JP6360343B2 - 制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気粘性流体を用いた制動装置に関する。
従来のこの種の制動装置として、特許文献1に記載のものがある。
この制動装置は、筒状の周壁と、周壁の一端側に配置される第1端壁と、周壁の他端側に配置される第2端壁と、周壁、第1端壁及び第2端壁によって囲まれた作動室と、作動室において第1端壁と第2端壁との間に配置される回転板と、作動室に充填される磁気粘性流体と、磁気粘性流体に印加される磁場を発生させるコイルとを備え、第1端壁及び第2端壁が磁場発生時に磁路を構成するものである。
かかる従来の構造では、第1端壁及び第2端壁が磁場発生時に磁路を構成することで、構造を簡単にすることは可能である。
しかし、回転板と第1端壁及び第2端壁との間の軸方向対向面間での制動を行う構造であるため、発生トルクが小さく、大きなトルクを得るには軸方向に対向して相対回転するディスクの枚数を増大する必要があり、構造が複雑になり、且つ大型化するという問題があった。
特開2014−20539号公報
解決しようとする問題点は、ヨークが固定側の主体をなし、全体として構造が簡単になる反面、大きなトルクを得るためには電磁石も大型化する点である。
本発明は、構造が簡単で大きなトルクを得ることを可能としながら、大型化を抑制可能とするために、相対回転自在な磁性体の第1、第2部材と、この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面と、このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルとを備え、前記トルク伝達面は、前記第1、第2部材の内外周部とこの内外周部よりも内径側で前記第1、第2部材に形成された周回状の嵌合部とに設けられたことを特徴とする。
本発明の制動装置は、雌側嵌合部の外周囲側に電磁コイルを設けることで第1部材をヨークとして構成し、全体として小型化が可能となる。トルク伝達面及び少なくとも雌側嵌合部を通過する磁束ループにより磁気粘性流体の粘性を変化させるため、トルク伝達面を増大しても電磁石の大型化にはそれほど影響せず、大型化を抑制することができる。
制動装置の断面図である。(実施例1) 制動装置の断面面図である。(実施例2) 制動装置の断面図である。(実施例3) 制動装置の断面面図である。(実施例4)
構造が簡単で大きなトルクを得ることを可能としながら、大型化を抑制可能にするという目的を、固定側の磁性体の第1部材及び回転側の磁性体の第2部材と、この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対向するトルク伝達面と、このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルとにより実現した。
前記第1、第2部材に、前記磁束ループを迂回させて前記第1、第2部材のトルク伝達面間を横切る回数を増加させる非磁性体を備えてもよい。
前記雌雄側嵌合部間に、前記磁束ループを迂回させる空間部を備えてもよい。
前記トルク伝達面は、前記第1、第2部材の内外周部とこの内外周部よりも内径側で前記第1、第2部材に形成された周回状の嵌合部とに設けられてもよい。
前記トルク伝達面は、前記第1、第2部材の軸方向対向部とこの軸方向対向部で第1、第2部材に各別に係合して軸方向に対向する外内プレートに設けられてもよい。
前記電磁コイルは、前記雌側嵌合部の外周に支持されてもよい。
前記雌側嵌合部と前記第2部材との間に、両者間の軸方向の突き当て力を受けるワッシャを介設してもよい。
[制動装置の構造]
図1は、制動装置の断面図である。なお、以下の説明において、軸方向とは相対回転の軸心に沿った方向、径方向とは相対回転の回転半径方向をいう。
図1のように、実施例1の制動装置1は、磁性体で回転体形状に形成された第1、第2部材3、5と、トルク伝達面7と、磁気粘性流体9と、雌側嵌合部11及び雄側嵌合部13と、電磁コイル15とを備えている。
前記第1部材3は、固定側のハウジングを構成し、前記雌側嵌合部11を備える他、外筒部17と第1、第2端壁部19、21とを備えている。
前記外筒部17は、全体が磁性体で形成された筒状であり、この外筒部17の軸方向の一端内周に前記第1端壁部19が一体に形成され、同一端外周に固定用の取付フランジ23が一体に形成されている。
前記雌側嵌合部11は、第1端壁部19から軸方向に筒状に一体に突出形成され、前記外筒部17に対する外内間に、コイル収容部37を形成している。このコイル収容部37に前記電磁コイル15が収容され、雌側嵌合部11の外周に支持されている。この支持状態で電磁コイル15及び雌側嵌合部11は、雌側嵌合部11をコアのヨークとする電磁石を構成する。すなわち、電磁コイル15は、雌側嵌合部11の外周囲側に設けられ通電制御により雌雄側嵌合部11、13を介して磁束ループBを形成する。
雌側嵌合部11の内周側は軸方向に貫通した軸嵌合穴11aとなっている。
前記外筒部17の内周面17bには、第1端壁部19に対する軸方向の他端側で前記第2端壁部21の外周部が圧入等により結合固定されている。第2端壁部21の外周部には、オーリング22が支持され、外筒部17の内周面17bに密接している。第2端壁部21は、非磁性体で形成され、外筒部17の内周面17bに取り付けられたストッパ24により抜け止めが行われている。
第2端壁部21には、軸心部側側面に凹部21aが形成され、非磁性体のワッシャ26が取り付けられている。ワッシャ26の表面は、凹部21aから若干軸方向に突出している。
前記第2部材5は、回転側を構成し、軸体部45と結合用筒部47とが磁性体により一体に形成されたものである。前記軸体部45は、円板状のローター部49と前記雄側嵌合部13と軸結合部53とが磁性体により一体に形成されている。
前記ローター部49の一方のローター部側面49dには、前記ワッシャ26が対向している。他方のローター部側面49cは、電磁コイル15及び雌側嵌合部11に対し軸方向に隙間を持って対向している。ローター部側面49cと雌側嵌合部11との間には、非磁性体のワッシャ28が介設されている。ワッシャ28は、軟窒化処理等による表面硬化処理が施されている。
すなわち、雌側嵌合部11と第2部材5との間に、両者間の軸方向の突き当て力を受けるワッシャ28を介設した構成となっている。
前記雄側嵌合部13は、軸状に形成され、雌側嵌合部11の内周面11aに相対回転自在に嵌合している。雄側嵌合部13にオーリング43が支持され雌側嵌合部11の内周面11aに密接している。
前記軸結合部53は、制動対象の軸部等(図示せず。)を軸結合するものであり、外部に突出している。
前記結合用筒部47は、電磁コイル15の外周側でローター部49から外筒部17の内周面17bに沿って延設されている。この延設により、結合用筒部47の外周面47cは、外筒部17の内周面17bに隙間を持って対向する。
したがって、外周面47c及び内周面17bは、第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面7を構成している。
このトルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b)間に磁気粘性流体9が収容され、この磁気粘性流体9は、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b)を通過する磁束ループBにより粘性を変化させるものである。
磁気粘性流体9は、第1、第2部材3、5間の密閉された隙間部に行き渡らせており、トルク伝達面7間の他に、雌雄側嵌合部11、13間にも介在し、本実施例において雌雄側嵌合部11、13の内外周面11a、13aもトルク伝達面を構成している。
[制動装置の動作]
制動装置1は、第1部材3の取付フランジ23が固定側にビスなどにより締結固定され、第2部材5の軸結合部53に制動対象側が継ぎ手(図示せず。)などにより結合される。この結合は、圧入等にすることもできる。
この結合状態で電磁コイル15を通電制御すると、磁束ループBが形成される。磁束ループBは、ワッシャ28を介して迂回し、雌雄側嵌合部11、13の内外周面11a、13aのトルク伝達面にも渡って周回する。
この磁束ループBが、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、内外周面11a、13a)を通過し、磁気粘性流体の粘性を変化させることになる。
したがって、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、内外周面11a、13a)間の制動力を通電制御により増減することができる。この制動力は、外周面47c及び内周面17b間、内外周面11a、13a間の隙間dの二乗に反比例して増大するので、大きな制動トルクを得ることができると共に、隙間dの調整により制動特性を微妙に調節することができる。
図2は、実施例2に係り、制動装置の断面図である。
本実施例の基本構造は、実施例1と同一である。本実施例の制動装置1では、図2のように、外筒部17及び結合用筒部47に磁路を迂回させる非磁性体部17c、47dが形成されている。この非磁性体部17c、47dは、周回状に形成されている。但し、非磁性体部17c、47dを周方向で所定間隔で配置形成することもできる。
また、雌側嵌合部11の内周面11aに凹部11bが形成され、雌雄側嵌合部11、13間に磁路を迂回させる空間部Sが形成されている。
したがって、本実施例の磁束ループBは、非磁性体部17c、47d及び空間部Sを避けて破線のように形成される。このため、磁束ループBが外筒部17の内周面17bと結合用筒部47の外周面47cとの間を横切る回数が、実施例1では1回であるのに対し本実施例では計3回となり、大きなトルクの得易い構造となる。
雌雄側嵌合部11、13間は、磁路を迂回させる空間部Sの存在で制動トルクがほとんど発生しないようにすることができる。
結果として、内外周面17b、47c間での制動トルクの制御が容易となる。
なお、磁束ループBは、雌雄側嵌合部11、13の少なくとも雌側嵌合部11を通ればよく、ワッシャ28を磁性体で形成し、磁束ループBが主に雌側嵌合部11を通る構成にすることもできる。
図3は、実施例3に係り、制動装置の断面図である。図3のように、実施例1の制動装置1は、磁性体で回転体形状に形成された第1、第2部材3、5と、トルク伝達面7と、磁気粘性流体9と、雌側嵌合部11及び雄側嵌合部13と、電磁コイル15とを備えている。
前記第1部材3は、固定側のハウジングを構成し、前記雌側嵌合部11を備える他、外筒部17と第1、第2端壁部19、21とを備えている。前記外筒部17は、全体が磁性体で形成され、外周面17aが若干のテーパーを有した筒状であり、この外筒部17の軸方向の一端外周に固定用の取付フランジ23が一体に形成されている。外筒部17の軸方向の一端内周には、第1内周段部25が形成されている。外筒部17の軸方向中間部内周には、磁路短絡規制用の径方向の凹部27が形成されている。外筒部17の軸方向の他端側内周には、第2内周段部29が形成されている。
前記第1端壁部19の軸方向の一端外周には、第1外周段部31が形成され、外筒部17の第1内周段部25に内外対向して対をなしている。第1外周段部31及び第1内周段部25間に非磁性体のリング33が介設され、外筒部17及び第1端壁部19間の一体的な結合が行われている。この結合により第1端壁部19の外周面19aと外筒部17の内周面17bとが、凹部27の軸方向一側で周回状に所定間隔を持って配置されている。
第1端壁部19には、外周側に結合用第1筒部35が一体に形成されている。結合用第1筒部35の外周面35aは、第1端壁部19の外周面19aと同径に形成され、結合用第1筒部35は、第1端壁部19の外周部で軸方向他端側に延設されている。結合用第1筒部35には、凹部27に対応して磁路短絡規制用の孔部35bが周方向所定間隔で形成されている。
前記雌側嵌合部11は、第1端壁部19から軸方向に筒状に一体に突出形成され、前記結合用第1筒部35に対する外内間に、コイル収容部37を形成している。このコイル収容部37に前記電磁コイル15が収容され、雌側嵌合部11の外周に支持されている。この支持状態で電磁コイル15及び雌側嵌合部11は、雌側嵌合部11をコアのヨークとする電磁石を構成する。すなわち、電磁コイル15は、雌側嵌合部11の外周囲側に設けられ通電制御により雌雄側嵌合部11、13を介して磁束ループBを形成する。
電磁コイル15の外周側には、結合用第1筒部35との間の磁路短絡規制用の空間がコイル収容部37の一部に形成されている。
雌側嵌合部11の内周側で、第1端壁部19の軸心部には、面当たりを規制する逃げ凹部39が形成されている。
前記外筒部17の第2内周段部29には、前記第2端壁部21の外周部が結合固定されている。第2端壁部21は、非磁性体で形成され、内周に軸支持部41が形成されている。軸支持部41には、オ―リング43が取り付けられている。
前記第2部材5は、回転側を構成し、軸体部45と結合用第2筒部47とを備えている。
前記軸体部45は、ローター部49と雄側嵌合部13と軸結合部53とが磁性体により一体に形成されたものである。
前記ローター部49は、ほぼ円盤状を呈し、外周面49aに隣接した端部に第2外周段部55が形成されている。ローター部49の外周部には、電磁コイル15の外周側に望む突部49bが周回状に形成されている。突部49bの内周側の一方のローター部側面49cは、電磁コイル15及び雌側嵌合部11に対し軸方向に隙間を持って対向している。ローター部側面49cと雌側嵌合部11との間には、ワッシャ57が介設されている。ワッシャ57は、軟窒化処理等による表面硬化処理が施されている。ワッシャ57の外周は、電磁コイル15の内周側に至っている。
すなわち、雌側嵌合部11と第2部材5との間に、両者間の軸方向の突き当て力を受けるワッシャ57を介設した構成となっている。
前記雄側嵌合部13は、突軸状に形成され、雌側嵌合部11の内周に相対回転自在に嵌合している。
前記軸結合部53は、制動対象の軸部(図示せず。)を軸結合するものであり、結合用のスプライン59が形成されている。軸結合部53は、軸支持部41の内周に相対回転自在に嵌合支持され、前記オ―リング43が軸結合部53に密接している。
ローター部49の他方のローター部側面49dは、軸支持部41に軸方向に隙間を持って対向している。ローター部側面49dと軸支持部41との間には、ワッシャ61が介設されている。ワッシャ61は、軟窒化処理等による表面硬化処理が施されている。
前記結合用第2筒部47は、磁性体により筒状に形成され、その端部内周には、第3内周段部63が形成され、ローター部49の第2外周段部55に内外対向して対をなしている。第2外周段部55及び第3内周段部63間に非磁性体のリング65が介設され、ローター部49及び結合用第2筒部47間の一体的な結合が行われている。この結合によりローター部49の外周面49aと結合用第2筒部47の内周面47aとが周回状に所定間隔を持って配置されている。
結合用第2筒部47には、前記凹部27に対応して磁路短絡規制用の孔部47bが周方向所定間隔で形成されている。
前記ローター部49の外周面49aと結合用第2筒部47の内周面47aとの所定間隔間に、前記第1部材3側の結合用第1筒部35の先端部が嵌合し、前記第1端壁部19の外周面19aと外筒部17の内周面17bとの所定間隔間に、結合用第2筒部47の先端部が嵌合している。
これらの嵌合により、結合用第2筒部47の外周面47cは、凹部27の軸方向両側で外筒部17の内周面17bに隙間を持って対向する。第1端壁部19の外周面19a及び結合用第1筒部35の外周面35aは、結合用第2筒部47の内周面47aに隙間を持って対向する。結合用第1筒部35の内周面35cは、ローター部49の外周面49aに隙間を持って対向する。
したがって、外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49aは、第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面7を構成している。
すなわち、トルク伝達面7は、第1、第2部材3、5の内外周部である内周面17b及び外周面47c、内周面47a及び外周面19a、35aと、この内外周部よりも内径側で第1、第2部材3、5に形成された周回状の嵌合部である外周面49aと内周面47aとの所定間隔間に対する結合用第1筒部35の先端部の嵌合する部分とに設けられた構成となっている。
このトルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49a)間に磁気粘性流体9が収容され、この磁気粘性流体9は、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49a)を通過する磁束ループBにより粘性を変化させるものである。
磁気粘性流体9は、第1、第2部材3、5間の密閉された隙間部に行き渡らせており、トルク伝達面7間の他に、雌雄側嵌合部11、13間にも介在し、雌雄側嵌合部11、13の内外周面もトルク伝達面を構成している。
[制動装置の動作]
制動装置1は、第1部材3の取付フランジ23が固定側にビスなどにより締結固定され、第2部材5の軸結合部53のスプライン59に制動対象側の軸部がスプライン結合される。この結合は、圧入等にすることもできる。
この結合状態で電磁コイル15を通電制御すると、磁束ループBが形成される。磁束ループBは、雌雄側嵌合部11、13、ワッシャ57、ローター部49、結合用第1筒部35、結合用第2筒部47、外筒部17、第1端壁部19に渡り周回する。
この磁束ループBが、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49a)を通過し、磁気粘性流体の粘性を変化させることになる。
したがって、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49a)間の制動力を通電制御により増減することができる。
加えて、磁束ループBが雌雄側嵌合部11、13間を通ることで両間の磁気粘性流体によっても制動力を得ることができる。
さらに、磁束ループBがワッシャ57を通ることで雌側嵌合部11及びローター部49間が押圧され、この部分でも制動力を得ることができる。
そして、トルク伝達面7(外周面47c及び内周面17b、外周面19a、35a及び内周面47a、内周面35c及び外周面49a)として径方向で3層の箇所を備えているので、大型化を抑制可能であり、小型で大きな制動力を得ることができる。
しかも、ワッシャ57の部分でも制動力を得ることができ、かかる点においても小型で大きな制動力に貢献することができる。
雌側嵌合部11を電磁石のヨークとして利用し、アーマチュアを必要とせず、全体として構造が簡単である。
図4は、実施例4に係り、制動装置の断面図である。なお、基本的な構造は、実施例3と同様であり、同一構成部分には同符号を付し、対応する構成部分には、同符号にAを付し、重複した説明は省略する。
本実施例の制動装置1Aは、トルク伝達面7Aが、第1、第2部材3A、5Aの軸方向対向部67、69とこの軸方向対向部67、69で第1、第2部材3A、5Aに各別に係合して軸方向に対向する外内プレート71、73に設けられている。
前記第1部材3Aは、非磁性体の外筒部17A及び磁性体の第1端壁部19Aとからなり、外筒部17Aに第1端壁部19Aが圧入等により結合固定され、第1端壁部19Aの外周部に支持されたオーリング75が外筒部17Aの内周に密接している。第2端壁部21Aは、非磁性体により外筒部17Aと一体に形成されている。
前記外筒部17Aには、取付フランジ23側に直状筒部17Acが形成され、直状筒部17Acの内周にインナースプライン77が形成されている。
前記軸方向対向部67は、第1端壁部19Aに形成され、軸方向対向部69は、ローター部49A側に形成されている。軸方向対向部67、69の対向面67a、69aは、軸方向に向き、対向面67a、69a間に外内プレート71、73が交互に配置されている。
ローター部49A側には、筒状のプレート係合部79が圧入等により形成され、このプレート係合部79にスプライン81が形成されている。
前記外内プレート71、73は、対向面67a、69a間に交互に配置され、相互間に設定された隙間が形成されている。外プレート71は、外筒部17Aのインナースプライン77にスプライン係合し、内プレート73は、プレート係合部79のスプライン81にスプライン係合している。外内プレート71、73共にスペーサにより相互間の隙間が保持されている。
そして、外内プレート71、73の各面及び対向面67a、69aが前記トルク伝達面7Aを構成し、トルク伝達面7A間の隙間に磁気粘性流体9Aが収容されている。
通電制御による磁束ループBの形成により磁気粘性流体9Aの粘性を変化させ、トルク伝達面7A間の制動力を増減することができる。
その他、実施例1と同様である。
また、本実施例では、トルク伝達面7Aが、第1、第2部材3A、5Aの軸方向対向部67、69とこの軸方向対向部67、69で第1、第2部材3A、5Aに各別に係合して軸方向に対向する外内プレート71、73に設けられているので、軸方向のコンパクト化を促進することができる。
外筒部17Aが非磁性体であり、固定側への磁束漏れを確実に防止できる。
[その他]
上記実施例の構造は、第1部材3、3Aが固定側を構成したが、第2部材5、5Aが固定側を構成することもできる。第1部材3、3A、第2部材5、5A双方が回転する構成にすることもできる。
1、1A 制動装置
3、3A 第1部材
5、5A 第2部材
7、7A トルク伝達面
9、9A 磁気粘性流体
11、11A 雌側嵌合部
11b 凹部
13、13A 雄側嵌合部
15 電磁コイル
17b、47a 内周面(第1、第2部材3、5の内外周部)
17c、47d 非磁性体
19a、35a、47c 外周面(第1、第2部材3、5の内外周部)
57 ワッシャ
67、69 軸方向対向部
71 外プレート
73 内プレート
S 空間部

Claims (7)

  1. 相対回転自在な磁性体の第1、第2部材と、
    この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面と、
    このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、
    前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、
    前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルと、
    を備え、
    前記トルク伝達面は、前記第1、第2部材の内外周部とこの内外周部よりも内径側で前記第1、第2部材に形成された周回状の嵌合部とに設けられた
    ことを特徴とする制動装置。
  2. 請求項1記載の制動装置であって、
    前記第1、第2部材に、前記磁束ループを迂回させて前記第1、第2部材のトルク伝達面間を横切る回数を増加させる非磁性体を備えた、
    ことを特徴とする制動装置。
  3. 相対回転自在な磁性体の第1、第2部材と、
    この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面と、
    このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、
    前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、
    前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルと
    を備え、
    前記第1、第2部材に、前記磁束ループを迂回させて前記第1、第2部材のトルク伝達面間を横切る回数を増加させる非磁性体を備えた、
    ことを特徴とする制動装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の制動装置であって、
    前記雌雄側嵌合部間に、前記磁束ループを迂回させる空間部を備えた、
    ことを特徴とする制動装置。
  5. 相対回転自在な磁性体の第1、第2部材と、
    この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面と、
    このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、
    前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、
    前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルと
    を備え、
    前記トルク伝達面は、前記第1、第2部材の軸方向対向部とこの軸方向対向部で第1、第2部材に各別に係合して軸方向に対向する外内プレートに設けられた、
    ことを特徴とする制動装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の制動装置であって、
    前記電磁コイルは、前記雌側嵌合部の外周に支持された、
    ことを特徴とする制動装置。
  7. 相対回転自在な磁性体の第1、第2部材と、
    この第1、第2部材の各側に設けられ相互に隙間を持って対抗するトルク伝達面と、
    このトルク伝達面間に収容されトルク伝達面を通過する磁束ループにより粘性を変化させる磁気粘性流体と、
    前記第1、第2部材に各別に設けられ相対回転自在に嵌合する雌側嵌合部及び雄側嵌合部と、
    前記雌側嵌合部の外周囲側に設けられ通電制御により前記雌雄側嵌合部の少なくとも雌側嵌合部を介して前記磁束ループを形成する電磁コイルと
    を備え、
    前記雌側嵌合部と前記第2部材との間に、両者間の軸方向の突き当て力を受ける磁性体又は非磁性体のワッシャを介設した、
    ことを特徴とする制動装置。
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