JP6374640B2 - 高圧噴射撹拌装置、地中圧力の測定方法 - Google Patents

高圧噴射撹拌装置、地中圧力の測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、高圧噴射撹拌装置および地中圧力の測定方法に関する。
高圧噴射撹拌工法は、改良ロッドを用いて地中で固化材スラリーを高圧噴射する工法であり、固化材スラリーと同時に噴射する圧縮空気によって、スライムと呼ばれる固化材スラリーの余剰分や泥土が、改良ロッドと原地盤との隙間を通って地上に排出される。このことは、一般的にエアリフト効果と呼ばれる。しかし、スライム等が排出経路に詰まって閉塞した場合、エアリフト効果が発揮されず行き場がなくなったスライム等が溜まって施工中の地中圧力が上昇し、地表面が隆起したり地中施工箇所近傍の構造物に変位が生じたりするなど、周囲に悪影響を及ぼすことがある。
そのため、高圧噴射撹拌工法による施工状況を把握する方法として、(1)スライム等の排出状況を目視によって確認する方法がある。上述したように、施工が良好であればスライム等が安定して排出されるが、閉塞が生じると排出が途切れる。このため、目視によりスライム等の排出が途切れたことを確認した場合に、施工状況が良好でないと判断する。また、場合によっては施工を一時中断するなどの処置を行う。
また、(2)施工中に固化材スラリーの濃度を測定して、その濃度に応じて固化材スラリー噴出圧や改良ロッド回転速度をリアルタイムで制御することで、固化材スラリーの地盤中における到達距離を一定に保つ方法がある(例えば、特許文献1参照)。
さらに、(3)改良ロッドとは別に排泥管を平行に設置して排泥管を通じてスライム等を地上に排出する仕組みとし、排泥管内に設けた圧力測定装置でスライム等の圧力を測定し、地中圧力を把握する方法がある(例えば、特許文献2から特許文献4参照)。
他に、改良ロッドとは別に地中に中性子水分計を設置し、中性子水分計を用いて改良範囲内の中性子計数率を測定することで、セメントミルク等の分布状況を確認する方法(例えば、特許文献5参照)や、改良ロッドとは別に温度や歪みを測定する光ファイバー測定器を設置し、この測定器を用いて地盤改良状況をリアルタイムで確認して地盤改良体の品質を管理する方法(例えば、特許文献6参照)がある。
特許第4070790号 特開2002−206233号公報 特開2004−339795号公報 特開2004−360204号公報 特開平4−20841号公報 特開2011−226250号公報
しかしながら、(1)の方法では、施工中に担当者が常にスライム等の排出状況を監視し続ける必要がある。また、地中圧力を定量化することができないため、施工が良好であるかの判断が個人によって異なる。さらに、地中圧力上昇が生じてからスライム等の排出状況が変化するまでに時間差があるため、即時性に欠ける。
(2)の方法では、閉塞の判定方法が具体的かつ合理的に記されておらず、本方法で閉塞の有無を直接的に判断するのは困難である。
(3)から(5)の方法で用いる装置では、改良ロッドとは別に削孔を必要としており、通常の高圧噴射撹拌工法と比較して、多くの時間と費用を要する。また、測定用の管を改良範囲の内側に設置すると、測定用の管によって固化材スラリーの噴射が阻害されるため良好な改良が困難となる可能性がある。一方で、改良範囲の外側に設置すると改良状況を正確に測定できない恐れがある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、ロッド以外の装置等を設置するための削孔や工期の延長が不要で、ロッド先端付近での圧力を測定して地中圧力を定量的に評価できる高圧噴射撹拌装置および地中圧力の測定方法を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、噴射口を有するロッド本体と、前記噴射口の下方に配置され、外径が前記ロッド本体と略同じであり、側面に固化材スラリーと土砂との混合物取込み口を有する筒状のカバー部と、前記カバー部の内部に設けられた圧力センサと、コンピュータと、を具備し、前記ロッド本体を用いて固化材スラリー、圧縮空気を噴出しつつ、前記固化材スラリーと土砂との混合物取込み口から前記カバー部内に流入した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を前記圧力センサで測定し、前記コンピュータが、前記圧力センサの測定データから得られる地中圧力を、前記地中圧力の上限を定める管理値である、固化材スラリーの噴射圧、および、測定済みの全測定データの中央値の2倍以上20倍以下の値と限界圧力の少なくともいずれである複数の値と比較することを特徴とする高圧噴射撹拌装置である。固化材スラリーと土砂との混合物は流体に近い性状であるため、測定した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力が改良範囲全体の地中圧力と考えることができる。
第1の発明では、固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を測定する圧力センサをロッド本体に設置する。そのため、センサを設置するために削孔したり工期を延長したりする必要がない。また、圧力センサをロッド本体に設けられた噴射口の下方に配置することにより、噴射口から噴射される固化材スラリーや圧縮空気等の影響を受けずに固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を測定することができる。さらに、固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を数値データで取得できるため、個人差による評価のばらつきがなく、地中の状況を定量的に評価でき、施工管理が容易となる。
第1の発明では、前記圧力センサを用いて測定した測定データを前記コンピュータに伝送する伝送手段をさらに具備してもよい。前記伝送手段として、例えば、有線伝送、磁気伝送、または、電波伝送が用いられる。また、前記ロッド本体を金属管とし、前記伝送手段として前記金属管を用いる場合もある。
伝送手段を設けることにより、施工中に測定データを伝送し、施工状況をリアルタイムで確認することができる。
第2の発明は、第1の発明の高圧噴射撹拌装置で、前記圧力センサを用いて測定した測定データを伝送する伝送手段をさらに具備するものを用いた地中圧力の測定方法であって、前記ロッド本体を用いて固化材スラリー、圧縮空気を噴出しつつ、前記固化材スラリーと土砂との混合物取込み口から前記カバー部内に流入した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を前記圧力センサで測定する工程(a)と、前記工程(a)と並行して、前記圧力センサを用いて測定した測定データを前記伝送手段によりコンピュータに伝送し、前記コンピュータが、前記圧力センサの測定データから得られる地中圧力を、前記地中圧力の上限を定める管理値である、固化材スラリーの噴射圧、および、測定済みの全測定データの中央値の2倍以上20倍以下の値と限界圧力の少なくともいずれである複数の値と比較する工程(b)と、を具備することを特徴とする地中圧力の測定方法である。
の発明では、高圧噴射撹拌工法の施工中に、圧力センサで測定した測定データを伝送し、施工状況をリアルタイムで確認することができる。施工中に施工不良が確認された場合、作業を一時中断して不良解消処置を行うことにより、地表面や近接する地中構造物への影響を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、ロッド以外の装置等を設置するための削孔や工期の延長が不要で、ロッド先端付近での圧力を測定して地中圧力を定量的に評価できる高圧噴射撹拌装置および地中圧力の測定方法を提供できる。
高圧噴射撹拌装置1の概要を示す図 高圧噴射撹拌装置1を用いた地中圧力管理方法のフローチャート 高圧噴射撹拌装置1を用いて地盤33を改良している状態を示す図 地中圧力の測定結果の例 閉塞の判定方法を示す図 施工方法の見直し例を示す図 図2に示す範囲Bの代替案、図7に示す範囲Cの代替案を示す図 高圧噴射撹拌装置を用いた地中圧力管理方法のフローチャート
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、高圧噴射撹拌装置1の概要を示す図である。図1(a)は、高圧噴射撹拌装置1の立面図、図1(b)は、高圧噴射撹拌装置1の下端付近の断面図である。図1(b)は、図1(a)に示す矢印A−Aによる断面図である。
図1に示すように、高圧噴射撹拌装置1は、ロッド本体3、先端部5、カバー部11、圧力センサ25、メモリ29、バッテリー部31等からなる。
ロッド本体3は、外管21と内管23とからなる二重管である。ロッド本体3は、下部に噴射口7を有する。先端部5は、高圧噴射撹拌装置1の下端に設けられる。
カバー部11は、外径19がロッド本体3の外径15と略同じである筒状体である。カバー部11は、噴射口7の下方に配置される。カバー部11は、側面に混合物取込み口17を有する。圧力センサ25、メモリ29、バッテリー部31は、カバー部11の内部27に設けられる。メモリ29は、圧力センサ25を用いて測定した測定データを記憶する記憶手段である。メモリ29は、カバー部11内から取り外し可能とする。圧力センサ25と噴射口7との距離13は、1m以内とすることが望ましい。
図2は、高圧噴射撹拌装置1を用いた地中圧力管理方法のフローチャートである。以下に、図2を用いて、高圧噴射撹拌装置1を用いた地中圧力管理方法について説明する。図2に示す地中圧力管理方法は、地盤改良の施工後に地中圧力を確認するものであり、本施工前の試験施工等に適用すると効果的である。
高圧噴射撹拌装置1を用いた地中圧力管理方法では、まず、高圧噴射撹拌装置1を用いて地盤33を改良しながら地中圧力を測定する(S201)。図3は、高圧噴射撹拌装置1を用いて地盤33を改良している状態を示す図である。S201では、図3に示すように、地盤33に削孔した孔35に高圧噴射撹拌装置1を設置した後、高圧噴射撹拌装置1を孔35から引き上げつつ、ロッド本体3の噴射口7からセメントミルク等の固化材を噴出することにより、地盤33を切削して改良体9を形成する。
図4は、地中圧力の測定結果の例を示す。ロッド本体3を用いて地盤33を切削して改良体9を形成する際、噴射口7から噴射された固化材の余剰分や泥土であるスライム等は、固化材と同時に噴射する圧縮空気によって、ロッド本体3と孔35の壁部との隙間を通って地上に排出される。S201では、ロッド本体3を用いて地盤33を切削して改良体9を形成する際に、噴射口7の下方の固化材スラリーと土砂との混合物取込み口17からカバー部11内に流入した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を、圧力センサ25(図1(a))で測定し、図4に示すような測定データ37を取得する。S201では、メモリ29に測定データ37が記憶される。
なお、圧力センサ25と噴射口7との距離13は、上述したように1m以内とするのが望ましい。距離13が1m以上になると、圧力センサ25が噴射口7やスライム等の排出経路から遠ざかって、地中圧力を適切に測定することができないためである。さらに、噴射口7と圧力センサ25との距離13が長くなると孔35の削孔長が長くなるため、効率的ではない。
次に、カバー部11を外し(S202)、メモリ29からコンピュータへデータを転送し(S203)、コンピュータでデータを解析する(S204)。S202からS204では、改良体9の形成を終えた高圧噴射撹拌装置1のカバー部11を外してメモリ29を回収し、メモリ29から図示しないコンピュータへ測定データ37を転送して、地中圧力を算出する。施工深度が地下水位より低い場合、測定したデータから地下水圧を差し引いた値を地中圧力とする。
S204の次に、地中圧力が判定方法(1)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する(S205)。図5は、閉塞の判定方法を示す図である。図5(a)は、判定方法(1)を示す図である。図5(a)に示す実線40aは、S204で算出した地中圧力を示す。管理値39aは、ロッド本体3から噴出されるセメントミルク等の固化材の噴射圧とする。
S205では、図5(a)に示すように、S204で算出した地中圧力(実線40a)に判定方法(1)の管理値39aを下回っていないピーク41aがある場合、すなわち、地中圧力が判定方法(1)の管理値39aと同等以上の箇所がある場合、S206に進み、閉塞が生じたと判断する。
S205で、S204で算出した地中圧力が全標高において判定方法(1)の管理値39aを下回っている場合、S207に進む。
S207では、地中圧力が判定方法(2)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する。図5(b)は、判定方法(2)を示す図である。図5(b)に示す実線40bは、S204で算出した地中圧力を示す。管理値39bは、測定済みの全測定データの中央値の2〜20倍の値とする。事前の検討によると、閉塞が生じる時の地中圧力は、通常施工時の2〜20倍となるためである。第1の実施の形態では、施工後に測定データを回収するため、全標高における測定データを対象として管理値39bを設定する。
S207では、図5(b)に示すように、S204で算出した地中圧力(実線40b)に判定方法(2)の管理値39bを下回っていないピーク41bがある場合、すなわち、地中圧力が判定方法(2)の管理値39bと同等以上の箇所がある場合、S208に進み、閉塞が生じたと判断する。
S207で、S204で算出した地中圧力が全標高において判定方法(2)の管理値39bを下回っている場合、S209に進む。
S209では、地中圧力が判定方法(3)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する。図5(c)は、判定方法(3)を示す図である。図5(c)に示す実線40cは、S204で算出した地中圧力を示す。管理値39cは、地盤の強度や近接地中構造物の位置等からFEM解析により求めた限界圧力とする。限界圧力は、地表面あるいは近接地中構造物等に変形等の悪影響を及ぼす地中圧力である。
S209では、図5(c)に示すように、S204で算出した地中圧力(実線40c)に判定方法(3)の管理値39cを下回っていないピーク41cがある場合、すなわち、地中圧力が判定方法(3)の管理値39cと同等以上の箇所がある場合、S210に進み、閉塞が生じたと判断する。
S209で、S204で算出した地中圧力が全標高において判定方法(3)の管理値39cを下回っている場合、S211に進む。
S206、S208、S210に進んだ場合には、施工方法の見直しを行う(S213)。そして、次回の施工では、見直した施工方法を用いる。
図6は、施工方法の見直し例を示す図である。図6(a)は、高圧噴射撹拌装置1の代わりに高圧噴射撹拌装置1aを用いる例を示す。図6(a)に示す例では、ロッド本体3aの外径15aが高圧噴射撹拌装置1のロッド本体3の外径15よりも小さい高圧噴射撹拌装置1aを用いる。これにより、孔35と高圧噴射撹拌装置1aとの隙間が広くなって排出経路が大きくなるため、スライム等の排出状況を改善することができる。
図6(b)は、孔35の代わりに孔35aを削孔する例を示す。図6(b)に示す例では、孔35よりも径の大きい孔35aを削孔して高圧噴射撹拌装置1を設置する。これにより、孔35aと高圧噴射撹拌装置1との隙間が広くなって排出経路が大きくなるため、スライム等の排出状況を改善することができる。
S211に進んだ場合には、施工状況が良好であると判断し、S212で、次回の施工でも同様の施工仕様を選定する。
このように、第1の実施の形態によれば、高圧噴射撹拌工法の施工後に、圧力センサ25で測定した測定データを取得し、施工状況を確認することができる。施工後に施工不良が確認された場合、次回の削孔時の施工条件を適切に変更することにより、施工不良の防止を図ることができる。
なお、図6では、施工方法の見直し例として、ロッド本体の径を小さくすること、孔の径を大きくすることを挙げたが、これらを併用してもよい。
また、地中圧力の判定手順は、図2に示す範囲Cに記載したものに限らない。図2に示す地中圧力管理方法では、判定方法(1)の管理値39a>判定方法(2)の管理値39b>判定方法(3)の管理値39cであるとして、範囲Cにおいて、判定方法(1)、判定方法(2)、判定方法(3)の順に3段階で判定したが、判定の順序が異なる場合もある。図2に示す範囲Cでは、3つの判定方法を管理値が大きい順に用いて、3段階で判定を行うものとする。
図7は、図2に示す範囲Cの代替案を示す図である。図2に示す範囲Cでは、3段階で地中圧力の判定を行ったが、図7(a)は、2段階で判定を行う案を示す。図7(a)に示す案では、判定方法(1)、判定方法(2)、判定方法(3)のうち2つの判定方法を用いて判定する。図7(a)に示す案では、S214で、2つの判定方法のうち管理値が大きい判定方法について、地中圧力が管理値を下回っているか否かを判定し、S216で、2つの判定方法のうち管理値が小さい判定方法について、管理値を下回っているか否かを判定する。そして、S214でNoと判定した場合にはS215に進んで閉塞が生じたと判断する。また、S216でNoと判定した場合にはS217に進んで閉塞が生じたと判断する。
図7(b)は、1段階で判定を行う案を示す。図7(b)に示す案では、S218で、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)の管理値を下回っているか否かを判定する。または、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)のうち任意の2つの判定方法における管理値を下回っているか否かを判定する。または、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)のうち任意の1つの判定方法における管理値を下回っているか否かを判定する。そして、S218でNoと判定した場合にはS219に進んで閉塞が生じたと判断する。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、図1に示す高圧噴射撹拌装置1とほぼ同様の構成の高圧噴射撹拌装置を用いるが、圧力センサ25で測定した測定データを伝送するための装置を、カバー部11もしくはロッド本体3付近に設置する。この場合には、メモリ29は不要である。
図8は、高圧噴射撹拌装置を用いた地中圧力管理方法のフローチャートである。以下に、図8を用いて、高圧噴射撹拌装置を用いた地中圧力管理方法について説明する。図8に示す地中圧力管理方法は、地盤改良の本施工中に地中圧力をリアルタイムで確認するものである。
高圧噴射撹拌装置を用いた地中圧力管理方法では、まず、地中圧力を測定する(S101)。S101では、第1の実施の形態のS201と同様に、地盤33に削孔した孔35に高圧噴射撹拌装置を設置した後、高圧噴射撹拌装置を孔35から引き上げつつ、ロッド本体3の噴射口7から固化材スラリー、圧縮空気等を噴出することにより、地盤33を切削して改良体9を形成する。そして、ロッド本体3を用いて地盤33を切削して改良体9を形成する際に、噴射口7の下方の固化材スラリーと土砂との混合物取込み口17からカバー部11内に流入したスライム等による圧力を、圧力センサ25(図1(a))で測定し、測定データを取得する。
次に、装置からPCへデータを自動転送し、解析する(S102)。S102では、地盤33の改良作業および圧力センサ25を用いたスライム等の圧力の測定と並行して、伝送手段である図示しないケーブルを用いて圧力センサ25から図示しないコンピュータに測定データをリアルタイムで伝送し、地中圧力を算出する。施工深度が地下水位より低い場合、測定データから地下水圧を差し引いた値を地中圧力とする。
S102における測定データの伝送に要する時間を考慮すると、圧力センサ25による測定の周波数は、0.1〜10Hzとすることが望ましい。周波数が大きい方がより多くの測定データを得られるが、データ数が多くなると伝送に時間がかかり、適切に地中圧力を把握することが困難となる。
S102の次に、地中圧力が判定方法(1)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する(S103)。S103では、第1の実施の形態のS205で図5(a)を用いて説明したように、ロッド本体3から噴出される固化材スラリーの噴射圧を管理値39aとする。
S103で、図5(a)の実線40aのピーク41aに示すように、地中圧力が判定方法(1)の管理値39aを下回っていない場合には、スライム等の排出が完全に止まり、閉塞した状態であると判断する。そして、S104に進み、コンピュータ等がアラームを作動する。
S103で、図5(a)の実線40aのピーク41a以外の部分に示すように、地中圧力が判定方法(1)の管理値39aを下回っている場合、S105に進む。
S105では、地中圧力が判定方法(2)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する。S105では、第1の実施の形態のS207で図5(b)を用いて説明したように、測定済みの全測定データの中央値の2〜20倍の値を管理値39bとする。第2の実施の形態では、リアルタイムで測定データを伝送するため、施工途中までの測定データを対象として管理値39bを設定する。
S105で、図5(b)の実線40bのピーク41bに示すように、地中圧力が判定方法(2)の管理値39bを下回っていない場合には、スライム等の排出が完全に止まり、閉塞した状態であると判断する。そして、S106に進み、コンピュータ等がアラームを作動する。
S105で、図5(b)の実線40bのピーク41b以外の部分に示すように、地中圧力が判定方法(2)の管理値39bを下回っている場合、S107に進む。
S107では、地中圧力が判定方法(3)の管理値を下回っているか否かをコンピュータ等が判定する。S107では、第1の実施の形態のS209で図5(c)を用いて説明したように、地盤の強度や近接地中構造物の位置等からFEM解析により求めた限界圧力を管理値39cとする。
S107で、図5(c)の実線40cのピーク41cに示すように、地中圧力が判定方法(3)の管理値39cを下回っていない場合には、閉塞した状態であると判断する。そして、S108に進み、コンピュータ等がアラームを作動する。
S107で、図5(c)の実線40cのピーク41c以外の部分に示すように、地中圧力が判定方法(3)の管理値39cを下回っている場合、S109に進む。
S104、S106、S108に進んだ場合には、施工を一時中断する(S111)。そして、高圧噴射撹拌装置を上下に動かしながら水を高圧噴射して閉塞を解消する(S112)。S112では、固化材スラリー等の固化材のかわりに水を噴射することにより、スライム等の流動性が高まり、閉塞状況が解消される。S112で閉塞状況を解消できれば、S110に進み、施工を再開して継続する。
S109に進んだ場合には、施工状況が良好であると判断し、S110に進み、そのまま施工を継続する。
このように、第2の実施の形態によれば、高圧噴射撹拌工法の施工中に、圧力センサ25で測定した測定データを伝送し、施工状況を確認することができる。施工中に施工不良が確認された場合、作業を一時中断して不良解消処置を行うことにより、地表面や近接する地中構造物への影響を最小限に抑えることができる。
なお、第2の実施の形態では、伝送手段として図示しないケーブルを用いたが、伝送手段として、有線伝送の他に、磁気伝送、電波伝送等を用いてもよい。また、ロッド本体3を金属管とし、ロッド本体3を電気的な情報の伝送手段として用いてもよい。
また、地中圧力の判定手順は、図8に示す範囲Bに記載したものに限らない。図8に示す地中圧力管理方法では、判定方法(1)の管理値39a>判定方法(2)の管理値39b>判定方法(3)の管理値39cであるとして、範囲Bにおいて、判定方法(1)、判定方法(2)、判定方法(3)の順に3段階で判定したが、判定の順序が異なる場合もある。図8に示す範囲Bでは、3つの判定方法を管理値が大きい順に用いて、3段階で判定を行うものとする。
図7は、図8に示す範囲Bの代替案を示す図である。図8に示す範囲Bでは、3段階で地中圧力の判定を行ったが、図7(a)は、2段階で判定を行う案を示す。図7(a)に示す案では、判定方法(1)、判定方法(2)、判定方法(3)のうち2つの判定方法を用いて判定する。図7(a)に示す案では、S113で、2つの判定方法のうち管理値が大きい判定方法について、地中圧力が管理値を下回っているか否かを判定し、S115で、2つの判定方法のうち管理値が小さい判定方法について、管理値を下回っているか否かを判定する。そして、S113でNoと判定した場合にはS114に進んでアラームを作動する。また、S115でNoと判定した場合にはS116に進んでアラームを作動する。
図7(b)は、1段階で判定を行う案を示す。図7(b)に示す案では、S117で、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)の管理値を下回っているか否かを判定する。または、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)のうち任意の2つの判定方法における管理値を下回っているか否かを判定する。または、地中圧力が判定方法(1)、(2)、(3)のうち任意の1つの判定方法における管理値を下回っているか否かを判定する。そして、S117でNoと判定した場合にはS118に進んでアラームを作動する。
第1および第2の実施の形態の高圧噴射撹拌装置は、ロッド本体3の下方にカバー部11を設けて圧力センサ25を格納するため、ロッド本体3を設置する孔35以外の削孔が不要である。また、施工毎に圧力の測定位置が変わることがなく、噴射口7に比較的近い位置で測定が可能である。さらに、噴射口7の下方に圧力センサ25を設けるため、噴射口7から噴射される固化材スラリー等の固化材の影響を受けることなくスライム等の圧力を測定することができる。第1および第2の実施の形態の高圧噴射撹拌装置を用いれば、地中圧力を数値データで取得できるため、地盤の状況を定量的に評価でき、個人差のない均一な施工管理ができる。
第1および第2の実施の形態によれば、工期や工費を抑えて地中圧力の測定を行うことができる。また、圧力測定のための施工管理の人員が不要である。さらに、高圧噴射撹拌装置による地盤改良作業を妨げることなく、地中圧力の測定が可能である。
第1および第2の実施の形態では、高圧噴射撹拌装置を用いて地盤に改良体を形成する場合について説明したが、本発明の高圧噴射撹拌装置および地中圧力の測定方法は、汚染土壌を浄化する際などにも適用できる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a………高圧噴射撹拌装置
3、3a………ロッド本体
7………噴射口
9………改良体
11………カバー部
15、15a、19……外径
17………混合物取込み口
21………外管
23………内管
25………圧力センサ
29………メモリ
31………バッテリー部
33………地盤
35、35a………孔

Claims (4)

  1. 噴射口を有するロッド本体と、
    前記噴射口の下方に配置され、外径が前記ロッド本体と略同じであり、側面に固化材スラリーと土砂との混合物取込み口を有する筒状のカバー部と、
    前記カバー部の内部に設けられた圧力センサと、
    コンピュータと、
    を具備し、
    前記ロッド本体を用いて固化材スラリー、圧縮空気を噴出しつつ、前記固化材スラリーと土砂との混合物取込み口から前記カバー部内に流入した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を前記圧力センサで測定し、前記コンピュータが、前記圧力センサの測定データから得られる地中圧力を、前記地中圧力の上限を定める管理値である、固化材スラリーの噴射圧、および、測定済みの全測定データの中央値の2倍以上20倍以下の値と限界圧力の少なくともいずれである複数の値と比較することを特徴とする高圧噴射撹拌装置。
  2. 前記圧力センサを用いて測定した測定データを前記コンピュータに伝送する伝送手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の高圧噴射撹拌装置。
  3. 前記伝送手段として、有線伝送、磁気伝送、または、電波伝送が用いられることを特徴とする請求項2記載の高圧噴射撹拌装置。
  4. 請求項2に記載された高圧噴射撹拌装置を用いた地中圧力の測定方法であって、
    前記ロッド本体を用いて固化材スラリー、圧縮空気を噴出しつつ、前記固化材スラリーと土砂との混合物取込み口から前記カバー部内に流入した固化材スラリーと土砂との混合物の圧力を前記圧力センサで測定する工程(a)と、
    前記工程(a)と並行して、前記圧力センサを用いて測定した測定データを前記伝送手段によりコンピュータに伝送し、前記コンピュータが、前記圧力センサの測定データから得られる地中圧力を、前記地中圧力の上限を定める管理値である、固化材スラリーの噴射圧、および、測定済みの全測定データの中央値の2倍以上20倍以下の値と限界圧力の少なくともいずれである複数の値と比較する工程(b)と、
    を具備することを特徴とする地中圧力の測定方法。
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