JP6359353B2 - 機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法 - Google Patents

機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法に関するものである。
機械式駐車装置には、利用者が所持する携帯型認証装置(リモコン)によって遠隔操作が可能とされているものがある。リモコンを用いた操作とは、例えば、入庫予約、出庫予約、及び入出庫扉の開等である。
特許文献1には、「スタート」入力部、「扉閉」入力部、及び「非常停止」入力部という3つの釦を有する遠隔操作装置が開示されている。
特許文献2には、非常釦、安全確認釦、スタート釦、ドア閉釦、及び3個の予備釦が設けられたリモコン送信機が開示されている。
特開2003−328577号公報 特開2009−91799号公報
特許文献1に開示されている遠隔操作装置では、各入力部である釦が3つであるため、利用者にとって釦の選択が簡便であるが、汎用性に欠けより多くの機能(用途)に用いることはできない。
一方、特許文献2に開示されているリモコン送信機は、予備釦を含めて釦が7つ設けられているため、特許文献1に開示されている遠隔監視装置に比べて汎用性はある。しかし、予備釦にはその機能を示したプレート等を別途設ける必要もあり、予備釦が3つであるため、それ以上の機能に用いることができない。また、特許文献2に開示されているリモコン送信機は釦が7つもあるので、利用者は釦の選択に戸惑う可能性もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、操作部の数が少ない携帯型認証媒体であっても、より多い機能を利用者が選択可能とする機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法は以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る機械式駐車装置の制御装置は、機械式駐車装置の操作者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する機械式駐車装置の制御装置であって、前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の操作部と機能との関係を決定する機能決定手段を備える。
本構成に係る機械式駐車装置の制御装置は、操作者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する。
そして、携帯型認証媒体の操作部と機能との関係が、機械式駐車装置の運転状態に基づいて、機能決定手段によって決定される。すなわち、携帯型認証媒体の操作部(例えば釦)に与えられる機能は、固定されているのではなく、機械式駐車装置の運転状態に基づいて、変化する。操作者は、例えば、機械式駐車装置へ自身で車両を入出庫させる利用者や、機械式駐車装置へ他者の車両の入出庫を誘導しながら、機械式駐車装置を操作する誘導者等である。
このように、機械式駐車装置の運転状態に基づいた、必要な機能が携帯型認証媒体の操作部に割り振られることとなる。
以上のように、携帯型認証媒体の操作部に与えられる機能が固定されておらず、携帯型認証媒体の操作部と機能との関係が、機械式駐車装置の運転状態に基づいて決定されるので、本構成によれば、操作部の数が少ない携帯型認証媒体であっても、より多い機能が操作者に選択可能とされる。
上記第一態様では、前記操作者が、前記機械式駐車装置へ自身で車両を入出庫させる利用者であり、前記機能決定手段が、前記利用者による前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の前記操作部と機能との関係を決定し、前記機能決定手段によって決定された前記操作部と前記機能との関係を示す画像を、前記利用者による前記携帯型認証媒体の操作場所に設置されている表示手段に表示させる表示指示手段を備えることが好ましい。
本構成に係る機械式駐車装置の制御装置は、利用者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する。利用者とは、マンション等に設置された機械式駐車装置へ自身で車両を入出庫させる者である。
機械式駐車装置の運転状態とは、例えば、利用者の車両の入庫又は出庫等の状態、該車両の入庫予約又は出庫予約の状態、利用者による携帯型認証媒体の操作場所等である。また、機能とは、例えば、入庫予約、出庫予約、扉の開、選択した機能の取り消し、及びパレット格納の延長等である。
このように、利用者による機械式駐車装置の運転状態に応じて必要な機能が携帯型認証媒体の操作部に割り振られることとなる。
また、決定された操作部と機能との関係を示す画像は、表示指示手段によって表示手段に表示される。利用者は表示手段に表示された画像を確認しながら、携帯型認証媒体を操作する。
そして、機械式駐車装置の制御装置は、携帯型認証媒体の操作部に対する操作に応じた機能を実行する。
このように、携帯型認証媒体の操作部に与えられる機能が固定されておらず、携帯型認証媒体の操作部と機能との関係が利用者による機械式駐車装置の運転状態に基づいて決定、表示され、それを確認しながら利用者が携帯型認証媒体を操作する。従って、本構成によれば、操作部の数が少ない携帯型認証媒体であっても、より多い機能が利用者に選択可能とされる。
上記第一態様では、前記携帯型認証媒体から発信される前記利用者固有の認証情報に基づいた認証が行われた後に、前記機能決定手段が、前記操作部と前記機能との関係を決定し、前記操作部が操作される毎に前記認証が行われることが好ましい。
本構成によれば、機能決定手段により決定される操作部と機能との関係は利用者に応じたものであるため、実行される機能が他の利用者によって決定されることを防止できる。
上記第一態様では、使用頻度の低い前記機能が、前記操作部に対する複数回の操作によって選択されることが好ましい。
本構成によれば、携帯型認証媒体による機能選択に対する誤操作が防止される。
上記第一態様では、前記利用者による前記携帯型認証媒体の操作場所は複数設けられており、前記表示手段は前記操作場所毎に設置され、前記表示手段に表示される前記画像が、前記操作場所に応じて異なることが好ましい。
本構成によれば、利用者の利便性が向上する。
上記第一態様では、前記機能決定手段が、前記操作場所が車両の入庫予約を行うための場所である場合、前記機能として前記車両の入庫に応じた機能を決定し、前記操作場所が車両の出庫予約を行うための場所である場合、前記機能として前記車両の出庫に応じた機能を決定することが好ましい。
本構成によれば、利用者の利便性が向上する。
上記第一態様では、前記操作者は、前記機械式駐車装置へ他者の車両の入出庫を誘導しながら、前記機械式駐車装置を操作する誘導者であり、前記機能決定手段が、前記誘導者による前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の前記操作部と機能との関係を決定することが好ましい。
本構成に係る機械式駐車装置の制御装置は、誘導者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する。誘導者とは、商業施設等に設置された機械式駐車装置へ他者の車両の入出庫を誘導しながら、機械式駐車装置を操作する誘導者等である。
機械式駐車装置の運転状態とは、例えば、パレットの呼び出しの有無やパレットの乗入部への到着の有無等である。また、機能とは、例えば、車種に応じたパレットの呼び出し、パレットの呼び出しの取り消し、及び乗入部の扉を開く等である。
このように、誘導者による機械式駐車装置の運転状態に応じて必要な機能が携帯型認証媒体の操作部に割り振られることとなる。
そして、機械式駐車装置の制御装置は、携帯型認証媒体の操作部に対する操作に応じた機能を実行する。
このように、携帯型認証媒体の操作部に与えられる機能が固定されておらず、携帯型認証媒体の操作部と機能との関係が誘導者による機械式駐車装置の運転状態に基づいて決定され、誘導者が携帯型認証媒体を操作する。従って、本構成によれば、操作部の数が少ない携帯型認証媒体であっても、より多い機能が誘導者に選択可能とされる。また、入庫操作を行う際の誘導者の移動が少なくなるため、入庫操作に要する時間が従来に比べて短くなる。
上記第一態様では、前記機能決定手段が、前記操作部と、入庫させる車種に応じたパレットの呼び出し機能との関係を決定することが好ましい。
本構成によれば、入庫させる車種に応じたパレットを遠隔地から呼び出すことができる。
上記第一態様では、前記機能決定手段が、前記パレットを呼び出した後に、前記操作部にパレットの呼び出しを取り消す機能を与えることが好ましい。
本構成によれば、パレットの呼び出しの取り消しを遠隔地から行える。
上記第一態様では、前記機能決定手段が、前記パレットが乗入部に到着した後に、前記操作部に該乗入部の扉を開く機能を与えることが好ましい。
本構成によれば、乗入部の扉を遠隔地から開くことができる。
上記第一態様では、前記機能決定手段によって決定された前記操作部と前記機能との関係を示す画像を、前記誘導者が視認できる場所に設置されている表示手段に表示させる表示指示手段を備えることが好ましい。
本構成によれば、決定された操作部と機能との関係を示す画像は、表示指示手段によって表示手段に表示されるので、誘導者は表示手段に表示された画像を確認しながら、携帯型認証媒体を操作できる。
本発明の第二態様に係る機械式駐車装置は、操作者によって携帯され、操作部が操作されることで機械式駐車装置へ信号を発信する携帯認証媒体と、上記記載の制御装置と、を備える。
本発明の第三態様に係る機械式駐車装置の制御方法は、機械式駐車装置の操作者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する機械式駐車装置の制御方法であって、前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の操作部と機能との関係を決定する。
本発明によれば、操作部の数が少ない携帯型認証媒体であっても、より多い機能を利用者が選択可能とする、という優れた効果を有する。
本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る乗入階、入出庫口、操作盤、立駐制御装置等を示す斜視透視図である。 本発明の第1実施形態に係る操作盤及び蓋の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る蓋を開いた操作盤の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る出庫予約盤を示すの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る入庫予約盤を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る入出庫口、操作盤、立駐制御装置、リモコン信号受信部等を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る機械式駐車場設備の主制御装置の全体概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る主制御装置による釦機能割当処理の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る画像表示部に表示される釦メニューを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機を用いて出庫予約を行う場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機を用いて充電設定を行う場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機を用いて出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機を用いて格納延長をする場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るリモコン送信機を用いて入庫予約をする場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る画像表示部に表示される釦メニューを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るリモコン送信機を用いてリモコン送信機を用いて出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るリモコン送信機を用いて格納延長後に操作盤で出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る釦と機能との関係を示した一覧図である。 本発明の第2実施形態に係る釦と機能との関係を示した一覧図である。 本発明の第2実施形態に係る釦と機能との関係を示した状態遷移図である。 本発明の第3実施形態に係る乗入階、入出庫口、操作盤、立駐制御装置等を示す斜視透視図である。 本発明の第3実施形態に係る機械式駐車設備の平面図である。 本発明の第3実施形態に係る立駐制御装置の全体概略構成を示すブロック図である。 リモコン送信機を用いない管理者による入庫操作の流れを示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係るリモコン送信機を用いた管理者による入庫操作の処理の流れを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る操作盤及びディスプレイに表示される釦メニューを示す図である。 本発明の第3実施形態に係るリモコン送信機を用いた管理者による入庫操作の流れを示す模式図である。 リモコン送信機を用いない管理者による出庫操作の流れを示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係るリモコン送信機を用いた管理者による出庫操作の処理の流れを示す図である。 本発明の第3実施形態に係るリモコン送信機を用いた管理者による出庫操作の流れを示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る機械式駐車設備の変形例である。 本発明の第3実施形態に係る機械式駐車設備の変形例である。 本発明の第3実施形態に係る機械式駐車設備の変形例である。 本発明の第3実施形態に係る釦と機能との関係を示した状態遷移図である。
以下に、本発明に係る機械式駐車装置の制御装置、機械式駐車装置、及び機械式駐車装置の制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、機械式駐車場設備100の実施形態を示すエレベータ式の立体駐車場の縦断面図である。なお、本発明に係る制御装置及び制御方法は、以下に述べるエレベータ式の立体駐車場に限らず、複数の駐車スペースに搬送機で駐車車両を入出庫させる機械式駐車場設備100であれば、他の様々な形式のものにも幅広く適用することができる。また、機械式駐車場設備100は、複数の立体駐車場で構成されていてもよい。
さらに、本第1実施形態に係る機械式駐車場設備100は、機械式駐車場設備100の操作者によって携帯されるリモコン送信機50(図7等参照)への操作に応じて動作する。そして、機械式駐車装置1の運転状態に基づいて、リモコン送信機50の操作部と機能との関係が決定される。なお、機械式駐車装置1の運転状態は、機械式駐車装置1の利用状態ともいう。
本第1実施形態に係る立体駐車場とされた機械式駐車装置1(「立駐機」ともいう。)は、マンション等に設置されており、リモコン送信機50の操作者は、マンション等に設置されている機械式駐車装置1へ自身で車両を入出庫させる者(以下「利用者」という。)である。すなわち、操作者の種別は、機械式駐車場設備100の利用者である。
機械式駐車装置1は、複数の車両2を収容可能なタワー型の駐車塔3を備えている。駐車塔3の一階部分には車両2を入出庫させる入出庫口4が開設されている。入出庫口4には上下スライド式の入出庫扉4aが設けられている。
駐車塔3の地上階は図2にも示す乗入階7となっており、その床面には車両2の方向を転換させるターンテーブル8が設置されている。ターンテーブル8は、乗入階7の床面に形成された凹状のピット9内に旋回板10と旋回駆動部11が設けられた構成である。
駐車塔3の中心部には垂直な昇降通路13が形成されており、この中にリフト14(エレベータ状のパレット搬送機)が上下に昇降可能に設けられている。リフト14は、例えば駐車塔3の上部に設けられた図示しないウインチから下方に延びる4組のワイヤロープ15に四隅を吊持され、上記ウインチが起動することにより昇降通路13内を上下に昇降することができる。
一方、昇降通路13の両側には車両格納棚17が設けられている。この車両格納棚17は、昇降通路13を挟むようにして上下に多階層状に設けられており、それぞれの車両格納棚17には車両2を積載するためのパレット18が1枚ずつ収容されている。なお、車両格納棚17の支柱等は図示が省略されている。
リフト14と車両格納棚17の床面には、リフト14と車両格納棚17との床面の高さが一致した時に、空荷のパレット18(以下「空パレット」という。)、又は車両2が積載されたパレット18(以下「実パレット」という。)を、リフト14から車両格納棚17に、又は車両格納棚17からリフト14に、スムーズに受け渡すことができる図示しない受渡機構が設けられている。
車両2の入庫時は、まず空パレットが収容されている車両格納棚17から、リフト14によって空パレットが乗入階7に降ろされ、このパレット18に車両2が乗り上げて、そのままパレット18ごとターンテーブル8によって90°方向転回された後、リフト14で昇降通路13を上昇し、車両格納棚17に収容される。
また、出庫時は、出庫する車両2が収容されている車両格納棚17の高さまでリフト14が上昇し、パレット18ごと出庫車両がリフト14に引き取られ、そのままパレット18はリフト14によって乗入階7に降ろされ、出庫車両が入出庫口4から出庫する。
図2は、乗入階7を示す斜視透視図である。外側から見て、入出庫口4に向かって左側に非常用出入口20があり、入出庫口4の上部に青と赤のランプを備えた入庫管制灯21が設けられている。また、入出庫口4の上部には、入庫又は出庫させる車両2の利用者を特定する情報(以下「利用者番号」という。)を表示する利用者番号表示器60が設けられている。また、入出庫口4の上部には、車両2を入庫させる場合に、車両2に搭乗した利用者が種々の画像を確認可能とするディスプレイ61が設けられている。
さらに、入出庫口4に向かって右側に操作盤22が設けられている。
操作盤22は、利用者が各自で、利用者認証と、入出庫予約と、入出庫扉4aの開閉操作等を含む機械操作とを行う入力部である。さらに、操作盤22の上方の壁面等に、緑、黄、赤の3色を有する三色灯23が設置されている。
乗入階7の内部には、中央部にパレット18が配置されるスペースがあり、入出庫口4の正面の壁には車両2の位置をドライバーが確認するための鏡24と、「前進」、「停車」、「後退」の指示を行う電光式の停車位置指示灯25が設けられている。また、乗入階7の両側面の壁には、車両2の大きさや前後位置を検知するための人感・車両センサ26,27や、非常停止釦28等が設けられている。停車位置指示灯25は、人感・車両センサ26,27により検知される車両位置のデータに基づいて、車両2のドライバーに車両位置の指示を行う。
さらに、図1、図2及び図8に示すように、乗入階7の内部等に、この機械式駐車装置1の全体の制御を行う立駐制御装置(CPU)30が設置されている。立駐制御装置30は、入出庫口4、ターンテーブル8、リフト14等による一連の入出庫動作(機械操作)を実行する装置である。立駐制御装置30には操作盤22が接続されており、操作盤22と情報を交換しながら入出庫操作を実行する。
図3に示すように、操作盤22は、手前側に開口する筐体33と、この筐体33の開口部を覆う開閉可能な蓋34とを備えており、筐体33の内部には、図4に示すように、例えばタッチパネル式の液晶画面である操作画面35(表示部35aと入力部35bとを備える)と、認証用のトランスポンダリーダー36と、非常停止釦37等とが配置されている。操作画面35を使用しない時には、蓋34を閉じることで操作画面35を外部から覆い、内部を保護することができる。
また、蓋34には、引き開けるための取手を兼ねると共に、蓋34を施錠するための施錠部38が設けられている。施錠部38は、蓋34が閉められると同時に施錠されるオートロック形式であるが、立駐制御装置30からの解錠信号を受けると、図示しないソレノイド等の駆動機構によって解錠されるように構成されている。さらに、施錠部38は、蓋34の開閉状態を立駐制御装置30に出力することができる。
施錠部38は、そのキーシリンダ38aに、詳細を後述する図7に示すリモコン送信機50に内蔵された専用の機械式キー56を差し込んで捻ることにより、手動で解錠及び施錠することができる。また、リモコン送信機50を用いれば、立駐制御装置30から解錠司令を出力させて自動解錠させることができる。さらに、蓋34には、施錠部38の解錠時に緑色に点灯し、施錠時に赤色に点灯する施錠灯39と、ディスプレイ画面41(表示部)等が設置されている。また、例えば筐体33の下面にLF送信アンテナ46(リモコン照合信号送信部)と利用者検知部47とが設けられている。
LF送信アンテナ46は、LF信号であるリモコン照合信号SDを送信する。このリモコン照合信号SDは、リモコン送信機50に対して認証(ID)を問い合わせる信号であり、この信号の最大到達距離は、操作盤22の直近に居る利用者の位置まで、例えば0.5〜1メートル程度に設定されている。
利用者検知部47は、例えば人感センサであり、利用者や車両2が操作盤22の正面に停止したことを検知し、後述するようにLF送信アンテナ46にリモコン照合信号SDを送信させるトリガー信号を発信する。
また、操作盤22にはRF受信アンテナ48が設けられている。このRF受信アンテナ48は、利用者が所持しているリモコン送信機50から発信される各種のリモコン信号SA,SB,SCを受信する。
操作盤22のトランスポンダリーダー36は、電磁波EMWを発信しながら、リモコン送信機50が所定の距離以内に接近した時に、リモコン送信機50のトランスポンダから送信される無電源認証信号SEを受信するようになっている。
そして、操作盤22は、RF受信アンテナ48によるリモコン信号SAの受信、又はトランスポンダリーダー36による無電源認証信号SEの受信が行われることによってユーザー認証を行うことができる。
図5は、出庫予約盤22B(操作盤)を示す斜視図である。出庫予約盤22Bは、利用者による出庫予約を受け付ける操作盤である。出庫予約盤22Bは、図1に示す機械式駐車装置1(駐車塔3)の入出庫扉4aに対して遠隔位置にある、例えばマンションのロビー等に設けられている。なお、遠隔位置とは、乗入階7の入出庫扉4aが視認できない位置でもある。
出庫予約盤22Bには、タッチパネル式のディスプレイ画面41Bと、トランスポンダリーダー36Bと、LF送信アンテナ46Bと、RF受信アンテナ48Bと、利用者検知部47Bとが設けられている。
LF送信アンテナ46Bは、利用者が所持するリモコン送信機50に対して認証(ID)を問い合わせるリモコン照合信号SDを送信し、その最大到達距離は、出庫予約盤22Bの直近に居る利用者の位置まで、例えば0.5〜1メートル程度に設定されている。
利用者検知部47Bは、例えば人感センサであり、利用者が出庫予約盤22Bの正面に立ったことを検知し、LF送信アンテナ46Bにリモコン照合信号SDを送信させるトリガー信号を発信する。
また、出庫予約盤22Bの上方に出庫順番表示器49が設けられている。出庫順番表示器49は、出庫予約盤22Bの表示部としても用いられる。この出庫順番表示器49は、各出庫号機(1号機、2号機…等)における出庫順番を、利用者の登録番号(車両2のナンバープレート番号等)で表示し、出庫が近い順に上から表示するようになっている。そして、出庫が近くなると点滅する等して目立たせるようになっている。出庫順番表示器49の最下段には、出庫号機別に、「到着しました。出庫口にお進み下さい」、「待ち時間○分○○秒」といった案内が表示される。
図6は、入庫予約盤22C(操作盤)を示す斜視図である。入庫予約盤22Cは、利用者による入庫予約を受け付ける操作盤である。入庫予約盤22Cは、図1に示す機械式駐車装置1の入出庫扉4aに対して遠隔位置に設けられた遮断機型の入場ゲート90の位置に設けられている。入場ゲート90は、車両2の走路Rに近接して設けられたアイランド91に設置されており、このアイランド91に、入場ゲート90と共に入庫予約盤22Cが設置されている。
入庫予約盤22Cには、操作盤22と同様に、タッチパネル式のディスプレイ画面41Cと、トランスポンダリーダー36Cと、LF送信アンテナ46Cと、RF受信アンテナ48Cとが設けられている。
入庫予約盤22Cは、車両2が入場ゲート90の手前で停車した時に、車両2の運転席の真横付近に来るように位置付けられており、ユーザーは車両2の運転席に座ったまま、リモコン送信機50で操作することができる。操作盤22や出庫予約盤22Bと同様に、LF送信アンテナ46Cからは、リモコン送信機50に対して認証(ID)を問い合わせるリモコン照合信号SDが送信されるが、この信号の最大到達距離は、入庫予約盤22Cの直近に居る車両2の内部には到達可能であり、この車両2よりも後から来た車両2には到達不可能な距離、例えば1メートル程度に設定されている。
入庫予約盤22Cの正面付近の走路Rにはループコイル状の利用者検知部47Cが埋設されている。この利用者検知部47Cは、入庫予約盤22Cの正面に車両2が接近(停車)したことを検知し、入庫予約盤22CのLF送信アンテナ46Cにリモコン照合信号SDを送信させるトリガー信号を発信する。
図7は、リモコン送信機50の斜視図である。リモコン送信機50は、機械式駐車場設備100の利用者によって携帯され、車内からでも機械式駐車場設備100を動作させることが可能である。
リモコン送信機50には、その本体ケース51の片面に、第1釦52と、第2釦53と、第3釦54と、送信ランプ55とが設けられると共に、操作盤22の蓋34の施錠を解錠可能な機械式キー56が付属している。機械式キー56は、例えば本体ケース51の内部に抜き差し可能に内蔵され、図示しないロック釦を押すことによって本体ケース51から抜き取ることができる。この機械式キー56を操作盤22のキーシリンダ38aに差し込んで捻ることにより、施錠部38の施錠を手動で解錠し、操作盤22の蓋34を開けることができる。
以下の説明において、第1釦52、第2釦53、及び第3釦54は操作部であり、を総称して「釦」という。また、第1釦52は○釦ともいい、第2釦53は△釦ともいい、第3釦54は□釦ともいう。
操作盤22のRF受信アンテナ48がリモコン送信機50から送信されるリモコン信号SA,SB,SCを受信できる距離(検知範囲)は、例えば10m程度に設定されている。これにより、遠くに居る他の利用者のリモコン信号SA,SB,SCを無用に受信してしまうことが防止されると共に、入出庫する利用者が車両2に乗車したままでもリモコン信号SA,SB,SCを送信できるようになっている。
また、リモコン送信機50は、ユーザーの認証情報を記憶しているトランスポンダを備えている。トランスポンダは、電池の電力を使用することなく、操作盤22のトランスポンダリーダー36から発信される電磁波EMWを受信することにより自ら励磁電力を発生させて起動し、ユーザーの認証情報を無電源認証信号SEに変換して操作盤22に送信するように構成されている。
図8に示すように、機械式駐車装置1を利用する利用者には、当該利用者自身の固有の認証情報(ID)を記憶されたリモコン送信機50を貸与され、利用者が機械式駐車装置1を利用する時に携帯することが求められる。このリモコン送信機50は、例えばタグやキーホルダー状に形成され、車両2のキーと一緒に持ち歩いたり、鞄やバック等に入れたりして持ち運ぶものである。リモコン送信機50は、電池(釦型電池等)を内蔵されており、この電池から電力を供給されて、後述するように利用者認証や操作盤22の遠隔操作等を行う各種のリモコン信号SA,SB,SCを送信することができる。
図9は、機械式駐車場設備100の制御装置の全体概略構成を示すブロック図である。
主制御装置70は、機械式駐車場設備100の全体の制御を司る。
主制御装置70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
また、主制御装置70は、機械式駐車装置1を制御する立駐制御装置30と接続され、立駐制御装置30と各種情報の送受信を行う。また、主制御装置70は、機械式駐車場設備100に対する操作が利用者によって入力される操作盤である出庫予約盤22B及び入庫予約盤22Cや、各種情報を表示する出庫順番表示器49とも接続され、これらと各種情報の送受信を行う。
本第1実施形態では、立駐制御装置30が2基、出庫順番表示器49、出庫予約盤22B、入庫予約盤22Cを各々1台としているが、この数量に限定されるものではない。
そして、主制御装置70は、記憶部72、号機決定部74、入出庫指示部76、釦機能決定部78、及び表示指示部80を備える。
記憶部72は、種々のデータを記憶しており、利用者データベース(DB)に利用者のIDを記憶し、利用状態DBに利用者の車両2の状態(以下「車両状態」という。)を記憶し、入庫予約又は出庫予約の有無(以下「予約状態」という。)を記憶する。なお、車両状態とは、利用者の車両2が入庫されていない状態(以下「空車」という。)、入庫予約済みの車両がある状態(以下「入庫予約車両」という。)、及び車両2が入庫されている状態(以下「在棚車両」という。)の何れかである。
これら、車両状態及び予約状態は、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態を示し、利用者のIDと関連付けて記憶されている。
また、記憶部72は、機械式駐車装置1の状態として、パレット状態や扉状態も記憶している。パレット状態は、パレット18が乗入階7へ呼び出し中の状態、乗入階7に到着した状態、及びこの何れでも無い状態である。扉状態は、入出庫扉4aが開状態又は閉状態である。
号機決定部74は、出庫予約盤22Bを介して入力された出庫予約、又は入庫予約盤22Cを介して入力された入庫予約等の入出庫操作に基づいて、車両2を入庫させる機械式駐車装置1又は車両2を出庫させる機械式駐車装置1を決定する。
入出庫指示部76は、号機決定部74によって決定された機械式駐車装置1へ、パレット18を車両格納棚17から乗入階7へ呼び出す入出庫指示を出力する。
釦機能決定部78は、機械式駐車設備100(リモコン送信機50)の操作者に応じて、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定する釦機能割当処理を実行する。
なお、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の認証情報に基づいて、操作者が機械式駐車装置1へ自身で車両2を入出庫させる利用者であることを認識し、リモコン送信機50が利用者によって操作されることを設定する。そして、本第1実施形態に係る釦機能決定部78は、利用者による機械式駐車設備100の利用状態(運転状態)に基づいて、釦機能割当処理を実行する。すなわち、換言すると、釦機能決定部78は、操作者の種別に応じて、リモコン送信機50の操作部と機能との関係を決定する。
表示指示部80は、入力された入出庫操作等に基づいて、利用者が視認する画像表示部に表示させる情報を生成して出力する。本第1実施形態に係る画像表示部は、出庫順番表示器49、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B、入庫予約盤22Cのディスプレイ画面41C、入出庫口4の上部に設置されたディスプレイ61、及び操作盤22のディスプレイ画面41や操作画面35である。
また、表示指示部80は、釦機能決定部78によって決定された釦と機能との関係を示す画像(以下「釦メニュー」という。)を、利用者によるリモコン送信機50の操作場所に設置されている画像表示部に表示させる。
立駐制御装置30は、入出庫指示部76から入力された入出庫指示に基づいて、対応する機械式駐車装置1を動作させる。これに伴い、立駐制御装置30は、機械式駐車装置1に入出庫する利用者を示す利用者番号を利用者番号表示器60に表示させる。また、立駐制御装置30は、利用者が確認する画像をディスプレイ61に表示させる。
そして、立駐制御装置30は、操作盤22への利用者からのリモコン送信機50等を介した各種入力に応じて入出庫扉4aの開閉等の制御を行う。
ここで、主制御装置70による釦機能割当処理について図10を参照して説明する。
リモコン送信機50の○釦である第1釦52が操作されると、認証情報と共に第1釦52が操作されたことを示す釦情報がリモコン送信機50から送信される(S1)。
主制御装置70は、操作盤22、出庫予約盤22B、及び入庫予約盤22Cの何れかによって認証情報が受信されると(S2)、記憶部72に記憶されている利用者DBと認証情報とを照合し、認証情報が利用者DB内のIDと一致するか否かを判定する認証を行う(S3)。
なお、認証操作は、各トランスポンダリーダー36,36B,36Cにリモコン送信機50を接触させ、認証情報を送信することで行ってもよいし、タッチパネルとされている操作画面35やディスプレイ画面41B,41Cに、認証情報を示す認証情報を入力することで行ってもよい。
認証に成功した認証情報は、記憶部72に記憶される(S4)。また、表示指示部80が、認証に成功したことを示す表示を出庫予約盤22B又は入庫予約盤22Cに表示させると共に、釦機能決定部78が利用状態DBに基づいて、リモコン送信機50の釦と機能との関係を示す釦メニューを決定する(S5)。
上述したように、釦機能決定部78によって、リモコン送信機50の釦と機能との関係が、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態に基づいて決定される。すなわち、リモコン送信機50の釦に与えられる機能は、固定されているのではなく、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態に基づいて変化する。
機械式駐車場設備100の利用状態とは、利用状態DBに記憶されている内容に加え、利用者によるリモコン送信機50の操作場所、利用者の属性(マンションの住人又は来客)、車両2の種類(充電可否)等も含まれる。また、機能とは、入庫予約、出庫予約、扉の開、選択した機能の取り消し、及びパレット格納の延長等である。
従って、釦機能決定部78は、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態に応じて必要な機能をリモコン送信機50の釦に割り振ることとなる。
そして、表示指示部80は、決定された釦と機能との関係を示す画像である釦メニューを画像表示部に表示するように指示信号を出力(S6)し、これによって画像表示部は釦メニューを表示する(S7)。画像表示部は利用者によるリモコン送信機50の操作場所に各々設置されているので、利用者は画像表示部に表示された釦メニューを確認しながら、リモコン送信機50の△釦又は□釦を操作する(S8)。
なお、リモコン送信機50は、釦が操作される毎に、操作した釦を示す釦情報と共に認証情報を送信し、主制御装置70によって認証が行われる(S9)。すなわち、釦機能決定部78により決定される釦と機能との関係は利用者に応じたものであるため、釦を操作する毎に認証が行われることによって、実行される機能が他の利用者によって決定されることを防止できる。
そして、主制御装置70は、リモコン送信機50の釦に対する操作に応じた機能を実行する(S10)。表示指示部80は、実行結果を示す画像を画像表示部に表示するように指示信号を出力(S11)し、これによって画像表示部は実行結果を表示する(S12)。
このように、リモコン送信機50の釦に与えられる機能が固定されておらず、リモコン送信機50の釦と機能との関係が利用者による機械式駐車装置1の利用状態に基づいて決定、表示され、それを確認しながら利用者がリモコン送信機50を操作する。従って、本第1実施形態に係る機械式駐車場設備100によれば、釦の数が少ないリモコン送信機50であっても、より多い機能が利用者に選択可能とされる。
また、利用者によるモコン送信機50の操作場所は、出庫予約盤22B、入庫予約盤22C、及び操作盤22といったように、複数設けられており、画像表示部は操作場所毎に設置されている。そして、画像表示部に表示され釦メニューは、操作場所に応じて異なる。
すなわち、釦機能決定部78は、操作場所が車両2の入庫予約を行うための入庫予約盤22Cの前である場合、釦の機能として車両2の入庫に応じた機能を決定する。そして、これに応じた釦メニューが入庫予約盤22Cのディスプレイ画面41Cや入出庫口4の上部に設けられたディスプレイ61に表示される。また、釦機能決定部78は、操作場所が車両2の出庫予約を行うための出庫予約盤22Bの前である場合、釦の機能として車両2の出庫に応じた機能を決定する。そして、これに応じた釦メニューが出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41Bや出庫順番表示器49に表示される。
図11は、本第1実施形態に係る画像表示部に表示される釦メニューの一例である。
図11に示される「△」は第2釦53を示し、「□」が第3釦54を示し、その右横に各釦に割り当てられた機能が表示される。
図11(a)は、利用者の車両2が電気自動車、かつ入庫状態の場合であって、利用者が出庫予約盤22Bの前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図11(a)に示される釦メニューが表示されている場合に、第2釦53が操作(押圧)されると、出庫予約がされる。一方、第3釦54が操作(押圧)されると充電設定が行われる。
充電設定は、予め設定した時間帯において車両2へ充電を行うための設定であり、通常は「充電無し」とされている設定が「充電要」に変更される。すなわち、パレット18に載置された車両2と充電装置が接続されると共に充電設定が行われると、予め設定した時間帯となった場合に車両2に対して充電が行われる。なお、充電設定がされないと、車両2と充電装置が接続されても、車両2に対して充電は行われない。
図11(b)は、利用者が車両2の出庫予約をした場合であって、利用者が操作盤22の前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図11(b)に示される釦メニューが表示されている場合に、第2釦53が操作(押圧)されると、出庫予約が取り消される。一方、第3釦54が操作(押圧)されると入出庫扉4aが開かれる。
図11(c)は、利用者が車両2の出庫予約をした場合であって、利用者が出庫予約盤22Bの前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図11(c)に示される釦メニューが表示されている場合に、第2釦53が操作(押圧)されると、出庫予約が取り消される。一方、第3釦54が操作(押圧)されると格納延長がされる。
格納延長は、出庫予約が自動で取り消される所定時間(タイマー)を延長することである。例えば、出庫予約がされて実パレットが乗入階7に呼び出されても所定時間以内に出庫されない場合には実パレットが再び車両格納棚17に格納される。そして、乗入階7に呼び出された実パレットを格納するまでの所定時間を延長する機能が、「格納延長」である。
図11(d)は、利用者の車両2が出庫状態(空車状態)の場合であって、利用者が入庫予約盤22Cの前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図11(d)に示される釦メニューが表示されている場合に、第2釦53が操作(押圧)されると、入庫予約がされる。一方、第3釦54が操作(押圧)されると入場ゲート90が開かれる。
図12は、リモコン送信機50を用いて出庫予約を行う場合の処理の流れである。
まず、車両2を出庫する利用者が出庫予約盤22Bの前に到着する(S100)。
出庫予約盤22Bは、認証を促す表示をディスプレイ画面41Bに表示する(S200)。例えば、ディスプレイ画面41Bには、リモコン送信機50の第1釦52を押圧することを促す表示がされる。
利用者は、出庫予約盤22Bに対して認証操作を行う(S102)。
出庫予約盤22Bにおける認証が成功すると、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B及び出庫順番表示器49は、図11(a)に示される釦メニューを表示する(S202a、S300a)。
すなわち、釦機能決定部78は、利用者が出庫予約盤22Bに対して認証操作を行ったことで利用者によるリモコン送信機50の操作場所を特定し、記憶部72から利用者の車両状態を読み出すことで、△釦である第2釦53に出庫予約の機能を与え、□釦である第3釦54に充電要の機能を与える。
利用者が出庫予約盤22Bの前で△釦である第2釦53を操作(押圧)すると(S104)、出庫予約盤22Bは、出庫予約を受け付ける(S204)。なお、ディスプレイ画面41Bには「出庫予約中」の表示がされると共に、音声案内がされる。
出庫予約盤22Bが出庫予約を受け付けると、機械式駐車場設備100の主制御装置70が備える号機決定部74によって、車両2を出庫させる出庫号機が決定される(S600)。認証情報は、車両2が載置されている実パレットと紐付けされているため、認証情報に基づいて出庫号機が決定される。
また、号機決定部74は、出庫号機と共に、受け付けた出庫予約の予約順番(以下「出庫順番」という。)を決定する。
決定された出庫号機と出庫順番は、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41Bに表示される(S206)。
さらに、決定された出庫号機と出庫順番は、出庫順番表示器49に登録され、表示される(S302)。なお、出庫順番表示器49に表示される出庫順番として、出庫予約の早い順から昇順に利用者番号が表示される。
図13は、リモコン送信機50を用いて充電設定を行う場合の処理の流れを示す。なお、図13における図12と同一のステップについては図12と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。
利用者が出庫予約盤22Bの前で□釦である第3釦54を操作(押圧)すると、出庫予約盤22Bは、充電設定を受け付ける(S205)。これにより、機械式駐車装置1では、充電設定の変更がなされ(S601)、ディスプレイ画面41Bには、充電設定の変更結果が表示される(S207)。
図14は、リモコン送信機50を用いて出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す。なお、図14における図12と同一のステップについては図12と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。なお、図14の例では、すでに出庫予約が行われている。
出庫予約盤22Bにおける認証(S102)が成功すると、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B及び出庫順番表示器49は、図11(c)に示される釦メニューを表示する(S202b、S300b)。
すなわち、釦機能決定部78は、利用者が出庫予約盤22Bに対して認証操作を行ったことで利用者によるリモコン送信機50の操作場所を出庫予約盤22Bの前と特定し、記憶部72から利用者の車両状態が在棚車両であり、出庫予約が有ることを読み出すことで、△釦である第2釦53に出庫取消の機能を与え、□釦である第3釦54に格納延長の機能を与える。
利用者が出庫予約盤22Bの前で△釦である第2釦54を操作(押圧)すると(S106)、出庫予約盤22Bは、出庫取消を受け付ける(S208)。
出庫取消が受け付けられると、機械式駐車装置1は利用者の出庫を取り消す(S602)。また、出庫予約盤22Bは、記憶している該出庫予約を消去し(S209)、出庫順番表示器49も表示している出庫順番から該出庫予約を削除する(S303)。
図15は、リモコン送信機50を用いて乗入階7に呼び出された実パレットを格納するまでの時間を延長(以下「格納延長」という。)する場合の処理の流れを示す。なお、図15の例では、図12に示される出庫予約が既に行われており、図15における図12と同一のステップについては図12と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。
図12に示されるS600で車両2を出庫させる出庫号機が決定されると、主制御装置70が備える入出庫指示部76が、出庫予約の先頭に対応する出庫号機へ出庫指示を出力する。出庫指示を受け付けた機械式駐車装置1は、実パレットを車両格納棚17から乗入階7へ移動させる出庫起動を行い(S604)、乗入階7に実パレットが到着する(S606)。それと共に、乗入階7に到着した実パレットに対応する出庫予約が、出庫順番の先頭として出庫順番表示器49に表示される(S304)。
この間に、格納延長をしたい利用者は、認証操作を行う(S102)。釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B及び出庫順番表示器49は、図11(c)に示される釦メニューを表示する(S202c、S300c)。
すなわち、釦機能決定部78は、利用者が出庫予約盤22Bに対して認証操作を行ったことで利用者によるリモコン送信機50の操作場所を出庫予約盤22Bの前と特定し、記憶部72から利用者の車両状態及びパレット状態を読み出すことで、△釦である第2釦53に出庫取消の機能を与え、□釦である第3釦54に格納延長の機能を与える。
利用者が出庫予約盤22Bの前で□釦である第3釦54を操作(押圧)すると(S107)、出庫予約盤22Bは、格納延長を受け付ける(S210)。また、これに伴い機械式駐車装置1は、格納延長処理(S608)を行う。格納延長処理は、実パレットを格納するまでの時間を所定時間延長して、延長された時間が経過するまで実パレットを格納せずに待ち状態とする処理である。
出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41Bには実パレットを格納するまでの時間が延長して表示される(S212)。利用者は、格納延長がされている間に入出庫口4へ移動する(S108)。
一方、操作盤22のディスプレイ画面41には、利用者が入出庫扉4aを開くために、認証を促す表示がされる(S500)。利用者は入出庫口4の前に到着すると、操作盤22に対して認証操作を行う(S400)。
釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、操作盤22のディスプレイ画面41は、図11(b)に示される釦メニューを表示する(S502)。
すなわち、釦機能決定部78は、利用者が操作盤22に対して認証操作を行ったことで利用者によるリモコン送信機50の操作場所を操作盤22の前と特定し、記憶部72から利用者の車両状態、パレット状態、及び扉状態を読み出すことで、△釦である第2釦53に出庫取消の機能を与え、□釦である第3釦54に扉開の機能を与える。
利用者が操作盤22の前で□釦である第3釦54を操作(押圧)すると(S402)、機械式駐車装置1は、入出庫扉4aを開ける(S610)。そして、利用者は、乗入階7へ入り、車両2を出庫する(S404)。車両2が出庫されると、車両2を出庫させた利用者が入出庫扉4aのリモコン送信機50を用いて再度認証を行った後に操作盤22で入出庫扉4aの閉操作を行う。これにより、入出庫扉4aは閉まり(S612)、車両2の出庫が完了する。
図16は、リモコン送信機50を用いて入庫予約を行う場合の処理の流れである。
まず、車両2に搭乗した利用者が入庫予約盤22Cの前に到着する(S100’)。
入庫予約盤22Cは、認証を促す表示をディスプレイ画面41Cに表示する(S200’)。例えば、ディスプレイ画面41Cには、リモコン送信機50の第1釦52を押圧することを促す表示がされる。
利用者は、入庫予約盤22Cに対して認証操作を行う(S102’)。
入庫予約盤22Cにおける認証が成功すると、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、入庫予約盤22Cのディスプレイ画面41Cは、図11(d)に示される釦メニューを表示する(S202’d)。
すなわち、釦機能決定部78は、利用者が入庫予約盤22Cに対して認証操作を行ったことで利用者によるリモコン送信機50の操作場所を特定し、記憶部72から利用者の車両状態を読み出すことで、△釦である第2釦53に入庫予約の機能を与え、□釦である第3釦54に入場ゲート90を開く機能を与える。
利用者が入庫予約盤22Cの前で△釦である第2釦53を操作(押圧)すると(S104’)、入庫予約盤22Cは、入庫予約を受け付ける(S204’)。
入庫予約盤22Cが入庫予約を受け付けると、機械式駐車場設備100の主制御装置70が備える号機決定部74によって、車両2を入庫させる入庫号機が決定される(S614)。その後、入庫起動が行われる(S616)。
また、号機決定部74は、入庫号機と共に、受け付けた入庫予約の予約順番(以下「入庫順番」という。)を決定する。
決定された入庫号機と入庫順番は、入庫予約盤22Cのディスプレイ画面41Cに表示される(S206’)。
そして、入庫予約盤22Cは入場ゲート90を開く(S208’)と共に、決定された入庫号機と入庫順番は、入庫予約盤22Cに登録される(S210’)。入場ゲート90が開かれると、車両2は入庫する機械式駐車装置1へ移動する(S108’)。
以上説明したように、本第1実施形態に係るリモコン送信機50は、機械式駐車装置1へ自身で車両2を入出庫させる利用者によって携帯される。そして、主制御装置70が、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態に基づいて、リモコン送信機50の操作部である釦と機能との関係を決定し、決定した釦と機能との関係を示す画像である釦メニューを、利用者によるリモコン送信機50の操作場所に設置されている画像表示部に表示させる。
これにより、本第1実施形態に係る主制御装置70は、釦の数が少ないリモコン送信機50であっても、より多い機能が利用者に選択可能とする。換言すると、主制御装置70は、リモコン送信機50の汎用性を高めることができる。
なお、上記第1実施形態では、主制御装置70が釦機能決定部78を備える形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、出庫予約盤22B、入庫予約盤22C、操作盤22が各々釦機能決定部78を備え、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定する形態としてもよい。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、本第2実施形態に係る機械式駐車場設備100の各構成は、図1から図10に示す第1実施形態に係る機械式駐車場設備100の構成と同様であるので説明を省略する。
本第2実施形態では、使用頻度の低い機能がリモコン送信機50の釦に対する複数回の操作によって選択される。これにより、リモコン送信機50による機能選択に対する誤操作が防止される。
図17は、本第2実施形態に係る画像表示部に表示される釦メニューの一例である。なお、図17に示される機能において取消線が付加されている機能は、対応する釦を操作しても選択できない機能である。
図17(a1)は、利用者が車両2の出庫予約をした後に、利用者が出庫予約盤22Bの前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図17(a1)に示される釦メニューでは格納延長は選択できる一方、出庫取消は選択できない。しかし、○釦である第1釦52を所定時間(例えば2秒)以内に2回押圧することで、メニューが切り替えられ、図17(a2)に示されるように出庫取消が選択可能となる。図17(a2)の例では、格納延長の選択が不可となる。
このように、使用頻度の低い機能とされる出庫取消は、○釦を操作することで釦メニューを切り替え、その後△釦を操作することで選択される。
なお、○釦の操作を繰り返すことで、図17(a1)に示される釦メニューと図17(a2)に示される釦メニューとが切り替えられる。
また、図17(b1)は、利用者が車両2の出庫予約をした後に、利用者が操作盤22の前でリモコン送信機50を操作した場合に表示される釦メニューである。図17(b1)に示される釦メニューでは扉開は選択できる一方、出庫取消は選択できない。しかし、○釦である第1釦52を所定時間(例えば2秒)以内に2回押圧することで、メニューが切り替えられ、図17(b2)に示される釦メニューのように出庫取消が選択可能となる。図17(a2)の例では、扉開の選択が不可となる。
なお、図17の例では、選択できない機能に取消線が付加されているが、これは一例であり、選択できない機能の表示を薄くする、選択できない機能を表示しない等、他の表示がされてもよい。
図18は、リモコン送信機50を用いて出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す。なお、図18の例では、出庫予約が既に行われており、図18における図15と同一のステップについては図15と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。
利用者による出庫予約盤22Bに対する認証(S102)が成功すると、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B及び出庫順番表示器49は、図17(a1)に示される釦メニューを表示する(S220a1、S320a1)。
利用者が出庫予約盤22Bの前で○釦である第1釦52を所定時間内に2回操作(押圧)すると(S120)、出庫予約盤22Bのディスプレイ画面41B及び出庫順番表示器49は、図17(a2)に示される釦メニューを表示する(S220a2、S320a2)。
利用者が出庫予約盤22Bの前で△釦である第2釦53を操作(押圧)すると(S122)、出庫予約盤22Bは、出庫取消を受け付ける(S222)。
出庫取消が受け付けられると、機械式駐車装置1は乗入階7に到着した実パレットを再び格納し(S620)、出庫順番表示器49に表示される出庫順番の先頭が次の出庫予約に更新される(S322)。これにより、出庫予約盤22Bは出庫予約の取り消しが完了し(S224)、利用者は出庫予約盤22Bから立ち去る(S124)。
図19は、リモコン送信機50を用いて格納延長後に操作盤22で出庫予約の取り消しを行う場合の処理の流れを示す。なお、図19の例では、出庫予約が既に行われており、図19における図15及び図18と同一のステップについては図15及び図18と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。
格納延長を行った利用者は入出庫口4の前に到着すると、操作盤22に対して認証操作を行う(S400)。
次に、釦機能決定部78は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を決定し、操作盤22のディスプレイ画面41は、図17(b1)に示される釦メニューを表示する(S520a1)。そして、利用者が操作盤22の前で○釦である第1釦52を所定時間内に2回操作(押圧)すると(S420)、操作盤22のディスプレイ画面41は、図17(b2)に示される釦メニューを表示する(S520a2)。
利用者が操作盤22の前で△釦である第2釦53を操作(押圧)すると(S422)、機械式駐車装置1は乗入階7に到着した実パレットを再び格納し(S620)、利用者は操作盤22から立ち去る(S424)。
図20から図22は、釦と機能との関係を詳細に示した図である。
図20,21は、リモコン送信機50を操作する場所、車両状態、予約状態、及びパレット状態に応じた釦に与えられる機能を示した図である。なお、図20は、機械式駐車場設備100が入庫予約盤22C、出庫予約盤22B、及び操作盤22を備えている場合における釦と機能との関係を示す。図21は、機械式駐車場設備100が操作盤22のみを備えている場合における釦と機能との関係を示す。メニューレベルは、「1」が△釦又は□釦を操作するのみで実行される機能であり、「2」が釦に対して複数の操作(例えば○釦を操作してメニューの切り替え等)を要する使用頻度が相対的に低い機能である。
また、状態遷移は、図22に示される矢印(→)を示している。すなわち、状態遷移が「1→2」では、機械式駐車場設備100外に居た利用者が入庫予約をする場合である。一方、図22に示される矢印以外の状態遷移は起きない。
図20から図22に示されるように、リモコン送信機50の釦と機能との関係は、利用者による機械式駐車場設備100の利用状態に応じて変化する。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
本第3実施形態に係る立体駐車場とされた機械式駐車装置1は、例えば、商業施設等に設置されている。そして、本第3実施形態に係る操作者は、商業施設等に設置されている時間貸しの機械式駐車装置1へ他者(商業施設の利用者等)の車両2の入出庫を誘導しながら、機械式駐車装置1を操作する誘導者(以下「管理者」という。)である。すなわち、本第3実施形態に係る操作者の種別は、機械式駐車場設備100の管理者である。なお、本第3実施形態に係る機械式駐車装置1は、商業施設等に設置されているものに限らず、管理者によって操作されるものであればよく、マンション等に設置されている機械式駐車装置1であって、外来者用のパレット18が設けられているものでもよい。
本第3実施形態に係る機械式駐車場設備100の各構成は、図1に示す第1実施形態に係る機械式駐車場設備100の構成と同様であるので説明を省略する。
図23は、本第3実施形態に係る乗入階7を示す斜視透視図である。図23における図2と同一の構成部分については図2と同一の符号を付して、その説明を省略するものの、本第3実施形態に係る乗入階7には、図2に示される利用者番号表示器60が設けられていない。
図24は、第3実施形態に係る機械式駐車設備100の平面図である。
本第3実施形態に係る機械式駐車設備100は、道路102(公道)に面した待機場104の奥に1つの機械式駐車装置1を備える。管理者106は、機械式駐車装置1の前方である待機場104の道路側に位置(以下「道路側位置」という。)する。道路側位置の管理者106と操作盤22との距離は数m程度である。そして、利用者の車両2を入庫させる場合、管理者106は、入庫させる車両2(以下「入庫車両2A」という。)を待機場104及び機械式駐車装置1に誘導しつつ、機械式駐車装置1を操作する。
本第3実施形態に係る操作盤22の構成は、図3,4に示す第1実施形態に係る操作盤22の構成と同様であるので説明を省略する。なお、操作盤22が備えるLF送信アンテナ46から送信されるリモコン照合信号SDの最大到達距離は、操作盤22の直近に居る管理者の位置まで、例えば0.5〜1メートル程度に設定されている。
本第3実施形態に係るリモコン送信機50の構成は、図7に示す第1実施形態に係るリモコン送信機50の構成と同様であるので説明を省略する。すなわち、機械式駐車場設備100の管理者106は、第1,2実施形態で説明した機械式駐車場設備100の利用者と同じリモコン送信機50を携帯する。リモコン送信機50は、機械式駐車装置1と一対一の関係にある。すなわち、リモコン送信機50は、機械式駐車装置1毎に専用のものである。
なお、本第3実施形態に係る機械式駐車場設備100の利用者(管理者によって誘導される利用者)は、リモコン送信機50を携帯していない。
図25は、本第3実施形態に係る立駐制御装置30の全体概略構成を示すブロック図である。図25における図9と同一の構成部分については図9と同一の符号を付して、その説明を省略する。
立駐制御装置30は、記憶部72、入出庫指示部76、釦機能決定部78、及び表示指示部80を備える。
釦機能決定部78は、リモコン送信機50の認証情報に基づいて、操作者が機械式駐車装置1へ他者の車両2の入出庫を誘導しながら、機械式駐車装置1を操作する管理者106であることを認識し、リモコン送信機50が管理者106によって操作されることを設定する。そして、本第3実施形態に係る釦機能決定部78は、管理者106による機械式駐車設備100の運転状態に基づいて、釦機能割当処理を実行する。
機械式駐車装置1の運転状態とは、例えば、パレット18の呼び出しの有無やパレット18の乗入階7への到着の有無等である。また、機能とは、例えば、車種に応じたパレット18の呼び出し、パレット18の呼び出しの取り消し、及び乗入階7の入出庫扉4aを開く等である。このように、管理者106による機械式駐車装置1の運転状態に応じて必要な機能がリモコン送信機50の操作部である釦に割り振られることとなる。
そして、立駐制御装置30は、リモコン送信機50の操作部に対する操作に応じた機能を実行する。
このように、リモコン送信機50の操作部に与えられる機能が固定されておらず、リモコン送信機50の操作部と機能との関係が管理者106による機械式駐車装置1の運転状態に基づいて決定され、管理者106は、リモコン送信機50を操作盤22に向けて操作することで、遠隔地である道路側位置において、機械式駐車装置1を操作する。
また、表示指示部80は、釦機能決定部78によって決定された釦と機能との関係を示す画像である釦メニューや、機械式駐車装置1の動作状態を、管理者106が視認できる場所に設置されているディスプレイ61に表示させる。
次に、管理者106による入庫操作及び出庫操作の詳細について説明する。
図26は、リモコン送信機50を用いない管理者106による従来の入庫操作の流れを示す模式図である。
管理者106は、入庫車両2Aの車種を道路側位置で確認する(図26(a))。
次に管理者106は、操作盤22まで移動し、操作盤22を操作することで入庫車両2Aの車種に応じたパレット18を呼び出す(図26(b))。
次に管理者106は、道路側位置に戻り、道路102の通行者等を監視しながら、入庫車両2Aを待機場104へ誘導する(図26(c))。
次に管理者106は、操作盤22まで移動し、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを開く(図26(d))。
次に管理者106は、待機場104に位置する入庫車両2Aを機械式駐車装置1の乗入階7内へ誘導する(図26(e))。
次に管理者106は、乗入階7内に人が居ないこと等の安全確認を行い、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを閉じ、その後道路側位置へ戻る(図26(f))。
このように、リモコン送信機50を用いない入庫操作では、管理者106は、一回の入庫操作において道路側位置と操作盤22との間を最低2往復することとなる。
図27は、本第3実施形態に係るリモコン送信機50を用いた管理者106による入庫操作の処理の流れを示す図である。
入庫車両2Aが機械式駐車設備100前の道路102に到着すると(S800)、管理者106は道路側位置において入庫車両2Aの車種を確認する(S900)。このとき、操作盤22やディスプレイ61には、現在における入庫の実行数が車種毎に表示されている(S530)。入庫の実行数は、換言すると、車種毎の空棚数である。
管理者106は、道路側位置においてディスプレイ61を確認することで、入庫車両2Aの車種に対応するパレット18の呼び出しが可能であることを確認する(S902)。
次に、管理者106は、道路側位置において機械式駐車装置1の近辺及び待機場104の安全を確認すると、リモコン送信機50の○釦である第1釦52を操作(押圧)する(S904)。これにより、立駐制御装置30は、安全性が確認されたことを認識し、三色灯23を青点灯(S1000)から黄点灯(S1002)へ変化させる。そして、操作盤22及びディスプレイ61には、釦メニューが表示される(S532)。
図28(a)は、S532において操作盤22及びディスプレイ61に表示される釦メニューの一例である。図28(a)に示される釦メニューは、操作部である釦と、入庫させる車種に応じたパレット18の呼び出し機能との関係を示している。すなわち、△釦が操作されるとハイルーフに対応したパレット18を呼び出すこととなり、○釦が操作されるとミッドルーフに対応したパレット18を呼び出すこととなり、□釦が操作されると普通車に対応したパレット18を呼び出すこととなる。
なお、S904における○釦の操作がなされない限り、安全性が確認されたと立駐制御装置30は認識しないため、図28(a)に示される釦メニューは表示されず、管理者106はリモコン送信機50を用いてパレット18を呼び出すこともできない。
管理者106は、入庫車両2Aの車種に応じて呼び出すパレット18に応じた△釦、○釦、□釦の何れかを操作する(S906)。これに応じて、三色灯23は赤点灯する(S1004)。また、機械式駐車装置1は、S906におけるリモコン送信機50に対する操作に基づいて、入庫に用いる空パレット(以下「入庫パレット」ともいう。)を決定し(S630)する。操作盤22及びディスプレイ61には、現在の機械式駐車装置1の運転状態を示す表示として、「入庫呼び出し」が表示される(S534)。そして、入庫管制灯21は青点灯する(S1100)。
機械式駐車装置1は、S630で入庫パレットを決定すると、入庫起動を行い(S632)、入庫パレットを乗入階7へ到着させる(S634)。この入庫パレットが乗入階7に到着するまでの間に、管理者106は、道路側位置において入庫車両2を待機場104へ誘導し(S908)、入庫車両2Aは待機場へ移動する(S802)。また、入庫パレットが乗入階7に到着すると、三色灯23は赤点灯から青点灯へ変化し(S1006)、入庫管制灯21は青点灯から青点滅へ変化する(S1102)。
そして、管理者106は、道路側位置において機械式駐車装置1の近辺及び待機場104の安全を再び確認すると、リモコン送信機50の○釦である第1釦52を操作する(S910)。これにより、三色灯23は青点灯から黄点灯(S1008)へ変化する。そして、操作盤22及びディスプレイ61には、釦メニューが表示される(S536)。
図28(b)は、S536において操作盤22及びディスプレイ61に表示される釦メニューの一例である。図28(b)に示される釦メニューでは、□釦が操作されると入出庫扉4aが開かれ、△釦が操作されると入庫が取り消される。
なお、S910における○釦の操作がなされない限り、安全性が確認されたと立駐制御装置30は認識しないため、図28(b)に示される釦メニューは表示されず、管理者106はリモコン送信機50を用いて入出庫扉4aを開くことはできない。一方、入庫パレットを呼び出した後であれば、図28(b)に示される釦メニューが表示されなくても、リモコン送信機50には、△釦を操作することでパレット18の呼び出しを取り消す機能が与えられてもよい。
そして、管理者106は、道路側位置においてリモコン送信機50の□釦である第2釦53を操作する(S912)。これにより、三色灯23は、黄点灯から赤点灯へ変化し(S1010)、機械式駐車装置1は入出庫扉4aを開く(S636)。
入出庫扉4aが開かれると管理者106は、機械式駐車装置1の前まで移動し、入庫車両2Aを乗入階7へ誘導する(S914)。入庫車両2Aの入庫が完了(S804)すると、管理者106は、操作盤22の前へ移動しつつ、運転者である利用者の乗入階7からの退場を確認する(S916)。そして、管理者106は、操作盤22のディスプレイ画面41に表示される安全確認釦を操作した後に、ディスプレイ画面41に表示される入出庫扉4aの閉釦を操作する(S918)。これにより、機械式駐車装置1は、入出庫扉4aを閉め(S638)、一連の入庫操作が完了する。
図29は、第3実施形態に係るリモコン送信機50を用いた管理者106による入庫操作の流れを示す模式図である。
管理者106は、入庫車両2Aの車種を道路側位置で確認する(図29(a))。
次に管理者106は、道路側位置においてリモコン送信機50を操作することで、入庫車両2Aの車種に応じたパレット18を呼び出す(図29(b))。
次に管理者106は、道路側位置において道路102の通行者等を監視しながら、入庫車両2Aを待機場104へ誘導する(図29(c))。
次に管理者106は、道路側位置においてリモコン送信機50を操作することで、入出庫扉4aを開く(図29(d))。
次に管理者106は、待機場104に位置する入庫車両2Aを機械式駐車装置1の乗入階7内へ誘導する(図29(e))。
次に管理者106は、乗入階7内に人が居ないこと等の安全確認を行い、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを閉じ、その後道路側位置へ戻る(図29(f))。
このように、リモコン送信機50を用いた入庫操作では、管理者106は、一回の入庫操作において道路側位置と操作盤22との間を最低1往復するだけで済み、図26に示した従来の入庫操作に比べて往復回数が少なくて済みむので、入庫操作に要する時間が従来に比べて短くなる。
図30は、リモコン送信機50を用いない管理者106による従来の出庫操作の流れを示す模式図である。
管理者106は、出庫させる車両2(以下「出庫車両2B」という。)の運転者である出庫利用者108のパレット番号を確認する(図30(a))。
次に管理者106は、操作盤22まで移動し、操作盤22を操作することでパレット番号に対応する実パレットを呼び出す(図30(b))。
実パレットを乗入階7へ呼び出している間、管理者106は、道路側位置に戻り、入庫車両2Aの待機を依頼する(図30(c))。
実パレットが乗入階7へ到着すると管理者106は、操作盤22の前へ戻り、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを開く。これにより、出庫利用者108は、乗入階7に入り、入庫車両2Bに搭乗する(図30(d))。
次に管理者106は、出庫車両2Bを出庫させるための誘導を行い、乗入階7内の安全確認を行った後に、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを閉じる(図30(e))。
次に管理者106は、道路側位置に戻り、出庫車両2Bを待機場104から道路102へ移動するように誘導する(図30(f))。
図31は、本第3実施形態に係るリモコン送信機50を用いた管理者106による出庫操作の処理の流れを示す図である。
出庫利用者108が機械式駐車設備100に到着すると(S850)、管理者106はパレット番号の確認を行う(S950)。そして、管理者106は、操作盤22へ移動し、操作文22を操作することでパレット番号に対応する実パレットを呼び出す操作を行う(S952)。実パレットの呼び出し操作は、機械式駐車装置1の近辺及び待機場104の安全を確認した後に、操作盤22のディスプレイ画面41を介してパレット番号を入力し、ディスプレイ画面41に表示された起動釦を操作する。
機械式駐車装置1は、実パレットの呼び出し操作に基づいて、出庫させる実パレット(以下「出庫パレット」ともいう。)を決定する(S650)。操作盤22及びディスプレイ61には、現在の機械式駐車装置1の運転状態を示す表示として、「出庫呼び出し」が表示される(S550)。そして、入庫管制灯21は赤点灯する(S1150)。
機械式駐車装置1は、S650で出庫させる実パレットを決定すると、出庫起動を行い(S652)、出庫パレットを乗入階7へ到着させる(S654)。この出庫パレットが乗入階7に到着するまでの間、出庫利用者108は機械式駐車装置1の前で待機している(S852)。
出庫パレットが乗入階7に到着すると、三色灯23は青点灯し(S1050)、入庫管制灯21は赤点滅する(S1152)。そして、管理者106は、道路側位置において機械式駐車装置1の近辺及び待機場104の安全を再び確認すると、リモコン送信機50の○釦である第1釦52を操作する(S954)。これにより、三色灯23は青点灯から黄点灯(S1052)へ変化する。そして、操作盤22及びディスプレイ61には、図28(b)に示される釦メニューが表示される(S552)。
なお、S954における○釦の操作がなされない限り、安全性が確認されたと立駐制御装置30は認識しないため、図28(b)に示される釦メニューは表示されず、管理者106はリモコン送信機50を用いて入出庫扉4aを開くことはできない。一方、出庫パレットを呼び出した後であれば、図28(b)に示される釦メニューが表示されなくても、リモコン送信機50には、△釦を操作することで出庫パレットの呼び出しを取り消す機能が与えられてもよい。
そして、管理者106は、道路側位置においてリモコン送信機50の□釦である第2釦53を操作する(S956)。これにより、三色灯23は、黄点灯から赤点灯へ変化し(S1054)、機械式駐車装置1は入出庫扉4aを開く(S656)。
入出庫扉4aが開かれると管理者106は、機械式駐車装置1の前まで移動し、出庫利用者108を乗入階7内へ誘導する(S958)。そして、出庫利用者108は、乗入階7内の出庫車両2Bへ搭乗し(S854)、出庫車両2Bを出庫させる(S856)。管理者106は、操作盤22の前で出庫車両2Bの出庫を確認すると(S960)、操作盤22のディスプレイ画面41に表示される安全確認釦を操作した後に、ディスプレイ画面41に表示される入出庫扉4aの閉釦を操作する(S962)。これにより、機械式駐車装置1は、入出庫扉4aを閉め(S658)、一連の出庫操作が完了する。
図32は、リモコン送信機50を用いた管理者106による出庫操作の流れを示す模式図である。
管理者106は、出庫車両2Bの運転者である出庫利用者108のパレット番号を確認する(図32(a))。
次に管理者106は、操作盤22まで移動し、操作盤22を操作することでパレット番号に対応する実パレットを呼び出す(図32(b))。
実パレットを乗入階7へ呼び出している間、管理者106は、道路側位置に戻り、入庫車両2Aの待機を依頼する(図32(c))。
実パレットが乗入階7へ到着すると管理者106は、道路側位置においてリモコン送信機50を操作することで、入出庫扉4aを開く。これにより、出庫利用者108は、乗入階7に入り、入庫車両2Bに搭乗する(図32(d))。
次に管理者106は、出庫車両2Bを出庫させるための誘導を行い、乗入階7内の安全確認を行った後に、操作盤22を操作することで入出庫扉4aを閉じる(図32(e))。
次に管理者106は、道路側位置に戻り、出庫車両2Bを待機場104から道路102へ移動するように誘導する(図32(f))。
以上説明したように、本第3実施形態に係るリモコン送信機50は、機械式駐車装置1へ他者の車両2の入出庫を誘導しながら、機械式駐車装置1を操作する管理者106によって携帯される。そして、立駐制御装置30が、管理者106による機械式駐車装置1の運転状態に基づいて、リモコン送信機50の操作部と機能との関係を決定する。
これにより、本第3実施形態に係る立駐制御装置30は、釦の数が少ないリモコン送信機50であっても、より多い機能が管理者106に選択可能とする。
また、管理者106がリモコン送信機50を携帯し、遠隔地から機械式駐車装置1を操作するので、管理者106が操作盤22へ移動する回数を抑制し、パレット18の呼び出しに要する時間を短縮できる。
また、管理者106がリモコン送信機50を携帯し、機械式駐車装置1を操作するので、機械式駐車装置1の操作に不慣れな者が機械式駐車装置1を操作する可能性を抑制でき、安全性が向上する。
図33は、本第3実施形態に係る機械式駐車設備100の変形例である。
図33に示される機械式駐車設備100は、複数の機械式駐車設備100が横並びで配置され、管理者106は1名である。この変形例の場合、管理者106は、各々の機械式駐車装置1に応じた複数のリモコン送信機50を携帯する。すなわち、図33の例では、管理者106は、2つの機械式駐車装置1に応じた2つのリモコン送信機50を携帯する。このように、管理者106は、機械式駐車装置1が複数配置されていても、各々の機械式駐車装置1に対応するリモコン送信機50を用いて機械式駐車装置1を操作するので、操作盤22までの移動が少なくなり、管理者106の負担及び負担増に伴う誤操作が抑制される。
図34は、本第3実施形態に係る機械式駐車設備100の変形例である。
図34に示される機械式駐車装置1は、車両2の入口と出口が別々とされている。
図34に示される機械式駐車装置1の車両2の入庫側には、入庫扉4Bと入庫操作盤22Dが設けられる一方、車両2の出庫側には、出庫扉4Cと出庫操作盤22Eが設けられる。そして、入庫側には入庫側管理者106Aが配置され、出庫側には出庫側管理者106Bが配置されている。また、図34に示される機械式駐車設備100は、2つの機械式駐車装置1が横並びで配置されているので、入庫側管理者106Aと出庫側管理者106Bは、各々2つずつリモコン送信機50を携帯している。入庫側管理者106Aが携帯するリモコン送信機50は、入庫操作のみ可能とされ、出庫側管理者106Bが携帯するリモコン送信機50は、出庫操作のみ可能とされる。
図35は、本第3実施形態に係る機械式駐車設備100の変形例である。
図35に示される機械式駐車設備100は、料金精算機を兼ねた遠隔出庫操作盤22Fを備えている。機械式駐車設備100の出庫利用者108は、出庫する場合、遠隔出庫操作盤22Fで料金精算を行うことで記憶部72がパレット番号を判断して、実パレットを呼び出す。このため、管理者106は、図30で説明したように、出庫利用者108のパレット番号を操作盤22に入力する必要が無い。すなわち、管理者106は、道路側位置と操作盤22との間を最低1往復するだけで済む。なお、図34の例でも、管理者106は、2つの機械式駐車装置1に応じた2つのリモコン送信機50を携帯する。
図36は、リモコン送信機50の釦と機能との関係を示した状態遷移図である。
図24,33,34に示されるように、遠隔出庫操作盤22Fを備えず操作盤22のみを備える場合、入庫操作ではリモコン送信機50によって、No1からNo2(入庫予約)、No2からNo1(入庫取り消し)、No3からNo1(入庫取り消し)、No4からNo5(入出庫扉4aの開)、No4からNo1(入庫取り消し)という遷移が可能である。また、入庫操作では操作盤22によって、No5からNo6(入出庫扉4aの閉)という遷移が可能である。出庫操作では操作盤22によって、No6からNo7(出庫予約)、No7からNo6(出庫取り消し)、No8からNo6(出庫取り消し)、No10からNo1(入出庫扉4aの閉)という遷移が可能であり、リモコン送信機50によって、No9からNo6(出庫取り消し)、No9からNo10(入出庫扉4aの開)という遷移が可能である。
一方、図35に示されるように遠隔出庫操作盤22Fを備える場合、入庫操作は、遠隔出庫操作盤22Fを備えない場合と同じであるが、出庫操作では、遠隔出庫操作盤22Fでも、No6からNo7(出庫予約)という遷移が可能である。
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、上記各実施形態で説明した処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
1 機械式駐車装置
2 車両
4a 入出庫扉
7 乗入階
17 車両格納棚
18 パレット
22 操作盤
22B 出庫予約盤
22C 入庫予約盤
50 リモコン送信機
70 主制御装置
78 釦機能決定部
80 表示指示部
100 機械式駐車場設備

Claims (13)

  1. 機械式駐車装置の操作者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する機械式駐車装置の制御装置であって、
    前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の操作部と機能との関係を決定する機能決定手段を備える機械式駐車装置の制御装置。
  2. 前記操作者は、前記機械式駐車装置へ自身で車両を入出庫させる利用者であり、
    前記機能決定手段は、前記利用者による前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の前記操作部と機能との関係を決定し、
    前記機能決定手段によって決定された前記操作部と前記機能との関係を示す画像を、前記利用者による前記携帯型認証媒体の操作場所に設置されている表示手段に表示させる表示指示手段を備える請求項1記載の機械式駐車装置の制御装置。
  3. 前記携帯型認証媒体から発信される前記利用者固有の認証情報に基づいた認証が行われた後に、前記機能決定手段は、前記操作部と前記機能との関係を決定し、前記操作部が操作される毎に前記認証が行われる請求項2記載の機械式駐車装置の制御装置。
  4. 使用頻度の低い前記機能は、前記操作部に対する複数回の操作によって選択される請求項2又は請求項3記載の機械式駐車装置の制御装置。
  5. 前記利用者による前記携帯型認証媒体の操作場所は複数設けられており、前記表示手段は前記操作場所毎に設置され、
    前記表示手段に表示される前記画像は、前記操作場所に応じて異なる請求項2から請求項4の何れか1項記載の機械式駐車装置の制御装置。
  6. 前記機能決定手段は、前記操作場所が車両の入庫予約を行うための場所である場合、前記機能として前記車両の入庫に応じた機能を決定し、前記操作場所が車両の出庫予約を行うための場所である場合、前記機能として前記車両の出庫に応じた機能を決定する請求項5記載の機械式駐車装置の制御装置。
  7. 前記操作者は、前記機械式駐車装置へ他者の車両の入出庫を誘導しながら、前記機械式駐車装置を操作する誘導者であり、
    前記機能決定手段は、前記誘導者による前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の前記操作部と機能との関係を決定する請求項1記載の機械式駐車装置の制御装置。
  8. 前記機能決定手段は、前記操作部と、入庫させる車種に応じたパレットの呼び出し機能との関係を決定する請求項7記載の機械式駐車装置の制御装置。
  9. 前記機能決定手段は、前記パレットを呼び出した後に、前記操作部にパレットの呼び出しを取り消す機能を与える請求項8記載の機械式駐車装置の制御装置。
  10. 前記機能決定手段は、前記パレットが乗入部に到着した後に、前記操作部に該乗入部の扉を開く機能を与える請求項8又は請求項9記載の機械式駐車装置の制御装置。
  11. 前記機能決定手段によって決定された前記操作部と前記機能との関係を示す画像を、前記誘導者が視認できる場所に設置されている表示手段に表示させる表示指示手段を備える請求項8から請求項10の何れか1項記載の機械式駐車装置の制御装置。
  12. 操作者によって携帯され、操作部が操作されることで機械式駐車装置へ信号を発信する携帯認証媒体と、
    請求項1から請求項11の何れか1項に記載の制御装置と、
    を備える機械式駐車装置。
  13. 機械式駐車装置の操作者によって携帯される携帯型認証媒体への操作に応じて動作する機械式駐車装置の制御方法であって、
    前記機械式駐車装置の運転状態に基づいて、前記携帯型認証媒体の操作部と機能との関係を決定する機械式駐車装置の制御方法。
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