びるように形成される受け部32とを有する。本体部31は、ホール素子を含む電子部品としてのホールIC39を内蔵している。
本体部31は、底部21から弁軸13側に長手方向を有するように形成されており、その弁軸13側の端部は、マグネット17の内側に位置している。受け部32は、略T字形状をなし、本体部31と連続するネック部34と、ネック部34に連続するヘッド部35とを有する。受け部32は、平板状に形成されており、ネック部34の幅は、ヘッド部35の幅よりも小さく形成されている。
さらに、ヘッド部35は、ネック部34から連続する平坦部36と、突起部37とを有している。突起部37は、平坦部36から弁軸13と反対側へ切り立つように突出したのち、徐々に肉薄となるように傾斜した傾斜面38を有して形成されている。傾斜面38は、図5に矢印で示す樹脂流動経路F1の下流側に向かうほど受け部32から離間するように傾斜している。なお、樹脂流動経路F1についての詳細は、後述するカバー部材2の製造方法において説明する。
さらに、一次成形品30の本体部31は、配列順に信号出力端子41、グランド端子42、電源端子43の各端子を有している。そして、例えば樹脂で形成される封止体44により、ホールIC39全体ならびに、信号出力端子41、グランド端子42および電源端子43の一端側が封止されて、一体に形成されている。信号出力端子41、グランド端子42および電源端子43の他端側は封止体44から露出している。なお、受け部32は、封止体44を形成する同様の樹脂によって形成されている。
図2、図3に示すように、ターミナル部材50は、例えば、銅などの導電性を有する金属により複数の細長い線状部材より形成されている。ターミナル部材50は、信号出力配線51、グランド配線52、電源配線53、第1モータ配線54、第2モータ配線55等から構成される。
信号出力配線51は、一次成形品30の信号出力端子41を経由してホールIC39の出力端子(図示略)に電気的に接続されている。グランド配線52は、一次成形品30のグランド端子42を経由してホールIC39のグランド端子(図示略)に電気的に接続されている。電源配線53は、一次成形品30の電源端子43を経由してホールIC39の電源端子(図示略)に電気的に接続されている。信号出力配線51の一端側と信号出力端子41、グランド配線52の一端側とグランド端子42、電源配線53と電源端子43とは、例えば抵抗溶接により接合されている。
図2に示すように、信号出力配線51、グランド配線52および電源配線53の他端側は、それぞれコネクタ部24まで延設されている。ここで、信号出力配線51およびグランド配線52は、一次成形品30の各端子41,42からコネクタ部24まで一直線状に形成されている。一方、電源配線53は、一次成形品30の本体部31を迂回するように周回して、ヘッド部35における平坦部36上を経由してコネクタ部24まで形成されている。この平坦部36上に位置する電源配線53の一部位である交差部位56は、直線状に形成されており、後述するゲート25,26から一次成形品30に向かう樹脂流動経路F1と略直交する。また、交差部位56の延伸方向と樹脂流動経路F1との両方に直交する方向に見たとき、交差部位56は本体部31から離間して設けられている。
第1モータ配線54および第2モータ配線55は、底部21において一次成形品30よりも一方側からコネクタ部24まで延びるように形成されている。コネクタ部24において、各配線の端子は、第2モータ配線端子551、第1モータ配線端子541、グランド配線端子521、信号出力配線端子511、電源配線端子531の順に位置する。
以上説明したように、電源配線53を迂回させているのは、コネクタ部24において、信号出力のノイズ対策のため、電源配線端子531をモータ配線端子541,551から離す必要があるためである。また、信号出力配線端子511も同様にモータ配線端子541,551から離す必要があるため、モータ配線端子541,551の横にはグランド配線端子521が配置されている。
第1モータ配線54の一方側端部と第2モータ配線55の一方側端部とに挟まれた位置には、ゲート25,26が形成されている。このゲート25,26は、二次成形樹脂部10の成形時に、二次成形用型60の射出孔64(図4参照、詳細後述)に対応する部位であって、射出孔64によって形成される樹脂跡である。
ターミナル部材50は、コネクタ部24を介してホールIC39を外部と電気的に接続する。ターミナル部材50は、薄い金属製の板を所望の配線パターンにあわせて打ち抜くことにより形成される。これにより、ターミナル部材50は、同一平面上に形成されている。また、各配線51,52,53,54,55には、二次成形樹脂部10の成形時における二次成形用型60への支持用の穴45が、適当な間隔を開けて複数個形成されている。
そして、カバー部材2において、図2に示すように一方側から他方側へ向けて、ゲート25,26、一次成形品30の受け部32、一次成形品30の本体部31、コネクタ部24の順に位置している。
また、本発明の要部である一次成形品30の突起部37は、特許請求の範囲に記載の「誘導部」に相当するものであり、交差部位56に対してゲート25,26側となる位置に形成されている。突起部37は、二次成形樹脂部10の成形時に交差部位56に対して受け部32から離間する側へ溶融樹脂65を誘導する。
さらに、受け部32は、交差部位56に対して交差部位56の延伸方向と樹脂流動経路F1との両方に直交する方向の一方に位置しており、本体部31から交差部位56に向かって延伸するように形成されている。受け部32は、交差部位56を受ける部位であるが、本実施形態では直接は接していない。
[製造方法]
次に、本実施形態のカバー部材2の製造方法について説明する。まずは、一次成形品30とターミナル部材50とを接合する。詳しくは、信号出力端子41と信号出力配線51、グランド端子42とグランド配線52、電源端子43と電源配線53を抵抗溶接により接合する。この際、ターミナル部材50は、各配線がばらばらにならないように図示しない接続部により一部の隣り合う配線同士が接続されている。そして、一次成形品30とターミナル部材50とを接合した後、接続部を切断する。次に、一次成形品30およびターミナル部材50を樹脂によりインサート成形する。
図4〜図6は、カバー部材2を製造するときの二次成形工程で使用される金型の断面模式図であって、図4は樹脂射出前の態様を示す図、図5は樹脂射出途中の態様を示す図、図6は樹脂射出後の態様を示す図である。図4〜図6に示すように、二次成形用型60は上型61と下型62とを有して構成されている。下型62には、カバー部材2のリブ27(図2参照)を形成するための凹部66と、位置決め用のピン63が形成されている。そして、成形時には、ターミナル部材50の各配線51,52,53,54,55に形成された固定用の穴45に、下型62に形成されるピン63を圧入して、ターミナル部材50および一次成形品30を下型62内に位置決め固定する。
そして、上型61の射出孔64から溶融樹脂65を射出する。なお、本実施形態において射出孔64は上型61の一方側寄りに2つあり、2つの射出孔64から溶融樹脂65を射出する。射出された溶融樹脂65は、図5,図6に示すように上型61と下型62とで形成される空間内を、射出孔64を中心とした同心円状に拡散していくように広がる。
図5に矢印で示す樹脂流れF1のように、射出された溶融樹脂65は、突起部37のすぐ上流側に形成される凹部66内に流入した後、一次成形品30まで到達する。そして、溶融樹脂65は、傾斜面38により交差部位56の上側へと誘導されて、突起部37の傾斜面38を上るように進み、電源配線53の交差部位56のまず上側を流れていく。このように、交差部位56の上側へまず溶融樹脂65が流れることで、交差部位56には下型62へ押し付けられる方向の圧力が作用し、溶融樹脂65内に完全に封止される。溶融樹脂65を射出し終わった後には、上型61と下型62を外す。この際、射出孔64の部位で固まった樹脂が引きちぎられるように切れて、二次成形樹脂部10にゲート25,26が形成される。
[効果]
本実施形態では、一次成形品30に突起部37を設けたことで、二次成形樹脂部10の成形時に、突起部37のすぐ下流側に位置する電源配線53の交差部位56のまず上側を溶融樹脂65が流れる。例えば、交差部位56の下側へ溶融樹脂65が先に流入すると、溶融樹脂65による圧力が交差部位56を上側へ押し上げるように作用し、配線の浮きが生じ易い。しかし、本構成によれば、突起部37によって交差部位56に対してまず上側に溶融樹脂65が流れるため、電源配線53が浮かず、完成品としてのカバー部材2の表面28にターミナル部材50が露出することを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、突起部37に傾斜面38を形成しているため、より確実に交差部位56に対して上側への流れを形成することができる。
さらに、本実施形態では、一次成形品30を本体部31と受け部32とを有して構成し、本体部31から離れた位置であり、かつ、樹脂で形成される受け部32のヘッド部35上に交差部位56が位置するようにしている。このため、ホールIC39とターミナル部材50の電源配線53との短絡を効果的に防止することができる。
〈第2実施形態〉
[構成]
次に、本発明の第2実施形態の構成について、図7〜図12を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図7〜図9に示すように、本実施形態による回転角検出装置100のカバー部材200は、カバー部材200は、ターミナル部材500と、一次成形品300と、一次成形品300およびターミナル部材500がインサートされる二次成形樹脂部19とを備えている。一次成形品300は、本体部71と受け部72とを有する。本実施形態の受け部72は、第1実施形態のように本体部71から離間するように延伸されてはおらず、図7に示す右側であって弁軸13とは反対側から見たとき、本体部71と重なるように形成されている。本体部71の内部構成については第1実施形態と同様であるため説明は省略する。
受け部72において、弁軸13と反対側の面には、溝部73が弁軸13側に凹むように形成されている。さらに、溝部73のゲート25,26側には、突起部74が形成されている。突起部74は、溝部73から弁軸13と反対側へ切り立つように突出したのち、徐々に肉薄となるように傾斜した傾斜面75を有して形成されている。なお、溝部73,突起部74の各部位は、例えば樹脂による封止体44(図9参照)として一体に形成されている。突起部74は、特許請求の範囲に記載の「誘導部」に相当する。
ターミナル部材500は、第1実施形態の構成と略同様であるが、電源配線の形態が異なる。図8に示すように、本実施形態の電源配線57は、一次成形品300の本体部71から、本体部71の溝部73上を経由してコネクタ部24まで形成されている。溝部73上に位置する電源配線57の一部位である交差部位58は、直線状に形成されており、成形時に樹脂流動経路F2(図11参照)と略直交する。そして、受け部72は、交差部位58の延伸方向と樹脂流動経路との両方に直交する方向に見たとき、本体部71と重なるように形成されている。
さらに、交差部位58の直線状に延びる方向の両端部には、二次成形樹脂部19の成形時における二次成形用型600への支持用の穴46が形成されている。この穴46は、特許請求の範囲に記載の「支持部」に相当する。
図10〜図12は、カバー部材200を製造するときの二次成形工程で試用される金型の断面模式図であって、図10は樹脂射出前の態様を示す図、図11は樹脂射出途中の態様を示す図、図12は樹脂射出後の態様を示す図である。図10〜図12に示すように、二次成形用型600は上型61と下型620とを有して構成されている。カバー部材200の製造方法は第1実施形態と同様であるため、詳細説明は省略する。
[効果]
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、受け部72を本体部71と重なるように形成しているため、一次成形品300を小型化することができる。また、電源配線57の長さを短くすることができるため、成形材料を節約することができる。
さらに、本実施形態では、交差部位58の両端部に支持部としての穴46を形成しているため、樹脂射出時において、交差部位58の両端部の浮き上がりを抑制することができる。特に、ターミナル部材500の配線において曲げ部分は溶融樹脂65の圧力を受けて浮き上がり易く、下型620から外れる方向へ動き易いが、本実施形態のように曲げ部分に固定用の穴46を設けることでこうした問題を回避し、カバー部材200の表面280に交差部位58が露出すること効果的に抑制することができる。
〈他の実施形態〉
上記各実施形態では、突起部37,74は傾斜面38,75を有する形状としたが、傾斜面38,75を有さない構成としても良い。突起部37,74により交差部位56,58の上側へ樹脂を誘導することができれば、直方体形状や半球体形状、その他の形状でも良い。
上記各実施形態において、交差部位56,58は、樹脂流れF1,F2と略直交するものとしたが、交差角が90度に近い角度で交差する形態としても良い。この場合であっても、交差部位のすぐ上流側に突起部37,74を設けることによって交差部位の上側へ溶融樹脂を誘導することができ、交差部位の浮きを抑制することができる。
上記各実施形態では、電源配線53,57が直線状にコネクタ部24まで延設されずに一次成形品30,300上を通る構成としたが、設計仕様によっては、その他の配線51,52,54,55がコネクタ部24まで略直線状に延設できない場合もあり得る。このような場合には、射出孔64からある程度離れた部位であって、樹脂流れF1,F2と直交するまたは交差角が90度に近い角度で交差する交差部位は、浮きが生じ易くなる。したがって、当該交差部位を一次成形品30,300上に位置するように構成し、交差部位のすぐ上流側に突起部を形成しても良い。このとき、設計変更可能な範囲で、一次成形品30,300の受け部32,72の形状を調整することで対応することができる。
上記各実施形態では、回転角検出装置1,100のカバー部材2,200に本発明の樹脂成形品を適用したが、ターミナル部材と一次成形品とを内蔵してインサート成形される他の樹脂成形品に適用しても良い。また、一次成形品3,300の内部構成についても、適宜その用途に応じた構成に変更することができる。
上記第1実施形態では、受け部32は、封止体44を形成する同様の樹脂によって形成されているものとしたが、電源配線53とホールIC39との短絡を回避することができれば金属等の他の材料で形成しても良い。
上記第2実施形態では、交差部位58の両端部に穴46を形成したが、端部近傍であって端部から若干ずれた位置に穴46を形成しても良い。この場合であっても、交差部位58が端部近傍で下型620に支持されることにより、交差部位58の端部であって電源配線53,57のコーナー部分の浮き上がりを抑制することができる。
上記各実施形態では、受け部32,72と交差部位56,58とは直接は接しないようにしたが、接するようにしても良い。すなわち、交差部位56,58と受け部32,72との間に溶融樹脂65が流れ込む形態であっても良いし、交差部位56,58と受け部32,72との間に隙間がなく溶融樹脂65が交差部位56の受け部32,72とは離間する側にのみ流れる形態であっても良い。
上記各実施形態では、カバー部材2,200の成形は、上型61に形成される射出孔64を介して行ったが、射出孔64の形態や二次成形用型6,600の構造については適宜変更可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
2,200 ・・・カバー部材(樹脂成形品)
10,19 ・・・二次成形樹脂部
30,300 ・・・一次成形品
31,71 ・・・本体部
32,72 ・・・受け部
37,74 ・・・突起部(誘導部)
38,75 ・・・傾斜面
39 ・・・ホールIC(電子部品、センサ)
46 ・・・穴(支持部)
50,500 ・・・ターミナル部材
51,52,53,54,55,57 ・・・配線
56,58 ・・・交差部位
60,600 ・・・二次成形用型
F1,F2 ・・・樹脂流動経路

Claims (7)

  1. 複数の配線(51,52,53,54,55,57)と、一次成形品(30,300)と、前記配線および前記一次成形品がインサートされている二次成形樹脂部(10,19)と、を備える樹脂成形品(2,200)の製造方法であって、
    前記一次成形品に接続している前記配線のうち少なくとも一つの前記配線(53,57)は、前記二次成形樹脂部のゲート(26)から前記一次成形品に向かう樹脂流動経路(F1,F2)と交差する方向へ延びるように形成されている交差部位(56,58)を有し、
    前記一次成形品は、電子部品(39)を内蔵している本体部(31,71)と、前記交差部位に対して当該交差部位の延伸方向と前記樹脂流動経路との両方に直交する方向の一方に位置している受け部(32,72)と、前記受け部に設けられ、前記交差部位に対して前記樹脂流動経路の前記ゲート側に形成される誘導部(37,74)と、を有し、
    前記交差部位は、前記延伸方向の端部近傍に、前記交差部位を二次成形用型(600)内に支持させるための支持部(46)を有し、
    前記二次成形樹脂部の成形時に、前記交差部位を前記支持部によって前記二次成形用型内に支持させた状態で溶融樹脂を注入し、前記誘導部によって、前記交差部位に対して前記受け部から離間する側へ前記溶融樹脂を誘導することを特徴とする樹脂成形品の製造方法
  2. 前記交差部位は、直線状に形成されており、前記交差部位が直線状に延びる方向の端部近傍に、前記支持部を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法
  3. 前記誘導部は、前記樹脂流動経路の下流側に向かうほど前記受け部から離間するように傾斜する傾斜面(38,75)を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂成形品の製造方法
  4. 前記交差部位は、前記樹脂流動経路に直交していることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法
  5. 前記交差部位(56)に対して当該交差部位の前記延伸方向と前記樹脂流動経路(F1)との両方に直交する方向に見たとき、前記交差部位は前記本体部(31)から離間して設けられており、前記受け部(32)は前記本体部から前記交差部位に向かって延伸するように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法
  6. 前記交差部位(58)に対して当該交差部位の前記延伸方向と前記樹脂流動経路(F2)との両方に直交する方向に見たとき、前記交差部位は、前記本体部(71)および前記受け部(72)と重なるように設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法
  7. 前記電子部品は、検出対象の回転角を検出するセンサであって、
    前記配線は前記センサを外部と電気的に接続することを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法
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