JP6376922B2 - 歯科用研磨器具 - Google Patents

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Description

本発明は、コンポジットレジンや陶材などの歯科用補綴物の研磨作業を効率的に行い、高い光沢を得ることができる歯科用研磨器具に関する。
歯科治療の際、歯にう蝕などの疾患がある場合については、それらを取り除き、金属や歯科用コンポジットレジンまたは陶材など、様々な補綴材料を用いて修復治療が行われている。
歯科用補綴物は形態修整後に表面研磨を行う必要がある。研磨面が粗い場合もしくは傷がある場合は、着色や歯垢付着の原因となってしまう。また、補綴物の表面が滑沢でない場合、高い審美性を得ることができず、患者の舌感が悪く不快に感じられることもある。
近年では、患者の審美的要求の高まりにより、歯科用コンポジットレジンや陶材をはじめとしたセラミックス材料など、より審美性の高い材料による修復治療が増加している。しかしながら、これらの材料は難研磨性の材料であり、非常に研磨がしにくいものである。例えば、歯科用コンポジットレジンは硬度が高いガラスフィラーと硬度が低いレジンから構成されている。このように硬度の差がある複数の組成からなる物質は、均一に研磨を行うことが難しく、最終研磨の段階で光沢を出すことが非常に難しい。また、セラミックス材料はその構成する材料の中に長石や石英などの鉱物もしくは、リューサイト、アルミナ、ジルコニア、二ケイ酸リチウムなどの素材からなる材料である。この材料は、高い審美性とその審美性を長時間維持する耐久性があることから、自費治療を中心に導入されているが、その高い耐久性を維持する為、非常に硬い物性を有している。したがって、セラミックス材料も難研磨性材料とされている。
現在、ビトリファイドや電着ダイヤの研削材で歯科用補綴物の形態や咬合を調整した後には、様々な研磨器具で研磨が行われる。例えば、研磨砥粒とエラストマー系のバインダーレジンを混合しポイント型に成型したポイント型研磨器具や、研磨砥粒をディスク型基材に固定させたディスク型研磨器具、帯状のシートの表面に研磨砥粒が付着しているシート型研磨器具等で研磨が行われている。
歯科医院において、上記の研磨器具に関して、医師が症例に応じて様々な種類の研磨器具を使いわけている。例えばディスク型研磨器具については、前歯唇面部など平面部の研磨の際に、均一に接する為、非常に有効な形態といえる。シート型研磨器具は歯間部(隣接面)の研磨に適した帯状となっており、歯間に通して研磨部を隣接面に接触させることで研磨を行う。臼歯部においては、複雑な形状の研磨に適した砲弾型などポイント型研磨器具が有効である。なお、これらの研磨器具は研磨部と軸部が一体化したものや、歯科の臨床において使用するために、軸部への着脱が可能な軸着脱部を有するスナップオンタイプがある。
しかしながら、これらの方法では十分な光沢を得ることができず、上記研磨器具を使用後、専用研磨ペーストを用いたバフ研磨による最終研磨で光沢を付与していた。しかし、この研磨作業は非常に時間を要するものであり、研磨工程が増えるため処置効率が悪く、チェアータイムも長くなってしまい、術者及び患者双方の負担となっている。このような問題点は技工作業においても同様であり、研磨作業に時間がかかると作業時間の増加による術者の負担は大きいものとなる。したがって、作業時間の短縮化の為には研磨効果の高い研磨器具が求められている。
特許文献1には、ダイヤモンドなど微細な超砥粒を弾性のあるエラストマーに混練し、研磨面にフィットさせ、かつ研磨時の振動を軽減することにより、研磨性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、湾曲させたディスク状の研磨器具とすることで、平面だけでなく、湾曲した歯面にもフィットさせることにより、研磨性を向上させる歯科用研磨器具に関する技術が開示されている。
特許文献1および特許文献2に記載の技術による研磨器具は研磨面に研磨部をフィットさせることにより研磨性を高めている。しかし、特許文献1および特許文献2では、研磨時の研磨屑を逃がすような機構が適切に付与されておらず、目詰まりもしくは研磨屑が研磨面に接触し続けることによる2次的な傷の発生により、十分な研磨効果を得られにくい。
一方、このような課題を解決する為に意図的に研磨屑を逃がすような気孔部を付与する技術が開示されている。例えば、特許文献3には、研磨部に凹部や孔部を形成し、研磨時の摩擦熱を軽減し、研磨屑が逃げるようにすることで、研磨性を向上させる技術が開示されている。しかし、この凹部や孔部は研磨器具の一部に付与されているのみであり、この凹部や孔部に近い研磨部に関する研磨屑は除去効果が高いが、凹部や孔部から遠い研磨部についてはこの効果が低減されてしまう。そのため、特許文献3では、結果として目詰まりや研磨屑による2次的傷の発生は避けられない。
また、特許文献4には、研磨部に気孔が形成され、常に新生面が現れることにより、研磨効果を維持することのできるディスク(シート)状の研磨器具に関する技術が開示されている。しかし、特許文献4では、形成される気孔は成型条件によって、常に同じ位置、同じ大きさに制御することが不可能であり、得られる研磨効果には個体差があり、安定的とはいえない。また、研磨部内に気孔を形成していることで、研磨屑による目詰まりや2次的傷の発生を抑制できる可能性はあるものの、研磨器具の強度低下を引き起こす可能性がある。
特開平6−22983号公報 特開平10−99346号公報 特開2005−22033号公報 特開2001−9736号公報
本発明の目的は、歯科用コンポジットレジン、陶材をはじめとしたセラミックス材料など難研磨性の歯科用補綴物に対して、研磨屑の目詰まりなく、2次的な傷の発生を防ぎ、研磨性に優れ短時間で高い光沢を得られる歯科用研磨器具を提供することにある。また、研磨屑の容易な排出を可能にしつつも十分な強度を示す歯科用研磨器具を提供することである。
本発明の一態様に係る歯科用研磨器具は、
基材上に研磨部を有する歯科用研磨器具であって、
前記基材は母体を形成し、
前記基材の表面に研磨部を設け、
前記研磨部の表面に突起部を設けており、
前記突起部はそれぞれが独立して、隆起して形成されており、
前記突起部の高さは20μm〜80μmであり、
前記突起部の長径及び短径は20μm〜100μmであり、長径の長さに対して短径の長さが80〜100%であり、
前記研磨部における単位面積当たりの前記突起部の占める割合は40〜90%である。
本発明に係る歯科用研磨器具は、難研磨性の歯科用補綴物を研磨する場合であっても、研磨時に研磨屑の目詰まりがなく、研磨屑による2次的傷の発生を低減することができる。また、本発明に係る歯科用研磨器具は、高い研磨効果を有するため歯科用補綴物に対して短時間で高い光沢を付与することができ、術者及び患者の負担を軽減することができる。また、本発明に係る歯科用研磨器具は、研磨屑が目詰まりしにくく高い研磨効果を有し、十分な機械的強度を合わせ持つ。
本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部の断面の模式図 本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部のSEM画像 研磨部の突起部の高さの定義を説明する図 研磨部の突起部の長径及び短径の定義を説明する図 研磨部の突起部の占める割合の定義を説明する図 口腔内の歯科用補綴物に対して歯科用研磨器具で研磨する様子を説明する図 本発明に係るディスク型研磨器具の概略図 本発明に係るポイント型研磨器具の概略図 本発明に係るシート型研磨器具の概略図 モールドシート(型)の概略図 本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部の突起部の高さを変化させた場合における光沢度の評価結果を示す図 本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部の突起部の長径及び短径を変化させた場合における光沢度の評価結果を示す図 本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部の突起部の占める割合を変化させた場合における光沢度の評価結果を示す図 従来の歯科用研磨器具における研磨部の断面の模式図
本発明の第1の態様に係る歯科用研磨器具は、基材上に研磨部を有する歯科用研磨器具であって、前記基材は母体を形成し、前記基材の表面に研磨部を設け、前記研磨部の表面に突起部を設けており、前記突起部はそれぞれが独立して、隆起して形成されており、前記突起部の高さは20μm〜80μmであり、前記突起部の長径及び短径は20μm〜100μmであり、長径の長さに対して短径の長さが80〜100%であり、前記研磨部における単位面積当たりの前記突起部の占める割合は40〜90%であってもよい。
本発明の第2の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記研磨部の表面に、前記突起部が形成されていない平坦部を有し、前記平坦部は、連続して繋がっていてもよい。
本発明の第3の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記研磨部は、研磨砥粒とバインダーレジンを含み、前記研磨砥粒は、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、ダイヤモンド、シリカ、炭酸カルシウム、酸化セリウム、窒化ホウ素の内から一つ以上が選ばれ、粒度は#400〜8000であり、前記研磨部を100重量部としたとき前記研磨砥粒は30〜90重量部配合され、前記バインダーレジンは、ポリエステル系、エポキシ系及びポリウレタン系の内から一つ以上が選ばれる樹脂で構成され、前記研磨部を100重量部としたとき前記バインダーレジンは10〜70重量部で配合してもよい。
本発明の第4の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第3の態様における前記突起部は、前記研磨砥粒と前記バインダーレジンの混合体から構成されていてもよい。
本発明の第5の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材がディスク状のディスク型基材であり、前記ディスク型基材の直径が4〜16mm、厚さが0.050〜0.150mmであり、前記ディスク型基材の一方の平面に前記研磨部を有し、且つ回転駆動部と接続する軸との接続部位を有していてもよい。
本発明の第6の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第5の態様における前記ディスク型基材の他方の面に前記研磨部を有していてもよい。
本発明の第7の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材が円柱体の形状を有するポイント型基材であってもよい。
本発明の第8の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材が円錐体の形状を有するポイント型基材であってもよい。
本発明の第9の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材が放物回転体の形状を有するポイント型基材であってもよい。
本発明の第10の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材が砲弾型の形状を有するポイント型基材であってもよい。
本発明の第11の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第7〜10のいずれかの態様における前記ポイント型基材の最大径が2〜20mm、高さが5〜40mmであり、前記ポイント型基材の表面に前記研磨部を有し、且つ他方の面に回転駆動部と接続する軸との接続部位を有してもよい。
本発明の第12の態様に係る歯科用研磨器具は、前記第1の態様における前記基材が、帯状基材であり、前記帯状基材の短方が1〜10mm、長方が10mm〜50mであり、片面もしくは両面に前記研磨部を有してもよい。
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。以下の全ての図において、同一又は相当部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部の断面の模式図を示す。図1に示すように、本発明に係る歯科用研磨器具の研磨部4は、研磨砥粒1と、バインダーレジン3を含む。また、研磨部4において、被研磨体と接触する面には、複数の突起部2と、非突起部(平坦部)11が形成されている。突起部2は、研磨砥粒1とバインダーレジン3とを含む研磨部4の表面を、被研磨体方向である表面方向に凸状に隆起して形成している。非突起部、即ち平坦部11は、突起部2が形成されていない部分である。非突起部11は、連続して繋がって形成されている。なお、被研磨体方向とは、研磨する対象物である被研磨体が存在する方向を意味する。
図2は、本発明に係る歯科用研磨器具における研磨部のSEM画像を示す。図2に示すように、本発明の研磨部4における突起部2は、例えば、半楕円球の形状を有しており、それぞれが独立して研磨部4の表面に設けられている。なお、突起部2は、研磨部4の表面に規則的に配置されていてもよいし、ランダムに配置されていてもよい。
図3は、突起部2を側面から見た場合における突起部2の高さの定義を示す図である。本明細書において、突起部2の高さhは、図3に示すように、研磨部4の表面において突起部2が形成されていない非突起部分11から突起部2の頂点までの長さを意味する。
図4は、突起部2を上から見た場合における突起部2の長径及び短径の定義を示す図である。本明細書において、突起部2の長径dは、図4に示すように、突起部2を上から見た場合における最も長い部分の径を意味する。また、本明細書において、突起部2の短径dは、図4に示すように、突起部2を上から見た場合における突起部2の最も短い部分の径を意味する。
突起部2は、被研磨体方向である表面方向に隆起しており、突起部2の高さhは20μm〜80μmの範囲から選択され、突起部2の長径d及び短径dは20μm〜100μmの範囲の中から選択される。より好ましくは、突起部2の高さhは35μm〜50μm、突起部2の長径d及び短径dは30μm〜70μmであることが望ましい。一例として、突起部2の短径dの長さは、長径dの長さに対して80〜100%である。さらに、研磨部4の非突起部分は連続して繋がっている。単位面積当たりの突起部2の占める割合は40〜90%となるように成型され、より好ましくは50〜80%である。なお、単位面積当たりの突起部2の占める割合とは、図5に示すように、研磨部4の単位面積のうち、突起部2の面積(図5の影部分)が占める割合を意味する。突起部2の形状は、特に制限はない。好ましくは半球状、半楕円球、円錐体、円柱体などの形態が挙げられ、より好ましくは半球状の突起部が望ましい。
突起部2は、歯科用補綴物研磨時の研磨屑が適度に排出されるよう設計されている。そのため目詰まりが起こることなく、研磨屑による2次的な研磨傷の発生を防ぐことができ、研磨による摩擦熱の発生を抑えることができる。また、研磨効果が高いため短時間で高い光沢を得ることができ、術者や患者への負担が軽減する。本発明の研磨器具は従来技術のように研磨部に凹部や気孔を付与しないため、臨床に十分な強度を備えることができる。
図6は、口腔内の歯科用補綴物20を本発明に係る歯科用研磨器具を使用して研磨する様子を示す図である。図6に示すように、歯科用補綴物20は天然歯21がう蝕等で欠損した部位を修復するものである。歯科用補綴物は、コンポジットレジン、陶材(セラミックス材料)、金属などの様々な材質から作製されているため、材料に応じて硬度等の材料特性が大きく異なる。本発明に係る歯科用研磨器具は、回転研磨機に取り付けられて使用される。本発明に係る研磨器具は、回転研磨機によって回転させられ、回転した歯科用研磨器具の研磨部4を歯科用補綴物に接触させることにより、歯科用補綴物を研磨することができる。本発明に係る研磨器具は、コンポジットレジン、陶材(セラミックス材料)、金属のいずれの材料も研磨砥粒を変えることで研磨することができる。本発明の研磨部4に使用される研磨砥粒1は#400〜#8000の中から選択され、好ましくは#1000〜#4000の粒度のものを使用する。研磨砥粒1の種類は、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、ダイヤモンド、シリカ、炭酸カルシウム、酸化セリウム、窒化ホウ素の内から一つ以上を選ぶことが好ましい。また、本発明に係る歯科用研磨器具においては、補綴物の材質に応じて研磨部4における研磨砥粒1やバインダーレジン3を最適なものを選定してもよい。したがって、本発明の研磨部4の研磨砥粒1は、被研磨体の材料特性に応じて、上記した研磨砥粒の種類の中から一つ以上を選択してもよい。特に、歯科用コンポジットレジンやセラミックス材料を研磨する研磨器具においては、白色電融アルミナもしくは人造ダイヤモンドを選択することがより好ましい。また、これらの研磨砥粒を組み合わせることも可能である。
研磨部4に使用されるバインダーレジン3はポリエステル系、エポキシ系及びポリウレタン系の樹脂材料を好適に用いることができる。より好ましくはポリエステル系樹脂である。
突起部2を含む研磨部4は、研磨砥粒1とバインダーレジン3を含んだものから形成され、好ましくは、研磨砥粒1とバインダーレジン3を混合したものから形成することが望ましい。研磨部4において、研磨砥粒1が30〜90重量部、バインダーレジン3が10〜70重量部の範囲となるように配合される。即ち、研磨砥粒1とバインダーレジン3の重量比は、3:7から9:1の間にあるのが好ましい。より好ましくは研磨砥粒1とバインダーレジン3の配合比は、研磨砥粒1が50重量部、バインダーレジン3が50重量部とすることが望ましい。
研磨部4を形成する過程において、研磨砥粒1とバインダーレジン3を混合させる際には、必要に応じて希釈溶剤を用いても構わない。また、バインダーレジン3に研磨砥粒1を固定させる為に硬化剤を配合してもよい。硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤、アミノプラスト系硬化剤、ポリエポキシ化合物などが挙げられる。
本発明に係る研磨器具は、基材と研磨部4を含み、研磨部4は基材の上に設けられている。具体的には、基材の表に研磨部4を設けており、基材の表面に研磨部4が接着剤で接着されることが好ましい。
研磨器具は、使用用途に応じて、基材と軸部が一体化したものや、基材の上に軸部への着脱が可能な軸着脱部を有するスナップオンタイプとすることが可能である。これにより、歯科用ハンドピースなどの回転研磨機に、研磨器具を取り付けて回転させて使用することができる。この場合、軸部及び軸着脱部は研磨器具の回転軸部に位置する。回転軸部とは、研磨器具が回転したときに回転中心となる軸の部分を意味する。なお、基材と軸部を一体化する場合、必要に応じて接着剤で接着させることも可能である。
基材は、研磨する目的に応じて任意の形状にすることができる。例えば、ディスク型、ポイント型、帯状が挙げられるが特に制限はない。その中でも、歯科用ハンドピースに取り付ける場合はディスク型及びポイント型であることが好ましい。
図7は、ディスク型基材を有する研磨器具の概略図を示す。ディスク型基材5の場合、ディスク型基材5の直径が4〜16mm、厚さが0.050〜0.150mmの範囲から選択されるのが好ましく、より好ましくは直径が8〜12mm、厚さが0.075〜0.125mmであることが望ましい。また、ディスク型基材5の一方又は他方のいずれかの面、又は両面に研磨部4を有し、且つ回転駆動部と接続する軸との接続部位(軟質ブロック)9が付与されている。
ディスク型基材5を用いて作製されたディスク型研磨器具は、適度なしなりが実現でき、前歯唇面部など平面部の研磨の際に均一に接する為、平面の研磨に非常に有効である。また、ディスク型基材5の一方又は他方のいずれかの面、又は両面に研磨部4を形成することにより、歯間部である隣接面においては近遠心方向どちらの面からも研磨することが可能となる。
図8は、ポイント型基材を有する研磨器具の概略図を示す。ポイント型基材6の場合、基材6は円柱体、円錐体、放物回転体、砲弾型から選ばれる形状を有するポイント型にすることができる。ポイント型基材6は、最大径が2〜20mm、高さが5〜40mmの範囲から選択されることが好ましく、より好ましくは最大径が4〜15mm、高さが8〜20mmであることが望ましい。適度な弾力性を付与する為、ポイント型基材6のゴム硬度はJIS Aスケールで80〜95であることが好ましい。また、ポイント型基材6の表面に研磨部4を設け、底面などの他方の面に回転駆動部と接続する軸部8が付与されている。
ポイント型基材6を用いて作製されたポイント型研磨器具は、咬合面や裂溝部など複雑な形状の研磨に対応出来るため特に臼歯部において有効である。
図9は、帯状型基材を有する研磨器具の概略図を示す。基材を帯状基材7とした場合、短方が1〜10mm、長方が10mm〜50mの範囲から選択されることが好ましく、長方を必要な長さに切り取り使用することも可能である。帯状基材7の片面もしくは両面に研磨部4を有するシート型研磨器具は、歯間部(隣接面)の研磨に適する。研磨作業を容易にするため、研磨器具を把持する持ち手を付与することもできる。
また、帯状基材7を用いた場合、帯状基材7の片面に研磨部4を有し、研磨部4を外側として巻き取り成型をすることでポイント状とすることが可能である。その場合、帯状基材7の長方が30〜200mm、短方が0.1〜30mmとすることが好ましい。
上記三種の基材の材料は任意であるが、例えばポリエチレンテレフタレート、不織布、紙、テトロンタフタなどをシート状にしたものを使用する場合や、ゴム弾性を有したエラストマー系バインダーを採用する場合がある。エラストマー系バインダーには、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレーンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン-ブタジエンゴム、エチレン-プロピレンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムまたは天然ゴムの少なくとも1種類であればよく、好ましくはシリコーンゴムまたはウレタンゴムを用いる。例えば、ディスク型基材5や帯状基材7の場合は、ポリエチレンテレフタレート等をシート状としたものが好ましい。ディスク型基材5の場合はシート状からディスク状に切断したものを用い、帯状基材7の場合はシート状から帯状に切断したものを用いる。また、ポイント型基材6の場合は、エラストマー系バインダーを円柱体、円錐体、放物回転体、砲弾型などのポイント状に成型したものを用いる。これらの基材は、歯科用研磨器具の母体を形成している。
本発明に係る歯科用研磨器具の作製方法は任意であるが、一例としてモールドシート(型)を使用して、歯科用研磨器具の作製方法を以下に示す。図10は、モールドシートの概略図である。図10に示すモールドシート30は、複数の凹部31を備えている。複数の凹部31は、研磨部4の突起部2の形状を決定するため、例えば、半球状、半楕円球、円錐体、円柱体などの形状を有している。
研磨砥粒1とバインダーレジン3を混合する(ステップST1)。研磨砥粒1とバインダーレジン3の混合体を、凹部31が付与されたモールドシート(型)30(図10参照)に流し込む(ステップST2)。混合体に含まれる樹脂(バインダーレジン3)を硬化させ、所定の突起部2を有する研磨部4を形成する(ステップST3)。また、研磨部4の形態を保持するために、必要に応じてシート状の補助材を用いてもよい。例えば、研磨部4の作製時の研磨砥粒1とバインダーレジン3の混合体を硬化させるステップST3の前に、上記の補助材を密着させ樹脂を硬化させることで研磨部4の形態を保持することができる。
また、研磨部4の表面に、研磨砥粒1を付着させる方法として、モールドシート(型)30上に研磨砥粒1を乗せ、その上にバインダーレジン3を流し込み、混合体に含まれる樹脂(バインダーレジン3)を硬化させることで成形することもできる。
次に、モールドシート30から研磨部4を剥離する(ステップST4)。剥離した研磨部4と基材を接着する(ステップST5)。基材と研磨部4は、任意の形状に成形された基材にプライマー処理によりプライマー層を形成し、熱プレスにより両者を接着させる。プライマー層はアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂から選択して用いることができる。例えばポリエチレンテレフタレートを基材とする場合は、プライマーとしてポリウレタン系樹脂を使用することが望ましい。より詳しくは、ポリウレタン系樹脂100重量部と硬化剤として変性ポリイソシアネート樹脂5重量部との配合溶液としたものを基材表面に塗布し、熱風乾燥することにより、プライマー層を形成する。基材のプライマー層上に接着剤を塗布することで研磨部4を接着させ、本発明の歯科用研磨器具を製造することができる。
ポイント型研磨器具の場合には、エラストマー系バインダー金型で成型してポイント型基材を作製した後に、研磨部4と加圧接着することにより、所定の研磨器具を製造することもできる。
本明細書において、基材の研磨対象方向とは、歯科用研磨器具の被研磨材である歯科用補綴物の方向にある面である。
突起部2のそれぞれが独立しているとは、突起部2の頂点をなす、最頂部に向けて非突起部方向に変曲点を持たず隆起していることを示し、突起部2が特定方向において、非突起部に到達せずに新たに隆起することはない。但し、成形斑などによる凹凸はこの限りではない。
以下、本発明の実施の形態の一例について、実施例を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を限定するものではない。
(第一の実施形態)
第一の実施形態においては、本発明に係る歯科用研磨器具の一態様であるディスク型研磨器具を使用して歯科用コンポジットレジンを研磨する場合を説明する。
ディスク型研磨器具の実施例について、以下に記載する。
(1)ディスク型研磨器具の作製
ディスク型研磨器具の実施例および比較例について、以下のとおり作製した。
まず、研磨部4は研磨砥粒1及びバインダーレジン3の配合比を50%:50%の比で混合した。ここで、研磨砥粒1は白色電融アルミナを使用し、粒子径は#2000とした。また、バインダーレジン3として、ポリエステル系樹脂材料を採用した。その他、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤を配合した。実際の配合比率としては、ポリエステル系樹脂を100重量部、硬化剤を5重量部、白色電融アルミナを100重量部となるように配合し、混合しやすいよう希釈溶剤を75重量部配合し、ミキサーで混合した。
この混合物を、あらかじめ作製していたモールドシート(型)30にトップリバースコーター(塗工機)を用いて塗布し、硬化させる。硬化後、研磨部4をモールドシート30から剥がすことで、最終的な研磨部4を得た。また、基材5として、厚さ0.75mm、φ12mmの円盤上のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。PET上に、ポリウレタン系樹脂100重量部と硬化剤として変性ポリイソシアネート樹脂5重量部との配合溶液を塗布し、熱風乾燥機で乾燥させ、厚さ約0.05mmのプライマー層を基材上に形成した。従って、この基材の全体的な厚さはプライマー層を含めた厚さが0.125mとなる。上記研磨部4とプライマー層を形成した基材5を接触させ、熱プレスによって、研磨部4と基材5を固定した。さらに、回転駆動部と接続する軸との接続部位として、軟質ブロック9(図7参照)を塩化ビニルで作製し、この軟質ブロック9と基材5をウレタン系接着剤で固定し、ディスク型研磨器具を得た。
(2)実施例及び比較例
作製したディスク型研磨器具の実施例および比較例を表1に示す。
実施例1として、突起部2の高さhが42μm、突起部2の長径d及び短径dが42μm、突起部2の形状は半球体、突起部2の占める割合は単位面積当たり70%であった。また、実施例2として、突起部2の高さhが60μm、突起部2の長径d及び短径dが60μm、突起部2の形状は半球体、突起部2の占める割合は単位面積当たり50%であった。第一の実施形態の比較例1〜4についても上記と同様の作製方法にて作製した。
(3)光沢度の評価方法
作製したディスク型研磨器具を専用マンドレルに装着し、歯科用コンポジットレジンの試験片の表面を10,000min−1にて、約1Nの荷重になるように30sec研磨し、その際の光沢度の評価を行なった。試験片は次の手順で作製した。まず、スライドガラス上に内径15mm、厚さ2mmのステンレス製リングをのせ、この中に、歯科用コンポジットレジン(ビューティフィル2、株式会社松風)を充填する。その上に、さらにスライドガラスをのせ、歯科用光重合器(ツインキュア、株式会社松風)にて、両面から3分間重合させて、#600の耐水研磨紙で面を一定の粗さにして、円筒状の試験片を得た。試験片の研磨面の光沢度は、JIS Z 8741の鏡面光沢度−測定方法により測定した。
実施例1及び2と比べて、比較例1では突起部2の高さhが大きく、長径d及び短径dが大きい為、目詰まりは起こさないものの、試験片と突起部2との接触面積が小さくなり、十分な研磨効果が得られなかった。また、比較例2では、実施例1及び2と比べて、突起部2の高さhが小さく、突起部2の長径d及び短径dも小さい。そのため、比較例2では、研磨時に発生した屑が目詰まりを起こしており、実施例1及び2と比較して十分な研磨効果が得られていない。
比較例3では、実施例1及び2と比べて、突起部2の占める割合が小さく、研磨面に接触する面積が少ない為、十分な研磨効果が得られていない。
比較例4では、実施例1及び2と比べて、各突起部2の占める割合が大きく、十分な隙間が得られていないことから、比較例2と同様に研磨時に目詰まりを発生させており、十分な研磨効果が得られていない。
以上のことから、実施例1および2が比較例1〜4に比べて最も高い効果を発揮することが確認された。即ち、表1に示すように、実施例1および2では、比較例1〜4に比べて、十分な研磨効果(光沢度)を得ることができる。したがって、本発明に係る歯科用研磨器具によれば、歯科用コンポジットレジンを研磨する場合、従来の研磨器具と比べて、より審美性を向上させることができる。
これらの評価結果から、発明者らは、突起部2の高さh、突起部2の長径d及び短径d、突起部2の占める割合を最適値化することによって、高い研磨効果(光沢度)が得られる歯科用研磨器具を作製することができると考えた。そこで、突起部2の高さh、突起部2の長径d及び短径d、突起部2の占める割合のそれぞれが、研磨効果(光沢度)に与える影響を調べるための評価を行なった。
(4)突起部の高さを変化させた場合における光沢度評価
突起部2の高さhが研磨効果(光沢度)に与える影響を調べるため、突起部2の長径d及び短径d及び突起部2の占める割合を一定にし、突起部2の高さhを変化させた場合における光沢度の測定評価を行った。光沢度の測定評価では、実施例3〜7と比較例5〜8を用いた。
実施例3〜7と比較例5〜8の歯科用研磨器具は、上述したディスク型研磨器具の作製方法と同じ方法で作製した。
実施例3〜7及び比較例6〜8は、突起部2の長径d及び短径d、突起部の占める割合を変化させずに一定にし、突起部2の高さhのみを変化させて作製している。なお、比較例5は、図14に示す研磨部4に突起部2を有さない従来の研磨器具であり、突起部2を有する研磨器具との研磨効果(光沢度)を比較するために用いている。
作製したディスク型研磨器具の実施例3〜7と比較例5〜8を表2に示す。表2に示すように、実施例3〜7は、突起部2の高さhをそれぞれ20μm、42μm、60μm、80μmで作製した。実施例3〜7において、突起部2の長径d及び短径dは42μmとし、突起部2の占める割合は、単位面積当たり70%とした。
比較例5は、突起部2を有さない従来のディスク型研磨器具であるため、突起部2の高さhが0μm、突起部2の長径d及び短径dが0μm、突起部2の占める割合が0%である。比較例6〜8は、突起部2の高さhをそれぞれ10μm、90μm、100μmで作製した。比較例6〜8において、突起部2の長径d及び短径dは42μmとし、突起部2の占める割合は、単位面積当たり70%とした。
作製した実施例3〜7及び比較例5〜8のディスク型研磨器具を専用マンドレルに装着し、歯科用コンポジットレジンの試験片の表面を10,000min−1にて、約1Nの荷重になるように30sec研磨し、その際の光沢度の評価を行なった。試験片は、上述した手順で作製したものと同じ試験片を使用した。試験片の研磨面の光沢度は、JIS Z 8741の鏡面光沢度−測定方法により測定した。
表2及び図11を用いて突起部2の高さhを変化させた場合における研磨効果(光沢度)について説明する。
図11は、研磨部4の突起部2の高さhを変化させた場合における光沢度の結果を示す。
まず、突起部2を有さない従来の研磨器具(比較例5)と突起部2を有する研磨器具(実施例3〜7及び比較例6〜8)を比較する。表2に示すように、突起部2を有する研磨器具(実施例3〜7及び比較例6〜8)は、従来の研磨器具(比較例5)に比べて、光沢度が大きくなっている。したがって、研磨部4に突起部2を設けることによって、研磨効果(光沢度)を向上させることができる。また、実施例3〜7と比較例6〜8とを比べると、実施例3〜7の光沢度が、比較例6〜8の光沢度よりも大きくなっている。具体的には、図11に示すように、突起部2の高さhが20μm〜80μmの範囲において、光沢度がピークとなる領域が存在している。したがって、突起部2の高さhが20μm〜80μmの研磨器具は、突起部2の高さhが20μmより小さい、又は80μmより大きい研磨器具と比べて、光沢度が大きくなっている。
突起部2の高さhが20μmより小さい場合(比較例6)、80μmより大きい場合(比較例7、8)について、説明する。突起部2の高さhが20μmより小さい場合、研磨時に発生した屑が各突起部2の間に入り込み、目詰まりを起こす。そのため、突起部2の高さhが20μmより小さい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。また、突起部2の高さhが80μmより大きい場合、試験片と突起部2との接触面積が小さくなる。そのため、突起部2の高さhが80μmより大きい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。
次に、突起部2の高さhが20μm〜80μmの場合(実施例3〜7)について説明する。
突起部2の高さhが20μm〜80μmである場合、目詰まりが抑制されると共に、試験片と突起部2との接触面積を大きくとることができる。そのため、突起部2の高さhが20μm〜80μmの研磨器具では、比較例5〜8と比べて、十分な研磨効果が得られた。
以上のように、突起部2を有する本発明に係る研磨器具(実施例3〜7)は、突起部2を有さない従来の研磨器具(比較例5)よりも、歯科用コンポジットレジンに対する研磨効果(光沢度)を向上させることができる。したがって、本発明に係る歯科用研磨器具は、従来の研磨器具と比べて、歯科用コンポジットレジンを審美性高く研磨することができる。
また、図11に示すように、突起部2の高さhが20μm〜80μmの範囲(実施例3〜7)に光沢度がピークとなる領域が存在することから、本発明に係る歯科用研磨器具において、研磨部4の突起部2の高さhは、20μm〜80μmが好ましく、より好ましくは、35μm〜50μmである。
(5)突起部の長径及び短径を変化させた場合における光沢度評価
突起部2の長径d及び短径dが研磨効果(光沢度)に与える影響を調べるため、突起部2の高さh及び突起部2の占める割合を一定にし、突起部2の長径d及び短径dを変化させた場合における光沢度の測定評価を行った。光沢度の測定評価では、実施例8〜13と比較例9、10を用いた。
実施例8〜13と比較例9、10の歯科用研磨器具は、上述したディスク型研磨器具の作製方法と同じ方法で作製した。
実施例8〜13及び比較例9、10は、突起部2の高さh、突起部2の占める割合を変化させずに一定にし、突起部2の長径d及び短径dのみを変化させて作製している。
作製したディスク型研磨器具の実施例8〜13と比較例9、10を表3に示す。なお、表3には比較例5(図14に示す突起部2を有さない従来のディスク型研磨器具)を参考用として示している。表3に示すように、実施例8〜13は、突起部2の長径d及び短径dをそれぞれ20μm、42μm、50μm、60μm、80μm、100μmで作製した。実施例8〜13において、突起部2の高さhは42μmとし、突起部2の占める割合は、単位面積当たり70%とした。
比較例9、10は、突起部2の長径d及び短径dをそれぞれ10μm、120μmで作製した。比較例9、10において、突起部2の高さhは42μmとし、突起部2の占める割合は、単位面積当たり70%とした。
実施例8〜13及び比較例9、10は、上述した突起部2の高さhを変化させた場合における光沢度評価と同じ評価方法及び同じ試験片を用いて光沢度評価を行った。
表3及び図12を用いて突起部2の長径d及び短径dを変化させた場合における研磨効果(光沢度)について説明する。
図12は、研磨部4の突起部2の長径d及び短径dを変化させた場合における光沢度の結果を示す。
表3に示すように、実施例8〜13と比較例5、9、10とを比べると、実施例8〜13の光沢度が、比較例5、9、10の光沢度より大きくなっている。具体的には、図12に示すように、突起部2の長径d及び短径dが20μm〜100μmの範囲において、光沢度がピークとなる領域が存在している。したがって、突起部2の長径d及び短径dが20μm〜100μmの研磨器具は、突起部2の長径d及び短径dが20μmより小さい、又は100μmより大きい研磨器具と比べて、光沢度が大きくなっている。
突起部2の長径d及び短径dが20μより小さい場合(比較例5、9)、100μmより大きい場合(比較例10)について、説明する。
突起部2の長径d及び短径dが20μmより小さい場合、試験片と突起部2との接触面積が小さくなる。そのため、突起部2の長径d及び短径dが20μより小さい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。また、突起部2の長径d及び短径dが120μmより大きい場合、研磨時に発生した屑が突起部2間の隙間に入って目詰まりを起こす。そのため、突起部2の長径d及び短径dが120μmより大きい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。
次に、突起部2の長径d及び短径dが20μm〜100μmである場合(実施例8〜13)について説明する。
突起部2の長径d及び短径dが20μm〜100μmである場合、目詰まりが抑制されると共に、試験片と突起部2との接触面積を大きくとることができる。そのため、突起部2の長径d及び短径dが20μm〜100μmの研磨器具では、十分な研磨効果が得られた。
以上のように、突起部2の長径d及び短径dは、20μm〜100μmの範囲(実施例8〜13)に光沢度がピークとなる領域が存在することから、本発明に係る歯科用研磨器具において、研磨部4の突起部2の長径d及び短径dは、20μm〜100μmが好ましく、より好ましくは、30μm〜70μmである。
(6)突起部の占める割合を変化させた場合における光沢度評価
突起部2の占める割合が研磨効果(光沢度)に与える影響を調べるため、突起部2の高さh及び突起部2の長径d及び短径dを一定にし、突起部2の占める割合を変化させた場合における光沢度の測定評価を行った。光沢度の測定評価では、実施例14〜18と比較例11〜13を用いた。
実施例14〜18と比較例11〜13の歯科用研磨器具は、上述したディスク型研磨器具の作製方法と同じ方法で作製した。
実施例14〜18及び比較例11〜13は、突起部2の高さh、突起部2の長径d及び短径dを変化させずに一定にし、突起部の占める割合のみを変えて作製している。
作製したディスク型研磨器具の実施例14〜18と比較例11〜13を表4に示す。なお、表4には比較例5(図14に示す突起部2を有さない従来のディスク型研磨器具)を参考用として示している。表4に示すように、実施例14〜18は、突起部2の占める割合をそれぞれ40%、50%、70%、80%、90%で作製した。実施例14〜18において、突起部2の高さhは42μmとし、突起部2の長径d及び短径dは、42μmとした。
比較例11〜13は、突起部2の占める割合をそれぞれ5%、20%、95%で作製した。比較例11〜13において、突起部2の高さhは42μmとし、突起部2の長径d及び短径dは、42μmとした。
実施例14〜18及び比較例11〜13は、突起部2の占める割合を変化させた場合における光沢度評価と同じ評価方法及び同じ試験片を用いて光沢度評価を行った。
表4及び図13を用いて突起部2の占める割合を変化させた場合における研磨効果について説明する。
図13は、研磨部4の突起部2の占める割合を変化させた場合における光沢度の結果を示す。
実施例14〜18と比較例5、11〜13を比べると、実施例14〜18の光沢度が、比較例5、11〜13の光沢度より大きくなっている。具体的には、図13に示すように、突起部2の占める割合が単位面積当たり40%〜90%の範囲において、光沢度がピークとなる領域が存在している。したがって、突起部2の占める割合が単位面積当たり40%〜90%の研磨器具は、突起部2の占める割合が単位面積当たり40%より小さい割合の研磨材、又は90%より大きい割合の研磨器具と比べて、光沢度が大きくなっている。
突起部2の占める割合が単位面積当たり40%より小さい場合(比較例5、11、12)、突起部2の占める割合が単位面積当たり90%より大きい場合(比較例13)について、説明する。
突起部2の占める割合が単位面積当たり40%より小さい場合、試験片と突起部2との接触面積が小さくなる。そのため、突起部2の占める割合が単位面積当たり40%より小さい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。また、突起部2の占める割合が単位面積当たり90%より大きい場合、各突起部2との間に十分な隙間を作ることができず、研磨時に目詰まりが発生する。そのため、突起部2の占める割合が単位面積当たり90%より大きい研磨器具では、十分な研磨効果が得られなかった。
次に、突起部2の占める割合が単位面積当たり40〜90%である場合(実施例14〜18)について説明する。
突起部2の占める割合が単位面積当たり40〜90%である場合、目詰まりを抑制し、且つ試験片と突起部2との接触面積を大きくとることができる。そのため、突起部2の占める割合が単位面積当たり40〜90%である研磨器具では、十分な研磨効果を得ることができた。
以上のように、突起部2の占める割合が、単位面積当たり40%〜90%の範囲(実施例14〜18)に光沢度がピークとなる領域が存在することから、本発明に係る歯科用研磨器具において、研磨部4の突起部2の占める割合は、単位面積当たり40%〜90%が好ましく、より好ましくは、50%〜80%である。
(第二の実施形態)
第二の実施形態においては、ポイント型研磨器具を使用して、歯科用陶材を研磨する場合を説明する。
ポイント型研磨器具の実施例について、以下に記載する。
(1)作製方法
ポイント型研磨器具の実施例および比較例について、以下のとおり作製した。
まず、研磨部4は研磨砥粒1及びバインダーレジン3の配合比を50%:50%の比で混合した。ここで、研磨砥粒1は人造ダイヤモンドを使用し、粒子径は#2000とした。また、バインダーレジン3として、ポリエステル系樹脂材料を採用した。その他、希釈溶剤と硬化剤を配合する。実際の配合比率としては、ポリエステル系樹脂を100重量部、希釈溶剤を75重量部、硬化剤を5重量部、人造ダイヤモンドを100重量部となるようにした。この混合物をあらかじめ作製していた、ポイント型の複数の凹部を有するモールドシート(型)にトップリバースコーター(塗工機)を用いて塗布し、硬化させる。硬化後、研磨部4をモールドシートから剥がすことで、最終的な研磨部4を得た。また、エラストマー系バインダーとして、シリコン樹脂を採用し、ホットプレスにより、最大径5mm、高さ13mmの砲弾状に成型したものをポイント型基材6として用いた。ポイント型基材6上に、ポリウレタン系樹脂100重量部と硬化剤として変性ポリイソシアネート樹脂5重量部との配合溶液を塗布し、熱風乾燥機で乾燥させ、プライマー層をポイント型基材6上に形成した。上記研磨部4とプライマー層を形成したポイント型基材6を接触させ、熱プレスによって、研磨部4とポイント型基材6を固定した。
(2)実施例及び比較例
作製したポイント型研磨器具の実施例および比較例を表5に示す。
(3)表面粗さの評価方法
研磨性及び弾力性の評価方法は、ポイント型研磨器具を専用マンドレルに装着し、陶材の試験片の表面を15,000min-1にて、約1Nの荷重になるように30sec研磨し、その際の表面粗さの評価により行なった。
試験片は次の手順で作製した。まず、歯科用陶材(ヴィンテージMP、株式会社松風)の粉と蒸留水を混合させスラリー状とし、φ15mm、厚さ2mmのシリコン型に入れて、水分をコンデンス法によって抜き、その後、型から成形品を取り出した。取り出した成形品は焼成炉によって通方により焼結させ、#400の耐水研磨紙で面を一定の荒さにして、試料を得た。
試験片の研磨面の表面粗さは、JISB0633製品の幾何特性仕様により測定した。
実施例19及び20に対し、比較例14では突起部2の高さhが大きく長径d及び短径dが大きい為、目詰まりは起こさないものの、接触面積が小さく、十分な研磨効果が得られなかった。また、比較例15では突起部の高さh、長径d及び短径dが小さいため、研磨時に発生した屑が目詰まりを起こしており、実施例19及び20と比較して十分な研磨効果が得られていない。
比較例16では、突起部2の占める割合が小さく、研磨面に接触する面積が少ない為、十分な研磨効果が得られていない。
比較例17では、各突起部2の占める割合が大きく、十分な隙間が得られていないことから、比較例15と同様に研磨時に目詰まりを発生させており、十分な研磨効果が得られていない。
以上のことから、実施例19および20が比較例14〜17に比べて最も高い効果を発揮することが確認された。即ち、表5に示すように、実施例19および20では、比較例14〜17に比べて表面粗さが小さいことから、本発明に係る歯科用研磨器具は、歯科用陶材に対して十分な研磨効果を得ることができる。
(第三の実施形態)
第三の実施形態においては、シート型研磨器具を使用して、歯科用コンポジットレジンを研磨する場合の実施例を説明する。
シート型研磨器具の実施例について、以下に記載する。
(1)シート型研磨器具の作製
シート型研磨器具の実施例および比較例について、以下のとおり作製した。
まず、研磨部4は研磨砥粒1及びバインダーレジン3の配合比を50%:50%の比で混合した。ここで、研磨砥粒1は白色電融アルミナを使用し、粒子径は#1000とした。また、バインダーレジン3として、ポリエステル系樹脂材料を採用した。その他、希釈溶剤と硬化剤を配合する。実際の配合比率としては、ポリエステル系樹脂を100重量部、希釈溶剤を75重量部、硬化剤を5重量部、白色電融アルミナを100重量部となるようにした。この混合物をあらかじめ作製していた、シート型の凹部を有するモールドシート(型)にトップリバースコーター(塗工機)を用いて塗布し、硬化させる。硬化後、研磨部4をモールドシートから剥がすことで、最終的な研磨部4を得た。また、シート型基材7として、厚さ0.25mm、短方5mm、長方150mmの帯状のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。PET上に、ポリウレタン系樹脂100重量部と硬化剤として変性ポリイソシアネート樹脂5重量部との配合溶液を塗布し、熱風乾燥機で乾燥させ、厚さ約0.05mmのプライマー層をシート型基材7上に形成した。従って、このシート型基材7の全体的な厚さはプライマー層を含めた厚さが0.875μmとなる。上記研磨部4とプライマー層を形成したシート型基材7を接触させ、熱プレスによって、研磨部4とシート型基材7を固定し、シート型研磨器具を得た。
(2)実施例及び比較例
作製したシート型研磨器具の実施例および比較例を表6に示す。
実施例21として、突起部2の高さhが42μm、突起部2の長径d及び短径dが42μm、突起部2の形状は半球体、突起部2の占める割合は単位面積当たり70%とした。また、実施例22として、突起部2の高さhが60μm、突起部2の長径d及び短径dが60μm、突起部2の形状は半球体、突起部2の占める割合は単位面積当たり50%とした。比較例18〜21についても上記と同様の作製方法にて作製した。
(3)表面粗さの評価方法
作製したシート型研磨器具を歯科用コンポジットレジンの試験片の表面に接触させた状態で、約1Nの荷重で往復運動させながら30sec研磨し、その際の表面粗さの評価を行なった。試験片は次の手順で形成した。まず、スライドガラス上に内径15mm、厚さ2mmのステンレス製リングをのせ、この中に、歯科用コンポジットレジン(ビューティフィル2、株式会社松風)を充填する。その上に、さらにスライドガラスをのせ、歯科用光重合器(ツインキュア、株式会社松風)にて、両面から3分間重合させて、#600の耐水研磨紙で面を一定の粗さにして、円筒状の試験片を得た。試験片の研磨面の表面粗さは、JISB0633製品の幾何特性仕様により測定した。
実施例21及び22に対し、比較例18では突起部2の高さhが大きく、長径d及び短径dが大きい為、目詰まりは起こさない。しかし、研磨部4と試験片との接触面積が小さく、試験片が削れすぎる為、十分な研磨効果が得られなかった。また、比較例19では、突起部2の高さh、長径d及び短径dが小さいため、研磨時に発生した屑が目詰まりを起こしており、実施例21及び22と比較して十分な研磨効果が得られていない。
比較例20では、突起部2の占める割合が小さく、研磨面に接触する面積が少ない為、十分な研磨効果が得られていない。
比較例21については、各突起部2の占める割合が大きく、十分な隙間が得られていないことから、比較例19と同様に研磨時に目詰まりを発生させており、十分な研磨効果が得られていない。
以上のことから、実施例21および22が比較例18〜21に比べて最も高い効果を発揮することが確認された。即ち、表6に示すように、実施例21および22では、比較例19〜21に比べて表面粗さが小さいことから、本発明に係る歯科用研磨器具は、歯科用コンポジットレジンに対して十分な研磨効果を得ることができる。
上述したように、本発明に係る歯科用研磨器具は、研磨部4に突起部2を設けている。研磨部4の突起部2は、それぞれ独立して、被研磨体方向である表面方向に隆起している。例えば、突起部2の高さhは20μm〜80μmであり、突起部2の長径d及び短径dは20μm〜100μmである。突起部2においては、例えば、長径の長さに対して短径の長さが80〜100%である。研磨部4における単位面積当たりの突起部2の占める割合は、例えば、40〜90%である。なお、突起部2は、研磨部4の表面に規則的に配置されていてもよいし、不規則に配置されていてもよい。
上記構成によって、本発明に係る第一の実施形態の歯科用研磨器具は、歯科用コンポジットレジンを研磨する場合、従来の歯科用研磨器具と比べて、十分な研磨効果(光沢度)を得ることができることを説明している。なお、歯科用コンポジットレジンとは、硬度が高いガラスフィラーと硬度が低いレジンから構成されているものである。また、本発明の歯科用研磨器具は、被研磨材として歯科用コンポジットレジンを用いて説明したが、これに限定されない。例えば、歯科用補綴物に含まれる陶材及び金属なども研磨することができる。
本発明をある程度の詳細さをもって各実施形態において説明したが、これらの実施形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
本発明に係る歯科用研磨器具は、研磨器具の基材の表面に研磨砥粒と樹脂材料から構成される研磨砥粒層を突起状に形成し、基材の上に規則的に配置することで、目詰まりや研削屑による2次的な傷が発生するのを抑制し、効率よく研磨することが可能となる。
1 研磨砥粒
2 突起部
3 バインダーレジン
4 研磨部
5 ディスク型基材
6 ポイント型基材
7 帯状基材
8 軸部
9 軟質ブロック
10 基材
11 非突起部
20 歯科用補綴物
21 天然歯
30 モールドシート(型)
31 凹部

Claims (12)

  1. 口腔内で使用され、且つ基材上に研磨部を有する歯科用研磨器具であって、
    前記基材は母体を形成し、
    前記基材の表面に研磨部を設け、
    前記研磨部の表面に突起部を設けており、
    前記突起部はそれぞれが独立して、隆起して形成されており、
    前記突起部の高さは35μm〜50μmであり、
    前記突起部の長径及び短径は20μm〜100μmであり、長径の長さに対して短径の長さが80〜100%であり、
    前記研磨部における単位面積当たりの前記突起部の占める割合は40〜90%であることを特徴とする歯科用研磨器具。
  2. 前記研磨部の表面に、前記突起部が形成されていない平坦部を有し、
    前記平坦部は、連続して繋がっていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  3. 前記研磨部は、研磨砥粒とバインダーレジンを含み、
    前記研磨砥粒は、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、ダイヤモンド、シリカ、炭酸カルシウム、酸化セリウム、窒化ホウ素の内から一つ以上が選ばれ、粒度は#400〜8000であり、前記研磨部を100重量部としたとき前記研磨砥粒は30〜90重量部配合され、
    前記バインダーレジンは、ポリエステル系、エポキシ系及びポリウレタン系の内から一つ以上が選ばれる樹脂で構成され、前記研磨部を100重量部としたとき前記バインダーレジンは10〜70重量部で配合することを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  4. 前記突起部は、前記研磨砥粒と前記バインダーレジンの混合体から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の歯科用研磨器具。
  5. 前記基材がディスク状のディスク型基材であり、前記ディスク型基材の直径が4〜16mm、厚さが0.050〜0.150mmであり、前記ディスク型基材の一方の平面に前記研磨部を有し、且つ回転駆動部と接続する軸との接続部位を有することを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  6. 前記ディスク型基材の他方の面に前記研磨部を有することを特徴とする、請求項5に記載の歯科用研磨器具。
  7. 前記基材が円柱体の形状を有するポイント型基材であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  8. 前記基材が円錐体の形状を有するポイント型基材であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  9. 前記基材が放物回転体の形状を有するポイント型基材であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  10. 前記基材が砲弾型の形状を有するポイント型基材であることを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
  11. 前記ポイント型基材の最大径が2〜20mm、高さが5〜40mmであり、前記ポイント型基材の表面に前記研磨部を有し、且つ他方の面に回転駆動部と接続する軸との接続部位を有することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の歯科用研磨器具。
  12. 前記基材が、帯状基材であり、前記帯状基材の短方が1〜10mm、長方が10mm〜50mであり、片面もしくは両面に前記研磨部を有することを特徴とする請求項1に記載の歯科用研磨器具。
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