JP6379332B2 - リン酸塩蛍光体及びリン酸塩蛍光体の製造方法 - Google Patents
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Description
(態様1)
Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの賦活濃度は1〜10mol%であり、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であり、かつ、橙色〜赤色に発光することを特徴とするリン酸塩蛍光体。
(態様2)
Pの一部がSi及びAlからなる群の少なくとも一種の元素で置換されていることを特徴とする態様1に記載のリン酸塩蛍光体。
(態様3)
Ceを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であることを特徴とするリン酸塩蛍光体。
(態様4)
Ce及びTbを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの各賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であることを特徴とするリン酸塩蛍光体。
(態様5)
Na又はMgの一部が、K、Li、Ca、及びSrからなる群の少なくとも一種の元素で置換されていることを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載のリン酸塩蛍光体。
(態様6)
態様1〜5のいずれかに記載のリン酸塩蛍光体の製造方法であって、
前記リン酸塩蛍光体が含有する元素を含んだ化合物を原料として混合する混合工程と、
混合物を空気中又は還元雰囲気下で焼成する焼成工程と、
を含み、かつ、
前記焼成工程では、前記混合物を溶融させた後に、冷却することを特徴とする製造方法。
本発明の第1実施形態に係るリン酸塩蛍光体は、Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、発光イオンの賦活濃度は1〜10mol%(モル%)であり、かつ、NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造である。なお、本明細書における濃度或いはその他のパラメータの単位表記として、例えば1〜10mol%と記載した場合は、1mol%以上10mol%以下の範囲を意味するものとする。
第1実施形態を含め本発明のリン酸塩蛍光体は、上述のように、オリビン(olivine)関連構造を有することを特徴とする。
ここで、オリビン関連構造とは、苦土かんらん石と鉄かんらん石との間の連続固溶体であるネソケイ酸塩鉱物である鉱石オリビン(かんらん石)に類似した結晶構造から由来しており、具体的には酸化物イオンの六方最密充填構造の隙間に、陽イオンが入る四面体サイト及び二種類の八面体サイトを有する。四面体サイトは頂点に4つの酸素原子を有する。八面体サイトは頂点に6つの酸素原子を有する。なお、鉱石のオリビン(かんらん石)では四面体サイトの中心にはケイ素が配置され、八面体サイトの中心にマグネシウムまたは鉄が配置される。
出発原料には、(1)Na2CO3、NaNO3・6H2O、のようなNa(ナトリウム)を含んだ第1化合物、(2)MgO、Mg(NO3)2・6H2OのようなMg(マグネシウム)を含んだ第2化合物、(3)NH4H2PO4、(NH4)2HPO4、のようなリン酸塩を含んだ第3化合物、(4)Eu2O3、EuCO3、Eu(NO3)2のようなEu(ユウロピウム)を含んだ第4化合物を用いる。なお、第1・第2・第3化合物は、必ずしも別個に用意する必要は無く、MgHPO4やNaH2PO4等のように、NaやMgやリン酸塩を併せて含んだ化合物を用いても良い。なお、これらの化合物は、固体(例えば、粉状)であっても、液体(溶液状態)であってもよい。
本発明の焼成工程では、一旦、混合物を溶融させた後に、冷却することが好ましい。この焼成手法は、例えば、アークイメージング炉を用いて達成可能である。ここで、アークイメージング炉とは、集光炉とも呼ばれ、アーク放電によって生じる放射エネルギー(高密度の熱エネルギー束)を、楕円ミラーで小領域に集光させる光学装置である。光源には高放射輝度のキセノンショートアークランプなどが使用され、集光点では極めて高い温度で1800℃〜3000℃に達する。従って、集光点に上記混合物を配置すれば、上述のように極めて高い温度で焼成がなされる。
本発明者らは、非特許文献3や非特許文献5等で報告された公知の同種の蛍光体と比べて、本発明の蛍光体が異なった結晶構造を有し、かつ、異なった発光特性を発揮する理由を以下に考察する。
第2実施形態の蛍光体も、第1実施形態の蛍光体と同様に、オリビン関連構造を有する点など同様の特徴を有する。しかしながら、第1実施形態の蛍光体と異なる点として、第2実施形態の蛍光体は、NaMgPO4におけるリン(P)の一部がシリコン(Si)及びアルミニウム(Al)からなる群の少なくとも一種の元素で置換されている点である。この相違点により、第2実施形態の蛍光体では、第1実施形態の蛍光体に比べ、その発光波長が長波長側にシフトする。つまり、第2実施形態の蛍光体では、青色励起した際に、より深い赤色に発光することになる。
第2実施形態のリン酸塩蛍光体の製造方法は、出発原料として更に、SiやAlを含んだ化合物(例えば、SiO2、Si3N4、Al2O3)を更に用いる以外は、上述の第1実施形態の場合とほぼ同様の工程で実施可能である。
第3実施形態に係るリン酸塩蛍光体は、Ce(セリウム)を含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であることを特徴とする。
第3実施形態の蛍光体も、第1実施形態の蛍光体と同様に、オリビン関連構造を有することを特徴とする。しかしながら、第1実施形態の蛍光体と異なる点として、第3実施形態の蛍光体は、賦活させる発光イオンとしてセリウム(Ce)を使用している点である。この相違点により、第3実施形態の蛍光体では、青色励起した際に紫色に発光することになる。
第3実施形態のリン酸塩蛍光体の製造方法は、出発原料の第4化合物として、セリウムイオンを含んだ化合物(例えば、CeO2、Ce(CH3COO)3・H2O)を用いる以外は、上述の第1実施形態の場合とほぼ同様の工程で実施可能である。
第4実施形態に係るリン酸塩蛍光体は、Ce及びTb(テルビウム)を含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの各賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造である。
第4実施形態の蛍光体も、第3実施形態の蛍光体と同様に、オリビン関連構造を有することを特徴とする。しかしながら、第3実施形態の蛍光体と異なる点として、第4実施形態の蛍光体は、固溶させる発光イオンとしてセリウム(Ce)のみならず、テルビウム(Tb)をも使用している点である。この相違点により、第4実施形態の蛍光体では、青色励起した際に緑色に発光することになる。
第4実施形態のリン酸塩蛍光体の製造方法は、出発原料の第4化合物として、Ceを含んだ上記化合物及びTbを含んだ化合物(例えば、Tb4O7)に用いる以外は、上述の第1実施形態の場合とほぼ同様の工程で実施可能である。
第1〜第4実施形態のリン酸塩蛍光体の変形形態として、NaMgPO4におけるNa又はMgの一部が、K(カリウム)、Li(リチウム)、Ca(カルシウム)、及びSr(ストロンチウム)からなる群の少なくとも一種の元素で置換されていてもよい。これらの変形形態を製造するために、出発原料として、実施形態1〜4の上述化合物の他、上記置換元素を含んだ化合物(例えば、K2CO3、SrCO3、Li2CO3、CaCO3)をさらに用いてよい。
実施例1として、Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、発光イオンの賦活濃度が1〜10mol%(モル%)であり、かつ、NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造である蛍光体を以下のように作製した。この実施例1の蛍光体(サンプル)に対して、粉末X線回折装置(マックサイエンス株式会社製、MX−Labo)での粉末X線回折測定と、分光蛍光光度計(日本分光株式会社製、FP−6500)での蛍光特性評価を行った。なお、後述の実施例や比較例についても同一の装置を用いて同様の評価を行った。
出発原料にNa2CO3(株式会社豊島製作所製)、MgO(関東化学株式会社製)、NH4H2PO4(関東化学株式会社製)、Eu2O3(信越化学工業株式会社製)を用い、それらをアセトンで湿式混合し、その混合物をアルミナボートに移し、400℃、4時間空気中で仮焼成した。その後、当該混合物を粉砕し、Ar/H2(95%/5%)雰囲気下のアークイメージング炉(出力150A)で数秒間焼成した。なお、Eu2O3を添加する分量を適宜調節し、前記発光イオンの濃度がそれぞれ1mol%、2.5mol%、5mol%、10mol%となるように、蛍光体を合成した。
図1は、実施例1の粉末X線回折パターンを示す。Eu濃度が1mol%から10mol%まで、ほぼ同様の位置でピークを有すること、及び、Eu濃度が2.5mol%のときに回折パターンが最も強く明白になることが確認された。これにより、実施例1のいずれの濃度条件でも、同様の結晶構造(後述のオリビン関連構造)が得られており、Eu濃度が2.5mol%のときに上記構造として最適な状態となっていることが推察される。
Eu濃度が2.5mol%のときの回折パターンを利用してリートベルト(Rietveld)解析を行った。図2はその解析結果を示す。具体的には、図2の上段がリートベルト解析により得られたパターンを示す一方、図2の中段が実際に観測された回折パターンを示す。さらに、図2の下段は、上段(解析結果)と中段(実際の観測結果)との不一致具合を示すものであり、この図から双方がよく一致することが確認された。
図3は、上述のリートベルト解析によって得られた実施例1の合成物の結晶構造を示す。図3に示す結晶構造では、酸化物イオンの六方最密充填構造の隙間に、陽イオンが入る四面体サイト(PO4配位の四面体)及び二種類の八面体サイトを有する。図3では、結晶構造を見やすくするため、主となる第1の八面体のみを立体的に示す一方、従となる第2の八面体は、中心に位置する陽イオンのみを示す。
図4は、実施例1の蛍光体の蛍光特性を示した図である。ここで、図4中、左側の破線で示したスペクトルは実施例1の励起スペクトルである一方、右側の実線で示したスペクトルは当該励起スペクトルに対応した発光スペクトルである。また、図4では、異なるEu濃度(1mol%、2.5mol%、5mol%、及び10mol%)を有した蛍光体の蛍光特性を示す。なお、励起スペクトル及び発光スペクトルの表示方法は、後述の実施例でも同様である。
図5は、実施例1の蛍光体(Eu濃度が2.5mol%の場合)の熱消光特性を示す。熱消光とは、サーマル・クエンチングとも呼ばれ、熱(高温環境)によって発光量が低下する現象を意味する。図5より、蛍光体の周囲温度が150℃になったときでも、室温(25℃)時の86%程度まで維持されている。この結果は当該蛍光体の実用化に支障とならないレベルである。
図6は、実施例1の蛍光体(Eu濃度が2.5mol%の場合)の粒子を示すSEM画像である。アークイメージング炉などを用いて出発原料の混合物を溶融した場合、その結果物は、通常、融液が固まった状態(球状などの表面積の比較的小さい状態)で得られるので、蛍光体として使用できないと考えられた。しかし、実施例1の試料では、溶融後、冷却を行っているせいか、図6に示すように、粉末として得られることが分かった。さらに、この粉末の粒子サイズが、LED用蛍光体として最適とされる5μm〜15μmであることも判明した。
第2実施例として、実施例1の蛍光体のように、Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4であるが、Pの一部がSiで置換されている蛍光体を以下のように作製した。
実施例2では、実施例1で使用した出発原料の他に、SiO2(関東化学株式会社製)を用いた。これらの原料を用いて、実施例1の場合と同様に湿式混合、仮焼成、及びアークイメージング炉での焼成を行った。なお、Eu2O3及びSiO2を添加する分量を適宜調節し、Eu濃度及びSi濃度の異なる蛍光体を合成した。
図7は、実施例2の粉末X線回折パターンを示す。(Eu,Si)の濃度が(1mol%,1mol%)、(2.5mol%,2.5mol%)、(5mol%,5mol%)、(10mol%,10mol%)のいずれの条件でも、ほぼ同様の位置でピークを有すること、及び、(Eu,Si)の濃度が1mol%〜2.5mol%のときに回折パターンが強く明白になることが確認された。これにより、実施例2のいずれの濃度条件でも、実施例1と同様の結晶構造(オリビン関連構造)が得られており、(Eu,Si)の濃度が(2.5mol%,2.5mol%)のときに上記構造として最適な状態となっていることが推察される。
図8(a)及び(b)は、実施例2の蛍光体の蛍光特性を示した図である。特に、図8(b)は、各条件の発光強度を各条件の最大発光強度で除した規格化発光強度を示す。この図8より、実施例2の蛍光体は、紫外から青色の領域(300nm〜460nm)の光強度を主に有する光で励起し、赤色(深い赤色)の発光(具体的には、625〜660nm近くにピークを持った発光スペクトル)を示す。なお、最も高い発光強度を示したのはEu濃度及びSi濃度が共に2.5mol%のときである。なお、表2は、実施例2における各濃度条件での発光強度(任意単位; a.u.)を定量的に示す。表1に示した実施例1の結果と比較すると、表2に示した実施例2では、Si濃度が増加するに従って発光波長が増加(シフト)していることが分かる。なお、表2には、Eu濃度及びSi濃度が共に7mol%のときの実験結果も併せて示す。
図9は、実施例2の蛍光体(Eu濃度及びSi濃度が共に2.5mol%のとき)の熱消光特性を示す。図9より、蛍光体の周囲温度が150℃になったときでも、室温(25℃)時の73%程度まで維持されている。この結果は当該蛍光体の実用化に支障とならないレベルである。
図10は、実施例2の蛍光体(Eu濃度及びSi濃度が共に2.5mol%のとき)の粒子を示すSEM画像である。図10に示すように、合成された蛍光体は粒子状を成し、各粒子のサイズは5μm〜10μmである。従って、実施例2の蛍光体も、実施例1と同様にLED用蛍光体に適した粒子状態を成すことも判明した。
第3実施例として、Ce(セリウム)を含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、発光イオンの賦活濃度が1〜5mol%であり、かつ、NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造である蛍光体を以下のように作製した。
出発原料にNa2CO3(株式会社豊島製作所製)、MgO(関東化学株式会社製)、NH4H2PO4(関東化学株式会社製)、CeO2(関東化学株式会社製)を用いた。これら原料を用いて、実施例1の場合と同様に湿式混合、仮焼成、及びアークイメージング炉での焼成を行った。なお、CeO2を添加する分量を適宜調節し、Ce濃度の異なる蛍光体を合成した。
図11は、実施例3の粉末X線回折パターンを示す。Ce濃度が1mol%、3mol%、5mol%のいずれの条件でも、ほぼ同様の位置でピークを有すること、及び、Ceの濃度が1mol%又は3mol%のときに回折パターンが強く明白になることが確認された。これにより、実施例3のいずれの濃度条件でも、同様の結晶構造(オリビン関連構造)が得られており、Ce濃度が1mol%又は3mol%のときに上記構造として最適な状態となっていることが推察される。
図12は、実施例3の蛍光体の蛍光特性を示した図である。この図12の結果より、実施例3の蛍光体は、紫外域で励起し、紫色の発光を示すことが確認された。なお、最も高い発光強度を示したのはCe濃度が3mol%のときであった。なお、図13は、グラセライト型構造を有した従来のNaMgPO4:Ce3+の蛍光特性を示す(非特許文献5)。この図13中の励起スペクトル及び発光スペクトルは共に、図12に示す実施例3の各スペクトルとは全く異なったものであることが確認された。
第4実施例として、Ce及びTb(テルビウム)を含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの各賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造である蛍光体を以下のように作製した。
実施例4では、実施例3で使用した出発原料の他に、Tb4O7(関東化学株式会社製)を用いた。これらの原料を用いて、実施例1の場合と同様に湿式混合、仮焼成、及びアークイメージング炉での焼成を行った。なお、CeO2及びTb4O7を添加する分量を適宜調節し、Ce濃度及びTb濃度の異なる蛍光体を合成した。
図14は、実施例4の粉末X線回折パターンを示す。(Ce,Tb)の濃度が(3mol%,1mol%)、(3mol%,3mol%)、(3mol%,5mol%)のいずれの条件でも、ほぼ同様の位置でピークを有することが確認された。これにより、実施例4のいずれの濃度条件でも、同様の結晶構造(オリビン関連構造)が得られていることが推察される。
図15は、実施例4の蛍光体の蛍光特性を示した図である。この図15より、実施例4の蛍光体は、紫外域で励起し、緑色の発光(545nm近くにピークを持った発光スペクトル)を示すことが確認された。なお、最も高い発光強度を示したのはTb濃度が3mol%のときであった。
第5実施例として、Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、Eu濃度が2.5mol%であり、Na又はMgの一部が、5mol%の濃度を有したK(カリウム)又はSr(ストロンチウム)で置換された蛍光体を以下のように作製した。
実施例5では、実施例1で使用した出発原料の他に、K2CO3(関東化学株式会社製)又はSrCO3(関東化学株式会社製)を用いた。これらの原料を用いて、実施例1の場合と同様に湿式混合、仮焼成、及びアークイメージング炉での焼成を行った。
図16は、実施例5の粉末X線回折パターンを示す。図中のK又はSrのいずれの条件でも、ほぼ同様の位置でピークを有することが確認された。これにより、実施例1〜実施例4のNaMgPO4を構成するNa又はMgの一部を、KやSrのような、アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素で置換した場合でも、同様の結晶構造(オリビン関連構造)が得られていることが推察される。
図17は、実施例5の蛍光体の蛍光特性を示した図である。図17から、実施例5の蛍光体は、紫外から青色の領域(300nm〜460nm)の光強度を主に有する光で励起し、赤色の発光(具体的には、620nm近くにピークを持った発光スペクトル)を示す。つまり、実施例1と類似の蛍光特性を示すことが観察された。
Claims (6)
- Euを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの賦活濃度は1〜10mol%であり、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であり、かつ、橙色〜赤色に発光することを特徴とするリン酸塩蛍光体。
- Pの一部がSi及びAlからなる群の少なくとも一種の元素で置換されていることを特徴とする請求項1に記載のリン酸塩蛍光体。
- Ceを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であることを特徴とするリン酸塩蛍光体。
- Ce及びTbを含んだ発光イオンによって賦活されたNaMgPO4を含み、前記発光イオンの各賦活濃度は1〜5mol%であり、かつ、前記NaMgPO4の結晶構造がオリビン関連構造であることを特徴とするリン酸塩蛍光体。
- Na又はMgの一部が、K、Li、Ca、及びSrからなる群の少なくとも一種の元素で置換されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリン酸塩蛍光体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のリン酸塩蛍光体の製造方法であって、
前記リン酸塩蛍光体が含有する元素を含んだ化合物を原料として混合する混合工程と、
混合物を空気中又は還元雰囲気下で焼成する焼成工程と、
を含み、かつ、
前記焼成工程では、前記混合物を溶融させた後に、冷却することを特徴とする製造方法。
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