JP2007327544A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジングに対する軸受スリーブの組付けを容易化すると共に、モーメント剛性に優れた動圧軸受装置を提供する。
【解決手段】動圧軸受装置1は、ラジアル軸受部R1、R2とスラスト軸受部T1、T2とを備えている。このうち、スラスト軸受部T1、T2は、ハウジング2の第1、第2段面2d、2eと、軸部材5の外径側に突出させて設けられたシール部材6、7の端面6b、7bとの間に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、動圧軸受装置に関するものである。
動圧軸受装置は、軸受隙間に生じる潤滑流体の動圧作用で軸部材を非接触支持する軸受装置である。この動圧軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を有するものであり、近年ではその特徴を活かして、情報機器をはじめ種々の電気機器に搭載されるモータ用の軸受装置として、より具体的には、HDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等のスピンドルモータ、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイールモータ、ファンモータなどのモータ用軸受装置として好適に使用される。
例えば、ディスク装置用のスピンドルモータに組み込まれる動圧軸受装置として図9に示す構造のものが知られている。同図に示す動圧軸受装置では、ハウジング70に固定された単体の軸受スリーブ80の内周面80aに動圧溝等の動圧発生部が上下2箇所に離隔して設けられ、軸部材60を構成する軸部61の外周面61aとの間にラジアル軸受部R、Rが形成されている。また、軸受スリーブ80の両端面80b、80cに動圧溝等の動圧発生部が設けられ、軸部61の外径側に突出させて設けられたフランジ部62の端面62aおよびシール部材90の端面90bとの間にスラスト軸受部T、Tが形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−321089号公報
ところで、動圧軸受装置の回転精度は、ラジアル軸受部のラジアル軸受隙間やスラスト軸受部のスラスト軸受隙間の幅精度に大きく左右される。そのため、ハウジングに対する軸受スリーブの組付けは高精度に行う必要がある。しかしながら上記のように、軸受スリーブの内周側および両端側に軸受隙間を形成する場合には、軸受スリーブを径方向および軸方向の双方に配慮しながらハウジングに固定する必要があり、かかる配慮が高コスト化を招く場合がある。
また、上記のスピンドルモータを始めとする情報機器用モータでは、情報処理量の増大等に伴い、記録媒体の積層化や高速回転化が進展している。これに伴い、動圧軸受装置には、軸受剛性の向上、特にモーメント荷重に対する負荷能力(モーメント剛性)の向上が求められている。
本発明の課題は、軸受スリーブの組付けを容易化すると共に、回転精度、特にモーメント荷重に対する負荷能力に優れる動圧軸受装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明では、ハウジングと、ハウジングに固定された軸受スリーブと、軸受スリーブの内周に挿入された軸部材と、軸部材の外径側に突出させて設けられ、軸受スリーブの両端に配置された突出部と、軸受スリーブの内周面と軸部材の外周面の間に形成されるラジアル軸受隙間と、スラスト軸受隙間とを備え、両軸受隙間に生じる潤滑流体の動圧作用で軸部材を非接触支持する動圧軸受装置において、ハウジングに、軸受スリーブの固定部となる小径内周面と、突出部の外径側に位置する大径内周面と、小径内周面および大径内周面を繋ぐ段面とを設け、段面をスラスト軸受隙間に臨ませたことを特徴とする動圧軸受装置を提供する。
上記構成では、スラスト軸受隙間がハウジングの段面(端面)端部側に設けられ、軸受スリーブはスラスト軸受隙間の形成に関与しないので、ハウジングに対する軸受スリーブの組付けは径方向にのみ配慮して行えば足りる。従って、軸受スリーブの組付けを容易化して、動圧軸受装置の低コスト化を図ることが可能となる。さらに、従来構成に比べ、スラスト軸受隙間を外径側に設けることができるので、軸受面積の増大を通じて、回転精度を高めることもできる。
ところで、回転精度、特にモーメント剛性を高めるには、ラジアル軸受部の軸受スパンを拡大させる手段が有効である。軸受スパンを拡大させるには軸受スリーブを長大化する必要があるが、長大化に伴って軸受スリーブの精度確保が難しくなる場合がある。特に軸受スリーブが焼結金属製の場合、その圧粉成形時に均一密度を得にくくなり、所期の軸受性能を発揮できないおそれがある。従って、単体の軸受スリーブを用いて、より一層ラジアル軸受部の軸受スパンを拡大させるのは限界がある。
そこで本発明では、上記構成に加え、軸受スリーブを軸方向に複数配置した構成を提供する。かかる構成とすることにより、ラジアル軸受部間のスパンを大きくして、モーメント荷重に対する負荷能力を高めることができると共に、軸受スリーブの製造を容易化することができる。このように、軸受スリーブを軸方向に複数設ける場合には各軸受スリーブ内周面間の同軸度、および各軸受スリーブの内周面とハウジング段面間の直角度が問題となるが、各軸受スリーブの内周面間の同軸度を3μm以下に設定し、かつ各軸受スリーブの内周面とハウジングの段面間の直角度を5μm以下に設定することにより、回転精度の悪化、さらには各部材の摩耗といった不具合を回避することができる。
ハウジングに軸受スリーブを固定する手段としては隙間接着が望ましい。隙間接着は、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との嵌め合いを隙間嵌めとした状態で接着固定する方法であり、軸受スリーブの形状、特に径方向の形状にばらつきがある場合でも、接着隙間でそのばらつきを吸収することができる。例えば圧入を伴う固定方法(圧入、圧入接着等)では、軸受スリーブの内周面がその外周面形状に倣い、これによりラジアル軸受部間の同軸確保が難しくなる場合があるが、隙間接着で固定すればこの種の問題は生じない。この構成は、複数の軸受スリーブを用いる場合には特に有効である。
ハウジングを型成形品とすれば、ハウジングの量産を容易化し、動圧軸受装置を低コスト化することができる。また、ハウジングの段面に、スラスト軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧溝等の動圧発生部を形成する場合、ハウジングの成形時、ハウジング段面の成形部に動圧発生部形状に対応した成形型を形成しておくだけで、ハウジングの成形と同時に動圧発生部を形成することができる。従来のように、焼結金属製の軸受スリーブの端面にこの種の動圧溝を形成する場合には加工工程等が増加し、加工コストの増大が懸念されるが、上記構成とすることにより、かかる高コスト化を回避することができる。
軸受スリーブを軸方向の複数箇所に配置した場合、隣接する2つの軸受スリーブ間には、非多孔質のスペーサを設けることができる。かかる構成とすることにより、軸受内部に充満する潤滑流体量を低減しつつも、ラジアル軸受部の軸受スパンを確保することができる。この場合、潤滑流体量が減少する分、ハウジングの開口部に設けられるシール空間の容積(軸方向寸法)を縮小させることができ、これによりラジアル軸受部の軸受スパン、換言するとモーメント剛性を一層高めることができる。
以上より、本発明によれば、軸受スリーブの組付けを容易化して動圧軸受装置の低コスト化を図ることができ、また、モーメント荷重に対する負荷能力を向上させ、回転精度に優れる動圧軸受装置を提供することができる。
以下、本発明の構成を有する動圧軸受装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における『上下』方向は単に各図における上下方向を便宜的に示すもので、動圧軸受装置の設置方向や使用態様を限定するものではない。
図1は、第1の実施形態に係る動圧軸受装置1を示している。この動圧軸受装置1は、例えばHDD用のスピンドルモータに組み込んで用いられるものである。この動圧軸受装置1は、ハウジング2と、ハウジング2に固定された複数、ここでは2つの軸受スリーブ(第1軸受スリーブ3、第2軸受スリーブ4)と、両軸受スリーブ3、4の内周に挿入された軸部材5と、軸部材5の外径側に突出して設けられた突出部としてのシール部材6、7とを構成部材として備えている。
詳細は後述するが、図示例の動圧軸受装置1では、第1軸受スリーブ3の内周面3aと軸部材5の外周面5aとの間に第1ラジアル軸受部R1が設けられ、第2軸受スリーブ4の内周面4aと軸部材5の外周面5aとの間に第2ラジアル軸受部R2が設けられる。また、この実施形態では、ハウジング2の第1段面2dとシール部材6の下側端面6bとの間に第1スラスト軸受部T1が設けられ、ハウジング2の第2段面2eとシール部材7の上側端面7bとの間に第2スラスト軸受部T2が設けられる。
ハウジング2は、溶融材料、例えば溶融樹脂を射出成形して略円筒状に形成され、その内周面は、軸受スリーブ3、4の固定部となる小径内周面7aと、小径内周面7aの両端に設けられ、小径内周面7aよりも大径の第1、第2大径内周面2b、2cとに区画される。第1、第2大径内周面2b、2cは、それぞれ、第1、第2段面2d、2eを介して小径内周面2aに繋がっている。ハウジング2の小径内周面2aは、第1、第2軸受スリーブ3、4の外径寸法よりも若干量大径に形成されている。
図2(a)に示すように、ハウジング2の第1段面2dの一部又は全部環状領域には、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受面となる領域が形成され、該スラスト軸受面にはヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝2d1が形成されている。また、図2(c)に示すように、ハウジング2の第2段面2eの一部又は全部環状領域には、第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受面となる領域が形成され、該スラスト軸受面にはヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝2e1が形成されている。なお、動圧溝2d1、2e1の何れか一方又は双方は、例えば、スパイラル形状等、公知のその他の形状に配列してもよい。上記の動圧溝2d1、2e1は、ハウジング2の成形型のうち、第1段面2d、第2段面2eの形成領域に、動圧溝形状に対応した型部を設けることにより、ハウジング2の成形と同時に形成される。
ハウジング2の成形に用いるベース樹脂としては、射出成形可能なものであれば非晶性樹脂・結晶性樹脂を問わず使用可能で、例えば、非晶性樹脂として、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルイミド(PEI)等、結晶性樹脂として、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を用いることができる。もちろんこれらは一例にすぎず、使用環境や用途等を考慮してその他のベース樹脂を使用することもできる。また、上記のベース樹脂には、強度アップや導電性付与を目的として、公知の各種充填材を一種又は二種以上配合することもできる。
また、ハウジング2は、溶融金属の射出成形品とすることもできる。金属材料としては、例えば、マグネシウム合金やアルミニウム合金等の低融点金属材料が使用可能で、この場合、樹脂材料を使用する場合に比べて、強度や導電性を向上させることができる。この他、金属粉とバインダーの混合物で射出成形した後、脱脂・焼結するいわゆるMIM成形を採用することもできる。さらにこの他、セラミックで射出成形(いわゆる、CIM成形)することもできる。
軸部材5は、ステンレス鋼等の金属材料で形成され、全体として概ね同径の軸状をなしている。さらに、この実施形態では、軸部材5に環状のシール部材6、7が適宜の固定手段、例えば接着又は圧入接着(圧入と接着の併用)により固定されている。これらシール部材6、7は、軸部材5の外周面5aから外径側に突出した形態となり、それぞれハウジング2の第1大径内周面2b、第2大径内周面2cの内周側に収容される。また、接着剤による固定強度を高めるため、シール部材6、7の固定位置となる軸部材5の外周面5aには接着剤溜りとなる円周溝5a1、5a2が設けられている。なお、シール部材6、7は、真ちゅう(黄銅)等の軟質金属材料やその他の金属材料で形成しても良いし、樹脂材料で形成しても良い。また、部品点数削減および組立工数低減を図るため、シール部材6、7のうち何れか一方は、軸部材5に一体形成しても良い。
シール部材6の外周面6aはハウジング2の第1大径内周面2bとの間に所定容積のシール空間S1を形成し、シール部材7の外周面7aはハウジング2の第2大径内周面2cとの間に所定容積のシール空間S2を形成する。この実施形態において、シール部材6の外周面6a及びシール部材7の外周面7aは、それぞれハウジング2の外部側に向かって漸次縮径したテーパ面状に形成されている。そのため、シール空間S1、S2は、ハウジング2の内部側に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈する。
第1、第2軸受スリーブ3、4は共に、例えば、焼結金属からなる多孔質体、特に銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成されている。本実施形態で、第1軸受スリーブ3は、その上側端面3bが、ハウジング2の第1段面2dから軸方向にδ1だけ下方に位置するように、ハウジング2の小径内周面2aに固定されている(図3参照)。また、図示は省略するが、第2軸受スリーブ4は第1軸受スリーブ3と同様に、その下側端面4bが、ハウジング2の第2段面2eから所定寸法(δ1)軸方向上方に位置するように、ハウジング2の小径内周面2aに固定されている。なお、軸受スリーブ3、4は、焼結金属以外にも銅合金等中実の軟質金属材料で形成することもできる。
本実施形態において両軸受スリーブ3、4は、その内周面3a、4a間の同軸度が3μm以下となるように、ハウジング2の小径内周面2aに固定されている。また、両軸受スリーブ3、4は、その内周面3a、4aが、それぞれ、ハウジング2の第1、第2段面2d、2eに対して5μm以下の直角度となるようにハウジング2の小径内周面2aに固定されている。
図2(b)に示すように、第1軸受スリーブ3の内周面3aには、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受面Aとなる領域が形成され、該ラジアル軸受面Aにはヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝3a1が形成されている。このラジアル軸受面Aは、第2軸受スリーブ4から離反する側(上側)の端部に形成されている。また、内周面3aのうち、ラジアル軸受面Aと軸方向に離隔した反対側(下側)の端部には、帯状の凸部Bが形成されている。この凸部Bは、動圧溝3a1を区画形成する丘部と略同径(同径の場合も含む)に形成されている。外周面3dには、円周方向等間隔に配された複数(図示例は3本)の軸方向溝3d1が形成されている。
また、第2軸受スリーブ4の内周面4aには、第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸受面A’となる領域が形成され、このラジアル軸受面A’には複数の動圧溝4a1がヘリングボーン形状に配列されている。このラジアル軸受面A’は、第1軸受スリーブ3から離反する側(下側)の端部に形成されている。また、内周面4aのうち、ラジアル軸受面A’と軸方向に離隔した反対側(上側)の端部には帯状の凸部B’が形成されている。この凸部B’は、動圧溝4a1を区画形成する丘部と略同径(同径の場合も含む)に形成されている。外周面4dには、円周方向等間隔に配された複数(図示例では3本)の軸方向溝4d1が形成されている。
次に、上記構成部材からなる動圧軸受装置1の組立方法を、両軸受スリーブ3、4をハウジング2に組付ける工程を中心に、図面に基づいて説明する。
図4(a)(b)は、第1、第2軸受スリーブ3、4をハウジング2の小径内周面2aに位置決め固定する工程を概念的に示すものである。この工程で用いられる組付け装置10は、ベース部12と、ベース部12の上端面12bから軸方向にδ1だけ突出した位置決め部13と、位置決め部13の上端面13aから軸方向上方に伸びるピン部11と、ピン部11の上端外周に外嵌される円盤部14とを備えている。ピン部11の外周面11aは、軸受スリーブ3、4を挿入した状態で、両者が相対スライド可能な程度に、軸受スリーブ3、4の内周面3a、4aよりも大径に形成されている。
上記の組付け装置10において、ピン部11の外周面11a精度が、両軸受スリーブの内周面3a、4a間の同軸度を直接左右するので、ピン部11の外周面11aは求められる同軸度(3μm以下)を満足できるように仕上げられている。また、ベース部12の上側端面12bとピン部11の外周面11a間の直角度、さらに、円盤部14の成形精度およびピン部11に外嵌された状態における円盤部14aの組付け精度は、ハウジング2の段面2d、2eに対する軸受スリーブ内周面3a、4aの直角度を直接左右するので、これらは求められる直角度(5μm以下)を満足できるように仕上げられている。また、ベース部12の外周面12aおよび円盤部14の外周面14aは、ハウジング2の大径内周面2b、2cとの間でガタツキが生じ、上記の精度を悪化させないように仕上げられている。
以上の構成において、まず図4(a)に示すように、第2軸受スリーブ4をピン部11に圧入(軽圧入も含む)し、その下側端面4bを位置決め部13の上端面13aに当接させる。次いで、ハウジング2の小径内周面2aの所定領域に接着剤を塗布した状態で、ハウジング2の第2段面2eをベース部12の上側端面12bに当接させるようにして第2軸受スリーブ4の外径側に配置し、さらにハウジング2の第1段面2dに、その下側端面14bを当接させるようにして円盤部14をピン部11に外嵌する。
なお、接着剤としては、熱硬化接着剤、光硬化性接着剤、常温硬化性接着剤等を用いることができるが、本実施形態では、特段の硬化装置を要さず、かつ短時間で硬化可能な常温硬化性接着剤、特にその中でも、空気を遮断することで確実に接着固定でき、特段の確認作業を排除可能な嫌気性接着剤を用いている。
上述したように、第2軸受スリーブ4の内周面4aのうち、ラジアル軸受面A’から軸方向に離隔した領域にはラジアル軸受面A’と略同径の凸部B’が設けられている。従って、上記の態様で組付けを行うことにより、ハウジング2の小径内周面2aに対する第2軸受スリーブ4の内周面4aの同軸確保が図られ、また、ハウジング2の第2段面2eに対する第2軸受スリーブ4の内周面4aの直角度が確保される。そして、この状態をしばらく保持して接着剤を固化させることにより、ハウジング2の第2段面2eから、その下側端面4bが軸方向にδ1だけ離隔した箇所に位置するようにして、ハウジング2の小径内周面2aに第2軸受スリーブ4が接着固定される。
上記の組付け品を一旦組付け装置10から取り外す。次いで図4(b)に示すように、第1軸受スリーブ3をピン部11に圧入し、上側端面3bを位置決め部13の上端面13aに当接させる。そして、上記の組付け品の天地を逆にし、ハウジング2の小径内周面2aの所定領域に接着剤を塗布した状態で、ハウジング2の第1段面2dをベース部12の上側端面12bに当接させるように上記の組付け品を第1軸受スリーブ3の外径側に配置する。この状態をしばらく保持して接着剤を固化させると、ハウジング2の第1段面2dから、その上側端面3bが軸方向にδ1だけ離隔した箇所に位置するようにして、ハウジング2の小径内周面2aに第1軸受スリーブ3が接着固定される。
このとき、上記同様、第1軸受スリーブ3の内周面3aにもラジアル軸受面Aと略同径の凸部Bが設けられているので、かかる態様で組付けを行うことにより、ハウジング2の小径内周面2aに対する第1軸受スリーブ3の内周面3aの同軸確保が図られ、また、ハウジング2の第1段面2dに対する第1軸受スリーブ3の内周面3aの直角度が確保される。さらに、第1軸受スリーブ3および第2軸受スリーブ4は共にピン部11に圧入状態となっているから、第1軸受スリーブ3の内周面3aと第2軸受スリーブ4の内周面4a間で所定の同軸度(3μm以内)が確保される。なお、図4(b)に示す状態では、ピン部11の上部外径側に第2軸受スリーブ4が位置する分、図4(a)に示すようにピン部11の上端部に円盤部14を外嵌しなくともハウジング2の姿勢は悪化せず、求められる精度は確保される。もちろん、第2軸受スリーブ4をハウジング2に固定する場合と同様、円盤部14を用いて位置決めしてもよい。
ところで、上述したように、ハウジング2の小径内周面2aは両軸受スリーブ3、4の外周面3d、4dよりも大径に形成されているから、ハウジング2に対する両軸受スリーブ3、4の接着固定は、いわゆる隙間接着となる。隙間接着することで、仮に軸受スリーブ3、4相互間で径方向の形状のばらつきがあった場合でも、接着隙間でそのばらつきを吸収することができ、両内周面3a、4a間における同軸確保は確実に行い得る。なお、上記接着隙間の幅は、これが大きすぎると接着強度の低下を招き、逆に小さすぎると径方向の調整代が少なくなる。そのため接着隙間の幅は10μm〜50μm、より好ましくは15μm〜20μm程度に設定されている。
以上の説明では、第2軸受スリーブ4を先に固定したが、もちろん、第1軸受スリーブ3をハウジング2に固定した後、第2軸受スリーブ4をハウジング2に固定してもよい。また、ハウジング2の小径内周面2aではなく、各軸受スリーブ3、4の外周面に接着剤を塗布した上で、上記の組付け工程を行ってもよい。
以上のようにして両軸受スリーブ3、4をハウジング2に固定することにより、第1軸受スリーブ3は、その上側端面3bがハウジング2の第1段面2dから軸方向にδ1だけ離隔して固定され、また第2軸受スリーブ4も、その下側端面4bがハウジング2の第2段面2eから軸方向にδ1だけ離隔して固定される。同時に、両軸受スリーブ3、4の内周面3a、4a間で所定の同軸度(3μm以下)が確保されると共に、ハウジング2の第1、第2段面2d、2eに対する軸受スリーブ内周面3a、4aの所定の直角度(5μm以下)が確保される。そして、両軸受スリーブ3、4の内周に軸部材5を挿入し、所定のアキシャル隙間(軸方向隙間)幅を保った状態で両シール部材6、7を軸部材5の所定箇所(円周溝5a1、5a2の外周)に固定する。このとき、シール部材の組付けを簡略化するため、シール部材6、7の何れか一方は、挿入前に予め軸部材5に固定しておくか、あるいは軸部材5と一体形成しておくこともできる。
なお、上記の態様で両軸受スリーブ3、4をハウジング2の小径内周面2aに固定する結果、図1、図2に示すように、第1軸受スリーブ3の下側端面3cと第2軸受スリーブ4の上側端面4cとの間に僅かな隙間ができる場合がある。もちろん、第1、第2軸受スリーブ3、4やハウジング2の軸方向寸法によっては、両軸受スリーブ3、4が当接する場合もある。
上記の工程を経て組立が完了した後、シール部材6、7でシールされたハウジング2の内部空間に、両軸受スリーブ3,4の内部気孔も含め、潤滑流体として例えば潤滑油を充填する。潤滑油の充填は、例えば組立が完了した動圧軸受装置1を真空槽内で潤滑油中に浸漬した後、大気圧に開放することにより行うことができる。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材5が回転すると、第1軸受スリーブ3の内周面3aのラジアル軸受面Aは、軸部材5の外周面5aとラジアル軸受隙間を介して対向する。ラジアル軸受面Aでは、ラジアル軸受隙間に充満された潤滑油が動圧溝3a1の動圧作用によってその圧力が高められ、これにより軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。また、本実施形態では、凸部Bと軸部材5の外周面5aとの間にラジアル軸受隙間が形成され、このラジアル軸受隙間には、第1軸受スリーブ3から滲み出した油で油膜が形成され、この油膜で軸部材5がラジアル方向に回転自在に支持される。これにより、動圧軸受および真円軸受で軸部材5をラジアル方向に回転自在に支持する第1ラジアル軸受部R1が形成される。第2軸受スリーブ4でも同様に、ラジアル軸受面A’によって動圧軸受が、また凸部B’によって真円軸受が形成され、軸部材5をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第2ラジアル軸受部R2が形成される。
また、軸部材5が回転すると、ハウジング2の第1段面2dに形成されたスラスト軸受面がシール部材6の下側端面6bと所定のスラスト軸受隙間を介して対向し、ハウジング2の第2段面2eに形成されたスラスト軸受面がシール部材7の上側端面7bと所定のスラスト軸受隙間を介して対向する。そして軸部材2の回転に伴い、各スラスト軸受隙間に充満された潤滑油は、動圧溝2d1、2e1の動圧作用によってその圧力が高められ、軸部材5が両スラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材5を両スラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが形成される。
また、軸部材5の回転時には、上述のように、シール部材6の外周面6aの側とシール部材7の外周面7aの側に形成されるシール空間S1、S2が、ハウジング2の内部側に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈しているため、両シール空間S1、S2内の潤滑油は毛細管力による引き込み作用と、回転時の遠心力による引き込み作用とにより、シール空間が狭くなる方向、すなわちハウジング2の内部側に向けて引き込まれる。これにより、ハウジング2の内部からの潤滑油の漏れ出しが効果的に防止される。また、シール空間S1、S2は、ハウジング2の内部空間に充填された潤滑油の温度変化に伴う容積変化量を吸収するバッファ機能を有し、想定される温度変化の範囲内では、潤滑油の油面は常にシール空間S1、S2内にある。
また、第1軸受スリーブ3の軸方向溝3d1によって形成される流体通路、第2軸受スリーブ4の軸方向溝4d1によって形成される流体通路、および各軸受隙間(第1ラジアル軸受部R1及び第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸受隙間、第1スラスト軸受部T1及び第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間)により、ハウジング2の内部に一連の循環通路が形成される。そして、ハウジング2の内部空間に充填された潤滑油がこの循環通路を介して流動循環することにより、潤滑油の圧力バランスが保たれると同時に、局部的な負圧の発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや振動の発生等が防止される。
なお、図示は省略するが、両軸受スリーブ3、4とハウジング2との間に形成される軸方向の流体通路は、ハウジング2の小径内周面2aに軸方向溝を設けることによって形成することもできる。
以上に示すように、本発明では、スラスト軸受部T1、T2が、ハウジング2の第1、第2段面2d、2eと、シール部材6、7の下側端面6b、7bとの間に設けられる。従って、ハウジング2に対する両軸受スリーブ3、4の組付けは径方向位置にのみ配慮して行えば足りるので、軸受スリーブ3,4の組付けを容易化して動圧軸受装置1の低コスト化を図ることが可能となる。また、スラスト軸受部T1、T2が、従来構成に比べ外径側に設けられるので、軸受面積の拡大を通じて回転精度を高めることができる。
また、軸受スリーブを軸方向の二箇所に並べて配置したので、ラジアル軸受部の軸受スパンの拡大を通じてモーメント荷重に対する負荷能力を高めることができると共に、軸受スリーブの製造を容易化することができる。さらに、両軸受スリーブ3、4の内周面間の同軸度を3μm以下に設定し、かつ軸受スリーブ3、4の内周面3a、4aとハウジング2の第1、第2段面2d、2e間の直角度を5μm以下に設定したので、各部材の摺動接触に伴う摩耗を回避し、回転精度に優れる動圧軸受装置1を提供することができる。
図5は、本発明に係る動圧軸受装置の第2の実施形態を示している。同図に示す動圧軸受装置1が図1に示す実施形態と異なる主な点は、第1および第2の軸受スリーブ23、24の軸方向寸法を縮めると共に、両軸受スリーブ23、24間にリング状のスペーサ8を介装した点にある。図示は省略しているが、軸受スリーブ23、24の軸方向寸法を縮小した分、組付け時における各軸受スリーブ23、24の姿勢悪化は極力解消することができる。そのため、本実施形態では、各軸受スリーブ23、24の内周面に、ラジアル軸受面と略同径の凸部は設けられていない。もちろん、組付け時における姿勢悪化が懸念されるのであれば、各軸受スリーブ23、24の内周面に、ラジアル軸受面と略同径の凸部を設けてもよい。
スペーサ8は、その下側端面8cがハウジング2の第2段面2eから軸方向に所定寸法離隔した箇所に位置するようにして、ハウジング2の小径内周面2aの略中央部に固定されている。スペーサ8は、黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料、あるいは樹脂材料等、非多孔質の材料で両軸受スリーブ23、24よりも内径寸法が大径に形成される。従って、このスペーサ8の内周面8aと軸部材5の外周面5aとの間にラジアル軸受隙間は形成されない。なお、その他の事項は、第1の実施形態に準じるので、共通の参照番号を付して重複説明を省略する。
以下、上記構成の動圧軸受装置1の組立工程を、軸受スリーブ3、4、およびスペーサ8をハウジング2の内周に位置決め固定する工程(図6(a)〜(c))を中心に説明する。なお、工程説明においても、図4(a)(b)と実質的に同一の構成については、共通の参照番号を付与し重複説明を省略する。
まず、図6(a)に示すように、スペーサ8を、その下側端面8cがハウジング2の第2段面2eから軸方向に所定寸法離隔するようにして、ハウジング2の内周面2aに隙間接着する。この場合、図4に示す構成と異なり、その上端面18bとベース部17の上側端面17bとの軸方向離間距離が上記の所定寸法に等しい位置決め部18を用いることにより、上記の態様でスペーサ8が固定される。ところで、スペーサ8は、その内周面8aが軸受スリーブ3、4よりも大径に形成され、その内周側にラジアル軸受隙間は形成されないため、径方向の固定精度はさほど問題とならない。そのため、スペーサ8は、軸受スリーブ3、4同様に隙間接着する以外にも、例えば圧入することによりハウジング2の小径内周面2aに固定することもできる。
スペーサ8の固定後、一旦上記の組付け品を取り外し、図6(b)に示すように、スペーサ8の一端側(図5で言えば下側)に、第2軸受スリーブ4をハウジング2の小径内周面2aに隙間接着する。接着固定後、第2軸受スリーブ4が組みつけられた組付け品を取り外し、図6(c)に示すように、他端側(図5で言えば上側)の小径内周面2aに第1軸受スリーブ3を隙間接着する。このようにしてハウジング2の小径内周面2aに組付けられた軸受スリーブ3、4、およびスペーサ8の内周に軸部材5を挿入し、所定のアキシャル隙間幅を保った状態でシール部材6、7を軸部材5の所定箇所に固定し、さらにその後ハウジング2の内部空間に潤滑油を充満させることにより、図5に示す構成の動圧軸受装置21が完成する。
この実施形態の動圧軸受装置1では、焼結金属製の軸受スリーブの一部を、非多孔質のスペーサ8に置換しているので、その分軸受内部に充満させる潤滑油量を低減することができる。従って、シール空間S1、S2の軸方向寸法(容積)を縮小させることができる分、ラジアル軸受部R1、R2の軸受スパンを大きくすることができ、モーメント荷重に対する負荷能力(モーメント剛性)を一層高めることができる。
なお、以上では、軸受スリーブを軸方向の複数箇所(2箇所)に配置する構成について説明を行ったが、図9に示すような単体の軸受スリーブを用いる構成においても、ハウジングに段面を設け、その端部側にスラスト軸受部T1、T2を形成することもできる。かかる構成とすることにより、従来構成に比べ、軸受スリーブの組付けを容易化して低コスト化を図ることができ、また、モーメント剛性を高めることができる(図示省略)。
また、軸受スリーブは軸方向の1または2箇所だけでなく、3箇所以上に配置してもよい。
以上の説明では、ラジアル軸受部R1、R2およびスラスト軸受部T1、T2として、ヘリングボーン形状やスパイラル形状等の動圧溝によって潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図示は省略するが、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方は、例えば、ラジアル軸受面となる領域に複数の軸方向溝を円周方向等間隔に設けた、いわゆるステップ軸受や、ラジアル軸受面となる領域に複数の円弧面を設けた、いわゆる多円弧軸受を採用しても良い。また、スラスト軸受部T1、T2の一方又は双方は、例えば、スラスト軸受面となる領域に、複数の半径方向溝を円周方向所定間隔に設けた、いわゆるステップ軸受、いわゆる波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等を採用しても良い。
また、以上の説明では、動圧軸受装置1の内部に充満する潤滑流体として、潤滑油を例示したが、それ以外にも各軸受隙間に動圧を発生させることができる流体、例えば空気等の気体や、磁性流体等を使用することもできる。
図7は、本発明の一実施形態、特に図1に示す実施形態に係る動圧軸受装置1を組込んだHDD用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、動圧軸受装置1と、動圧軸受装置1の軸部材5に装着されたロータ(ディスクハブ)32と、例えば半径方向(ラジアル方向)のギャップを介して対向させたステータコイル30およびロータマグネット31とを備えている。ステータコイル30はブラケット9の外周に取付けられ、ロータマグネット31はディスクハブ32の内周に取付けられている。動圧軸受装置1のハウジング2は、ブラケット9の内周に装着される。ディスクハブ32には、磁気ディスク等のディスクDが一又は複数枚保持される。ステータコイル30に通電すると、ステータコイル30とロータマグネット31との間の電磁力でロータマグネット31が回転し、それによって、ディスクハブ32およびディスクハブ32に保持されたディスクDが軸部材5と一体に回転する。
上記構成の動圧軸受装置1は、上述したHDD用のスピンドルモータだけでなく、例えばCD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等の情報機器に搭載されるスピンドルモータ用など、情報機器をはじめとする電気機器用の軸受装置として好適に適用可能である。また、情報機器の大容量化に対応して複数枚のディスクDを搭載したディスク駆動装置に対しても、あるいは高速回転下での高い回転性能を要求されるモータに対しても、好適に用いることができる。
上記の理由から、本発明にかかる動圧軸受装置はスピンドルモータに限らず、高い回転精度を要求される他のモータ、例えばファンモータにも好ましく用いることができる。
図8は、本発明の第1実施形態に係る動圧軸受装置1を組み込んだファンモータ、その中でも半径方向(ラジアル方向)のギャップを介してステータコイル30およびロータマグネット31を対向させた、いわゆるラジアルギャップ型ファンモータの一例を概念的に示すものである。図示例のモータは、主に、軸部材5の上端外周に固定されるロータ33が外周面に羽根を有する点、およびブラケット9がモータの各構成部品を収容するケーシングとしての機能を果たす点で、図7に示すスピンドルモータと構成を異にする。なお、その他の構成部材は、図7に示すスピンドルモータの各構成部材と機能・作用を同一にするため、共通の参照番号を付して重複説明を省略する。
動圧軸受装置の第1実施形態を示す断面図である。 (a)図はハウジングに軸受スリーブを組付けた状態を示す上面図、(b)図はその断面図、(c)図はその下面図である。 ハウジングの上方部分を示す拡大段面図である。 (a)(b)図は第1実施形態にかかる動圧軸受装置の製造工程を示す概略図である。 動圧軸受装置の第2実施形態を示す断面図である。 (a)〜(c)図は第2実施形態にかかる動圧軸受装置の製造工程を示す概略図である。 動圧軸受装置を組み込んだスピンドルモータの一例を示す概略図である。 動圧軸受装置を組み込んだファンモータの一例を示す概略図である。 従来構成の動圧軸受装置を示す断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 ハウジング
3 第1軸受スリーブ
4 第2軸受スリーブ
5 軸部材
6、7 シール部材
8 スペーサ
11 ピン部
12 ベース部
13 位置決め部
A、A’ ラジアル軸受面
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S1、S2 シール空間

Claims (5)

  1. ハウジングと、該ハウジングに固定された軸受スリーブと、該軸受スリーブの内周に挿入された軸部材と、該軸部材の外径側に突出させて設けられ、前記軸受スリーブの両端に配置された突出部と、前記軸受スリーブの内周面と前記軸部材の外周面の間に形成されるラジアル軸受隙間と、スラスト軸受隙間とを備え、両軸受隙間に生じる潤滑流体の動圧作用で前記軸部材を非接触支持する動圧軸受装置において、
    前記ハウジングに、前記軸受スリーブの固定部となる小径内周面と、前記突出部の外径側に位置する大径内周面と、前記小径内周面および前記大径内周面を繋ぐ段面とを設け、前記段面を前記スラスト軸受隙間に臨ませたことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 前記軸受スリーブは軸方向に複数配置され、
    各軸受スリーブの内周面間の同軸度は3μm以下に設定され、かつ、各軸受スリーブの内周面と前記ハウジングの段面間の直角度は5μm以下に設定されている請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 前記軸受スリーブが、隙間接着で固定されている請求項1又は2に記載の動圧軸受装置。
  4. 前記ハウジングが、型成形品である請求項1記載の動圧軸受装置。
  5. 隣接する2つの軸受スリーブ間に、非多孔質のスペーサを配設した請求項2記載の動圧軸受装置。
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