JP6360217B1 - 燃料電池システムの配置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】配置の自由度を維持しつつ、メンテナンス性が向上する燃料電池システムの配置構造を提供する。
【解決手段】設置される通路90の長さ方向Nの一方I側に燃料電池側メンテナンス面12bが位置するように配置された燃料電池ユニット12と、該燃料電池ユニット12に対して前記長さ方向Nの他方T側に配置され、給湯器側メンテナンス面18bが前記他方T側に位置するように配置された給湯器ユニット14と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池システムの配置構造に関する。
従来、水素と酸素との化学的反応を利用して発電する燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この燃料電池システムは、燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとを備えている。燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとは、燃料電池ユニットの改質器からの改質器排ガスの排出方向と、蓄熱ユニットの加熱装置からの加熱装置排ガスの排出方向とが向かい合うように配置されており、両者は、架台に固定され一体化されている。
燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとは、所定の離間距離をおいて配置されており、その離間距離は、排気空間およびメンテナンススペースを確保できる距離とされている。
特開2008−262849号公報
しかしながら、このような燃料電池システムの配置構造にあっては、架台で一体化された燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとの間がメンテナンススペースとされているため、保守点検作業性(以下メンテナンス性という)が悪いという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス性が向上する燃料電池システムの配置構造を提供することを目的とする。
第一態様では、奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成され、幅方向の端面が構成する燃料電池側メンテナンス面が、設置される通路の長さ方向の一方側に位置するように配置された燃料電池ユニットと、該燃料電池ユニットから送られた上水を設定温度まで加熱して供給するとともに、奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成され、幅方向の端面が構成しかつ排気口が設けられ内部のメンテナンスを行う為の給湯器側メンテナンス面が前記長さ方向の他方側に位置した状態で前記燃料電池ユニットに対して前記長さ方向の他方側に配置された給湯器ユニットと、を有し、前記燃料電池ユニットの前記燃料電池側メンテナンス面と、前記排気口が設けられた前記給湯器ユニットの前記給湯器側メンテナンス面とが逆向きとなるように、前記燃料電池ユニット及び前記給湯器ユニットが前記通路の前記長さ方向に並べて配置され、前記燃料電池ユニットは、前記給湯器ユニットに接続される配管が前記燃料電池側メンテナンス面側から延出する。
すなわち、燃料電池ユニットの燃料電池側メンテナンス面は、給湯器ユニットと逆側に配置され、給湯器ユニットの給湯器側メンテナンス面は、燃料電池ユニットと逆側に配置される。
これにより、狭小な通路に燃料電池ユニットと給湯器ユニットとを並設した場合であっても、通路の一方側からアクセスすることで、燃料電池側メンテナンス面から燃料電池ユニットをメンテナンス(保守点検)することができる。また、通路の他方側からアクセスすることで、給湯器側メンテナンス面から給湯器ユニットをメンテナンスすることができる。
このため、燃料電池ユニットの燃料電池側メンテナンス面と給湯器ユニットの給湯器側メンテナンス面とが対向するように配置された場合と比較して、燃料電池ユニットと給湯器ユニットと間にアクセスできない狭小な通路に設置した場合であっても、燃料電池ユニット及び給湯器ユニットのメンテナンスが可能となる。
第二態様では、前記燃料電池ユニットは、燃料ガスを利用して発電する燃料電池モジュールと、燃料電池モジュールからの熱で加熱された伝熱媒体を貯留するタンクとを備える。
これにより、燃料電池ユニットに対し、複数種の給湯器ユニットを適用できる。
第三態様では、前記燃料電池ユニットの前記燃料電池側メンテナンス面側から延出した配管が、当該燃料電池ユニットと通路側縁との間に配索され前記給湯器ユニットに接続されている。
すなわち、燃料電池ユニットと蓄熱ユニット間の配管を、燃料電池ユニットと通路側縁との間において通路側縁に沿って配索することができる。
これにより、設置状態での外観品質を高めることができる。
第四態様では、前記配管は、建物との境を構成する前記通路側縁と前記燃料電池ユニットとの間に配索される。
これにより、配管を燃料電池ユニットと建物との間に配索することができる。また、他方の通路側縁側から見た外観品質を高めることができる。
第一態様の燃料電池システムの配置構造により、メンテナンス性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの配置構造が適用される燃料電池システムを示す斜視図である。 同実施形態の燃料電池システムを示すブロック図である。 同実施形態の燃料電池システムの配置構造を示す平面図である。 他の実施形態の燃料電池システムの配置構造を示す平面図である。
以下、本実施形態に係る燃料電池システムの配置構造を図1〜図3を参照しつつ説明する。
この燃料電池システム10は、図1に示したように、燃料ガス及び水を用いて発電を行う蓄熱ユニット一体型の燃料電池ユニット12と、燃料電池ユニット12で加熱された上水を目的の温度まで加熱する給湯器ユニット14とを備えている。
燃料電池ユニット12の筐体12aは、奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成されている。長手方向NHに位置する左側面12eから右側面12fまでの幅寸法をW1、底面12gから天面12hまでの高さ寸法をH1、短手方向THに位置する正面12dから背面12cまでの奥行寸法をD1とすると、奥行寸法D1より幅寸法W1が長い(D1<W1)。
なお、燃料電池ユニット12の正面12d及び背面12cは、説明の都合上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。また、燃料電池ユニット12の左側面12e及び右側面12fも、説明の都合上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。
筐体12aの右側面12fは、燃料電池側メンテナンス面12bを構成している。ここで、メンテナンス面とは、保守点検を行う際にその一部または全部が開放される面を言う。燃料電池側メンテナンス面12bは、例えばフレームにヒンジを介して固定された扉構造や、周縁部がネジで固定された取り外し可能なパネル構造が挙げられる。これにより、燃料電池側メンテナンス面12bを開放することで、燃料電池ユニット12内部のメンテナンスが行える。
この燃料電池側メンテナンス面12bには、排気部の一例である排気口13が設けられている。また、燃料電池側メンテナンス面12bには、配管および配線の接続作業を行うための配管・配線部12iが設けられており、燃料電池ユニット12に接続された配管や配線類が延出するように構成されている。なお、このようなメンテナンス面を、追加的に例えば天面12h、背面12c、正面12dに設定しても良い。
給湯器ユニット14は、奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成されており、下側を構成する下部構成部16と、上側を構成する給湯器本体18と備えている。下部構成部16としては、一例として据置台が挙げられる。
ここで、本実施形態では、給湯器本体18の下部に据置台等の下部構成部16を設けて給湯器本体18を設置する場合について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、給湯器本体18を建物壁に据え付ける壁掛けタイプの場合、据置台等の下部構成部16は不要となる。
下部構成部16及び給湯器本体18からなる給湯器ユニット14の筐体14aは、横幅方向に位置する左側面14eから右側面14fまでの幅寸法をW2、底面14gから天面14hまでの高さ寸法をH2、正面14dから背面14cまでの奥行寸法をD2とすると、奥行寸法D2より幅寸法W2が長い(D2<W2)。
なお、給湯器ユニット14の正面14d及び背面14cは、説明の都合上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。また、給湯器ユニット14の左側面14e及び右側面14fも、説明の都合上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。
給湯器本体18の筐体18aの右側面(給湯器ユニット14の右側面14fの上部)は、排気口を有する給湯器側メンテナンス面18bを構成しており、給湯器側メンテナンス面18bは、例えばフレームにヒンジを介して固定された扉構造や、周縁部がネジで固定された取り外し可能なパネル構造が挙げられる。これにより、給湯器側メンテナンス面18bを開放することで、給湯器本体18内部のメンテナンスが行える。
また、下部構成部16の筐体16aの右側面(給湯器ユニット14の右側面14fの下部)も、例えばメンテナンス面16bを構成しており、このメンテナンス面16bは、例えばフレームにヒンジを介して固定された扉構造や、周縁部がネジで固定された取り外し可能なパネル構造が挙げられる。これにより、メンテナンス面16bを開放することで、例えば給湯器本体18に接続された配管および配線等のメンテナンスが行える。
そして、給湯器ユニット14の奥行寸法D2は、燃料電池ユニット12の奥行寸法D1より短く設定されている。ここで、この給湯器ユニット14としては、外形寸法がそれぞれ異なる標準タイプやスリムタイプやコンパクトタイプが用意されており、どのタイプの給湯器ユニット14を利用しても良い。
燃料電池システム10の燃料電池ユニット12は、図2に示すように、発電を行う燃料電池モジュール20を備えている。燃料電池モジュール20は、ガス供給路21を介して、ガス継手22に接続されており、ガス継手22には、ガス管24が接続されている。ガス管24からは炭化水素原料の一例であるメタンを主成分とする都市ガスまたはプロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスが燃料として供給される。ガス供給路21には、脱硫部26が設けられており、供給されるガスに含まれた硫黄分や硫黄化合物が脱硫部26で除去されて燃料電池モジュール20に供給される。なお、図2には、都市ガスを用いた場合が一例として挙げられている。
また、燃料電池モジュール20は、供給ポンプ28を有する改質水流入路30を介して改質水タンク32に接続されており、燃料電池モジュール20には、改質水タンク32に貯留された改質水が供給ポンプ28で供給される。この燃料電池モジュール20は、都市ガスまたは液化石油ガスと改質水とを改質反応させて水素等を生成する図外の改質器を備えている。
この燃料電池モジュール20は、図2に示したように、改質器で生成した水素とブロア20aで送られた空気中の酸素を利用して発電を行う図示しない発電部を備えている。燃料電池モジュール20の発電部からの直流電力は、インバーター回路38によって交流電力に変換された後、接続端子40に接続された電源コード92を介して外部へ供給される。
燃料電池モジュール20には、改質や発電でガスを利用する際に発生した排ガスを排出する排出路34が接続されている。排出路34には、排気熱交換機36が設けられており、排気熱交換機36より下流側が改質水タンク32に接続されている。燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスは、排気熱交換機36で冷却され、含有した水蒸気が凝縮される。これにより、燃焼排ガスは、液体と気体とに分けられ、液体は改質水タンク32へ送られて改質水として再利用される。また、気体は、図1に示したように、燃料電池側メンテナンス面12bの排気口13より排気される。
排気熱交換機36には、供給路42が接続されている。供給路42には、熱回収ポンプ44及びラジエータ46が設けられており、供給路42は、ラジエータ46の上流側が貯湯タンク48に接続されている。貯湯タンク48には、伝熱媒体50が貯留されており、伝熱媒体50としては、一例として水が使用されている。
この供給路42は、貯湯タンク48の下部に接続されており、貯湯タンク48の下部に貯留した伝熱媒体50が優先的に排気熱交換機36へ送られる。貯湯タンク48から供給路42に供給された伝熱媒体50は、ラジエータ46で冷却された後、熱回収ポンプ44によって排気熱交換機36へ送られる。なお、ラジエータ46は、図示しないラジエータファンを備えており、供給される伝熱媒体50が高温の際など必要に応じてファンモータを作動する。
排気熱交換機36には、排出路52が接続されており、排気熱交換機36を通過した伝熱媒体50は、排出路52を介して貯湯タンク48に戻される。排出路52は、貯湯タンク48の上部に接続されている。燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスの熱は、排気熱交換機36によって伝熱媒体50へ移動され、この熱で加熱された伝熱媒体50は、貯湯タンク48の上部に戻される。
貯湯タンク48に貯留された伝熱媒体50は、上水熱交換器54及び加熱ポンプ56を有した循環路58を介して貯湯タンク48へ戻される。加熱ポンプ56は、貯湯タンク48の伝熱媒体50で上水を加熱する際に作動する。
循環路58の上流側は、貯湯タンク48の上部に接続されており、貯湯タンク48の上部に貯留された伝熱媒体50が優先的に上水熱交換器54へ供給される。循環路58の下流側は、貯湯タンク48の下部に接続されており、上水熱交換器54で熱が奪われた伝熱媒体50は、貯湯タンク48の下部側に戻される。
上水熱交換器54には、流入側分岐点60aを有する流入路60が接続されている。流入路60は、入側管継手62に接続されている。入側管継手62は、例えば水道管の給水管64に接続されており、流入路60には、上水が供給される。
上水熱交換器54には、流出路66が接続されている。流出路66には、流出側分岐点66aが設けられており、流出側分岐点66aには、補水弁68を有した補水路70が接続されている。補水路70は、貯湯タンク48の上部に接続されており、補水弁68を開作動することで、上水熱交換器54からの上水を伝熱媒体50として貯湯タンク48の上部から供給することができる。
流出路66の流出側分岐点66aの下流には、混合弁72が設けられている。混合弁72は、バイパス路74を介して流入側分岐点60aに接続されている。混合弁72は、流入路60からの上水と上水熱交換器54からの上水とを混合する弁であり、例えば流出温が予め定められた設定温度となるように、流入路60からの上水と上水熱交換器54からの上水との混合比を調整する。
流出路66の混合弁72より下流側は、出側継手76が接続されており、出側継手76は、出湯管78を介して、給湯器ユニット14の入水継手80に接続されている。
給湯器ユニット14のガス継手82には、ガス管24が接続されており、給湯器ユニット14には、ガス管24から都市ガスまたはプロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスが供給される。また、給湯器ユニット14の給湯継手84には、給湯管86が接続されている。この給湯器ユニット14は、都市ガスまたはプロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスを燃焼することで、入水継手80より供給された上水を、図外のリモコンで設定された温度まで加熱し給湯管86によって供給する。
なお、本実施形態では、燃料電池ユニット12からのガス管24と給湯器ユニット14からのガス管24とを互いに接続してガス供給源に接続する場合について説明したが、これに限定されるものではない。燃料電池ユニット12からのガス管24と給湯器ユニット14からのガス管24とを、それぞれ独立してガス供給源に接続してもよい。
図3は、燃料電池システム10の配置構造を示す図であり、燃料電池システム10が隣地境界線(後述する通路90の他側縁90b)に沿って延在する通路90に設置された状態が示されている。
この通路90には、通路90の長さ方向Nの一方I側に燃料電池ユニット12が設置されており、燃料電池ユニット12は、燃料電池側メンテナンス面12bが一方I側に位置するように配置されている。この燃料電池ユニット12は、一例として通路90の建物110側の一側縁90a寄りに配置されており、燃料電池ユニット12の正面12dが一側縁90a側に位置するように配置されている。なお、図3では、燃料電池ユニット12と通路90の一側縁90aとの間に配索された配管および配線を明確にするために、燃料電池ユニット12と通路90の一側縁90aとの間隔が広めに表示されている。
また、本実施形態では、燃料電池ユニット12を通路90の一側縁90a寄りに配置した場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではく、燃料電池ユニット12を通路90の他側縁90b寄りに配置してもよい。また、燃料電池ユニット12の正面12dとは、前述したように便宜上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。
また、燃料電池ユニット12より通路90の長さ方向Nの他方T側には、給湯器ユニット14が設置されており、給湯器本体18の給湯器側メンテナンス面18b及び下部構成部16のメンテナンス面16bが他方T側に位置するように配置されている(図1参照)。この給湯器ユニット14も、一例として通路90の建物110側の一側縁90a寄りに配置されており、給湯器ユニット14の背面14cが一側縁90a側に位置するように配置されている。
また、本実施形態では、給湯器ユニット14を通路90の一側縁90a寄りに配置した場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではく、給湯器ユニット14を通路90の他側縁90b寄りに配置してもよい。また、給湯器ユニット14の背面14cとは、前述したように便宜上付した名称であり、表面の意匠性の違いや設置状態での向きを限定するものではない。
燃料電池ユニット12の燃料電池側メンテナンス面12b側からは、ガス管24と出湯管78と給水管64が延出している。各管24、64、78は、燃料電池ユニット12の背面12cと燃料電池ユニット12に近接した通路90の一側縁90aとの間を通り、一側縁90aに沿って配索されている。給水管64は、水道管の配水管に接続されており、ガス管24は、給湯器ユニット14に接続されるとともに、ガス本管に接続されている。また、出湯管78は、給湯器ユニット14に接続されている。
燃料電池ユニット12の燃料電池側メンテナンス面12b側からは、燃料電池ユニット12へ給電を行う給電線や燃料電池ユニット12で発電した電力を供給する供給線を有した電源コード92が延出している。この給電線や供給線は、同一の線で共用しても良い。また、燃料電池側メンテナンス面12bからは、例えば電流監視線やリモコン線や停電時発電コンセントや給湯器ユニット14に接続される電源線等も延出する場合がある。
電源コード92は、燃料電池ユニット12の背面12cと通路90の一側縁90aとの間を通り、一側縁90aに沿って配索されている。この電源コード92は、通路90の一側縁90a側に設けられた配電盤94に接続されており、この配電盤94を介して商用電源に接続されている。
なお、本実施形態では、配電盤94を燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14との間に設けた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。配電盤94は、作業者がアクセスしてメンテナンスすることができれば、例えば燃料電池ユニット12の一方I側や、燃料電池ユニット12の裏側や、給湯器本体18の裏側や、給湯器本体18より他方T側に設けても良い。
給湯器ユニット14からは、給湯管86が背面14c側から延出しており、給湯管86は、建物110内でお湯が利用される箇所へ配索されている。また、給湯器ユニット14からは、電源コード96が背面14c側から延出しており、電源コード96は、商用電源に接続されている。なお、この電源コード96は、商用電源に代えて燃料電池ユニット12に接続しても良い。
ここで、通路90の一側縁90aを構成する隣地境界線から通路90の他側縁90bを構成する建物110までの最小距離は、隣地境界線から建物110の外壁110aまでの離間距離を定める法律(境界線付近の建物の制限:民法234条)によって定められている。
通路90の他側縁90bを構成する隣地境界線は、隣接した敷地と敷地の境界の線を示し、通路90の一側縁90aは、建物110の外壁110aとの境を示す。そして、通路90は、隣地境界線と建物110の外壁110aとの間に建物110に沿って形成された細長い領域(例えば500mm〜730mm)を示す。
この通路90の通路幅90cの最小幅を境界線付近の建物の制限による最小距離(500mm)とし、この最小幅において燃料電池ユニット12と通路90の一側縁90a間に配管・配線スペース98を確保しても、燃料電池ユニット12の正面12dと通路90の他側縁90b間に第一スペース100を形成できるように燃料電池ユニット12の奥行寸法D1が設定されている。
一方、給湯器ユニット14の奥行寸法D2は、燃料電池ユニット12の奥行寸法D1より短く設定されている。そして、前述した通路幅90cの通路90に設置しても、給湯器ユニット14の正面14dと通路90の他側縁90bとの間に、第一スペース100より幅広の第二スペース102を形成できるように給湯器ユニット14の奥行寸法D2が設定されている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態にあっては、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とは、固定されておらず、それぞれ任意の位置に配置することができる。このため、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とを架台で一体化して位置決めする場合と比較して、配置の自由度が向上するとともに、設置場所への搬入が容易となる。
また、燃料電池ユニット12の燃料電池側メンテナンス面12bは、通路90の長さ方向Nの一方I側に位置するように給湯器ユニット14と逆側に配置されている。また、給湯器ユニット14の給湯器側メンテナンス面18bは、通路90の長さ方向Nの他方T側に位置するように燃料電池ユニット12と逆側に配置されている。
これにより、狭小な通路90に燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とを並設した場合であっても、通路90の一方I側から近づくことで、燃料電池側メンテナンス面12bから燃料電池ユニット12をメンテナンスすることができる。また、通路90の他方T側から近づくことで、給湯器側メンテナンス面18bから給湯器ユニット14をメンテナンスすることができる。
このため、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14間にアクセス(進入)しにくい狭小な通路90に、燃料電池側メンテナンス面12bと給湯器側メンテナンス面18bとが対向するように両ユニット12、14を配置した場合と比較して、燃料電池ユニット12及び給湯器ユニット14のメンテナンスが可能となる。
したがって、配置の自由度を維持しつつ、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、燃料電池ユニット12の燃料電池側メンテナンス面12b側から延出した配管および配線は、燃料電池ユニット12と燃料電池ユニット12に近接した通路90の一側縁90aとの間に配索され、ガス管24や出湯管78は、給湯器ユニット14に接続されている。
これにより、配管を燃料電池ユニット12と建物110との間に配索できるので、配管および配線が燃料電池ユニット12の表側に配索される場合と比較して、設置状態での外観品質を高めることができる。また、第一スペース100の幅寸法を、人が通行可能な例えば300mm以上とすることができる場合においては、第一スペース100を通る際に配管および配線を踏みつけるといった不具合を未然に抑制することができる。
なお、本実施形態では、通路90の図3中左側を長さ方向Nの一方I側とするとともに、図3中右側を他方T側とした場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
(他の実施形態)
図4は他の実施形態を示す図であり、前述した実施形態と同一または同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分について説明する。
すなわち、本実施形態では、通路90の図4中右側が長さ方向Nの一方I側とされ、図4中左側が他方T側とされている。この場合、一方I側に燃料電池側メンテナンス面12bが位置するように燃料電池ユニット12を配置し、燃料電池ユニット12の他方T側に給湯器ユニット14を配置する。このとき、給湯器側メンテナンス面18bが他方T側を向くように燃料電池ユニット12を配置する。
本実施形態においても、前述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、各実施形態では、通路90の直線部分に、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とを配置したが、これに限定されるものではない。
すなわち、建物110の角に沿って通路90が曲がっており、例えば建物110の北側の通路部分と西側の通路部分とでコーナーが形成されている場合、北側の通路端に燃料電池ユニット12を設置し、西側の通路端に給湯器ユニット14を設置してもよい。
この場合、北側の通路と西側の通路とが接続された部位と逆側に、燃料電池側メンテナンス面12b及び給湯器側メンテナンス面18bが位置するように、燃料電池ユニット12及び燃料電池ユニット12を配置すれば、前述した効果を得ることができる。
また、各実施形態では、各配管等を燃料電池ユニット12と建物110との間に配索した場合にいて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、燃料電池ユニット12と建物110の反対側の通路に配索したり、燃料電池ユニット12の下部空間に配索したり、燃料電池ユニット12の下部の地中に配索してもよい。
10 燃料電池システム
12 燃料電池ユニット
12b 燃料電池側メンテナンス面
14 給湯器ユニット
16b メンテナンス面
18b 給湯器側メンテナンス面
24 ガス管
64 給水管
78 出湯管
86 給湯管
90 通路
90a 一側縁
98 配管・配線スペース
110 建物
I 一方
T 他方
N 長さ方向

Claims (4)

  1. 奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成され、幅方向の端面が構成する燃料電池側メンテナンス面が、設置される通路の長さ方向の一方側に位置するように配置された燃料電池ユニットと、
    該燃料電池ユニットから送られた上水を設定温度まで加熱して供給するとともに、奥行寸法より幅寸法が長い直方体形状に形成され、幅方向の端面が構成しかつ排気口が設けられ内部のメンテナンスを行う為の給湯器側メンテナンス面が前記長さ方向の他方側に位置した状態で前記燃料電池ユニットに対して前記長さ方向の他方側に配置された給湯器ユニットと、
    を有し、
    前記燃料電池ユニットの前記燃料電池側メンテナンス面と、前記排気口が設けられた前記給湯器ユニットの前記給湯器側メンテナンス面とが逆向きとなるように、前記燃料電池ユニット及び前記給湯器ユニットが前記通路の前記長さ方向に並べて配置され、
    前記燃料電池ユニットは、前記給湯器ユニットに接続される配管が前記燃料電池側メンテナンス面側から延出する燃料電池システムの配置構造。
  2. 前記燃料電池ユニットは、燃料ガスを利用して発電する燃料電池モジュールと、燃料電池モジュールからの熱で加熱された伝熱媒体を貯留するタンクとを備える請求項1記載の燃料電池システムの配置構造。
  3. 前記燃料電池ユニットの前記燃料電池側メンテナンス面側から延出した配管が、当該燃料電池ユニットと通路側縁との間に配索され前記給湯器ユニットに接続されている請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムの配置構造。
  4. 前記配管は、建物との境を構成する前記通路側縁と前記燃料電池ユニットとの間に配索される請求項3記載の燃料電池システムの配置構造。
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