JP6364334B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも2枚の障子を左右に配置して開口枠で支持した建具に関する。
従来、開口枠内で左右2枚の障子を互いにスライド可能に支持した引違い窓や、一方のみをスライド可能に支持した片引き窓等の建具が広く用いられている。
この種の建具においてケンドン式で障子の上下を開口枠内に建て込む構造の場合、開口枠の上枠及び下枠には建て込み用のスペースが確保されているため、障子の建て込み後このスペースを塞いで室内外の気密性を確保する必要がある。そこで、例えば障子の召合せ部分と対向する上枠の見込み面に風止板と呼ばれる樹脂製部品を設けることが行われている。
ところが、樹脂製部品である風止板は火災等の火炎にさらされた際に焼失することがある。風止板が焼失してしまうと上枠と障子の召合せ部分との間に室内外の貫通孔が形成され、熱や火炎の通り道となる懸念がある。
例えば特許文献1には、障子の召合せ部分と対向する上枠の見込み面に対し、2枚の障子の上面と当接する樹脂製の本体部と、この本体部の上面に配設された樹脂製の気密ピースとで構成された風止部材を装着し、気密ピースの下側に加熱発泡材を配設した構成が開示されている。
特開2014−84648号公報
上記特許文献1の構成では、上枠から下方に突出した風止部材の本体部が2枚の障子の上面と当接している。このため、予め風止部材を装着した状態で開口枠に対して障子をケンドン式で建て込むことが難しい。また、本体部が框の長手方向に延びた面で2枚の障子の上面と接触するため、障子をスライドさせる際の負荷や騒音が大きくなる。
さらに、上記特許文献1の構成では、火災時に本体部及び気密ピースが焼失した後、加熱発泡材で上枠と障子の召合せ部分との間の隙間を塞ぐものとしている。ところが、本体部が焼失した後にその上面に設けた加熱発泡材をその場で安定して膨張させることは難しく、膨張した加熱発泡材が周囲にこぼれ落ちて上記隙間を加熱発泡材で確実に塞ぐことができない可能性もある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、組立効率や障子の円滑なスライド性能を確保しつつ、安定した防火性能を得ることができる建具を提供することを目的とする。
本発明に係る建具は、少なくとも2枚の障子を左右に配置して開口枠で支持した建具であって、前記障子の召合せ部分の上面と対向する位置で前記開口枠の上枠に対して取り付けられる金具と、前記上枠と前記金具との間に設けられる熱膨張性部材とを備え、前記金具は、前記上枠の長手方向に沿う方向での一端側に設けられ、前記上枠に対して回転可能に支持される回動軸部と、前記2枚の障子間に亘って設けられる遮蔽部とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、建具が火災等の熱の影響を受けていない通常時には、金具は回動軸部が係合されていることで上枠に収納可能であるため、ケンドン式で障子を開口枠に建て込む際に金具が障子の上面と干渉して邪魔をすることがなく、建具の組立効率が確保される。また、金具が収納可能であることから、障子のスライド操作の負荷を増大させることもないため円滑なスライド性能が確保される。一方、建具が火災等の熱を受けた場合には、熱膨張性部材が膨張することで金具は回動軸部を回動軸として遮蔽部が確実に垂れ下がった状態となり、上枠と障子の召合せ部分の上面との間の隙間を塞ぐ。その結果、この隙間が建具の室内外に火炎や熱を流通させる貫通孔となることが金具によって阻止されるため、安定した防火性能が得られる。
本発明に係る建具において、前記上枠は、互いに対向する壁面のそれぞれから対向方向に突出し、長手方向に沿って延在する一対の突出片を有し、前記金具は、前記回動軸部が前記一対の突出片に対して回転可能な状態で係合される構成としてもよい。これにより、例えば上枠に予め設けられている突出片を利用して金具を容易に取り付けることができる。
本発明に係る建具において、前記金具は、前記遮蔽部の他端側に設けられ、前記上枠の突出片に対して係脱可能に支持される係合片を有する構成としてもよい。そうすると、通常時には係合片を上枠の突出片に係合させておくことで、金具をより確実に且つ安定した状態で上枠に確実に収納しておくことができる。これにより、障子の開口枠への建て込み作業の効率が一層向上し、また、金具の干渉による障子のスライド性能の低下を一層確実に防止できる。一方、建具が火災等の熱を受けた場合には、熱膨張性部材が膨張することで金具が位置ずれし、係合片が突出片から外れるため、安定した防火性能が確保される。
本発明に係る建具において、前記一対の突出片は、前記召合せ部分に対応する位置で一部が切除された切欠部を有し、前記係合片は、前記切欠部に対して係脱可能な状態で係合される構成としてもよい。これにより、上枠の突出片に設けられた切欠部を利用して金具を一層容易に取り付けることができる。
本発明に係る建具において、前記障子の召合せ部分の上面と前記上枠との間を前記2枚の障子間に亘って塞ぐ樹脂製の風止部材を、前記上枠の前記切欠部に対応する位置に設けた構成としてもよい。これにより、建具が火災等の熱を受けていない通常時には風止部材によって室内外の気密性を確保できる。また、風止部材によって金具の係合片を押さえておくことができるため、衝撃等により係合片が突出片から容易に外れてしまうことを防止できる。
本発明に係る建具において、前記回動軸部は、前記一対の突出片に係合する一対の係合溝を有する構成としてもよい。これにより、一層安定した状態で金具を上枠に取り付けることができ、しかも火災時等に金具が回動した後に回転した係合溝と突出片とが互いにより強く噛合うため、回動して作動姿勢にある金具が位置ずれを生じることを防止できる。
本発明に係る建具において、前記上枠は、前記2枚の障子の上端部をそれぞれ支持する一対のレールを備え、前記金具は、前記一対のレール間に設けられると、これらレール間の隙間を金具で確実に塞ぐことができる。
本発明に係る建具において、前記上枠と対向する前記金具の上面に前記熱膨張性部材を装着する構成とすれば、熱膨張性部材を上枠に装着するよりも作業が容易である。
本発明に係る建具において、前記召合せ部分の上面と対向する前記金具の下面に別の熱膨張性部材を装着した構成としてもよい。そうすると、例えば建具が室内側からの火災を受けた場合にこの別の熱膨張性部材が膨張するため、より高い防火性能が得られる。
本発明によれば、建具が火災等の熱の影響を受けていない通常時には金具は上枠に収納可能であるため、障子を開口枠に建て込む際に金具が邪魔をすることがなく建具の組立効率が確保される。また、金具が干渉して障子のスライド操作の負荷が増大することもないため円滑なスライド性能が確保される。しかも建具が火災等の熱を受けた場合には、熱膨張性部材が膨張することで金具は回動軸部を回動軸として遮蔽部が確実に垂れ下がる。その結果、上枠と障子の召合せ部分の上面との間の隙間が金具によって塞がれるため、室内外での火炎や熱の流通を阻止して安定した防火性能を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建具を室内側から見た正面図である。 図2は、図1に示す建具の縦断面図である。 図3は、図1に示す建具の横断面図である。 図4は、遮炎金具の斜視図である。 図5は、遮炎金具を上枠に取り付ける状態を模式的に示す斜視図である。 図6は、図5に示す状態から遮炎金具を上枠に取り付けた状態を模式的に示す斜視図である。 図7は、通常時の遮炎金具の状態を示す要部拡大図であり、図7(A)は、縦断面図であり、図7(B)は、正面断面図である。 図8は、図7に示す状態から遮炎金具が作動した状態を示す要部拡大図であり、図8(A)は、縦断面図であり、図8(B)は、正面断面図である。
以下、本発明に係る建具について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る建具10を室内側から見た正面図である。また、図2は、図1に示す建具10の縦断面図であり、図3は、図1に示す建具10の横断面図である。
図1〜図3に示すように、建具10は、建物の躯体開口部に固定される開口枠12と、開口枠12の内側にスライド可能に配設された左右2枚の障子14,15とを備える。本実施形態では、障子14,15をスライドさせることにより開口枠12の内側開口部を開閉可能な引違い窓の建具10を例示する。障子14,15は一方が開口枠12にはめ殺され、他方のみがスライドする片引き窓であってもよく、また障子の設置枚数は3枚以上であってもよい。
開口枠12は、上枠12aと、下枠12bと、左右の縦枠12c,12dとを四周枠組みすることで矩形の開口部を形成したものである。本実施形態では開口枠12として、室外側に配設される金属枠(金属製枠材)18と、室内側に配設される樹脂枠(樹脂製枠材)20とを組み合わせた複合構造の枠体を用いている(図2及び図3参照)。金属枠18は、アルミニウム等の金属の押出形材である。樹脂枠20は、塩化ビニル樹脂(PVC)等の樹脂の押出形材である。
上枠12aは、金属枠18の上枠部18aに樹脂枠20の上枠部20aを組み付けたものである。下枠12bは、金属枠18の下枠部18bに樹脂枠20の下枠部20bを組み付けたものである。縦枠12c,12dは、それぞれ金属枠18の縦枠部18c,18dに樹脂枠20の縦枠部20c,20dを組み付けたものである。開口枠12は、固定ねじ21を用いて建物の躯体に固定される。
図2に示すように、上枠12aの見込み面には、外障子となる室外側の障子14をスライド可能に案内するレール22と、内障子となる室内側の障子15をスライド可能に案内するレール23とが室内外方向に並んで下方へと突出形成されている。レール22,23は上枠12aの全長に亘って延在している。
上枠12aの見込み面のレール22,23間であって障子14,15の召合せ部分Mの上面と対向する位置には、風止板(風止部材)24と遮炎金具(金具)25とが上枠12aの長手方向に並んで設けられている。風止板24は室内外間の気密性を保持するための樹脂製部品である。遮炎金具25は室内外間での火炎や熱の流通を防ぐための金属製部品である。
図2に示すように、下枠12bの見込み面には、障子14をスライド可能に案内するレール26と、障子15をスライド可能に案内するレール27とが室内外方向に並んで上方へと突出形成されている。レール26,27は下枠12bの全長に亘って延在している。
下枠12bの見込み面のレール26,27間であって障子14,15の召合せ部分Mの下面と対向する位置にも風止板24が設けられている。風止板24に隣接する下枠12bの見込み面には、加熱されると膨張する熱膨張性部材28が設けられている。熱膨張性部材28は、例えば加熱された際に発泡する黒鉛等の加熱発泡材である。
図3に示すように、縦枠12cの見込み面には、閉じた障子14に対応する位置にヒレ部30が突出形成されている。縦枠12dの見込み面には、閉じた障子15に対応する位置にヒレ部31が突出形成されている。ヒレ部30,31は、縦枠12c,12dの全長に亘って延在している。
図1〜図3に示すように、外障子である障子14は、四周を囲む框体32となる上框32a、下框32b、戸先框32c及び召合せ框32dと、内側に配置される面材34とを框組みして構成したものである。
面材34は、スペーサ35を介して一対のガラス板36,37を互いに間隔を隔てて対面配置した2層の複層ガラスである。本実施形態の場合、室外側に配置されるガラス板36は、網入りの厚板ガラスとし、室内側に配置されるガラス板37は、薄板のフロートガラスとしている。
図2及び図3に示すように、框体32は、室外側に配設される金属框(金属製框材)38と、室内側に配設される樹脂框(樹脂製框材)40とを組み合わせた構成である。金属框38はアルミニウム等の金属の押出形材である。樹脂框40は塩化ビニル樹脂(PVC)等の樹脂の押出形材である。
上框32aは、金属框38の上框部38aの室内側見付け面に樹脂框40の上框部40aを装着したものであり、これら上框部38a,40a間に面材34の上縁部を保持している。下框32bは、金属框38の下框部38bの室内側見付け面に樹脂框40の下框部40bを装着したものであり、これら下框部38b,40b間に面材34の下縁部を保持している。戸先框32cは、金属框38の戸先框部38cの室内側見付け面に樹脂框40の戸先框部40cを装着したものであり、これら戸先框部38c,40c間に面材34の戸先側縁部を保持している。召合せ框32dは、金属框38の召合せ框部38dの室内側見付け面に樹脂框40の召合せ框部40dを装着したものであり、これら召合せ框部38d,40d間に面材34の召合せ側縁部を保持している。
図2に示すように、上框32aは、レール22が摺動可能に挿入される開口溝42を上側の見込み面に有し、面材34が配置される面材配置溝44を下側の見込み面に有する。開口溝42及び面材配置溝44は上框32aの全長に亘って延在している。開口溝42は、金属框38の上框部38aに形成されている。面材配置溝44は、金属框38の上框部38aと樹脂框40の上框部40aとで構成されている。レール22の先端と対向する開口溝42の底部と、面材34の上縁部端面と対向する面材配置溝44の底部とには、それぞれ熱膨張性部材28が設けられている。面材34は、面材配置溝44内で上框部38aに対して接着剤47で接着されると共に、上框部38aと上框部40aとの間に挟み込まれて保持される。
図2に示すように、下框32bは、レール26が挿入される開口溝46を下側の見込み面に有し、面材34が配置される面材配置溝48を上側の見込み面に有する。開口溝46及び面材配置溝48は下框32bの全長に亘って延在している。開口溝46は、金属框38の下框部38bに形成されている。面材配置溝48は、金属框38の下框部38bと樹脂框40の下框部40bとで構成されている。レール26の先端と対向する開口溝46の底部と、面材34の下縁部端面と対向する面材配置溝48の底部とには、それぞれ熱膨張性部材28が設けられている。また、開口溝46と面材配置溝48との間の中空部の室外側壁面にも熱膨張性部材28が配設されている。面材34は、面材配置溝48内で下框部38bに対して接着剤47で接着されると共に、下框部38bと下框部40bとの間に挟み込まれて保持される。
面材配置溝48には、面材34の下縁部端面を支持するセッティングブロック49が配設されている。セッティングブロック49は、アルミニウム等の金属ブロックの表面に黒鉛等の加熱発泡材を設けたものである。
金属框38の下框部38bには、戸車50が配設されている。戸車50はレール26上を転動することにより、障子14を開口枠12に対して円滑にスライド移動させるためのローラである。
図3に示すように、戸先框32cは、開口溝52を戸先側の見込み面に有し、面材34が配置される面材配置溝54を召合せ側の見込み面に有する。開口溝52及び面材配置溝54は戸先框32cの全長に亘って延在している。開口溝52は、金属框38の戸先框部38cに形成されている。面材配置溝54は、金属框38の戸先框部38cと樹脂框40の戸先框部40cとで構成されている。面材34は、面材配置溝54内で戸先框部38cに対して接着剤47で接着されると共に、戸先框部38cと戸先框部40cとの間に挟み込まれて保持される。開口溝52は、障子14が閉じられた状態で縦枠12cのヒレ部30が挿入される部分である。開口溝52、面材配置溝54及びこれらの間の中空部の内側には、それぞれ熱膨張性部材28が1又は複数配設されている。
図3に示すように、召合せ框32dは、面材34が配置される面材配置溝56を戸先側の見込み面に有する。面材配置溝56は召合せ框32dの全長に亘って延在している。面材配置溝56は、金属框38の召合せ框部38dと樹脂框40の召合せ框部40dとで構成されている。面材34は、面材配置溝56内で召合せ框部38dに対して接着剤47で接着されると共に、召合せ框部38dと召合せ框部40dとの間に挟み込まれて保持される。面材配置溝56の内側には熱膨張性部材28が配設され、面材配置溝56の側部の中空部にはその内側及び外面に熱膨張性部材28が配設されている。
図2及び図3に示すように、内障子である障子15は、上枠12aのレール23と下枠12bのレール27との間で室外側の障子14に対して引違いにスライド可能であり、その構成は障子14とほとんど同一構造となっている。そこで、障子15については、上記した障子14の構成要素と対応する構成要素について同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、障子15の召合せ框32dと障子14の召合せ框32dとの間はクレセント58によってロック可能であり、これにより障子14,15が閉状態に保持される。また、戸先框32cの開口溝52は、障子15が閉じられた状態で縦枠12dのヒレ部31が挿入される部分である。
次に、上枠12aに取り付けられる遮炎金具25について説明する。
図4は、遮炎金具25の斜視図である。図5は、遮炎金具25を上枠12aに取り付ける状態を模式的に示す斜視図であり、図6は、図5に示す状態から遮炎金具25を上枠12aに取り付けた状態を模式的に示す斜視図である。また、図7は、通常時の遮炎金具25の状態を示す要部拡大図であり、図8は、図7に示す状態から遮炎金具25が作動した状態を示す要部拡大図である。
遮炎金具25は、ステンレスやスチール等の金属板を略U字状に成形加工した金具である。図4に示すように、遮炎金具25は、平板状のプレート部(遮蔽部)60と、プレート部60の一端側に起立形成された回動軸部62と、プレート部60の他端側に起立形成された係合片64とを有する。
プレート部60は、当該遮炎金具25が上枠12aに取り付けられた際にレール22,23間に亘って配置され(図5〜図7参照)、作動時にはレール22,23間の隙間を塞ぐ部分である(図8参照)。本実施形態の場合、プレート部60は、その長手方向が上枠12aの見込み方向(室内外方向)に沿った姿勢で上枠12aに対して取り付けられる。プレート部60の上下面には、それぞれ熱膨張性部材28が貼着される。なお、図5及び図6ではこれら熱膨張性部材28の図示を省略している。
回動軸部62は、プレート部60よりも見込み方向の幅寸法が小さく形成され、プレート部60の室外側端部に寄った位置に配置されている。回動軸部62の上下方向略中央であって見込み方向両端部には、それぞれ矩形状の切欠きである係合溝62aが形成されている。
係合片64は、見込み方向の幅寸法が回動軸部62と同一に形成され、回動軸部62と対向するようにプレート部60の室外側端部に寄った位置に配置されている。係合片64は、プレート部60の端面から鉛直上方に伸びた基部64aと、基部64aの上端部から回動軸部62側へと屈曲されて突出した係合部64bとを有する。係合片64は、係合部64bの下面が回動軸部62の係合溝62aの上壁面と略同一の高さ位置となるように設定されている(図7(B)参照)。
従って、回動軸部62及び係合片64は、当該遮炎金具25が上枠12aに取り付けられた際に、それぞれがプレート部60の長手方向一端側及び他端側に配置される(図5及び図6参照)。
図2及び図5に示すように、本実施形態では上枠12aのレール22,23間の隙間には、上部に下部よりも狭い狭幅部66が設定されている。そこで、回動軸部62及び係合片64は、この狭幅部66の隙間を塞ぐためにプレート部60よりも見込み方向の幅寸法が小さく形成されている。つまり、レール22,23間に狭幅部66が形成されていない構成の上枠12aに対して遮炎金具25を取り付ける場合は、プレート部60、回動軸部62及び係合片64の見込み方向の幅寸法を全て同一に設定するとよい。
このような遮炎金具25は、上記した通り障子14,15の召合せ部分Mの上面と対向する位置で風止板24と並んで上枠12aに取り付けられる。なお、障子14,15の召合せ部分Mの上面とは、いわゆる縦勝ち框構造である本実施形態の場合は障子14,15のそれぞれの召合せ框32dの上面(上框32aの上面を一部含むものであってもよい)であるが、横勝ち框構造の場合は召合せ框32dの上部に位置する上框32aの上面となる。また、建具10を3枚以上の障子で構成した場合には、遮炎金具25は各障子間の各召合せ部分に対応する位置に設けるとよい。
図5、図7(A)及び図7(B)に示すように、上枠12aのレール22,23間の上部に形成された狭幅部66には、互いに対向する壁面(鉛直面)66a,66aのそれぞれから対向方向に突出し、上枠12aの長手方向に沿って延在する水平レール状の一対の突出片67,67が形成されている。
これら突出片67は、障子14,15の召合せ部分Mに対応する位置で長手方向の一部が切除された切欠部68が設けられている(図5、7(B)及び図8(B)参照)。この切欠部68には、上枠12aの長手方向に複数枚のヒレ状部分が配列された風止板24が配置される。風止板24のヒレ状部分は、レール22,23間に亘って設けられることで狭幅部66も含めたレール22,23間の隙間を塞ぐものである。風止板24の下端は、障子14,15の召合せ部分Mの上面に摺接可能に当接している(図7(B)参照)。
次に、上枠12aに対する遮炎金具25の取付手順を説明する。
上枠12aに遮炎金具25を取り付ける際には、図5に示すように上枠12aの突出片67の切欠部68に対して遮炎金具25を配置する。そして、各係合溝62aを切欠部68を介して各突出片67へと係合させつつ回動軸部62を狭幅部66内で上枠12aの長手方向に向かって押し込む。遮炎金具25を狭幅部66内に十分に押し込むと、図6及び図7(B)に示すように係合片64の係合部62bが各突出片67の切欠部68に引っ掛かる。
その結果、遮炎金具25は、図6、図7(A)及び図7(B)に示すように回動軸部62の各係合溝62aが各突出片67に係合すると共に、係合片64の係合部64bが各突出片67の切欠部68に離脱可能な状態で引っ掛かって係合し、プレート部60がレール22,23間の上部位置で障子14,15間に亘った通常姿勢(水平姿勢)で上枠12aに対して取り付けされる。つまり、遮炎金具25は、通常時にはプレート部60が水平姿勢で上枠12aの上部に収納されるように取り付けられている。このため、遮炎金具25は、ケンドン式で障子14,15を開口枠12に建て込む際に障子14,15の上面と干渉することがなく、当然障子14,15のスライド時にこれらと干渉することもない。
続いて、切欠部68に風止板24を配置する。これにより、遮炎金具25の係合片64が風止板24によって押さえられるため、衝撃等によって係合片64が切欠部68から容易に外れてしまうことが防止される。
次に、遮炎金具25の動作を説明する。
図7(A)及び図7(B)に示すように遮炎金具25を取り付けた建具10が室外側で発生した火災等の火炎や熱を受けた場合、樹脂製の風止板24が焼失してしまう場合がある。
この場合、本実施形態に係る建具10では、風止板24の焼失に前後したタイミングで遮炎金具25のプレート部60上面に貼着された熱膨張性部材28が膨張する。この熱膨張性部材28は、プレート部60の上面と上枠12aの見込み面との間で膨張するため、その膨張力によって遮炎金具25が押圧力を受ける。この際、回動軸部62の係合溝62aが上枠12aの突出片67に係合し、係合片64が突出片67の切欠部68に係合しているため、遮炎金具25は突出片67の長手方向で切欠部68側にのみ移動可能な状態にある。
その結果、遮炎金具25が切欠部68側に多少移動して係合片64が突出片67の切欠部68から外れると、遮炎金具25は、図8(A)及び図8(B)に示すように一端側の回動軸部62の係合溝62aを回動軸として他端側の係合片64が下方に垂れ下がった状態となる。これにより、プレート部60の係合片64側の端部が障子14,15の召合せ部分Mの上面に着地又は近接し、遮炎金具25は、図8(A)に示すように回動軸部62が狭幅部66の隙間を塞ぎ、プレート部60がレール22,23間の隙間を塞いだ作動姿勢(傾斜姿勢)となる。
これにより、風止板24が焼失した後の障子14,15の召合せ部分Mの上面と上枠12aとの間の隙間が遮炎金具25によって塞がれるため、この隙間が建具10の室内外に火炎や熱を流通させる貫通孔となることが阻止される。
なお、遮炎金具25によってレール22,23間の隙間を確実に塞ぐためには、上記作動姿勢となった際にプレート部60の係合片64側の端部が障子14,15の召合せ部分Mの上面に着地又は近接できる形状を有する必要がある。従って、プレート部60の上枠12aの長手方向に沿った方向での寸法、つまり回動軸部62と係合片64との間の距離は、突出片67と障子14,15の上面との間の高さ寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。
他方、遮炎金具25を取り付けた建具10が室内側で発生した火災等の火炎や熱を受けた場合には、その火炎や熱の状態にもよるが、先ず遮炎金具25のプレート部60下面に貼着された熱膨張性部材28が膨張するため、風止板24が焼失せずに残る可能性が高い。その結果、障子14,15の召合せ部分Mの上面と上枠12aとの間の隙間は、膨張した熱膨張性部材28と風止板24とによって塞がれるため、この隙間が建具10の室内外に火炎や熱を流通させる貫通孔となることが阻止される。なお、このような火災に際し、遮炎金具25がそのプレート部60下面に熱膨張性部材28を設けていない構成である場合であっても、風止板24が焼失するとこれと前後してプレート部60上面の熱膨張性部材28が膨張する。その結果、遮炎金具25が作動姿勢となるため、前記隙間が貫通孔となることは阻止される。
以上のように、本実施形態に係る建具10は、左右2枚の障子14,15の召合せ部分Mの上面と対向する位置で開口枠12の上枠12aに対して取り付けられる遮炎金具25と、上枠12aと遮炎金具25との間に設けられる熱膨張性部材28とを備える。ここで、遮炎金具25は、上枠12aの長手方向に沿う方向での一端側に設けられ、上枠12aに対して回転可能に支持される回動軸部62と、他端側に設けられ、上枠12aに対して係脱可能に支持される係合片64と、回動軸部62と係合片64との間に設けられ、障子14,15間に亘る見込み寸法を持ったプレート部60とを有する。
従って、遮炎金具25は、火災等の熱の影響を受けていない通常時には、回動軸部62と係合片64とが上枠12aに係合されることで、上枠12aの上部に収納されるように取り付けられる。これにより、ケンドン式で障子14,15を開口枠12に建て込む際に遮炎金具25が障子14,15の上面と干渉して邪魔をすることがなく、建具10の組立効率が確保される。また、遮炎金具25が干渉して障子14,15のスライド操作の負荷や騒音を生じることもないため円滑なスライド性能が確保される。一方、建具10が火災等の熱を受けた場合には、熱膨張性部材28が膨張することで遮炎金具25が位置ずれし、係合片64が上枠12aから外れる。これにより、遮炎金具25は回動軸部62を回動軸としてプレート部60が垂れ下がり、上枠12aと障子14,15の召合せ部分の上面との間の隙間を塞ぐ。その結果、この隙間が建具10の室内外に火炎や熱を流通させる貫通孔となることが遮炎金具25によって阻止されるため、安定した防火性能が得られる。
なお、係合片64に代えて、遮炎金具25の回動軸部62とは反対側の端部又はその付近を、火災時に焼失して剥離される両面テープ又は接着剤によって上枠12aに固定してもよい。この構成によっても火災時等に遮炎金具25を確実に作動姿勢に動作させることができる。
また、係合片64や両面テープ等による遮炎金具25の固定を省略してもよい。すなわち、係合片64を省略した構成では、遮炎金具25は回動軸部62によって回動可能な状態でプレート部60が常時垂れ下がった状態となる。この場合、例えばケンドン式で障子14,15を開口枠12に建て込む際には、障子14,15によってプレート部60が押し上げられることで遮炎金具25が円滑に上枠12aの上部に収納され、その組付を妨げることはない。また、障子14,15をスライドさせる際にも遮炎金具25は回動可能であることから障子14,15に強く干渉することはなく、その円滑なスライド性能を損じることがない。
上記では回動軸部62に一対の係合溝62aを設け、この係合溝62aを上枠12aの突出片67に係合させることで遮炎金具25を回動可能に支持した構成としたが、回動軸部62は他の形状とすることもできる。例えば、図4中に2点鎖線で示す切断線62bのように回動軸部62を切欠いてT字状に構成しても、係合溝62aを設けた場合と同様に回動軸部62を突出片67に対して回動可能に係合することはできる。但し、このT字状の回動軸部62では、遮炎金具25が作動姿勢となった場合に回動軸部62と突出片67との間の係合部分が安定せず、遮炎金具25が位置ずれする懸念がある。この点、係合溝62aを設けた構成では回転した係合溝62aが突出片67に噛合うため、作動姿勢となった遮炎金具25がこのような位置ずれを生じることが防止され、より安定した防火性能が得られるという利点がある。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上記実施形態では、開口枠12及び框体32をアルミと樹脂の複合構造とした複合サッシを例示したが、当該建具10は開口枠12及び框体32をアルミで構成したアルミサッシ等にも適用可能である。
上記実施形態では、遮炎金具25を作動する熱膨張性部材28をプレート部60の上面に設けた構成を例示したが、この熱膨張性部材28は上枠12aと遮炎金具25との間となる位置に設けられればよく、上枠12aの見込み面に貼着されてもよい。但し、上枠12aよりも遮炎金具25に貼着する方が作業が容易である。
10 建具、12 開口枠、12a 上枠、12b 下枠、12c,12d 縦枠、14,15 障子、18 金属枠、20 樹脂枠、22,23,26,27 レール、24 風止板、25 遮炎金具、28 熱膨張性部材、32 框体、32a 上框、32b 下框、32c 戸先框、32d 召合せ框、34 面材、38 金属框、40 樹脂框、60 プレート部、62 回動軸部、62a 係合溝、64 係合片、64a 基部、64b 係合部、66 狭幅部、66a 壁面、67 突出片、68 切欠部

Claims (9)

  1. 少なくとも2枚の障子を左右に配置して開口枠で支持した建具であって、
    前記障子の召合せ部分の上面と対向する位置で前記開口枠の上枠に対して取り付けられる金具と、
    前記上枠と前記金具との間に設けられる熱膨張性部材とを備え、
    前記金具は、前記上枠の長手方向に沿う方向での一端側に設けられ、前記上枠に対して回転可能に支持される回動軸部と、前記2枚の障子間に亘って設けられる遮蔽部とを有することを特徴とする建具。
  2. 請求項1記載の建具において、
    前記上枠は、互いに対向する壁面のそれぞれから対向方向に突出し、長手方向に沿って延在する一対の突出片を有し、
    前記金具は、前記回動軸部が前記一対の突出片に対して回転可能な状態で係合されることを特徴とする建具。
  3. 請求項2記載の建具において、
    前記金具は、前記遮蔽部の他端側に設けられ、前記上枠の突出片に対して係脱可能に支持される係合片を有することを特徴とする建具。
  4. 請求項3記載の建具において、
    前記一対の突出片は、前記召合せ部分に対応する位置で一部が切除された切欠部を有し、
    前記係合片は、前記切欠部に対して係脱可能な状態で係合されることを特徴とする建具。
  5. 請求項4記載の建具において、
    前記障子の召合せ部分の上面と前記上枠との間を前記2枚の障子間に亘って塞ぐ樹脂製の風止部材を、前記上枠の前記切欠部に対応する位置に設けたことを特徴とする建具。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の建具において、
    前記回動軸部は、前記一対の突出片に係合する一対の係合溝を有することを特徴とする建具。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の建具において、
    前記上枠は、前記2枚の障子の上端部をそれぞれ支持する一対のレールを備え、
    前記金具は、前記一対のレール間に設けられることを特徴とする建具。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の建具において、
    前記上枠と対向する前記金具の上面に前記熱膨張性部材を装着したことを特徴とする建具。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の建具において、
    前記召合せ部分の上面と対向する前記金具の下面に別の熱膨張性部材を装着したことを特徴とする建具。
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