JP6370703B2 - シートの転写装置 - Google Patents

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本発明は、弾性を備えたシート片を、伸長状態を維持したままで、他の部材又は装置に転写するためのシートの転写装置に関する。
本出願人は先に、通気性シートの保持装置を提案した(特許文献1参照)。この保持装置は、弾性を備えた通気性シートを伸長状態で保持するセグメントを有している。この装置においては、連続して供給される通気性シートを、伸長した状態でセグメントに係止するとともに、その伸長状態を保持したまま該通気性シートを所定長さに切断する。切断後の通気性シートは引き続きセグメントに保持され、その後に該通気性シートが使い捨ておむつ等の他の部材に受け渡される。このセグメントには、通気性シートと面接触して該通気性シートを伸長状態に保持する一対の係止片が設けられている。係止片としては例えば、母材の表面に、金属材料又は非金属材料を溶射して該表面に形成された粗化被膜を有する溶射部材が用いられる。
更に、本出願人は、弾性を備えたシート片を、伸長状態を維持したままで、他の部材又は装置に転写するためのシートの転写装置として、保持ヘッドの保持表面に、シート片の伸長方向に沿う端部域を係止する一対の係止部を設けたものも提案した(特許文献2,3参照)。
特開平9−294769号公報 特開2011−126660号公報 特開2011−126661号公報
特許文献1記載の保持装置によれば、弾性を備えた通気性シートの伸長状態を、簡単な構造で維持することができるという利点がある。しかし、係止片として上述の溶射部材を用いた場合、該溶射部材の粗化被膜が次第に摩耗していき、係止力が低下する傾向にある。そのような場合には、溶射部材を交換する必要があるが、溶射部材は高価な材料なので、頻繁に交換することは経済的でない。
特許文献2の装置においても、保持ヘッドの一対の係止部が溶射部材等により形成されている。そのため、保持ヘッドに保持したシート片を他の部材や装置に転写する際に、溶射部材の粗化被膜が、他の部材や装置に接触して剥がれたり、トランスファーロール等の表面を削る問題がある。
特許文献3の装置においては、保持ヘッドに、特許文献2の係止部と同様の係止部を、保持ヘッドの他の領域との間に段差を設けて形成しており、それによって、溶射部材が、他の部材や装置に接触することによる不都合が軽減される。しかし、段差を設けることによって、溶射部材による保持力が低下し、保持ヘッドに保持させるシート片の性状等によっては、溶射部材上のシート片に浮きが生じ、該シート片を他の部材や装置に転写するときに転写がスムーズに行えないことがある。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るシートの転写装置を提供することにある。
本発明は、軸回りに回転可能な複数の保持ヘッドを有し、個々の保持ヘッドの保持表面に伸長状態で保持された、弾性を備えたシート片を、該伸長状態を維持したままで他の部材又は装置に転写するシートの転写装置であって、前記保持ヘッドは、前記保持表面に前記シート片を吸着するための上面吸引孔を有し、該シート片の伸長方向に対応するヘッド長手方向における前記保持表面の両端より外方に、前記保持表面に対して角度を有する傾斜面と、該傾斜面よりも該角度が大きい垂直端面を有し、該傾斜面に、該シート片の端部域を吸着又は係止する端部吸引孔又は端部係止部を有しており、前記端部吸引孔は、前記上面吸引孔の開口部とは独立した開口部を有している、シートの転写装置を提供するものである。
本発明のシートの転写装置によれば、溶射部材等の接触による不都合を回避しつつ、弾性を備えたシート片を、その伸長状態を安定に維持した状態で他の部材等に転写することができる。
図1は、本発明のシートの転写装置の一実施形態を示す模式図である。 図2(a)は、シート片を示す一部破断斜視図であり、図2(b)は、毎葉のシート片に裁断される前の連続シートの一部を示す一部破断斜視図である。 図3は、図2(a)に示すシート片を用いて形成された製品の一例を示す使い捨ておむつの一部破断要部拡大図である。 図4(a)は、保持ヘッドを示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示す保持ヘッドをその保持表面側から見た平面図である。 図5(a)は、図4(b)のV−V線断面図であり、保持ヘッドが、図2(a)に示すシート片を伸長状態で保持している状態を示す図であり、図5(b)は、図4(b)のV−V線断面図である。 図6は、保持ヘッドを構成する脱着部材及びヘッド本体を分離状態で示す斜視図である。 図7は、保持ヘッドに保持されたシート片が、資材シートに転写される直前の状態を、保持ヘッドの保持表面側から見た図である。 図8は、本発明のシートの転写装置の他の実施形態の要部を示す図〔図5(b)相当図〕である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明のシートの転写装置の第1実施形態が示されている。同図に示す装置1は、連続搬送される帯状の連続シート2を間欠的に切断する切断手段3と、複数の保持ヘッド5を有し、切断により生じたシート片21を、該保持ヘッド5に保持して搬送しつつ、各シート片21の平面に垂直な軸線Pの周りに90度回転させる反転装置4と、90度回転させたシート片21を反転装置4の保持ヘッド5から受け取りつつ、他の部材である帯状の資材シート72に接合する転写手段7とを備えている。
装置1においては、反転装置4よりも上流側に、帯状の連続シート2の製造装置(図示せず)が備えられている。この製造装置から搬送されてきた連続シート2が、案内ロールや方向変換ロール(何れも図示せず)等によって案内されて、反転装置4に連続的に供給されるようになされている。
反転装置4は、図1に示すように、図1中矢印R1方向に回転する略筒状の回転ドラム41を備え、該回転ドラム41は、その周面部に複数の保持ヘッド5を備えている。保持ヘッド5は、回転ドラム41の回転方向R1に沿って一方向に移動するようになっている。保持ヘッド5は保持表面5aを有し、該保持表面5a上に、帯状の連続シート2が切断されて生じた毎葉のシート片21を保持し、その状態で、矢印R1方向に回転してシート片21を同方向に搬送可能になされている。
装置1においては、図1に示すように、回転ドラム41の周面部上に帯状の連続シート2が供給されるようになされており、該連続シート2が、回転ドラム41の周面上を、保持ヘッド一つ分程度移動した辺りに、切断手段としてのカッター3が配置されている。カッター3は、回転ドラム41の回転方向に沿って前後隣り合う保持ヘッド5間に差し込まれて、連続シート2をその幅方向にわたって裁断するように構成されている。移動する保持ヘッド5との干渉が起こらないようにするために、カッター3は、回転ドラム41の回転面内において円軌道又は楕円軌道を描くように往復運動する。楕円軌道の場合には、回転ドラム41の半径方向が楕円の長軸となる。
反転装置4における保持ヘッド5は、それぞれ、保持表面5aに略垂直な軸線の周りに90度回転し、それにより、保持ヘッド5の保持表面5aに保持されたシート片21が、該シート片21の平面、すなわち保持表面5aに垂直な軸線Pの回りに90度回転するようになされている。なお、軸線Pの回りの回転は、90度には限定されず、必要に応じて角度を変更してもよい。
また、各保持ヘッド5は、図1中矢印R1方向に回転しながら、隣り合う保持ヘッド間の距離(保持ヘッド5が回転ドラム41の回転方向である一方向に移動する軌跡に沿って測定した距離)が短縮又は伸長するようになされている。即ち、各保持ヘッド5が、連続シート2の導入部Aから切断手段3による切断部Bをやや越えるまでの範囲を移動する間においては、各保持ヘッド5は、その保持表面5aに垂直な方向から見たときの該保持ヘッドの長手方向を回転ドラム41の周方向に向けて、相互間の間隔がほぼなくなる程度に近接しているが、前記のカッター3による切断部Bをやや越えた辺りから、保持ヘッド間の距離が僅かに広がり、その状態で、上述したヘッドの90度の回転が始まり、90度の回転途中から保持ヘッド間の距離がさらに増加する。そして、保持ヘッド間の距離が当初よりも増加した状態でシート片21の転写が行われる。
転写後のシート片21は加工物の構成部材の一つとして機能する。本製造方法においては、サイズや機能等が相違する複数種類の加工物を加工できることが好ましい。この場合、回転方向R1に沿って隣り合うシート片21の距離は、加工物の種類に応じて様々であるので、隣り合う保持ヘッド間の距離は、連続シート2の導入部Aにおける距離に比べて減少又は増加のどちらにも変化が可能であり、所望の間隔にリピッチできることが好ましい。ここで、隣り合う保持ヘッド間の距離とは、回転方向R1に沿って隣り合う保持ヘッドにおいて向かい合う端部間の距離のことである。
シート片21の転写の完了後、保持ヘッド5は、連続シート2の導入部Aに戻るまでの間に、保持ヘッド間の距離が減少する。また、その間に、各保持ヘッド5が、それぞれ保持表面5aに略垂直な軸線の周りに90度回転する。このときの回転方向は、シート片21を受け渡す前の保持ヘッド5の回転方向と逆方向であり、この回転によって保持ヘッド5は、元の位置及び状態に戻る。また、導入部Aに戻るまでの回転は、シート片21を受け渡す前の保持ヘッド5の回転方向と同じ方向で行なってもよい。
反転装置4における保持ヘッド5間の距離の変更及び保持ヘッド5の90度の回転は、それぞれ公知の方法及び装置を用いて実施することができる。例えば、保持ヘッド5間の距離の変更及び保持ヘッド5の回転方法(及び装置)としては、特開昭63−317576号公報、特開2003−135517号公報、特開平3−22651号公報等に記載の方法や装置を用いることができる。また、反転装置4に設ける保持ヘッド5の移動を、同軸の回転軸を有し、該回転軸とは反対側の端部又はその近傍が各保持ヘッドに連結された複数のアーム(図示せず)を回転させることによって行ってもよい。この場合、それぞれのアームの回転速度を、各アームの回転軸に連結したサーボモータ等により個別に制御してもよい。保持ヘッド5を保持表面5aに略垂直な軸線の回りに90度回転させる手段としては、保持ヘッド5の軌道の近傍にカム溝を設け、そのカム溝に、各保持ヘッドに連結した従動節の突起を挿入し、該保持ヘッド5が移動するに伴って生じる従動節の往復運動を、公知の手法によってヘッドの回転運動に変換する方法が挙げられる。カムには、円筒溝カム等を用いることができる。また、カム溝を設ける代わりに凸条部を設け、これに従動節を摺接させることもできる。
本実施形態の装置1において、シート片21の転写は、資材シート72の表面の所定位置に予め塗布された接着剤(図示せず)によって行われる。資材シート72に接着剤を塗布するのに代えて、又は資材シート72に接着剤を塗布すると共に、連続シート2の所定位置に接着剤を塗布し、シート片21が、この接着剤を介して資材シート72に固定されるようにしても良い。あるいは、接着剤に代えて、又は接着剤とともに、転写手段7に備えられたロール71として吸引ロールを用いることによっても転写を行うことができる。更に、その他の公知の転写手段を特に制限なく用いることもできる。
ロール71は、図1中R2方向に所定速度で回転している。ロール71として吸引ロールを用いる場合には、該吸引ロール71は、ロール内部の空気を吸引して負圧状態に保持することにより、その周面上に、資材シート72を介してシート片21を受け取る。吸引ロール71にはその周面に多数の孔が形成されている。この孔は吸引手段(図示せず)に接続されている。吸引手段を作動させることで、吸引ロール71は、その周面から内部に向けて空気を吸引できるようになっている。
図2(a)には、本装置1によって転写する対象となるシート片21の斜視図が示されている。シート片21は、長手方向aとそれに直交する幅方向bを有する矩形状のものである。シート片21は、矩形の基材シート21aを二つ折りして2枚重ねとし、2枚のシート間に糸ゴム等からなる複数本の弾性部材21bを伸長状態で接合固定したものである。弾性部材21bは、基材シート21aの長手方向aの全域にわたって一方向へ延びるように配設された第1の弾性部材211bと、基材シート21aの長手方向aの前部域及び後部域にのみ一方向へ延びるように配設された第2の弾性部材212bとの2種類を含んでいる。第2の弾性部材212bは、基材シート21aの長手方向aの中央域では、非弾性化されている。
二つ折りされた基材シート21aは、該基材シート21aどうしの対向面が、弾性部材21bに塗布された接着剤によって接合されている。つまり、シート片21においては、二つ折りされた基材シート21aと弾性部材21bとの三者が、該弾性部材21bの存在する部位において接合されている。弾性部材21bが存在しない部位においては、二つ折りされた基材シート21aは非接合状態になっている。このような接合状態になっていることで、シート片21は、柔らかく通気性の良好な伸縮シートとなる。尤も、基材シート21aに接着剤を塗布して、弾性部材21bが存在しない部位においても、二つ折りされた基材シート21aが接合状態となっていても構わない。
また、シート片21をその幅方向bに沿ってみたとき、該シート片21は、弾性部材21bが配されている部位(以下「弾性部位」という。)23と、それぞれ弾性部材21bが配されていない部位である、弾性部位23を挟む転写時前方部位24f及び転写時後方部位24rとを備えている。弾性部位23、転写時前方部位24f及び転写時後方部位24rは、いずれもシート片21の長手方向aに沿って延びている。転写時前方部位24fは、保持ヘッド5上に保持されたシート片21が転写される際に、最初に、資材シート72(他の部材)上に移行する部位であり、転写時後方部位24rは、保持ヘッド5上に保持されたシート片21が転写される際に、最後に、資材シート72(他の部材)上に移行する部位である。
基材シート21aは、不織布や紙等の繊維シートや成形フィルムから構成されている。基材シート21aが繊維シートから構成されている場合には、シート片21は一般に通気性を有している。基材シート21aが成形フィルムから構成されている場合には、一般に通気性は有さないが、該フィルムに巨視的な開孔を施すことや、フィルムの構成原料及び製造方法によって微視的な細孔を形成し、難透液性ではあるが透気性を付与するようにして通気性を付与してもよい。またシート片21は、伸長状態で配設された弾性部材21bの作用によって、該弾性部材21bの延びる方向に沿って伸縮可能になっている。その結果、シート片21は、弾性を備え、かつ通気性を有するものとなっている。このようなシート片21は、例えば、図3に示すように、これを使い捨ておむつのウエスト部に配設することで、該おむつのフィット性の向上に寄与するものとなる。特にシート片21が通気性を有する場合には、おむつのフィット性が向上するだけでなく、蒸れ防止効果も向上する。図3に示す使い捨ておむつは、液透過性の表面シート81と、液不透過性又は撥水性の裏面シート82との間に吸収体83を有し、着用時に着用者の背側に配される部位の左右両側部に一対のファスニングテープ84,84を備えた展開型の使い捨ておむつである。ファスニングテープ84は、それぞれ、立体ギャザー形成用のシート86と裏面シート82との間に固定される固定部84bを有し、シート片21は、その長手方向aの両端部が、両ファスニングテープ84の固定部84bと重なるように配置されている。なお、図3には、シート片21の転写が上手くいかずに、シート片21の一部に折れが生じた状態を示してあるが、本発明によれば、シート片21に、そのような折れが生じることを防止することができる。ファスニングテープ84の固定部84bは、立体ギャザー形成用のシート86を無くして、表面シート81と裏面シート82との間に固定することも好ましい。
シート片21は、その長手方向aである、弾性部材21bの延びる方向に沿って伸縮可能になっているが、該方向と直交する幅方向bには伸縮性を有していない。しかし、シート片21が弾性部材21bの延びる方向と直交する方向bに伸縮性を有していることは何ら妨げられない。その場合には、弾性部材21bの延びる方向aの伸縮力の方が、該方向と直交する幅方向bにおける伸縮力よりも高い方が、本発明の効果が一層際立つ。
図2(b)は、毎葉のシート片21に裁断される前の連続シート2の一部を示す斜視図である。連続シート2は、第2の弾性部材212bを、その長さ方向にほぼ二分する位置Cにおいて、連続シート2の延びる方向と直交する方向にわたって裁断される。
図4(a)及び図4(b)には、本装置1に備えられている保持ヘッド5が示されている。保持ヘッド5は、その上面に保持表面5aを備えている。保持ヘッド5は、シート片21の長手方向a、即ちシート片21の伸長方向に対応するヘッド長手方向Xと、シート片21の幅方向b、即ちシート片21の伸長方向と直交する方向に対応するヘッド幅方向Yとを有している。ヘッド幅方向Yは、保持ヘッド5を保持表面5a側から平面視したときに、ヘッド長手方向Xと直交する方向でもある。保持ヘッド5は、ヘッド長手方向Xにおける保持表面5aの両端に位置する一対の第1の辺51,51と、ヘッド幅方向Yにおける保持ヘッド5の両端に位置する一対の第2の辺52,52とを有している。保持ヘッド5は、ヘッド長手方向Xに長い略矩形の平面視形状を有する。保持表面5aは、その幅方向Yに沿って緩やかな凸状に湾曲している。保持表面5aは、その長手方向Xに沿って直線状に形成されているが、それに代えて緩やかな凸状に湾曲していてもよい。
図4(a)及び図4(b)に示すように、保持ヘッド5の保持表面5aは、該保持表面5aにシート片21を吸着するための上面吸引孔53,54を有している。詳細には、保持表面5aは、第1の辺51に沿って延びる所定幅の上面端部域5c,5cと、上面端部域5c,5cどうし間に位置する上面中央域5bとを有し、上面端部域5c,5cには、図5(a)に示すように、シート片21の長手方向a(伸長方向)の端部近傍域26を吸着して保持するための複数の吸引孔53が形成され、上面中央域5bには、シート片21の長手方向a(伸長方向)における端部近傍域26どうし間を吸着して保持するための複数の吸引孔54が形成されている。
上面端部域5cの吸引孔53は、図4(b)に示すように、ヘッド幅方向Yに沿って複数の吸引孔53が直列してなる吸引孔列をヘッド長手方向Xに複数列形成しており、より具体的には、第1〜第3の3列の吸引孔列A1〜A3を形成している。上面中央域5bの吸引孔54も、ヘッド幅方向Yに沿って複数の吸引孔54が直列してなる吸引孔列A4をヘッド長手方向Xに複数列形成している。図5(a)及び図5(b)には、保持ヘッド5のヘッド長手方向Xの一端側のみを示したが、保持ヘッド5は、ヘッド幅方向Yに沿う中央線CLを挟む両側が左右対称の構成を有している。
図4(a)及び図5(a)に示すように、保持ヘッド5は、シート片21の長手方向a(伸長方向)に対応するヘッド長手方向Xにおける保持表面5aの両端51より外方に、該シート片21の折り曲げられた端部域27を吸着する端部吸引孔55を有している。詳細には、保持ヘッド5は、ヘッド長手方向Xにおける保持表面5aの両端51より外方に、保持表面5aに対して角度を有する非平行面57を有しており、該非平行面57に端部吸引孔55を有している。より詳細には、非平行面57として、保持表面5aに対して角度を有する傾斜面57bと、該傾斜面57bよりも該角度が大きい垂直端面57aとを有しており、傾斜面57bに端部吸引孔55を有している。傾斜面57bは、ヘッド長手方向Xに沿い且つヘッド幅方向Yに直交する鉛直断面において、保持表面5aに対する角度θ1〔図5(b)参照〕が、好ましくは10°以上90°未満であり、より好ましくは20°以上85°未満であり、更に好ましくは30°以上80°未満である。垂直端面57aは、保持表面5aに対して略垂直な垂直端面57aであり、ヘッド長手方向Xに沿い且つヘッド幅方向Yに直交する鉛直断面において、保持表面5aに対する角度θ2〔図5(b)参照〕が、80°以上100°以下であり、好ましくは85°以上95°以下であり、更に好ましくは90°である。
また、傾斜面57bの、シート片21の長手方向a(伸長方向)に沿って測定した長さLbは、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。
端部吸引孔55は、保持表面5aに開口する上面吸引孔53,54の開口部とは独立した開口部を有している。即ち、特許文献2の図4に示される溝部41eのように、保持表面と該保持表面に対して角度を有する非平行面とに連続して開口する開口部を形成するものは、本発明における端部吸引孔に該当しない。
保持表面5aに開口する吸引孔53,54とは独立の開口部を有する端部吸引孔55を設けることにより、シート片21の保持表面5aを覆う部分を透過した空気が端部吸引孔55に流入することによる、端部吸引孔55の保持力低下を防止することができる。
端部吸引孔55は、保持ヘッド5の厚み方向Zにおける、保持表面5aからの距離H3〔図5(a)参照〕が、好ましくは0mm以上20mm以下、より好ましくは0mm以上5mm以下である。図5(a)に示す例では、距離H3は0mm超20mm以下となっている。
端部吸引孔55は、図4(a)に示すように、ヘッド幅方向Yに沿って複数の吸引孔54が直列してなる端部吸引孔列A5を形成している。端部吸引孔列A5を構成する複数の端部吸引孔55と第1〜第3吸引孔列A1〜A3のそれぞれを構成する複数の吸引孔53とは、図4(b)に示すように、ヘッド幅方向Yにおける同じ位置に形成されており、ヘッド幅方向Yの同じ位置に形成された端部吸引孔55とそれに隣接する第1吸引孔列A1の吸引孔53とは、図5(a)に示すように、共通する基部58からY字状に分岐している。すなわち、端部吸引孔55は、上面吸引孔53,54の開口部とは独立した開口部を有しているが、上面吸引孔とは、保持ヘッド5の内部において連通していても構わない。
図4(a)及び図5(b)に示すように、本実施形態における保持ヘッド5は、シート片21の長手方向a(伸長方向)に対応するヘッド長手方向Xにおける保持表面5aの両端51より外方に、該シート片21の折り曲げられた端部域27を係止する端部係止部59を有している。詳細には、非平行面57としての傾斜面57bに、端部係止部59を有している。端部係止部59は、傾斜面57b(非平行面57)を形成する部材に、例えば、機械的面ファスナのフック部材(オス部材)を取り付けて形成することができる。また、母材の表面に、金属材料又は非金属材料を溶射して該表面に粗化被膜を形成した溶射部材を、傾斜面57b(非平行面57)を形成する部材に固定して形成することもでき、その溶射部材としては、例えば、例えばアルミからなる母材の表面に、メタルやセラミックス等の如き多種類の金属材料又は非金属材料を溶射して該表面に形成された粗化被膜を有する溶射部材(登録商標名、タックフリーコーティング部材)が挙げられる。溶射部材は、保持ヘッド5の一部として、該保持ヘッドと一体に形成されていてもよく、例えば着脱可能な別部材として保持ヘッドに取り付けられてもよい。端部係止部59は、その凹凸面による摩擦力でシート片を保持するようにしたものである。
端部吸引孔55は、シート片21の幅方向bにおいて、弾性部位23の同方向の全長に亘るように分散していることが好ましい。また、端部係止部59も、シート片21の幅方向bにおいて、弾性部位23の同方向の全長に亘る長さに形成されていることが好ましく、シート片21の幅方向の全長に亘る長さに形成されていることが好ましい。
端部係止部59は、シート片21の長手方向a(伸長方向)に沿う方向の長さH2〔図5(b)参照〕が、好ましくは0mm超、より好ましくは5mm以上であり、また、好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下であり、また、好ましくは0mm超50mm以下、より好ましくは5mm以上30mm以下である。
本実施形態における保持ヘッド5は、非平行面57としての傾斜面57bに、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する端部係止部59が設けられている一方、保持表面5aには、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する係止部が設けられていない。また、本実施形態における保持ヘッド5においては、保持表面5aに段差が形成されていない。詳細には、保持表面5aにおける、上面端部域5c,5cの表面と上面中央域5bの表面とは、滑らかに連なっており、これらの領域間に段差は存在していない。
本実施形態の保持ヘッド5においては、図6に示すように、端部吸引孔55又は端部係止部59は、保持ヘッド5に脱着自在に固定される脱着部材65に設けられている。詳細には、保持ヘッド5は、ヘッド本体部61と該ヘッド本体部61に脱着自在に固定される一対の脱着部材65,65を備えている。脱着部材65は、螺子、ボルト等の締結部材6
6によって、ヘッド本体部61に固定されている。従って、この螺子等66を取り外すことにより、脱着部材65を、同一構成の新しい脱着部材65や、端部吸引孔55及び第1吸引孔列A1を構成する吸引孔53に対する負圧の分配比等が異なる他の脱着部材に交換することもできる。
ヘッド本体部61は、保持ヘッド5における、脱着部材65以外からなる部分である。本実施形態におけるヘッド本体部61は、保持表面5aにおける上面中央域5bを形成する中央域形成部材62と、一対の脱着部材65及び中央域形成部材62によって上端開口部が閉鎖されるトレー状の台座部63とを備えている。台座部63には、外部の吸引手段(吸引ポンプ等、図示せず)に通じる吸引本管61aが接続されている。中央域形成部材62も、一対の脱着部材65と同様に、螺子、ボルト等の締結部材(図示せず)によって台座部63に固定されており、それによって、保持ヘッド5の内部に、減圧可能な空間64が形成されている。そして、外部の吸引手段を作動させると、空間64内が減圧され、空間64と保持表面5aとの間を連通する吸引孔53,54によって、シート片21が、保持表面5aに保持されると共に、空間64と傾斜面57bとの間を連通する端部吸引孔55によって、シート片21の折れ曲がった端部域27が、傾斜面57bに吸引されて保持される。
以上の構成を有する装置1を用いたシート片21の転写方法について説明する。図2(b)に示す連続シート2を、上述した方向変換ロール等によって案内して、矢印R1方向に規則的に回転する回転ドラム41に供給する。この時点において、連続シート2には張力が加えられており、該連続シート2は伸長状態になっている。連続シート2は、その伸長状態が維持されたままで保持ヘッド5に保持される。この時点における、連続シート2の保持は、保持表面5aの吸引孔53,54による吸引によって達成される。そして、連続シート2は、保持ヘッド5よって保持された状態でカッター3の位置まで搬送され、該カッター3の切断刃によって、長手方向において間欠的に、かつそれぞれの切断箇所において幅方向の全域にわたって切断される。連続シート2の切断によって生じたシート片21の長さは、保持ヘッド5の保持表面5aのヘッド長手方向Xの長さよりも長くなっている。
切断によって生じたシート片21は、その長手方向a(すなわちシート片21の伸長方向)を、保持ヘッド5のヘッド長手方向Xに一致させて、該保持表面5aに保持される。具体的には、シート片21は、保持表面5aに開口する上面吸引孔53,54によって保持表面5aに保持されると共に、図5(a)に示すように、保持表面5aから延出し、傾斜面57bに沿うように折れ曲がったシート片21の端部域27が、傾斜面57bに開口する端部吸引孔55によって傾斜面57bに吸着されるとともに、該傾斜面57bに形成された端部係止部59に係止される。これにより、シート片21は、伸長状態を維持したまま、保持ヘッド5によって安定に保持される。また、シート片21を、伸長方向に連続する連続シート2として保持ヘッド5上に導入した後、該連続シート2を、隣り合う保持ヘッド5,5どうし間に挿入されるカッター3の切断刃で切断することによって、切断後のシート片21の端部域27を、一層確実に傾斜面57bに沿うように折れ曲がらせることができ、端部吸引孔55及び端部係止部59の一方又は双方による端部域27の保持が一層確実に達成される。
シート片21は、保持ヘッド5に保持されたまま搬送され、搬送途中において、保持ヘッド5の回転により、シート片21の平面に垂直な軸線Pの周りに90度回転する。90度回転したシート片21は、保持ヘッド5間のピッチが、保持表面5aに垂直な方向から見たときの該ヘッドの長手方向を回転ドラム41の周方向に向けている状態に比べて、保持ヘッド5が90度回転して、保持表面5aに垂直な方向から見たときの該ヘッドの幅方向が回転ドラム41の周方向に向いている状態の方が増加される。そして、保持ヘッド5間の距離が増加された状態において、保持ヘッド5によって搬送されたシート片21は、転写手段7に備えられたロール71の位置において、別途供給された資材シート72の表面に受け渡される。これによってシート片21は、その90度回転前の幅方向(短手方向)を、資材シート72の長手方向に一致させて、該資材シート72の長手方向に所定間隔をおいて規則的に配置される。この場合、連続シート2(シート片21)及び/又は資材シート72の表面に接着剤を予め塗布しておき、両者を接着固定するのが好ましい。
図7には、保持ヘッド5の90度の回転が完了して、該保持ヘッド5に保持されたシート片21が、資材シート(図示せず)に転写される直前の状態が示されている。同図中、矢印R1の方向は、回転ドラム41(図1参照)の回転方向R1のことである。この状態においては、保持ヘッド5の向きは、保持表面5aにおける第1の辺51の長さ方向に沿う方向(図4のY方向)が、資材シート72の搬送方向R2(図1参照)と一致している。
シート片21の資材シート72への転写に際しては、保持ヘッド5の上面吸引孔53,54による吸引及び端部吸引孔55による吸引を停止する。全ての吸引を停止するのに代えて、吸引孔53又は吸引孔54による吸引のみ、あるいは端部吸引孔55の吸引のみを、停止することもできる。この操作によって、吸引によるシート片21の保持ヘッド5への保持が解除されるか、又は保持力が低下し、保持ヘッド5によるシート片21の保持力が低下する。ロール71として吸引ロールを用いる場合には、吸引孔53〜55等の吸引の停止と同期させて、該ロール71を、その周面から内部に向けて吸引する操作を行ってもよい。また、吸引孔53〜55の吸引の停止後に、吸引孔53〜55からのエアブローにより、積極的にシート片21を資材シート72へ転写することもできる。
このような操作によって、保持ヘッド5から転写手段7のロール71に向けたシート片21の転写が確実に行われる。
シート片21は、長手方向aにそって弾性部材21bが配されているため、該シート片21を保持ヘッド5に伸長状態で保持し、その状態で資材シート72に転写しようとしても、その保持が不充分であると、シート片21の一部に捲れが生じることがあり、図3に示すように、一部が捲れたシート片21がそのまま使い捨ておむつ1に組み込まれてしまうと、折れの程度が大きい場合にはシート片21により達成すべき伸縮性能が十分に得られないことがある。これに対して、本実施態様のように、折れ曲がった端部域27を吸着する端部吸引孔55や折れ曲がった端部域27を係止する端部係止部59を設けることで、弾性を備えた高通気性のシート片21を、その伸長状態を安定に維持しながら他の部材等に転写することができ、シート片21にそのような捲れ等が生じることを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態における保持ヘッド5の保持表面5aには、前述したとおり、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する係止部が設けられていない。そのため、溶射による粗化被膜を有する係止部が、他の部材や装置に接触することによる、溶射部材の摩耗、溶射部材の剥がれ、トラスファーロール等の他の部材や装置の削れ等の不都合を軽減することができる上に、保持表面5aに段差を設ける必要もないので、保持表面5aに段差を設けることによる保持力の低下等を防止ないし軽減することができる。
また、本実施形態においては、傾斜面57bに、端部吸引孔55及び端部係止部59の両者を設けているため、端部係止部59による係止が、端部吸引孔55による吸引により一層確実に達成される。そのため、弾性部材を備えたシート片21を、その伸長状態を安定に維持した状態で一層確実に他の部材等に転写することができる。
また、本実施形態で転写対象としたシート片21は、図7に示すように、特許文献2の図2に示されるシート片21とは異なり、シート片21を転写する際に、弾性部位23より前方に位置する非弾性部位である転写時前方部位24fの幅が極めて小さい。弾性部位23の前方に位置する転写時前方部位24fの幅が小さいと、前述したシート片21の捲れや折れが生じ易くなるが、本実施形態によれば、転写時前方部位24fの幅を小さくしても、そのような捲れや折れの問題が生じにくくなる。そのため、弾性部位23以外の部分を小さくすることにより、シート片21を用いた製品の製造コストを削減することも可能となる。なお、転写時前方部位24fは、シート片21の幅方向bにおける長さL4が、シート片21の同方向の全長L2の0%以上45%以下であることが好ましく、該全長L2の0%以上15%以下であることが更に好ましい。また、弾性部位23は、シート片21の幅方向bにおける長さL3が、シート片21の同方向の全長L2の40%以上100%以下であることが好ましく、該全長L2の65%以上80%以下であることが更に好ましい。
資材シート72としては、例えば不織布等の繊維シートや成形フィルム等を用いることができる。資材シート72の幅は、特に制限はないが、一般にシート片21の長手方向の長さと一致しているか、それよりも大きくなっている。
以上の説明は、本実施形態の装置1を、帯状の連続体からなる連続シート2から毎葉のシート片21を製造し、該シート片21を資材シート72上に配置する工程に適用したものである。本装置1は、多様な用途に使用可能であるが、特に使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造に好適に用いられる。具体的には、図3に示す使い捨ておむつ8のように、ウエストまわりに配置される弾性シートとして、上述のシート片21を用いるとともに、使い捨ておむつの外面を構成する裏面シート82又はおむつの内面を構成する表面シート81として、上述の資材シート72を用い、本実施形態の装置1によって、資材シート72上にシート片21を配置し、その後に、吸収体83及び表面シート81又は裏面シート82を順次配置することで、使い捨ておむつを製造することができる。
次に、本発明の第2〜第3実施形態のシートの転写装置について説明する。
第2〜第3実施形態においては、主に第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、第1実施形態と同様とすることができる。
図8に示すように、第2実施形態の装置における保持ヘッド5Aには、第1実施形態の装置の保持ヘッドと同様の端部係止部59が設けられている一方、端部吸引孔55が設けられていない。第3実施形態の装置における保持ヘッド(図示せず)には、第1実施形態の装置の保持ヘッドと同様の端部吸引孔55が設けられている一方、端部係止部59が設けられていない。
第2実施形態の装置によれば、弾性を有するシート片21の折れ曲がった端部域27〔図5(a)参照〕を端部係止部59が係止することによって、弾性部材を備えたシート片21を、その伸長状態を安定に維持した状態で一層確実に他の部材等に転写することができる。また、第3実施形態の装置によれば、弾性を有するシート片21の折れ曲がった端部域27〔図5(a)参照〕を端部吸引孔55により吸引して保持することによって、弾性部材を備えたシート片21を、その伸長状態を安定に維持した状態で一層確実に他の部材等に転写することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記の実施形態に制限されない。例えば前記の第1〜第3実施形態においては、保持表面5aの上面端部域5c及び上面中央域5bに吸引孔53,54を設けたが、何れの実施形態についても、上面端部域5cの吸引孔53又は上面中央域5bの吸引孔54の一方又は双方を省略することもでき、また、端部吸引孔55による吸引及び端部係止部59による係止の一方又は双方のみで、シート片21を確実に保持できる場合には、両者を省略することもできる。
また、前記実施形態においては、保持ヘッド5に保持されたシート片21が資材シート72に転写されるまでの間に、該保持ヘッド5が、保持表面5aに垂直な軸線Pの回りに回転するようになされており、かつ隣り合う保持ヘッド5の距離が短縮又は伸長するようになされていたが、これに代えて、これらの動作のうちの一方のみが行われてもよい。
また、前記実施形態においては、保持ヘッド5に保持されたシート片21を、他の部材である資材シート72に転写したが、これに代えて、該シート片21を、転写装置1とは別途に設けられた他の装置に転写してもよい。また、弾性を備えたシート片は、基材シート21aを二つ折りして2枚重ねとしたものに代えて、不連続の別々の2枚のシート間に、弾性部材を伸長状態で接合固定したものであっても良く、また、3枚以上のシートが積層されており、その何れかのシート間に弾性部材が固定されているものであっても良い。
また、吸引孔53〜55を共通する空間64に接続するのに代えて、吸引孔53、吸引孔54及び端部吸引孔55のぞれぞれに、吸引ポンプ等の吸引手段(図示せず)に接続することもできる。吸引手段による吸引の程度を調整することで、吸引孔53、吸引孔54及び端部吸引孔55の何れか1以上の吸引力を可変とすることができる。また、吸引孔53が接続されている吸引系統と、端部吸引孔55が接続されている吸引系統とを別系統にすることで、吸引孔53と端部吸引孔55の吸引力を異ならせることもでき、また、吸引孔54が接続されている吸引系統と、端部吸引孔55が接続されている吸引系統とを別系統にすることで、吸引孔54と端部吸引孔55の吸引力を異ならせることもできる。更には吸引孔53、吸引孔54及び端部吸引孔55が接続されている吸引系統を相互に別系統にすることで、それらの吸引孔53,54,55の吸引力を相互に異ならせることもできる。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記(シートの転写装置)を開示する。
<1>
軸回りに回転可能な複数の保持ヘッドを有し、個々の保持ヘッドの保持表面に伸長状態で保持された、弾性を備えたシート片を、該伸長状態を維持したままで他の部材又は装置に転写するシートの転写装置であって、
前記保持ヘッドは、前記保持表面に前記シート片を吸着するための上面吸引孔を有し、該シート片の伸長方向に対応するヘッド長手方向における前記保持表面の両端より外方に、前記保持表面に対して角度を有する傾斜面と、該傾斜面よりも該角度が大きい垂直端面を有し、該傾斜面に、該シート片の端部域を吸着又は係止する端部吸引孔又は端部係止部を有しており、
前記端部吸引孔は、前記上面吸引孔の開口部とは独立した開口部を有している、シートの転写装置。
<2>
前記端部係止部は、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する、前記<1>に記載のシートの転写装置。
<3>
前記保持表面には、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する係止部が設けられていない、前記<1>又は<2>に記載のシートの転写装置。
<4>
前記保持ヘッドは、前記保持表面に段差が形成されていない、前記<1>〜<3>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<5>
前記傾斜面は、ヘッド長手方向Xに沿い且つ該ヘッド長手方向Xと直交するヘッド幅方向Yに直交する鉛直断面において、前記保持表面に対する角度θ1が、好ましくは10°以上90°未満であり、より好ましくは20°以上85°未満であり、更に好ましくは30°以上80°未満である、前記<1>〜<4>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<6>
前記垂直端面は、ヘッド長手方向Xに沿い且つ該ヘッド長手方向Xと直交するヘッド幅方向Yに直交する鉛直断面において、前記保持表面に対する角度θ2が、好ましくは80°以上100°以下であり、より好ましくは85°以上95°以下であり、更に好ましくは90°である、前記<1>〜<5>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<7>
前記傾斜面に前記端部係止部及び前記端部吸引孔を有している、前記<1>〜<6>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<8>
前記端部吸引孔又は前記端部係止部は、保持ヘッドに脱着自在に固定される脱着部材に設けられている、前記<1>〜<7>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<9>
前記保持ヘッドに保持された前記シート片が他の部材又は装置に転写されるまでの間に、該保持ヘッドが、前記保持表面に垂直な軸線の回りに回転するようになされている、記<1>〜<8>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<10>
前記端部吸引孔は、前記ヘッド長手方向に直交するヘッド幅方向に沿って複数の吸引孔が直列してなる端部吸引孔列を形成している、前記<1>〜<9>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<11>
前記端部吸引孔は、前記保持ヘッドの内部において、前記上面吸引孔と連通している、前記<1>〜<10>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<12>
前記保持表面は、前記ヘッド長手方向に直交するヘッド幅方向に沿って凸状に湾曲している、前記<1>〜<11>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<13>
前記保持表面は、前記ヘッド長手方向における保持表面の両端に位置する一対の第1の辺に沿って延びる所定幅の上面端部域と、上面端部域どうし間に位置する上面中央域とを有し、上面端部域には、前記シート片の伸長方向の端部近傍域を吸着して保持するための複数の吸引孔が形成され、上面中央域には、該シート片の伸長方向における端部近傍域どうし間を吸着して保持するための複数の吸引孔が形成されている、前記<1>〜<12>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<14>
前記上面端部域の吸引孔は、前記ヘッド長手方向と直交するヘッド幅方向に沿って複数の吸引孔が直列してなる吸引孔列を該ヘッド長手方向に複数列形成している、前記<1>〜<13>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<15>
前記回転ドラムを備え、該回転ドラムは、その周面部に、前記保持ヘッドを複数備えている、前記<1>〜<14>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<16>
前記シート片は、2枚のシート間に複数本の弾性部材を伸長状態で接合固定したものである、前記<1>〜<15>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<17>
前記シート片は、基材シートと該基材シートに固定された弾性部材とを有しており、前記弾性部材は、前記基材シートの長手方向の全域にわたって一方向へ延びるように配設された第1の弾性部材と、該基材シートの長手方向の前部域及び後部域にのみ一方向へ延びるように配設された第2の弾性部材とを含んでいる、前記<1>〜<16>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<18>
前記シート片を、その幅方向に沿ってみたとき、該シート片は、弾性部材が配されている弾性部位と、それぞれ弾性部材が配されておらず、弾性部位を挟む転写時前方部位及び転写時後方部位とを備えている、前記<1>〜<17>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<19>
連続シートを切断して枚葉のシート片を生じる切断手段を備える、前記<1>〜<18>の何れか1に記載のシートの転写装置。
<20>
使い捨ておむつの製造方法であって、前記<1>〜<19>の何れか1に記載のシートの転写装置を用いて、帯状の連続体からなる連続シートから毎葉のシート片を製造し、該シート片を、使い捨ておむつを構成する他の部材である資材シート上に配置する工程を有する、使い捨ておむつの製造方法。
<21>
伸長状態の連続シートを、回転する回転ドラムに供給し、連続シートは、その伸長状態が維持されたままで保持ヘッドに保持され、連続シートは、保持ヘッドよって保持された状態で切断手段の位置まで搬送され、該切断手段によって、長手方向において間欠的に、かつそれぞれの切断箇所において幅方向の全域にわたって切断されて、シート片が形成される、前記<20>に記載の使い捨ておむつの製造方法。
<22>
ウエストまわりに配置される弾性シートとして、上述のシート片を用いるとともに、使い捨ておむつの外面を構成する裏面シート又はおむつの内面を構成する表面シートとして、上述の資材シートを用いる、前記<20>又は<21>に記載の使い捨ておむつの製造方法。
1 シートの転写装置
2 連続シート
21 シート片
23 弾性部位
24f 転写時前方部位
24r 転写時後方部位
26 端部近傍域
27 端部域
3 カッター(切断手段)
4 反転装置
41 回転ドラム
5,5A 保持ヘッド
5a 保持表面
5b 上面中央域
5c 上面端部域
51 第1の辺(保持表面の端)
52 第2の辺
53 上面端部域の吸引孔(上面吸引孔)
54 上面中央域の吸引孔(上面吸引孔)
55 端部吸引孔
57 非平行面
57a 垂直端面
57b 傾斜面
59 端部係止部
7 転写手段
71 ロール
72 資材シート

Claims (7)

  1. 軸回りに回転可能な複数の保持ヘッドを有し、個々の保持ヘッドの保持表面に伸長状態で保持された、弾性を備えたシート片を、該伸長状態を維持したままで他の部材又は装置に転写するシートの転写装置であって、
    前記保持ヘッドは、前記保持表面に前記シート片を吸着するための上面吸引孔を有し、該シート片の伸長方向に対応するヘッド長手方向における前記保持表面の両端より外方に、前記保持表面に対して角度を有する傾斜面と、該傾斜面よりも該角度が大きい垂直端面を有し、該傾斜面に、該シート片の端部域を吸着又は係止する端部吸引孔又は端部係止部を有しており、
    前記端部吸引孔は、前記上面吸引孔の開口部とは独立した開口部を有しており、
    前記傾斜面は、前記ヘッド長手方向に沿う断面であって且つ該ヘッド長手方向と直交するヘッド幅方向に直交する断面において、前記保持表面に対する角度が20°以上85°未満であり、
    前記シート片の伸長方向に沿って測定した前記傾斜面の長さが1mm以上10mm以下である、シートの転写装置。
  2. 前記端部係止部は、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する、請求項1に記載のシートの転写装置。
  3. 前記保持表面には、金属材料又は非金属材料の溶射により形成された粗化被膜を有する係止部が設けられていない、請求項1又は2に記載のシートの転写装置。
  4. 前記保持ヘッドは、前記保持表面に段差が形成されていない、請求項1〜3の何れか1項に記載のシートの転写装置。
  5. 前記傾斜面に前記端部係止部及び前記端部吸引孔を有している、請求項1〜4の何れか1項に記載のシートの転写装置。
  6. 前記端部吸引孔又は前記端部係止部は、保持ヘッドに脱着自在に固定される脱着部材に設けられている請求項1〜5の何れか1項に記載のシートの転写装置。
  7. 前記保持ヘッドに保持された前記シート片が他の部材又は装置に転写されるまでの間に、該保持ヘッドが、前記保持表面に垂直な軸線の回りに回転するようになされている請求項1〜6の何れか1項に記載のシートの転写装置。
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