JP6373173B2 - 変性y型ゼオライト製除湿剤 - Google Patents

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Description

本発明は、Y型ゼオライトの変性物からなる除湿剤に関するものである。
従来、半導体などの製造装置が収容された各種の工場内や一般家庭では、空気中の水分を一定量に保つために除湿剤が使用されている。このような除湿剤としてはシリカゲルや各種のゼオライトが知られている。
特にゼオライトは、シリカゲルに比して吸湿性に優れており、工業的な用途に広く使用されている。例えば、特許文献1には複数種のゼオライト粒子が分散されている除湿層を備えた除湿ロータが開示されている。
また、特許文献2にはゼオライトを酸処理して非晶質化した変性アルミノケイ酸を乾燥剤として用いることが提案されている。
しかしながら、特許文献1に開示されているように、ゼオライトをそのまま除湿剤として用いた場合、吸湿後のゼオライトから水分を放出せしめ、再び水分の吸着に再利用するためには、約500℃程度の高温に加熱することが必要であり、このため一般家庭などでの使用が大きく制限されていた。即ち、再生のための加熱時に火災等を引き起こし易いからである。
一方、特許文献2で提案されている変性アルミノケイ酸はゼオライトに比して吸着水分を容易に放出することができるという利点を有しているが、吸湿性能が大きく低下してしまうという問題があり、このため、除湿剤としての使用が実質上困難である。このような処理により得られる、通称USY(Ultra Stable Y)の製品として、COSMO社(韓国)の10Mなどが市販されている。また、一般的にUSYは石油化学系製品用の触媒であるので、比較的高価になる当該のような作業でも工業的に生産する価値が高いが、除湿剤はより安価が求められるため実質的に使用が困難といえる。
更に、特許文献3には、FAU型ゼオライトのアルミニウム硫酸塩処理物(ゼオライト変性物)からなる除湿剤が本出願人により提案されている。かかる除湿剤は、水分の吸着性に優れているばかりか、吸着水分の放出を低温で行うことができるという利点を有している。
しかしながら、特許文献3のゼオライト変性物からなる除湿剤においても、吸着水分の低温放出性については更なる向上が求められている。
特開2007−167838号 特開平6−277440号 特開2012−71278号
従って、本発明の目的は、水分の吸着性に優れ、更に低温での吸着水分の放出性が顕著に改善された除湿剤を提供することにある。
本発明者等は、ゼオライトの吸湿性能について多くの実験を行った結果、Y型ゼオライトの結晶構造を適度に崩壊させることにより、Y型ゼオライトの優れた水分吸着性を損なうことなく、低温での吸着水分の放出性が改善されるという知見を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、SiO/Al(モル比)が4.0より大で且つ5.5以下、Na/Alモル比が0.28〜0.70、結晶度が20〜90%、及び水蒸気BET法で測定した親水性比表面積が1000m/g以上、水蒸気吸着等温線のP/P=0.9以上から求められる全細孔容積が0.30〜0.40cm/gであるY型ゼオライトの変性物からなることを特徴とする除湿剤が提供される。
本発明の除湿剤は、変性に供されるY型ゼオライトと同等の全細孔容積を有しており、水蒸気等温線のP/P=0.9以上から求められる全細孔容積は0.30〜0.40cm/gであることが好ましい。
さらに、本発明の除湿剤を構成するY型ゼオライト変性物は、Y型ゼオライトをアンモニウムイオン交換した後に焼成することにより得られる。
また、本発明の除湿剤を担体に担持され除湿用部材が提供され、特に担体は、ハニカム構造であることが好ましい。
さらに、本発明の除湿剤を使用したヒートポンプやデシカント除湿機が提供される。
本発明の除湿剤は、従来公知のY型ゼオライトと同程度の吸湿性能を有しているばかりか、吸着水分の放出性にも優れている。例えば、後述する実施例1に示されているように90℃×90分での吸着水分の放出量が18%程度と極めて多い。即ち、この除湿剤は低温で多量の吸着水分を放出することができるため、吸着水分の放出のために高温に加熱する必要がなく、容易に再生して再利用することができ、特に、一般家庭での使用には最適である。
低温での吸着水分放出性が優れているという理由については正確に解明されていないが、本発明者等は、Y型ゼオライトの結晶構造が適度に崩壊されており、水分放出に寄与する細孔部分に変化が持たされているためではないかと考えている。
即ち、本発明において、除湿剤として用いるY型ゼオライトの変性物は、SiO/Al(モル比)が4.0より大で且つ5.5以下である。これよりもモル比が低い場合、後述する焼成工程において性能が低下し、望ましい低温再生を発揮することが出来ない。
また、この除湿剤はNa/Alモル比が0.28〜0.70(特に0.30〜0.50)の範囲にある。このことは、この変性物中のNaがイオン交換されて一部除去されていることを示している。
また、上記Y型ゼオライトの変性物は、結晶度が20〜90%(特に40〜80%)の範囲にある。このことは、Y型ゼオライトに特有のX線回折ピーク強度が消失しない程度に減少し、結晶構造が適度に崩壊し変性されていることを意味する。ところで、このような変性は水溶液中でアンモニウムイオン交換された後、比較的高温での焼成でなされる。即ち、Y型ゼオライトは一般的に耐熱性が高く、イオン交換を行わない場合は800℃の温度で焼成してもほとんど変性が見られない。また、アンモニウムイオン交換した場合には、500℃程度の焼成において、結晶構造を破壊しないまま、アンモニウムイオンが分解しアンモニアを放出する(一般的に、この状態を水素Y型ゼオライトと呼ぶ)。
このため、Y型ゼオライトを焼成により変性せしめるためには、前段階で水溶液中でのアンモニウムイオン交換による、一部Naイオンの除去が必要であり、かつ600〜800℃程度の高温の焼成が必要なわけである。なお公知のように900℃程度の焼成を行うと、Y型ゼオライトは相転移を起こし、吸放湿性をほとんど持たない非晶質になってしまう。
こうして、イオン交換と焼成の工程を経たY型ゼオライトは、結晶構造の適度な破壊がもたらされることにより、そのY型ゼオライトの優れた吸湿性能が維持したまま低温で吸湿した水分を放出できる能力が向上するものと思われる。
Y型ゼオライトの吸湿容量が低下していない証明として、本発明のY型ゼオライトの変性物は、水蒸気BET法で測定した親水性比表面積が1000m/g以上(特に1050〜1300m/g)の範囲にあり、かつ水蒸気吸着等温線のP/P=0.9以上から求められる全細孔容積が0.30〜0.40cm/gの範囲にある。この親水性比表面積は、窒素吸着の代わりに水蒸気吸着を利用して測定したものであり、この方法により測定された比表面積は、親水性や水分吸着性を示す。即ち、この比表面積が上記範囲内にあることは、このY型ゼオライト変性物が、未変性のY型ゼオライトと同等レベルの水分吸着性を有していることを示しており、Y型ゼオライトの吸着性能が低下していないことを裏付けられている。
このように、除湿剤として用いる本発明のY型ゼオライト変性物は、Y型ゼオライトの細孔構造をある程度維持したまま、水分放出に寄与する細孔部分に変化が持たされていると考えられ、この結果、水分吸着性に優れているばかりか、低温での水分放出性も改善されているわけである。
本発明のゼオライト変性物(実施例1)と、Y型ゼオライト標準物質のX線回折像。
<Y型ゼオライトの変性>
本発明の除湿剤は、Y型ゼオライトの変性物であるが、この変性物は、Y型ゼオライトを水溶液中でカチオン交換した後、焼成することにより得られる。
Y型ゼオライト;
変性に供されるY型ゼオライトとしては、それ自体公知のものの中でも水分吸着性に優れたものが使用される。このようなY型ゼオライトは、例えば特許第4589044号等により所謂Na−Y型ゼオライトとして公知であるが、その代表的組成等は、以下のとおりである。
SiO/Al(モル比):3.0〜5.5
NaO:10.0〜16.0質量%
強熱減量(1050℃):12.0〜19.0質量%
親水性比表面積(水蒸気BET法):1050〜1200m/g
全細孔容積(水蒸気吸着等温線P/P=0.9以上)
:0.30〜0.40cm/g
本発明では、上記のY型ゼオライトの中から、SiO/Al(モル比)が前述した範囲(4.0より大きく且つ5.0以下)の範囲にあるものを選択し、これを後述するカチオン交換に供する。例えば、酸処理などによってモル比の調整を行った場合には、結晶構造や細孔構造の破壊が生じてしまい、目的とする変性物を得ることができない。
カチオン交換;
焼成に先立って行われるカチオン交換は、Y型ゼオライト中のNaイオンを水溶液中でアンモニウムイオンに交換するものである。即ち、Na‐Y型ゼオライトは耐熱性に優れているため、これを焼成によって変性するには、焼成温度を著しく高い温度とすることが必要であり、Y型ゼオライトの結晶構造を大きく破壊せずに水分吸着性を維持し得る程度の適度な変性が困難となってしまう。しかるに、Naイオンをアンモニウムイオンに交換しておけば、加熱によってアンモニウムイオンが分解した部分の細孔を後述するようにさらに高温の焼成で容易に変性することが出来るため、Y型ゼオライトの細孔構造を大きく破壊せず、適度に変性することが可能となる。
このようなカチオン交換は、SiO及びAlの合計量当りのNaO含量がNa/Alモル比が0.28〜0.70、特に0.30〜0.50となる程度に行われる。Naイオンが多く残存すると、後述する焼成による適度な変性が困難となってしまう。
また、かかるカチオン交換処理は、塩化アンモニウム等のアンモニウム塩の水溶液を使用し、上述したY型ゼオライトと該水溶液とを、室温で撹拌混合すればよいが、60℃程度に加熱すると反応をより迅速に行うことも可能である。処理時間は、アンモニウム塩の種類や水溶液のアンモニウム塩濃度によっても異なるが、一般に、2〜40質量%濃度の塩化アンモニウム水溶液を用いた場合で0.5〜24時間程度である。
焼成;
上記のようにしてカチオン交換処理が行われた後は、ろ過及び水洗を行い、未反応の塩化アンモニウムや生成したNa塩を除去した後、焼成を行い、Y型ゼオライトの適度な変性を行う。
焼成は、Y型ゼオライトの結晶構造を大きく破壊せずに、細孔構造を適度に変える程度水分吸着性を維持し得る程度に行われるものであり、具体的には、結晶度が20〜90%、特に40〜80%に低下する程度に焼成が行われる。
なお、本発明において結晶度とは、X線回折において、標準物質(触媒学会のJRC−Z−Y4.8)の特定の5つの面指数のピーク強度の和を100%とし、このピーク強度の和に対する変性ゼオライトのピーク強度の和の相対比である(詳細は、後述の実施例を参照)。
即ち、結晶度が上記範囲よりも大きいと、変性が十分に行われておらず、従ってY型ゼオライトの構造がほとんど変化しておらず、このため、低温での水分放出性を向上させるという本発明の目的を達成することができない。また、結晶度が上記範囲よりも小さくなるまで焼成が行われると、Y型ゼオライトの結晶構造が大きく破壊され、非晶質化が進行しすぎてしまい、この結果、水分に対する吸着性及び放出性の何れも大きく損なわれてしまうこととなる。
上記のような結晶度の範囲にするための適度な焼成は、一般に、600〜800℃、特に650〜750℃程度の焼成温度で行われ、それ自体公知の焼成炉を用いて行われる。焼成時間は、用いる焼成炉の構造や焼成温度によっても異なり、一概に規定することはできないが、一般的には3〜12時間程度である。例えば、前述したY型ゼオライトをカチオン交換せずにそのまま焼成に供した場合、上記のような温度範囲での焼成では結晶度はほとんど低下せず、さらに高温にしなければ変性することができない。
以上のようにして適度な焼成が行われて得られるY型ゼオライトの変性物は、適宜、粒度調整を行うことにより、本発明の除湿剤として使用される。
<除湿剤>
上記のような適度な焼成によって得られたY型ゼオライトの変性物は、SiO/Al(モル比)が4.0〜5.5の範囲にあり、出発原料として用いたY型ゼオライトと実質的に同じである。即ち、この変性物は、Y型ゼオライトに特有の結晶構造は大きく失われてはおらず、その結晶度は、焼成の項でも説明したように、20〜90%、特に40〜80%の範囲にある。
このように、原料のY型ゼオライトの構造が大きく変化していないことから、この変性物の水蒸気BET法で測定した親水性比表面積が1000m/g以上、特に1050〜1300m/gの範囲にあり、かつ水蒸気吸着等温線のP/P=0.9以上から求められる全細孔容積が0.30〜0.40cm/gにある。即ちこの変性物の親水性比表面積は、変性前のY型ゼオライトとほとんど同じであり、このことから、この変性物は、変性前のY型ゼオライトと同等レベルの水分吸着性を有していることが判る。
また、このY型ゼオライトの変性物は、ナトリウムY型ゼオライトのカチオン交換を介して得られたものであることから、Na/Alモル比が0.28〜0.70の範囲にある。
本発明において、上述したY型ゼオライト変性物は、一般に、レーザ回折散乱法により測定した中位径(D50)が0.5〜3.5μmの範囲となるように粒度調整されていることが除湿剤として用いる際の成形性や作業性等の点で好ましい。
かかるY型ゼオライト変性物からなる除湿剤は、粒状物の使用に供することもできるし、樹脂バインダと混合し、所定の形状に成形して使用に供することもできる。
かかる除湿剤は、水分に対して優れた吸着性を示すばかりか、低温での吸着水分の放出性が向上しており、低温領域での加熱により吸着水分を放出せしめて再生することができる。従って、一般家庭の空調用として好適使用することができ、例えば、特許文献1の除湿ロータなどに設けられている除湿層中に配合して使用することが可能である。或いは、除湿剤を担体に担持して除湿用部材として用いる事もでき、担体はハニカム構造を有していることが好適である。
また、この除湿剤は、水分の吸着及び脱着の何れもが容易に行われるため、空気を利用した蓄熱システム(例えばヒートポンプ)に用いる吸着剤などの用途にも使用することができる。
さらに、この除湿剤は、湿度調節用シートまたは湿度調節壁材として使用することも可能である。
本発明の優れた効果を、次の実施例で説明する。
なお、実施例における各種試験は下記の方法で行った。
(1)化学組成;
強熱減量(Ig-Loss)は、試料を1050℃で一時間焼成後放冷し減量から定量した。また、他の元素分析については、(株)リガク製Rigaku RIX2100を用い、ターゲットはRh、分析線はKαで、その他は以下の条件で測定を行った。
なお、試料は110℃で3時間乾燥した物を基準とする。
(2)結晶度
相対湿度90%に調湿済みのデシケーター中に乾燥試料を入れ、室温下で48時間以上静置し、水分を飽和量吸着させる。取出した試料を、X線回折測定する。同一条件で測定した標準物質(触媒学会のJRC−Z−Y4.8)のXRDにおいて、ICDD39−1380で(331)、(440)、(533)、(642)、(555)と示される5つの面指数のピーク強度の和を100%とした時の、測定試料の同一面指数ピーク強度の和の相対比を結晶度とする。
なお、X線回折測定はリガク社製のultima4を用いて、Cu−Kαにて下記の条件で測定を行った。
ターゲット:Cu
フィルター:湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器:SC
電圧:40kV
電流:40mA
ステップサイズ:0.02°
計数時間:0.6sec/step
スリット:DS2/3° RS0.3mm SS2/3°
(3)親水性比表面積
日本ベル社のBelsorp Maxを用いて測定を行った。前処理は、真空条件下で200℃、3時間の条件で行った。平衡判定時間は300秒とした。親水性比表面積を測定するに当たり、BET法の適用範囲はP/P=0.01〜0.1とし、解析ソフトBel Masterにより解析した。
(4)全細孔容積
上記Belsorp Maxの測定の、P/P0=0.90〜0.92の範囲における吸着容量から、解析ソフトBel Masterにより全細孔容積を求めた。
(5)吸湿容量の評価
まず、事前に110℃で1時間乾燥したシャーレΦ100mmの質量を測定する(w1)。このシャーレに、約2gの除湿剤を測り取り、イオン交換水を10ml加えてスラリー化する。このスラリーを、予め150℃に温めておいた卓上乾燥機で、2時間前処理乾燥する。乾燥後、シャーレと除湿剤の合計質量(w2)を測定し、硫酸希釈液により、25℃でRH=90%となるように調節したデシケーター内で16時間かけ飽和吸湿させる。吸湿16時間後のシャーレと除湿剤の合計質量(w3)を測定し、以下の式により吸着容量(150℃乾燥質量基準)を求めた。
吸湿容量[質量%]=(w3−w2)/(w2−w1)× 100
(6)脱着量の評価
吸湿容量の評価を前処理とする。飽和吸湿したシャーレと除湿剤を、あらかじめ90℃に温めておいた卓上乾燥機で、90分間乾燥する。この乾燥したシャーレと除湿剤の合計質量(w4)を測定する。同様に110℃、150℃の順で同様の操作を繰り返し、それぞれの質量を測定する(w5、w6)。以下の式により、それぞれの温度で、吸湿した水分を放出させた時の脱着量(RH=90% 吸湿質量基準)を求めた。
脱着量(90℃)[質量%]=(w3−w4)/(w3−w1)×100
脱着量(110℃)[質量%]=(w3−w5)/(w3−w1)×100
脱着量(150℃)[質量%]=(w3−w6)/(w3−w1)×100
(比較例1)
水澤化学工業株式会社製ナトリウムY型ゼオライトであるミズカシーブスY−500(SiO/Al=4.7)を使用した。この結晶度は110.1%であった。なお、ミズカシーブスは水澤化学工業株式会社の登録商標である。
(比較例2)
水澤化学工業株式会社製ナトリウムY型ゼオライトであるミズカシーブスY−400(SiO/Al=3.8)を使用した。この結晶度は104.0%であった。
(実施例1)
(アンモニウムイオン交換工程)
比較例1のY型ゼオライト200g(110℃乾燥質量)に対して1800gの水を加えて10%スラリーとし、200gの塩化アンモニウムを加え、撹拌しながら室温で3時間イオン交換反応を行った。その後、濾過水洗を行った後に110℃で一晩乾燥を行った。
(焼成工程)
乾燥品20gを蒸発皿に測り取り、電気炉で700℃、3時間焼成することで除湿剤を得た。
(実施例2)
塩化アンモニウムの量を45gにし、焼成温度を750℃とした以外は、実施例1と同様の処理で除湿剤を得た。
(比較例3)
焼成温度を500℃とした以外は、実施例1と同様の作業で除湿剤を得た。
(比較例4)
市販品であるCOSMO製(韓国)10Mを使用した。
(比較例5)
特許文献3の実施例1に従い、除湿剤を得た。
(比較例6)
比較例1の代わりに比較例2を用い、焼成温度を650℃とした以外は、実施例1と同様の作業で除湿剤を得た。
かかる、除湿剤の組成と物性を表2に、吸湿能力と低温での脱着量についての試験結果を表3にそれぞれ示す。

Claims (6)

  1. SiO/Al(モル比)が4.0より大きく且つ5.5以下、Na/Alモル比が0.28〜0.70、結晶度が20〜90%、及び水蒸気BET法で測定した親水性比表面積が1000m/g以上であるY型ゼオライトの変性物からなることを特徴とする除湿剤。
  2. 水蒸気吸着等温線のP/P=0.9以上から求められる全細孔容積が0.30〜0.40cm/gであることを特徴とする請求項1記載の除湿剤。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の除湿剤が担体に担持されていることを特徴とする除湿用部材。
  4. 前記担体が、ハニカム構造であることを特徴とする請求項記載の除湿用部材。
  5. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の除湿剤を使用することを特徴とするヒートポンプ。
  6. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の除湿剤を使用することを特徴とするデシカント除湿機。
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