JP6364377B2 - 展開型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、展開型使い捨ておむつに関する。
3000グラム以下の低体重児は、母体内にいたときの、ポジショニング姿勢と呼ばれる胎児様屈曲姿勢で大半の時間を過ごす場合がある。図1Aに示すように、側面視C字状に背中を丸めた状態であるとともに、その脚は、図1Bに示すようにM字に開脚しつつ、両膝が腹部に付くくらい引き付けられた状態となる。そして、不図示の円座上に寝かせる等の適宜な安全処理が施された上で、うつぶせ姿勢とされる。
このとき、低体重児によっては、安静が必要であったり、余計なストレスを与えないために、身体に触れないことが望ましいとされる場合がある。
このような低体重児9にも、特許文献1のような展開型の使い捨ておむつ1’が使用される。この展開型の使い捨ておむつ1’は、通常、仰向け姿勢の低体重児9への着用を考慮したもので、うつぶせ姿勢においては、ファスニングテープ7’のフック材71’が係止される第1胴回り部11’のターゲット領域114’は、低体重児9の腹側、すなわち低体重児9の身体の下に位置し、第1胴回り部11’のターゲット領域114’へのフック材71’の着脱が難しい。このため、低体重児9を仰向けに体位変更して、おむつ交換を行っている。
特開平7−308343号
しかしながら、このような体位変更は、極力行わないのが望ましく、うつぶせ姿勢のまま低体重児9等の着用対象者におむつ1’を着脱するのが望ましい。そのため、低体重児9が仰向け姿勢の場合には、おむつ1’を通常通り使用し、低体重児9がうつぶせ姿勢の場合には、おむつ1’を前後逆に使用していた。おむつ1’を前後逆に使用すると、通常お尻や背を支える部分が低体重児9の腹部を広く覆ってしまうため、低体重児9の呼吸の様子や肌の色等を観察することができないという問題を生じていた。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、うつぶせ姿勢の着用対象者にも着脱可能な展開型使い捨ておむつを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに直交する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記縦方向の一方側に設けられた第1胴回り部と、股下部と、前記縦方向の他方側に設けられた第2胴回り部とを備えた展開型使い捨ておむつであって、前記横方向の中央部に設けられた吸収体と、前記第2胴回り部における前記横方向の各横端部に設けられたファスニングテープと、前記吸収体及び前記ファスニングテープよりも前記他方側の領域の少なくとも一部を切り取るための、前記横方向に沿った切り取り線と、を有し、前記切り取り線の一端は、前記横方向の一方の横端に設けられ、前記切り取り線の他端は、前記横方向の前記一方の横端とは反対側の横端に設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、切り取り線で切り取ることで、おむつを前後逆に着用しても、着用対象者の腹部を必要以上に覆うことを軽減させ、着用対象者の呼吸の様子や肌の色を観察することができる展開型使い捨ておむつを提供することができる。
図1Aは、ポジショニング姿勢の低体重児9の概略側面図であり、図1Bは、図1A中のB−B矢視図である。 本実施形態の使い捨ておむつ1の展開状態の平面図である。 図3Aは、図2中のA−A断面図、図3Bは、図2中のB−B断面図、及び図3Cは、図2中のC−C断面図である。 図4Aは、通常の装着状態のおむつ1の概略斜視図であり、図4Bは、切り取り線1cで切り取った後の装着状態のおむつ1の概略斜視図である。 図5は、前後逆におむつ1を着用した時のうつぶせ姿勢の低体重児9の概略側面図である。 図6は、切り取り線2cを説明するための要部拡大図である。 図7は、ファスニングテープ7の縦方向中央を通る横方向に沿った線である中心Y−Yと、第1横端115の縦方向中央を通る横方向に沿った線である中心Z−Zとを合わせるように、肌側を内側に折り畳まれたおむつ1の平面図である。 図8は、その他の実施形態の切り取り線2cを説明するための要部拡大図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに直交する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記縦方向の一方側に設けられた第1胴回り部と、股下部と、前記縦方向の他方側に設けられた第2胴回り部とを備えた展開型使い捨ておむつであって、前記横方向の中央部に設けられた吸収体と、前記第2胴回り部における前記横方向の各横端部に設けられたファスニングテープと、前記吸収体及び前記ファスニングテープよりも前記他方側の領域の少なくとも一部を切り取るための、前記横方向に沿った切り取り線と、を有し、前記切り取り線の一端は、前記横方向の一方の横端に設けられ、前記切り取り線の他端は、前記横方向の前記一方の横端とは反対側の横端に設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつである。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線で切り取ることで、おむつを前後逆に着用しても、着用対象者の腹部を必要以上に覆うことを軽減させ、着用対象者の呼吸の様子や肌の色を観察することができる展開型使い捨ておむつを提供することができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記横端は、前記第1胴回り部の前記横方向における最も外側の第1横端を含み、前記第1横端の前記縦方向における中央を通る前記横方向に沿った線と、前記ファスニングテープの前記縦方向における中央を通る、前記横方向に沿った線と、を合わせるように前記展開側使い捨ておむつが折り畳まれた場合において、前記縦方向において、前記切り取り線は、前記一方側の縦端と前記他方側の縦端との間に設けられることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、折り畳まれた状態のおむつにおいて、縦方向における一方側の縦端と他方側の縦端との間に切り取りを設けることで、着用対象者が特に小さな身体の場合には、切り取り線で切り取ることで、背側を不必要に短くすることなく、小さな身体に適した大きさのおむつとすることができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、前記他方側の縦端は、前記第2横端と曲線で結ばれており、前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記曲線上に設けられており、前記切り取り線の前記一端及び前記他端における前記曲線の接線と、前記切り取り線とがなす2つの角度をa、b(a≧b)としたとき、bが45度以上90度以下であることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線を、所定の角度の位置に設けることで、作業者が力を入れやすくなり、容易に切り取ることができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記切り取り線は、前記厚さ方向に貫通する複数の貫通孔によって形成されていることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線は、複数の貫通孔で形成されているので、切り取り線を小さな力で切断することができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記厚さ方向に所定数の部材が用いられた第1領域と、前記所定数よりも多くの数の部材が用いられた第2領域と、を有しており、前記切り取り線の単位長さ当たりに占める前記貫通孔の長さの割合について比べた場合に、前記第1領域に形成された前記切り取り線についての前記割合よりも、前記第2領域に形成された前記切り取り線についての前記割合の方が大きいことが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、部材の数が多い領域の貫通孔の割合を多くすることで、作業者が切り取り線を小さな力で切断することができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記切り取り線の単位長さ当たりに占める前記貫通孔の長さの割合について比べた場合に、前記切り取り線のうち、前記横方向の一方の横端部及び前記反対側の横端部の前記割合の方が、前記横方向の前記一方の横端部及び前記反対側の横端部以外の部分よりも大きいことが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り始め部分となる横方向の一方の横端部及び反対側の横端部の貫通孔の割合を大きくすることで、作業者がより小さな力で切り取り線を切断することができる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記第2横端に設けられていることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線の一端及び他端を第2横端に設けることで、切り取り作業時に、作業者はおむつを持ちやすくなるため、切り取り線に沿って切り取り易くなる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、前記他方側の縦端は、前記第2横端と曲線で結ばれており、前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記曲線上に設けられていることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線を曲線に設けることで、比較的切断範囲を小さくして、誤った場所を切り取る恐れを軽減させる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記切り取り線の一端に対応させて前記一端の位置を示す目印が設けられていることが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、切り取り線の一端の位置を示す目印が設けられていることで、切り取り線の位置を目視で認識し易くなる。
かかる展開型使い捨ておむつであって、前記切り取り線は、複数のシートが前記厚さ方向に重ね合わせられた位置の、少なくとも一つのシートに形成されており、前記複数のシートのうちで一つのシートを第1シートとし、前記複数のシートのうちで前記第1シートと異なる一つのシートを第2シートとした場合に、前記第1シートには前記切り取り線が形成されており、前記第2シートには前記切り取り線が形成されていないことが望ましい。
このような展開型使い捨ておむつによれば、第1シートには切り取り線が形成されているが、第2シートには切り取り線が形成されていないため、おむつを縦方向の両側に引っ張った際に、切り取り線に作用し得る引っ張り力を、切り取り線が形成されていない第2シートで効果的に受けることができ、意図せず切り取られてしまうことを防止することができる。
===本実施形態===
<使い捨ておむつ1の構成>
図2は、本実施形態の使い捨ておむつ1の展開状態の平面図である。また、図3Aは、図2中のA−A断面図、図3Bは、図2中のB−B断面図、及び図3Cは、図2中のC−C断面図である。更に、図4は、装着状態の使い捨ておむつ1の概略斜視図である。
本実施形態の使い捨ておむつ1は、体重が3000g(グラム)以下の児(以下、「低体重児」)のための展開型の使い捨ておむつであり、特に、体重が2500g未満の低出生体重児、体重が1500g未満の極低出生体重児、及び、体重が1000未満の超低出生体重児に、適したおむつである。以下では、着用対象者を低体重児の低体重児9として説明するが、何等これに限らず、着用対象者は、乳児や幼児でも良いし、大人でも良い。
図2の展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する三方向として縦方向と横方向と厚さ方向とを有する。ここで、縦方向に関しては、第1胴回り部11と股下部13と第2胴回り部12とをこの順番で並んで有していて、通常、図4Aに示すように、第1胴回り部11は低体重児9の腹側を覆い、股下部13は、低体重児9の股間を覆い、第2胴回り部12は低体重児9の背側を覆う。
また、おむつ1は、排泄液を吸収する略縦長形状の吸収体3と、この吸収体3よりも横方向及び縦方向の外側に突出した柔軟かつ薄厚なシート状部材と、シート状部材に固定されたファスニングテープ7、7とを有する。第1胴回り部11と第2胴回り部12は、それぞれ股下部13よりも横方向の両側に突出しており、厚さ方向から見たおむつ1のシート状部材の外形形状は、略砂時計形状をなしている。
以下では、このシート状部材のうちで吸収体3よりも横方向の両側に突出した各部分を、「サイドフラップ10」と言う。また、サイドフラップ10は、第1胴回り部11と股下部13と第2胴回り部12に跨がっており、以下では、第1胴回り部11に位置するサイドフラップ112を「第1サイドフラップ112」、股下部13に位置するサイドフラップ132を「股下サイドフラップ132」、第2胴回り部12に位置するサイドフラップを「第2サイドフラップ122」、各第1サイドフラップ112の横方向における最も外側端部を「第1横端115」、各第2サイドフラップ122の横方向における最も外側端部を「第2横端125」、第1サイドフラップの縦方向における最も外側端部を「縦端113」、第2サイドフラップの縦方向における最も外側端部を「縦端123」と言う。なお、各サイドフラップ112、122、132の横方向における外側端部が、「端」であり、「横端」とも言う。また、以下では、厚さ方向の一方側を「肌側」とも言い、他方側を「非肌側」とも言う。ちなみに、図2の平面図は、展開状態のおむつ1を肌側から見たもので、図2中のX−X線は、おむつ1の製品長L1の縦方向中心を示している。
ファスニングテープ7は、第2横端125から横方向に突出して設けられている。そして、第1胴回り部11の非肌側面に設けられたターゲット領域114(図2)に各ファスニングテープ7を係止することによって、図4Aに示すように、胴回り開口部1HBと一対の脚回り開口部1HL,1HLとが形成されて、おむつ1は低体重児9に装着される。
おむつ1のシート状部材は、吸収体3を肌側から覆う液透過性のトップシート2と、吸収体3を非肌側から覆う液不透過性の防漏シート4と、防漏シート4を非肌側から覆い、おむつ1の外形形状をなす略砂時計形状の不織布等の外装シート5と、トップシート2上に横方向に一対並んで設けられ、吸収体3の横方向の各端部にそれぞれ防漏壁としての立体ギャザー6,6を形成する一対の立体ギャザーシート61,61と、を有している。
図3A乃至図3Cに示すように、吸収体3は、吸収性コア31と、吸収性コア31のほぼ全外周面を被覆する液透過性シートであるコアラップシート32と、を有する。吸収性コア31は、略矩形形状の液体吸収性素材で、横方向端部に一対の切り欠き33、34を縦方向に2つ有している。縦端123に近い方の切り欠きを第1切り欠き33、33、縦端113に近い方の切り欠きを第2切り欠き34、34とする(図2)。この一対の切り欠き33、34により切り欠かれることによって、吸収性コア31及び吸収体3には、横方向に最も狭くなった最狭部分が形成される。このとき、第1切り欠き33及び第2切り欠き34は、いずれも縦方向における縦方向中心X−X線より縦端113側に形成されている。なお、吸収性コア31の形状は何等上記の形状に限らず、例えば略砂時計形状でも良い。
図2、図3A乃至図3Cに示すように、トップシート2と防漏シート4は、吸収体3の縦方向の両側及び横方向の両側から飛び出すような平面寸法を有し、接着や溶着等によって互いに接合され、両シート2,4同士の間に吸収体3が保持されている。そして、外装シート5の肌側面に、両シート2,4及び両シート2,4同士の間に保持された吸収体3が、横方向の中央位置を互いに揃えながら重ね合わせられて接着又は溶着等で一体化されている。
図2、図3に示すように、立体ギャザーシート61,61は、SMS不織布等の柔軟性を有する不織布が用いられ、トップシート2の横方向の各端部をそれぞれ肌側から覆うように一対で設けられている。各立体ギャザーシート61は、トップシート2に接着剤等で固定されて起立不能な縦方向に沿った帯状の基端部63と、基端部63を支点として厚さ方向の肌側に起立可能な起立部65と、を横方向に並んで有している。そして、起立部65の横方向の先端部には、縦方向に沿った立体ギャザー用弾性部材としての糸ゴム64が固定され、起立部65の縦方向への収縮で、起立部65が複数の襞を形成しながら厚さ方向の肌側に起立して、立体ギャザー6として機能する。また、起立部65のうちの縦方向の各端部には、それぞれ当該各端部を固定する固定部62,62が縦方向に沿って形成されている。
なお、立体ギャザーシート61は、横方向の外側へ、外装シート5の外側の端縁とほぼ同位置まで延在し、この端縁近傍で外装シート5と接着又は溶着で一体化されている(図2、図3A乃至図3C)。これにより、立体ギャザーシート61と外装シート5とが共同して、第1胴回り部11、第2胴回り部12及び股下部13で、それぞれ各第1サイドフラップ112、各第2サイドフラップ122及び各股下サイドフラップ132を形成する。
各股下サイドフラップ132は、各第1サイドフラップ112及び各第2サイドフラップ122とともに、脚回り開口部1HLを構成する部分であり、低体重児9の脚回りを覆う部分となる。そして、各股下サイドフラップ132には、それぞれレッグギャザー部の弾性部材として縦方向に沿った糸ゴム8が伸長状態で接着等により固定されている。この糸ゴム8の伸長状態が緩和されると、股下サイドフラップ132は縦方向に収縮して複数の襞が形成されて、この襞がレッグギャザーとなる。
おむつ1は、必要に応じて切り取る一対の切り取り線1c、1c(第1切り取り線、第2切り取り線)と切り取り線2cとを有している(図2)。詳細については、後述する。
ファスニングテープ7、7は、一対の第2サイドフラップ122、122の横方向の各第2横端125にそれぞれ設けられている(図2)。各ファスニングテープ7は、それぞれ横長形状の帯状シートをテープ基材とし、このテープ基材の横方向の一端部が第2サイドフラップ122の一部に固定され、他端部が第2横端125よりも横方向外側に突出している。そして、この突出部分の肌側面に複数の係止用突起(不図示)を備えた面ファスナーのフック材71が固定されている。フック材71の係止用突起が、第1胴回り部11の非肌側面に設けられたターゲット領域114に引っ掛かることにより、第1胴回り部11にファスニングテープ7が係止される。これにより、胴回り開口部1HBと一対の脚回り開口部1HL,1HLとが形成されて、おむつ1は低体重児9に装着される(図4A、図4B)。
<おむつ1の装着について>
本実施形態におけるおむつ1の低体重児9への装着について説明する。
おむつ1を低体重児9に装着させる際には、一対のファスニングテープ7、7でおむつ1の第2胴回り部12を横方向の両側に引っ張りながら、各ファスニングテープ7をそれぞれ第1胴回り部11のターゲット領域114に係止する(図4A及び図4B)。
通常、低体重児9を仰向け姿勢にして、おむつ1の第1胴回り部11が低体重児9の腹部を覆い、第2胴回り部12が背部を覆うようにして装着させると(以下、「通常の装着」)、図1Aに示すような状態となる。おむつ1は、予め、吸収性コア31の最狭部分を基点に縦方向に二つ折りされて包装されおり、装着時にはこの最狭部分(第1切り欠き33)を低体重児9の股下に配置させる。最狭部分(第1切り欠き33)が、おむつ1の縦方向中心より縦端123側に形成されているため、低体重児9におむつ1を装着させると、低体重児9の腹側より背側の方が広く覆われる。なお、胴回り開口部1HBは、低体重児9の胴回りに当接し、脚回り開口部1HLは脚回りに当接し、その一部はそけい部に当接する。
低体重児9は、安静が必要とされ、極力体位変更を行わないことが好ましく、うつぶせ姿勢の低体重児9をおむつ交換の度に仰向けにすることは、低体重児9に余計なストレスを与えてしまう。これを防ぐために、おむつを前後逆に装着させることがあるが、従来のおむつを前後逆に装着させると、背側を広く覆うための領域が腹部を広く覆ってしまう。低体重児9は、容態を注意深く観察する必要があるが、腹部を広く覆ってしまうと低体重児9の呼吸の様子や肌の色等を観察することができない場合がある。
そこで、図5に示すように、うつぶせ姿勢の低体重児9には、後述の切り取り線2c、及び1cで切り取ったおむつ1を用いることで、おむつ1の第1胴回り部11が低体重児9の背部を覆い、第2胴回り部12が腹部を覆い、第2胴回り部12に固定されたファスニングテープ7のフック材を、背部を覆っている第1胴回り部11に係止(以下、「前後逆に装着」)した場合でも、低体重児9の腹部を広く覆うことなく、低体重児9の呼吸の様子や肌色などを観察することができ、また、そけい部の圧迫を軽減させることができる。図4Bは、切り取り線2c及び1cで切り取った後の装着状態のおむつ1の概略斜視図である。切り取り線2c、1cで切り取ったおむつ1は、前後逆に装着させた場合に、胴回り開口部1HBのうち腹部を比較的広く露出させ、脚回り開口部1HLを広く開口してそけい部の圧迫を軽減させる。
<切り取り線2cについて>
以下、切り取り線2cについて更に詳しく説明する。
図6は、切り取り線2cを説明するための要部拡大図である。切り取り線2cは、装着時に胴回り開口部1HBとなる部分の一部を切り取るための線であり、複数の細長い貫通孔で形成されている。この切り取り線2cの貫通孔の長さや、間隔については、切断性などを考慮して適宜設定される。例えば、貫通孔の長さを1mm〜3mm、貫通孔の間隔(貫通孔が無い部分の長さ)を0.5mm〜2mmとすることができる。
切り取り線2cは、縦方向において、吸収体3及びファスニングテープ7よりも縦端123側に設けられており、横方向に沿った直線状のミシン目である。この切り取り線2cの一端及び他端は、第2サイドフラップ122の横端に設けられている。
第2サイドフラップ122には、縦端123と第2横端125とを結ぶ曲線状部分が設けられており、切り取り線2cの一端及び他端は、第2サイドフラップ122の端のうちの曲線状部分に設けられている。この一端又は他端が、切断の起点である。
また、切り取り線2cは、一方の横端から他端に向かって、第2サイドフラップ122、2つの起立部65間の領域、第2サイドフラップ122の順に横断する直線状の切り取り線である。
この切り取り線2cを切断することで、低体重児9に前後逆に装着させたときに胴回り開口部1HBの腹側をより広く開口させることができる。また、この切り取り線2cをファスニングテープ7より縦端123側に設けることで、切り取り線2cで切り取った後も、ファスニングテープ7で係止することで、おむつ1としての機能を発揮することができる。
図7は、ファスニングテープ7の縦方向中央を通る横方向に沿った線である中心Y−Yと、第1横端115の縦方向中央を通る横方向に沿った線である中心Z−Zとを合わせるように、肌側を内側に折り畳まれたおむつ1の平面図である。図7に示すように、中心Y−Yと中心Z−Zとを合わせるように肌側を内側にして折り畳むと、製品中心X−Xは、このときの折り畳み線より縦端123側に位置している。また、折り畳んだ状態において、縦端113は、縦方向において、縦端123とファスニングテープ7の間に位置している。この状態において、切り取り線2cは、縦方向において、縦端123と縦端113との間に設けることが好ましい。これにより、特に体の小さな低体重児9におむつ1を装着させる場合にも、切り取り線2cで切り取ることで、小さな身体に適したおむつ1とすることができる。
また、縦端123と第2横端125とを結ぶ曲線状部分に切り取り線2cの切断起点を設けることで、第2横端125に切断起点を設ける場合に比べて、切断範囲を小さくすることができる。
この切り取り線2cの縦方向における位置は、装着させる低体重児9の身体の大きさに応じて適宜変更することができる。例えば、低体重児9の身体が比較的小さい場合には、おむつ1が広く低体重児9の腹部を広く覆ってしまうため、縦方向において、切り取り線2cをより縦端113側に形成して低体重児9の腹部を広く露出させることができる。例えば、切り取り線2cを第2横端125に設けてもよい。これにより、作業者は、切り取り時におむつ1を支持しやすくなるため、切り取り線2cに沿って切り取り易くなる。
縦端123と第2横端125とを結ぶ曲線状部分に切り取り線2cの切断起点を設けたとき、切り取り線2cの一方の端における曲線部分の接線と、切り取り線2cとがなす2つの角度を角度a、角度b(a≧b)としたとき、角度bは45度以上90度以下が好ましい。切り取り線2cの他方の端における曲線部分の接線も同様である。この角度bは、垂直(90度)であるほど、作業者が切断しやすい傾向がある。このため、角度bを45度以上90度以下である場合、作業者にとって切断時において力を入れやすい角度となり、容易に切り取ることができる。
なお、切り取り線2cを形成した領域には、厚さ方向に複数枚のシートが存在する。具体的には、各第2サイドフラップ122のうち防漏シート4を有しない領域には、厚さ方向肌側から立体ギャザーシート61及び外装シート5が存在し、各立体ギャザーシート61が設けられた部分のうち防漏シート4を有する領域には、厚さ方向肌側から立体ギャザーシート61、トップシート2(横方向内側)、防漏シート4及び外装シート5が存在し、2つの立体ギャザーシート61間の領域には、厚さ方向の肌側からトップシート2、防漏シート4及び外装シート5が存在する。
切り取り線2cは、これらの複数のシート2、4、5、61を貫通した複数の貫通孔によるミシン目で形成されており、これにより、作業者は切り取り線2cを小さな力で切断することができる。
切り取り線2cのうち、第2サイドフラップ122のうち防漏シート4を有しない領域に設けられた部分を部分e、立体ギャザーシート61のうち防漏シート4を有する領域に設けられた部分を部分f、2つの立体ギャザーシート61間の領域に設けられた部分を部分gとする。この部分fのうち、横方向外側でトップシート2が設けられていない部分を部分f1、横方向内側でトップシート2が設けられている部分を部分f2とする。切り取り線2cの貫通孔は、部分fについて、部分e及び部分gよりも、単位長さ当たりに占める貫通孔の長さの割合を大きくすることが好ましい。つまり、一定の長さ(例えば、1cm)における貫通孔の長さの合計を比較すると、部分fの貫通孔の長さの合計をより大きくして、部分e及び部分gより部分fの方を切断し易い切り取り線としている。特に、最もシート数が多い部分f2部分の単位長さ当たりに占める貫通孔の長さの割合を大きくすることが好ましい。
又は、部分eにおける単位長さ当たりの貫通孔の長さの割合を、部分f及び部分gより大きくしてもよい。一定の長さにおける部分eの貫通孔の長さの合計を、部分f及び部分gより大きくすることで、作業者は、切り始め部分をより小さな力で切断することができる。
より好ましくは、部分f2の単位長さ当たりに占める貫通孔の長さの割合を最も大きく設定し、部分eと部分f1の割合を同程度で部分f2より小さく設定し、さらに部分gの割合を部分e及び部分f1より小さく設定するとよい。これにより、シート数が最も多い領域に設けられた部分f2を切断しやすいものとし、続いてシート数が多い領域に設けられた部分f1及び作業者が切断し始める部分に設けられた部分eを、部分gより切断しやすくすることで、作業者が切り取り線2cを切断する作業を容易に行うことができる。
この割合の設定は、例えば、貫通孔の長さの変更により行うことができる。貫通孔の間隔を一定に維持しつつ、貫通孔の長さを異ならせることで、切り取り線2cの単位長さ当たりに占める貫通孔の長さの割合を変化させることができる。また、この割合は、シート数(部材数)だけでなく、部材の厚みや材質等によっても適宜変更することができる。
なお、本実施形態においては、細長い貫通孔により切り取り線2cを形成したが、これに限られない。円形の貫通孔等、所定の形状の貫通孔としてもよい。また、複数のシート全てを貫通せず、所定枚数だけ貫通してもよいし、連続した切り込みを形成して切り取り線1cとしてもよい。
以上のように、切り取り線2cで切断せずに低体重児9におむつ1を通常の装着をさせると、お尻部分を広くカバーしつつ、腹部を露出させることができる一方、うつぶせ姿勢の低体重児9には、切り取り線2cで切断させたおむつ1を前後逆に装着させることで、低体重児9の腹部を露出させることができ、低体重児9の肌等を観察することができる。このように、本実施形態のおむつ1で、通常の装着と前後逆の装着の両方に適したおむつを提供することができる。
<切り取り線1cについて>
おむつ1は、ファスニングテープ7よりも縦方向の縦端113側、かつ、吸収体3よりも横方向の外側の領域の、少なくとも一部を切り取るための切り取り線1c(第1切り取り線、第2切り取り線)を有しており、第1切り取り線1cの一端及び他端は、横方向の一方の端に設けられ、第2切り取り線1cの一端及び他端は、横方向の一方の端とは反対側の他方の端に設けられている。これにより、低体重児9のそけい部の圧迫を軽減させることができ、前後逆に着用することができるおむつ1を提供することができる。
このとき、切り取り線1cは、立体ギャザー6よりも横方向外側に設けられていることが好ましい。これにより、立体ギャザー6の横方向内側に保持する排泄物がおむつから漏出する恐れを軽減させることができる。
また、切り取り線1cは、レッグギャザーの糸ゴム8よりも横方向外側に設けられていることが好ましい。これにより、脚回りから排泄物が漏出するおそれを軽減することができる。
さらに、切り取り線1cの一端は、第2横端125に設けられていることが好ましい。第2横端125は、作業者がおむつ1を持ちやすい部分であるため、作業者は容易に切り取り線1cを切り取ることができる。
このとき、切り取り線1cは、横方向において、第2横端125から、それぞれファスニングテープ固定部128の内側まで設けられていることが好ましい。通常、ファスニングテープ固定部128は、おむつ1の他の部分より固くなっている。そのため、第2横端125から切り取ると、低体重児9のそけい部がファスニングテープ固定部128付近に当接して、固い部分がそけい部を圧迫してしまう恐れがある。一方、切り取り線1cをファスニングテープ固定部128より横方向内側まで設けると、ファスニングテープ固定部128より内側のクッション領域129にそけい部が当接する。このクッション領域129は、比較的柔らかい素材で構成されたサイドフラップ10の一部分で、曲線状1cBが形成された部分であって、そけい部に柔らかく当接する機能を有する。この柔らかいクッション領域129の機能により、そけい部が強く圧迫されることをより防ぐことができる。なお、クッション領域129は、おむつ1の横方向中心線C1に関して線対称に形成される。
各切り取り線1cは、切り取り線1cの一端から横方向内側に向かって前記縦方向の外側に向かって凸となる湾曲形状の第1曲線状部分1cAと、切り取り線1cの他端から縦端123に向かった直線状部分1cLと、第1曲線状部分1cAより横方向内側に位置しつつ、第1曲線状部分1cAと直線状部分1cLとをつなぐ第2曲線状部分1cBとを有している。このとき、第2曲線状部分1cBは、第1曲線状部分1cAより大きな曲率であることが好ましい。これにより、おむつ1を前後逆に装着させても、低体重児9のそけい部に沿った形状とすることができ、低体重児9のそけい部の圧迫を軽減させることができる。
この切り取り線1cの他端は、それぞれおむつ1の縦方向中央X−Xよりも縦端123側に位置することが好ましい。これにより、おむつ1を前後逆に装着させても低体重児9のそけい部の圧迫の恐れを軽減させることができる。
さらに、吸収体3の最狭部分よりも縦端123側に、切り取り線1cの他端が設けられることが好ましい。おむつ1を低体重児9に装着させると、最狭部分が低体重児9の股下部に該当する位置になる。その位置より縦端123側を切り取ることで、切り取り線を不用意に長く形成することなく、低体重児9のそけい部の圧迫の恐れを軽減させることができる。
また、切り取り線1cの第1曲線状部分1cAの横方向の端部における接線と、直線状部分1cLとがなす角度は、82.5度以上102.5度以下であることが好ましい。これにより、低体重児9のそけい部の形状に適したおむつを提供することができる。
切り取り線2cと同様に、切り取り線1cも、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔によって形成されることが好ましい。切り取り線1cを小さな力で切断することができるからである。
さらに、切り取り線1cの単位長さ当たりに占める貫通孔の長さの割合について比べた場合に、直線状部分1cLの割合よりも、第1曲線状部分1cAの割合の方が小さいことがより好ましい。第1曲線状部分1cAから切り取り始めると、初めは力を入れやすく、切り離しやすいため、不意に切り取り線を超えて切り取ってしまう恐れがある一方、直線状部分1cLは、力を入れにくく、切り離しが難しいことがある。そのため、力を入れやすい第1曲線状部分1cAの貫通孔の割合を小さくして、誤って切り取り線以外の切断を防止し、力を入れにくい直線上部分1cLの貫通孔の割合を比較的多くすることで、直線状部分1cLを切り取り易くすることができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態においては、切り取り線2cは、直線状に形成したが、これに限られない。縦方向のいずれかに凸である曲線状や、ジグザグ形状でもよい。例えば、縦端113側に凸である曲線状に形成すると、低体重児9の腹部の丸みに沿った形状とすることができるなど、適宜変更可能である。さらに、切り取り線2cは、複数設けることにしてもよい。
図8は、その他の実施形態の切り取り線2cを説明するための要部拡大図である。図8に示すように、切り取り線2cの一端が位置する第2サイドフラップ122の横端に、切り取り線2cの位置を示す目印として切り欠き部2kが形成されている。この切り欠き部2kは、横方向の内側に略V字状に形成されている。
切り欠き部2kによって、作業者は、切り取り線2cの位置を目視で認識しやすくなり、また、薄暗い作業環境下においても切り欠き2kに手で触れることで切り取り線2cの位置を認識することもできる。さらに、切り取り線2cを切り始める際に、比較的小さな力で切断することも可能となる。
この切り取り線2cの位置を示す目印は、略V字状の切り欠き部2kに限られない。例えば、半円状の切り欠き部等の所望の形状としてもよく、第2サイドフラップ122から突出した摘み部を形成してもよい。また、切り取り線2cの一端を着色して目印としてもよい。なお、切り取り線1cについても同様に、切欠き部1k等の目印を設けてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、切り取り線2cを複数のシート2、4、5、61を貫通した貫通孔によるミシン目で形成されていたが、これに限らない。例えば、切り取り線2cを外装シート5(第1シートに相当)に形成して、トップシート2、防漏シート4、及び立体ギャザーシート61(第2シートに相当)には形成しないこととしてもよい。
このように、外装シート5に切り取り線2cを形成し、トップシート2、防漏シート4、及び立体ギャザーシート61に切り取り線2cを形成しないこととすることで、おむつ1を縦方向に引っ張った際に、切り取り線2cに作用し得る引っ張り力を、切り取り線2cが形成されていない立体ギャザーシート61側で効果的に受けることができる。その結果、意図せずに切り取り線2cで切り取られてしまうという事態を防ぐことができる。
1 おむつ(使い捨ておむつ)、10 サイドフラップ、11 第1胴回り部、
112 第1サイドフラップ(端)、113 縦端、
114 ターゲット領域、115 第1横端
12 第2胴回り部、122 第2サイドフラップ(端、横端)、
123 縦端、125 第2横端、128 ファスニングテープ固定部、
13 股下部、132 股下サイドフラップ(端)、
2 トップシート、
3 吸収体、31 吸収性コア、32 コアラップシート、
33 第1切り欠き、34 第2切り欠き、
4 防漏シート、5 外装シート、
6 立体ギャザー、61 立体ギャザーシート、62 固定部、
63 基端部、64 糸ゴム、65 起立部、
7 ファスニングテープ、71 フック材、
8 糸ゴム、9 低体重児(着用対象者)、
1HB 胴回り開口部、1HL 脚回り開口部、
1c 切り取り線、
1cA 曲線状部分、1cB 曲線状部分、1cL 直線状部分、1k 切り欠き部、
2c 切り取り線、2k 切り欠き部(目印)

Claims (10)

  1. 互いに直交する縦方向と横方向と厚さ方向とを有し、前記縦方向の一方側に設けられた第1胴回り部と、股下部と、前記縦方向の他方側に設けられた第2胴回り部とを備えた展開型使い捨ておむつであって、
    前記横方向の中央部に設けられた吸収体と、
    前記第2胴回り部における前記横方向の各横端部に設けられたファスニングテープと、
    前記吸収体及び前記ファスニングテープよりも前記他方側の領域の少なくとも一部を切り取るための、前記横方向に沿った切り取り線と、
    を有し、
    前記切り取り線の一端は、前記横方向の一方の横端に設けられ、
    前記切り取り線の他端は、前記横方向の前記一方の横端とは反対側の横端に設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  2. 請求項1に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記横端は、前記第1胴回り部の前記横方向における最も外側の第1横端を含み、
    前記第1横端の前記縦方向における中央を通る前記横方向に沿った線と、
    前記ファスニングテープの前記縦方向における中央を通る、前記横方向に沿った線と、
    を合わせるように前記展開側使い捨ておむつが折り畳まれた場合において、
    前記縦方向において、前記切り取り線は、前記一方側の縦端と前記他方側の縦端との間に設けられることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  3. 請求項1又は2に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、
    前記他方側の縦端は、前記第2横端と曲線で結ばれており、
    前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記曲線上に設けられており、
    前記切り取り線の前記一端及び前記他端における前記曲線の接線と、前記切り取り線とがなす2つの角度をa、b(a≧b)としたとき、bが45度以上90度以下であることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記切り取り線は、前記厚さ方向に貫通する複数の貫通孔によって形成されていることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  5. 請求項4に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記厚さ方向に所定数の部材が用いられた第1領域と、
    前記所定数よりも多くの数の部材が用いられた第2領域と、を有しており、
    前記切り取り線の単位長さ当たりに占める前記貫通孔の長さの割合について比べた場合に、前記第1領域に形成された前記切り取り線についての前記割合よりも、前記第2領域に形成された前記切り取り線についての前記割合の方が大きいことを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  6. 請求項4又は5に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記切り取り線の単位長さ当たりに占める前記貫通孔の長さの割合について比べた場合に、前記切り取り線のうち、前記横方向の一方の横端部及び前記反対側の横端部の前記割合の方が、前記横方向の前記一方の横端部及び前記反対側の横端部以外の部分よりも大きいことを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、
    前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記第2横端に設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記横端は、前記第2胴回り部の前記横方向における最も外側の第2横端を含み、
    前記他方側の縦端は、前記第2横端と曲線で結ばれており、
    前記切り取り線の前記一端及び前記他端は、前記曲線上に設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記切り取り線の一端に対応させて前記一端の位置を示す目印が設けられていることを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の展開型使い捨ておむつにおいて、
    前記切り取り線は、複数のシートが前記厚さ方向に重ね合わせられた位置の、少なくとも一つのシートに形成されており、
    前記複数のシートのうちで一つのシートを第1シートとし、前記複数のシートのうちで前記第1シートと異なる一つのシートを第2シートとした場合に、
    前記第1シートには前記切り取り線が形成されており、前記第2シートには前記切り取り線が形成されていないことを特徴とする展開型使い捨ておむつ。
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