JP6366912B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、回転電機に関する。
回転電機の固定子巻線の巻き方として同心巻き方式がある。同心巻き方式とは、固定子鉄心に対して、各極各相のコイルを相ごとに径が異なる同心円状に配置するようにして巻く方式をいう。通常、コイルは、例えば銅線を多数回巻いて構成されるため柔軟性に乏しく、コイルをスロットへ挿入する際の操作性が悪かった。
そのため、例えば各極各相のコイルを二つに分けてスロットへ挿入する方法が提案されている。
特開平10−28346号公報
しかし、コイルを二つに分けて各スロットに対して径方向に二重に挿入した場合、スロット間の亘りの長さが外周側と内周側とで異なるため、コイルエンドの高さ寸法にばらつきが生じるが、このコイルエンドに位置する部分は、回転電機の性能には寄与しないため、極力少なくすることが有利である。
そこで、回転子鉄心のスロットに対するコイルの挿入を容易なものとするとともに、コイルエンド部分の銅線の無駄を低減することができる回転電機を提供する。
本実施形態の回転電機は、固定子鉄心のスロットに対して複数の単位コイルを同心巻き方式で挿入して構成されたコイル群を複数有する固定子と、前記固定子に対して回転可能に設けられた回転子と、を備える。前記複数のコイル群のうち、前記固定子鉄心の外周側に位置するコイル群を構成する前記単位コイルと比べて前記固定子鉄心の内周側に位置するコイル群を構成する単位コイルの方がその周長が短く、かつ各コイル群のコイルエンドの最大の高さ寸法が等しい
第一実施形態による固定子を示す平面図 U、V、W相の固定子巻線の構成を示す図であって、(a)は1段目コイル群の配置を示す図、(b)は2段目コイル群の配置を示す図 1段目単位コイル及び2段目単位コイルの構成を示す斜視図 固定子の一部を破断して示す図 図1におけるX5−X5線に沿う断面図であって、(a)は第一実施形態によるコイルエンドを示す図、(b)は従来構成によるコイルエンドを示す図 図1におけるX6−X6線に沿う断面図であって、1段目単位コイル及び2段目単位コイルをスロットに挿入する工程を、(a)〜(c)の順に経時的に示す図 (a)は第1相間絶縁紙を示す図、(b)は第2相間絶縁紙を示す図 第二実施形態による図1相当図 図7におけるX9−X9線に沿う断面図
以下、複数の実施形態による回転電機について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、各実施形態において、「コイル」とは、銅線を所定回数巻回して環状に形成したものを意味するものとする。「固定子巻線」とは、複数のコイルを接続して構成したものを意味するものとする。
(第一実施形態)
まず、第一実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
本実施形態では、例として積層型の固定子50を備えるインナロータ型の回転電機について説明する。固定子50は、図示しない一般的な回転子とともに、インナロータ型の回転電機を構成する。この場合、回転電機は、永久磁石モータであっても誘導電動機であっても良い。また、回転電機は、インナロータ型に限られず、アウタロータ型でも良い。
図1に示す三相交流の回転電機の固定子50は、固定子鉄心51と、三相各相の固定子巻線、すなわちU相の固定子巻線Uと、V相の固定子巻線Vと、W相の固定子巻線Wと、を備えている。固定子鉄心51は、例えば電磁鋼板を所定の形状に打ち抜き、その打ち抜いた電磁鋼板を複数枚積層して構成されている。固定子鉄心51には、例えば24個のスロット52が形成されている。固定子巻線U、V、Wは、それぞれスロット52に納められている。これにより、固定子50は、4極24スロットの固定子を構成している。
U相の固定子巻線Uは、U相1段目単位コイル11とU相2段目単位コイル21とを4個ずつ有している。U相の各極は、U相1段目単位コイル11とU相2段目単位コイル21とをそれぞれ1個ずつ組み合わせて構成される。この場合、各極のU相1段目単位コイル11及びU相2段目単位コイル21は、それぞれ同一のスロットピッチ、例えば3スロットピッチで構成されている。また、各極のU相1段目単位コイル11及びU相2段目単位コイル21は、それぞれ同一のスロット52内において固定子鉄心51の径方向に重ねて配置されている。この場合、U相2段目単位コイル21は、U相1段目単位コイル11に対して、固定子鉄心51の径方向の内側に設けられている。
V相の固定子巻線Vは、V相1段目単位コイル12とV相2段目単位コイル22とを4個ずつ有している。V相の各極は、V相1段目単位コイル12とV相2段目単位コイル22とをそれぞれ1個ずつ組み合わせて構成される。この場合、各極のV相1段目単位コイル12及びV相2段目単位コイル22は、それぞれ同一のスロットピッチ、例えば3スロットピッチで構成されている。また、各極のV相1段目単位コイル12及びV相2段目単位コイル22は、それぞれ同一のスロット52内において固定子鉄心51の径方向に重ねて配置されている。この場合、V相2段目単位コイル22は、V相1段目単位コイル12に対して、固定子鉄心51の径方向の内側に設けられている。
W相の固定子巻線Wは、W相1段目単位コイル13とW相2段目単位コイル23とを4個ずつ有している。W相の各極は、V相1段目単位コイル13とW相2段目単位コイル23とをそれぞれ1個ずつ組み合わせて構成される。この場合、各極のW相1段目単位コイル13及びW相2段目単位コイル23は、それぞれ同一のスロットピッチ、例えば3スロットピッチで構成されている。また、各極のW相1段目単位コイル13及びW相2段目単位コイル23は、それぞれ同一のスロット52内において固定子鉄心51の径方向に重ねて配置されている。この場合、W相2段目単位コイル23は、W相1段目単位コイル13に対して、固定子鉄心51の径方向の内側に設けられている。また、この場合、各極の1段目単位コイル11、12、13と、2段目単位コイル21、22、23とは、その周長が異なるものの、配置関係やスロットピッチ等は同様に構成されている。
図2には、24個の各スロット52について、Nを1〜24の整数とし、あるスロット52を第1スロットとした場合のN番目のスロットを第Nスロットして表している。各相の1段目単位コイル11、12、13、及び2段目単位コイル21、22、23は、それぞれコイルピッチが一定この場合3スロットで構成されている。
図2(a)、(b)に示すように、U相の1段目単位コイル11及び2段目単位コイル21は、第1スロット及び第4スロット、第7スロット及び第10スロット、第13スロット及び第16スロット、第19スロット及び第22スロットにそれぞれ巻かれて設けられている。V相1段目単位コイル12及び2段目単位コイル22は、第3スロット及び第6スロット、第9スロット及び第12スロット、第15ロット及び第18スロット、第21スロット及び第24スロットにそれぞれ巻かれて設けられている。W相1段目単位コイル13及び2段目単位コイル23は、第5スロット及び第8スロット、第11スロット及び第14スロット、第17スロット及び第20スロット、第23スロット及び第2スロットにそれぞれ巻かれて設けられている。
次に、図3を参照して、1段目単位コイル11、12、13、及び2段目単位コイル21、22、23の構成について説明する。図3に示すように、各1段目単位コイル11、12、13は、それぞれ同一の構成である。また、各2段目単位コイル21、22、23も、それぞれ同一の構成である。
1段目単位コイル11、12、13、及び2段目単位コイル21、22、23は、いずれも同一の巻数、例えば15巻きで構成されている。そして、1段目単位コイル11、12、13、及び2段目単位コイル21、22、23をそれぞれ組み合わせることにより、巻数を分割する前の例えば30巻きと同等の巻数を構成している。2段目単位コイル21、22、23の周長は、1段目単位コイル11、12、13の周長よりも短い。すなわち、固定子鉄心51の径方向の外側つまり外周側に設けられる1段目単位コイル11、12、13の周長よりも、固定子鉄心51の径方向の内側つまり内周側に設けられる2段目単位コイル21、22、23の周長の方が短い。
ここで、図4に示すように、固定子鉄心51の円周上において、1段目単位コイル11、12、13が配置される部分、すなわち固定子鉄心51の径方向の外側部分におけるスロット52間の距離をL1とする。また、固定子鉄心51の円周上において、2段目単位コイル21、22、23が配置される部分、すなわち固定子鉄心51の径方向の内側部分におけるスロット52間の距離をL2とする。この場合、1段目単位コイル11、12、13と、2段目単位コイル21、22、23とが設けられる部分における固定子鉄心51の径差によって、距離L2は距離L1よりも小さくなる。
1段目単位コイル11、12、13の周長は、固定子鉄心51の径方向の外側部分に沿うように、距離L1に合わせて設定されている。これにより、1段目単位コイル11、12、13のコイルエンド部分の高さ寸法を極力低減している。また、1段目単位コイル11、12、13の内側にある2段目単位コイル21、22、23の周長は、外側にある1段目単位コイル11、12、13の周長よりも短い。そして、2段目単位コイル21、22、23の周長は、固定子鉄心51の径方向の内側部分に沿うように、距離L2に合わせて設定されている。そのため、2段目単位コイル21、22、23を、1段目単位コイル11、12、13と同じ周長にした場合に比べて、2段目単位コイル21、22、23のコイルエンド部分の高さ寸法を低減することができる。
ここで、本実施形態においてコイルエンド部分の高さ寸法とは、図5(a)、(b)にH1、H2で示すように、各単位コイル11、12、13、21、22、23が、スロット52の端部から軸方向の外側へ突出した部分の長さ寸法を意味する。1段目コイル群10について見ると、各相の単位コイル11、12、13は、それぞれ同一の周長で構成されている。したがって、1段目コイル群10についてコイルエンドの高さ寸法は、図5に示すように、固定子鉄心51の径方向の内側へ向って、U相1段目単位コイル11、V相1段目単位コイル12、W相1段目単位コイル13、の順に高くなる。
なお、図5は、U相単位コイル11、21と、V相単位コイル12、22と、W相単位コイル13、23とにおけるコイルエンドの高さ寸法を比較するため、これら単位コイル11、21、12、22、13、23を概念的に一列に並べて示したものである。したがって、図5は、図1におけるX5−X5線に沿って断面を示した場合の実際の見え方と異なる。
また、2段目コイル群20を構成する各相の単位コイル21、22、23は、それぞれ同一の周長であって、1段目コイル群10の単位コイル11、12、13よりも短い周長で構成されている。そして、この場合、2段目コイル群20についてコイルエンドの高さ寸法も、図5に示すように、固定子鉄心51の径方向の内側へ向って、U相2段目単位コイル21、V相2段目単位コイル22、W相2段目単位コイル23、の順に高くなる。
ここで、従来構成のように、1段目単位コイル11、12、13の周長と、2段目単位コイル21、22、23の周長とが同一である場合、図5(b)に示すように、2段目コイル群20のコイルエンドの最大の高さ寸法H2は、1段目コイル群10のコイルエンドの最大の高さ寸法H1よりも大きくなる。一方、本実施形態のように、2段目単位コイル21、22、23の周長を、1段目単位コイル11、12、13の周長よりも短いものとすれば、図5(a)に示すように、1段目コイル群10のコイルエンドの最大の高さ寸法H1と、2段目コイル群20のコイルエンドの最大の高さ寸法H1とを、同程度に抑えることができる。さらに、これら1段目コイル群10及び2段目コイル群20のコイルエンドを径方向の外側へ向けて拡開することで、1段目コイル群10及び2段目コイル群20のコイルエンドの高さ寸法は、全体で略等しくなる。
1段目単位コイル11、12、13と、2段目単位コイル21、22、23とは、別の工程で、固定子鉄心51のスロット52内に配置される。すなわち、図1に示すように、1段目単位コイル11、12、13は、スロット52の奥側にあって、同心巻き方式で形成された1段目コイル群10を構成している。2段目単位コイル21、22、23は、1段目コイル群10よりも内側すなわちスロット52の開放側にあって、同心巻き方式で形成された2段目コイル群20を構成している。つまり、同心巻き方式で形成された1段目コイル群10の内側に、2段目コイル群20が配置されている。
なお、本実施形態において、同心巻き方式とは、図1に示すように、1段目コイル群10又は2段目コイル群20を構成する各単位コイルのうち同相の単位コイルを同径の円上に配置して巻く方式をいう。
1段目コイル群10は、固定子鉄心51の外周側から、U相1段目単位コイル11、V相1段目単位コイル12、W相1段目単位コイル13の順に配置されている。2段目コイル群20は、1段目コイル群10の内側にあって、1段目コイル群10側から固定子鉄心の径方向の内側へ向って、U相2段目単位コイル21、V相2段目単位コイル22、W相2段目単位コイル23の順に配置されている。
固定子50の製造方法は、まず、図6(a)に示すように、固定子鉄心51のスロット52に対して各相の1段目単位コイル11、12、13を同心巻き方式で挿入し、これによりスロット52の奥側のコイル群、この場合、1段目コイル群10を形成する。その後、図6(b)に示すように、固定子鉄心51のスロット52に対して各相の2段目単位コイル21、22、23を同心巻き方式で挿入し、これによりスロット52の開放側つまり内側のコイル群、この場合、2段目コイル群20を形成する。その後、図6(c)に示すように、1段目コイル群10及び2段目コイル群20のコイルエンドを拡開し、これにより固定子50が完成する。
固定子50は、図1に示すように、第1相間絶縁紙53及び第2相間絶縁紙54を備えている。第1相間絶縁紙53は、図7(a)に示すように、例えば絶縁性を有するアラミド紙を帯状に切断し、その帯状の両端を接続して環状に構成されている。第1相間絶縁紙53は、固定子鉄心51の軸方向の両端部にあって、1段目コイル群10と2段目コイル群20との間に設けられている。これにより、1段目コイル群10と2段目コイル群20とは電気的に絶縁されている。
また、第2相間絶縁紙54は、図7(b)に示すように、例えば絶縁性を有する矩形状のアラミド紙で構成されている。第2相間絶縁紙54は、1段目コイル群10における各相の単位コイル11、12、13の相互間、及び2段目コイル群20における各相の単位コイル21、22、23の相互間に設けられている。これにより、1段目コイル群10及び2段目コイル群20において、各相の単位コイルは電気的に絶縁されている。ちなみに、本実施形態の場合、スロット52内においては、異相のコイルが存在しないため、スロット52内に相間絶縁紙は設けられていない。
これによれば、固定子50の固定子巻線において、U、V、W相の各極は、複数、本実施形態では2つに分割された単位コイル、つまり1段目単位コイル11、12、13と2段目単位コイル21、22、23とを組み合わせることで構成される。これにより、一つの磁極を構成するコイル全体としての巻数を変更すること無く、スロット52に対する挿入単位でのコイルすなわち単位コイルでの巻数を低減、この場合半減することができる。したがって、挿入単位である各単位コイル11、12、13、21、22、23の単体についてコイルの断面積が低下するとともに柔軟性が増す。その結果、各単位コイル11、12、13、21、22、23をスロット52に挿入する際の操作性が向上し、これにより、固定子鉄心51のスロット52に対するコイルの挿入を容易なものとすることができる。
また、固定子鉄心51の径方向の内側に配置される2段目単位コイル21、22、23の周長は、径方向の外側に配置される1段目単位コイル11、12、13の周長に比べて短い。そのため、2段目単位コイル21、22、23に使用される銅線の量を低減することができ、その結果、2段目単位コイル21、22、23のコイルエンド部分の銅線の無駄と銅損を低減することができる。
また、2段目単位コイル21、22、23に1段目単位コイル11、12、13と同じ周長のコイルを用いた場合に比べて、2段目単位コイル21、22、23のコイルエンド部の高さ寸法を低減することができる。したがって、固定子50の軸方向の寸法を低減でき、小型化が図られる。
(第二実施形態)
次に第二実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。
1段目コイル群10及び2段目コイル群20は、その配置が上記第一実施形態と異なる。すなわち、固定子鉄心の径方向に隣接して設けられた1段目コイル群10及び2段目コイル群20は、それぞれ隣接部分、この場合、第1相間絶縁紙53を境界に三相各相の単位コイル11、12、13、21、22、23が、固定子鉄心51の径方向に対称にして設けられている。つまり、1段目コイル群10を構成する単位コイル11、12、13と、2段目コイル群20を構成する単位コイル21、22、23とは、第1相間絶縁紙53を境界にして、固定子鉄心51の径方向に対称に配置されている。
例えば、1段目コイル群10は、スロット52の奥側から、U相1段目単位コイル11、V相1段目単位コイル12、W相1段目単位コイル13の順に配置されている。一方、2段目コイル群20は、1段目コイル群10の内側にあって、1段目コイル群10側から固定子鉄心の径方向の内側へ向って、W相2段目単位コイル23、V相2段目単位コイル22、U相2段目単位コイル21の順に配置されている。
ここで、1段目コイル群10を構成する各相の単位コイル11、12、13は、それぞれ対応する位置のスロットの周囲に沿って形成されている。すなわち、1段目コイル群10を構成する各相の単位コイル11、12、13は、それぞれ周長が異なっている。各相の単位コイル11、12、13の周長は、固定子鉄心51の径方向の外側から内側へ向かって、U相1段目単位コイル11、V相1段目単位コイル12、W相1段目単位コイル13の順に短くなる。
2段目コイル群20を構成する各相の単位コイル23、22、21は、それぞれ対応する位置のスロットの周囲に沿って形成されている。すなわち、2段目コイル群20を構成する各相の単位コイル23、22、21は、それぞれ周長が異なっている。各相の単位コイル23、22、21の周長は、固定子鉄心51の径方向の外側から内側へ向かって、W相2段目単位コイル23、V相2段目単位コイル22、U相2段目単位コイル21の順に短くなる。
この場合、1段目コイル群10を構成する各相の単位コイル11、12、13と、2段目コイル群20を構成する各相の単位コイル23、22、21とは、それぞれ対応する位置のスロットの周囲に沿って配置されている。そのため、各単位コイル11、12、13、23、22、21のコイルエンドの高さ寸法H3は、図9に示すように、全て同程度の高さ寸法に抑えられている。
なお、図9も、図5と同様に、U相単位コイル11、21と、V相単位コイル12、22と、W相単位コイル13、23とにおけるコイルエンドの高さ寸法を比較するため、これら単位コイル11、21、12、22、13、23を概念的に一列に並べて示したものである。したがって、図9は、図8におけるX9−X9線に沿って断面を示した場合の実際の見え方と異なる。
また、この場合、各極を構成する同相の各単位コイルの合計は、U、V、Wの各相で略等しい。つまり、各極において一つの磁極を構成する各相の単位コイル11、12、13、21、22、23のうち、U相の単位コイル11、21の周長の合計と、V相の単位コイル12、22の周長の合計と、W相の単位コイル13、23の周長の合計とは略等しい。
これによれば、第一実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、各極各相における単位コイル11、12、13、23、22、21のコイルエンド、すなわち、1段目コイル群10及び2段目コイル群20のコイルエンドの高さ寸法が略等しい高さで低減されるため、全体として小型化を図ることができる。
そして、1段目コイル群10を構成する単位コイル11、12、13と、2段目コイル群20を構成する単位コイル23、22、21とは、第1相間絶縁紙53を境界にして、固定子鉄心51の径方向に対称に配置されている。したがって、各極を構成する同相の各単位コイルの合計を、U、V、Wの各相で略等しくすることができる。すなわち、U相の極を形成するU相1段目単位コイル11及びU相2段目単位コイル21の周長の合計と、V相の極を構成するV相1段目単位コイル12及びV相2段目単位コイル22の周長の合計と、W相の極を構成するW相2段目単位コイル13及びW相2段目単位コイル23の周長の合計とを、それぞれ略等しくすることができる。そのため、三相各極において巻線抵抗つまり銅損が均一化され、これにより、トルクむらや、振動抑制など回転電機の特性を向上させることができる。
なお、1段目コイル群10において、U相1段目単位コイル11と、V相1段目単位コイル12と、W相1段目単位コイル13との配置順を相互に入れ替えることも出来る。そしてこの場合、1段目コイル群10の配置の変更に伴って、2段目コイル群20の各単位コイル21、22、23配置順を、第1相間絶縁紙53を境界にして1段目コイル群10の各単位コイル11、12、13に対して対称となるように適宜変更すれば良い。
さらに、3段以上のコイル群を備える場合にあっては、対象に配置しなくても、各極を構成する同相の各単位コイルの周長の合計がU、V、Wの各相で略等しくするように配置すれば良い。
なお、周長が「等しい」とは、周長が完全に同一であることまでは要さず、製造上生じる程度の誤差を許容するものである。すなわち、各極のコイルの周長に若干の違いがあっても、モータの性能に差が生じない程度であれば許容される。 また、上記各実施形態において、1段目コイル群10と2段目コイル群20とを、所定ピッチずらして配置してもよい。
固定子50は、三個以上のコイル群を備えていても良い。また、固定子50は、4極24スロットのものに限られず、スロット52の数や極数を適宜変更しても良い。すなわち、固定子50は、4極24スロットや4極36スロットのものに限られず、例えば4極48スロットなど他の構成であっても良い。また、一つの磁極を構成するコイルを、3分割以上で分割し、1段目コイル群、2段目コイル群、3段目コイル群のように分割して配置させても良い。
以上説明した実施形態によれば、固定子巻線は、固定子鉄心に対して同心円状に設けられる複数のコイル群を備えている。コイル群は各極各相の単位コイルが同心巻き方式で固定子鉄心のスロット内に挿入して構成されている。そして、固定子鉄心の径方向の外側に設けられる単位コイルの周長よりも、固定子鉄心の径方向の内側に設けられる単位コイルの周長の方が短い。これにより、各単位コイルを形成する銅線の無駄を削減し、さらにコイルの銅損やコイルエンドの高さの低減を図ることができる。また、一の極を構成するコイルの巻き数が低減されることから、各単位コイル単体についてコイルの断面積が低下するとともに柔軟性が増す。したがって、各単位コイルを固定子鉄心のスロットに挿入する際の操作性が向上し、その結果、固定子鉄心のスロットに対するコイルの挿入を容易なものとすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変更は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、10は1段目コイル群、11はU相1段目単位コイル(単位コイル)、12はV相1段目単位コイル(単位コイル)、13はW相1段目単位コイル(単位コイル)、20は2段目コイル群、21はU相2段目単位コイル(単位コイル)、22はV相2段目単位コイル(単位コイル)、23はW相2段目単位コイル(単位コイル)、50は固定子、51は固定子鉄心、52はスロットを示す。

Claims (4)

  1. 固定子鉄心のスロットに対して複数の単位コイルを同心巻き方式で挿入して構成されたコイル群を複数有する固定子と、
    前記固定子に対して回転可能に設けられた回転子と、を備え、
    前記複数のコイル群のうち、前記固定子鉄心の外周側に位置するコイル群を構成する前記単位コイルと比べて前記固定子鉄心の内周側に位置するコイル群を構成する単位コイルの方がその周長が短く、かつ各コイル群のコイルエンドの最大の高さ寸法が等しい回転電機。
  2. 三相交流の回転電機であって、
    前記固定子鉄心の径方向に隣接して設けられたコイル群は、それぞれ隣接部分を境界として三相各相の前記単位コイルが径方向に対称にして設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 前記コイル群を構成する単位コイルのうち径方向に隣接する単位コイルは、前記固定子鉄心の外周側に位置する単位コイルの方が、内周側に位置する単位コイルよりその周長が長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 各極を構成する同相の各単位コイルの周長の合計が各相で等しいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
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