JP6379759B2 - 鋳造装置及び製品の良否判定方法 - Google Patents

鋳造装置及び製品の良否判定方法

Info

Publication number
JP6379759B2
JP6379759B2 JP2014140820A JP2014140820A JP6379759B2 JP 6379759 B2 JP6379759 B2 JP 6379759B2 JP 2014140820 A JP2014140820 A JP 2014140820A JP 2014140820 A JP2014140820 A JP 2014140820A JP 6379759 B2 JP6379759 B2 JP 6379759B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve body
casting
injection
valve seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014140820A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016016431A (ja
Inventor
直樹 石橋
直樹 石橋
祐一郎 釼
祐一郎 釼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Machinery Corp Ltd
Original Assignee
Ube Machinery Corp Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Machinery Corp Ltd filed Critical Ube Machinery Corp Ltd
Priority to JP2014140820A priority Critical patent/JP6379759B2/ja
Publication of JP2016016431A publication Critical patent/JP2016016431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6379759B2 publication Critical patent/JP6379759B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

この発明は、金属材料を溶かした溶湯を金型内に充填して製品を製造する鋳造装置及び製品の良否判定方法に関する。
従来より、アルミホイールやエンジンブロック等の製品を鋳造により製造するための鋳造装置において、金型のキャビティ内のガスを抜くための金型用ガス抜き装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この金型用ガス抜き装置は、スプール内の弁棒をエア圧及び溶湯慣性力により進退動可能に構成し、真空吸引力によってガス抜きを行うと共にスプールの開口端に対する弁体の弁開状態や弁閉状態をエア圧により保持可能としている。
特開昭63−115662号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術の金型用ガス抜き装置を備える鋳造装置では、鋳造サイクルにおいて金型用ガス抜き装置の弁棒が閉塞したタイミングを把握することはできないので、真空吸引力により弁棒が意図せず閉塞するいわゆる早閉まりが発生しても、鋳造が継続されてしまうこととなる。
この場合は、金型のキャビティ内のガスが抜け切れていないことが想定され、湯皺や巣などのガス巻き込みによる製品の不良が発生する確率が高くなる。また、外観上確認できないようなガスによる不具合が製品内に生じている可能性も高く、製品加工時にその不具合が発見されることも少なくない。
そして、結果的に製品加工費が無駄になったり、鋳造後に製品の不具合を更に加工する工程や製品の良否を判定する工程などが別途必要となったりするので、容易に正常な鋳造品と異常な鋳造品とを判別して鋳造コスト全体の削減を図ることが難しいという問題がある。
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、鋳造サイクル毎にガス抜きバルブユニットの弁体が弁座を閉塞したタイミングを検出することで、鋳造された製品の良否を判定することができる鋳造装置及び製品の良否判定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る鋳造装置は、弁座を有するバルブ本体と、前記バルブ本体の弁座を開閉する弁体とを有し、金型のキャビティに連通するベントランナの上方に接続されて前記弁体と弁座とが開状態であるときに前記金型のキャビティ内のガスを真空吸引により排出する真空バルブ方式のガス抜きバルブユニットを備えた鋳造装置において、前記弁体が前記弁座を閉塞した閉塞タイミングを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記金型のキャビティ内で鋳造された製品の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記閉塞タイミングを示す情報を表示する表示手段を更に備える。
本発明の他の実施形態においては、前記ガス抜きバルブユニットは、筒状に形成されて壁面にガスの排出孔を有し、軸方向の下端に前記弁座を有する前記バルブ本体と、前記バルブ本体の内側を進退自在に設けられた弁棒と、前記弁棒の下端部に設けられて前記弁棒の進退動により前記弁座を開閉する前記弁体と、前記弁棒の上端部に設けられ前記バルブ本体の上端側の内孔と摺動自在に嵌合するバルブピストンとを有する。
本発明の更に他の実施形態においては、前記検出手段は、前記弁体が前記弁座を閉塞したときの振動波を検出する加速度計、振動計及び計測用マイクロフォン等の音響センサである。
本発明の更に他の実施形態においては、前記検出手段は、前記弁体に結合された部材の位置を検出する近接センサ及びレーザ変位計等の位置センサである。
本発明の更に他の実施形態においては、前記判定手段は、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報と、前記閉塞タイミングとを比較して、前記鋳造された製品の良否を判定する。
本発明の更に他の実施形態においては、前記表示手段は、前記検出手段の検出信号と共に、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報を表示する。
本発明に係る製品の良否判定方法は、弁座を有するバルブ本体と、前記バルブ本体の弁座を開閉する弁体とを有し、金型のキャビティに連通するベントランナの上方に接続されて前記弁体と弁座とが開状態であるときに前記金型のキャビティ内のガスを真空吸引により排出する真空バルブ方式のガス抜きバルブユニットを備えた鋳造装置における鋳造された製品の良否判定方法において、前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを検出手段により検出する検出工程と、前記検出手段により検出された前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを示す検出信号に基づいて、前記金型のキャビティ内で鋳造された製品の良否を判定手段によって判定する判定工程とを備えたことを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記検出手段により検出された前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを表示手段により表示する表示工程を更に備える。
本発明の他の実施形態においては、前記判定工程は、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報と、前記閉塞したタイミングとを比較して、前記鋳造された製品の良否を判定する。
本発明の更に他の実施形態においては、前記表示工程は、前記検出手段の検出信号と共に、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報を表示する。
本発明によれば、鋳造サイクル毎にガス抜きバルブユニットの弁体が弁座を閉塞したタイミングを検出することで、鋳造された製品の良否を判定することができる。
本発明の第1の実施形態に係る鋳造装置のガス抜きバルブユニットの主要部分を示す断面図である。 同鋳造装置のガス抜きバルブユニットの主要部分を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る製品の良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法における早閉まり判定条件を説明するための図である。 同良否判定方法を含む鋳造工程を示すフローチャートである。 同良否判定方法を含む鋳造工程を示すフローチャートである。 同良否判定方法を含む鋳造工程にて良否判定に用いる信号波形を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る鋳造装置のガス抜きバルブユニットの主要部分を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る製品の良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。 同良否判定方法における早閉まり判定条件を説明するための図である。 同良否判定方法を含む鋳造工程の一部を示すフローチャートである。 同良否判定方法を含む鋳造工程にて良否判定に用いる信号波形を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、この発明の実施の形態に係る鋳造装置及び製品の良否判定方法を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る鋳造装置のガス抜きバルブユニットの主要部分を示す断面図であり、図1は正面から見た縦断面図、図2は側面から見た縦断面図と真空回路図である。図1及び図2に示すように、鋳造装置において、型締め(型閉め)状態の固定金型1と可動金型2の上方には、固定側入子3及び可動側入子4を介して金型用のガス抜きバルブユニット30が設けられている。
固定金型1と可動金型2との接合面である分割面には、金型のキャビティ5が形成されている。キャビティ5内には、例えば図示しない射出スリーブからゲートを経てアルミニウム等の溶湯が射出充填される。キャビティ5の上方の固定金型1と可動金型2との分割面及び固定側入子3と可動側入子4との分割面には、キャビティ5から続くベントランナ6が形成されている。
ベントランナ6の上方には、固定側入子3及び可動側入子4により形成された弁体到達孔29が形成され、この弁体到達孔29の上方には、バルブユニット30のバルブ本体であるバルブボディ9の先端が嵌合される孔部28が形成されている。ベントランナ6と連通する弁体到達孔29の側面から分岐されて迂回するバイパス7は、孔部28の側面開口部に連通されている。
固定側入子3の上面に固定されたベースブロック15には、間隔板16を介してトッププレート18が接続されている。トッププレート18上には、ベントランナ6と同心状に油圧シリンダ19が固定されている。油圧シリンダ19の圧力により進退するピストンロッド19aの作用端であるフランジ19bには、ガス抜きバルブユニット30の上端側を固定するロッドエンド17が取り付けられている。
ロッドエンド17には、押え金20とボルト20aとでガス抜きバルブユニット30のバルブヘッドブロック11が固定されている。ガス抜きバルブユニット30は、油圧シリンダ19のピストンロッド19aの進退動により、全体が昇降してバルブボディ9の下端側(開口端側)が固定側入子3及び可動側入子4の孔部28に嵌合したり離間したりするように構成されている。
ガス抜きバルブユニット30は、上下にバルブヘッドブロック11とバルブボディ9とを有し、中央にバルブガイド10を有する。バルブガイド10は、バルブヘッドブロック11の内孔11aに上端部側が嵌合され、フランジ部分が上下のバルブヘッドブロック11及びバルブボディ9の間に挟持されている。バルブヘッドブロック11、バルブガイド10及びバルブボディ9は、この状態で一体化されている。
バルブガイド10は、内孔10aにメインバルブ軸(弁棒)8を進退自在に保持する。メインバルブ軸8の上端には、バルブピストン13が設けられている。バルブピストン13は、中心ねじ孔にメインバルブ軸8のねじ部が螺合された上でスプリングピン14が挿入されることによりメインバルブ軸8と結合されている。バルブピストン13の下面は、フランジ状に形成され、バルブガイド10の上端面及びOリング12と接触可能な構成となっている。
メインバルブ軸8の下端には、メインバルブ(弁体)8aが一体形成されている。バルブボディ9の下部の開口端には、弁座9aが形成されている。メインバルブ軸8のメインバルブ8aとバルブボディ9の弁座9aとは、図1及び図2に示す弁開状態から、キャビティ5を通ってベントランナ6内を上昇する溶湯がメインバルブ8aを押すことにより上昇して弁閉状態となるように構成されている。
バルブボディ9の側部には、弁開状態でバイパス7を通ってバルブボディ9の弁室9bへ導かれるガスを外部へ排出すると共に、弁閉状態のエアブロー時に弁室9b内にガスを導入するためのポート9cが形成されている。ポート9cは、真空ラインにおいては例えば吸引クリーナ21と圧力計24と真空切替弁22とを備えた配管22aを介して真空タンク23に接続されている。圧力計24の設置は任意である。なお、配管22aの吸引クリーナ21よりもポート9c側には、図示しない切替弁及びエア源が接続されており、エアブロー時にはこのエア源からのガスが切替弁及び配管22aを通ってポート9cに導入される。
また、バルブヘッドブロック11内において内孔11bとバルブピストン13とで仕切られた上室11c及び下室11dには、それぞれ図示しない開エアポート及び保持エアポートが開口されている。開エアポート及び保持エアポートは、それぞれ切替弁及び減圧弁を備えた配管を介してエア源に接続されている。バルブピストン13の進退動は、開エア及び保持エアの各エア圧により制御される。
このように構成されたエア圧保持方式を採用するガス抜きバルブユニット30では、例えば開エアポートから上室11c内に開エアを導入すると、開エア圧がバルブピストン13の上面に負荷されるのでバルブピストン13が下降して、メインバルブ8aが弁開状態となる。
この弁開状態では、バルブピストン13の下面がOリング12に密着しているので、保持エアポートから下室11d内に導入された保持エアの保持エア圧はバルブピストン13のフランジ部分の上面側のみに負荷される。この状態においては、上室11cにおけるバルブピストン13への開エア圧を除去、すなわち開エアの導入を停止してもメインバルブ8aの弁開状態を保持することができる。
こうしてメインバルブ8aが弁座9aから離れた弁開状態において、ベントランナ6を通って溶湯がメインバルブ8aに接触すると、この溶湯の慣性力を受けたメインバルブ8aが上方へ押し上げられる。これにより、バルブピストン13の下面がOリング12から離れ、下室11d内においてバルブピストン13のフランジ部分の上面側及び下面側のいずれにも保持エアの保持エア圧が負荷される。
この状態においては、メインバルブ軸8とバルブピストン13との断面積差によって、バルブピストン13を上方へ押し上げる力が働くので、メインバルブ8aは弁座9aに当接して弁室9bが閉じられた弁閉状態を保持する。このエア圧保持方式によれば、バルブ保持力を保持エア圧で制御することができるので保持力管理が容易となる。また、溶湯の慣性力によるOリング12の圧縮分程度の僅かなメインバルブ8aの上昇によって、保持エアによる弁閉動作が開始されるので応答性が高い。
ここで、上記のように構成されたガス抜きバルブユニット30の動作を説明する。
固定金型1及び可動金型2を型閉めした後、油圧シリンダ19を作動させてガス抜きバルブユニット30全体を下降させる。そして、バルブボディ9の開口端側を固定側入子3及び可動側入子4の孔部28に嵌合する。
次に、バルブヘッドブロック11の上室11c内に開エアポートから開エアを導入すると共に下室11dに保持エアポートから保持エアを導入し、開エア圧をバルブピストン13の上面に負荷させてバルブピストン13を下降させ、バルブピストン13の下面をOリング12に押し付ける。
この結果、メインバルブ軸8が下降してメインバルブ8aが弁座9aから離れて弁開状態となり、保持エアにより弁開状態が保持される。このとき、メインバルブ8aのメインバルブ軸8側の部分が弁体到達孔29の孔部28側の開口端を閉じており、ベントランナ6とバルブボディ9の弁室9bとはバイパス7と弁開部分とで連通されている。
この状態で射出スリーブの注入口へ溶湯を注入し、射出プランジャを前進させると溶湯はゲートを経てキャビティ5内に射出充填される。射出充填中に、真空切替弁22を真空タンク23側に切り替えて真空ラインによる真空吸引を開始し、キャビティ5内のガスを、ベントランナ6、弁体到達孔29、バイパス7、弁室9bを経てポート9cから真空吸引して排出する。
この真空吸引時には、ガス抜きバルブユニット30においては、吸引されたガスがメインバルブ8aに衝突してバルブボディ9の弁座9aとの間の弁開部分を閉じないように、バルブヘッドブロック11の下室11dに供給される保持エアの設定圧やバルブピストン13のフランジ部分の大きさなどが決定されている。
射出充填された溶湯は、キャビティ5内にほぼ充満された後にベントランナ6内を上昇してガスと共にメインバルブ8aの下面に衝突し、バイパス7へ流れ込む。このとき、溶湯の質量がガスの質量よりも遥かに大きく、大きな慣性力がメインバルブ8aの下面に作用するので、メインバルブ8aを上方へ跳ね上げる。
こうして、メインバルブ8aが僅かに上方へ移動して、バルブピストン13のフランジ部分の下面がOリング12から離れると、上述したように下室11dに導入されている保持エアがバルブピストン13のフランジ部分の下面にも回り込む。これにより、バルブピストン13を上方へ押し上げる力がバルブピストン13のフランジ部分の下面に作用する。このとき、バルブピストン13を下方に押し下げる力が作用する面積よりも、上方に押し上げる力が作用する面積の方が大きいので、バルブピストン13が急速に上昇し、弁座9aがメインバルブ8aによって閉じられてメインバルブ軸8が閉塞し弁閉状態を保持する。これにより、溶湯は孔部28のメインバルブ8aの位置で移動を遮断される。
このようにしてメインバルブ8aがベントランナ6、バイパス7及び弁体到達孔29を閉鎖した状態で溶湯が所定時間加圧、冷却された後に、油圧シリンダ19によってガス抜きバルブユニット30全体を上昇させる。すると、キャビティ5、ベントランナ6、バイパス7及び弁体到達孔29内で凝固した製品からメインバルブ8aが離れ、保持エアの作用によりメインバルブ8aと弁座9aは弁開状態を保持する。キャビティ5内の製品は、冷却後に型開して図示しない製品押出装置等によって押し出され、金型から取り出される。
このような開閉動作を行うメインバルブ8a及びメインバルブ軸8を備えたガス抜きユニット30には、更にメインバルブ8aがバルブボディ9の開口端(弁座9a)を閉塞したときのメインバルブ軸8の閉塞タイミングを検出する検出手段が設けられている。検出手段としては、例えばメインバルブ8aがバルブボディ9の開口端を閉塞したときの衝撃、振動、音等を検出する音響センサ(加速度計、振動計、計測用マイクロフォン等)を用いてもよいし、メインバルブ軸8、バルブピストン13、メインバルブ8aの位置を検出する位置センサ(近接センサ、レーザ変位計等)を用いてもよい。
本実施形態では、検出手段として、第1センサ部25が設けられている。第1センサ部25は、固定金型1や可動金型2或いはガス抜きバルブユニット30の少なくとも一つに配設された加速度計、振動計又は計測用マイクロフォン等の音響センサからなる。
第1センサ部25は、図1においてはトッププレート18にボルト18aにより固定されたステー18bに取り付けられている。また、第1センサ部25は、図2においてはロッドエンド17上に接着固定されると共に、押え金20にボルト20aで取り付けられた取付座ステー26上に取り付けられている。第1センサ部25は、これらのうちの一つだけが設けられていればよい。
第1センサ部25の固定方法は、上記ねじ固定や接着固定の他に、マグネット固定などを採用してもよい。第1センサ部25は、例えば固定金型1、可動金型2、固定側入子3、可動側入子4、バルブボディ9、バルブガイド10、バルブヘッドブロック11、ベースブロック15、間隔板16、ロッドエンド17、トッププレート18、油圧シリンダ19、及び押え金20などの表面や内部に取り付けることができる。
そして、鋳造装置は、鋳造に関する各金型1,2やガス抜きバルブユニット30、射出機構、真空ラインなどの各部の動作を統括的に制御すると共に、第1センサ部25からのメインバルブ軸8の閉塞タイミングを示す検出信号に基づいて、金型のキャビティ5内で鋳造された製品の良否判定を行う良否判定機能を有する制御装置40を備えている。
制御装置40は、CPU等の中央演算制御部の他に、オペレータの操作入力を受け付ける操作部41と、各種情報を表示画面上に表示するモニタ42と、上記検出信号に基づいて鋳造された製品の良否判定を行う判定部43とを備えている。その他、制御装置40は、スピーカなどの音声出力手段や、他の鋳造装置等とデータ通信を行う通信モジュールなどを備えている。
制御装置40の良否判定機能は、具体的には、判定部43によって、第1センサ部25からの検出信号の信号波形に基づきメインバルブ軸8の閉塞タイミングを検知し、検知したメインバルブ軸8の閉塞タイミングと、ガス抜きバルブユニット30による真空吸引が行われる鋳造装置における鋳造情報とを比較して、比較結果に基づき鋳造された製品の良否を判定することにより行われる。制御装置40は、この判定結果に基づき、例えばロボットアーム等を制御して鋳造後の製品を不良品として取り除いたり、良品として加工ライン上に流したりすることで生産管理を行うようにしてもよい。
なお、鋳造情報は、例えば金型のキャビティ5内に溶湯を射出充填する射出機構の射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度や、例えば射出プランジャを駆動するシリンダ圧力に基づく鋳造圧力、真空ライン中の圧力センサにより得られる真空度などの少なくとも一つを含んでいる。また、制御装置40のモニタ42は、上記判定結果や検出信号の信号波形などを視認可能に表示し、例えば上記音声出力手段と共に報知手段を構成する。
ガス抜きバルブユニット30が上述したように正常に動作しているときは、溶湯がメインバルブ8aの下面に当たってメインバルブ軸8が閉塞する閉塞タイミングとなるが、真空吸引中の圧力バランスの崩れなどの何らかの原因により溶湯がメインバルブ8aの下面に当たる前にメインバルブ軸8が閉塞してしまうと、いわゆる早閉まりという現象が発生してしまうこととなる。
この早閉まりが起こった場合は、そのとき鋳造された製品のほぼ全てに不具合が見受けられるため、制御装置40の良否判定機能においては、判定部43によって上記閉塞タイミングを判定することによって早閉まりの発生の有無を判断し、鋳造された製品の良否判定を行うようにしている。
図3〜図5は、本発明の第1の実施形態に係る製品の良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図である。図3及び図4は、図2に示すようなロッドエンド17上に配設された場合の加速度計からなる第1センサ部25からの検出信号の信号波形を示し、図5は、油圧シリンダ19の側面に配設された場合の加速度計からなる第1センサ部25からの検出信号の信号波形を示している。
また、図3は、メインバルブ軸8の閉塞タイミングが正常状態のときの信号波形を示し、図4及び図5は、メインバルブ軸8の閉塞タイミングが早閉まり状態のときの信号波形を示している。
なお、図3〜図5において、波形W1は真空吸引力によってメインバルブ8aが閉塞したタイミングを衝撃値として検出した第1センサ部25による加速度値を示し、波形W2は射出プランジャの射出ストローク値を、波形W3は圧力計24による真空度(圧力値)をそれぞれ示している。
図3に示すように、鋳造工程における閉塞タイミングが正常なときは、まず、溶湯の射出充填動作が開始されて、波形W2による射出ストローク値は低速で徐々に上昇する。その後、真空吸引が開始されると、真空吸引開始位置以降において波形W3による圧力値が急激に下降する。
そして、圧力値の下降が継続されながら射出ストローク値は低速区間を過ぎると高速速度開始位置において高速に切り替わり、溶湯の充填完了位置までの高速区間を一気に上昇する。この高速区間の終わり間近の充填完了位置の直前で、メインバルブ8aが弁座9aに当接してメインバルブ軸8が閉塞する。
これにより、メインバルブ8aの当接時の衝撃の振動波の波形W1による加速度値が充填完了位置を含む前後の高速区間及び増圧工程の一部にかかる短い期間に検出される。
一方、図4及び図5に示すように、鋳造工程における閉塞タイミングが早閉まりのときは、充填完了位置辺りに波形W1による加速度値が検出されるが、これよりも前の真空吸引開始後の低速区間においても波形W1による加速度値が検出される。
図6は、良否判定方法における早閉まり判定条件を説明するための図である。早閉まり判定は、上述したように制御装置40の判定部43において検出信号の信号波形と鋳造情報とを比較することで行われる。図6における鋳造情報は、例えば射出プランジャの位置(射出ストローク)または射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度である。なお、図6における波形W1は、早閉まりが発生したときの第1センサ部25の検出信号の信号波形を示している。
図6に示すように、早閉まりの判定に際しては、制御装置40の判定部43は、まず、射出プランジャの位置(射出ストローク)または射出時間に関して、以下のt1〜t6を検出する。
t1:真空開始指令位置(設定値)または指令発生時間
t2:真空度低下開始位置または低下開始時間
t3:第1センサ部または第2センサ部のセンサ検知位置若しくは検知時間
t4:高速開始位置(設定値または計測値)または開始時間
t5:早閉まり検知設定位置または位置発生時間(早閉まり検知設定時間または時間発生位置)
t6:充填完了位置または時間
なお、上記t1及びt5は、例えば制御装置40の操作部41を用いて入力された設定値であり、t4は、このように入力された設定値であっても、別途計測された計測値であってもよい。また、t5については設定がある場合とない場合とがあり、t5の設定がある場合にはその目的は、t5を使用してメインバルブ8aが誤動作により閉じてしまう位置(時間)を経験上予測し、早閉まりをより詳細に管理するためである。従って、t5を設定する際の目安はメインバルブ8aが閉じる位置(時間)の直後における任意の位置(時間)となる。
このようなt1〜t6を用いて、以下のような判定条件を満たすか否かを判断し、製品の良否を判定する。
条件A:S1(=t3−t1)≦S2(=t4−t1)
条件B:S1(=t3−t1)≦S3(=t5−t1)
条件C:S4(=t3−t2)≦S5(=t4−t2)
条件D:S4(=t3−t2)≦S6(=t5−t2)
ここで、条件A及び条件Bは、真空開始指令位置(設定値)または指令発生時間のt1を基準とする場合の条件であり、条件Aはt5を設定していない場合、条件Bはt5を設定している場合の条件である。また、条件C及び条件Dは、真空度を監視している場合であって、真空度低下開始位置又は低下開始時間のt2を基準とする場合の条件であり、条件Cはt5を設定していない場合、条件Dはt5を設定している場合の条件である。これら各条件A〜Dのいずれかを満たす場合は、早閉まりが発生したと判断し、不良判定を行う。
次に、このような良否判定方法を含む鋳造工程について説明する。
図7及び図8は、良否判定方法を含む鋳造工程を示すフローチャートである。図9は、良否判定方法を含む鋳造工程にて良否判定に用いる信号波形を示す図である。
まず、第1センサ部25を用いた場合は、図7に示すように、鋳造工程が開始されると、鋳造装置の油圧シリンダ19を作動させてガス抜きバルブユニット30(バルブボディ9の開口端)を固定側入子3及び可動側入子4の孔部28にセットする(ステップS100)。
次に、可動金型2を移動させて型閉めを行い(ステップS102)、バルブヘッドブロック11の上室11c内に開エアを導入してバルブピストン13及びメインバルブ軸8を下降させ、メインバルブ8aを弁座9aから離間させてメインバルブ8aを開く(ステップS104)。
そして、射出スリーブに対して溶湯を注湯し(ステップS106)、射出プランジャの前進を開始してキャビティ5内への溶湯の射出を開始する(ステップS108)。また、射出の開始と同時に、図8に示すように、制御装置40の判定部43においては、第1センサ部25の検出信号の信号波形の採取を開始し(ステップS130)、鋳造と同時並行的に製品の良否判定処理を実行する。この良否判定処理については後述する。
なお、射出を開始したら、真空ラインによる真空吸引を開始し(ステップS110)、鋳造を行う。鋳造か完了したら、可動金型2を移動させて型開きを行い(ステップS112)、油圧シリンダ19を作動させてガス抜きバルブユニット30を孔部28から引き抜く(ステップS114)。
引き抜きによりメインバルブ8aが開き(ステップS116)、弁閉状態から弁開状態となったガス抜きバルブユニット30では、ポート9cから弁室9b内にエアが導入されてメインバルブ8aと弁座9aとの間から排出されるエアブローが行われ(ステップS118)、その後にメインバルブ8aが閉じられる(ステップS120)。
こうして、1サイクル分の鋳造が終了し、次のサイクルを実行するか否かの判断が行われる(ステップS122)。次のサイクルを実行すると判断された場合(ステップS122のYes)は、上記ステップS100に移行して以降の処理を繰り返すと共に、次のサイクルを実行しないと判断された場合(ステップS122のNo)は、本フローチャートによる鋳造工程を完全に終了する。
一方、上記のように信号波形の採取を開始したら、例えば得られた各種信号の波形を制御装置40のモニタ42の表示画面上に表示しつつ、まず、真空ラインにおける圧力計24の設置の有無を判断する(ステップS132)。圧力計24の設置がないと判断した場合(ステップS132のNo)は、この場合における良否判定に必要なデータの採取を行う(ステップS134)。
ここで採取されるデータは、上述したように、例えば射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力のデータと共に第1センサ部25の検出信号の検出値のデータである。そして、データと設定値とを抽出し(ステップS136)、抽出した設定値にt5の設定があるか否かを判断する(ステップS138)。なお、ステップS136にて抽出されるデータと設定値は、上記t1、t3、t4、t5である。
t5の設定がないと判断した場合(ステップS138のNo)は、上記条件Aを満たすか否かを判断する(ステップS140)。また、t5の設定があると判断した場合(ステップS138のYes)は、上記条件Bを満たすか否かを判断する(ステップS142)。
一方、圧力計24の設置があると判断した場合(ステップS132のYes)は、この場合における良否判定に必要な真空度を含めたデータの採取を行う(ステップS146)。ここで採取されるデータは、例えば射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力、第1センサ部25の検出信号の検出値のデータと共に真空度(圧力値)のデータである。
そして、上記ステップS136と同様にデータと設定値とを抽出し(ステップS148)、抽出した設定値にt5の設定があるか否かを判断する(ステップS150)。なお、ステップS148にて抽出されるデータと設定値は、上記t2、t3、t4、t5である。
t5の設定がないと判断した場合(ステップS150のNo)は、上記条件Cを満たすか否かを判断する(ステップS152)。また、t5の設定があると判断した場合(ステップS150のYes)は、上記条件Dを満たすか否かを判断する(ステップS154)。
そして、いずれのステップS140、S142、S152、S154においても、それぞれの条件A〜Dを満たさないと判断した場合(ステップS140のNo、S142のNo、S152のNo、S154のNo)は、図9に示すような正常時の波形W1が得られてメインバルブ8aの早閉まりが発生せず、鋳造された製品が良品であるとして、良判定が行われ(ステップS144)、上記ステップS122に移行する。
一方、いずれかのステップS140、S142、S152、S154において、それぞれの条件A〜Dを満たすと判断した場合(ステップS140のYes、S142のYes、S152のYes、S154のYes)は、図9に示すような早閉まり時の波形W1が得られてメインバルブ8aの早閉まりが発生したので、鋳造された製品は不良品であるとして、不良判定と共に報知処理が行われ(ステップS156)、更に連続鋳造を続行するかどうかの判定が行われる。連続鋳造の判断は、不良判定が連続で発生した等の判断条件を予め制御装置40に設定することにより行われる。連続鋳造を続行すると判断した場合(ステップS158のYes)は、上記ステップS122に移行し、連続鋳造を続行しないと判断した場合(ステップS158のNo)は、本フローチャートによる鋳造工程を終了する。
報知処理は、例えば不良判定がなされた場合に、各種信号の波形を表示している制御装置40のモニタ42の表示画面上に、判定結果が不良である旨を文字、画像、図形、記号等を用いて視認可能に表示することにより行われる。その他、報知処理は、上述した音声出力手段を用いて不良である旨を聴覚により確認(聴認)可能に出力したり、他の鋳造装置や生産ライン中央制御装置等に不良である旨を報知可能にデータ出力したりすることにより行われる。
なお、不良判定時には、制御装置40の生産管理機能によって、例えば型開き後に取り出された製品は次工程の加工ラインなどに流さずにロボット等を用いて除外する。このように、第1センサ部25を用いた場合には、図9に示すような波形に基づきメインバルブ8aの閉塞に伴うメインバルブ軸8の閉塞タイミングを検知して、良否判定を行うことが可能となる。
[第2の実施形態]
図10は、本発明の第2の実施形態に係る鋳造装置のガス抜きバルブユニットの主要部分を示す断面図であり、側面から見た断面図と真空回路図である。なお、以降において、既に説明した部分と重複する箇所については同一の符号を附して説明を割愛する。本実施形態においては、図10に示すように、検出手段として第2センサ部27が設けられている。
第2センサ部27は、バルブボディ9、バルブガイド10又はバルブヘッドブロック11内に配設された近接センサやレーザ変位計からなり、図10においては、バルブヘッドブロック11の上室11cの上壁面に、バルブピストン13の上面と対向するように配設されている。
なお、第2センサ部27は、その他、例えば上室11cの側壁面に配設されていてもよい。図10に示した第2センサ部27は非接触型であるが、接触型であってもよく、接触型である場合はバルブピストン13やメインバルブ軸8の進退動作を阻害しない構造であればよい。
図11〜図13は、本発明の第2の実施形態に係る製品の良否判定方法に用いられる検出信号の信号波形を示す図であり、図10に示すようなバルブヘッドブロック11の上室11c内の上壁面に配設された場合の近接センサからなる第2センサ部27からの検出信号の信号波形を示している。
また、図11は、メインバルブ軸8の閉塞タイミングが正常状態のときの信号波形を示し、図12は、メインバルブ軸8の閉塞タイミングが早閉まり状態のときの信号波形を示している。また、図13は、メインバルブ軸8の閉塞タイミングが検出不能のときの信号波形を示している。なお、図11〜図13において、波形W4は近接センサ信号を示している。
図11に示すように、閉塞タイミングが正常なときは、射出充填動作が開始されて波形W4による近接センサ信号はOFFであるが波形W2による射出ストローク値は徐々に低速で上昇する。そして、真空吸引開始位置以降において波形W3による圧力値が急激に下降する。
その後は、上述したように充填完了位置の直前でメインバルブ8aが弁座9aに当接してメインバルブ軸8が閉塞し、バルブピストン13の上面が第2センサ部27に近付く。これにより、波形W4による近接センサ信号はONとなる。
一方、図12に示すように、閉塞タイミングが早閉まりのときは、充填完了位置よりも前の真空吸引開始後の低速区間において波形W4による近接センサ信号がONとなる。なお、図13に示すように、真空吸引開始位置以前から充填完了位置以降における期間において、波形W4による近接センサ信号がOFFのままである場合がある。
この場合は、メインバルブ8aと弁座9aとの間から弁室9b内に溶湯が浸入し、メインバルブ8aが閉塞しない状態であるバルブ戻り不良が起こり、アルミ等の詰まりが発生したことを示している。第2センサ部27を用いた場合は、このアルミ等の溶湯の詰まりの発生を、早閉まりとは別の不具合として判定することができる。
図14は、良否判定方法における早閉まり判定条件を説明するための図であり、波形W4は、早閉まりが発生したときの第2センサ部27の検出信号の信号波形を示している。図14に示すt1〜t6は、図6に示すt1〜t6と同様であり、条件A〜条件Dの判定条件も、上述した通りである。
図15は、良否判定方法を含む鋳造工程の一部を示すフローチャートであり、図16は、良否判定方法を含む鋳造工程にて良否判定の用いられる信号波形を示す図である。
ここで、第2センサ部27を用いた場合の鋳造工程について説明する。なお、第2センサ部27を用いた場合の鋳造工程は、上述した第1センサ部25を用いた場合の鋳造工程とほぼ同様となるため、ここでは異なる部分について説明する。すなわち、上記ステップS134にて採取されるデータ及びステップS146にて採取されるデータのうち、検出値のデータは第2センサ部27の検出信号によるものである。
そして、ステップS136及びS148にてそれぞれデータと設定値を抽出した後に、図15に示すように、第2センサ部27からの検出信号がONになり検知があったか否かが判断される(ステップS160及びS162)。これらステップS160及びS162にて検知があったと判断した場合(ステップS160のYes、S162のYes)は、それぞれ上記ステップS138及びS150へ移行して以降の処理を実行する。
一方、ステップS160及びS162にて検知がなかったと判断した場合(ステップS160のNo、S162のNo)は、図16に示すような詰まり発生時の波形W4が得られてメインバルブ8aが弁閉状態とならない詰まりが発生したので、鋳造された製品は詰まりによる不良品であるとして詰まり発生判定と共に報知処理が行われ(ステップS164)、鋳造工程を完全に終了する。
なお、ここでの報知処理は、上記ステップS156における報知処理と同様に行われる。このように、第2センサ部27を用いた鋳造工程においては、メインバルブ8aの早閉まりの発生の判定のみならず、メインバルブ8aと弁座9aとの間や弁室9b内への溶湯冷却後の凝固物などの詰まりの発生の判定を行うことが可能となる。
以上述べたように、本実施形態においては、鋳造サイクル毎にガス抜きバルブユニット30のメインバルブ8aの早閉まりや詰まりによる鋳造不良を、第1及び第2センサ部25,27の少なくとも一つからの検出信号に基づいて、メインバルブ8aが弁座9aを閉塞したタイミングを検知することで確実に判定することができる。また、このように鋳造された製品の良否を確実に判定することができるので、この判定結果を用いて生産管理を行うことも可能となる。なお、検出手段としては、第1センサ部25及び第2センサ部27を併用するようにしてもよい。
1 固定金型
2 可動金型
3 固定側入子
4 可動側入子
5 キャビティ
6 ベントランナ
7 バイパス
8 メインバルブ軸
8a メインバルブ
9 バルブボディ
9a 弁座
9b 弁室
9c ポート
10 バルブガイド
10a 内孔
11 バルブヘッドブロック
11a,11b 内孔
11c 上室
11d 下室
12 Oリング
13 バルブピストン
19 油圧シリンダ
24 圧力計
25 第1センサ部
27 第2センサ部
30 ガス抜きバルブユニット
40 制御装置
41 操作部
42 モニタ
43 判定部

Claims (10)

  1. 弁座を有するバルブ本体と、
    前記バルブ本体の弁座を開閉する弁体とを有し、
    金型のキャビティに連通するベントランナの上方に接続されて前記弁体と弁座とが開状態であるときに前記金型のキャビティ内のガスを真空吸引により排出する真空バルブ方式のガス抜きバルブユニットを備えた鋳造装置において、
    前記弁体が前記弁座を閉塞したときの前記弁体と前記弁座の当接により発生する振動波に基づいて前記弁体の閉塞タイミングを検出する検出手段と、
    前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記閉塞タイミングが正常なタイミングよりも早い早閉まり現象の発生の有無を判断し、前記金型のキャビティ内で鋳造された製品の良否を判定する判定手段とを備えた
    ことを特徴とする鋳造装置。
  2. 前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記閉塞タイミングを示す情報を表示する表示手段を更に備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の鋳造装置。
  3. 前記ガス抜きバルブユニットは、
    筒状に形成されて壁面にガスの排出孔を有し、軸方向の下端に前記弁座を有する前記バルブ本体と、
    前記バルブ本体の内側を進退自在に設けられた弁棒と、
    前記弁棒の下端部に設けられて前記弁棒の進退動により前記弁座を開閉する前記弁体と、
    前記弁棒の上端部に設けられ前記バルブ本体の上端側の内孔と摺動自在に嵌合するバルブピストンとを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の鋳造装置。
  4. 前記検出手段は、前記振動波を検出する加速度計、振動計又は計測用マイクロフォンである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の鋳造装置。
  5. 前記判定手段は、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報と、前記閉塞タイミングとを比較して、前記鋳造された製品の良否を判定することを特徴とする請求項1記載の鋳造装置。
  6. 前記表示手段は、前記検出手段の検出信号と共に、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報を表示する
    ことを特徴とする請求項2記載の鋳造装置。
  7. 弁座を有するバルブ本体と、前記バルブ本体の弁座を開閉する弁体とを有し、金型のキャビティに連通するベントランナの上方に接続されて前記弁体と弁座とが開状態であるときに前記金型のキャビティ内のガスを真空吸引により排出する真空バルブ方式のガス抜きバルブユニットを備えた鋳造装置における鋳造された製品の良否判定方法において、
    前記弁体が前記弁座を閉塞したときの前記弁体と前記弁座の当接により発生する振動波に基づいて前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを検出手段により検出する検出工程と、
    前記検出手段により検出された前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを示す検出信号に基づいて、前記タイミングが正常なタイミングよりも早い早閉まり現象の発生の有無を判断し、前記金型のキャビティ内で鋳造された製品の良否を判定手段によって判定する判定工程とを備えた
    ことを特徴とする製品の良否判定方法。
  8. 前記検出手段により検出された前記弁体が前記弁座を閉塞したタイミングを表示手段によって表示する表示工程を更に備えた
    ことを特徴とする請求項記載の製品の良否判定方法。
  9. 前記判定工程は、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報と、前記閉塞したタイミングとを比較して、前記鋳造された製品の良否を判定する
    ことを特徴とする請求項又は記載の製品の良否判定方法。
  10. 前記表示工程は、前記検出手段の検出信号と共に、前記金型のキャビティ内に溶湯を射出充填する射出プランジャの射出ストローク、射出時間、射出速度、鋳造圧力及び真空度の少なくとも一つの鋳造情報を表示する
    ことを特徴とする請求項記載の製品の良否判定方法。
JP2014140820A 2014-07-08 2014-07-08 鋳造装置及び製品の良否判定方法 Expired - Fee Related JP6379759B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014140820A JP6379759B2 (ja) 2014-07-08 2014-07-08 鋳造装置及び製品の良否判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014140820A JP6379759B2 (ja) 2014-07-08 2014-07-08 鋳造装置及び製品の良否判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016016431A JP2016016431A (ja) 2016-02-01
JP6379759B2 true JP6379759B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55232090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014140820A Expired - Fee Related JP6379759B2 (ja) 2014-07-08 2014-07-08 鋳造装置及び製品の良否判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6379759B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6947879B1 (ja) * 2020-06-09 2021-10-13 株式会社ソディック 軽金属射出装置の逆流防止装置および軽金属射出装置の逆流防止方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59180183A (ja) * 1983-03-29 1984-10-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 弁状態監視装置
JPH0238062B2 (ja) * 1986-11-04 1990-08-28 Ube Industries Kanagatayogasunukisochi
JP2713736B2 (ja) * 1988-01-30 1998-02-16 東芝機械株式会社 ダイカストマシンのガス抜きバルブ制御装置
JP3401082B2 (ja) * 1993-07-07 2003-04-28 東芝機械株式会社 真空ダイカスト方法およびその装置
JP4376469B2 (ja) * 2001-01-05 2009-12-02 田中精密工業株式会社 真空開閉バルブ位置検出装置
DE10215072A1 (de) * 2002-04-05 2003-10-30 Billion Sa Hydraulikeinrichtung zum Hin- und Herbewegen eines Maschinenteils

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016016431A (ja) 2016-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102145381B (zh) 一种高真空压铸用真空装置
KR102354667B1 (ko) 주조 장치용의 사출 장치 및 주조 방법
JP6379759B2 (ja) 鋳造装置及び製品の良否判定方法
US20230286039A1 (en) Die casting machine and airtight inspection method
JP2004122140A (ja) ダイカスト品の製造装置及び製造方法
JPH08294763A (ja) 真空ダイカスト装置
JP2008018461A (ja) 加圧鋳造装置及び加圧鋳造方法
JP7388037B2 (ja) ダイカストマシンの制御装置、制御パラメータの設定に用いられる指標値を取得する装置および方法
JP2008254011A (ja) 鋳造方法及びダイカストマシン
JP6134928B2 (ja) モニター表示手段、及びこれを用いた成型装置、モニター表示方法
KR20130115555A (ko) 사출금형의 찌꺼기 제거장치 및 방법
JP6765401B2 (ja) ランナー構造
JP4966911B2 (ja) 減圧鋳造装置
JP2009154386A (ja) 枠体付きガラスの製造装置
JP6065673B2 (ja) 金型用ガス抜き装置
JP6885810B2 (ja) 射出装置及び成形機
JP2006026698A (ja) ダイカスト金型のキャビティ内圧力測定装置
JP2016131995A (ja) ダイカスト金型
JP2002086500A (ja) 不良品の検出方法及び装置並びに成形装置。
JP2002096149A (ja) ダイカスト金型のガス抜き装置
JP4506431B2 (ja) 溶融金属の流れ状態評価方法および装置
JP2680891B2 (ja) 樹脂成形金型のゲートづまり検出装置
JP2007203361A (ja) 鋳造方法及び鋳造装置
US20150290708A1 (en) Tilting gravity casting apparatus and tilting gravity casting method
JP4282188B2 (ja) 砂落しハンマ装置の打撃確認方法およびその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6379759

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees