JP6379655B2 - リチウムイオン二次電池用負極活物質及びそれを有するリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極活物質及びそれを有するリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質及びそれを有するリチウムイオン二次電池に関するものである。
シラン又はシロキサン化合物を原料とし、不活性気流下で加熱することによって得られる焼結物を粉砕して得られるSi−C−O系コンポジットが、珪素や酸化珪素などと比較して、初期効率およびサイクル特性において、優れたものであることが報告されている(特許文献1、特許文献2)。これらの先行技術では、強固なSi−C系、Si−C−O系あるいはSi−N系による空隙構造の形成、あるいは、多孔質樹脂にこれらの材料を含浸させることで、同様な空隙構造を形成し、Liの吸蔵・放出に伴う体積変化を緩和している。しかし、これらの空隙構造はマクロ的であるため、いまだに初期放電容量が小さく、また、サイクル特性においても改善する余地がある。
特開2006−62949号公報 特開2007−115548号公報
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、初期放電容量が高く、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極活物質及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のリチウムイオン電池用負極活物質は、ケイ素が28〜50質量%、炭素が18〜40質量%、酸素が28〜42質量%含まれ、ラマンスペクトルにおいて、ピークAが470cm−1〜490cm−1の範囲に存在し、ピークBが1245cm−1〜1255cm−1の範囲に存在し、ピークAとピークBの強度比B/Aが、0.05以上0.35以下であることを特徴とする。
ピークAはSi−Si結合に由来するものであるため、高い初期放電容量を得ることができる。また、ピークBは、Si−アルキル基結合に由来するものであり、かさ高い形状のため空隙を有する。強度比B/Aが0.05以上0.35以下であると、Si−Si構造とSi−アルキル基構造の比率が良好となり、高い初期放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
本発明の負極活物質は、さらにIRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm−1〜1090cm−1の範囲に存在し、ピークDが2870cm−1〜2970cm−1の範囲に存在し、ピークCとピークDとの強度比D/Cが0.05以上0.25以下の範囲であることが好ましい。
Si−O結合のSiは電気化学的に活性であるため充放電に関与するが、体積変化をもたらす。強度比D/Cが0.05以上0.25以下であると、Si−O構造とSi−アルキル基構造との比率が良好となり、より高い放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
本発明の負極活物質は、さらにIRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm−1〜1090cm−1の範囲に存在し、ピークEが2195cm−1〜2205cm−1の範囲に存在し、ピークCとピークEとの強度比E/Cが0.02以上0.05以下の範囲であることが好ましい。
Si−O結合のSiは電気化学的に活性であるため充放電に関与する。一方、ピークEで示されるSi−H結合のSiは電気化学的に不活性であるが、Si−アルキル基結合と同様、空隙形成によりSi−O結合のSi膨張を吸収することができる。その一方で、Si−H結合のHは、電気化学的に活性であり、還元されてHとなるためその比率が高くなると水素ガスが発生し電池が膨らむ。これらから、強度比E/Cが0.02以上0.05以下であると、高い初期放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、上述したリチウムイオン二次電池用負極活物質を有することが好ましい。
これにより、初期放電容量が高く、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明によれば、初期放電容量が高く、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極活物質及びリチウムイオン二次電池を提供することができる。
図1は、本発明の負極活物質を含む負極活物質層を備えるリチウムイオン二次電池の模式断面図である。
<リチウムイオン二次電池について>
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、互いに対向する板状の負極20及び板状の正極10と、負極20と正極10との間に隣接して配置される板状のセパレータ18と、を備える発電要素30と、リチウムイオンを含む電解質溶液と、これらを密閉した状態で収容するケース50と、負極20に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される負極リード62と、正極10に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される正極リード60とを備える。
負極20は、負極集電体22と、負極集電体22上に形成された負極活物質層24と、を有する。また、正極10は、正極集電体12と、正極集電体12上に形成された正極活物質層14と、を有する。セパレータ18は、負極活物質層24と正極活物質層14との間に位置している。
正極活物質層14には、正極活物質と導電助剤とバインダーとで構成される。正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiFePO、LiFeSiO、LiVPOF、LiFeBO等が好ましく、その平均粒子径は、0.1〜50μmが好ましく、より好ましくは、5〜10μmである。導電助剤としては、アセチレンブラックやカーボンブラック、カーボンナノチューブ、炭素繊維などが好ましい。バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。
セパレータ18には、多孔質シートセパレーター、不織布セパレータ等を用いることができるが、これらに限定されるわけではない。
セパレータ18に含浸される電解質には、プロピレンカ―ボネート、エチレンカ―ボネート、ジエチルカ―ボネート、メチルエチルカ―ボネート等を用いることができるが、これらに限定されるわけではない。
負極集電体22は、導電性に優れる銅箔の使用が好ましいが、これに限定されるわけではない。
正極集電体12は、導電性に優れるアルミニウム箔の使用が好ましいが、これに限定されるわけではない。
ケース50は電池外装体であり、ポリエチレンテレフタレートや、ポリプロピレンを構成要素とするアルミニウムラミネート材料が好ましいが、これに限定されるわけではない。
負極活物質層24は、後述の本発明の負極活物質と導電助材とバインダーとで構成することができる。本発明の負極活物質とは、合成工程および焼成工程を経て得られたSi−C−O複合材料であり、以下Si−C−O複合材料と称する。導電助材としては、例えばアセチレンブラックを使用することができ、バインダーとしては例えばPVDF(ポリふっ化ビニリデン)を使用することができる。
<Si−C−O複合材料について>
本発明のSi−C−O複合材料は、ケイ素が28〜50質量%、炭素が18〜40質量%、酸素が28〜42質量%含まれ、ラマンスペクトルにおいて、ピークAが470cm−1〜490cm−1の範囲に存在し、ピークBが1245cm−1〜1255cm−1の範囲に存在し、ピークAとピークBの強度比B/Aが、0.05以上0.35以下を満たすものである。
ここで、ラマンスペクトルとは、励起波長785nmにおける散乱強度を示す。横軸は入射光と散乱光との波数差すなわち、ラマンシフト(単位:cm−1)を示している。また、ラマンスペクトルを、測定波数領域(47cm−1〜2400cm−1)で蛍光除去を行い、ベースライン補正する。
ピークAとピークBの強度比B/Aは、散乱強度の比を示している。
上記条件を満たすSi−C−O複合材料を用いることにより、初期放電容量が高く、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極活物質及びリチウムイオン二次電池を提供することができる。その理由について、以下に説明する。
ラマンスペクトルにおいて、ピークAはSi−Si結合に由来するものであり、電気化学的に高活性であるため多量のLiを吸蔵・脱離する。
また、ピークBは、Si−アルキル基結合に由来するものである。Si−アルキル基は、Siの周辺に3つのメチル基が3次元的に結合したものであり、熱エネルギーによってこれらのメチル基がSi周辺で揺れ動いているため、かさ高い形状をしている。したがって、中心に存在するSi周辺には空隙が形成されている。SiはLiを吸蔵するときに膨張するが、Siの膨張をこの空隙が吸収することができる。これにより、Siの膨張収縮に伴う崩壊が防止されるため、サイクル経過につれ容量が劣化するのを抑制することができるものと考えられる。
Si−Si結合に由来するピークAとSi−アルキル基結合に由来するピークBの強度比B/Aが0.05以上0.35以下のとき、Si−Si構造とSi−アルキル基構造のバランスが良好となり、高い初期放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
さらに、本発明のSi−C−O複合材料は、IRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm−1〜1090cm−1の範囲に存在し、ピークDが2870cm−1〜2970cm−1の範囲に存在し、ピークCとピークDとの強度比D/Cが0.05以上0.25以下の範囲であることが好ましい。
IRスペクトルの縦軸は吸光度、横軸は測定波数領域(単位:cm−1)を示している。
ピークCとピークDの強度比D/Cは、吸光度の比を示している。
ラマンスペクトルIRスペクトルにおいて、ピークCはSi−O結合に由来するものであり、Si−O結合のSiはSi−Si結合のSiほどではないが電気化学的に活性であるため、Liの吸蔵・脱離をする。したがって、それにともない体積変化をもたらすが、Si−O間にLiが吸蔵されたときの膨張を、Si−アルキル基の空隙を吸収することができる。
ピークDとピークCとの強度比D/Cが0.05以上のとき、Si−O構造に対しても、Si−アルキル基構造の比率が良好となるため、より高い放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
さらに、本発明のSi−C−O複合材料は、IRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm−1〜1090cm−1の範囲に存在し、ピークEが2195cm−1〜2205cm−1の範囲に存在し、ピークCとピークEとの強度比E/Cが0.02以上0.05以下の範囲であることが好ましい。
ピークCとピークEの強度比E/Cは、吸光度の比を示している。
Si−O結合のSiは電気化学的に活性であるため充放電に関与する。一方、ピークEで示されるSi−H結合のSiは電気化学的に不活性であるが、Si−アルキル基結合と同様、空隙形成によりSi−O結合のSi膨張を吸収することができる。その一方で、Si−H結合のHは、電気化学的に活性であり、還元されてHとなるためその比率が高くなると水素ガスが発生し電池が膨らむ。これらから、強度比E/Cが0.02以上0.05以下であると、高い初期放電容量とサイクル特性の向上が得られる。
<Si−C−O複合材料の製造方法>
Si−C−O複合材料を合成する原料としては、以下のようなトリクロロシラン誘導体が挙げられる。エチルトリクロロシラン、N−プロピルトリクロロシラン、i−プロピルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、ペンチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、へプチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ノニルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、ドデシルトリクロロシランといったアルキルトリクロロシランの様な脂肪族炭化水素の置換基を持ったトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ナフチルトリクロロシラン、フェナンスロリントリクロロシラン、ピレントリクロロシランといった芳香族炭化水素の置換基を持ったトリクロロシラン、ベンジルリクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェニルプロピルトリクロロシランの様に脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素の両方の構造を持つ置換基を有するトリクロロシラン、さらに、置換基の一部にヘテロ原子が導入されたピリジントリクロロシラン、ピロールトリクロロシラン、イミダゾールトリクロロシラン、フラントリクロロシラン、テトラヒドロフラントリクロロシラン、ジオキサントリクロロシランも挙げることができる。
かようなトリクロロシラン誘導体を、適切な溶媒中でナトリウムを用いて縮合することでSi−C−O複合材料前駆体が合成される。Wurtz反応と呼ばれる本反応は、溶媒にトルエンやメチルシクロヘキサンを用いて100℃〜120℃程度で実施することが、ナトリウムの良好な分散の点からも好ましく、助剤にクラウンエーテル等が用いられることもある。反応温度、反応時間、仕込みのトリクロロシラン濃度を適切に設定することで、反応率や分子量をある程度制御することができる。反応後、得られたSi−C−O複合材料前駆体は、副生成物である塩化ナトリウムをデカンテーションあるいは濾過によって取り除き、こうして得られた濾液を再沈殿することで単離し、乾燥を経て取り出すことができる。
作製したSi−C−O複合材料前駆体は、適切な有機溶媒に溶解して塗料に調製される。さらに適切な基板に塗布し乾燥し100nm〜100μmの塗膜に形成する。Si−C−O複合材料前駆体塗膜で被覆された基板ごと容器内に設置し密封し、容器内を減圧しながら、焼成炉に挿入し焼成する。焼成温度は、Si−C−O複合材料前駆体の置換基が熱分解する温度以上、すなわち、200℃以上で、生成したシリコンが融着しない1500℃以下である。好ましくは、500℃以上900℃以下の温度で焼成させるのが良く、さらに好ましくは、600℃以上800℃以下の温度範囲で焼成させるのが良い。
ところで、本焼成は、焼成炉内を十分減圧し酸素を実質的に含まない状態で行わねばならない。同時に、熱分解で発生したガスの排気も十分に行えるだけの減圧条件が要求される。一方、かような減圧条件に加えて、少量のアルゴンや窒素といった不活性ガスを、さらには、1%〜10%程度の水素を含有したアルゴンや窒素といった不活性ガスを流すことでより良い結果につながる。
焼成後は、自然放冷した容器をアルゴンガスで満たされたグローブボックス内に移す。グローブボックス内で焼成した前駆体すなわちSi−C−O複合材料を、基板から分離する。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<Si−C−O複合材料前駆体の合成工程>
マグネチック・ドライブ、冷却管、および、温度計を装着した丸底フラスコ内部を真空ポンプで15分間減圧した後、丸底フラスコ内をアルゴンガスで常圧に戻した。本操作を3回繰り返し、丸底フラスコ内をアルゴンガスで置換した。
冷却管の先端からアルゴンガスを丸底フラスコ内に吹き込み、丸底フラスコ内を陽圧に保った状態で、4Aのモレキュラーシーブで乾燥したブチルトリクロロシラン(0.98g、5.1mmol、信越化学社製)、12−クラウン−4−エーテル(0.02g、0.11mmol、アルドリッチ社製)、および、メチルシクロヘキサン(4ml、東京化成社製)を仕込み、撹拌しながら均一な溶液にした。さらに、ナトリウム(0.43g、19mmol、和光純薬社製)を仕込み、丸底フラスコを密閉した。
丸底フラスコをオイルバスに浸け、撹拌を続けながら、丸底フラスコ内を110℃まで加熱した。丸底フラスコ内を110℃に維持したまま撹拌を約8時間継続した。丸底フラスコをオイルバスから取り出し放冷した後、アルゴンガスで満たされたグローブボックス内に移した。反応液を12000rpmで30min遠心分離したのち、発生した塩化ナトリウムや残存ナトリウムの様な固形物を除去するため、デカンテーションを2回行った。2回目は一晩静置させたのち行った。
再沈殿操作として、ビーカーに約100mlの脱水アセトンを注ぎ入れ強く撹拌し、その中に濾液を徐々に滴下した。こうして得られた沈殿を取り出し、アセトンで洗浄後、ナスフラスコに移した。ナスフラスコ内を真空ポンプで減圧し得られた沈殿を約60℃で1日乾燥した。
<Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程>
得られたSi−C−O複合材料前駆体をTHFに溶解し、溶解液を基板上に乾燥後の膜厚が約100nm〜100μmになるよう塗布した。十分乾燥後、Si−C−O複合材料前駆体塗膜で被覆された基板ごとクォーツ製容器内に設置し密封した。クォーツ製容器内部を真空ポンプで30分間減圧した後、真空ポンプによる減圧操作は継続しながら本クォーツ製容器の約2/3を坩堝炉に挿入し、本クォーツ製容器の残りの約1/3は炉に入らないよう設置した。この状態、坩堝炉内のクォーツ製容器内部が600℃に維持し、10分加熱した。その後、坩堝炉の加熱を止め自然放冷し、坩堝炉もクォーツ製容器も室温に戻ったところで、クォーツ製容器を真空ポンプから切り離し、アルゴンガスで満たされたグローブボックス内に移した。グローブボックス内で焼成品を取り出し、基板からスパチュラを使って擦り取ってSi−C−O複合材料を得た。
こうして得られたSi−C−O複合材料のXPS分析結果、ラマン分光分析結果およびIR分析結果を表1に示す。同表には、総合評価も併せて示す。
<ハーフセルの作製>
ハーフセルの作成方法は実施例1〜8、および比較例1〜18ともに同一で、以下の手法・手順で行った。合成、焼成工程により得られたSi−C−O複合材料と、カーボンブラックおよびPVDF(ポリふっ化ビニリデン)とを、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)に添加して、負極用塗料を調整した。負極用塗料中の固形分であるSi−C−O複合材料、カーボンブラック及びPVDFの比率は、Si−C−O複合材料:カーボンブラック:PVDF=35:35:30に調整した。負極用塗料を、厚みが12μmのCu箔に塗布した。塗布した負極用塗料を乾燥した後、圧延することにより、負極を得た。次に、Li箔を所定の大きさに切断して銅箔(厚み12μm)に貼り付けることにより、正極とした。正極及び負極を、それらの間にポリエチレン微多孔膜からなる多孔質セパレータを挟んで積層し、積層体を得た。正極、負極には、それぞれ、外部引き出し端子としてアルミニウム箔(幅4mm、長さ40mm、厚み80μm)、ニッケル箔(幅4mm、長さ40mm、厚み80μm)を超音波溶接した。この外部引き出し端子には、前もって無水マレイン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)を巻き付け熱接着させた。これは外部端子と外装体とのシール性を向上させるためである。電池外装体はアルミニウムラミネート材料からなり、その構成は、PET(12)/AL(40)/PP(50)のものを用意した。PETはポリエチレンテレフタレート、PPはポリプロピレンである。この時PPが内側となるように製袋した。上の積層体を電池外装体に入れ、これに電解液である1MのLiPF/EC+DEC(30:70体積比)を注入した後、電池外装体を真空ヒートシールし、実施例1の電極評価用ハーフセルを作製した。
<サイクル測定>
実施例1のハーフセルは、二次電池充放電試験装置((株)ナガノ製)を用いてサイクル特性を評価した。充放電条件は、CC−CV方式で行った。すなわち、充電は、定電流(電流値:0.05C)で0.005Vまで充電し、電流が0.01Cまで減衰するまで行った。その後、10分間休止させた。放電は、定電流(電流値:0.05C)で2Vまで放電し、電流が0.01Cまで減衰するまで行った。以上の充放電過程を1サイクルとし、100サイクル繰り返した。初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。測定温度は25℃であった。
(実施例2)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を600℃に維持し、15分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例3)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例4)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、15分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例5)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例6)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を800℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例7)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を800℃に維持し、15分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(実施例8)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を800℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、各種分析、ハーフセル作製および、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例1)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を0.48g(2.5mmol)としたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例2)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を1.93g(10.1mmol)としたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例3)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を1.93g(10.1mmol)とし、合成時の丸底フラスコ内温度を90℃にしたことと、ポリシリンの焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を1000℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で、Si−C−O複合材料前駆体の合成、焼成および各種分析を行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例4)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を0.48g(2.5mmol)とし、合成時の丸底フラスコ内温度を90℃にしたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を1000℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で、Si−C−O複合材料前駆体の合成、焼成および各種分析を行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例5)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、合成を大気雰囲気内で行い、デカンテーションのち反応液をろ過した。ろ過によって得られたろ液を再沈殿させるため、約100mlの脱水アセトンを注ぎ入れたビーカーに徐々に滴下した。こうして得られた沈殿を取り出し、アセトンで洗浄後、ナスフラスコに移した。ナスフラスコ内を真空ポンプで減圧し得られた沈殿を約60℃で1日乾燥した。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例6)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、デカンテーションのち反応液をろ過した。ろ過によってえ得られたろ液を再沈殿させるため、約100mlの脱水アセトンを注ぎ入れたビーカーに徐々に滴下した。こうして得られた沈殿を取り出し、アセトンで洗浄後、ナスフラスコに移した。ナスフラスコ内を真空ポンプで減圧し得られた沈殿を約60℃で1日乾燥した。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例7)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例8)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例9)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を1000℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例10)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を1000℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例11)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、30分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例12)
Si−C−O複合材料前駆体の合成は、実施例1と同様の方法で行った。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を400℃に維持し、40分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例13)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を0.48g(2.5mmol)としたこと以外は実施例1と同様の方法で行い、ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例14)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を1.93g(10.1mmol)としたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を600℃に維持し、15分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行い、ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例15)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を1.93g(10.1mmol)とし、合成時の丸底フラスコ内温度を90℃にしたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を600℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で、Si−C−O複合材料前駆体の合成、焼成および各種分析を行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例16)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、ブチルトリクロロシランの仕込み量を0.48g(2.5mmol)とし、合成時の丸底フラスコ内温度を90℃にしたことと、Si−C−O複合材料前駆体の焼成工程において、堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、10分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で、Si−C−O複合材料前駆体の合成、焼成および各種分析を行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例17)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、合成を大気雰囲気内で行い、デカンテーションのち反応液をろ過した。ろ過によって得られたろ液を再沈殿させるため、約100mlの脱水アセトンを注ぎ入れたビーカーに徐々に滴下した。こうして得られた沈殿を取り出し、アセトンで洗浄後、ナスフラスコに移した。ナスフラスコ内を真空ポンプで減圧し得られた沈殿を約60℃で1日乾燥した。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、15分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
(比較例18)
Si−C−O複合材料前駆体の合成工程において、合成を大気雰囲気内で行い、デカンテーションのち反応液をろ過した。ろ過によってえ得られたろ液を再沈殿させるため、約100mlの脱水アセトンを注ぎ入れたビーカーに徐々に滴下した。こうして得られた沈殿を取り出し、アセトンで洗浄後、ナスフラスコに移した。ナスフラスコ内を真空ポンプで減圧し得られた沈殿を約60℃で1日乾燥した。Si−C−O複合材料前駆体の焼成において、坩堝炉内のクォーツ製容器内部を700℃に維持し、20分加熱したこと以外は実施例1と同様の方法で行った。ハーフセル作製、サイクル測定も実施例1と同様の方法で行った。分析結果および初期放電容量(単位:mAh/g)と100サイクル後の放電容量(単位:mAh/g)を表1に示す。
Figure 0006379655
総合評価における各記号の意味は以下の通りである。×は不可であり、ケイ素、炭素、酸素のうち少なくともひとつが本発明の規定範囲外であるか、あるいは、ラマンスペクトル強度比(B/A)が本発明の規定範囲外であり、かつ、初期放電容量が750mAh/g未満であったことを意味する。△は可であり、初期放電容量が750mAh/g以上かつ、100サイクル後の維持率が92.4%以上であったことを意味する。○は良であり、初期放電容量が903mAh/g以上かつ、100サイクル後の維持率が93.4%以上であったことを意味する。◎は優であり、初期放電容量が1073mAh/g以上かつ、100サイクル後の維持率が93.8%以上であったことを意味する。
実施例1〜8は、本発明例であり、実施例1および2は総合評価が△、実施例3〜5は総合評価が○、実施例6〜8は総合評価が◎であった。いずれの実施例ともXPS分析結果、ラマン分光分析結果、IR分析結果が本発明の規定範囲内であった。
実施例1および2については、サイクル特性として充放電を100回繰り返した後の放電容量が、初回放電容量の92.4%以上を確保していたことを確認した。
実施例3〜5については、サイクル特性として充放電を100回繰り返した後の放電容量が、初回放電容量の93.4%以上を確保していたことを確認し、実施例1および2よりも良好であった。
実施例6〜8については、サイクル特性として充放電を100回繰り返した後の放電容量が、初回放電容量の93.8%以上を確保していたことを確認し、実施例3〜5よりも良好であった。
比較例1〜18は、いずれも総合評価が×であった。いずれの比較例ともケイ素、炭素、酸素のうち少なくともひとつが本発明の規定範囲外であるか、あるいは、ラマンスペクトル強度比(B/A)が本発明の規定範囲外であった。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極材を用いることにより、より高い初期放電容量とサイクル特性を可能とするリチウムイオン二次電池を得ることができる。したがって、本発明は、二次電池の分野において有用な技術である。
10・・・正極、20・・・負極、12・・・正極集電体、14・・・正極活物質層、18・・・セパレータ、22・・・負極集電体、24・・・負極活物質層、30・・・発電要素、50・・・ケース、60、62・・・リード、100・・・リチウムイオン二次電池。

Claims (4)

  1. ケイ素が28〜50質量%、炭素が18〜40質量%、酸素が28〜42質量%含まれ、ラマンスペクトルにおいて、ピークAが470cm −1 〜490cm −1 の範囲に存在し、ピークBが1245cm −1 〜1255cm −1 の範囲に存在し、ピークAとピークBとの強度比B/Aが、0.05以上0.35以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. IRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm −1 〜1090cm −1 の範囲に存在し、ピークDが2870cm −1 〜2970cm −1 の範囲に存在し、ピークCとピークDとの強度比D/Cが0.05以上0.25以下の範囲であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. IRスペクトルにおいて、ピークCが1020cm −1 〜1090cm −1 の範囲に存在し、ピークEが2195cm −1 〜2205cm −1 の範囲に存在し、ピークCとピークEとの強度比E/Cが0.02以上0.05以下の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を有するリチウムイオン二次電池。
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