JP6369166B2 - 車両用サスペンション装置 - Google Patents
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Description
この車両用サスペンション装置において、前記ロアアームを、前記インホイールモータを車両下方に投影した領域に、骨状部材により構成し、前記骨状部材により取り囲んで開口部を形成したスケルトン中空構造とした。
前記ロアアームの構成要素のうち、車両前後方向に対向する一対のアーム腕部を、車両上方に凸の上凸形状にすると共に、最大転舵時にホイールリム端の近づく位置まで車両前後方向に拡げた一対の上凸ロアアーム腕部とした。
したがって、例えば、タイヤの最大リバウンド時、ロアアームとインホイールモータの干渉を、ロアアームに有する開口部により避けることができる。すなわち、ロアアームとの干渉を避けるように、インホイールモータの形状(モータ径や長さ)を、タイヤの最大リバウンド時に隙間が確保される形状に決めておく必要がない。
この結果、インホイールモータのモータ径や長さが、ロアアームとの干渉により制約されるのを緩和することができる。
さらに、ロアアームの構成要素のうち、車両前後方向に対向する一対のアーム腕部を、上凸ロアアーム腕部とした。このため、ロアアームの一対のアーム腕部の形状を変更するだけで、大きな径や長さによるインホイールモータを干渉なく配置することができる。
実施例1におけるIWM車用フロントサスペンション装置(車両用サスペンション装置の一例)の構成を、「全体構成」、「ロアアーム構成」に分けて説明する。なお、「IWM」はインホイールモータの略称である。
図1はIWM車用フロントサスペンション装置S1(基準状態)を示す。以下、図1に基づき、実施例1のIWM車用フロントサスペンション装置S1の全体構成を説明する。
図2はIWM車用フロントサスペンション装置S1のロアアーム構成を示す。以下、図2に基づき、ロアアーム構成を説明する。
まず、図3に示すように、車体側揺動軸7a,7aの2か所と、モータ側揺動点7bの1か所の3点を結ぶ面で構成され、中は母材で覆われているロアアーム7を備えたサスペンション装置を比較例とする。
この比較例の場合、最大リバウンド状態で、タイヤの転舵も含め、インホイールモータとロアアームは干渉しないように、隙間を確保する必要があった(図4参照)。
図4はIWM車用フロントサスペンション装置S1のタイヤ最大リバウンド状態を示す。タイヤ最大リバウンド状態では、図4に示すように、車体側揺動軸(車体側揺動点9a,9aを結ぶ軸)を中心にロアアーム9が下方に揺動することで、ロアアーム車体側揺動仮想線8からタイヤ1の接地面1aまでの高さは、図1に示す基準高さに対して拡大する。このとき、ロアアーム9は、図示しないアッパアームと共に揺動すると同時に、ナックル5に組み付けられたインホイールモータ4がロアアーム9と接近する。さらに、タイヤ最大リバウンド状態で、キングピン軸6を中心に図示しないタイロッドによりタイヤ1が転舵することがある。
このため、図4に示すようなタイヤ最大リバウンド状態で、ロアアーム9とインホイールモータ4の干渉を、ロアアーム9に有する開口部9cにより避けることができる。すなわち、ロアアーム9との干渉を避けるように、インホイールモータ4の形状(モータ径や長さ)を、比較例のようにタイヤ最大リバウンド時に隙間が確保される形状に決めておく必要がない。
この結果、インホイールモータ4のモータ径や長さが、ロアアーム9との干渉により制約されるのを緩和することができる。
実施例1のIWM車用フロントサスペンション装置S1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
ロアアーム9を、インホイールモータ4を車両下方に投影した領域に開口部9cを有する中空構造とした(図1)。
このため、インホイールモータ4のモータ径や長さが、ロアアーム9との干渉により制約されるのを緩和することができる。
このため、(1)の効果に加え、ロアアーム9の外形寸法を抑えながら、開口部9cの開口面積の拡大を図ることができる。
実施例2のIWM車用フロントサスペンション装置S2にあっては、下記の効果を得ることができる。
このため、上記(1)又は(2)の効果に加え、インホイールモータ4’の形状制約が開口部9cとの干渉限界域までとされ、インホイールモータ4’のモータ径やモータ長さの拡大を図ることができる。
比較例のロアアーム7を例にすると、インホイールモータ4の下側にロアアーム7が配置されるため、図10に示すように、ホイール2の通常の転舵時、転舵方向についてはホイールリム端2aへの干渉位置までの制約を受ける。このため、インホイールモータ4との間には、ロアアーム7を配置可能な生存空間10が存在する。
実施例3のIWM車用フロントサスペンション装置S3にあっては、下記の効果を得ることができる。
このため、上記(1)〜(3)の効果に加え、ロアアーム9’の一対のアーム腕部の形状を変更するだけで、大きな径や長さによるインホイールモータ4”を干渉なく配置することができる。
実施例4のIWM車用フロントサスペンション装置S4にあっては、下記の効果を得ることができる。
このため、上記(1)〜(4)の効果に加え、簡単にロアアーム9を製造することができる。
実施例5のIWM車用フロントサスペンション装置S5にあっては、下記の効果を得ることができる。
このため、上記(1)〜(5)の効果に加え、インホイールモータ4の一部が開口部9cに入り込んでも変形により対応できると共に、路面から飛散する小石等がインホイールモータ4のモータケースに直接当たるのを防止することができる。
実施例6のIWM車用フロントサスペンション装置S6にあっては、下記の効果を得ることができる。
ロアアーム9は、L>L1、H>H1の関係が成立する構成とした(図13,図14)。
このため、上記(1)〜(6)の効果に加え、インホイールモータ4とロアアーム9の干渉を防止しながら、ロアアーム9の形状を最小形状にすることができる。
1 タイヤ
2 ホイール
2a ホイールリム端
3 車輪軸線
4,4’、4” インホイールモータ
5 ナックル
5a ナックル上端
5b ナックル下端
6 仮想キングピン軸
9,9’ ロアアーム
9a,9a 車体側揺動点
9b モータ側揺動点
9c 開口部
9d,9d ロアアーム腕部
9d’,9d’ 上凸ロアアーム腕部
9e 弾性膜
Claims (5)
- インホイールモータを設け、サスペンションアームとして、車輪軸線の下側を連結するロアアームを有する車両用サスペンション装置において、
前記ロアアームを、前記インホイールモータを車両下方に投影した領域に、骨状部材により構成し、前記骨状部材により取り囲んで開口部を形成したスケルトン中空構造とし、
前記ロアアームの構成要素のうち、車両前後方向に対向する一対のアーム腕部を、車両上方に凸の上凸形状にすると共に、最大転舵時にホイールリム端の近づく位置まで車両前後方向に拡げた一対の上凸ロアアーム腕部とした
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。 - 請求項1に記載された車両用サスペンション装置において、
前記ロアアームの開口部を、前記ホイールに設けられるタイヤの最大リバウンド転舵時、前記インホイールモータの外形が入り込む開口形状に設定した
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された車両用サスペンション装置において、
前記ロアアームを、パイプ材又は棒材により形成した
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両用サスペンション装置において、
前記ロアアームの開口部に、開口空間の少なくとも一部を覆う弾性膜を取り付けた
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された車両用サスペンション装置において、
前記ロアアームのモータ側揺動点から延びた両アーム腕部の長さをLとし、モータ側揺動点から延びた前記インホイールモータの長さをL1とし、両アーム腕部の長さLの開口幅をHとし、最大転舵輪時のモータ軸先端広がり幅をH1としたとき、
前記ロアアームは、L>L1、H>H1の関係が成立する構成とした
ことを特徴とする車両用サスペンション装置。
Priority Applications (1)
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JP2014133314A JP6369166B2 (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 車両用サスペンション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014133314A JP6369166B2 (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 車両用サスペンション装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2016011041A JP2016011041A (ja) | 2016-01-21 |
JP6369166B2 true JP6369166B2 (ja) | 2018-08-08 |
Family
ID=55228036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014133314A Active JP6369166B2 (ja) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | 車両用サスペンション装置 |
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