JP6376271B1 - フレキシブルデバイス用積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の平坦性に優れるだけでなく、フレキシブル性との両立が可能で、かつ、生産性の高いフレキシブルデバイス用積層体、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】フレキシブルデバイス用積層体101の製造方法であって下記工程(i)、(ii)および(iii)を備え、ポリイミド層110の片面に機能層を有し、ポリイミド層のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム150を有する。(i)片面に機能層170を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムを仮貼付させる。(ii)工程(i)後、前記表面保護フィルムの一部を除去し、切削部を設ける。(iii)工程(ii)後、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリイミドを基材として使用するフレキシブルデバイス用積層体およびその製造方法に関し、詳しくは、フレキシブルディスプレー、フレキシブル回路基板、フレキシブルタッチパネル等のフレキシブルデバイスに用いられる積層体の製造方法に関する。
フレキシブルディスプレーとしては、例えば、液晶ディスプレー、有機ELディスプレー、電子ペーパー、等のディスプレーが知られおり、テレビやスクリーンのような大型ディスプレーや、携帯電話、デジタルカメラ、マルチメディアプレーヤーなどの小型ディスプレー等、様々なディスプレー用途がある。
このようなフレキシブルディスプレーの製造方法としては、一般的にはガラス等の支持基板上に、剥離層とフレキシブルなフィルム基板を形成し、そのフィルム基板上にTFT基板、さらにその上に、液晶層や発光層、有機EL層、カラーフィルター(CF)基板等を形成する。そして、前記支持基板を剥離し、フレキシブルディスプレーを形成する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
フレキシブル回路基板としては、例えば、片面フレキシブルプリント基板(以下FPCと省略)、両面FPC、多層FPC、リジットフレキ基板などが知られている。
このようなフレキシブル回路基板の製造方法としては、一般的には加熱プレス機で積層加工される。例えば片面FPCの場合、エッチング処理により回路形成した銅張積層板(以下CCLと省略)と絶縁性基材に熱硬化性接着剤を塗布したカバーレイフィルムなどの絶縁被覆材を、加熱プレス機などで積層加工することによって形成する方法が知られている(例えば特許文献2参照)。
そして、これらのフレキシブルディスプレー、フレキシブル回路基板等に用いられるフレキシブルデバイス用積層体では、積層体のカール抑制、ハンドリング性向上による作業性改善や、表面保護を目的として、表面保護フィルムを貼りつけて用いられる場合がある(例えば特許文献3、及び特許文献4参照)。
しかし、フレキシブルデバイス用積層体のポリイミド基材に表面保護フィルムを積層した部分は、フレキシブル性が悪化するため、折り曲げたり、狭く複雑な構造からなる筐体内部に組み込むことが困難である。一方、表面保護フィルムを剥離すると、フレキシブル性は得られるが、例えばガラス等の支持基板上を除去したフレキシブルディスプレーでは、フレキシブルなフィルム基材では十分な強度が得られず、TFT基板などの積層物に対してダメージが生じてしまう。
また、特許文献5には、個片化した保護シートを部分的に積層することで、フレキシブル性と平坦性を両立する技術が開示されている。しかし、このような方法では、基板全面に対する均一性が得られないため、個片化した保護シートを積層する際に、部分的にシワ・ヨレが生じたり、工程の複雑さのため多大な時間が必要となり、費用が増大するという問題がある。
特開2010−010185号公報 特開平5−347477号公報 特開2010−066283号公報 特開2007−327036号公報 特開2015−138895号公報
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、基板の平坦性とフレキシブル性との両立が可能で、かつ、生産性の高いフレキシブルデバイス用積層体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係るフレキシブルデバイス用積層体の製造方法は、下記工程(i)、(ii)、および(iii)を備え、ポリイミド層の片面に機能層を有し、ポリイミド層のもう一方の面に、フィルムの一部を除去してなる、切削部が設けられた表面保護フィルムを有するフレキシブルデバイス用積層体を製造することを特徴とする。

工程(i):片面に機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムを仮貼付させる工程
工程(ii):工程(i)後、前記表面保護フィルムの一部を除去し、切削部を設ける工程
工程(iii):工程(ii)後、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる工程
本発明によれば、表面保護フィルムを全面に積層できるため、基板の平坦性を確保しやすく、工程も簡易的である。また、加熱工程前の任意のタイミングで、任意の箇所の表面保護フィルムを除去でき、その後、一般的なエネルギー線照射処理、または加熱処理による工程を経ることで基板と表面保護フィルムを十分に接着できる。そのため、簡易にフレキシブル性と、平坦性との両立を可能としたフレキシブルデバイス用積層体を得ることができる。
本発明のフレキシブルデバイス用積層体である、フレキシブル液晶ディスプレー用積層体の構成を示す分解斜視図である。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体である、フレキシブル液晶ディスプレー用積層体のの縦断面図(図1中のA−A線断面図)である。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法を適応したフレキシブル液晶ディスプレー用積層体の製造工程断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法を適応したフレキシブル液晶ディスプレー用積層体の製造工程の切削加工を説明する為の断面図、および平面図。 図4に示す表面保護フィルムにおける切削部の、他の構成例を示す平面図である。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体を用いたフレキシブル有機ELディスプレー用積層体の模式的断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法を適応したフレキシブル有機ELディスプレー用積層体の製造工程断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体である、フレキシブル回路基板用積層体の構成を示す分解斜視図である。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体を用いたフレキシブル回路基板用積層体のの縦断面図(図8中のA’−A’線断面図)である。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法を適応したフレキシブル回路基板用積層体の製造工程断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法を適応したフレキシブル回路基板用積層体の製造工程の切削加工を説明する為の断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体を用いたフレキシブル回路基板用積層体の模式的断面図。 本発明のフレキシブルデバイス用積層体を用いたフレキシブル回路基板用積層体の模式的断面図。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、以降の図における各部材のサイズや比率は、説明の便宜上のものであり、これに限定されるものではない。
本発明のフレキシブルデバイス用積層体としては、フレキシブルディスプレー、フレキシブル回路基板、フレキシブルタッチパネル等に用いられる積層体が挙げられ、片面に機能層を有するポリイミド層と、ポリイミド層のもう一方の面に切削部が設けられた表面保護フィルムとを有する積層体である。
ここで機能層とは、電気的な機能を担い、電気を伝送したり、電気により何らかの機能を実現するために機能部品を配置してなる積層体であって、ディスプレーの画像表示調整機能を有する積層体、回路を構成する電子部品を電気的に接続するための積層体、またはタッチパネルにより表示やコンピュータへの入力を可能とする機能を有する積層体等を指す。
以下、フレキシブルディスプレー、およびフレキシブル回路基板を例に本発明の実施形態について説明するが、これらに限定されるものではない。
《フレキシブルディスプレー》
<フレキシブル液晶ディスプレー用積層体>
本発明のフレキシブルデバイス用積層体として、フレキシブルディスプレーに用いられる例を、フレキシブル液晶ディスプレーをもとに、図1〜図4により説明する。
図1に、フレキシブル液晶ディスプレーに用いられるフレキシブルデバイス用積層体101の模式的断面図を示す。
図1に示すように、ポリイミド層110、機能層170、および表面保護フィルム150を有する。すなわち、片面に機能層170を有するポリイミド層110と、ポリイミド層110のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム150とを有している。
(機能層)
機能層170は、一般的なフレキシブル液晶ディスプレー用機能層を構成する部材と同じ構成部材からなり、ディスプレーの画像表示調整機能を有するための層であって、例えば、TFT基板171、液晶層172、CF基板173、および不図示の絶縁層、各種信号線、各種電極などにより構成される。なお、フレキシブル液晶ディスプレー用機能層の形成については、一般的なフレキシブル液晶ディスプレー用機能層の製造方法と同様でよいことから、詳細な製造方法に関する説明は省略する。
(ポリイミド層)
ポリイミド層は、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子化合物により形成されてなる層であり、基材として用いられる。また、界面活性剤、内部離型剤、熱架橋剤、着色剤、無機フィラー等が含まれていてもよい。
膜厚は、1μm以上、20μm以下が好ましく、2μm以上、13μm以下がより好ましく、2μm以上、10μm以下がさらに好ましい。この範囲にすることで、光透過性の優れたポリイミド層となる。
形成方法は、特に限定されるものでは無いが、例えば、スリットダイコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法、バーコート法、ラミネート法などの方法が挙げられる。
ポリイミド層は、後述する工程(1a)、もしくは(1c’)にて、形成することができる。
[片面に機能層を有するポリイミド層の製造方法]
片面に機能層を有するポリイミド層の製造方法例の概要を図3に示す。
フレキシブル液晶ディスプレー用機能層を有するポリイミド層は、ガラス基板122上に剥離層121とポリイミド層110を順次形成する工程(1a)と、ポリイミド層110上に、TFT、および透明な画素電極を形成したTFT基板171を形成する工程(1b)と、カラーフィルター、および透明な対向電極で形成したCF基板173を形成する工程(1c)と、TFT基板171とCF基板173で挟み込むように液晶層172を形成する工程(1d)と、ポリイミド層110からガラス基板122を除去する工程(1e)とにより製造することができる。
なお、フレキシブル液晶ディスプレー用機能層の製造工程は、かかる工程に限定されるものではなく、例えば、工程(1c)の代わりに、ガラス基板上に剥離層とポリイミド層を順次形成し、ポリイミド層側にCF基板、および透明な対向電極を形成し、その後ガラス基板を除去する工程(1c’)により形成したCF基板173’を用いても問題無い。
(表面保護フィルム)
表面保護フィルム150は、接着層151と補強フィルム152とを少なくとも有する積層体である。接着層151と補強フィルム152とを有する積層体の積層方法は特に限定されないが、これらのフィルムをラミネートする方法、補強フィルム152上に接着層形成用組成物を塗工や、印刷する方法等が挙げられる。なお、接着層151に異物が付着するのを防止するため、接着層151の補強フィルム152と接していない面を剥離フィルムで保護することが好ましい。
補強フィルムの厚みは、平坦性の観点から、25μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましく、125μm以上が極めて好ましい。
また、フレキシブル性と平坦性の両立の観点から、ポリイミド層の膜厚に対し、2倍以上、100倍以下が好ましく、4倍以上がより好ましく、8倍以上がさらに好ましく、10倍以上が極めて好ましい。
[接着層]
接着層151を構成するベース樹脂としては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で特に限定されないが、熱硬化性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂は、自己架橋性タイプおよび硬化剤反応タイプが使用できる。硬化剤反応タイプのベース樹脂としては、硬化剤と反応可能な反応性官能基が結合された熱硬化性樹脂が好適であり、反応性官能基としては、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、オキサジン基、アジリジン基、チオール基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、シラノール基等が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、エポキシエステル、ポリアミドイミド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ウレタンウレア、およびポリイミド等が好ましい。これらの中でも接着性、耐熱性、屈曲性の点から、エポキシ、エポキシエステル、アクリル、ウレタン、ウレタンウレア、およびポリアミドのうちの少なくとも1つを含んでいることが好ましい。また、加熱工程に耐え得る範囲であれば、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を併用できる。
硬化剤は、前記硬化性官能基と反応可能な官能基を複数有している。硬化剤は、エポキシ化合物、酸無水物基含有化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、ジシアンジアミド、芳香族ジアミン等のアミン化合物、フェノールノボラック樹脂等のフェノール化合物等が好ましい。
硬化剤は、熱硬化性樹脂100質量部に対して1〜100質量部含むことが好ましく、3〜70重量部がより好ましく、3〜20重量部がさらに好ましい。
ベース樹脂として、熱可塑性樹脂を用いる場合は、ポリエステル、アクリル、ポリエーテル、ウレタン、スチレンエラストマー、ポリカーボネート、ブタジエン、ポリアミド、エステルアミド、イソプレン、およびセルロース等が好ましい。
エネルギー線照射処理により、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる場合、ベース樹脂として、UV硬化型樹脂を用い、(メタ)アクリレートモノマーのような比較的低分子量のモノマーや、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエポキシ(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリル化マレイン酸変性ポリブタジエンなどのラジカル重合性プレポリマー又はポリマーなどを使用することが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性接着剤には、適宜、光重合開始剤、増感剤、活性エネルギー線硬化性を有しない化合物などを含有させることができる。
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を使用することができる。例えば、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフォニルホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノールオリゴマー、イソプロピルチオキサントン、(4−(メチルフェニルチオ)フェニル)フェニルメタン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、エチルアントラキノン等であり、これらは単独でも、2種類以上を併用してもよい。
また、光重合開始剤とともに、増感剤としてn-ブチルアミン、トリエチルアミン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル等の脂肪族アミン、芳香族アミンを併用しても良い。
本発明の活性エネルギー線硬化性接着剤は、活性エネルギー線硬化性を有しないその他の化合物をさらに含有することができる。活性エネルギー線硬化性を有しない化合物としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂などの樹脂、イソシアネート化合物、アジリジン化合物などの硬化剤、アルミキレート化合物、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、接着助剤、分散剤、乾燥調整剤、耐摩擦剤等を配合することができる。
接着層を構成するベース樹脂は、1種類を用いても複数種類を併用してもよく、接着層のTgは、単一でも、二峰性を示してもよい。Tgが単一な場合、Tgは−40℃以上、150℃以下が好ましく、−20℃以上、120℃以下がより好ましく、0℃以上、100℃以下がさらに好ましい。Tgが二峰性を示す場合、低温側のTgは−40℃以上、100℃以下が好ましく、−20℃以上、90℃以下がより好ましく、0℃以上、80℃以下がさらに好ましい。接着層は、圧着時、もしくは、加熱圧着時に、軟化してポリイミド層に被着するが、この時点では軽剥離性を示すことが好ましい。
接着層の厚みは、特に限定されないが、1μm〜100μmが好ましく、3μm〜75μmがより好ましく、5μm〜50μmがさらに好ましい。これにより、接着性、切削加工性、位置決め、ハンドリング性がより良好になる。
さらに、接着層を構成する組成物には、難燃剤、無機添加剤、滑剤、ブロッキング防止剤等を含んでいてもよい。
難燃剤としては、例えば、ハロゲン含有難燃剤、りん含有難燃剤、窒素含有難燃剤、無機難燃剤等が挙げられる。
無機添加剤としては、例えば、ガラス繊維、シリカ、タルク、セラミック等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、脂肪酸エステル、炭化水素樹脂、パラフィン、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪族アルコール、金属石鹸、変性シリコーン等が挙げられる。
ブロッキング防止剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、ポリメチルシルセスキオサン、ケイ酸アルミニウム塩等が挙げられる。
[補強フィルム]
補強フィルム152は、平坦性と優れた作業性を付与できる材料が好ましく、好適な例としては、高い弾性率を備えたポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等が例示でき、コストの観点からポリエステルフィルムがより好ましい。補強フィルムの厚みは、例えば、25〜300μm程度であり、50〜200μm程度がより好ましい。
(フレキシブルディスプレー用積層体の製造方法)
本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法について、フレキシブルディスプレー用積層体に用いられる例を、液晶ディスプレーをもとに、図1〜図4により説明する。
本発明のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法は、
工程(i):片面に機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムを仮貼付させる工程
工程(ii):工程(i)後、前記表面保護フィルムの一部を除去し、切削部を設ける工程
工程(iii):工程(ii)後、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる工程
を備える。
[工程(i)]
工程(i)は、前述の図3工程(1a)〜(1e)によって得られた、片面に機能層を有するポリイミド層の、機能層を有しない面に、表面保護フィルムを仮貼付させる工程である。
具体的には、図3に示すように、片面にフレキシブル液晶ディスプレー用機能層170を有するポリイミド層110の他面上に、表面保護フィルム150を積層させる。表面保護フィルム150は接着層151と補強フィルム152を有しており、接着層151をポリイミド層110側に仮貼付する。なお、接着層151に異物が付着するのを防止するため、ポリイミド層110に仮貼付する直前まで、接着層151の補強フィルム152と接していない面を剥離フィルムで保護することが好ましい。
このときポリイミド層は、機能層や表面保護フィルムと同等、またはこれらより大きいサイズを有する。表面保護フィルムのサイズは制限されないが、ポリイミド層の全面を被覆することが、平面性とフレキシブル性の両立の観点から好ましく、機能層のサイズより大きいものであることが好ましい。
接着層151とポリイミド層110の仮貼付工程に用いられる装置は、特に限定されるものではなく、製造コストや、各部材に対するダメージ軽減の観点から、装置を選択する。
例えば、公知のロールラミネーター、真空ラミネーター、又はプレス機などを用いて行うことができるが、生産性の観点から、ロールラミネーターが好ましい。ロールラミネーターに際しては、加熱圧着を行うのがより好ましく、熱圧着時のロール温度は40℃以上、180℃以下が好ましく、60℃以上、150℃以下がより好ましい。
「初期接着力」
工程(i)における、ポリイミド層に、表面保護フィルムの接着層を仮貼付させた後の初期接着力は、0.005N/25mm以上、5N/25mm以下であることが好ましく、0.007N/25mm以上、2N/25mm以下がより好ましく、0.01N/25mm以上、1N/25mm以下であることがさらに好ましい。0.005N/25mm以上の場合、接着層をポリイミド層に仮貼付する際の接着力が十分なものとなるため、貼り付けに問題がなく、好ましい。5N/25mm以下の場合、リワーク性や再付着性により優れ、後述する表面保護フィルムを除去する工程において、接着層の残渣・バリを抑制でき、さらに、ポリイミド層や機能層が湾曲しにくく、それにより機能層の破損の原因となる負荷を抑制できるため、収率や生産性の観点から好ましい。
なお、本発明でいう「初期接着力」は、ポリイミド層に、表面保護フィルムの接着層を仮貼付させた後、30分以内に測定した接着力であり、23℃相対湿度50%の雰囲気下、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルムを湾曲させてポリイミド層との間で剥離した際の接着力の中心値とする。
「経時後接着力」
工程(i)における、ポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムの接着層を仮貼付させた後の経時接着力は、0.005N/25mm以上、5N/25mm以下であることが好ましく、0.007N/25mm以上、2N/25mm以下がより好ましく、0.01N/25mm以上、1N/25mm以下であることがさらに好ましい。経時後接着力がこの範囲にあることで、接着層とポリイミド層とを十分に密着させることができる。さらに、後述する表面保護フィルムを除去する工程において、接着層の残渣・バリを抑制でき、さらに、ポリイミド層や機能層が湾曲しにくく、それにより機能層の破損の原因となる負荷を抑制できるため、収率や生産性の観点から好ましい。
なお、本発明でいう「経時後接着力」とは、ポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムの接着層を仮貼付させた後、温度40℃、相対湿度90%の室内に10日間、さらに23℃相対湿度50%の雰囲気下に1時間以上放置した後の接着力をいい、23℃相対湿度50%の雰囲気下、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルムを湾曲させてポリイミド層との間で剥離した際の接着力の中心値とする。
また、下記式(1)から求められる初期接着力と経時後接着力との差分は、5N/25mm以下であることが好ましく、2N/25mm以下がより好ましく、1N/25mm以下であることがさらに好ましい。初期接着力と経時後接着力との差がこの範囲にあることで、接着層とポリイミド層との界面の状態変化が少なく、安定するため、後述する表面保護フィルムを切削し、剥離する際に生じる、バリや接着層の残渣のバラつきを抑制し、より不良率を低減し、生産性を向上させることが可能となる。

式(1) 差分=|経時後接着力−初期接着力|
[工程(ii)]
工程(ii)は、工程(i)後、前記表面保護フィルムの一部を除去し、切削部を設ける工程である。
具体的には、図4に示すように、表面保護フィルム150に切削部150aを設ける工程である。作製する切削部は、一か所でも複数個所でも良い。補強フィルム152および接着層151を、例えば、ダイシングブレード、レーザーダイシング等を用いて、切削箇所の外周をXY方向に切削する。このとき、Z方向において、ポリイミド層110は切削せず、補強フィルム152と、接着層151の全部、もしくは一部とを切削して除去する。次に、表面保護フィルムの一部を除去した切削部の、内側部分の表面保護フィルムを機械的に剥離することで、優れたフレキシブル性を有する積層体を作製できる。
切削部150aを設ける場所は、機能層を有する箇所に対向する部分を除いた場所であることが、フレキシブル性の観点で好ましいが、それに限定されるものではなく、機能層もフレキシブル性を有する場合においては、その部位に対向する箇所に切削部を設けることができる。
また、平面性の観点から、表面保護フィルムの除去する切削部のサイズは、除去する前の表面保護フィルム全体の表面積を100としたときに、0.1以上、50以下が好ましく、0.5以上、20以下がより好ましく、1以上、10以下がさらに好ましい。この範囲にあることで、基板の平坦性とフレキシブル性との両立しやすくなる。
図5は、表面保護フィルムにおける切削部150aの形成形態を示す平面図であり、多角形(n角形、n=3〜300程度)、円形、星型、楕円形、台形等様々な形状が挙げられるが四角形が好ましい。
[工程(iii)]
工程(iii)は、工程(ii)後、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる工程である。
加熱処理としては、例えば、対流式オーブン、ホットプレート、オートクレーブなどによる加熱処理が挙げられ、ポリイミド層110に仮貼付している表面保護フィルム150を加熱接着する。
エネルギー線照射処理としては、例えば、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、無電極ランプ、キセノンランプ、半導体レーザー、Arレーザー、カーボンアークランプ、タングステンランプ、パルスUVランプ、発光ダイオードなどによる活性エネルギー照射が挙げられ、ポリイミド層110に仮貼付している表面保護フィルム150を接着する。
「永久接着力」
工程(iii)における、加熱処理によりポリイミド層110と表面保護フィルム150の接着層を接着させた後の永久接着力は、1N/25mm以上が好ましく、2N/25mm以上がより好ましく、5N/25mm以上であることがさらに好ましい。永久接着力がこの範囲にあることで、十分な接着力によってポリイミド層と表面保護フィルムとを一体化することで、基板の平坦性を発現しやすくなる。
なお、本発明でいう「永久接着力」は、ポリイミド層に、表面保護フィルムの接着層を仮貼付させた積層体を、エネルギー線照射処理、または加熱処理により接着させ、さらに23℃相対湿度50%の雰囲気下に1時間以上放置した後の接着力をいい、23℃相対湿度50%の雰囲気下、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルム150を湾曲させてポリイミド層との間を剥離した際の接着力の中心値とする。
このとき、永久接着力は、初期接着力、および経時後接着力の少なくともいずれかより大きいことが好ましく、初期接着力、および経時後接着力の両方より大きいことがさらに好ましい。永久接着力から初期接着力や経時後接着力を減算した値が、1N/25mm以上が好ましく、2N/25mm以上がより好ましく、4N/25mm以上がさらに好ましく、5μm以上が極めて好ましい。これにより、表面保護フィルムの一部を除去する際に生じる機能層へのダメージを低減しつつ、フレキシブル性の高い箇所を有した積層体が得られ、かつ、ポリイミド層と表面保護フィルムとを一体化した基板の平坦性に優れた積層体が得られる。
加熱処理時の温度、圧力、および時間は、用いる接着層の特性により変動し得るが、加熱処理温度は、充分な接合を確保する観点から、50℃以上であることが好ましく、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃以上である。また、上限値としては、機能層の耐熱性に依存するが、180℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましく、120℃以下であることが更に好ましい。
オートクレーブなどにより加圧する場合の圧力の上限値としては、機能層の耐圧性の観点から、10kgf/cm以下であることが好ましい。
加熱処理時の接着時間は、機能層、接着層、補強フィルムの耐熱性、および生産工程等に応じて設定できる。接着層のベース樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合には、1分〜2時間程度の範囲が好適で、1分〜1時間程度がより好ましい。この加熱処理工程により、熱硬化性樹脂を硬化させる。
これにより、片面にフレキシブル液晶ディスプレー用機能層のTFT基板等を有するポリイミド層が、一部除去された表面保護フィルムにより被覆され、TFT基板などに対する平坦性と優れたフレキシブル性とを両立したフレキシブルデバイス用積層体が得られる。
平坦性とフレキシブル性との両立に関し、反発力差を指標として用いることができる。表面保護フィルムを除去する前後での積層体の反発力を測定し、下記算出式(2)にて、反発力差を算出することができる。

式(2)
反発力差 = 表面保護フィルム除去前の反発力 − 表面保護フィルム除去後の反発力
反発力差が大きいほど、平坦性とフレキシブル性との両立ができていることを示し、10以上が好ましく、100以上がより好ましく、400以上がさらに好ましい。
反発力は、JPCA−TM002 8.4.2のように、U字型にした試料を5mm/分の速度で、上下治工具間距離を2mmまで圧縮した時の試験力を試料の幅で除した値として測定した。試料の幅はその値で除した値のため、試料の幅が異なっても反発力の値に大きな変化はなく、また、測定試料の長さが4mm以上であれば反発力の値に大きな変化はない。そのため、測定試料のサイズについては、特に限定するものではないが、例えば、幅50mm、長さ30mmの長方形の大きさで測定し、評価することができる。
表面保護フィルム除去前の反発力は、3mN/mm以上、20000mN/mm以下であることが好ましく、20mN/mm以上、10000mN/mm以下がより好ましく、100mN/mm以上、5000mN/mm以下であることがさらに好ましい。表面保護フィルム除去前の反発力の数値が大きいと基板の平坦性を発現しやすいが、高すぎると表面保護フィルムを除去しにくくなる。また、数値が低いと基板の平坦性を発現できず、機能層への負荷が過剰になり破損の可能性がある。
また、表面保護フィルム除去後の反発力は、0.005mN/mm以上、2000mN/mm以下であることが好ましく、0.2mN/mm以上、500mN/mm以下がより好ましく、0.3mN/mm以上、200mN/mm以下であることがさらに好ましい。表面保護フィルム除去後の反発力の数値が低いと十分なフレキシブル性を発現できるが、低すぎると表面保護フィルムを除去する際、ポリイミド層が破断しやすくなる。また、数値が大きいと十分なフレキシブル性を発現できず、狭く複雑な構造からなる筐体内部に組み込むことが困難になる場合がある。
<有機ELディスプレー用積層体>
本発明のフレキシブルデバイス用積層体として、有機ELディスプレーに用いられる例を、有機ELディスプレー用積層体をもとに、図6、図7により説明する。
図6に、有機ELディスプレーに用いられるフレキシブルデバイス用積層体201の模式的断面図を示す。
図6に示すように、ポリイミド層210、機能層270、および表面保護フィルム250を有する。すなわち、片面に機能層270を有するポリイミド層210と、ポリイミド層210のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム250とを有している。
フレキシブルデバイス用積層体201は、以下の点を除く基本的な構造および製造方法が、前述のフレキシブル液晶ディスプレー用積層体と同様である。即ち、フレキシブル液晶ディスプレー用機能層が、有機ELディスプレー用機能層である点において、相違する。
(機能層)
機能層270は、一般的な有機ELディスプレー用機能層を構成する部材と同じ構成部材からなり、ディスプレーの画像表示調整機能を有するための層であって、TFT基板274、有機EL層275、CF基板276、および不図示の絶縁層、各種信号線、各種電極などにより構成されている。なお、有機ELディスプレー用機能層の形成については、一般的な有機ELディスプレー用機能層の製造方法と同様でよいことから、詳細な製造方法に関する説明は省略する。
有機ELディスプレーにおいて、光の取り出し方法は2種類あり、有機EL層からの光をTFT基板と逆側から取り出すトップエミッション方式と、TFT基板側から取り出すボトムエミッション方式がある。例として、トップエミッション方式を用いた場合について説明するが、これにより、有機EL層275の発光により生じた光が、TFT基板、表面保護フィルムなどにより光をさえぎられないため、発光した光を外部に効率よく取り出すことができる。
[片面に機能層を有するポリイミド層の製造方法]
片面に機能層を有するポリイミド層の製造方法例の概要を図7に示す。
有機ELディスプレー用機能層を有するポリイミド層は、ガラス基板222上に剥離層221とポリイミド層210を順次積層する工程(2a)と、ポリイミド層210側にTFT基板274を形成する工程(2b)と、有機発光層を陰極電極と陽極電極で挟持した有機EL層275およびCF基板276を、前記TFT基板側に形成する工程(2c)と、TFT基板274側のガラス基板222を除去する工程(2d)により製造することができる。
本発明の有機ELディスプレー用積層体の製造は、フレキシブル液晶ディスプレー用積層体の製造方法において説明したのと同様の、工程(i)、(ii)、および(iii)により製造する。
すなわち、前述の図6工程(2a)〜(2d)の工程によって得た片面に機能層270を有するポリイミド層210の、機能層を有しない面に、前述の工程(i)〜(iii)によって一部に切削部を有する表面保護フィルム250を接着させ、図6に示す有機ELディスプレーに用いられる本発明のフレキシブルデバイス用積層体201を得るものである。
本発明によれば、片面に有機ELディスプレー用機能層を有するポリイミド層が、切削部が設けられた表面保護フィルムにより被覆され、TFT基板などに対する平坦性と優れたフレキシブル性と、さらに高い光取り出し効率を両立したフレキシブルデバイス用積層体が得られる。
《フレキシブル回路基板用積層体》
本発明のフレキシブルデバイス用積層体として、フレキシブル回路基板に用いられる例を、図8〜図10により説明する。
図7に、フレキシブル回路基板に用いられるフレキシブルデバイス用積層体301の模式的断面図を示す。
図8に示すように、ポリイミド層310、機能層370、および表面保護フィルム350を有する。すなわち、片面に機能層370を有するポリイミド層310と、ポリイミド層310のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム350とを有している。
フレキシブルデバイス用積層体301は、以下の点を除く基本的な構造および製造方法が、前述のフレキシブル液晶ディスプレー用積層体と同様である。即ち、フレキシブル液晶ディスプレー用機能層が、フレキシブル回路基板用機能層である点において、相違する。
(機能層)
機能層370は、一般的なフレキシブル回路基板用機能層を構成する部材と同じ構成部材からなり、回路を構成する電子部品を電気的に接続するための層であって、図9に示すように、信号回路377、グランド回路379、カバーコート層378、および不図示の絶縁層、各種信号線、接着剤層、補強板、デバイスなどにより構成されている。なお、フレキシブル回路基板用機能層の形成については、一般的なフレキシブル回路基板用機能層の製造方法と同様でよいことから、詳細な製造方法に関する説明は省略する。
フレキシブル回路基板用機能層の製造方法例の概要を図10に示す。工程(3a)は、ポリイミドと銅箔が積層されたCCL(銅張積層板)の銅箔面をエッチング処理することで、電子部品に電気信号を送る信号回路377やグランド回路379、などを形成する工程であり、銅箔の厚みは、通常1〜50μm程度である。次の工程(3b)は、カバーコート層378を、ポリイミド層310、信号回路377及びグランド回路379上に設ける工程である。カバーコート層378は、配線板の信号配線を覆い、外部環境から保護する絶縁材料である。カバーコート層378は、熱硬化性接着剤付きポリイミドフィルム、熱硬化型もしくは紫外線硬化型のソルダーレジスト、または感光性カバーレイフィルムが好ましく、屈曲性の観点からは熱硬化性接着剤付きポリイミドフィルムがより好ましい。またカバーコート層378は、ポリイミド等の耐熱性と柔軟性を備えた公知の樹脂を使用するのが一般的である。カバーコート層378の厚みは、通常10〜100μm程度である。なお、カバーコート層378はデバイスの実装やコネクタとの接合のため、信号回路およびグランド回路の一部を露出させて設ける。
本発明のフレキシブル回路基板の製造は、フレキシブル液晶ディスプレー用積層体の製造方法において説明したのと同様の、工程(i)、(ii)、および(iii)により製造する。
すなわち、前述の図10の工程(3a)、(3b)によって得た片面に機能層370を有するポリイミド層310の機能層を有しない面に、前記の工程(i)〜(iii)によって得られた、切削部が設けられた表面保護フィルム350を接着させ、図11に示すフレキシブル回路基板に用いられる本発明のフレキシブルデバイス用積層体301を得るものである。それにより積層体の可動性が高くなる。
本発明によれば、片面にフレキシブル回路基板用機能層を有するポリイミド層が、切削部を有する表面保護フィルムにより被覆され、平坦性と、優れたフレキシブル性と、を両立したフレキシブルデバイス用積層体が得られる。
フレキシブル回路基板用積層体は前記の構成に限定されるものではなく、例えば、次のような形態であってもよい。フレキシブル回路基板用積層体の別例1、2の場合は、カバーコート層がポリイミドフィルムにより形成され、ポリイミドフィルムの片面に機能層を有し、ポリイミドフィルムのもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルムを有しており、カバーコート層のポリイミドフィルムが、本発明におけるポリイミド層となる。
(フレキシブル回路基板用積層体の別例1)
フレキシブル回路基板用積層体は、図12に示す形態であってもよい。
図12に、フレキシブル回路基板に用いられるフレキシブルデバイス用積層体301’の模式的断面図を示す。
図12に示すように、ポリイミド層310’、機能層370’、および表面保護フィルム350’を有する。すなわち、片面に機能層370’を有するポリイミド層310’と、ポリイミド層310’のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム350’とを有している。
別例1のフレキシブル回路基板用積層体301’においては、カバーコート層が熱硬化性接着剤付きポリイミドフィルムであり、本発明におけるポリイミド層310’となる。
すなわち、フレキシブル回路基板用積層体301’は、以下の点を除く基本的な構造および製造方法が、前述の、フレキシブルデバイス用積層体301と同様である。即ち、表面保護フィルム350’がカバーコート層であるポリイミド層に積層されている点において、相違する。
(フレキシブル回路基板用積層体の別例2)
フレキシブル回路基板用積層体は、図13に示す形態であってもよい。
図13に、両面フレキシブル回路基板に用いられるフレキシブルデバイス用積層体301’’の模式的断面図を示す。
図13に示すように、ポリイミド層310’’、機能層370’’、および表面保護フィルム350’’を有する。すなわち、片面に機能層370’’を有するポリイミド層310’’と、ポリイミド層310’’のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルム350’’とを有している。
フレキシブル回路基板用積層体301’’は、フレキシブルプリント配線板が、両面フレキシブル銅張積層板を用い、両面に回路パターンが形成されており、両面にカバーコート層を有している点を除き、前述のフレキシブル回路基板用積層体の別例1と同様である。
すなわち別例2のフレキシブル回路基板用積層体301’’においては、カバーコート層が熱硬化性接着剤付きポリイミドフィルムであり、一方のカバーコート層が、本発明におけるポリイミド層310’’となる。
すなわち、フレキシブル回路基板用積層体301’’は、以下の点を除く基本的な構造および製造方法が、前述の、フレキシブルデバイス用積層体301と同様である。即ち、表面保護フィルム350’’がカバーコート層であるポリイミド層に積層されている点において、相違する。
本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」とあるのは「質量部」を、「%」とあるのは「質量%」をそれぞれ表すものとする。
また、接着層のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(メトラー・トレド社製「DSC−1」)によって測定した。
また、XY方向、Z方向は、例えば、図4、図11等に示すフレキシブルデバイス用積層体の断面図における方向を示す。
なお、実施例および比較例に用いた表面保護フィルムの作製方法を下記に記す。
<表面保護フィルム1>
バインダー樹脂として、熱硬化性ウレタン樹脂(トーヨーケム社製)を用いて、乾燥膜厚が10μmになるように、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に、バーコーターを用いて塗工し、100℃で2分乾燥させてポリエチレンテレフタレートフィルムフィルム上に接着層(Tg=20℃)を有する表面保護フィルム1を得た。
<表面保護フィルム2〜23>
接着層のバインダー樹脂の種類と厚み[μm]、および補強フィルムの種類と厚み[μm]を、表1に記載の通りに変更する以外は、表面保護フィルム1と同様にして、表面保護フィルム2〜23を得た。
なお、PIフィルムとは、ポリイミドフィルムを指す。
<実施例1>
片面に、TFT基板、有機EL層、CF基板が順次積層された有機ELディスプレー用機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルム1の接着層面を接着し、温度120℃、速度1.0M/分、線圧1kgf/cmの条件で圧着し、ポリイミド層に、表面保護フィルムを仮貼付した積層体を得た(積層体X1)。
積層体X1を作製してから30分以内に、切削部を設けた。切削部は、機能層が積層されていない部分に、切削箇所の外周が、XY方向に、幅50mm、長さ30mmの長方形の形状とし、Z方向において、ポリイミド層は切削せず、表面保護フィルムを切削し、切削内部の表面保護フィルムを除去し、切削部が設けられた表面保護フィルムを有する積層体を得た(積層体X2)。
続いて積層体X2を、温度80℃オーブンで1時間加熱処理し、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させ、フレキシブルデバイス用積層体を得た(積層体X3)。
<実施例2>
片面に、TFT基板、液晶層、CF基板が順次積層されたフレキシブル液晶ディスプレー用機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルム1の接着層面を接着した以外は、実施例1と同様にして、フレキシブルデバイス用積層体を得た。
<実施例3>
片面に、信号回路、カバーコート層が順次積層された片面フレキシブル回路基板用機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルム1の接着層面を接着した以外は、実施例1と同様にして、フレキシブルデバイス用積層体を得た。
<実施例4〜24>
表面保護フィルムの種類と、ポリイミド層の厚み[μm]とを、表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、フレキシブルデバイス用積層体を得た。
<実施例25>
片面に、TFT基板、有機EL層、CF基板が順次積層された有機ELディスプレー用機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルム1の接着層面を接着し、温度120℃、速度1.0M/分、線圧1kgf/cmの条件で圧着し、ポリイミド層に、表面保護フィルムを仮貼付した積層体を得た(積層体X1)。
積層体X1を作製してから30分以内に、切削部を設けた。切削部は、機能層が積層されていない部分とし、切削箇所の外周は、XY方向に、幅50mm、長さ30mmの長方形の形状とし、Z方向において、ポリイミド層は切削せず、表面保護フィルムを切削し、切削内部の表面保護フィルムを除去し、切削部が設けられた表面保護フィルムを有する積層体を得た(積層体X2)。
続いて積層体X2を、温度60℃オーブンで1時間加熱処理し、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させ、フレキシブルデバイス用積層体を得た(積層体X3)。
<実施例26>
片面に、TFT基板、有機EL層、CF基板が順次積層された有機ELディスプレー用機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルム23の接着層面を接着し、温度120℃、速度1.0M/分、線圧1kgf/cmの条件で圧着し、ポリイミド層に、表面保護フィルムを仮貼付した積層体を得た(積層体X1)。
積層体X1を作製してから30分以内に、切削部を設けた。切削部は、機能層が積層されていない部分とし、切削箇所の外周は、XY方向に、幅50mm、長さ30mmの長方形の形状とし、Z方向において、ポリイミド層は切削せず、表面保護フィルムを切削し、切削内部の表面保護フィルムを除去し、切削部が設けられた表面保護フィルムを有する積層体を得た(積層体X2)。
続いて積層体X2を、UV照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度500mW/cm、積算光量800mJ/cmの紫外線を照射し接着剤を硬化させて接着し、フレキシブルデバイス用積層体を得た(積層体X3)。
<比較例1>
表面保護フィルムが一部除去されておらず、切削部が設けられていない以外は、実施例1と同様にして、フレキシブルデバイス用積層体を得た。
実施例および比較例により得られたフレキシブルデバイス用積層体について、以下の測定方法および評価基準にて物性値の測定と評価とを行った。結果を表2〜4に示す。
<初期接着力の評価>
得られた積層体X1について、作製してから30分以内に、幅25mm、長さ70mmのサイズにカットし、23℃相対湿度50%の雰囲気下、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルムを湾曲させて剥離した際の接着力の中心値を初期接着力(N/25mm)とした。
<経時後接着力の評価>
得られた積層体X1について、幅25mm、長さ70mmのサイズにカットし、温度40℃、相対湿度90%の室内に10日間放置した。さらに23℃相対湿度50%の雰囲気下で、1時間放置した後に、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルムを湾曲させて剥離した際の接着力の中心値を経時後接着力(N/25mm)とした。
<永久接着力の評価>
得られた積層体X3について、切削部分以外で、幅25mm、長さ70mmのサイズにカットし、23℃相対湿度50%の雰囲気下で、1時間放置した後に、引っ張り速度50mm/分、剥離角度180°で、表面保護フィルムを湾曲させて剥離した際の接着力の中心値を永久接着力(N/25mm)とした。
<初期切削剥離性の評価>
得られた積層体X1について、作製してから30分以内に、切削部を設けた。切削箇所の外周は、XY方向に、幅50mm、長さ30mmの長方形の形状とし、Z方向において、ポリイミド層は切削せず、表面保護フィルムを切削し、切削箇所内部の表面保護フィルムを機械的に剥離した際の、剥離性を評価した。評価基準は以下の通りである。
表面保護フィルムの剥離時、表面保護フィルムを湾曲させて剥離した際の、機能層および、ポリイミドフィルムの変形は、小さいほど好ましく、変形が大きい場合、その負荷を原因とした機能層の破損が生じる可能性が高くなり、収率や生産性を悪化させてしまう。

AA : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形がほぼなく、接着層の残渣・バリがほぼ無い。 : 非常に良好な結果である。
A : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が微小であり、接着層の残渣・バリのいずれかが若干ある。 : より良好な結果である。
B : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が少しあり、接着層の残渣・バリが少しある。 : 良好な結果である。
C : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が少しあり、接着層の残渣・バリが少しある。 : 実用可。
D : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形があり、接着層の残渣・バリがある。 : 実用不可。
<経時後切削性の評価>
得られた積層体X1について、温度40℃、相対湿度90%の室内に10日間放置した。さらに23℃相対湿度50%の雰囲気下で、1時間放置した後に、切削部を設けた。切削箇所の外周は、XY方向に、幅50mm、長さ30mmの長方形の形状とし、Z方向において、ポリイミド層は切削せず、表面保護フィルムを切削し、切削箇所内部の表面保護フィルムを機械的に剥離した際の、剥離性を評価した。評価基準は以下の通りである。

AA : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形がほぼなく、接着層の残渣・バリがほぼ無い。 : 非常に良好な結果である。
A : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が微小であり、接着層の残渣・バリのいずれかが若干ある。 : より良好な結果である。
B : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が少しあり、接着層の残渣・バリが若干ある。 : 良好な結果である。
C : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形が少しあり、接着層の残渣・バリが少しある。 : 実用可。
D : 表面保護フィルム剥離時のポリイミド層や機能層の変形があり、接着層の残渣・バリがある。 : 実用不可。
<表面保護フィルム除去前の反発力測定>
得られた積層体X1について、機能層が積層されていない部分を折り曲げ部として、幅50mm、長さ30mmの長方形の大きさにカットし、温度80℃オーブンで1時間加熱した。さらに23℃相対湿度50%の雰囲気下で、1時間放置し、測定試料とした。U字型にした測定試料を5mm/分の速度で、上下治工具間距離を2mmまで圧縮した時の試験力を試料の幅で除した値として表面保護フィルム除去前の反発力を測定した。
反発力の数値が大きいと基板の平坦性を発現しやすく、数値が小さいと基板の平坦性を発現できず、機能層への負荷が過剰になり破損の可能性がある。
<表面保護フィルム除去後の反発力測定>
得られた積層体X3について、表面保護フィルムを一部除去し、切削部を設けた部分を30mm長さ、50mm幅にカットし、折り曲げ部として、23℃相対湿度50%の雰囲気下で、1時間放置し、測定試料とした。U字型にした測定試料を5mm/分の速度で、上下治工具間距離を2mmまで圧縮した時の試験力を試料の幅で除した値として表面保護フィルム除去後の反発力を測定した。
反発力の数値が小さいと十分なフレキシブル性を発現でき、数値が大きいと十分なフレキシブル性を発現できず、狭く複雑な構造からなる筐体内部に組み込むことが困難になる。
<反発力差>
反発力差として、前述した表面保護フィルム除去前後の反発力を、下記算出式(2)に
て、算出した。
反発力差の数値が大きいほどフレキシブル性と平坦性を両立することができているといえる。評価基準は以下の通りである。

式(2)
反発力差 = 表面保護フィルム除去前の反発力 − 表面保護フィルム除去後の反発力
AA : 反発力差が100mN/mm以上。 :非常に良好な結果である。
A : 反発力差が30mN/mm以上、100mN/mm未満。 : 良好な結果である。
B : 反発力差が3mN/mm以上、30mN/mm未満。 : 実用可。
C : 反発力差が3mN/mm未満。 : 実用不可。
なお、比較例1では、反発力差は無く、最も重要な物性であるフレキシブル性を満足することはできなかった
表2〜4の結果より、本発明のフレキシブルデバイス用積層体(実施例1〜26)は、基板の平坦性とフレキシブル性との両立が可能で、かつ、高い生産性を満足させることができた。
101、201、301:フレキシブルデバイス用積層体
110、210、310:ポリイミド層
121、221:剥離層
122、222:ガラス基板
150、250、350:表面保護フィルム
150a:切削部
151、251、351:接着層
152,252、352:補強フィルム
170、270、370:機能層
171:TFT基板
172:液晶層
173:CF基板
274:TFT基板
275:有機EL層
276:CF基板
377:信号回路
378:カバーコート層
379:グランド回路
381:ポリイミド基板

Claims (6)

  1. 下記工程(i)、(ii)、および(iii)を備え、
    ポリイミド層の片面に機能層を有し、ポリイミド層のもう一方の面に、切削部が設けられた表面保護フィルムを有し、
    前記機能層は、ディスプレーの画像表示調整機能を有する積層体、回路を構成する電子部品を電気的に接続するための積層体、またはタッチパネルにより表示もしくはコンピュータへの入力を可能とする機能を有する積層体であるフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。

    工程(i):片面に機能層を有するポリイミド層の機能層を有しない面に、表面保護フィルムを仮貼付させる工程
    工程(ii):工程(i)後、前記表面保護フィルムの一部を除去し、切削部を設ける工程
    工程(iii):工程(ii)後、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させる工程
  2. 工程(i)における、ポリイミド層に、表面保護フィルムを仮貼付させた後の初期接着力が、0.005N/25mm以上、5N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1記載のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。
  3. 工程(iii)における、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させた後の永久接着力が、1N/25mm以上であることを特徴とする、請求項1または2記載のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。
  4. 工程(iii)における、エネルギー線照射処理および加熱処理の少なくともいずれかにより、ポリイミド層と表面保護フィルムとを接着させた後の永久接着力が、工程(i)における、ポリイミド層に、表面保護フィルムを仮貼付させた後の初期接着力よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項記載のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。
  5. 表面保護フィルムの膜厚が、ポリイミド層の膜厚に対し、2倍以上、100倍以下であることを特徴とする、請求項1〜4いずれか1項記載のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。
  6. 工程(iii)における加熱処理温度が、50℃以上、180℃以下であることを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項記載のフレキシブルデバイス用積層体の製造方法。
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