JP2016151436A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度変化に起因してモールド樹脂にクラックが発生することを防止し、環境変化に対して高い耐性を有する高性能の回転角検出装置を提供する。【解決手段】 回転角度検出装置10の回転角センサ30は、磁気検出素子としてのホールIC321、ホールIC321の複数のリード線331にそれぞれ接続された配線341、並びにホールIC321及び複数の配線341をモールドしている第1モールド樹脂351を有している。第1モールド樹脂351、複数の配線341の端子部、ターミナル40は、第2モールド樹脂50によって一体にモールドされている。複数の配線341の並列方向における、第1モールド樹脂351、352の線膨張係数は14×10-6/Kであり、第2モールド樹脂50の線膨張係数は34×10-6/Kであり、その差は、クラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さい。【選択図】 図2

Description

本発明は、モールド樹脂を用いて成形する回転角検出装置に関する。
従来、車両などに用いられる電子制御スロットルの備えるスロットルバルブの回転角、アクセルペダルモジュールの備えるアクセルペダルの回転角、又はクラッチアクチュエータのストローク量などを検出する位置検出装置が知られている。
例えば従来の回転角度検出装置は、次のような工程により製造される。
まず、ホールICとその複数のリードに接続した複数の配線とを第1モールド樹脂を用いて第1成形し、一次成形品を形成する。続いて、一次成形品から所定の間隔をおいて突出した複数の配線にそれぞれターミナルを溶接する。続いて、一体となった一次成形品と複数の配線と複数のターミナルとをカバー本体内に装填した後、第2モールド樹脂を注入して二次成形を行い、回転角検出装置を完成する。
特開2014−059207号公報 特開2014−085237号公報
しかし、従来の第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂を用いて成形した回転角検出装置は、その完成後の環境において何らかの温度変化が生じると、第1モールド樹脂にクラックが発生するという問題があった。しかも、このクラックは時間と共に伸展したり、このクラックから浸水が生じたりする場合もあり、回転角検出装置の破壊に至る恐れがあった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転角検出装置の完成後において何らかの温度変化が生じても、第1モールド樹脂にクラックが発生することを防止し、環境変化に対して高い耐性を有する高性能の回転角検出装置を提供することにある。
本発明に係る回転角検出装置は、磁気検出素子と、磁気検出素子の複数のリード線に接続され、所定の間隔に並んで配置される複数の配線と、を備える。これらの磁気検出素子及び複数の配線は、第1モールド樹脂によってモールドされていると共に、配線の端子部は、第1モールド樹脂から露出している。この第1モールド樹脂から露出している複数の配線の端子部は、それぞれ複数のターミナルに接続されている。
また、第1モールド樹脂、複数の配線の端子部、及び複数のターミナルは、第2モールド樹脂によってモールドされている。そして、複数の配線の並列方向における第1モールド樹脂の線膨張係数と第2モールド樹脂の線膨張係数との差は、所定の閾値より小さい。この閾値は、例えば21×10-6/Kから24×10-6/Kまでの範囲の値である。
このため、回転角検出装置が温度変化を生じる環境に置かれても、複数の配線の並列方向において生じる第1モールド樹脂と第2モールド樹脂との膨張又は収縮のずれは、所定の範囲内に抑制され、第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂が配線に接している箇所から第1モールド樹脂内部に向かってクラックが発生することが防止される。
この場合、複数の配線の並列方向における第1モールド樹脂の線膨張係数は、磁気検出素子及び複数の配線をモールドする際の溶融した第1モールド樹脂の流れる方向によって調節され、複数の配線の並列方向における第2モールド樹脂の線膨張係数は、第1モールド樹脂、複数の配線の端子部、及び複数のターミナルをモールドする際の溶融した第2モールド樹脂の流れる方向によって調節されることが好適である。
このことにより、第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂をそれぞれ成形する際の溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂のそれぞれの流れる方向を適宜、組み合わせて、複数の配線の並列方向における第1モールド樹脂の線膨張係数と第2モールド樹脂の線膨張係数との差を所定の閾値より小さくすることが可能になる。
本発明の実施形態による回転角検出装置を示す模式図である。 本発明の実施形態による回転角検出装置の要部を示す模式図である。 図2のIII−III線断面を示す模式図である。 第1モールド樹脂と第2モールド樹脂との線膨張係数の差を示す図である。 本発明の実施形態による回転角検出装置の製造方法を示す模式図(その1)であって、第1モールド樹脂を用いた一次成形を説明するための図である。 本発明の実施形態による回転角検出装置の製造方法を示す模式図(その2)である。 本発明の実施形態による回転角検出装置の製造方法を示す模式図(その3)であって、第2モールド樹脂を用いた二次成形を説明するための図である。 本発明の実施形態による回転角検出装置の製造方法を示す模式図(その4)であって、溶融した第2モールド樹脂の流れる方向を説明するための図である。 本発明の他の実施形態による回転角検出装置の要部を示す模式図である。 図9のX−X線断面を示す模式図である。
(発明に至る経緯)
本発明者は、回転角検出装置の第1モールド樹脂にクラックが発生する原因を明らかにするため、実験を繰り返した結果、次のような知見を得た。
回転角検出装置における第1モールド樹脂と第2モールド樹脂とは、それぞれ異なる機能が要求されるため、その要求に応じて異なる種類の樹脂が用いられている。そのため、第1モールド樹脂の熱膨張率と第2モールド樹脂の熱膨張率とが異なる場合が一般的である。また、回転角検出装置は、通常、ホールICに接続する複数の配線が、所定の間隔をおいて並んだ状態で第1モールド樹脂内から突出し、第2モールド樹脂内に挿入している構造となっている。
その結果、回転角検出装置の完成後の環境において何らかの温度変化が生じると、第1モールド樹脂と第2モールド樹脂における熱膨張率の差により、複数の配線の並列方向における第1モールド樹脂と第2モールド樹脂の膨張又は収縮に差が生じる。
例えば第2モールド樹脂の熱膨張率が第1モールド樹脂の熱膨張率よりも大きい場合、環境温度の上昇に伴い、複数の配線の並列方向における第2モールド樹脂の線膨張は第1モールド樹脂の線膨張よりも大きくなる。このため、第2モールド樹脂のより大きな線膨張により複数の配線に対してその間隔を広げようとする力が加わり、第1モールド樹脂内に引張応力が発生する。そして、この第1モールド樹脂内の引張応力があるレベルを超えると、配線が第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂に接している箇所を起点として第1モールド樹脂内部に向かってクラックが発生する。
第1モールド樹脂と第2モールド樹脂との線膨張係数の差と、クラックの発生頻度との相関を調べたところ、第1モールド樹脂と第2モールド樹脂との線膨張係数の差が一定のレベルを超えるとクラックの発生が増大し、そのレベル以下であるとクラックの発生が防止されることが判明した。この一定のレベルをクラック発生の閾値とすると、本発明者の実験によれば、閾値は21×10-6/K〜24×10-6/Kであることが確認された。
また、第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂の所定の方向における線膨張係数は、その成形の際の溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂の流れる方向によって異なる。溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂が一定の方向に流れる場合、硬化後の第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂の線膨張係数は、その流れ方向(MD:Machine Direction)の線膨張係数がその流れ方向に垂直な方向(TD:Transverse Direction)の線膨張係数よりも小さくなる傾向があり、また略等しい場合もあった。
このため、溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂のそれぞれの流れる方向を調節し組み合わせることにより、所定の方向における第1モールド樹脂と第2モールド樹脂との線膨張係数の差をクラック発生の閾値より小さい値に制御することが可能になると考えられる。
(実施形態)
本発明の実施形態による回転角検出装置を、図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すように、電子制御スロットル1のハウジング2には、エンジンに空気を導入する吸気通路3が形成されている。この吸気通路3内に、略円板状に形成されたスロットルバルブ4が設けられている。スロットルバルブ4が固定されたバルブシャフト5の両端は、ハウジング2に回転可能に軸受けされている。これにより、スロットルバルブ4は、バルブシャフト5の中心を回転軸として回転可能となっている。
バルブシャフト5の一端には、モータ6が取り付けられている。モータ6は、図示しないECU(Engine Control Unit)の指令により駆動制御される。モータ6の駆動によりスロットルバルブ4の開度が制御されて、エンジンに供給される吸気量が調節される。また、バルブシャフト5の他端側には、回転角度検出装置10が設けられている。
本実施形態による回転角度検出装置10は、検出対象であるスロットルバルブ4の回転角度を出力する装置であり、ヨーク20、一対の永久磁石21、22、回転角センサ30等を有している。
図2及び図3に示すように、回転角センサ30は、第1部品311と第2部品312とから構成されている。
第1部品311は、磁気検出素子としてのホールIC321を有している。このホールIC321の複数のリード線331には、それぞれ配線341が接続されている。これら複数の配線341は、所定の間隔に並んで配置されている。そして、これらのホールIC321及び複数の配線341は、第1モールド樹脂351によって一体にモールドされている。但し、複数の配線341の端子部は、第1モールド樹脂351から突出して露出している。
第2部品312は、第1部品311と実質的に同一の構成をなしている。即ち、磁気検出素子としてのホールIC322、ホールIC322の複数のリード線332にそれぞれ接続された配線342、並びにホールIC321及び複数の配線341をモールドしている第1モールド樹脂352を有している。
これらの第1部品311と第2部品312とは、相対して当接している。このため、第1部品311の複数の配線341の並列方向と第2部品312の複数の配線342の並列方向とは平行な関係にあり、同一方向をなしている。以下において、第1部品311の複数の配線341の並列方向及び第2部品312の複数の配線342の並列方向を、「複数の配線341、342の並列方向」と呼ぶことにする。
ここで、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数は、例えば14×10-6/Kである。
第1部品311の複数の配線341の端子部及び第2部品312の複数の配線342の端子部は、それぞれターミナル40に接続している。このターミナル40は、図示しないECUに接続している。そして、第1モールド樹脂351、352、複数の配線341、342の端子部、ターミナル40は、ハウジングカバーを構成する第2モールド樹脂50によって一体にモールドされている。第2モールド樹脂50は、図1に示すように、ハウジング2に固定されている。
ここで、複数の配線341、342の並列方向における第2モールド樹脂50の線膨張係数は、例えば34×10-6/Kである。
従って、図4に示すように、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数14×10-6/Kと第2モールド樹脂50の線膨張係数34×10-6/Kとの差は、20×10-6/Kとなる。この値は、本発明者が実験により求めた閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さい値である。
次に、本発明の実施形態による回転角検出装置10の回転角センサ30の製造方法を、図5〜図8を用いて説明する。
先ず、図5に示すように、ホールIC321の複数のリード線331にそれぞれ配線341を溶接して接続した後、一次成形を行う。
一次成形では、ホールIC321及び複数の配線341を上下の金型61と金型62との間に設置し、金型61、62を閉じた後、この金型61、62に設けられた図示しないゲートから加熱溶融した第1モールド樹脂を注入する。金型61、62を所定の時間保圧して、溶融した第1モールド樹脂を硬化させて第1モールド樹脂351を成形する。その後、金型61、62を型開きして一次成形品を取り出す。こうして第1部品30aを作製する。
この一次成形において、溶融した第1モールド樹脂が金型61、62内を流れる方向に留意する。その理由は、以下の通りである。
モールド樹脂の線膨張係数は、溶融したモールド樹脂の流れる方向によって異なる傾向にある。具体的には、溶融したモールド樹脂が一定の方向に流れる場合、硬化後のモールド樹脂の線膨張係数は、MDの線膨張係数がTDの線膨張係数よりも小さくなる傾向にある。但し、MDの線膨張係数とTDの線膨張係数とがほぼ等しい場合もある。
例えば、第1モールド樹脂351の場合、MDの線膨張係数は14×10-6/Kであり、TDの線膨張係数も14×10-6/Kであり、この場合はMDとTDとの線膨張係数が等しい。
このため、後の工程において成形する第2モールド樹脂50の線膨張係数との差を小さくすることを考慮しても、ここでの溶融した第1モールド樹脂の流れる方向はいずれの方向を採用しても同じである。ここでは複数の配線341の並列方向に対して垂直な方向となるTDを採用しておく。
第2部品312は、第1部品311と実質的に同一の構成をなしているため、第1部品311を作製する工程と同様の工程で作製する。
続いて、第1部品311の第1モールド樹脂351から突出している配線341の端子部を、それぞれ所定の位置で所定の方向に折り曲げる。同様に、第2部品312の第1モールド樹脂352から突出している配線342の端子部を、それぞれ所定の位置で所定の方向に折り曲げる。
続いて、図6に示すように、第1部品311と第2部品312とを互いに相対して当接させる。この状態で、第1部品311の配線341の折り曲げた端子部と第2部品312の配線342の折り曲げた端子部とを、それぞれターミナル40に溶接して接続する。
続いて、図7に示すように、二次成形を行う。
二次成形では、第1部品311、2部品312、及びターミナル40を上下の金型71と金型72との間に設置し、金型71、72を閉じた後、その金型71、72に設けられた図示しないゲートから加熱溶融した第2モールド樹脂を注入する。金型71、72を所定の時間保圧して、溶融した第2モールド樹脂を硬化させて第2モールド樹脂50を成形する。硬化した第2モールド樹脂50はハウジングカバーとなる。その後、金型71、72を型開きして二次成形品を取り出す。
この二次成形においては、溶融した第2モールド樹脂が金型71、72内を流れる方向を、図8に矢印で示すように、複数の配線341、342の並列方向に対して平行な方向とすることに留意する。その理由は、以下の通りである。
第2モールド樹脂50の線膨張係数は、溶融した第2モールド樹脂の流れる方向によって異なる。例えば第2モールド樹脂50の場合、MDの線膨張係数は34×10-6/Kであり、TDの線膨張係数は、39×10-6/Kである。
このため、第1モールド樹脂351、352の線膨張係数との差を小さくすることを考慮して、ここでの溶融した第2モールド樹脂の流れる方向が複数の配線341、342の並列方向に対して平行な方向となるMDを採用する。
その結果、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352のTDの線膨張係数14×10-6/Kと、第2モールド樹脂50のMDの線膨張係数34×10-6/Kとの差は20×10-6/Kとなる。つまり、クラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さくなる。
仮に、第2モールド樹脂を注入する際に、複数の配線341、342の並列方向に対して垂直な方向となるTDを採用すると、複数の配線341、342の並列方向における第2モールド樹脂50のTDの線膨張係数は39×10-6/Kとなる。その結果、第1モールド樹脂351、352のTDの線膨張係数14×10-6/Kとの差は25×10-6/Kとなり、クラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kを超えることになる。
この場合、複数の配線341、342が第1モールド樹脂351、352及び第2モールド樹脂50に接している箇所(図2において点Aで示す)を起点として第1モールド樹脂351、352内部に向かってクラックが発生する危険性が高くなる。
以上のように本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
回転角度検出装置10は、ホールIC321、322に接続された複数の配線341、342が所定の間隔に並んで配置され、これら複数の配線341、342が第1モールド樹脂351、352によってそれぞれモールドされていると共に、第1モールド樹脂351、352から突出している複数の配線341、342の端子部が第2モールド樹脂50によってモールドされている構造となっている。
こうした構造において、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数14×10-6/Kと、第2モールド樹脂50の線膨張係数34×10-6/Kとの差は20×10-6/Kである。つまり、クラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さい。
なお、この場合、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352及び第2モールド樹脂50の線膨張係数は、溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂のそれぞれの流れる方向によって調節されている。具体的には、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数と第2モールド樹脂50の線膨張係数との差をクラック発生の閾値より小さくするために、第1モールド樹脂351、352については、溶融した第1モールド樹脂の流れる方向が複数の配線341の並列方向に対して垂直な方向となるTDを採用し、溶融した第2モールド樹脂の流れる方向が複数の配線341、342の並列方向に対して平行な方向となるMDを採用している。
このようにして、第1モールド樹脂351、352及び第2モールド樹脂50の材質を変えることなく、その成形の際の溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂の流れる方向によって第1モールド樹脂351、352の線膨張係数と第2モールド樹脂50の線膨張係数を調節することにより、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数と第2モールド樹脂50の線膨張係数との差がクラック発生の閾値より小さくなっている。
その結果、環境温度の上昇に伴い、第2モールド樹脂50が第1モールド樹脂351、352より大きく熱膨張し、複数の配線341、342に対してその間隔を広げようとする力が加わる結果、第1モールド樹脂351、352内に引張応力が発生しても、その引張応力は第1モールド樹脂351、352にクラックを発生させるには至らない。
また、環境温度の下降により、第2モールド樹脂50が第1モールド樹脂351、352より大きく収縮し、複数の配線341、342に対してその間隔を狭めようとする力が加わる結果、第1モールド樹脂351、352内に圧縮応力が発生しても、その圧縮応力は第1モールド樹脂351、352にクラックを発生させるには至らない。
従って、環境温度の変化に対する高い耐性を有する高性能の回転角検出装置が実現される。
(他の実施形態)
(1)上記の実施形態においては、回転角度検出装置10の回転角センサ30が第1部品311と第2部品312とから構成されている場合について述べたが、回転角センサ30は第1部品311のみから構成されることも可能である。
この場合の回転角度検出装置の回転角センサ39は、図9及び図10に示すように、第1部品311のみから構成される。そして、この第1部品311は、上記の実施形態の場合と同様に、磁気検出素子としてのホールIC321、ホールIC321の複数のリード線331にそれぞれ接続された配線341、並びにホールIC321及び複数の配線341を一体にモールドする第1モールド樹脂351を有している。
また、第1部品311の複数の配線341の端子部がそれぞれターミナル40に接続している状態で、第1モールド樹脂351、複数の配線341の端子部、ターミナル40が第2モールド樹脂59によって一体にモールドされている。
また、回転角センサ39の製造方法は、上記の実施形態の回転角センサ30の製造方法と略同様である。このため、複数の配線341の並列方向における、第1モールド樹脂351のTDの線膨張係数は14×10-6/Kであり、第2モールド樹脂59のMDの線膨張係数は34×10-6/Kである。
その結果、複数の配線341の並列方向における第1モールド樹脂351のTDの線膨張係数と第2モールド樹脂59のMDの線膨張係数との差20×10-6/Kは、クラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さくなる。
従って、上記の実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
(2)上記の実施形態においては、第1モールド樹脂351、352を成形する際に、溶融した第1モールド樹脂の流れる方向が複数の配線341、342の並列方向に対して垂直な方向となるTDを採用し、第2モールド樹脂50を成形する際に、溶融した第2モールド樹脂の流れる方向が複数の配線341、342の並列方向に対して平行な方向となるMDを採用した。
しかし、第1モールド樹脂351、352のMDの線膨張係数とTD線膨張係数とは等しいため、いずれを採用しても、第2モールド樹脂50のMDの線膨張係数との差がクラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さくなる。従って、この場合には、溶融した第1モールド樹脂の流れる方向を複数の配線341、342の並列方向に対して垂直な方向となるTDに限定する必要はなく、複数の配線341、342の並列方向に対して平行な方向となるMDを採用してもよい。
仮に、第1モールド樹脂351、352のMDの線膨張係数とTD線膨張係数とが等しくなくても、その差が小さく、いずれを採用しても、第2モールド樹脂50のMDの線膨張係数との差がクラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さくなる場合には、溶融した第1モールド樹脂の流れる方向を複数の配線341、342の並列方向に対して垂直な方向となるTDに限定する必要はない。
より一般的に言えば、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数と第2モールド樹脂50の線膨張係数との差が所定の閾値より小さくなる条件を満足する範囲内であれば、第1モールド樹脂351、352及び第2モールド樹脂50をそれぞれ成形する際の溶融した第1モールド樹脂及び第2モールド樹脂の流れる方向、即ちMDとTDとを適宜、組み合わせることも可能になる。
(3)上記の実施形態においては、第1モールド樹脂351、352の膨張係数が第2モールド樹脂50の膨張係数より小さい場合について説明したが、第1モールド樹脂351、352の膨張係数が第2モールド樹脂50の膨張係数よりも大きくなる逆の場合においても本発明を適用することが可能である。
この場合でも、複数の配線341、342の並列方向における第1モールド樹脂351、352の線膨張係数と第2モールド樹脂50の線膨張係数との差をクラック発生の閾値である21×10-6/K〜24×10-6/Kより小さくすることにより、クラックの発生を防止することが可能になる。
(4)上記の実施形態においては、磁気検出素子としてホールIC321、322が用いられているが、ホールIC321、322に限定されるものではない。磁気検出素子としては、例えば異方性磁気抵抗素子や巨大磁気抵抗素子等の磁気抵抗素子を用いてもよい。
以上のように本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 ・・・回転角検出装置
30、39 ・・・回転角センサ
311 ・・・第1部品
312 ・・・第2部品
321、322 ・・・ホールIC(磁気検出素子)
331、332 ・・・リード線
341、342 ・・・配線
351、352 ・・・第1モールド樹脂
40 ・・・ターミナル
50、59 ・・・第2モールド樹脂

Claims (3)

  1. 磁気検出素子(321、322)と、
    前記磁気検出素子の複数のリード線(331、332)にそれぞれ接続され、所定の間隔に並んで配置される複数の配線(341、342)と、
    前記磁気検出素子及び複数の前記配線をモールドすると共に、複数の前記配線の端子部を露出する第1モールド樹脂(351、352)と、
    複数の前記配線の端子部にそれぞれ接続される複数のターミナル(40)と、
    前記第1モールド樹脂、複数の前記配線の端子部、及び複数の前記ターミナルをモールドする第2モールド樹脂(50、59)と、
    を備え、
    複数の前記配線の並列方向における、前記第1モールド樹脂の線膨張係数と前記第2モールド樹脂の線膨張係数との差が、所定の閾値より小さいことを特徴とする回転角検出装置(10)。
  2. 複数の前記配線の並列方向における前記第1モールド樹脂の線膨張係数は、前記磁気検出素子及び複数の前記配線をモールドする際の溶融した第1モールド樹脂の流れる方向によって調節され、
    複数の前記配線の並列方向における前記第2モールド樹脂の線膨張係数は、前記第1モールド樹脂、複数の前記配線の端子部、及び複数の前記ターミナルをモールドする際の溶融した第2モールド樹脂の流れる方向によって調節されることを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記所定の閾値は、21×10-6/Kから24×10-6/Kまでの範囲内の値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転角検出装置。
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