JP6372359B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、シートクッションと、シートバックと、シートクッションとシートバックのいずれか一方の移動に追従しない固定部材とを備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートとして、シートクッションと、シートバックと、リクライニング機構部と、リクライニングカバー(固定部材に相当)を備えた乗物用シートが公知である(特許文献1を参照)。シートクッションとシートバックは、各々、シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドを被覆する袋状のシートカバーを有する。またリクライニング機構部は、シート幅方向に延びる略円筒状の機構であり、シートクッションの後部に対してシートバックの下部を起倒可能に連結する。そしてリクライニングカバーは、リクライニング機構部を覆う部分が略半円状をなす樹脂製の平板部材であり、シートクッションに取付けられてリクライニング機構部を側方から被覆する。
そして上述のシート構成では、シートクッションに対してシートバックが起倒する際に、シートバックのシートカバーの下部が、リクライニングカバーに巻き込まれて捲れることが懸念される。そこで特許文献1の技術では、扇状のトリムコードを用いて、シートカバーの下部を、リクライニングカバーから離間させることとした。すなわちトリムコードの上縁に、シートバックのシートカバーの下部を取付けるとともに、トリムコードの下縁側を、リクライニングカバーの上部に相対移動可能に掛け止める。こうすることでシートバックを起倒させる際に、シートカバーの下部が、トリムコードにてリクライニングカバーから離間しつつその回りを移動することとなる。
実開平03−89700号公報
ところで乗物用シートの分野では、例えばリクライニングカバーが、設計変更などによりシート前後に大型化するなどして、シートカバーの移動経路内にはみ出して配置することがある。そしてシートバックの起倒動作時に、シートカバーの前端又は後端が、その移動経路途中に配置するリクライニングカバーに向かって移動しつつそれに干渉しようとする。しかし公知技術では、シートカバーの移動経路途中にリクライニングカバーが配置する状況を想定していない。このため公知技術の構成では、シートバックを起倒させる際に、シートカバーの前端又は後端が、リクライニングカバーに干渉してそこから動けなくなって捲くれ上がることがあった。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートカバーの端部を、固定部材に対するシート構成部材の相対移動に好適に追従させることにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、シートクッションと、シートバックと、シートクッションとシートバックのいずれか一方のシート構成部材の移動に追従しない固定部材とを備える。また一方のシート構成部材は、外形をなすシートパッドと、シートパッドを被覆するシートカバーとを有する。本発明では、一方のシート構成部材と固定部材が相対移動する際に、一方のシート構成部材を覆うシートカバーの端部が、一方のシート構成部材の相対移動に追従して移動しつつ、その移動先で固定部材に干渉しようとする。そしてシートカバーの端部が、固定部材との干渉により動けなくなって捲くれあがることが懸念されるため、この種の構成では、シートカバーの端部を、シート構成部材の相対移動に好適に追従させることが望ましい。そこで本発明では、一方のシート構成部材に、相対移動時におけるシートカバーの端部の移動を継続させる継続構造を設けることとした。本発明では、継続構造によって、シートカバーの端部を、固定部材に対するシート構成部材の相対移動に好適に追従させることにより、固定部材との干渉が原因の捲くれを極力回避できる。
また発明の乗物用シートは、シートカバーの端部が、一方のシート構成部材の相対移動に追従して移動しつつ、その移動途中の所定位置で固定部材に干渉しようとする。そこで本発明では、一方のシート構成部材のシートカバーに、シートカバーの端部につながりつつその移動方向で見て所定位置よりも先に延びる線状又は面状の継続構造設けておくとともに、シートカバーの端部側とは反対の継続構造の端部は、シートカバーの端部とは異なる他のシートカバー部分又はシートパッドに取付けられている。そして相対移動の際において、シートカバーの端部を、所定位置よりも先に配置する他のシートカバー部分又はシートパッドに取付けられた継続構造による牽引にて所定位置を通過させながら移動を継続させる構成とした。本発明では、シートカバーに継続構造を設けることで、固定部材の構成を極力変更することなく、シートカバーの端部を、固定部材に対するシート構成部材の相対移動に好適に追従させることができる。
本発明に係る第1発明によれば、シートカバーの端部を、固定部材に対するシート構成部材の相対移動に好適に追従させることができる。また第発明によれば、よりシンプルな構成によって、シートカバーの端部を、固定部材に対するシート構成部材の相対移動に好適に追従させることができる。
乗物用シートの一部分解斜視図である。 シートバック起立時の乗物用シートの側面図である。 図2の乗物用シートの一部拡大側面図である。 シートバック前倒れ時の乗物用シートの側面図である。 図4の乗物用シートの一部拡大側面図である。 シートカバーの斜視図である。 シートカバー一部の断面図である。 図4のVIII-VIII線断面に相当する乗物用シートの断面図である。 実施例2に係る乗物用シート一部の側面図である。 図9のX-X線断面に相当する乗物用シートの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図10を参照して説明する。各図には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DW、乗物用シート右方に符号R、乗物用シート左方に符号Lを付す。また図8及び図10では、便宜上、各表皮ピースと継続構造を線で示し、その際に表皮ピースと継続構造を連続した線で図示することがある。
<実施例1>
図1の乗物用シート2は、シート構成部材としてのシートクッション4及びシートバック6及びヘッドレスト8と、リクライナRMと、シールド部材10(固定部材の一例)を有する(各部材の詳細は適宜後述する)。シート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。そしてシートバック6の下部は、リクライナRM(詳細後述)を介してシートクッション4の後部に起倒可能に連結し、シートバック6の上部にはヘッドレスト8が配設される。またシールド部材10(詳細後述)がシートクッション4の側面に取付けられてリクライナRMを側方から被覆する。
本実施例では、シートバック6が、シートクッション4とシールド部材10に対してリクライナRMを回転中心として相対的に回転しつつ、図2の起立姿勢と図4の前倒れ姿勢の間を変位する。このとき本実施例では、シートバック6の相対移動により、そのシートカバー6Sの端部Eが、リクライナRM周りを移動するのであるが、このときシートカバー6Sの端部Eがシールド部材10に干渉してそこから動けなくなって捲れることが懸念される。そこで本実施例では、後述の構成(継続構造30)により、シートカバー6Sの端部Eを、シールド部材10に対するシートバック6の相対移動に好適に追従させることとした。以下、各構成について詳述する。
[リクライナ]
ここでリクライナRMは、図1〜図5を参照して、シートクッション4に対してシートバック6を起倒させる機構であり、内部機構(図示省略)と、操作ロッド2rを有する。操作ロッド2rは、シート幅方向に長尺なパイプ材である。本実施例では、リクライナRMを介して、シートバック6下部をシートクッション4後部に回転可能に取付ける。このとき操作ロッド2rを、シートバック6下部に橋渡し状にシート幅方向に延長して配置しつつ内部機構に挿設する。そして図示しない操作レバーを操作することで操作ロッド2rを回転させて、内部構成のロックを解除する。こうしてシートバック6が、操作ロッド2rを回転中心として、シートクッション4に対して回転可能となる。また乗員が操作レバーを離すと同レバーの付勢力によって操作ロッド2rが逆回転するので内部構成がロック状態となり、シートクッション4に対するシートバック6の起倒動作が規制されることとなる。
[シートバック]
シートバック6は、図1を参照して、正面視で略矩形の部材であり、基本構成6F,6P,6Sを有する。ここでシートフレーム6F(図示省略)は、典型的に略矩形状の枠体であり、剛性に優れる素材(金属や硬質樹脂など)にて形成できる。またシートパッド6Pは、乗員を弾性的に支持可能な部材であり、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。このシートパッド6Pは、正面視で略矩形状をなしており、天板メイン部6aと、天板サイド部6bを有する。天板メイン部6aは、シート幅方向におけるシートパッド6P中央の平坦な部位である。また天板サイド部6bは、天板メイン部6aの側方に配置する突出部位であり、例えばコーナリング走行時に乗員の側部を支持できる。そして天板サイド部6bの下部はシート内方に向けて凹んでおり、後述するシールド部材10を収容可能である。
[シートカバー]
そしてシートカバー6Sは、図6〜図8を参照して、シートパッド6Pを被覆可能な袋状の部材であり、複数の掛着部材21〜24と、継続構造30を有する。このシートカバー6Sは、図6を参照して、天板メイン部6aを覆う部分と、天板サイド部6bを覆う部分が、各々、複数の表皮ピースSP1〜SP6等を縫合して形成される(図6では、便宜上、左側の天板サイド部6bを覆う表皮ピースにのみ符号を付す)。各表皮ピースSP1〜SP6等の素材として、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不職布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。また各表皮ピースSP1〜SP6等は、これらの端部側で互いに縫合されており、隣り合う表皮ピースの間に縫製線L1〜L5等が形成される。そして本実施例のシートカバー6Sは、シートバック6起立時を基準として、その下部側で且つ後方が開放状とされ、天板サイド部6bの下部側面を覆う部分が略円形状に開口してリクライナRMを嵌装可能である。
そして第一表皮ピースSP1〜第三表皮ピースSP3は、図6及び図7を参照して、いずれも各天板サイド部6bの上部を覆う表皮ピースである。第一表皮ピースSP1は、天板サイド部6bの上面をなす表皮ピースであり、第二表皮ピースSP2と第三表皮ピースSP3は、この順で上方から下方に配置する表皮ピースである。また第四表皮ピースSP4〜第六表皮ピースSP6は、いずれも各天板サイド部6bの下部を覆う表皮ピースである。第四表皮ピースSP4は、側面視で略横U字状をなす表皮ピースであり、天板サイド部6bの下部前側を被覆する。また第五表皮ピースSP5は、側面視で略四半円弧状をなす表皮ピースであり、天板サイド部6bの下部後側を被覆する。また第六表皮ピースSP6は、シート幅方向に長尺な略矩形の面材であり、シートカバー6Sの下部後面をなす。
また複数の掛着部材(第一掛着部材21〜第四掛着部材24)は、図6及び図7を参照して、それぞれ略矩形の面材であり、シートカバー6Sと後述の継続構造30に取付け可能である。第一掛着部材21と第三掛着部材23は、互いに掛着可能な部材であり、いずれか一方の表面に微細なループが設けられ、いずれか他方の表面に微細なフックが設けられる。また第二掛着部材22と第四掛着部材24も、互いに掛着可能な部材であり、いずれか一方の表面に微細なループが設けられ、いずれか他方の表面に微細なフックが設けられる。そして本実施例では、後述するように第一掛着部材21〜第四掛着部材24の掛着により、シートカバー6Sの適所に継続構造30を設けることができる。
[継続構造]
継続構造30は、図2〜図5を参照して、シートバック6の相対移動に伴うシートカバー6Sの端部Eの移動を継続させる構造である。この継続構造30は、図7を参照して、内折状とされた略矩形で帯状の面材であり、一対の帯材31a,31bを、縫合わせ糸Ycにてこれら一側34で中表状に縫い合わせることで形成できる。このように両帯材31a,31bを中表状に縫い合わせることで、縫合わせ糸Ycが極力外部に露出しない構成となる。この種の帯材31a,31bの素材として、シートカバー6Sで例示の材質や樹脂シートを例示でき、本実施例では、シートカバー6Sと同一素材の面材で形成される。本実施例では、継続構造30を、後述するようにシートカバー6Sの端部Eをなす第五表皮ピースSP5につなげつつその移動方向で見てシールド部材10の配置位置(第二嵌装部の配置する所定位置(X))よりも先に延設する。
[シートカバーの形成作業(継続構造の取付け作業)]
図6及び図7を参照して、複数の表皮ピースSP1〜SP6等を適宜縫合してシートカバー6Sを形成する。ここでシートカバー6Sの形成方法である個々の表皮ピースの縫合方法は略同一である。そこで以下に、シートカバー6Sの形成方法を、第一表皮ピースSP1〜第六表皮ピースSP6を一例として説明する。すなわち第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2と第三表皮ピースSP3を縫い合わせて、天板サイド部6bの上部を被覆するシートカバー部分を形成する。このとき第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2の間に第一縫製線L1が形成され、第二表皮ピースSP2と第三表皮ピースSP3の間に第二縫製線L2が形成される。
また第四表皮ピースSP4〜第六表皮ピースSP6を縫い合わせて、天板サイド部6bの下部を被覆するシートカバー部分を形成する。このとき第四表皮ピースSP4の上側を、第三縫製線L3を介して第三表皮ピースSP3に縫い合わせるとともに、第四表皮ピースSP4の後側を、第四縫製線L4を介して第五表皮ピースSP5に縫い合わせる。また第五表皮ピースSP5のシート内方側を、第五縫製線L5を介して第六表皮ピースSP6に縫い合わせる。そして本実施例では、第四表皮ピースSP4と第五表皮ピースSP5の内周で囲まれた部分がリクライナRMを嵌装する開口となり、第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6の上端から上側がシートカバー6Sの開放部分となる。そして第五表皮ピースSP5が、本発明のシートカバー6Sの端部Eに相当して、後述するようにシールド部材10に干渉する位置に配置することとなる。
そして本実施例では、面状の継続構造30と各掛着部材21〜24を、シートカバー6Sの形成と同時にシートカバー6Sに設けることができる。すなわち図7を参照して、継続構造30の他側36を内折したのち、この内折り部分のみを、縫付け糸Yaを介して第四表皮ピースSP4の上部に縫合しつつ、継続構造30の一側34を、第五表皮ピースSP5に向けて延設する。また第一掛着部材21を、第四表皮ピースSP4の裏面上側に他の縫付け糸Ybにて縫い付けて、継続構造30の一側34の配置する部分に対面状に配置する。また継続構造30の一側34裏面に他の縫付け糸Ybにて第二掛着部材22を縫い付ける。また第五表皮ピースSP5の表面側に、第三掛着部材23と第四掛着部材24をこの順でシート上方から下方に配置しつつ他の縫付け糸Ybにて縫い付けて、各々、第一掛着部材21と第二掛着部材22に掛着可能に配置する。
[シートクッション]
シートクッション4は、図1を参照して、上面視で略矩形の部材であり、上述の基本構成と、後述のシールド部材10を有する。シートフレーム4F(図示省略)は、上面視で略矩形状の枠体であり、剛性に優れる素材にて形成できる。またシートカバー4Sは、袋状の面材であり、布帛や皮革で形成できる。なおシートカバー4Sの形成方法は、上述したシートバック6のシートカバー6Sと略同一のためその詳細説明を省略する。そしてシートパッド4Pは、乗員を弾性的に支持可能な部材であり、例えばポリウレタンフォーム等の発泡樹脂で形成できる。
[シールド部材(固定部材の一例)]
シールド部材10は、図1〜図5を参照して、リクライナRMをその側面から被覆可能な部材であり、アウターシールド11と、固定部材に相当するインナーシールド12を備える。そして後述するようにインナーシールド12をシート内に配置するとともに、インナーシールド12と略同形のアウターシールド11をシート外に配置する。この状態で両シールドを組付けることで、シールド部材10を、シートクッション4の後部側面に取付けつつリクライナRMを側方から被覆することとなる。
そしてインナーシールド12は、側面視でシート前後方向に長尺な略矩形の平板部材であり、シートフレーム4Fの側面に沿って延び且つそれに対して締結などの手法で取付けることができる。このインナーシールド12の後部側は、リクライナRMに対面配置する部位であり、第一嵌装部16aと、第二嵌装部16bを有する。第一嵌装部16aと第二嵌装部16bの間は、上端側が切り欠かれた略円形状の空間部とされてリクライナRMを嵌装可能である。そして第一嵌装部16aは、嵌装されたリクライナRMの前方に配置するシールド部分である。また第二嵌装部16bは、図8を参照して、嵌装されたリクライナRMの後方に配置するシールド部分であり、断面視で略矩形の箱状をなす。この第二嵌装部16bの内面16cは、後述する組付け状態においてシートカバー側を臨む位置に配置する。この内面16cは、下方から上方に向かうにつれて次第にシート内方に突出して、その上端側が、最もシートカバー6Sに近づいて配置する。
[乗物用シートの形成作業]
図1及び図2を参照して、シートバック6のシートフレーム6F下部を、シートクッション4のシートフレーム4F後部にリクライナRMを介して連結する。またシートクッション4のシートカバー4Sを、シートフレーム4F上のシートパッド4Pに被覆する。また同様にシートバック6のシートカバー6Sを、シートフレーム6F上のシートパッド6Pに被覆する。このとき本実施例では、図6を参照して、第一表皮ピースSP1〜第六表皮ピースSP6等にて天板サイド部6bを覆いつつ、第四表皮ピースSP4と第五表皮ピースSP5を天板サイド部6bの下部で且つリクライナRM周りに配置する。そして図7及び図8を参照して、継続構造30を、第四表皮ピースSP4とともに第五表皮ピースSP5側に引きつけながら、第一掛着部材21と第三掛着部材23を掛着するとともに、第二掛着部財と第四掛着部材24を掛着する。このときシート側面から見て、継続構造30により、第五表皮ピースSP5表面の各掛着部材23,24と、縫付け糸Ya及び他の縫付け糸Ybの大部分が覆われることで見栄えの良いシート構成となる。
つぎにシールド部材10を、図1〜図5を参照して、シートクッション4の側面に取付けてリクライナRMを被覆する。このときインナーシールド12を、シートクッション4のシートフレーム4F内面側に配置しながら第一嵌装部16aと第二嵌装部16bの間にリクライナRMを嵌装する。そしてアウターシールド11を、シートフレーム4Fの外面側に配置しながらインナーシールド12に組付けることにより、シールド部材10を、シートクッション4の後部側面に取付けてリクライナRMをその側方から被覆する。この組付け状態を基準として、インナーシールド12の第一嵌装部16aがリクライナRMの前方に配置し、第二嵌装部16bがリクライナRMの後方に配置する。また図8を参照して、第二嵌装部16bの内面側が、下方から上方に向かうにつれて次第にシート内方に突出して、最もシートカバー6S側に近づく位置が所定位置(X)とされる。
そして組付け状態においては、図6を参照して、シートカバー6S下部をなす第四表皮ピースSP4と第五表皮ピースSP5がそれぞれリクライナRMの周囲に配置する。このとき図2及び図3のシートバック6の起立姿勢において、シートカバー6Sの端部Eをなす第五表皮ピースSP5が、リクライナRMの後部側で且つ第二嵌装部16bの下方に配置する。そして図4及び図5を参照して、シートバック6を前傾させるに従って、第五表皮ピースSP5が、次第にリクライナRM周りに沿って下方から上方に移動しつつ第二嵌装部16b上端の配置する所定位置(X)に向かって移動することとなる。
[シートバックの起倒動作]
図2〜図5を参照して、シートバック6を、リクライナRMを介して起立姿勢から前倒れ姿勢に変位させる。このときシートバック6が、シートクッション4に対してリクライナRMを回転中心として回転移動するが、インナーシールド12は、シートクッション4に取付けられてシートバック6の移動に追従しない。一方、第四表皮ピースSP4と第五表皮ピースSP5は、インナーシールド12に対してシートバック6が相対移動することにより、リクライナRMの周囲を回転移動する。このときシートカバー6Sの端部Eをなす第五表皮ピースSP5が、シートバック6の相対移動に追従して下方から上方に回転移動しつつ、その移動先の所定位置(X)に配置する第二嵌装部16bの上端に干渉しようとする。このため第五表皮ピースSP5が、第二嵌装部16bとの干渉により動けなくなって捲くれることが懸念される。この種の構成では、第五表皮ピースSP5を、インナーシールド12に対するシートバック6の相対移動に好適に追従させることが望ましい。
そこで本実施例では、シートバック6のシートカバー6Sに、その相対移動時におけるシートカバー6Sの端部Eの移動を継続させる継続構造30を設けることとした。すなわち図2〜図5を参照して、シートカバー6Sが、第五表皮ピースSP5につながりつつその移動方向で見て所定位置(X)よりも先に延びる面状の継続構造30を備える(なお図2〜図5は、矢線D1で示す半時計周り方向が第五表皮ピースの移動方向となる)。この継続構造30は、他側で第四表皮ピースSP4に縫い付けられており、シートバック6の相対移動において第四表皮ピースSP4とともに移動することができる。このためシートバック6の相対移動の際において、第五表皮ピースSP5を、継続構造30による牽引にて所定位置(X)を通過させながら移動を継続させることができる。こうしてシートバック6の相対移動の際に、継続構造30を介して、シートカバー6Sの端部Eをなす第五表皮ピースSP5の移動を継続させることにより、第二嵌装部16bとの干渉が原因となる捲れを好適に回避できる。
以上説明したとおり本実施例によれば、シートカバー6Sに継続構造30を設けることで、シートカバー6Sの端部Eである第五表皮ピースSP5を、シートバック6の相対移動に好適に追従させることができる。特に本実施例では、シートカバー6Sに継続構造30を設けることで、固定部材に相当するインナーシールド12の構成を極力変更することなく、第五表皮ピースSP5を、シートバック6の相対移動に好適に追従させることができる。このため本実施例によれば、シートカバー6Sの端部Eである第五表皮ピースSP5を、インナーシールド12に対するシートバック6の相対移動に好適に追従させることができる。
<実施例2>
本実施例の乗物用シート2Aは、実施例1の乗物用シート2とほぼ同一の基本構成を備えるため、共通の構造は対応する符号を付す等して詳細な説明を省略する。本実施例のシートクッション4は、図9及び図10を参照して、基本構成4F,4P,4Sと、リフター機構LMと、シールド部材10A(固定部材の一例)と、継続構造30Aを有する。リフター機構LMは、シートクッション4を上下動させる機構であり、一対のリンクアーム2l,4lを有する。これら一対のリンクアーム2l,4lは、それぞれ略矩形の平板材であり、乗物床面側の図示しないスライドレールと、シートクッション4のシートフレーム4Fに回転可能に取付けられる。そして一対のリンクアーム2l,4lが倒れた状態から起き上がることにより、シートクッション4が、図9及び図10の実線で示す上方位置と、二点破線で示す下方位置に変位する。またシールド部材10Aは、略矩形の平板材であり、その上縁側が、シート内方に屈曲して所定位置(X)に配置する。このシールド部材10Aは、例えばスライドレール側に取付けられており、シートクッション4の上下動には追従しない構成である。
またシートクッション4のシートカバー4Sは、図10を参照して、シートパッド4Pを被覆可能な袋状の面材である。このシートカバー4Sは、底面側が開口するとともに、その下端が、シートパッド4Pの周縁に沿って配置する。本実施例では、シートクッション4が上方位置にある場合に、シートカバー4Sの端部Eがシールド部材10Aの上方に配置し、シートクッション4が下方位置に移動するにしたがって次第にシールド部材10Aの上端が配置する所定位置(X)に近づいてそれに干渉しようとする。また継続構造30Aは、シートカバー4Sの端部Eに設けられてシート下方に延びる面材である。この継続構造30Aの上部は、シートカバー4Sの端部Eに縫い付けられており、継続構造30Aの下部は、シートパッド4Pに固定される。本実施例では、継続構造30Aの下端を、所定位置(X)を超えて下方に延長しつつシートパッド4Pに固定する。
図9を参照して、シートクッション4を、リフター機構LMを介して上方位置から下方位置に変位させる。このときシートクッション4だけが上下方向にスライド移動し、シールド部材10Aは、スライドレールに固定されてシートクッション4に追従しない。一方、シートクッション4のシートカバー4Sは、図10を参照して、シールド部材10Aに対してシートクッション4が相対移動することにより、それに追従して下方に移動する。このためシートクッション4の相対移動により、シートカバー4Sの端部Eが、その移動先である所定位置(X)に配置するシールド部材10Aの上端に干渉しようとする。
そこで本実施例では、シートカバー4Sが、シートカバー4Sの端部Eにつながりつつその移動方向で見て所定位置(X)よりも先に延びる面状の継続構造30Aを備える。この継続構造30Aは、下端でシートパッド4Pに固定されており、シートクッション4の相対移動時においてシートパッド4Pとともに移動することができる。このためシートクッション4の相対移動の際において、シートカバー4Sの端部Eを、継続構造30Aによる牽引にて所定位置を通過させながら移動を継続させることができる。このため本実施例においても、シートカバー4Sの端部Eを、シールド部材10Aに対するシートクッション4の相対移動に好適に追従させることができる。
本実施形態の乗物用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。例えば本実施形態では、継続構造30の構成(形状,寸法,配設位置,配設数等)を例示したが、同構造の構成を限定する趣旨ではない。例えば継続構造は、シートカバーの端部を牽引可能である限り、面状のほか線状の部材で構成されていてもよい。また継続構造は、シートカバーの端部を牽引可能である限り、シートカバーの裏面側に取付けられていてもよく、シートカバー6Sの末端に連続的につながっていてもよい。この場合にはシートカバーの端部が、継続構造に牽引されながら固定部材に干渉しつつそれを通過することとなる。また継続構造は、接着や融着、面ファスナや線ファスナ、ステープルなどの物理的手法により、シートカバーの端部に着脱可能又は着脱不能に取付けることができる。
また本実施形態では、継続構造30を、シートバックのシートカバー6S(シートクッションのシートカバー4Sとシートパッド4P)に設ける例を説明したが、継続構造は、シート構成部材と固定部材の少なくとも一方に設けることができる。例えば図4を参照して、インナーシールド12の第二嵌装部16bに、シートカバー6Sの端部Eの通過を許容する継続構造としての通路(孔部や切欠き部)を設けることができる。また第二嵌装部自体を、シートカバーの端部の移動経路に干渉しない形状とする(第二嵌装部の形状自体を継続構造とする)ことができる。そしてこの固定部材の変形例の構成と、シート構成部材の各実施例の構成を適宜組み合わせて用いることができる。
また本実施形態では、シートクッション4とシートバック6の構成を例示したが、これらシート構成部材の構成は適宜変更可能である。また固定部材の一例としてシールド部材10を例示したが、固定部材として、一方のシート構成部材の移動に追従しない各種の部材を例示できる。また本実施形態の構成は、シート構成部材が固定部材に対して回転移動、スライド移動(上下動,前後動,シート幅方向への移動)等の各種の相対移動する際に、それに追従するシートカバーの端部がある場合に適用できる。なおシート構成部材を移動させる機構として、リクライナやリフター機構のほか、シートレールやチルト機構などの各種の機構を例示できる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6F シートフレーム
6P シートパッド
6S シートカバー
6a 天板メイン部
6b 天板サイド部
10 シールド部材
11 アウターシールド
12 インナーシールド(固定部材の一例)
16a 第一嵌装部
16b 第二嵌装部
30 継続構造
SP1〜SP6 表皮ピース
RM リクライナ
E シートカバーの端部

Claims (1)

  1. シートクッションと、シートバックと、前記シートクッションと前記シートバックのいずれか一方のシート構成部材の移動に追従しない固定部材とを備え、
    前記一方のシート構成部材は、外形をなすシートパッドと、前記シートパッドを被覆するシートカバーとを有し、
    前記一方のシート構成部材と前記固定部材が相対移動する際に、前記一方のシート構成部材を覆うシートカバーの端部が、前記一方のシート構成部材の相対移動に追従して移動しつつ、その移動先で前記固定部材に干渉しようとする乗物用シートにおいて、
    前記一方のシート構成部材に、前記相対移動時における前記シートカバーの端部の移動を継続させる継続構造を設け、
    前記シートカバーの端部が、前記一方のシート構成部材の相対移動に追従して移動しつつ、その移動途中の所定位置で前記固定部材に干渉しようとする構成とされ、
    前記一方のシート構成部材の前記シートカバーに、前記シートカバーの端部につながりつつその移動方向で見て前記所定位置よりも先に延びる線状又は面状の前記継続構造を設けておくとともに、
    前記シートカバーの端部側とは反対の前記継続構造の端部は、前記シートカバーの端部とは異なる他のシートカバー部分又は前記シートパッドに取付けられており、
    前記相対移動の際において、前記シートカバーの端部を、前記所定位置よりも先に配置する前記他のシートカバー部分又は前記シートパッドに取付けられた前記継続構造による牽引にて前記所定位置を通過させながら移動を継続させる構成とした乗物用シート。
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