JP5895308B2 - 回転制動装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アウタ部材内にインナ部材を相対回転可能に組み込んで、磁気粘性流体を封入し、その磁気粘性流体に与える磁場の強さを変化させることで、インナ部材とアウタ部材の相対回転を制動する回転制動装置およびその製造方法に関する。
この種の回転制動装置は、例えば特許文献1,2に開示されている。特許文献1,2に開示されている回転制動装置は、シャフト(回転軸)に円板(インナ部材)が軸方向に所定間隔をおいて複数固設され、これらの円板がケーシング(アウタ部材)内に相対回転可能に組み込まれてなるものである。上記ケーシング内には、磁気粘性流体が封入されており、この磁気粘性流体に磁場を与える電磁石が設置されている。そして、磁気粘性流体に与える磁場の強さを変化させることで、円板とケーシングの相対回転を制動することができるようになっている。
特開2008−202744号公報 特開2010−159776号公報
ところで、磁気粘性流体が充填されている、アウタ部材とインナ部材の隙間のうち、磁路が形成される部分は狭い方が望ましい。その隙間が狭いほど、電磁石のコイルに印加する電流が小さくて済み消費電力を抑えることができるからである。また、上記隙間が狭いほど、装置を小型化し易くなる。
しかしながら、磁気粘性流体は粘度が高いため、従来の回転制動装置では、アウタ部材とインナ部材の隙間が狭くなると(例えば0.5mm以下に狭くなると)、装置の製造時に、狭い隙間に磁気粘性流体を充填し難くなる。
例えば、アウタ部材内への磁気粘性流体を封入する工程では、アウタ部材に設けられた空気抜き孔を開放するとともに、アウタ部材の注入口から磁気粘性流体を注入するが、その際に、アウタ部材とインナ部材の狭い隙間に確実に磁気粘性流体を充填させるために種々の方策を施すことが必要となる。例えば、磁気粘性流体を高温に加熱して粘度を低下させた状態でアウタ部材内に流し込むとともに、真空引きを行う。しかしながら、このような工程は煩雑であり、多くの時間(例えば約1日)を必要とする。
本発明は、既述の課題に鑑みて創案されたものであり、装置の製造時において、アウタ部材とインナ部材との隙間が狭くても、当該隙間に磁気粘性流体を確実かつ容易に充填することができ、磁気粘性流体を装置内に封入する工程に費やす時間を短縮することができる回転制動装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の回転制動装置は、アウタ部材と、該アウタ部材内に相対回転可能に組み込まれたインナ部材と、前記アウタ部材内に封入された磁気粘性流体と、前記磁気粘性流体に付与する磁場を発生させる磁場発生手段と、を備えたものを前提とし、前記インナ部材を軸線に交差する方向へ前記アウタ部材から出し入れ可能に、前記アウタ部材を分割可能な構造とし、前記磁場発生手段は、前記アウタ部材の外周に設けられ、前記アウタ部材とインナ部材とに対して相対回転自在であることを特徴とするものである。
前記アウタ部材の前記構造は、例えば、前記アウタ部材が前記インナ部材の軸線を中心とする円周方向に分割可能なものとすることができる。
既述の構成を備える回転制動装置によれば、アウタ部材が既述したように分割可能な構造となっていることから、装置の製造時に、アウタ部材の分割状態である各アウタ部材片の内部と、インナ部材の外部とに磁気粘性流体を付着ないし塗布し、その後、インナ部材を内部に組み込んだアウタ部材を組み上げることで、アウタ部材内に磁気粘性流体を封入することができる。すなわち、本発明の回転制動装置によれば、アウタ部材とインナ部材との隙間が狭くても、当該隙間に磁気粘性流体を確実かつ容易に充填することができ、磁気粘性流体を装置内に封入する工程に費やす時間を短縮することができる。
既述の構成を備える回転制動装置において、前記アウタ部材に、アウタ部材の分割を規制する筒部材が外嵌されたものとすることが望ましい。
かかる構成を備える回転制動装置によれば、装置の製造時に、組み上げたアウタ部材に筒部材を外嵌させるだけで、アウタ部材の分割規制を行うことができる。
既述の構成を備える回転制動装置において、例えば、前記インナ部材は、前記軸線方向に間隔をおいて配設された、前記軸線を中心とする複数の円板を有するものとし、前記アウタ部材は、前記複数の円板間に配設されたプレートを有するものとし、前記磁気粘性流体は少なくとも前記円板と前記プレートとの隙間に充填されているものとすることができる。
本発明の回転制動装置の製造方法は、アウタ部材と、該アウタ部材内に相対回転可能に組み込まれたインナ部材と、前記アウタ部材内に封入された磁気粘性流体と、前記磁気粘性流体に付与する磁場を発生させる磁場発生手段と、を備えた回転制動装置の製造方法であって、前記アウタ部材として、前記インナ部材を軸線に交差する方向へ前記アウタ部材から出し入れ可能に、分割可能なものを用いるものである。そして、前記アウタ部材が複数に分割されてなる複数のアウタ部材片の内部と、前記インナ部材の外部とに磁気粘性流体を付着させる付着工程と、該工程の後、前記インナ部材の周囲に前記複数のアウタ部材片を組み上げて、当該インナ部材を内部に組み込んだアウタ部材を形成するアウタ部材形成工程と、を含むことを特徴とするものである。
上記回転制動装置の製造方法において、前記アウタ部材として、例えば、前記アウタ部材が前記インナ部材の軸線を中心とする円周方向に分割可能なものを用いることができる。
既述の構成を備える回転制動装置の製造方法によれば、前記アウタ部材として、既述したように分割可能なものを用い、複数のアウタ部材片の内部と、インナ部材の外部とに磁気粘性流体を付着させた後、インナ部材の周囲に複数のアウタ部材片を組み上げて、当該インナ部材を内部に組み込んだアウタ部材を形成することで、アウタ部材内に磁気粘性流体を封入することができる。すなわち、本発明の回転制動装置の製造方法によれば、アウタ部材とインナ部材との隙間が狭くても、当該隙間に磁気粘性流体を確実かつ容易に充填することができ、磁気粘性流体を装置内に封入する工程に費やす時間を短縮することができる。
既述の回転制動装置の製造方法において、前記アウタ部材形成工程の後、前記アウタ部材の分割を規制するように前記アウタ部材に筒部材を外嵌する筒部材外嵌工程をさらに含むものとすることが望ましい。
かかる構成を備える回転制動装置の製造方法によれば、装置の製造時に、アウタ部材の分割規制を容易に短時間で行うことができる。
既述の回転制動装置の製造方法において、例えば、前記インナ部材は、前記軸線方向に間隔をおいて配設された、前記軸線を中心とした複数の円板を有するものとし、前記アウタ部材は、前記複数の円板間に配設されたプレートを有するものとし、前記磁気粘性流体は少なくとも前記円板と前記プレートとの隙間に充填されているものとすることができる。
本発明によれば、アウタ部材とインナ部材との隙間が狭くても、当該隙間に磁気粘性流体を確実かつ容易に充填することができ、磁気粘性流体を装置内に封入する工程に費やす時間を短縮することができる。
回転制動装置を軸線を含む平面で切断して表した断面図である。アウタ部材にハッチングを施していないのは、アウタ部材の合わせ面と切断面とが一致しているためである。 インナ部材および回転軸の斜視図である。 アウタ部材の斜視図である。(a)はアウタ部材片を組み合わせた状態を示す図である。(b)はアウタ部材を2分割して各アウタ部材片に分けた状態を示す図である。 (a)はアウタ部材片の内部に磁気粘性流体を塗布した状態を示す図である。(b)はインナ部材の外部に磁気粘性流体を塗布した状態を示す図である。何れも磁気粘性流体はグレー表示としている。 インナ部材の周囲にアウタ部材片を組み上げる工程を示す図である。何れも磁気粘性流体はグレー表示としている。 アウタ部材に筒部材を外嵌する様子を示す図である。 インナ部材およびアウタ部材の両側にシール部材、アウタ部材支持部材、ベアリング、ベアリング押さえ等が組付けられた状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る回転制動装置について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る回転制動装置100は、インナ部材10、アウタ部材20、回転軸30、磁気粘性流体40、磁場発生手段50等で主に構成されている。
インナ部材10は、図1および図2に示すように、回転軸30に相対回転不能に外嵌された円筒体からなるコア部11と、このコア部11の外周から径方向外側に形成された、軸線Nを中心とする円板12と、コア部11を軸線N方向両側から挟むように設けられたコアサイド部13,31とを備えている。一方のコアサイド部31は、回転軸30の一部に形成された大径部からなり、もう一方のコアサイド部13は、回転軸30に相対回転不能に外嵌された円筒体からなる。円板12は、軸線N方向に所定間隔をおいて多数形成されている。円板12およびコア部11は磁性体で構成され、コアサイド部13,31は非磁性体で構成されている。
アウタ部材20は、円筒部材で構成されており、軸線N方向中央部(以下単に「中央部26」という。)が非磁性体(後記プレート24を除く)で構成され、軸線N方向両側部(以下それぞれ「側部27、側部28」という。)が磁性体で構成されている。アウタ部材20内には、インナ部材10が軸線N回りに相対回転可能に組み込まれ、インナ部材10の外周がアウタ部材20に覆われている。アウタ部材20の中央部26の内周部には、インナ部材10の各円板12が嵌まり込む溝29、および、各円板12間に配設される磁性体からなるプレート24が多数形成されている。但し、図1に示すように、インナ部材10の円板12の両面12a,12bとアウタ部材20の各プレート24との間、インナ部材10の円板12の外周部とアウタ部材20の溝29の底部との間、アウタ部材20のプレート24の内周とインナ部材10のコア部11との間、および、アウタ部材20の両側部27,28の内周とインナ部材10のコアサイド部材13,31との間にはそれぞれ所定の隙間S1〜S4が確保されており、これらの隙間S1〜S4に磁気粘性流体40が充填されている。
アウタ部材20の側部27,28の内周とインナ部材10のコアサイド部材13,31との隙間S4は、環状のシール部材32によって磁気粘性流体40が漏出しないようにシールされている。これにより、磁気粘性流体40はインナ部材10とアウタ部材20との上記隙間S1〜S4に密閉される。
アウタ部材20は、インナ部材10を軸線Nに直交(交差)する方向へアウタ部材20から出し入れ可能なように、軸線Nを中心とする円周方向に分割可能な構造となっている。例えば図3に示すように、アウタ部材20では軸線Nを含む平面上を合わせ面21とする2分割可能な構造となっている。アウタ部材20は2つのアウタ部材片22,23を合わせ面21で接合し、その外径側に磁性体からなる筒部材25を嵌合することで、円筒状のアウタ部材20の形状を保持するようになっている。なお、筒部材25は、磁性体で構成されているが、後述するヨーク52とコアサイド部13,31とに挟まれる部分のみが磁性体で構成され、その他の部分を非磁性体で構成したものとしてもよい。そうすることで、後述する磁路を効率よく形成することができる。
アウタ部材20は、図1に示すように、アウタ部材支持部材60によりその軸線N方向両側部が支持されている。アウタ部材支持部材60は、ベアリング61を介して回転軸30に対して相対回転自在に設けられている。これにより、アウタ部材支持部材60に支持固定されたアウタ部材20も回転軸30に対して相対回転自在となっている。また、一方のアウタ部材支持部材60(図1において左側のアウタ部材支持部材60)には、フランジからなるトルク伝達部材70が図示しないボルトにて締結されている。回転制動装置100において、回転軸30がトルク入力側となる場合は、トルク伝達部材70はトルク出力側となり、回転軸30がトルク出力側となる場合、トルク伝達部材70はトルク入力側となる。なお、回転制動装置100は、上記トルク出力側をトルク伝達系外(地面、建物の壁など)に固定して回転不能とすることで、トルク入力側に入力される回転に対して、コイルに印加する電流に応じた抵抗を付与するものとして使用することも可能である。
磁気粘性流体40は、磁性粒子を分散媒に分散させてなる液体であり、特にその磁性粒子がナノサイズの金属粒子(金属ナノ粒子)からなるものが使用できる。磁性粒子は磁化可能な金属材料からなり、金属材料に特に制限はないが軟磁性材料が好ましい。軟磁性材料としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル及びパーマロイ等の合金が挙げられる。
金属ナノ粒子は、その平均粒子径が20〜500nmであることが好ましく、70〜200nmであれば更に好ましい。また、磁性粒子には、金属ナノ粒子が凝集した凝集体を含んでいても良く、特に金属ナノ粒子が塊状に凝集した凝集体を含んでいても良い。塊状の凝集体は、例えば棒状又は鎖状の凝集体が磁気粘性流体に含まれる場合と比較して、基底粘度を低下させることになる。凝集体の大きさは、レーザー回折散乱法による平均粒子径が、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であれば更に好ましい。
分散媒は、特に限定されるものではないが、一例として疎水性のシリコーンオイルを挙げることができる。採用する分散媒の種類に応じて、磁性粒子に対し、その分散媒と親和性の高い表面改質を施すようにすればよい。こうすることで、磁性粒子の分散安定性が高まる。例えば疎水性のシリコーンオイルを分散媒として採用する場合、磁性粒子にはカップリング剤による表面改質を施すことが好ましい。
磁気粘性流体における磁性粒子の配合量は、例えば3〜40vol%とすればよい。磁気粘性流体にはまた、所望の各種特性を得るために、各種の添加剤を添加することも可能である。
磁場発生手段50は、図1に示すように、アウタ部材20の外周に対して若干のスペースを空けて設けられたコイル51と、このコイル51の遠心側から軸線N方向両側に亘ってコイル51を包囲するように形成されたヨーク52と、このヨーク52を軸線N方向両側で支持するヨーク支持部材53とを備えている。ヨーク支持部材53は、アウタ部材支持部材60の外周側にベアリング54を介して相対回転自在に設けられている。これにより、磁場発生手段50全体は、アウタ部材20、インナ部材10、回転軸30の何れに対しても相対回転自在となっている。なお、ヨーク52は磁性体で構成され、上記ヨーク支持部材53は非磁性体で構成されている。
磁性体で構成された上記ヨーク52および前記アウタ部材20の両側部27,28は、小さな隙間(磁路の形成を阻害しない程度の隙間)を介して半径方向に連設されており、コイル51に電流を印加すると、図1中の黒塗り矢印Pで示すように、ヨーク52、アウタ部材20の両側部27,28、円板12およびプレート24上に磁路が形成され、磁路を横切る上記隙間S1〜S3に充填された磁気粘性流体40が、所定の粘度(ずり応力)を発現する。
このように構成された回転制動装置100では、回転軸30とトルク伝達部材70とは磁気粘性流体40を介して互いにトルク伝達可能となっており、上記コイル51に印加する電流を調整することで、伝達トルクを調整することができるようになっている。
つぎに、回転制動装置100の製造方法について説明する。この製造方法は、円周方向に分割可能なアウタ部材20を用い、後述の第1工程〜第3工程を行うことにより実施されるものである。
第1工程では、アウタ部材20を複数(本実施形態では2つ)のアウタ部材片22,23に分割したものを用い、図4(a)に示すように、各アウタ部材片22,23の内部に磁気粘性流体40(図中磁気粘性流体をグレー表示している。)を塗布する。特に溝29に対しては、磁気粘性流体が隙間なく充填されるように目視で確認しながら塗布することが望ましい。また、合わせ面21にも磁気粘性流体40を塗布することが望ましい。
さらに、同工程では、図4(b)に示すように、インナ部材10の外部に磁気粘性流体40(磁気粘性流体は図中グレー表示している。)を塗布する。特に円板12間に、磁気粘性流体が隙間なく充填されるように注意して塗布することが望ましい。本実施形態では、磁気粘性流体を塗布することにより各アウタ部材片22,23の内部およびインナ部材10の外部に付着させているが、塗布以外の方法により磁気粘性流体を付着させるようにしてもよい。例えばスポイド等を用いて磁気粘性流体を滴下ないし流下させることで各部材の適所に磁気粘性流体を付着させるようにしてもよい。
第2工程では、図5に示すように、インナ部材10の周囲に複数(本実施形態では2つ)のアウタ部材片22,23を組み上げて、当該インナ部材10を内部に組み込んだアウタ部材20を形成する。アウタ部材片22,23を組み上げる際に合わせ面21やインナ部材10のコアサイド部13とアウタ部材20との環状隙間からあふれ出た磁気粘性流体は拭くなどして排除する。
第3工程では、図6に示すように、インナ部材10を内部に組み込んだアウタ部材20に円筒状の筒部材25を外嵌し、アウタ部材20の分割を規制する。
その後、インナ部材10およびアウタ部材20の軸線N方向両側から、シール部材32を組み込んだアウタ部材支持部材60、ベアリング61、ベアリング押さえ62等が組付けられて、図7に示すように構成される。さらにその後、コイル51およびヨーク52がアウタ部材20の外周に配置され、その軸線N方向両側からヨーク支持部材53、ベアリング54が組み付けられ、最後に、トルク伝達部材70が一方のアウタ部材支持部材60(図1において左側のアウタ部材支持部材60)にボルト締結され、図1に示したような回転制動装置100が完成する。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態に係る回転制動装置およびその製造方法によれば、アウタ部材20が分割可能な構造となっていることから、装置の製造時に、各アウタ部材片22,23の内部およびインナ部材10の外部に磁気粘性流体40を塗布(付着)し、その後、インナ部材10を内部に組み込んだアウタ部材20を組み上げることで、目視で確認しながらアウタ部材20内に磁気粘性流体を封入することができる。よって、本発明の実施形態によれば、アウタ部材20とインナ部材10との隙間が狭くても、当該隙間に磁気粘性流体を確実かつ容易に充填することができ、磁気粘性流体を装置内に封入する工程に費やす時間を短縮することができる。また、アウタ部材20に筒部材25を外嵌させることにより、アウタ部材20の分割を規制するので、アウタ部材20の分割規制も容易に短時間で行うことができる。
また、本発明の実施形態によれば、磁気粘性流体に対する真空引き、加熱等を行わなくてもアウタ部材20内に磁気粘性流体40を確実かつ容易に封入することができるので、磁気粘性流体が減圧、加熱等による悪影響を受けずに済む。
本発明は、例えば、アウタ部材内にインナ部材を相対回転可能に組み込んで、磁気粘性流体を封入し、磁気粘性流体に与える磁場の強さを変化させることで、インナ部材とアウタ部材の相対回転を制動する回転制動装置およびその製造方法に適用可能である。
10 インナ部材
12 円板
20 アウタ部材
24 プレート
25 筒部材
40 磁気粘性流体
50 磁場発生手段
100 回転制動装置
N 軸線
S1 円板とプレートとの隙間

Claims (7)

  1. (補正前請求項3+段落0032)
    アウタ部材と、該アウタ部材内に相対回転可能に組み込まれたインナ部材と、前記アウタ部材内に封入された磁気粘性流体と、前記磁気粘性流体に付与する磁場を発生させる磁場発生手段と、を備えた回転制動装置において、
    前記インナ部材を軸線に交差する方向へ前記アウタ部材から出し入れ可能に、前記アウタ部材を分割可能な構造とし、
    前記アウタ部材に、アウタ部材の分割を規制する筒部材が外嵌され、
    前記磁場発生手段は、前記アウタ部材の外周に設けられ、前記アウタ部材とインナ部材とに対して相対回転自在である、ことを特徴とする回転制動装置。
  2. 請求項1に記載の回転制動装置において、
    前記アウタ部材の前記構造は、前記アウタ部材が前記インナ部材の軸線を中心とする円周方向に分割可能なものであることを特徴とする回転制動装置。
  3. 請求項1〜2の何れか1項に記載の回転制動装置において、
    前記インナ部材は、前記軸線方向に間隔をおいて配設された、前記軸線を中心とする複数の円板を有し、
    前記アウタ部材は、前記複数の円板間に配設されたプレートを有し、
    前記磁気粘性流体は少なくとも前記円板と前記プレートとの隙間に充填されている、
    ことを特徴とする回転制動装置。
  4. アウタ部材と、該アウタ部材内に相対回転可能に組み込まれたインナ部材と、前記アウタ部材内に封入された磁気粘性流体と、前記磁気粘性流体に付与する磁場を発生させる磁場発生手段と、を備えた回転制動装置の製造方法であって、
    前記アウタ部材として、前記インナ部材を軸線に交差する方向へ前記アウタ部材から出し入れ可能に、分割可能なものを用い、
    前記アウタ部材が複数に分割されてなる複数のアウタ部材片の内部と、前記インナ部材の外部とに磁気粘性流体を付着させる付着工程と、
    該工程の後、前記インナ部材の周囲に前記複数のアウタ部材片を組み上げて、当該インナ部材を内部に組み込んだアウタ部材を形成するアウタ部材形成工程と、
    を含むことを特徴とする回転制動装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の回転制動装置の製造方法において、
    前記アウタ部材として、前記アウタ部材が前記インナ部材の軸線を中心とする円周方向に分割可能なものを用いることを特徴とする回転制動装置の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の回転制動装置の製造方法において、
    前記アウタ部材形成工程の後、前記アウタ部材の分割を規制するように前記アウタ部材に筒部材を外嵌する筒部材外嵌工程をさらに含むことを特徴とする回転制動装置の製造方法。
  7. 請求項4〜6の何れか1項に記載の回転制動装置の製造方法において、
    前記インナ部材は、前記軸線方向に間隔をおいて配設された、前記軸線を中心とした複数の円板を有し、
    前記アウタ部材は、前記複数の円板間に配設されたプレートを有し、
    前記磁気粘性流体は少なくとも前記円板と前記プレートとの隙間に充填されている、
    ことを特徴とする回転制動装置の製造方法。
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