[第1実施形態]
図1において、不揮発性半導体記憶装置10は、不揮発性SRAMメモリセル(以下、単にメモリセルという)11を備えている。不揮発性半導体記憶装置10は、複数のメモリセル11が行列状に配置されたメモリアレイを有するが、図1では1つのメモリセル11のみを描いてある。メモリセル11は、SRAM部14と不揮発性メモリ部15とで構成されている。
SRAM部14は、第1、第2インバータINV1、INV2と、第1、第2アクセストランジスタ17、18とを有している。第1インバータINV1と第2インバータINV2とは、互いに入力端と出力端とが接続されてクロスカップルされており、入力されるデータを保持するフリップフロップ回路を構成している。
第1インバータINV1は、直列に接続された第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aとから構成され、第2インバータINV2は、直列に接続された第2ロードトランジスタ21bと第2ドライブトランジスタ22bとから構成されている。第1、第2ロードトランジスタ21a、21bは、P型MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)であり、第1、第2アクセストランジスタ17、18、第1、第2ドライブトランジスタ22a、22bは、N型MOSFETである。
第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aのドレイン同士の接続点が第1ストレージノードNTであり、第2ロードトランジスタ21bと第2ドライブトランジスタ22bのドレイン同士の接続点が第2ストレージノードNBである。第1ストレージノードNTが第2ロードトランジスタ21bと第2ドライブトランジスタ22bの各ゲートに接続されて、第1インバータINV1は、その出力端が第2インバータINV2の入力端に接続される。また、第2ストレージノードNBが第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aの各ゲートに接続されて、第2インバータINV2は、その出力端が第1インバータINV1の入力端に接続される。
第1、第2ロードトランジスタ21a、21bのソースは、電源線VDLに接続される。また、第1、第2ドライブトランジスタ22a、22bのソースは、基準電圧線VSLに接続されてグランドされる。
第1アクセストランジスタ17は、一方の端子、例えばソースが第1ストレージノードNTに接続され、ドレインが第1ビット線BLTに接続されている。同様に、第2アクセストランジスタ18は、ソースが第2ストレージノードNBに接続され、ドレインが第2ビット線BLBに接続されている。第1、第2アクセストランジスタ17、18は、それらのゲートがそれぞれワード線WLに接続されている。
なお、以下では、第1ストレージノードNTがH(High)レベルかつ第2ストレージノードNBがL(Low)レベルである場合にSRAM部14がデータ「1」を保持し、第1ストレージノードNTがLレベルかつ第2ストレージノードNBがHレベルである場合にSRAM部14がデータ「0」を保持しているものとする。
不揮発性メモリ部15は、不揮発性のメモリセルとしての第1不揮発性記憶素子28a及び第2不揮発性記憶素子28bとが、それぞれ第1ストレージノードNTと第2ストレージノードNBとに対応して設けられている。第1不揮発性記憶素子28aは、詳細な構造は後述するが、ドレイン25aとソース26aとの間に、ドレイン側選択トランジスタDSTaとメモリトランジスタMTaとソース側選択トランジスタSSTaとを直列に接続した構造を有するものである。ドレイン側選択トランジスタDSTaは、ドレイン側選択ゲート電極DGaを、メモリトランジスタMTaはメモリゲート電極MGa及び電荷蓄積層27aを、ソース側選択トランジスタSSTaはソース側選択ゲート電極SGaをそれぞれ有する。この第1不揮発性記憶素子28aは、電荷蓄積層27aの電荷の蓄積の有無によってデータを不揮発的に記憶する。
第1不揮発性記憶素子28aは、メモリゲート電極MGaがメモリゲート線MGLaに、ドレイン側選択ゲート電極DGaがドレイン側選択ゲート線DGLaに、ソース側選択ゲート電極SGaがソース側選択ゲート線SGLaにそれぞれ接続されている。また、ドレイン25aは、第1ストレージノードNTに接続され、ソース26aは、ソース線SLaに接続されている。
第2不揮発性記憶素子28bは、第1不揮発性記憶素子28aと同様な構造であり、ドレイン25bとソース26bとの間に、ドレイン側選択トランジスタDSTbとメモリトランジスタMTbとソース側選択トランジスタSSTbとを直列に接続した構造を有する。ドレイン側選択トランジスタDSTbは、ドレイン側選択ゲート電極DGbを、メモリトランジスタMTbはメモリゲート電極MGb及び電荷蓄積層27bを、ソース側選択トランジスタSSTbはソース側選択ゲート電極SGbをそれぞれ有する。第2不揮発性記憶素子28bは、電荷蓄積層27bの電荷の蓄積の有無によってデータを不揮発的に記憶する。この第2不揮発性記憶素子28bは、メモリゲート電極MGbがメモリゲート線MGLbに、ドレイン側選択ゲート電極DGbがドレイン側選択ゲート線DGLbに、ソース側選択ゲート電極SGbがソース側選択ゲート線SGLbにそれぞれ接続されている。また、ドレイン25bは、第2ストレージノードNBに接続され、ソース26bは、ソース線SLbに接続されている。
この例では、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択トランジスタDSTa、メモリトランジスタMTa、ソース側選択トランジスタSSTaが第1ドレイン側選択トランジスタ、第1メモリトランジスタ、第1ソース側選択トランジスタである。また、第2不揮発性記憶素子28bのドレイン側選択トランジスタDSTb、メモリトランジスタMTb、ソース側選択トランジスタSSTbが第2ドレイン側選択トランジスタ、第2メモリトランジスタ、第2ソース側選択トランジスタである。
ワード線WL、第1、第2ビット線BLT、BLB、メモリゲート線MGLa、MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLb、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLb、ソース線SLa、SLb、電源線VDL、基準電圧線VSL(以下、これらを総称するときには接続線という)は、制御回路(図示省略)に接続されており、制御回路は、各接続線に対する電圧供給や信号レベルの制御、第1、第2ビット線BLT、BLBからの信号レベルの読み取り等を行う。
ワード線WLは、複数のメモリセル11が行列状に配列されたメモリアレイの行ごとに設けられており、1本のワード線WLには、対応する1行の各メモリセル11が接続されている。また、第1及び第2ビット線BLT、BLBは、メモリアレイの列ごとに設けられており、一対の第1及び第2ビット線BLT、BLBには、対応する1列の各メモリセル11が接続されている。
メモリゲート線MGLaとメモリゲート線MGLbは、メモリゲート電極MGa、MGbにメモリゲート電圧を印加するものである。これらメモリゲート線MGLaとメモリゲート線MGLbとは、メモリアレイの各メモリセル11にそれぞれ接続されている。また、メモリゲート線MGLaとメモリゲート線MGLbとは、電気的に接続されている。したがって、メモリゲート線MGLaとメモリゲート線MGLbを介して、メモリゲート電圧を、メモリアレイの全てのメモリセル11のメモリゲート電極MGa、MGbに同時に印加することができる。
ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLbは、ドレイン側選択ゲート電極DGa、DGbにドレイン側選択ゲート電圧を印加するものであり、互いに電気的に接続されるとともに、メモリアレイの各メモリセル11にそれぞれ接続されている。同様に、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLbは、ソース側選択ゲート電極SGa、SGbにソース側選択ゲート電圧を印加するものであり、互いに電気的に接続されるとともに、メモリアレイの各メモリセル11にそれぞれ接続されている。ソース線SLa、SLbは、ソース26a、26bにソース電圧を印加するものである。ソース線SLa、SLbは、互いに電気的に接続されるとともに、メモリアレイの各メモリセル11にそれぞれ接続されている。
次に、不揮発性記憶素子の断面構成について説明する。なお、第1不揮発性記憶素子28aと第2不揮発性記憶素子28bとは同じ構造であるから、以下では第1不揮発性記憶素子28aを例に説明する。
図2に示すように、第1不揮発性記憶素子28aは、半導体基板30に設けられたN型ディープウェル層DNW上に形成されたPウェルPWa上に形成されている。N型MOSFETであるメモリトランジスタMTaと、N型MOSFETであるドレイン側選択トランジスタDSTa、N型MOSFETであるソース側選択トランジスタSSTaとが、PウェルPWa上に設けられている。
第1不揮発性記憶素子28aのドレイン25aとソース26aとは、PウェルPWaの表面に、いずれもn型半導体領域として所定の間隔をあけて形成されている。PウェルPWa上には、ドレイン25aとソース26aとの間にメモリゲート構造体33が配置され、このメモリゲート構造体33とドレイン25aとの間にドレイン側選択ゲート構造体34が、メモリゲート構造体33とソース26aとの間にソース側選択ゲート構造体35がそれぞれ配置されている。メモリゲート構造体33とドレイン側選択ゲート構造体34との間、及びメモリゲート構造体33とソース側選択ゲート構造体35との間には、絶縁材で形成された側壁スペーサ36がそれぞれ配置されている。
メモリゲート構造体33は、PウェルPWa側から順番に、下部メモリゲート絶縁膜33a、上述の電荷蓄積層27a、上部メモリゲート絶縁膜33b、及び上述のメモリゲート電極MGaが積層されている。電荷蓄積層27aは、例えば窒化シリコン(Si3N4)や、酸窒化シリコン(SiON)、アルミナ(Al2O3)等で形成されている。
ドレイン側選択ゲート構造体34は、PウェルPWa側から順番にドレイン側選択ゲート絶縁膜34aとドレイン側選択ゲート電極DGaとが積層されている。ソース側選択ゲート構造体35は、PウェルPWa側から順番に、ソース側選択ゲート絶縁膜35aとソース側選択ゲート電極SGaとが積層されている。
なお、ドレイン25aは、第1不揮発性記憶素子28aのドレインであると同時にドレイン側選択トランジスタDSTaのドレインであり、ソース26aは第1不揮発性記憶素子28aのソースであると同時にソース側選択トランジスタSSTaのソースでもある。また、ドレイン側選択トランジスタDSTaとメモリトランジスタMTaとの間、ソース側選択トランジスタSSTaとメモリトランジスタMTaとの間のPウェルPWaの各部分には、各トランジスタDSTa、MTa、SSTaのソースないしドレインとなる領域は形成されていない。
第1不揮発性記憶素子28aのメモリゲート電極MGaは、詳細は後述するが、図面の紙面垂直方向に延在し、メモリゲート線MGLaを構成する。ドレイン側選択ゲート電極DGa、ソース側選択ゲート電極SGaも、詳細は後述するが、図面の紙面垂直方向に延在し、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaを構成する。ソース26aには、ソース線SLaが接続される。また、ドレイン25aには、第1ストレージノードNTが接続される。
この不揮発性半導体記憶装置10では、通常動作、プログラム動作、イレース動作、リカバリ動作が行われる。通常動作は、メモリセル11に入力されるデータのSRAM部14への書き込みと、SRAM部14からのデータの読み出しを行う動作である。プログラム動作は、SRAM部14に保持しているデータを不揮発性メモリ部15に不揮発的に記憶させる動作である。イレース動作は、不揮発性メモリ部15を初期化する動作であり、通常はプログラム動作に先立って行われる。リカバリ動作は、不揮発性メモリ部15からSRAM部14にデータを復元する動作である。
通常動作における、SRAM部14に対するデータの書き込み及び読み出しは、これまでのSRAMと同じである。SRAM部14にデータを書き込む場合には、ワード線WLに所定の電源電圧VDD(例えば、1.5V以下)が印加され、第1、第2アクセストランジスタ17、18をオン状態とする。この際、電源線VDLにも電源電圧VDDが印加され、基準電圧線VSLはグランドに接続される。
例えば、SRAM部14にデータ「1」を書き込む場合には、第1ビット線BLTに電源電圧VDDを印加し、第1ビット線BLTに対し相補的な第2ビット線BLBに0Vを印加する。これにより、第1ストレージノードNTがHレベル(電源電圧VDD)となり、第2ストレージノードNBがLレベル(0V)となる。そして、第2ロードトランジスタ21bがオフ状態となり、第2ドライブトランジスタ22bがオン状態となり、第1ロードトランジスタ21aがオン状態となり、第1ドライブトランジスタ22aがオフ状態となり、第1ストレージノードNTのHレベル、第2ストレージノードNBのLレベルが保持される。SRAM部14にデータ「0」を書き込む場合には、第1ビット線BLTに0Vを印加し、第2ビット線BLBに電源電圧VDDを印加する。これにより、データ「1」の場合とは逆に、第1ストレージノードNTがLレベルとなり、第2ストレージノードNBがHレベルとなり、第1ストレージノードNTのLレベル、第2ストレージノードNBのHレベルが保持される。
SRAM部14のデータを読み出す場合には、ワード線WLに電源電圧VDDを印加し、第1、第2アクセストランジスタ17、18をオン状態とし、第1ストレージノードNT、第2ストレージノードNBの信号レベルを第1、第2ビット線BLT、BLBを介して読み取る。
プログラム動作では、SRAM部14に保持されたデータを、量子トンネル効果を利用して不揮発性メモリ部15に書き込む。前述のように、メモリゲート線MGLa、MGLbを介して、メモリアレイの全てのメモリセル11のメモリゲート電極MGa、MGbに、メモリゲート電圧が一括に印加されるので、メモリアレイの全てのメモリセルにおいて、SRAM部14に保持されたデータを不揮発性メモリ部15に一括して書き込むことができる。
プログラム動作の際には、ワード線WLに0Vが印加され、第1、第2アクセストランジスタ17、18をオフ状態とする。メモリゲート線MGLa、MGLbには書込電圧(例えば、12V)が印加され、ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLbには電源電圧VDDが印加され、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLb及びソース線SLa、SLbには0Vが印加される。PウェルPWaとPウェルPWb(図3参照)は、基準電圧線VSLと等電位にされており、その電位は0Vである。ソース側選択トランジスタSSTa、SSTbは、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLb及びソース線SLa、SLbに0Vが印加されるので、オフ状態となる。
ここで、例えばSRAM部14がデータ「0」を記憶している場合は、第1ストレージノードNTがLレベルであるので、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン25aがLレベル(0V)となる。ドレイン側選択ゲート電極DGaにはドレイン側選択ゲート線DGLaから電源電圧VDDが印加されるため、ドレイン側選択トランジスタDSTaはオン状態となる。これにより、メモリゲート構造体33下方のPウェルPWaが0Vとなる。この結果、メモリゲート電極MGaとPウェルPWaとの間に、大きな電圧差(この例では12V)が生じ、量子トンネル効果により、電荷蓄積層27aに電荷が注入される。
一方、第2ストレージノードNBがHレベルであるので、第2不揮発性記憶素子28bのドレイン25bがHレベル(電源電圧VDD)となる。ドレイン側選択ゲート電極DGbにはドレイン側選択ゲート線DGLbから電源電圧VDDが印加されるため、ドレイン側選択ゲート電極DGbとドレイン25bの電圧差が0Vとなり、ドレイン側選択トランジスタDSTbはオフ状態となる。このように第2不揮発性記憶素子28bでは、ソース側選択トランジスタSSTb、ドレイン側選択トランジスタDSTbがともにオフ状態となるため、メモリゲート電極MGbに対するメモリゲート電圧の印加にともなってメモリゲート構造体33下方のPウェルPWbの内部に形成される空乏層と、メモリゲート構造体33との容量結合により、メモリゲート構造体33下方の表面の電位が上昇する。これにより、メモリゲート電極MGbとPウェルPWbとの間の電圧差が小さくなる。この結果、量子トンネル効果による電荷蓄積層27bへの電荷の注入は起こらない。
SRAM部14がデータ「1」を記憶している場合は、第1ストレージノードNTがHレベルであるので、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン25aがHレベル(電源電圧VDD)となり、第2ストレージノードNBがLレベルであるので、第2不揮発性記憶素子28bのドレイン25bがLレベル(0V)となる。第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択トランジスタDSTaはオフ状態となり、量子トンネル効果による電荷蓄積層27aへの電荷の注入は起こらない。第2不揮発性記憶素子28bのドレイン側選択トランジスタDSTbはオン状態となり、量子トンネル効果により、電荷蓄積層27bに電荷が注入される。
以上のように、プログラム動作では、SRAM部14のストレージノードの電圧状態に応じて、不揮発性メモリ部15の第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bのいずれか一方の電荷蓄積層に電荷を注入し、SRAMデータを不揮発的に保持する。
イレース動作では、不揮発性メモリ部15に保持されたデータを消去する。例えば、量子トンネル効果を利用して、電荷蓄積層27a、27bから電荷を引き抜くことにより行われる。イレース動作の際には、ワード線WLに0Vが印加され、第1、第2アクセストランジスタ17、18をオフ状態とする。ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLb、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLbに0Vが印加され、ドレイン側選択トランジスタDSTa、DSTb、ソース側選択トランジスタSSTa、SSTbをオフ状態とする。メモリゲート線MGLa、MGLbに消去電圧(例えば、−12V)が印加される。メモリゲート電極MGa、MGbと、0VのPウェルPWa、PWbとの電位差により、電荷蓄積層27a、27bからPウェルPWa、PWbに向けて電荷が引き抜かれてデータが消去される。
リカバリ動作では、不揮発性メモリ部15に保持されたデータをSRAM部14に書き込む。リカバリ動作の際には、ワード線WLに0Vを印加し、第1、第2アクセストランジスタ17、18をオフ状態とし、第1ビット線BLTと第1ストレージノードNTとを電気的に切り離した状態にするとともに、第2ビット線BLBと第2ストレージノードNBとを電気的に切り離した状態にする。また、電源線VDLを0Vにすることで、第1、第2ストレージノードNT、NBの電位を予め0V付近にしておき、フリップフロップ回路でのラッチ動作がし易い状態にしておく。
この状態で、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択ゲート電極DGaとソース側選択ゲート電極SGaとメモリゲート電極MGaとに電源電圧VDDをそれぞれ印加し、ソース線SLaを介してソース26aに電圧VDD/2を印加する。第2不揮発性記憶素子28bについても同様に、ドレイン側選択ゲート電極DGbとソース側選択ゲート電極SGbとメモリゲート電極MGbとに電源電圧VDDをそれぞれ印加し、ソース線SLbを介してソース26bに電圧VDD/2を印加する。これにより、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択トランジスタDSTaとソース側選択トランジスタSSTaがともにオン状態となる。また、第2不揮発性記憶素子28bのドレイン側選択トランジスタDSTbとソース側選択トランジスタSSTbがともにオン状態となる。
例えば、第1不揮発性記憶素子28aの電荷蓄積層27aに電荷が蓄積されており、第2不揮発性記憶素子28bの電荷蓄積層27bに電荷が蓄積されていない場合、第1不揮発性記憶素子28aのメモリトランジスタMTaは、その閾値電圧が高くなっているため、メモリゲート電極MGaに電源電圧VDDを印加してもオフ状態を維持する。一方で、第2不揮発性記憶素子28bのメモリトランジスタMTbは、その閾値電圧が低い状態であるのでオン状態になる。この結果、各トランジスタDSTb、MTba、SSTbがオン状態になった第2不揮発性記憶素子28bを通して、第2ストレージノードNBが電位VDD/2になり、第1ストレージノードNTよりも高電位になる。この後、電源線VDLから電源電圧VDDを供給することによって、第1ストレージノードNTよりも第2ストレージノードNBの電位が高い状態がフリップフロップ回路にラッチされ、この結果、第1ストレージノードNTがLレベル、第2ストレージノードNBがHレベル(=VDD)を保持した状態になる。これにより、プログラム動作前の状態のデータをSRAM部14が保持した状態になる。
第1不揮発性記憶素子28aの電荷蓄積層27aに電荷が蓄積されておらず、第2不揮発性記憶素子28bの電荷蓄積層27bに電荷が蓄積されている場合についても、同様な手順で、プログラム動作前の状態のデータをSRAM部14が保持した状態になる。
次に、メモリセル11の平面レイアウトを図3ないし図5を参照して説明する。図3は、半導体基板30に設けられたウェル、各トランジスタのドレイン、ソース及びチャネル領域が形成される活性領域、ゲート配線、及び活性領域上又はゲート配線上に設けられたコンタクトの配置を示している。また、図4は、活性領域、ゲート配線、コンタクトとともに、コンタクトの上層の第1メタル層のメタル配線の配置を示し、図5は、第1メタル層よりも上層の第2メタル層のメタル配線と第1メタル層と第2メタル層とを接続するスルーホールの配置を示している。
図3において、1個のメモリセル11が形成されたメモリセル領域40は、P型MOSFETが形成されるNウェルNWと、N型MOSFETが形成される一対のPウェルPWa、PWbとを有している。NウェルNWは、メモリセル領域40の中央に配置され、PウェルPWa、PWbは、NウェルNWを挟むようにメモリセル領域40の両側に配置されている。以下、半導体基板30の表面上でPウェルPWb、NウェルNW、PウェルPWaが並ぶ方向をX方向、このX方向に直交する方向をY方向として説明する。なお、この例では、X方向が第1の方向であり、Y方向が第2の方向である。また、NウェルNWがNウェル領域であり、PウェルPWa、PWbが一対のPウェル領域である。
X方向に隣接するメモリセル11は、Y方向に延びるメモリセル領域40の短辺に対して線対称に配置され、Y方向に隣接するメモリセル11は、X方向に延びるメモリセル領域40の長辺に対して線対称に配置され、メモリアレイが構成される。メモリアレイにおいて、Y方向に帯状に延びるNウェル領域とPウェル領域とがX方向に交互に配置される。
NウェルNWには、活性領域A1a、A1bが形成されている。PウェルPWaには、活性領域A2a、A3aが形成され、PウェルPWbには、活性領域A2b、A3bが形成されている。SRAM部14の6個のトランジスタ17、18、21a、21b、22a、22bは、活性領域A1a、A1b、A2a、A2bに形成される。第1ロードトランジスタ21aは、活性領域A1a上に形成され、第2ロードトランジスタ21bは、活性領域A1b上に形成される。また、第1アクセストランジスタ17と第1ドライブトランジスタ22aは、活性領域A2a上に形成され、第2アクセストランジスタ18と第2ドライブトランジスタ22bは、活性領域A2b上に形成される。第1不揮発性記憶素子28aは、活性領域A3a上に形成され、第2不揮発性記憶素子28bは、活性領域A3b上に形成される。
したがって、NウェルNWに第1、第2ロードトランジスタ21a、21bが形成される。また、PウェルPWaに第1アクセストランジスタ17、第1ドライブトランジスタ22a及び第1不揮発性記憶素子28aが形成され、PウェルPWbに第2アクセストランジスタ18、第2ドライブトランジスタ22b及び第2不揮発性記憶素子28bが形成される。
また、上記のように各素子を形成することで、第1、第2ロードトランジスタ21a、21b、第1、第2アクセストランジスタ17、18、第1、第2ドライブトランジスタ22a、22bからなるSRAM部14の両側の一方に第1不揮発性記憶素子28aが配置され、他方に第2不揮発性記憶素子28bが配置される。
第1ロードトランジスタ21a、第1ドライブトランジスタ22a、第1アクセストランジスタ17及び第1不揮発性記憶素子28aと、第2ロードトランジスタ21b、第2ドライブトランジスタ22b、第2アクセストランジスタ18及び第2不揮発性記憶素子28bとは、メモリセル領域40の中心Eを対称中心(対称点)として点対称に配置されている。すなわち、メモリセル11を構成する各素子を構成する活性領域、ゲート配線、コンタクト、スルーホール、第1及び第2メタル配線層の各配線は、中心Eを対称中心にして点対称に配置されている。
活性領域A1a、A1bは、いずれもY方向に長い長方形状に形成されている。活性領域A1aは、NウェルNW内でPウェルPWaに寄った位置に配置され、活性領域A1bは、NウェルNW内でPウェルPWbに寄った位置に配置されている。Y方向において、互いにチャネル領域となる部分が重ならないように、活性領域A1a、A1bは互いに反対方向にずらして配置されている。この例では、活性領域A1aは、図中上方向にずらされ、活性領域A1bは、図中下方向にずらされている。活性領域A1aは図中上方向に隣接するメモリセル11の活性領域A1aと一体化されており、活性領域A1bは図中下方向に隣接するメモリセルの活性領域A1bと一体化されている。
活性領域A2aは、Y方向に長く形成されており、活性領域A1aの側方に形成された幅広な矩形部分とそれよりも幅狭な矩形部分とを有している。この活性領域A2aは、PウェルPWa内のNウェルNW側の領域に配置されている。メモリアレイにおいて、活性領域A2aは、Y方向に帯状に延びるように配置される。
第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aのゲート電極となるゲート配線45aは、X方向に延びる長方形状のパターンであり、活性領域A1aと活性領域A2aの幅広な矩形部分のそれぞれ中央(ドレインとソースの間)をX方向に横断するように設けられている。第1アクセストランジスタ17のゲート電極となるゲート配線46aは、X方向に延びる長方形状のパターンであり、活性領域A2aの幅狭な矩形部分の中央をX方向に横断するように設けられている。
活性領域A3aは、X方向に長い長方形状に形成され、PウェルPWa内のNウェルNWとは反対側の領域に配置されている。PウェルPWa内のNウェルNWとは反対側の領域とは、PウェルPWa内で前述のNウェルNW側の領域よりもNウェルNWから遠い領域である。活性領域A3aは、図中右方向に隣接するメモリセル11の活性領域A3aと一体化されている。
メモリゲート線MGLa、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaは、いずれもY方向に延在しており、活性領域A3aの中央をY方向に横断するように配置されている。これらはNウェルNW側からドレイン側選択ゲート線DGLa、メモリゲート線MGLa、ソース側選択ゲート線SGLaの順番で配置されている。メモリゲート線MGLa、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaは、活性領域A3a上の部分がメモリトランジスタMTaのメモリゲート電極MGa、ドレイン側選択トランジスタDSTaのドレイン側選択ゲート電極DGa、ソース側選択トランジスタSSTaのソース側選択ゲート電極SGaとなる。メモリアレイにおいて、メモリゲート線MGLa、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaは、Y方向に配置されたメモリセル11で共有され、Y方向に延在する配線である。
したがって、PウェルPWaでは、NウェルNW側の領域、すなわちNウェルNWに隣接した隣接領域に第1アクセストランジスタ17と第1ドライブトランジスタ22aとが設けられ、NウェルNWとは反対側の領域、すなわちNウェルNWとの間に隣接領域を挟みNウェルNWから離れた離隔領域に第1不揮発性記憶素子28aが設けられる。後述するPウェルPWbについても同様である。なお、PウェルPWa内の隣接領域、離隔領域が第1の隣接領域、第1の離隔領域であり、PウェルPWb内の隣接領域、離隔領域が第2の隣接領域、第2の離隔領域である。
活性領域A2b、A3bは、活性領域A2a、A3aの形状と同じであり、前述のように活性領域A2a、A3aと点対称な配置である。ゲート配線45bは、活性領域A1bと活性領域A2bの幅広な矩形部分のそれぞれ中央をX方向に横断するように設けられており、第2ロードトランジスタ21bと第2ドライブトランジスタ22bのゲート電極として用いられる。また、ゲート配線46bは、活性領域A2bの幅狭な矩形部分の中央をX方向に横断するように設けられており、第2アクセストランジスタ18のゲート電極として用いられる。
メモリゲート線MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLb、ソース側選択ゲート線SGLbは、活性領域A3bの中央をY方向に横断するように配置されており、活性領域A3b上の部分がメモリトランジスタMTbのメモリゲート電極MGb、ドレイン側選択トランジスタDSTbのドレイン側選択ゲート電極DGb、ソース側選択トランジスタSSTbのソース側選択ゲート電極SGbとなる。メモリアレイにおいて、メモリゲート線MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLb、ソース側選択ゲート線SGLbは、Y方向に配置されたメモリセル11で共有され、Y方向に延在する配線である。
なお、ゲート配線45b、46b、メモリゲート線MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLb、ソース側選択ゲート線SGLbは、その形状はゲート配線45a、46a、メモリゲート線MGLa、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaと同じであり、それらの配置はゲート配線45a、46a、メモリゲート線MGLa、ドレイン側選択ゲート線DGLa、ソース側選択ゲート線SGLaと点対称である。
この例では、メモリゲート線MGLa、MGLbが第1層ポリシリコン層で形成され、ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLb、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLb、ゲート配線45a、45b及びゲート配線46a、46bが第2層ポリシリコン層で形成される。メモリゲート線MGLa、MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLb、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLb、ゲート配線45a、45b及びゲート配線46a、46bを同層のメタル層で形成してもよい。
活性領域A1a内の第1ロードトランジスタ21aのドレインは、活性領域A1aの近傍にまで延びたゲート配線45bの一端にコンタクトC1aによって電気的に接続されている。また、活性領域A1bにおける第2ロードトランジスタ21bのドレインは、活性領域A1bの近傍にまで延びたゲート配線45aの一端にコンタクトC1bによって電気的に接続されている。活性領域A1a、A1b内の第1、第2ロードトランジスタ21a、21bのソースには、それぞれコンタクトC2a、C2bが設けられている。コンタクトC2aは、図中上方向に隣接するメモリセル11と共有される。コンタクトC2bは、図中下方向に隣接するメモリセル11と共有される。
PウェルPWaの活性領域A2a内の第1ドライブトランジスタ22aのソース及びドレイン(第1アクセストランジスタ17のソース)と第1アクセストランジスタ17のドレインには、コンタクトC3a、C4a、C5aが設けられている。コンタクトC3a、C5aは、図中上下方向に隣接するメモリセル11と共有される。また、ゲート配線46aの活性領域A3a側の一端にコンタクトC6aが設けられている。さらに、活性領域A3a内の第1不揮発性記憶素子28aのドレイン及びソースにコンタクトC7a、C8aが設けられている。コンタクトC8aは、図中右方向に隣接するメモリセル11と共有される。
同様に、PウェルPWbの活性領域A2b内の第2ドライブトランジスタ22bのソース及びドレイン(第2アクセストランジスタ18のソース)と第2アクセストランジスタ18のドレインには、コンタクトC3b、C4b、C5bが設けられている。コンタクトC3b、C5bは、図中上下方向に隣接するメモリセル11と共有される。また、ゲート配線46bの活性領域A3b側の一端にコンタクトC6bが設けられている。さらに、活性領域A3b内の第2不揮発性記憶素子28bのドレイン及びソースにコンタクトC7b、C8bが設けられている。コンタクトC8bは、図中左方向に隣接するメモリセル11と共有される。
図4において、コンタクトC1a、C4a、C7aは、メタル配線M11aによって相互に接続されている。すなわち、メタル配線M11aによって、第1ロードトランジスタ21aのドレインと、第1ドライブトランジスタ22aのドレイン(第1アクセストランジスタ17のソース)と、第1不揮発性記憶素子28aのドレインとが電気的に接続される。同様に、コンタクトC1b、C4b、C7bは、メタル配線M11bによって相互に接続され、第2ロードトランジスタ21bのドレインと、第2ドライブトランジスタ22bのドレイン(第2アクセストランジスタ18のソース)と、第2不揮発性記憶素子28bのドレインとがメタル配線M11bによって相互に接続される。メタル配線M11aは、第1ストレージノードNTに相当し、メタル配線M11bは、第2ストレージノードNBに相当する。
上記のように、第1、第2ロードトランジスタ21a、21b、第1、第2アクセストランジスタ17、18、第1、第2ドライブトランジスタ22a、22bからなるSRAM部14の両側の一方に第1不揮発性記憶素子28aが配置され、他方に第2不揮発性記憶素子28bが配置される構成によって、SRAM部14と第1不揮発性記憶素子28aとの間、SRAM部14と第2不揮発性記憶素子28bとの間の距離を短くすることができる。この結果、第1ストレージノードNTに相当するメタル配線M11a及び第2ストレージノードNBに相当するメタル配線M11bは、いずれも短くなるため、SRAM部14と第1、第2不揮発性記憶素子28a、28bとを接続する配線の配線容量等の寄生容量が小さくなり、第1、第2ストレージノードNT、NBに付加される容量成分が小さくなる。
第1メタル層のメタル配線M12aは、コンタクトC2aとスルーホールT1a(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第1ロードトランジスタ21aのソースは、コンタクトC2a、メタル配線M12a、スルーホールT1aを介し、第2メタル層の電源線VDL(図5参照)に接続される。第1メタル層のメタル配線M12bは、コンタクトC2bとスルーホールT1b(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第2ロードトランジスタ21bのソースは、コンタクトC2b、メタル配線M12b、スルーホールT1bを介し、電源線VDLに接続される。このメタル配線M12a、M12bは、スルーホールT1a、T1bがY方向に延びる直線上に配置され、1本の電源線VDLに接続できるように、いずれもX方向に長い長方形状に形成されている。メタル配線M12a、M12bは、中心Eを対称中心にして互いに点対称に配置されている。メタル配線M12a、M12bは、図中上方向に隣接するメモリセル11、図中下方向に隣接するメモリセル11と共有される。
第1メタル層のメタル配線M13aは、コンタクトC3aとスルーホールT3a(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第1ドライブトランジスタ22aのソースは、コンタクトC3a、メタル配線M13a、スルーホールT3aを介し、第2メタル層の基準電圧線VSLa(図5参照)に接続される。第1メタル層のメタル配線M13bは、コンタクトC3bとスルーホールT3b(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第2ドライブトランジスタ22bのソースは、コンタクトC3b、メタル配線M13b、スルーホールT3bを介し、第2メタル層の基準電圧線VSLb(図5参照)に接続される。このメタル配線M13a、M13bは、スルーホールT3a、T3bの位置を、コンタクトC3a、C3bの位置に対して、メモリセル領域40のX方向外側にずらすように、いずれもX方向に長い長方形状に形成されている。メタル配線M13a、M13bは、中心Eを対称中心にして互いに点対称に配置されている。メタル配線M13a、M13bは、図中上方向に隣接するメモリセル11、図中下方向に隣接するメモリセル11と共有される。
第1メタル層のメタル配線M14aは、コンタクトC5aとスルーホールT2a(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第1アクセストランジスタ17のドレインは、コンタクトC5a、メタル配線M14a、スルーホールT2aを介し、第2メタル層の第1ビット線BLT(図5参照)に接続される。第1メタル層のメタル配線M14bは、コンタクトC5bとスルーホールT2b(図5参照)とを接続するための島状の配線パターンである。第2アクセストランジスタ18のドレインは、コンタクトC5b、メタル配線M14b、スルーホールT2bを介し、第2メタル層の第2ビット線BLB(図5参照)に接続される。このメタル配線M14a、M14bは、スルーホールT2a、T2bの位置を、コンタクトC5a、C5bの位置に対して、メモリセル領域40のX方向内側にずらすように、いずれもX方向に長い長方形状に形成されている。メタル配線M14a、M14bは、中心Eを対称中心にして互いに点対称に配置されている。メタル配線M14a、M14bは、図中下方向に隣接するメモリセル11、図中上方向に隣接するメモリセル11と共有される。
第1メタル層のメタル配線M15aは、コンタクトC6aとスルーホールT4a(図5参照)とを接続するためのL字形状の配線パターンである。第1アクセストランジスタ17のゲート(ゲート配線46a)は、コンタクトC6a、メタル配線M15a、スルーホールT4aを介し、第2メタル層のワード線接続配線WLa(図5参照)に接続される。第1メタル層のメタル配線M15bは、コンタクトC6bとスルーホールT4b(図5参照)とを接続するためのL字形状の配線パターンである。第2アクセストランジスタ18のゲート(ゲート配線46b)は、コンタクトC6b、メタル配線M15b、スルーホールT4bを介し、第2メタル層のワード線接続配線WLb(図5参照)に接続される。このメタル配線M15a、M15bは、スルーホールT4a、T4bの位置を、コンタクトC6a、C6bの位置に対して、メモリセル領域40のX方向外側、Y方向内側にずらすように、L字形状に形成されている。メタル配線M15a、M15bは、中心Eを対称中心にして互いに点対称に配置されている。この例では、メタル配線M15a、M15bが第1、第2のメタル配線であり、コンタクトC6a、C6bが第1、第2のコンタクトである。
この例では、メタル配線M15a、M15bは、SRAM部14の両側の、第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bが配置された領域にまでX方向に延び、メモリゲート線MGLa、MGLbの上でY方向に屈曲したL字形状になっている。前述のように、第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bでは、メモリゲート電極MGa、MGbがY方向に延在してメモリゲート線MGLa、MGLbを構成する。同様に、ドレイン側選択ゲート電極DGa、DGbがY方向に延在してドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLbを構成し、ソース側選択ゲート電極SGa、SGbがY方向に延在してソース側選択ゲート線SGLa、SGLbを構成する。このため、メモリゲート線MGLa、MGLb、ドレイン側選択ゲート線DGLa、DGLb、ソース側選択ゲート線SGLa、SGLbとしてメタル層の配線を必要としない。したがって、SRAM部14のワード線接続配線WLa、WLbを、第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bが配置された領域の上層に、SRAM部のメタル層の配線として配置することができる。
第1メタル層のメタル配線M16aは、コンタクトC8aとスルーホールT5a(図5参照)とを接続するためのY方向に延在する配線パターンである。第1不揮発性記憶素子28aのソースは、コンタクトC8a、メタル配線M16a、スルーホールT5aを介し、第2メタル層のソース線SLa(図5参照)に接続される。第1メタル層のメタル配線M16bは、コンタクトC8bとスルーホールT5b(図5参照)とを接続するためのY方向に延在する配線パターンである。第2不揮発性記憶素子28bのソースは、コンタクトC8b、メタル配線M16b、スルーホールT5bを介し、第2メタル層のソース線SLb(図5参照)に接続される。メタル配線M16a、M16bは、Y方向に配置されたメモリセル11で共有され、Y方向に延在する配線である。これらメタル配線M16aは、M16bは、第2メタル層のソース線SLa、ソース線SLbの裏打ち配線としての機能も有する。
図5において、第2メタル層では、メタル配線であるソース線SLa、SLb、ワード線接続配線WLa、WLb、第1、第2ビット線BLT、BLB、電源線VDL、第1、第2基準電圧線としての基準電圧線VSLa、VSLbが設けられている。第1、第2ソース線であるソース線SLa、SLb、第1、第2ビット線BLT、BLB、電源線VDL、基準電圧線VSLa、VSLbは、Y方向に延びている。メモリアレイにおいて、ソース線SLa、SLb、第1、第2ビット線BLT、BLB、電源線VDL、基準電圧線VSLa、VSLbは、Y方向に配置されたメモリセル11で共有され、Y方向に延在する配線である。
ワード線接続配線WLaは、スルーホールT4aと、ワード線接続配線WLa上に設けられたスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第1アクセストランジスタ17のゲート(ゲート配線46a)は、コンタクトC6a、メタル配線M15a、スルーホールT4a、ワード線接続配線WLa、このワード線接続配線WLa上のスルーホールを介し、第3メタル層のワード線WL(図示省略)に接続される。
ワード線接続配線WLbは、スルーホールT4bと、ワード線接続配線WLb上に設けられたスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第2アクセストランジスタ18のゲート(ゲート配線46b)は、コンタクトC6b、メタル配線M15b、スルーホールT4b、ワード線接続配線WLb、このワード線接続配線WLbのスルーホールを介し、第3メタル層のワード線WLに接続される。第1、第2ワード線接続配線としてのワード線接続配線WLa、WLbは、いずれもY方向に長い長方形状に形成されている。ワード線接続配線WLa、WLbは、中心Eを対称中心にして互いに点対称に配置されている。
ワード線接続配線WLa上に設けられたスルーホールと、ワード線接続配線WLb上に設けられたスルーホールは、X方向に延びる直線状に配置され、X方向に延びる1本の第3メタル層のワード線WLに接続される。メモリアレイにおいて、ワード線WLは、X方向に配置されたメモリセル11で共有され、X方向に延在する配線である。
第2メタル層では、メモリセル領域40において、図中左から順番に、Y方向に延びるメタル配線である、ソース線SLb、ワード線接続配線WLb、基準電圧線VSLb、第2ビット線BLB、電源線VDL、第1ビット線BLT、基準電圧線VSLa、ワード線接続配線WLa、ソース線SLaが配置されている。
前述のように、第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bでは、メモリゲート電極MGa、MGb、ドレイン側選択ゲート電極DGa、DGb、ソース側選択ゲート電極SGa、SGbがY方向に延在する配線を構成し、メタル層の配線を必要としない。これにより、Y方向に延びるメタル配線である、ソース線SLb、ワード線接続配線WLb、基準電圧線VSLb、第2ビット線BLB、電源線VDL、第1ビット線BLT、基準電圧線VSLa、ワード線接続配線WLa、ソース線SLaを、メモリセル領域40内において、X方向に等ピッチで配置することができる。上記の配置により、第2メタル層が均一なレイアウトとなり、加工容易性が向上する。
図6に、SRAM部14へのデータの書き込みと、SRAM部14からのデータの読み出しを行う通常動作時の、ワード線WL、第1ビット線BLT、第2ビット線BLB、第1ストレージノードNT、第2ストレージノードNBの信号レベルの変化を示す。SRAM部14にデータ「1」を書き込む場合には、ワード線WLをHレベルにするとともに、第1ビット線BLTをHレベルに、第2ビット線BLBをLレベルにする。これにより、オン状態となった第1アクセストランジスタ17を通して第1ビット線BLTと第1ストレージノードNTとが接続され、オン状態となった第2アクセストランジスタ18を通して第2ビット線BLBと第2ストレージノードNBとが接続される。この結果、第1ストレージノードNTの電位が第1ビット線BLTの電位であるHレベルにまで上昇し、第2ストレージノードNBの電位が第2ビット線BLBの電位であるLレベルまで低下する。
一方、SRAM部14にデータ「0」を書き込む場合には、ワード線WLをHレベルとするとともに、第1ビット線BLTをLレベルに、第2ビット線BLBをHレベルにする。これにより、オン状態となった第1、第2アクセストランジスタ17、18を通して、第1ストレージノードNTの電位が第1ビット線BLTの電位であるLレベルにまで低下し、第2ストレージノードNBの電位が第2ビット線BLBの電位であるHレベルまで上昇する。
所定時間の経過後に、ワード線WLをLレベルとすることで、第1、第2アクセストランジスタ17、18がオフ状態になる。第1ストレージノードNT、第2ストレージノードNBは、クロスカップルされた第1インバータINV1と第2インバータINV2の入力端と出力端との各接続点であるから、第1、第2アクセストランジスタ17、18がオフ状態になった後にも、第1ストレージノードNTの電位、第2ストレージノードNBの電位は維持される。
ところで、第1、第2アクセストランジスタ17、18がオンとなったときの第1、第2ストレージノードNT、NBの電位変化は、第1、第2ストレージノードNT、NBの寄生容量に依存する。このため、図6に二点鎖線で示すように、第1、第2ストレージノードNT、NBの寄生容量が大きい場合には、第1、第2ストレージノードNT、NBの電位の変化が遅くなり、HレベルまたはLレベルに達するまでの時間が長くなる。この結果、SRAM部14に対する書き込みサイクル時間が増大してしまう。
しかしながら、上記のように構成されたメモリセル11は、SRAM部14の両側の一方に、第1不揮発性記憶素子28aを配置し、他方に第2不揮発性記憶素子28bを配置しているので、SRAM部14の第1、第2ストレージノードNT、NBと第1、第2不揮発性記憶素子28a、28bとの間の距離が短くなり、第1、第2ストレージノードNT、NBに付加される配線容量等の寄生容量が小さくなる。この結果、第1、第2ストレージノードNT、NBの電位の変化が遅くなることはなく、メモリセル11の書き込みサイクル時間を、メモリセル11を構成するSRAM部14の書き込みサイクル時間と同等にすることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、行方向に隣接するメモリセルの、第1、第2不揮発性記憶素子が配置される領域を、列方向に重ねて配置することにより、メモリセル面積の縮小を図るものである。個々のメモリセルにおける平面レイアウトは、第1実施形態と同様に点対称である。行方向に互いに隣接するメモリセルは、第1、第2不揮発性記憶素子が配置される領域の平面レイアウトが異なり、これら平面レイアウトが異なる2種類のメモリセルで不揮発性半導体記憶装置を構成したものである。なお、以下に説明する他は、第1実施形態と同じであり、実質的に同じ構成部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
この例では、図7に示すように、平面レイアウトが互いに異なる2種類のメモリセル11A、11Bが用いられている。不揮発性半導体記憶装置10のメモリアレイには、メモリセル11A、11Bが行列状に配置されている。このメモリアレイは、X方向(行方向)に、メモリセル11Aとメモリセル11Bとが交互に配置されている。X方向に直交するY方向(列方向)には、同じメモリセル(メモリセル11Aまたはメモリセル11B)が並べて配置されているが、Y方向に隣接するメモリセル同士は、X方向に対して線対称な平面レイアウトになっている。メモリアレイにおいて、Y方向に帯状に延びるNウェル領域とPウェル領域とがX方向に交互に配置されている。
メモリセル11Aの平面レイアウトを図8及び図9を参照して説明する。また、メモリセル11Bの平面レイアウトを図10及び図11を参照して説明する。
図8は、メモリセル11Aのメモリセル領域61Aにおける、ウェル、各トランジスタのドレイン、ソース及びチャネル領域が形成される活性領域、ゲート配線、及び活性領域上又はゲート配線上に設けられたコンタクトの配置を示している。メモリセル領域61Aは、NウェルNWと一対のPウェルPWa、PWbとを有している。
このメモリセル領域61Aは、X方向及びY方向にそれぞれ沿った辺を有する矩形状の中央部CAの両端からそれぞれX方向に突出部SAa、SAbが突出した形状であり、その形状はメモリセル領域61Aの中心E(中央部CAの中心)を対称中心(対称点)として点対称な形状である。突出部SAa、SAbは、X方向に延びた矩形状であり、Y方向の長さが中央部CAのY方向の長さの1/2になっている。突出部SAaは、中央部CAと図中の上辺が一致するように、中央部CAの右側の短辺の上半分の位置から右方向に突出し、また突出部SAbは、中央部CAと図中の下辺が一致するように、中央部CAの左側の短辺の下半分の位置から突出部SAaとは反対方向(左方向)に突出している。
メモリセル領域61Aの中央、すなわち中央部CAの中央にNウェルNWが配置され、NウェルNWを挟むようにPウェルPWa、PWbがメモリセル領域61Aの両側に配置されている。したがって、中央部CAは、NウェルNWとPウェルPWa、PWbの一部とを含む領域として設けられ、突出部SAa、SAbは、中央部CAの外側のPウェルPWa、PWbの領域である。
上記中央部CAにSRAM部14が設けられている。すなわち中央部CAには、各トランジスタ17、18、21a、21b、22a、22bを構成する活性領域A1a、A1b、A2a、A2b及びゲート配線45a、45b、46a、46bと、コンタクトC1a〜C6a、C1b〜C6bとが形成されている。これらの配置、接続等は、図3、図4の平面レイアウトのものと同じである。
メモリセル領域61Aの第1ドライブトランジスタ22a側(図中右側)に設けた突出部SAaには、第1不揮発性記憶素子28aが配置されている。第1不揮発性記憶素子28aを構成する活性領域A13aは、Y方向に延在した活性領域AY1の突出部SAa内の部分と、活性領域AY1からX方に延びた矩形状の活性領域AX1aとで構成される。活性領域AY1は、突出部SAaの端部側(中央部CAから離れた側)に配置されている。活性領域AX1aは、一端が活性領域AY1につながり、他端が中央部CAに向う方向に延びている。
活性領域AX1aの中央をY方向に横断するように、ドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1が、中央部CA側からこの順番で配置されている。ドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1は、それぞれY方向に延在し、活性領域AX1a上の部分がドレイン側選択トランジスタDSTaのドレイン側選択ゲート電極DGa、メモリトランジスタMTaのメモリゲート電極MGa、ソース側選択トランジスタSSTaのソース側選択ゲート電極SGaとなる。これら第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択ゲート電極DGa、メモリゲート電極MGa、ソース側選択ゲート電極SGaにより第1のゲート電極セットが構成される。活性領域A13a内の第1不揮発性記憶素子28aのドレイン及びソースにコンタクトC17a、C18aが設けられている。コンタクトC18aは、活性領域AY1上に設けられ、図中上方向に隣接するメモリセル11Aと共有される。
活性領域AY1、ドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1は、メモリセル11Aと同じ列の他のメモリセル11Aと、当該メモリセル11Aの列の突出部SAa側に隣接した列(図中右側に配置された列)のメモリセル11Bとで共有される。
メモリセル領域61Aの第2ドライブトランジスタ22b側(図中左側)に設けた突出部SAbには、第2不揮発性記憶素子28bが配置されている。第2不揮発性記憶素子28bを構成する活性領域A13bは、Y方向に延在した活性領域AY2の突出部SAb内の部分と、活性領域AY2からX方向に延びた矩形状の活性領域AX1bとで構成される。活性領域AY2は、突出部SAbの端部側(中央部CAから離れた側)に配置されている。活性領域AX1bは、一端が活性領域AY2につながり、他端が中央部CAに向う方向に延びている。
活性領域AX1bの中央をY方向に横断するように、ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2が、中央部CA側からこの順番で配置されている。ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2は、それぞれY方向に延在し、活性領域AX1b上の部分がドレイン側選択トランジスタDSTbのドレイン側選択ゲート電極DGb、メモリトランジスタMTbのメモリゲート電極MGb、ソース側選択トランジスタSSTbのソース側選択ゲート電極SGbとなる。これら第2不揮発性記憶素子28bのドレイン側選択ゲート電極DGb、メモリゲート電極MGb、ソース側選択ゲート電極SGbにより第2のゲート電極セットが構成される。活性領域A13b内の第2不揮発性記憶素子28bのドレイン及びソースにコンタクトC17b、C18bが設けられている。コンタクトC18bは、活性領域AY2上に設けられ、図中下方向に隣接するメモリセル11Aと共有される。
活性領域AY2、ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2は、メモリセル11Aと同じ列の他のメモリセル11Aと、当該メモリセルの列の突出部SAb側に隣接した列(図中左側に配置された列)のメモリセル11Bとで共有される。
この例では、1組のドレイン側選択ゲート線、メモリゲート線、ソース側選択ゲート線は、隣接した一対のメモリセルの一方の第1不揮発性記憶素子28aと他方の第2不揮発性記憶素子28bで共有される。
図9は、メモリセル11Aの活性領域、ゲート配線、コンタクトとともに、コンタクトの上層の第1メタル層のメタル配線の配置を示している。なお、メタル配線M12a〜M14a、M12b〜M14bは、図4に示すものと同じである。
コンタクトC1a、C4a、C17aは、第1ストレージノードNTに相当するメタル配線M21aによって相互に接続されている。これにより、SRAM部14と第1不揮発性記憶素子28aとが接続される。また、コンタクトC1b、C4b、C17bは、第2ストレージノードNBに相当するメタル配線M21bによって相互に接続されている。これにより、SRAM部14と第2不揮発性記憶素子28bとが接続される。
メタル配線M25aは、コンタクトC6aとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第1アクセストランジスタ17のゲートは、コンタクトC6a、メタル配線M25a、スルーホールを介し、第2メタル層のワード線接続配線(図示省略)に接続される。メタル配線M25bは、コンタクトC6bとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第2アクセストランジスタ18のゲートは、コンタクトC6b、メタル配線M25b、スルーホールを介し、第2メタル層の上記のものとは別の位置に配置されたワード線接続配線(図示省略)に接続される。
メタル配線M26aは、コンタクトC18aとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第1不揮発性記憶素子28aのソースは、コンタクトC18a、メタル配線M26a、スルーホールを介し、第2メタル層のソース線SLa(図1参照)に接続される。メタル配線M26bは、コンタクトC18bとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。第2不揮発性記憶素子28bのソースは、コンタクトC18b、メタル配線M26b、スルーホールを介し、第2メタル層のソース線SLb(図1参照)に接続される。
上記のメモリセル11Aの平面レイアウトは、メモリセル領域61Aの中心Eを対称中心(対称点)として点対称である。
図10は、メモリセル11Bのメモリセル領域61Bにおける、ウェル、各トランジスタのドレイン、ソース及びチャネル領域が形成される活性領域、ゲート配線、及び活性領域上又はゲート配線上に設けられたコンタクトの配置を示している。
メモリセル領域61Bは、SRAM部14が形成される中央部CBと第1及び第2不揮発性記憶素子28a、28bが配置された突出部SBa、SBbとを有する。突出部SBa、SBbを含むメモリセル領域61Bの形状及び面積は、メモリセル領域61Aと同じであり、NウェルNW、PウェルPWa、PWbの配置についてもメモリセル領域61Aと同じである。メモリセル領域61BのPウェルPWbは、図中左方向に隣接したメモリセル領域61AのPウェルPWaと一体であり、メモリセル領域61BのPウェルPWaは、図中右方向に隣接したメモリセル領域61AのPウェルPWbと一体である。
中央部CBにおけるSRAM部14を構成する各トランジスタ17、18、21a、21b、22a、22bの活性領域A1a、A1b、A2a、A2b及びゲート配線45a、45b、46a、46bと、コンタクトC1a〜C6a、C1b〜C6bの形状、配置は、メモリセル領域61Aの中央部CAのものと同じである。
メモリセル領域61Bの第1ドライブトランジスタ22a側(図中右側)に設けた突出部SBaに第1不揮発性記憶素子28aが配置され、第2ドライブトランジスタ22b側(図中左側)に設けた突出部SBbに第2不揮発性記憶素子28bが配置されている。
メモリセル領域61Bの突出部SBaは、当該メモリセル領域61Bの図中右方向に隣接したメモリセル領域61Aの突出部SAbに対して、X方向については同じ位置に配置され、Y方向については中央部CB(CA)のY方向の長さの1/2だけ図中上方向にずらされた位置に配置される。すなわち、メモリセル領域61Bと図中右側に隣接するメモリセル領域61Aの、第2アクセストランジスタ18等を設けた第2の隣接領域から第2不揮発性記憶素子28bを設けた第2の離隔領域である突出部SAbが左方向に突出することによって形成される段差と、当該メモリセル領域61Bの、第1アクセストランジスタ17等を設けた第1の隣接領域から第1不揮発性記憶素子28aを設けた第1の離隔領域である突出部SBaが右方向に突出することによって形成される段差とが噛み合い、Y方向に突出部SAb、SBaが重なった状態に配置される。このように、メモリセル領域61Aの突出部SAbとメモリセル領域61Bの突出部SBaとが配置されることにより、メモリセル領域61Bの突出部SBaには、図中右方向に隣接したメモリセル領域61Aの突出部SAbにも配置されるとともに、Y方向に延在する活性領域AY2、ソース側選択ゲート線SGL2、メモリゲート線MGL2及びドレイン側選択ゲート線DGL2が配置される。
また、メモリセル領域61Bの突出部SBbは、当該メモリセル領域61Bの図中左方向に隣接したメモリセル領域61Aの突出部SAaに対して、X方向については同じ位置に配置され、Y方向については中央部CB(CA)のY方向の長さの1/2だけ図中下方向にずらされた位置に配置される。この場合には、メモリセル領域61Bと図中左側に隣接するメモリセル領域61Aの、第1アクセストランジスタ17等を設けた第1の隣接領域から第1不揮発性記憶素子28aを設けた第1の離隔領域である突出部SAaが右方向に突出することによって形成される段差と、当該メモリセル領域61Bの、第2アクセストランジスタ18等を設けた第2の隣接領域から第2不揮発性記憶素子28bを設けた第2の離隔領域である突出部SBbが左方向に突出することによって形成される段差とが噛み合い、Y方向に突出部SAa、SBbが重なった状態に配置される。このように、メモリセル領域61Aの突出部SAaとメモリセル領域61Bの突出部SBbとが配置されることにより、メモリセル領域61Bの突出部SBbには、図中左方向に隣接したメモリセル領域61Aの突出部SAaにも配置されるとともに、Y方向に延在する活性領域AY1、ソース側選択ゲート線SGL1、メモリゲート線MGL1及びドレイン側選択ゲート線DGL1が配置される。
メモリセル領域61Bの突出部SBa、SBbにおけるY方向に延在する活性領域、ソース側選択ゲート線、メモリゲート線及びドレイン側選択ゲート線の配置は、メモリセル領域61Aの突出部SAa、SAbの配置とは逆になる。すなわち、メモリセル領域61Bの突出部SBaでは、X方向について中央部CBから外側に向って、活性領域AY2、ソース側選択ゲート線SGL2、メモリゲート線MGL2、ドレイン側選択ゲート線DGL2が、この順番で配置される。また、メモリセル領域61Bの突出部SBbには、X方向について中央部CBから外側に向って、活性領域AY1、ソース側選択ゲート線SGL1、メモリゲート線MGL1、ドレイン側選択ゲート線DGL1の順番で配置される。
突出部SBaには、第1不揮発性記憶素子28aを構成する活性領域A14aが配置されている。活性領域A14aは、活性領域AY2の突出部SBa内の部分と、活性領域AY2からX方向に延びた矩形状の活性領域AX2aとで構成される。活性領域AY2は、突出部SBaの中央部CBに寄った位置に配置されている。活性領域AX2aは、一端が活性領域AY2につながり、他端が外側に向って(中央部CBから離れる方向)延びている。
活性領域AX2aの中央をY方向に横断するように、ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2が配置されている。ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2は、それぞれ活性領域AX2a上の部分がドレイン側選択トランジスタDSTaのドレイン側選択ゲート電極DGa、メモリトランジスタMTaのメモリゲート電極MGa、ソース側選択トランジスタSSTaのソース側選択ゲート電極SGaとなる。メモリセル11Bにおいても、第1不揮発性記憶素子28aのドレイン側選択ゲート電極DGa、メモリゲート電極MGa、ソース側選択ゲート電極SGaから第1のゲート電極セットが構成されるが、これらは上述のようにドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2の一部であり、メモリセル11Aの第1のゲート電極セットとは異なる。活性領域A14a内の第1不揮発性記憶素子28aのドレイン及びソースにコンタクトC17a、C18aが設けられている。コンタクトC18aは、活性領域AY2上に設けられ、図中上方向に隣接するメモリセル11Bと共有される。
突出部SBbには、第2不揮発性記憶素子28bを構成する活性領域A14bが配置されている。活性領域A14bは、活性領域AY1の突出部SBb内の部分と、活性領域AY1からX方向に延びた矩形状の活性領域AX2bとで構成される。活性領域AY1は、突出部SBbの中央部CBに寄った位置に配置されている。活性領域AX2bは、一端が活性領域AY1につながり、他端が外側に向って(中央部CBから離れる方向)延びている。
活性領域AX2bの中央をY方向に横断するように、ドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1が配置されている。ドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1は、それぞれ活性領域AX2b上の部分がドレイン側選択トランジスタDSTbのドレイン側選択ゲート電極DGb、メモリトランジスタMTaのメモリゲート電極MGb、ソース側選択トランジスタSSTbのソース側選択ゲート電極SGbとなる。メモリセル11Bでは、第2不揮発性記憶素子28bについても、ドレイン側選択ゲート電極DGb、メモリゲート電極MGb、ソース側選択ゲート電極SGbから第2のゲート電極セットが構成されるが、これらは上述のようにドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1の一部であり、メモリセル11Aの第2のゲート電極セットとは異なる。活性領域A14b内の第2不揮発性記憶素子28bのドレイン及びソースにコンタクトC17b、C18bが設けられている。コンタクトC18bは、活性領域AY1上に設けられ、図中下方向に隣接するメモリセル11Bと共有される。
図11は、メモリセル11Bの活性領域、ゲート配線、コンタクトとともに、コンタクトの上層の第1メタル層のメタル配線の配置を示している。メモリセル11Bにおけるメタル配線は、コンタクトC1a、C4a、C17aを相互に接続するメタル配線及びコンタクトC1b、C4b、C17bを相互に接続するメタル配線と、コンタクトC18a、C18bにそれぞれ接続される島状のメタル配線以外は、図9に示すメモリセル11Aのものと同じである。
コンタクトC1a、C4a、C17aは、第1ストレージノードNTに相当するメタル配線M31aによって相互に接続され、コンタクトC1b、C4b、C17bは、第2ストレージノードNBに相当するメタル配線M31bによって相互に接続されている。これにより、SRAM部14と第1不揮発性記憶素子28aとが接続され、SRAM部14と第2不揮発性記憶素子28bとが接続される。
メモリセル11Bでは、コンタクトC4aとコンタクトC17aとの間に活性領域AY2、ドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2が配置されている。このため、メタル配線M31aは、コンタクトC4aとコンタクトC17aとの間の長さがメモリセル11Aのメタル配線M21aよりも長い。同様に、メモリセル11Bのメタル配線M31bは、コンタクトC4bとコンタクトC17bとの間の長さがメモリセル11Aのメタル配線M21bよりも長い。
メモリセル11Bのメタル配線M26aは、コンタクトC18aとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。また、メタル配線M26bは、コンタクトC18bとスルーホール(図示省略)とを接続するための島状の配線パターンである。メモリセル11Bでは、第1不揮発性記憶素子28aのソースは、コンタクトC18a、メタル配線M26a、スルーホールを介して第2メタル層のソース線SLbに接続され、第2不揮発性記憶素子28bのソースは、コンタクトC18b、メタル配線M26b、スルーホールを介し、第2メタル層のソース線SLaに接続される。
メモリセル11Aとメモリセル11Bとでは、メタル配線M26a、M26bが、接続されたコンタクトC18a、C18bから延びる方向が逆向きになっている。すなわち、メモリセル11Aのメタル配線M26a、M26bは、コンタクトC18a、C18bから中央に向って(中央部CAに向う方向)延びた形状であるのに対し、メモリセル11Bのメタル配線M26a、M26bは、コンタクトC18a、C18bから外方向(中央部CBから離れる方向)に延びた形状である。
上記のメモリセル11Bの平面レイアウトは、メモリセル領域61Bの中心Eを対称中心(対称点)として点対称であるが、メモリセル11Aとの関係では対称性がない。
図12は、メモリセル11A、11Bを2行2列で配置した状態における各メモリセル領域61A、61B内のレイアウトを示している。なお、図12では、図面が煩雑になることを避けるため、活性領域、コンタクト及び第1メタル層のメタル配線だけを描いており、各トランジスタのゲート配線の図示を省略してある。
上述のように活性領域AY1は、Y方向に延在し、これにX方向に延びた活性領域AX1a、AX2bが一体に形成されている。同様に、活性領域AY2は、Y方向に延在し、これにX方向に延びた活性領域AX1b、AX2aが一体に形成されている。活性領域AY1及び活性領域AX1a、AX2bが形成する活性領域の形状と、活性領域AY2及び活性領域AX1b、AX2aが形成する活性領域の形状とは、いずれも櫛状であるが、これらの形状はY方向について線対称である。
ストレージノードNT、NBに相当するメモリセル11Aのメタル配線M21a、M21b及びメモリセル11Bのメタル配線M31a、M31bは、いずれもY方向に延びている。メモリセル11Aのメタル配線M21aとメタル配線M21bとは長さが等しい。また、メモリセル11Bのメタル配線M31aとメタル配線M31bとは長さが等しいが、これらはメタル配線M21a、M21bよりも長い。
活性領域AY1上には、メモリセル11AのコンタクトC18aとメモリセル11BのコンタクトC18bとがY方向に交互に並ぶ。また、活性領域AY2上には、メモリセル11AのコンタクトC18bとメモリセル11BのコンタクトC18aとがY方向に交互に並ぶ。上述のように、メモリセル11Aのメタル配線M26a、M26bとメモリセル11Bのメタル配線M26a、M26bとは、それらが延びる向きが逆である。これにより、活性領域AY1上のコンタクトC18a、C18bに接続されたメタル配線M26a、M26bは、同じ向き(図中左方向)に延び、スルーホールを介して、Y方向に延在したソース線SLaに接続される。同様に、活性領域AY2上のコンタクトC18a、C18bに接続されたメタル配線M26a、M26bは、メタル配線M26a、M26bとは逆向き(図中右方向)に延び、スルーホールを介して、Y方向に延在したソース線SLbに接続される。
上記の説明からわかるように、ソース線SLaとソース線SLbとは、Y方向に等間隔で交互に配置されている。このように配置されることで、各々のソース線SLaは、Y方向に隣接した右側のメモリセル11Aと左側のメモリセル11Bで共有され、各々のソース線SLbは、Y方向に隣接した右側のメモリセル11Bと左側のメモリセル11Aで共有される。
上記のように構成されたメモリセル11A、11Bは、第1実施形態のメモリセル11と同様に、SRAM部14の両側の一方に第1不揮発性記憶素子28aを配置し、他方に第2不揮発性記憶素子28bを配置しているので、第1、第2ストレージノードNT、NBと第1、第2不揮発性記憶素子28a、28bとの間の距離を短くすることができ、その書き込みサイクル時間を、SRAM部14の書き込みサイクル時間と同等にすることができる。
また、上記のメモリセル11A、11Bを配列したメモリセルアレイでは、1組のドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1、及び1組のドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2が隣接した一対のメモリセルの列で共有されるため、ドレイン側選択ゲート線、メモリゲート線、ソース側選択ゲート線の組数を大幅に少なくすることができる。この結果、メモリセルの小面積化、メモリセルの集積度の向上、不揮発性半導体記憶装置10の小面積化を図ることができる。
上記の例では、SRAM部14と第1不揮発性記憶素子28a、第2不揮発性記憶素子28bとを第1メタル層のメタル配線で接続しているが、この接続に第2メタル層のメタル配線を用いてもよい。例えば、図13に示すように、メモリセル11Bにおいて、第2メタル層のメタル配線(中継メタル配線)M41aは、一端がスルーホールT11を介して第1メタル層のメタル配線(ストレージノードメタル配線)M42aに接続され、他端がスルーホールT12を介して第1メタル層のメタル配線(ドレインメタル配線)43aに接続されている。メタル配線M42aは、コンタクトC1a、C4aを介して第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aとを接続している。メタル配線M43aは、コンタクトC17aを介してドレイン側選択トランジスタDSTaのドレインに接続された島状の配線パターンである。これにより、メモリセル11Bに対して第1のゲート電極セットの各ゲート電極となるドレイン側選択ゲート線DGL2、メモリゲート線MGL2、ソース側選択ゲート線SGL2をメタル配線M41aが跨いだ配置となる。メモリセル11Bにおいて、SRAM部14と第2不揮発性記憶素子28bとを第2メタル層のメタル配線を用いて接続する場合も同様である。
また、例えば、メモリセル11Aでは、図14に示すように、第2メタル層のメタル配線(中継メタル配線)M51aの一端をスルーホールT14を介して第1メタル層のメタル配線(ストレージノードメタル配線)M52aに接続し、他端をスルーホールT15を介して第1メタル層のメタル配線(ドレインメタル配線)53aに接続する。メタル配線M52aは、コンタクトC1a、C4aを介して第1ロードトランジスタ21aと第1ドライブトランジスタ22aとを接続し、メタル配線M53aは、コンタクトC17aを介してドレイン側選択トランジスタDSTaのドレインに接続された島状の配線パターンである。この場合には、SRAM部14と第1不揮発性記憶素子28aとの間に、メモリセル11Aに対して第1のゲート電極セットの各ゲート電極となるドレイン側選択ゲート線DGL1、メモリゲート線MGL1、ソース側選択ゲート線SGL1がないため、メタル配線M51aは第1のゲート電極セットを跨がない配置となる。メモリセル11Aにおいて、SRAM部14と第2不揮発性記憶素子28bとを第2メタル層のメタル配線を用いて接続する場合も同様である。