JP6361370B2 - 硬化剤、該硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物、それを用いた接合方法、および熱硬化性樹脂の硬化温度の制御方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、熱硬化性樹脂は、硬化反応が始まると自己発熱によって、さらに温度が上昇する性質を有しているため、詳細な温度管理は難しいのが実情である。
熱硬化性樹脂を硬化させる硬化薬剤の表面が、
(a)400℃を超える融点を有し、かつ、
(b)融点が400℃以下の、溶融状態にある金属または合金に拡散する
という要件を備えた金属であって、Cu、Au、Ag、Pd、Niからなる群より選ばれる1種である被覆金属により被覆されており、
前記融点が400℃以下の、溶融状態にある金属または合金は、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種であること
を特徴としている。
上記本発明の硬化剤と、
前記硬化剤と反応して硬化を開始する熱硬化性樹脂と
を含有することを特徴としている。
なお、上記金属または合金としては,被覆金属を拡散させて除去する機能を有する種々の金属および合金を用いることができる。
また、被覆金属を拡散させて除去する機能を果たすとともに、接合材料としての機能を果たす金属または合金を用いることも可能である。
また、被覆金属を拡散させて除去するための金属または合金と、接合材料としての機能を果たす金属または合金(例えば、はんだなど)を併用するようにしてもよい。
また、前記金属または合金としては、被覆金属が拡散することにより、前記金属または合金の融点よりもたかい融点を持つ金属間化合物を形成するような材料を用いることも可能である。
上記本発明の熱硬化性樹脂組成物と、
融点が400℃以下であり、溶融状態において前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる前記硬化剤を構成する前記被覆金属を拡散させる金属または合金であって、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種と
を共存させるとともに、
前記金属または合金として、前記熱硬化性樹脂の硬化を開始させたい温度に対応する融点を有する金属または合金を選択して用いること
を特徴としている。
上記本発明の熱硬化性樹脂組成物を用い、
前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる、前記熱硬化性樹脂の硬化を開始させたい温度に対応する融点を有する金属または合金を選択して用いること
を特徴としている。
したがって、本発明の硬化剤を用いた場合、被覆金属が除去されて硬化薬剤が露出するまでは、硬化薬剤が熱硬化性樹脂(ベース樹脂)と接触することができず、硬化反応は開始しない。
一方、被覆金属として、融点が400℃以下で、溶融状態にある金属または合金に拡散するものが用いられていることから、被覆金属の融点が400℃を超えるものである場合にも、溶融した上記金属または合金に被覆金属が接触すると、被覆金属は溶融した金属または合金に拡散して硬化薬剤が露出し、熱硬化性樹脂と接触し、硬化反応が開始する。
(1)硬化薬剤
本発明において用いることが可能な硬化薬剤としては、具体的には、脂肪族アミン、芳香族アミン、イミダゾール類などが例示される。また、これらに別の物質をあらかじめ反応(アダクト)させた化合物を用いることも可能である。
また、固形の硬化薬剤を用いる場合、通常、直径が0.1〜50μmの粒子状の硬化薬剤を用いることが望ましい。
硬化薬剤の表面を被覆する金属としては、融点が400℃を超える純金属(単一金属)を用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において用いられる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドなどが挙げられる。ただし、これらに限られるものではなく、他の熱硬化性樹脂を用いることも可能である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物においては、硬化剤および熱硬化性樹脂に、さらに、融点が400℃以下であり、溶融状態において上記硬化剤を構成する被覆金属を拡散させる機能を果たす金属または合金を含有させることが可能である。
本発明の硬化剤を用いた熱硬化性樹脂組成物を用いて以下に説明する実験を行い、その効果を確認した。
硬化薬剤として、4,4−ジアミノジフェニルスルホン(44DDS)をペレット状に加工し、その表面に、表1に示す金属を、無電解めっきの方法でめっきすることにより、硬化薬剤が被覆金属で被覆された硬化剤を作製した。
それから、上述のようにして作製した硬化剤を、以下の材料とともに、所定の割合で秤量し、乳鉢中で混合することにより、硬化薬剤を被覆する被覆金属を拡散させる金属または合金を含む熱硬化性樹脂組成物(樹脂混合物)を作製した。
熱硬化性樹脂(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂):23.5重量部
硬化剤(44DDS) :8.0重量部
金属または合金(表1参照) :137.0重量部
活性剤(アジピン酸) :2.7重量部
作製した熱硬化性樹脂組成物を直径5mm、深さ5mmのアルミパンに入れ、昇温速度:0.2℃/s、ピーク温度220℃(キープ10分)の条件でリフロー熱処理を行った。
そして、リフロー熱処理の終了後に、試料断面を観察し、評価を行った。
その結果を表1に併せて示す。
次に、本発明の実施形態にかかる熱硬化性樹脂組成物を用いて表面実装型のセラミック電子部品の外部電極を、基板の電極上に実装する場合の接合方法の一例について、図1および2を参照しつつ説明する
10 基板(プリント配線基板)
11a,11b 基板上の電極
20 セラミック電子部品
21a,21b セラミック電子部品の外部電極
31 はんだ
32 硬化した樹脂(熱硬化性樹脂)
Claims (7)
- 熱硬化性樹脂を硬化させる硬化薬剤の表面が、
(a)400℃を超える融点を有し、かつ、
(b)融点が400℃以下の、溶融状態にある金属または合金に拡散する
という要件を備えた金属であって、Cu、Au、Ag、Pd、Niからなる群より選ばれる1種である被覆金属により被覆されており、
前記融点が400℃以下の、溶融状態にある金属または合金は、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種であること
を特徴とする硬化剤。 - 請求項1記載の硬化剤と、
前記硬化剤と反応して硬化を開始する熱硬化性樹脂と
を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。 - 融点が400℃以下であり、溶融状態において前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる前記硬化剤を構成する前記被覆金属を拡散させる金属または合金であって、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種を含有していることを特徴とする請求項2記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項2記載の熱硬化性樹脂組成物と、
融点が400℃以下であり、溶融状態において前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる前記硬化剤を構成する前記被覆金属を拡散させる金属または合金であって、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種と
を共存させるとともに、
前記金属または合金として、前記熱硬化性樹脂の硬化を開始させたい温度に対応する融点を有する金属または合金を選択して用いること
を特徴とする熱硬化性樹脂の硬化温度の制御方法。 - 請求項3記載の熱硬化性樹脂組成物を用い、
前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる、前記金属または合金として、前記熱硬化性樹脂の硬化を開始させたい温度に対応する融点を有する金属または合金を選択して用いること
を特徴とする熱硬化性樹脂の硬化温度の制御方法。 - 請求項2記載の熱硬化性樹脂組成物と、融点が400℃以下であり、溶融状態において前記熱硬化性樹脂組成物に含まれる前記硬化剤を構成する前記被覆金属を拡散させる金属または合金であって、Sn、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Bi合金、Bi−Cu合金からなる群より選ばれる1種とを、一方の接合対象物と他方の接合対象物との間に介在させた状態で加熱を行い、前記金属または合金を溶融させることにより、溶融した前記金属または合金に前記被覆金属を拡散させて前記熱硬化樹脂の硬化反応を開始させ、前記熱硬化性樹脂を硬化させることにより、前記一方の接合対象物と前記他方の接合対象物とを接合することを特徴とする接合方法。
- 請求項3記載の熱硬化性樹脂組成物を、一方の接合対象物と他方の接合対象物との間に介在させた状態で加熱を行い、前記金属または合金を溶融させることにより、溶融した前記金属または合金に前記被覆金属を拡散させて前記熱硬化樹脂の硬化反応を開始させ、前記熱硬化性樹脂を硬化させることにより、前記一方の接合対象物と前記他方の接合対象物とを接合することを特徴とする接合方法。
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