WO2016076094A1 - 接合部材の接合方法、金属組成物 - Google Patents

接合部材の接合方法、金属組成物 Download PDF

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Abstract

第1接合部材と第2接合部材との間に、ペースト状の金属組成物を設ける(設置工程)。次に、常温の金属組成物を厚み方向から圧縮しながら、温度プロファイルに従って、例えばリフロー装置を用いて加熱する(加熱工程)。この加熱工程は、加熱温度がSn粉末の融点以上に上がってからSn粉末の融点未満に下がるまでの時間t2-t1(s)に、Sn粉末の融点以上の温度範囲から金属組成物に付与される熱量をS(kK・s)とし、金属組成物に加える圧力をP(N/m)としたとき、金属組成物に対して、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す。

Description

接合部材の接合方法、金属組成物
 本発明は、2つの接合部材を接合する接合部材の接合方法及びこの接合方法で用いられる金属組成物に関するものである。
 従来、電子部品等を接合するために、高温鉛はんだが広く用いられてきた。しかし、高温鉛はんだは、人体に有害とされる鉛を含む。
 そこで、鉛フリー化を達成するため、高温鉛はんだに替わる材料の開発が進められてきた。例えば、特許文献1ではソルダペーストが開示されている。このソルダペーストは、Sn粉末と、CuNi合金粉末と、Sn粉末およびCuNi合金粉末のそれぞれを被覆する酸化被膜を還元するフラックスと、を含む。
 そして、特許文献1の接合方法は、ソルダペーストを、プリント配線基板上に設けられたランド上に設ける。そして、積層セラミックコンデンサを、ソルダペーストを介してランド上にマウントした後、リフロー装置を用いて加熱している。
 ソルダペーストに含まれるSn粉末と合金粉末とは、加熱されると反応し、金属間化合物を生成する。これにより、金属間化合物を含む金属部材が、プリント配線基板上に設けられたランドと、積層セラミックコンデンサに設けられた外部電極とを接合する。
国際公開第2011/027659号パンフレット
 しかしながら、特許文献1のソルダペーストを加熱すると、ソルダペースト中のフラックスの酸化還元反応によってHOガスが発生したりフラックスが揮発したりし、大量のガスが発生する。その結果、金属間化合物を主相とする金属間化合物部材中に大量のボイド(気泡)が発生する。よって、特許文献1の接合方法には、大量のボイドによって接合強度が低下するという問題がある。
 本発明の目的は、接合強度を向上できる接合部材の接合方法及び金属組成物を提供することにある。
 本発明の接合部材の接合方法は、設置工程と、加熱工程と、を有する。
 設置工程は、CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末とを含む金属組成物を2つの接合部材間に設ける。
 加熱工程は、加熱温度がSn粉末の融点以上に上がってからSn粉末の融点未満に下がるまでの時間に、Sn粉末の融点以上の温度範囲から金属組成物に付与される熱量をSとし、金属組成物に加える圧力をPとしたとき、金属組成物に対して、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す。
 加熱工程は、金属組成物に対する熱処理において、CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末との反応により、Sn、CuおよびNiからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物またはSn、CuおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物を主相とする金属間化合物相を形成する。
 S・P<15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した金属組成物では、接合強度が低いが、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した金属組成物では、接合強度が急激に高まる。
 この理由は、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理が、金属間化合物相中にボイド(気泡)が発生することを抑制できるためであると考えられる。
 したがって、本発明の接合方法によれば、ボイドの発生を抑制し、接合強度を向上できる。
 なお、圧力Pは、1MPa以上30MPa以下の範囲内であることが好ましい。
 また、本発明の接合方法において、金属組成物は、Sn粉末、CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末、及び接合部材のそれぞれを被覆する酸化被膜を還元するフラックスを含まなくても構わない。本発明の接合方法によれば、フラックスを含まなくても、金属組成物が2つの接合部材を接合できる。
 また、本発明の接合方法において、金属組成物は、Sn粉末、CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末、及び接合部材のそれぞれを被覆する酸化被膜を還元するフラックスを含まないことが好ましい。本発明の接合方法によれば、フラックスを含む場合の接合強度よりフラックスを含まない場合の接合強度の方が高い。
 また、本発明の接合方法において、金属組成物はペースト状に成形されていることが好ましい。
 この接合方法では、金属成分の流動性が高まり、溶融したSnとCuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とが接触し易くなる。すなわち、溶融したSnとCuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とが反応し易くなる。
 また、本発明の接合方法において、接合部材の少なくとも表面は、Cu又はNiで構成されていることが好ましい。
 この接合方法では、金属組成物が加熱されると、同時に、接合部材の表面を構成するCu又はNiと溶融したSnとの反応によって、接合部材と金属組成物との間に合金層が生成される。そのため、接合部材と金属組成物との間は強固に接合される。
 また、本発明の接合方法において、接合部材は電極端子であり、金属組成物は導電性を有することが好ましい。
 この接合方法では、電極端子どうしの接合に金属組成物を用いることができる。
 また、本発明の金属組成物は、CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末とを含み、
 加熱温度がSn粉末の融点以上に上がってからSn粉末の融点未満に下がるまでの時間に、Sn粉末の融点以上の温度範囲から金属組成物に付与される熱量をSとし、金属組成物に加える圧力をPとしたとき、
 S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理によりCuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末とが反応し、Sn、CuおよびNiからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物またはSn、CuおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物を主相とする金属間化合物相を形成する。
 この構成において本発明の金属組成物は、本発明の接合部材の接合方法で用いられる。そのため、本発明の金属組成物は、本発明の接合部材の接合方法と同様の効果を奏する。
 本発明によれば、ボイドの発生を抑制し、接合強度を向上できる。
本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる設置工程を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で得られた接合構造100を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程の温度プロファイルを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる設置工程を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で得られた接合構造200を模式的に示す断面図である。
 以下、本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法について説明する。
 図1は、本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる設置工程を模式的に示す断面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程を模式的に示す断面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で得られた接合構造100を模式的に示す断面図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程の温度プロファイルを示す図である。
 まず、金属組成物105と第1接合部材101と第2接合部材102とを用意する。金属組成物105は、ペースト状に成形されている。金属組成物105は、図1に示すように、例えば、第1接合部材101と第2接合部材102とを接合するために用いられる。
 第1接合部材101は、例えば、バスバーのような単独で構成される電極部材であってもよいし、積層セラミックコンデンサ等の電子部品の表面電極のような素体の表面に形成された電極部材であってもよい。
 第2接合部材102は、例えば、バスバーのような単独で構成される電極部材であってもよいし、第1接合部材が電子部品の表面電極であれば、この電子部品を実装するプリント配線基板の表面に設けられた電極部材である。
 バスバーは、大電流が流れる電極端子である。金属組成物105は、バスバーどうしの接合に用いることができる。また、第1接合部材101及び第2接合部材102の少なくとも表面は、めっき処理が施され、Cu膜で覆われている。
 金属組成物105は、金属成分110と有機成分108とを含む。金属成分110は、Sn粉末106と、CuNi合金粉末107と、からなる。本実施形態では、金属組成物105において、金属成分110の含有量は、100/110重量部であり、有機成分108の含有量は、10/110重量部である。また、金属成分110においてSn粉末106の含有量は、65重量部であり、CuNi合金粉末107の含有量は、35重量部である。
 CuNi合金粉末107は、金属組成物105の加熱によって溶融するSn粉末106と反応し、金属間化合物を生成し得る。本実施形態において、金属間化合物の詳細については後述する。
 なお、Sn粉末106とCuNi合金粉末107との配合比は、重量比で、Sn粉末:CuNi合金粉末=5:95~50:50の範囲内であることが好ましい。Sn粉末106の配合量が多すぎると、反応後に未反応のSn成分が過剰に残存するおそれがある。一方、CuNi合金粉末107の配合量が多すぎると、反応後に未反応のCuNi合金成分が過剰に残存するおそれがある。
 また、Sn粉末106の平均粒径(D50)は、5~50μmの範囲内であることが好ましい。さらに、CuNi合金粉末107の平均粒径(D50)は、0.1~80μmの範囲内であることが好ましい。本実施形態では、平均粒径20μmのSn粉末、及び平均粒径5μmのCuNi合金粉末を用いた。Sn粉末106は例えば、SFR-Sn-10(日本アトマイズ製)を用いる。
 Sn粉末106の平均粒径が5μmよりも小さいと、Sn粉末106が溶融しないことがある。一方、Sn粉末106の平均粒径が50μmよりも大きいと、反応物内での組成バラツキが大きくなってしまうことがある。
 また、CuNi合金粉末107の平均粒径が0.1μmよりも小さいと、CuNi合金粉末107とSn粉末106の濡れ性が悪くなって分離してしまうことがある。一方、CuNi合金粉末107の平均粒径が80μmよりも大きいと、反応後に未反応のCuNi合金粉末107が過剰に残存するおそれがある。
 次に、有機成分108は、フラックス、溶剤、チキソ剤などを含む。フラックスは、ロジンと活性剤を含む。フラックスは、第1接合部材101、第2接合部材102、Sn粉末106、及びCuNi合金粉末107のそれぞれの表面の酸化被膜を除去する機能を果たす。
 ロジンは例えば、ロジンを変性した変性ロジン及びロジンなどの誘導体からなるロジン系樹脂、その誘導体からなる合成樹脂、またはこれらの混合体などである。ロジンは例えば、重合ロジンR-95(荒川化学製)を用いる。
 また、活性剤は例えば、アミンのハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物、有機酸、有機アミン、多価アルコールなどである。活性剤は例えば、アジピン酸(和光純薬製)を用いる。その他、活性剤はセバシン酸(和光純薬製)を用いても良い。
 溶剤は、金属組成物105の粘度を調整する。溶剤は例えば、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、芳香族系、炭化水素類などである。溶剤は例えば、ヘキシルジグリコール(HeDG)(東邦化学製)を用いる。
 チキソ剤は、金属成分110と有機成分108を均一に混和させた後、これらが分離しないようにバインダーとして維持する。チキソ剤は例えば、硬化ヒマシ油、カルナバワックス、アミド類、ヒドロキシ脂肪酸類、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p-メチルベンジリデン)ソルビトール類、蜜蝋、ステアリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミドなどである。
 次に、図3に示す接合構造100を得るため、図1に示すように、第1接合部材101と第2接合部材102との間に、ペースト状の金属組成物105を設ける(設置工程)。
 次に、図1に示した常温の金属組成物105を厚み方向から圧縮しながら、図4に示す温度プロファイルに従って、例えばリフロー装置を用いて加熱する(加熱工程)。
 加熱により金属組成物105がSnの融点T以上に達すると、Sn粉末106が、図2に示すように溶融する。Snの融点Tは、231.9℃である。
 なお、有機成分108に含まれる溶剤は、加熱を開始してから、時間tが経過するまでの間に、燃焼または分解する。
 溶融したSnと、CuNi合金粉末107との反応によって金属間化合物が生成される。この反応は、例えば、液相拡散接合(「TLP接合:TransientLiquid Phase DiffusionBonding」)に伴う反応である。生成される金属間化合物は、Cu、NiおよびSnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ合金である。具体的には、金属間化合物は、例えばCuSn、NiSn、CuNiSn等である。
 次に、図4に示すように、時間tが経過した後、リフロー装置は加熱を停止する。これにより、溶融したSnとCuNi合金粉末107との反応は完了し、金属組成物105は、金属ペーストから、図3に示すようにCuNi合金粉末107を含む金属間化合物相109へ変化する。
 また、金属組成物105が加熱されると、同時に、第1接合部材101及び第2接合部材102の表面を覆うCu膜と溶融したSnとの化学反応によって、図3に示すようにCuSn合金層25が生成される。CuSn合金層25は、例えばCuSn、CuSnからなる。
 なお、時間tの後、金属組成物105は常温まで自然冷却していく。
 ここで、以上の加熱工程は、加熱温度がSn粉末の融点T(K)以上に上がってからSn粉末の融点未満に下がるまでの時間(t-t)(s)に、Sn粉末の融点T以上の温度範囲から金属組成物105に付与される熱量をS(kK・s)とし、金属組成物105に加える圧力をP(N/m)としたとき、金属組成物105に対して、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す。
 熱処理におけるピーク温度は、第1金属Snの融点(231.9℃)以上の温度であり、例えば250℃~300℃である。また、加熱時間(t-t)(s)は、例えば30秒~180秒である。
 図4に示すように、Sn粉末の融点T以上の温度範囲から金属組成物105に付与される熱量S(kK・s)は、以下の数式で示される。f(t)は、所定の時間tにおける接合部(金属組成物105)の温度を示す温度関数である。熱量Sの単位kKは、kilo kelvinの略である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 なお、1MPa未満では金属組成物105を減圧することとなり、30MPaより高い場合は第1接合部材101及び第2接合部材102が破損するおそれがあるため、圧力Pは、1MPa以上30MPa以下の範囲内であることが好ましい。圧力Pは、後述の加圧冶具により設定する。
 以上の接合方法により、第1接合部材101と第2接合部材102とを接合する接合構造100が得られる。Cu、NiおよびSnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物は、高い融点(例えば400℃以上)を有する。そのため、この金属間化合物で構成される金属組成物105(図3参照)は、高い耐熱性を有する。
 また、図3に示すようにCuSn合金層25が生成される。そのため、第1接合部材101と第2接合部材102と金属組成物105との間は強固に接合される。
 また、金属組成物105がペースト状に成形されているため、金属成分110の流動性が高まり、溶融したSnとCuNi合金粉末107とが接触し易くなる。すなわち、溶融したSnとCuNi合金粉末107とが反応し易くなる。
 以下、本発明の第1実施形態の比較例に係る接合部材の接合方法について説明する。
 第1実施形態の比較例に係る接合部材の接合方法が、第1実施形態に係る接合部材の接合方法と相違する点は、金属組成物105に対して、S・P<15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す点である。その他の点に関しては同じであるため、説明を省略する。
 以下、前述の熱量Sと圧力Pを変えて、第1実施形態の接合方法及びその比較例の接合方法で複数の試料を作製し、各試料の接合強度を評価した実験例について詳述する。評価は接着材の引張りせん断接着強さ試験方法(JISK6850)を参考に行った。
 詳述すると、まず、第1接合部材101及び第2接合部材102として、一対の無酸素銅板を準備した。各無酸素銅板の寸法は、幅10mm、厚み2mm、長さ20mmである。各無酸素銅板の端部より5mmの範囲に2.5mgのペースト(金属組成物105)を塗布して各無酸素銅板を重ね合わせ、加圧冶具により1MPa~15MPaの圧力を2枚の無酸素銅板の接合部に加えた。230℃~400℃に熱したオーブンに2枚の無酸素銅板(試料)を入れ、加圧冶具ごと接合部を加熱した。所定の時間加圧・加熱した後、試料を加圧冶具から取り除き、接合された銅板(接合構造100)を得た。図4に示すように、加熱している間の接合部の温度を測定し、SおよびPを求めた。
 この実験例では、各試料の接合強度を、引張りせん断強度(MPa)で評価した。引張りせん断強度(MPa)は、図3の矢印に示すように、第1接合部材101の端と第2接合部材102の端とを反対方向へ引っ張って測定した。
 前述の熱量Sと圧力Pを変えて作製した48個の試料のS・P値を表1に示す。そして、48個の試料のそれぞれの引張りせん断強度(MPa)を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 なお、表2における「-」は、引張りせん断強度が極めて弱く、引張りせん断強度を測定できなかったことを示している。
 実験より、S・P<15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した比較例の試料では、引張りせん断強度が9MPa未満であることが明らかとなった。
 一方、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した試料では、引張りせん断強度が10MPa以上と急激に高まることが明らかとなった。
 以上のような結果となった理由は、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理が、金属間化合物相109中にボイド(気泡)が発生することを抑制できたためであると考えられる。すなわち、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理によって生成された金属組成物105は、ボイドの少ない緻密な構造を有すると考えられる。
 したがって、本実施形態の接合方法によれば、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を行うことにより、ボイドの発生を抑制し、接合強度を向上できる。
 ただし、反応前のペースト状の金属組成物105の有機成分108がフラックスを含むため、図3に示すように、金属組成物105中に極僅かなボイド99が残留する。
 以下、本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法について説明する。
 図5は、本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる設置工程を模式的に示す断面図である。図6は、本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で行われる加熱工程を模式的に示す断面図である。図7は、本発明の第2実施形態に係る接合部材の接合方法で得られた接合構造200を模式的に示す断面図である。
 第2実施形態に係る接合部材の接合方法が、第1実施形態に係る接合部材の接合方法と相違する点は、反応前のペースト状の金属組成物205の有機成分208がフラックスを含まない点である。本実施形態では、金属組成物205において、金属成分110の含有量は、100/110重量部であり、有機成分208の含有量は、10/110重量部である。その他の点に関しては同じであるため、説明を省略する。
 そのため、第2実施形態の接合方法においても、図5に示した常温の金属組成物205を厚み方向から圧縮しながら、図4に示す温度プロファイルに従って、例えばリフロー装置を用いて加熱する。そして、金属組成物205に対して、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す。圧力Pは、1MPa以上30MPa以下の範囲内であることが好ましい。
 なお、反応前のペースト状の金属組成物205の有機成分208がフラックスを含まないため、反応後の金属間化合物相209中にはフラックスが完全に存在しない。
 以下、本発明の第2実施形態の比較例に係る接合部材の接合方法について説明する。
 第2実施形態の比較例に係る接合部材の接合方法が、第2実施形態に係る接合部材の接合方法と相違する点は、金属組成物205に対して、S・P<15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す点である。その他の点に関しては同じであるため、説明を省略する。
 以下、前述の熱量Sと圧力Pを変えて第2実施形態の接合方法及びその比較例の接合方法で複数の試料を作製し、各試料の接合強度を評価した実験例について詳述する。評価は接着材の引張りせん断接着強さ試験方法(JISK6850)を参考に行った。
 詳述すると、まず、第1接合部材101及び第2接合部材102として、一対の無酸素銅板を準備した。各無酸素銅板の寸法は、幅10mm、厚み2mm、長さ20mmである。各無酸素銅板の端部より5mmの範囲に2.5mgのペースト(金属組成物105)を塗布して各無酸素銅板を重ね合わせ、加圧冶具により1MPa~15MPaの圧力を2枚の無酸素銅板の接合部に加えた。230℃~400℃に熱したオーブンに2枚の無酸素銅板(試料)を入れ、加圧冶具ごと接合部を加熱した。所定の時間加圧・加熱した後、試料を加圧冶具から取り除き、接合された銅板(接合構造200)を得た。図4に示すように、加熱している間の接合部の温度を測定し、SおよびPを求めた。
 この実験例では、各試料の接合強度を、引張りせん断強度(MPa)で評価した。引張りせん断強度(MPa)は、図7の矢印に示すように、第1接合部材101の端と第2接合部材102の端とを反対方向へ引っ張って測定した。
 前述の熱量Sと圧力Pを変えて作製した48個の試料のS・P値を表3に示す。表3の内容は、表1の内容と同じである。そして、48個の試料のそれぞれの引張りせん断強度(MPa)を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 なお、表4における「-」は、引張りせん断強度が極めて弱く、引張りせん断強度を測定できなかったことを示している。
 実験より、S・P<15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した比較例の試料では、引張りせん断強度が極めて弱く、引張りせん断強度を測定できなかったことが明らかとなった。
 一方、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施した試料では、引張りせん断強度が4MPa以上と急激に高まることが明らかとなった。すなわち、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を行うことにより、フラックスを含まなくても、金属組成物205が第1接合部材101及び第2接合部材102を接合できることが明らかとなった。また表4に示すフラックスを含まない場合の接合強度は、表2に示すフラックスを含む場合の接合強度よりも高いことも明らかとなった。
 以上のような結果となった理由は、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理が、金属間化合物相209中にボイド(気泡)が発生することを抑制できたためであると考えられる。すなわち、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理によって生成された金属組成物205は、ボイドの少ない緻密な構造を有すると考えられる。
 したがって、本実施形態の接合方法によれば、ボイドの発生を抑制し、接合強度を向上できる。
《他の実施形態》
 なお、本実施形態において金属組成物105は、ペーストの形態であるが、これに限るものではない。実施の際、金属組成物は、たとえばシート状の固体やパテ状の形態であってもよい。
 また、本実施形態においてSn粉末106の材料は、Sn単体であるが、これに限るものではない。実施の際は、Sn粉末106の材料は、Snを含む合金(具体的にはCu、Ni、Ag、Au、Sb、Zn、Bi、In、Ge、Al、Co、Mn、Fe、Cr、Mg、Pd、Si、Sr、TeおよびPからなる群より選ばれる少なくとも1種とSnとを含む合金)であってもよい。
 また、本実施形態においてCuNi合金粉末107の材料は、CuNi合金であるが、これに限るものではない。実施の際は、CuNi合金粉末107に代えて、例えばCuMn合金粉末を用いてもよい。この場合、溶融したSnとCuMn合金粉末との反応により、Cu、MnおよびSnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物が生成される。
 また、第1接合部材101及び第2接合部材102の少なくとも表面は、めっき処理によってCu膜で覆われているが、これに限るものではない。実施の際は、例えば第1接合部材101及び第2接合部材102の少なくとも表面は、めっき処理によってNi膜で覆われていてもよい。この場合、CuSn合金層25の代わりにNiSn合金層が形成される。NiSn合金層は、例えばNiSn、NiSn、NiSnからなる。
 また、以上に示した実施形態の加熱工程において、熱風加熱以外に遠赤外線加熱や高周波誘導加熱、ホットプレート等を用いてもよい。
 最後に、前記実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
25…CuSn合金層
99…ボイド(気泡)
100…接合構造
101…第1接合部材
102…第2接合部材
105…金属組成物
106…Sn粉末
107…CuNi合金粉末
108…有機成分
109…金属間化合物相
110…金属成分
200…接合構造
205…金属組成物
208…有機成分
209…金属間化合物相

Claims (8)

  1.  CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末とを含む金属組成物を2つの接合部材間に設ける設置工程と、
     加熱温度が前記Sn粉末の融点以上に上がってから前記Sn粉末の融点未満に下がるまでの時間に、前記Sn粉末の融点以上の温度範囲から前記金属組成物に付与される熱量をSとし、前記金属組成物に加える圧力をPとしたとき、前記金属組成物に対して、S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理を施す加熱工程と、を含み、
     前記加熱工程は、前記金属組成物に対する前記熱処理において、前記CuNi合金粉末または前記CuMn合金粉末と前記Sn粉末との反応により、Sn、CuおよびNiからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物またはSn、CuおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物を主相とする金属間化合物相を形成する、接合部材の接合方法。
  2.  前記圧力Pは、1MPa以上30MPa以下の範囲内である、請求項1に記載の接合部材の接合方法。
  3.  前記金属組成物は、前記Sn粉末、前記CuNi合金粉末または前記CuMn合金粉末、及び前記接合部材のそれぞれを被覆する酸化被膜を還元するフラックスを含まない、請求項2に記載の接合部材の接合方法。
  4.  前記金属組成物は、前記Sn粉末、前記CuNi合金粉末または前記CuMn合金粉末、及び前記接合部材のそれぞれを被覆する酸化被膜を還元するフラックスを含む、請求項1又は2に記載の接合部材の接合方法。
  5.  前記金属組成物はペースト状に成形されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の接合部材の接合方法。
  6.  前記接合部材の少なくとも表面は、Cu又はNiで構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の接合部材の接合方法。
  7.  前記接合部材は電極端子であり、
     前記金属組成物は導電性を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の接合部材の接合方法。
  8.  CuNi合金粉末またはCuMn合金粉末とSn粉末とを含む金属組成物であって、
     加熱温度が前記Sn粉末の融点以上に上がってから前記Sn粉末の融点未満に下がるまでの時間に、前記Sn粉末の融点以上の温度範囲から前記金属組成物に付与される熱量をSとし、前記金属組成物に加える圧力をPとしたとき、
     S・P≧15(kK・s・N/m)を満たす熱処理により前記CuNi合金粉末または前記CuMn合金粉末と前記Sn粉末とが反応し、Sn、CuおよびNiからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物またはSn、CuおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも2種を含んだ金属間化合物を主相とする金属間化合物相を形成する、ことを特徴とする金属組成物。
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