JP6372172B2 - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法等に関する。
窒化物半導体を用いた半導体デバイスとして、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。例えば、GaN系HEMTでは、GaNをチャネル層、AlGaNをキャリア供給層に用いたAlGaN/GaN−HEMTが注目されている。一般的に、HEMTに限らず、化合物半導体装置のソース電極及びドレイン電極等のオーミック電極の接触抵抗は低いほど好ましい。
しかしながら、従来、HEMTのオーミック電極の接触抵抗の低減は困難である。特にAlGaN/GaN−HEMTの接触抵抗の低減は非常に困難である。
特開2004−319552号公報 特開2002−359256号公報
本発明の目的は、ソース電極及びドレイン電極の接触抵抗を低減することができる化合物半導体装置及びその製造方法等を提供することにある。
化合物半導体装置の一態様には、チャネル層と、前記チャネル層の上方のキャリア供給層と、前記キャリア供給層の上方のゲート電極と、前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第1の部分と電気的に接続された第2の部分を含むソース電極と、前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第3の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第の部分と電気的に接続された第4の部分を含むドレイン電極と、が含まれている。前記第1の部分と前記第2の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第1の孔を通じて電気的に接続されており、前記第3の部分と前記第4の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第2の孔を通じて電気的に接続されており、前記第1の孔は、平面視で、前記ソース電極下において前記ソース電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成されており、前記第2の孔は、平面視で、前記ドレイン電極下において前記ドレイン電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成されており、前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きい。
化合物半導体装置の製造方法の一態様では、基板の上方にチャネル層を形成し、前記チャネル層の上方にキャリア供給層を形成し、前記キャリア供給層の上方にゲート電極を形成し、前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第1の部分と電気的に接続された第2の部分を含むソース電極及び前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第3の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第の部分と電気的に接続された第4の部分を含むドレイン電極を形成する。前記第1の部分と前記第2の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第1の孔を通じて電気的に接続され、前記第3の部分と前記第4の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第2の孔を通じて電気的に接続され、前記第1の孔は、平面視で、前記ソース電極下において前記ソース電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成され、前記第2の孔は、平面視で、前記ドレイン電極下において前記ドレイン電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成され、前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きい。
上記の化合物半導体装置等によれば、ソース電極及びドレイン電極がキャリア供給層との間でチャネル層を挟む部分を含むため、ソース電極及びドレイン電極の接触抵抗を低減することができる。
第1の実施形態に係る化合物半導体装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態の効果を示す図である。 第2の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図4Aに引き続き、化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第3の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。 第3の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図6Aに引き続き、化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第4の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。 第4の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第5の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。 第5の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図10Aに引き続き、化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第6の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。 第6の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第7の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。 第7の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第8の実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。 第9の実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。 第10の実施形態に係る電源装置を示す結線図である。 第11の実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る化合物半導体装置の構成を示す断面図である。
第1の実施形態に係る化合物半導体装置100には、図1に示すように、チャネル層102、及びチャネル層102の上方のキャリア供給層104が含まれている。キャリア供給層104の上方のゲート電極105g、並びにキャリア供給層104との間でチャネル層102を挟む部分141sを含むソース電極105s及びキャリア供給層104との間でチャネル層102を挟む部分141dを含むドレイン電極105dも含まれている。キャリア供給層104のバンドギャップはチャネル層102のバンドギャップよりも大きい。
この化合物半導体装置100では、キャリア供給層104のバンドギャップがチャネル層102のバンドギャップよりも大きいため、2次元電子ガス(2DEG)がチャネル層102のキャリア供給層104との界面近傍に発生する。そして、オーミック電極であるソース電極105s及びドレイン電極105dと2DEGとの間にあるチャネル層102のバンドギャップがキャリア供給層104のバンドギャップよりも小さいため、接触抵抗が低く、オン抵抗を低減することができる。
図2(b)にドレイン電流とドレイン電圧との関係の一例を示す。図2(b)には、図2(a)に示す参考例のドレイン電流とドレイン電圧との関係も示す。この参考例では、チャネル層1102上にキャリア供給層1104が設けられ、キャリア供給層1104上にソース電極1105s、ゲート電極1105g及びドレイン電極1105dが設けられている。これらの材料及び寸法は第1の実施形態のそれらと等しい。図2(b)に示すグラフの傾きの逆数がオン抵抗に相当する。図2(b)から明らかなように、第1の実施形態のオン抵抗は参考例のオン抵抗よりも低い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図3(a)は、第2の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第2の実施形態に係る化合物半導体装置200では、図3(a)に示すように、基板201の表面上にチャネル層202、スペーサ層203及びキャリア供給層204が形成されている。基板201は、例えば半絶縁性のSiC基板である。チャネル層202は、例えば厚さが3μm程度の意図的な不純物の導入が行われていないGaN層(i−GaN層)である。スペーサ層203は、例えば厚さが5nm程度の意図的な不純物の導入が行われていないAlGaN層(i−AlGaN層)である。キャリア供給層204は、例えば厚さが30nm程度のn型のn−AlGaN層(n−AlGaN層)である。キャリア供給層204には、Siが5×1018cm-3程度ドーピングされている。キャリア供給層204のバンドギャップはチャネル層202のバンドギャップよりも大きい。
キャリア供給層204上にゲート電極205gが形成されている。キャリア供給層204上にゲート電極205gを覆うパッシベーション膜206が形成されている。基板201に開口部221s及び開口部221dが平面視でゲート電極205gをこれらの間に挟むように形成されている。すなわち、チャネル層202とキャリア供給層204との界面に平行な方向で、つまり電荷の移動方向で、ゲート電極205gが開口部221s及び開口部221dの間にある。チャネル層202の開口部221s、開口部221dから露出している部分に、それぞれ凹部222s、凹部222dが形成されている。凹部222s及び凹部222dの底には1nm〜200nm、例えば30nm程度のチャネル層202が残っている。そして、開口部221s及び凹部222s内にソース電極205sが形成され、開口部221d及び凹部222d内にドレイン電極205dが形成されている。ソース電極205sはキャリア供給層204との間でチャネル層202を挟む部分241sを含み、ドレイン電極205dはキャリア供給層204との間でチャネル層202を挟む部分241dを含む。ゲート電極205gには、例えば厚さが30nm程度のNi膜及びその上の厚さが400nmのAu膜が含まれている。ソース電極205s及びドレイン電極205dには、例えば厚さが20nm程度のTi膜及びその上の厚さが200nmのAl膜が含まれている。パッシベーション膜206は、例えば厚さが2nm〜200nm、例えば20nm程度のシリコン窒化膜である。
基板201の表面側から見たソース電極205s、ドレイン電極205d及びゲート電極205gのレイアウトは、例えば図3(b)のようになる。つまり、ゲート電極205g、ソース電極205s及びドレイン電極205dの平面形状が櫛歯状となっている。そして、ソース電極205sの歯及びドレイン電極205dの歯が交互に配置され、隣り合うソース電極205sの歯及びドレイン電極205dの歯の間にゲート電極205gの歯が配置されている。このようなマルチフィンガーゲート構造を採用することにより、出力を更に向上させることができる。また、活性領域の周囲に素子分離領域230が設けられている。
この化合物半導体装置200では、キャリア供給層204のバンドギャップがチャネル層202のバンドギャップよりも大きいため、2DEGがチャネル層202のキャリア供給層204及びスペーサ層203との界面近傍に発生する。そして、ソース電極205sの一部が凹部222s内にあり、ドレイン電極205dの一部が凹部222d内にあり、これら部分と2DEGとの間にあるチャネル層202のバンドギャップがキャリア供給層204のバンドギャップよりも小さい。このため、接触抵抗が低く、オン抵抗を低減することができる。
次に、第2の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図4A乃至図4Bは、第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図4A(a)に示すように、基板201の表面上にチャネル層202、スペーサ層203及びキャリア供給層204を形成する。チャネル層202、スペーサ層203及びキャリア供給層204は、例えば有機金属気相成長(MOVPE:metal organic vapor phase epitaxy)法等の結晶成長法により形成することができる。
次いで、図4A(b)に示すように、キャリア供給層204上に保護膜211を形成する。保護膜211としては、例えばシリコン窒化膜をプラズマ化学気相成長(CVD:chemical vapor deposition)法で形成する。後にキャリア供給層204から除去可能であれば、保護膜211に他の材料を用いてもよい。例えばフォトレジストを用いてもよい。また、保護膜211は、キャリア供給層204の表面にダメージが生じにくい条件で形成することが好ましい。
その後、基板201の裏面上に、開口部221s及び開口部221dを形成する予定の領域を開口するレジストパターンを形成する。その後、レジストパターンをマスクとして用いて、基板201のエッチングを行うことにより、図4A(c)に示すように、基板201に開口部221s及び開口部221dを形成する。このエッチングでは、例えば弗素系ガスを用いたドライエッチングを行う。
続いて、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンをマスクとして用いて、チャネル層202のエッチングを行うことにより、図4A(d)に示すように、凹部222s及び凹部222dを形成する。このエッチングでは、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。このとき、凹部222s及び凹部222dの底に、1nm〜200nm、例えば30nm程度のチャネル層202が残るようにする。なお、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンの除去、及び新たなレジストパターンの形成を行った後にチャネル層202をエッチングしてもよい。また、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンの除去した後に、新たなレジストパターンを形成することなくチャネル層202をエッチングしてもよい。
次いで、図4B(e)に示すように、開口部221s及び凹部222s内にソース電極205sを形成し、開口部221d及び凹部222d内にドレイン電極205dを形成する。ソース電極205s及びドレイン電極205dは、例えばリフトオフ法により形成することができる。すなわち、ソース電極205sを形成する予定の領域及びドレイン電極205dを形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うフォトレジストのパターンを形成し、このパターンを成長マスクとして蒸着法により金属膜を形成し、このパターンをその上の金属膜と共に除去する。金属膜の形成では、例えば、厚さが20nm程度のTi膜を形成し、その上に厚さが200nm程度のAl膜を形成する。次いで、例えば、窒素雰囲気中にて400℃〜1000℃、例えば550℃程度で熱処理(例えば急速加熱処理(RTA:rapid thermal annealing))を行い、オーミック接触を得る。
その後、図4B(f)に示すように、ソース電極205s及びドレイン電極205dを覆う保護膜212を基板201の裏面上に形成する。保護膜212としては、例えばレジスト膜を形成する。続いて、保護膜211を除去する。保護膜211としてシリコン窒化膜を形成している場合、保護膜211はバッファード弗酸を用いたウェットエッチング等により除去することができる。
次いで、素子領域を区画する素子分離領域230を形成し(図3(b))、図4B(g)に示すように、キャリア供給層204上にゲート電極205gを形成し、保護膜212を除去する。素子分離領域230は、例えば素子分離領域230を形成しようとする部分の塩素系ガスを用いたドライエッチング又は素子分離領域230を形成しようとする部分へのイオン注入等により形成することができる。ゲート電極205gは、例えばリフトオフ法により形成することができる。すなわち、ゲート電極205gを形成する予定の領域を露出するフォトレジストのパターンを形成し、このパターンを成長マスクとして蒸着法により金属膜を形成し、このパターンをその上の金属膜と共に除去する。金属膜の形成では、例えば、厚さが30nm程度のNi膜を形成し、その上に厚さが400nm程度のAu膜を形成する。
その後、図4B(h)に示すように、ゲート電極205gを覆うパッシベーション膜206をキャリア供給層204上に形成する。パッシベーション膜206は、例えばプラズマCVD法、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)法、スパッタリング法等により形成することができる。
そして、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図5は、第3の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第3の実施形態に係る化合物半導体装置300では、図5に示すように、キャリア供給層204上にソース電極305s及びドレイン電極305dが形成されている。ソース電極305s、ドレイン電極305dは、それぞれ、平面視でソース電極205s、ドレイン電極205dと重なるように形成されている。ソース電極305sはキャリア供給層204の上方の部分342sを含み、ドレイン電極305dはキャリア供給層204の上方の部分342dを含む。ソース電極205s及びソース電極305sは互いに電気的に接続され、ドレイン電極205d及びドレイン電極305dは互いに電気的に接続されている。つまり、ソース電極205s及びソース電極305sは互いに同電位にあり、ドレイン電極205d及びドレイン電極305dは互いに同電位にある。パッシベーション膜206はゲート電極205gだけでなくソース電極305s及びドレイン電極305dを覆っている。他の構成は第2の実施形態と同様である。
この化合物半導体装置300によれば、接触抵抗をより一層低減することができる。
次に、第3の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図6A乃至図6Bは、第3の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、第2の実施形態と同様にして、キャリア供給層204の形成までの処理を行う(図4A(a))。次いで、図6A(a)に示すように、キャリア供給層204上にソース電極305s及びドレイン電極305dを形成する。ソース電極305s及びドレイン電極305dは、例えばリフトオフ法により形成することができる。すなわち、ソース電極305sを形成する予定の領域及びドレイン電極305dを形成する予定の領域を露出し、他の領域を覆うフォトレジストのパターンを形成し、このパターンを成長マスクとして蒸着法により金属膜を形成し、このパターンをその上の金属膜と共に除去する。金属膜の形成では、例えば、厚さが20nm程度のTi膜を形成し、その上に厚さが200nm程度のAl膜を形成する。その後、第2の実施形態と同様にしてゲート電極205gをキャリア供給層204上に形成する。
続いて、図6A(b)に示すように、キャリア供給層204上にソース電極305s、ゲート電極205g及びドレイン電極305dを覆うように保護膜311を形成する。保護膜311としては、例えばシリコン窒化膜をプラズマCVD法で形成する。後にキャリア供給層204から除去可能であれば、保護膜311に他の材料を用いてもよい。例えばフォトレジストを用いてもよい。また、保護膜311は、キャリア供給層204の表面にダメージが生じにくい条件で形成することが好ましい。
次いで、図6A(c)に示すように、第2の実施形態と同様にして、開口部221s及び開口部221dを形成する。その後、図6B(d)に示すように、第2の実施形態と同様にして、凹部222s及び凹部222dを形成する。続いて、図6B(e)に示すように、第2の実施形態と同様にして、ソース電極205s及びドレイン電極205dを形成する。次いで、第2の実施形態と同様にして、熱処理(例えばRTA)を行い、ソース電極205s及びドレイン電極205d並びにソース電極305s及びドレイン電極305dのオーミック接触を得る。その後、保護膜311を除去する。保護膜311としてシリコン窒化膜を形成している場合、保護膜311は弗素系ガスを用いたドライエッチング等により除去することができる。続いて、第2の実施形態と同様にして、素子分離領域230を形成し、図6B(f)に示すように、ソース電極305s、ゲート電極205g及びドレイン電極305dを覆うパッシベーション膜206をキャリア供給層204上に形成する。
そして、ソース電極205s及びソース電極305sを互いに電気的に接続する配線並びにドレイン電極205d及びドレイン電極305dを互いに電気的に接続する配線を形成する。更に、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
キャリア供給層204にソース電極305s用の凹部及びドレイン電極305d用の凹部を形成し、これら凹部内にソース電極305s及びドレイン電極305dを形成してもよい。この場合、ソース電極305s及びドレイン電極305dと2DEGとの距離がより短くなるため、接触抵抗を更に低減することが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図7は、第4の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第4の実施形態に係る化合物半導体装置400では、図7に示すように、凹部222sの底からソース電極305sに達する孔423s、及び凹部222dの底からドレイン電極305dに達する孔423dがチャネル層202、スペーサ層203及びキャリア供給層204に形成されている。孔423s及び孔423dはチャネル層202、スペーサ層203及びキャリア供給層204を貫通する。そして、ソース電極205sに代えてソース電極405sが開口部221s、凹部222s及び孔423s内に形成され、ドレイン電極205dに代えてドレイン電極405dが開口部221d、凹部222d及び孔423d内に形成されている。ソース電極405sはキャリア供給層204との間でチャネル層202を挟む部分441sを含み、ドレイン電極405dはキャリア供給層204との間でチャネル層202を挟む部分441dを含む。孔423sを通じてソース電極405s及びソース電極305sが互いに電気的に接続され、孔423dを通じてドレイン電極405d及びドレイン電極305dが互いに電気的に接続されている。
孔423sは凹部222sのゲート電極205g側の縁から離間して形成され、孔423dは凹部222dのゲート電極205g側の縁から離間して形成されている。ソース電極405sのゲート電極205g側の縁に近い部分と平面視で重なる領域に2DEGを確保し、ドレイン電極405dのゲート電極205g側の縁に近い部分と平面視で重なる領域に2DEGを確保するためである。他の構成は第3の実施形態と同様である。
この化合物半導体装置400によっても、接触抵抗をより一層低減することができる。
次に、第4の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図8は、第4の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、第3の実施形態と同様にして、図8(a)に示すように、凹部222s及び凹部222dの形成までの処理を行う。次いで、図8(b)に示すように、凹部222sの底からソース電極305sに達する孔423s、及び凹部222dの底からドレイン電極305dに達する孔423dを形成する。孔423s及び孔423dの形成では、例えば、孔423s及び孔423dを形成する予定の領域を開口するレジストパターンを基板201の裏面上に形成し、レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。
その後、図8(c)に示すように、開口部221s、凹部222s及び孔423s内にソース電極405sを形成し、開口部221d、凹部222d及び孔423d内にドレイン電極405dを形成する。ソース電極405s及びドレイン電極405dは、ソース電極205s及びドレイン電極205dと同様に、例えばリフトオフ法により形成することができる。続いて、第3の実施形態と同様にして、熱処理(例えばRTA)を行い、ソース電極405s及びドレイン電極405d並びにソース電極305s及びドレイン電極305dのオーミック接触を得る。
その後、第3の実施形態と同様にして、保護膜311を除去し、素子分離領域230を形成し、図8(d)に示すように、パッシベーション膜206をキャリア供給層204上に形成する。
そして、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
第3の実施形態と同様に、キャリア供給層204にソース電極305s用の凹部及びドレイン電極305d用の凹部を形成し、これら凹部内にソース電極305s及びドレイン電極305dを形成してもよい。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図9は、第5の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第5の実施形態に係る化合物半導体装置500では、図9に示すように、基板201とスペーサ層203との間に、チャネル層202に代えて、バッファ層507、バリア層508及びチャネル層502が形成されている。バッファ層507は、例えば厚さが3μm程度の意図的な不純物の導入が行われていないGaN層(i−GaN層)である。バリア層508は、例えば厚さが2nm程度の意図的な不純物の導入が行われていないAlN層(i−AlN層)である。チャネル層502は、例えば厚さが50nm程度の意図的な不純物の導入が行われていないGaN層(i−GaN層)である。バッファ層507の開口部221s、開口部221dから露出している部分に、それぞれ開口部522s、開口部522dが形成されている。バリア層508に、それぞれ開口部522s、開口部522dと連通する開口部523s、開口部523dが形成されている。そして、開口部221s、開口部522s及び開口部523s内にソース電極505sが形成され、開口部221d、開口部522d及び開口部523d内にドレイン電極505dが形成されている。ソース電極505sはキャリア供給層204との間でチャネル層502を挟む部分541sを含み、ドレイン電極505dはキャリア供給層204との間でチャネル層502を挟む部分541dを含む。ソース電極505s及びドレイン電極505dはチャネル層502と接触している。他の構成は第2の実施形態と同様である。
この化合物半導体装置500によっても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、詳細は後述するが、エッチングの制御が容易という効果も得ることができる。
次に、第5の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図10A乃至図10Bは、第5の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図10A(a)に示すように、基板201の表面上にバッファ層507、バリア層508、チャネル層502、スペーサ層203及びキャリア供給層204を形成する。バッファ層507、バリア層508、チャネル層502、スペーサ層203及びキャリア供給層204は、例えばMOVPE法等の結晶成長法により形成することができる。
次いで、第2の実施形態と同様にして、図10A(b)に示すように、キャリア供給層204上に保護膜211を形成し、基板201に開口部221s及び開口部221dを形成する。
その後、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンをマスクとして用いて、バッファ層507のエッチングを行うことにより、図10A(c)に示すように、開口部522s及び開口部522dを形成する。このエッチングでは、例えば塩素系ガス及び酸素ガスを含む混合ガスを用いたドライエッチングを行う。なお、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンの除去、及び新たなレジストパターンの形成を行った後にバッファ層507をエッチングしてもよい。また、開口部221s及び開口部221dの形成に用いたレジストパターンの除去した後に、新たなレジストパターンを形成することなくバッファ層507をエッチングしてもよい。
続いて、開口部522s及び開口部522dの形成に用いたレジストパターンをマスクとして用いて、バリア層508のエッチングを行うことにより、図10B(d)に示すように、開口部523s及び開口部523dを形成する。このエッチングでは、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。なお、開口部522s及び開口部522dの形成に用いたレジストパターンの除去、及び新たなレジストパターンの形成を行った後にバリア層508をエッチングしてもよい。また、開口部522s及び開口部522dの形成に用いたレジストパターンの除去した後に、新たなレジストパターンを形成することなくバリア層508をエッチングしてもよい。
次いで、図10B(e)に示すように、開口部221s、開口部522s及び開口部523s内にソース電極505sを形成し、開口部221d、開口部522d及び開口部523d内にドレイン電極505dを形成する。ソース電極505s及びドレイン電極505dは、ソース電極205s及びドレイン電極205dと同様に、例えばリフトオフ法により形成することができる。その後、第2の実施形態と同様にして、熱処理(例えばRTA)を行い、オーミック接触を得る。
続いて、第2の実施形態と同様にして、保護膜212を形成し、保護膜211を除去し、素子分離領域230を形成し、図10B(f)に示すように、ゲート電極205gを形成し、保護膜212を除去し、パッシベーション膜206を形成する。
そして、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
この方法では、バリア層508とチャネル層502との間のエッチング選択比を利用して、チャネル層502が露出したところでエッチングを停止することができる。従って、エッチングの制御が容易である。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図11は、第6の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第6の実施形態に係る化合物半導体装置600では、図11に示すように、チャネル層202の凹部222sに露出する部分、凹部222dに露出する部分に、それぞれ不純物導入領域631s、不純物導入領域631dが形成されている。また、基板201の裏面、開口部221sに露出する部分及び開口部221dに露出する部分に不純物導入領域632が形成されている。不純物導入領域631s、不純物導入領域631d及び不純物導入領域632には、例えばSiがドーピングされている。他の構成は第2の実施形態と同様である。
この化合物半導体装置600では、不純物導入領域631s及び不純物導入領域631dの抵抗が低いため、接触抵抗をより一層低減することができる。
次に、第6の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図12は、第6の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図12(a)に示すように、第2の実施形態と同様にして、凹部222s及び凹部222dの形成までの処理を行う。次いで、図12(b)に示すように、基板201の裏面、開口部221s及び開口部221dの露出面並びに凹部222s及び凹部222dの露出面にSiを導入する。Siの導入は、例えばイオン注入により行う。その後、熱処理により、導入したSiを活性化させる。この熱処理の温度は、例えば1000℃程度とする。
その後、図12(c)に示すように、第2の実施形態と同様にして、ソース電極205s及びドレイン電極205dを形成し、熱処理(例えばRTA)によりオーミック接触を得る。続いて、図12(d)に示すように、第2の実施形態と同様にして、保護膜212の形成以降の処理、例えばゲート電極205gの形成及びパッシベーション膜206の形成を行う。
そして、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
なお、不純物導入領域631s及び不純物導入領域631dのSi濃度が高く、所望の接触抵抗が得られる場合には、Siを活性化させるための熱処理を省略してもよい。
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態について説明する。第7の実施形態は、GaN系HEMTの一例である。図13は、第7の実施形態に係る化合物半導体装置の構造を示す断面図である。
第7の実施形態に係る化合物半導体装置700では、図13に示すように、チャネル層502及びバリア層508の開口部523sに露出する部分、並びにバッファ層507の開口部522sに露出する部分に不純物導入領域731sが形成されている。チャネル層502及びバリア層508の開口部523dに露出する部分、並びにバッファ層507の開口部522dに露出する部分に不純物導入領域731dが形成されている。また、基板201の裏面、開口部221sに露出する部分及び開口部221dに露出する部分に不純物導入領域632が形成されている。不純物導入領域731s、不純物導入領域731d及び不純物導入領域632には、例えばSiがドーピングされている。他の構成は第5の実施形態と同様である。
この化合物半導体装置700では、不純物導入領域731s及び不純物導入領域731dの抵抗が低いため、接触抵抗をより一層低減することができる。
次に、第7の実施形態に係る化合物半導体装置を製造する方法について説明する。図14は、第7の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、第5の実施形態と同様にして、開口部523s及び開口部523dの形成までの処理を行う(図10(d))。次いで、図14(a)に示すように、基板201の裏面、開口部221s及び開口部221dの露出面、開口部522s及び開口部522dの露出面、開口部523s及び開口部523dの露出面、並びにチャネル層502の露出面にSiを導入する。Siの導入は、例えばイオン注入により行う。その後、熱処理により、導入したSiを活性化させる。この熱処理の温度は、例えば1000℃程度とする。
その後、図14(b)に示すように、第5の実施形態と同様にして、ソース電極505s及びドレイン電極505dを形成し、熱処理(例えばRTA)によりオーミック接触を得る。続いて、図14(c)に示すように、第5の実施形態と同様にして、保護膜212の形成以降の処理、例えばゲート電極205gの形成及びパッシベーション膜206の形成を行う。
そして、必要に応じて保護膜及び配線等を形成して、化合物半導体装置を完成させる。
なお、上記の化合物半導体層の積層構造は一例であり、電界効果トランジスタと機能すれば、化合物半導体層の積層構造は上記のものに限定されない。また、電界効果トランジスタを構成する化合物半導体層を積層することができるものであれば、基板はSiC基板に限定されない。例えば、サファイア基板、シリコン基板、GaN基板又はGaAs基板等を用いてもよい。基板が、導電性、半絶縁性又は絶縁性のいずれであってもよい。また、上記のソース電極及びドレイン電極の積層構造は一例であり、上記のものに限定されない。例えば、ソース電極及びドレイン電極が単層から構成されていてもよい。また、ソース電極及びドレイン電極の形成方法はリフトオフ法に限定されない。更に、化合物半導体層としてGaN系の化合物半導体層の他にGaAs系の化合物半導体層を用いてもよい。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、GaN系HEMTのディスクリートパッケージに関する。図15は、第8の実施形態に係るディスクリートパッケージを示す図である。
第8の実施形態では、図15に示すように、第2〜第7の実施形態のいずれかのGaN系HEMTのHEMTチップ1210の裏面がはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてランド(ダイパッド)1233に固定されている。また、ドレイン電極205d、405d又は505dに接続されたドレインパッド1226dに、Alワイヤ等のワイヤ1235dが接続され、ワイヤ1235dの他端が、ランド1233と一体化しているドレインリード1232dに接続されている。ソース電極205s、405s又は505sに接続されたソースパッド1226sにAlワイヤ等のワイヤ1235sが接続され、ワイヤ1235sの他端がランド1233から独立したソースリード1232sに接続されている。ゲート電極205gに接続されたゲートパッド1226gにAlワイヤ等のワイヤ1235gが接続され、ワイヤ1235gの他端がランド1233から独立したゲートリード1232gに接続されている。そして、ゲートリード1232gの一部、ドレインリード1232dの一部及びソースリード1232sの一部が突出するようにして、ランド1233及びHEMTチップ1210等がモールド樹脂1231によりパッケージングされている。
このようなディスクリートパッケージは、例えば、次のようにして製造することができる。先ず、HEMTチップ1210をはんだ等のダイアタッチ剤1234を用いてリードフレームのランド1233に固定する。次いで、ワイヤ1235g、1235d及び1235sを用いたボンディングにより、ゲートパッド1226gをリードフレームのゲートリード1232gに接続し、ドレインパッド1226dをリードフレームのドレインリード1232dに接続し、ソースパッド1226sをリードフレームのソースリード1232sに接続する。その後、トランスファーモールド法にてモールド樹脂1231を用いた封止を行う。続いて、リードフレームを切り離す。
(第9の実施形態)
次に、第9の実施形態について説明する。第9の実施形態は、GaN系HEMTを備えたPFC(Power Factor Correction)回路に関する。図16は、第9の実施形態に係るPFC回路を示す結線図である。
PFC回路1250には、スイッチ素子(トランジスタ)1251、ダイオード1252、チョークコイル1253、コンデンサ1254及び1255、ダイオードブリッジ1256、並びに交流電源(AC)1257が設けられている。そして、スイッチ素子1251のドレイン電極と、ダイオード1252のアノード端子及びチョークコイル1253の一端子とが接続されている。スイッチ素子1251のソース電極と、コンデンサ1254の一端子及びコンデンサ1255の一端子とが接続されている。コンデンサ1254の他端子とチョークコイル1253の他端子とが接続されている。コンデンサ1255の他端子とダイオード1252のカソード端子とが接続されている。また、スイッチ素子1251のゲート電極にはゲートドライバが接続されている。コンデンサ1254の両端子間には、ダイオードブリッジ1256を介してAC1257が接続される。コンデンサ1255の両端子間には、直流電源(DC)が接続される。そして、本実施形態では、スイッチ素子1251に、第2〜第7の実施形態のいずれかのGaN系HEMTが用いられている。
PFC回路1250の製造に際しては、例えば、はんだ等を用いて、スイッチ素子1251をダイオード1252及びチョークコイル1253等に接続する。
(第10の実施形態)
次に、第10の実施形態について説明する。第10の実施形態は、GaN系HEMTを備えた電源装置に関する。図17は、第10の実施形態に係る電源装置を示す結線図である。
電源装置には、高圧の一次側回路1261及び低圧の二次側回路1262、並びに一次側回路1261と二次側回路1262との間に配設されるトランス1263が設けられている。
一次側回路1261には、第9の実施形態に係るPFC回路1250、及びPFC回路1250のコンデンサ1255の両端子間に接続されたインバータ回路、例えばフルブリッジインバータ回路1260が設けられている。フルブリッジインバータ回路1260には、複数(ここでは4つ)のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dが設けられている。
二次側回路1262には、複数(ここでは3つ)のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cが設けられている。
本実施形態では、一次側回路1261を構成するPFC回路1250のスイッチ素子1251、並びにフルブリッジインバータ回路1260のスイッチ素子1264a、1264b、1264c及び1264dに、第2〜第7の実施形態のいずれかのGaN系HEMTが用いられている。一方、二次側回路1262のスイッチ素子1265a、1265b及び1265cには、シリコンを用いた通常のMIS型FET(電界効果トランジスタ)が用いられている。
(第11の実施形態)
次に、第11の実施形態について説明する。第11の実施形態は、GaN系HEMTを備えた増幅器に関する。図18は、第11の実施形態に係る増幅器を示す結線図である。
増幅器には、ディジタル・プレディストーション回路1271、ミキサー1272a及び1272b、並びにパワーアンプ1273が設けられている。
ディジタル・プレディストーション回路1271は、入力信号の非線形歪みを補償する。ミキサー1272aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号とをミキシングする。パワーアンプ1273は、第2〜第7の実施形態のいずれかのGaN系HEMTを備えており、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅する。なお、本実施形態では、例えば、スイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー1272bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路1271に送出できる。この増幅器は、高周波増幅器、高出力増幅器として使用することができる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
チャネル層と、
前記チャネル層の上方のキャリア供給層と、
前記キャリア供給層の上方のゲート電極と、
前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分を含むソース電極及び前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第2の部分を含むドレイン電極と、
を有し、
前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置。
(付記2)
前記チャネル層の前記ソース電極が接する領域及び前記ドレイン電極が接する領域に不純物が導入されていることを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記3)
前記不純物はSiであることを特徴とする付記2に記載の化合物半導体装置。
(付記4)
前記ソース電極は、前記キャリア供給層の上方の第3の部分を含み、
前記ドレイン電極は、前記キャリア供給層の上方の第4の部分を含むことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記5)
前記第1の部分と前記第3の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第1の孔を通じて電気的に接続されており、
前記第2の部分と前記第4の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第2の孔を通じて電気的に接続されていることを特徴とする付記4に記載の化合物半導体装置。
(付記6)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする電源装置。
(付記7)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする増幅器。
(付記8)
基板の上方にチャネル層を形成する工程と、
前記チャネル層の上方にキャリア供給層を形成する工程と、
前記キャリア供給層の上方にゲート電極を形成する工程と、
前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分を含むソース電極及び前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第2の部分を含むドレイン電極を形成する工程と、
を有し、
前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記チャネル層の前記ソース電極が接する領域及び前記ドレイン電極が接する領域に不純物を導入する工程を有することを特徴とする付記8に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記不純物はSiであることを特徴とする付記9に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記チャネル層を形成する工程の前に、
前記基板上にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上にバリア層を形成する工程と、
を有し、
前記チャネル層を前記バリア層上に形成し、
前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する工程は、
前記基板、前記バッファ層及び前記バリア層に開口部を形成して前記チャネル層の一部を露出する工程と、
前記開口部内に金属膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記8乃至10のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記ソース電極は、前記キャリア供給層の上方の第3の部分を含み、
前記ドレイン電極は、前記キャリア供給層の上方の第4の部分を含むことを特徴とする付記8乃至11のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する工程は、
前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通し、前記第3の部分まで達する第1の孔及び前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通し、前記第4の部分まで達する第2の孔を形成する工程と、
前記第1の孔を通じて前記第3の部分に電気的に接続されるように前記第1の部分を形成し、前記第2の孔を通じて前記第4の部分に電気的に接続されるように前記第2の部分を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記12に記載の化合物半導体装置の製造方法。
100、200、300、400、500、600、700:化合物半導体装置
102、202、502:チャネル層
104、204:キャリア供給層
105s、205s、305s、405s、505s:ソース電極
105d、205d、305d、405d、505d:ドレイン電極
105g、205g:ゲート電極
507:バッファ層
508:バリア層
631s、631d、731s、731d:不純物導入領域

Claims (9)

  1. チャネル層と、
    前記チャネル層の上方のキャリア供給層と、
    前記キャリア供給層の上方のゲート電極と、
    前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第1の部分と電気的に接続された第2の部分を含むソース電極と、
    前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第3の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第の部分と電気的に接続された第4の部分を含むドレイン電極と、
    を有し、
    前記第1の部分と前記第2の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第1の孔を通じて電気的に接続されており、
    前記第3の部分と前記第4の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第2の孔を通じて電気的に接続されており、
    前記第1の孔は、平面視で、前記ソース電極下において前記ソース電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成されており、
    前記第2の孔は、平面視で、前記ドレイン電極下において前記ドレイン電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成されており、
    前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 前記チャネル層の前記ソース電極が接する領域及び前記ドレイン電極が接する領域に不純物が導入されていることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  3. 前記不純物はSiであることを特徴とする請求項2に記載の化合物半導体装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする電源装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置を有することを特徴とする増幅器。
  6. 基板の上方にチャネル層を形成する工程と、
    前記チャネル層の上方にキャリア供給層を形成する工程と、
    前記キャリア供給層の上方にゲート電極を形成する工程と、
    前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第1の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第1の部分と電気的に接続された第2の部分を含むソース電極及び前記キャリア供給層との間で前記チャネル層を挟む第3の部分及び前記キャリア供給層の上方に前記第の部分と電気的に接続された第4の部分を含むドレイン電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1の部分と前記第2の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第1の孔を通じて電気的に接続され、
    前記第3の部分と前記第4の部分とが、前記チャネル層及び前記キャリア供給層を貫通する第2の孔を通じて電気的に接続され、
    前記第1の孔は、平面視で、前記ソース電極下において前記ソース電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成され、
    前記第2の孔は、平面視で、前記ドレイン電極下において前記ドレイン電極の両縁のうち前記ゲート電極から遠い方の縁に偏倚して形成され、
    前記キャリア供給層のバンドギャップは前記チャネル層のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  7. 前記チャネル層の前記ソース電極が接する領域及び前記ドレイン電極が接する領域に不純物を導入する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  8. 前記不純物はSiであることを特徴とする請求項7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  9. 前記チャネル層を形成する工程の前に、
    前記基板上にバッファ層を形成する工程と、
    前記バッファ層上にバリア層を形成する工程と、
    を有し、
    前記チャネル層を前記バリア層上に形成し、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する工程は、
    前記基板、前記バッファ層及び前記バリア層に開口部を形成して前記チャネル層の一部を露出する工程と、
    前記開口部内に金属膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
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