JP6358423B2 - 半導体の実装方法及び半導体部品の製造装置 - Google Patents

半導体の実装方法及び半導体部品の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体の実装方法及び半導体部品の製造方法に係り、更に詳細には、共晶反応と微細形状の応力集中部を利用する方法であって、接合された実装ダイボンド構造を提供する半導体の実装方法、及びこのような実装ダイボンド構造を有する半導体部品の製造装置に関する
最近の半導体装置、特に大電流密度の所謂ハイパワーモジュールと称するものでは、高温環境下での使用が要求されている。そのため、高温保持、熱サイクルといった高温耐久性に優れた接合部が強く望まれる。さらに、環境保全の観点からPbフリーの接合技術が必須となっている。
現状、実装ダイボンド構造の接合には、Sn−Ag−Cu系のはんだが産業上広く使われているが、200℃以上の高温環境下に接合部がさらされた場合、はんだの融点以下での使用可能温度が制限されるとともに、例えば電極がCuである接合部では、界面にCu−Snの脆い金属間化合物層が生成し、高温耐久性に乏しいことが知られている。
そのため、接合部の高温耐久性を確保するために、いろいろな試みがなされている。
例えば、金属ナノ粒子の活性な表面エネルギーを利用して、低温にて凝集、接合する低温接合工法が知られている。この接合工法を用いれば、凝集した後の接合界面はバルク金属となるため、優れた高温耐久性がもたらされる。
しかし、金属ナノ粒子として、Au、Agといった貴金属を用い、金属ナノ粒子表面に有機物を修飾したような構造をとるため、非常に高コストで、産業上利用するためには現実的ではない。また、粒子が凝集した構造かつ有機物が接合プロセス時にガス化、残存が生じ、接合部にはボイドが存在するため、継手強度のバラツキが大きい。
その他、Au系の組成を用いた高温はんだとして、Au−Ge系はんだ、Au−Sn系はんだが知られているが、これらも貴金属であるAuを用いた接合方法のため、非常に高コストとなるため、産業上利用するためには現実的ではない。
これらの問題点を解決する方法として、常温で安定な酸化膜を有する部材を含んだ接合を、大気中でしかもフラックスを用いることなく低加圧で接合することができ、被接合材や周辺への影響を最小限に抑えることができる低コストの接合方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この方法は、被接合材の接合面に形成されている酸化膜を破壊するための応力集中部を設け、共晶反応の起点となる酸化膜の破壊に必要な荷重を低減できる方法である。共晶反応と微細形状を利用することにより、低温、低加圧にて半導体チップの実装接合を実現するものであって、微細形状で接合面に応力を集中させ、接合時の加圧力を低下させることが可能となり、チップへの損傷を低減できる。
さらに低融点の共晶反応を利用すれば、低温で接合面Al表面の緻密で強固な酸化皮膜を除去してAlとAlのダイレクトな接合が可能となり、高温保持した場合にも脆い金属間化合物層やカーケンダルボイドを生成しないので、接合部の耐久性を向上し得る。
特公平3−66072号公報
上記特許文献1に記載の方法においては、接合部を加圧及び加熱して所定の温度に達すると、インサート材と母材が接触して共晶反応を起こし、この共晶融液が接合部近傍に満たされた状態で接合されることによって接合部の酸化を防止し、接合部の特性を確保している。
しかしながら、接合時間の経過とともに、この共晶融液が加圧と加熱により、接合部近傍から流出し排出されるため、特に接合時に重要となる微細形状突起の頂部が共晶融液から大気中に露出する場合があり、この結果、接合中に接合部の酸化が進行し、接合部の強度を低下させる場合がある。
また、かかる強度低下を防止するために、微細形状突起の頂部が共晶融液から露出しないよう、インサート材を十分に厚くすることも考えられるが、インサート材を厚くすると、インサート材のコストが上昇するという問題点がある。
また更には、余剰の共晶融液の残留物が微細形状突起の谷部に残留し、この結果、残留物の主成分であるZnが半導体の使用中に接合部近傍に拡散して、母材の特性を変化させる可能性が生じるという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接合部の酸化を防止し、少量のインサート材でも高い品質の接合が可能となる半導体の実装方法及び半導体部品の製造装置を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、接合加熱プロセス中は接合部が共晶融液に満たされた状態に保持しつつ接合を行ない、接合完了と同時又は直後に共晶融液の保持を解除、及び必要に応じて強制排出をすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の半導体の実装方法は、常温で安定な酸化膜を持つアルミニウム系材料で被覆された半導体とアルミニウム系材料からなる被接合材を、両者の接合面間に挿入されたアルミニウムと共晶反応を生じる材料で形成された箔との共晶反応を利用して酸化被膜の除去を促進するとともに、上記接合面に存在する酸化膜を破壊する応力集中部を設けて、ダイレクト接合する半導体の実装方法である。
接合中は上記共晶反応により生じた共晶融液を、上記接合部が上記共晶融液に満たされるよう保持し、所定時間経過後に、その共晶融液の保持を解除することを特徴とする。
また、本発明の半導体部品の製造装置は、常温で安定な酸化膜を持つアルミニウム系材料で被覆された半導体とアルミニウム系材料からなる被接合材との接合を、これらの接合面間に共晶反応を誘起し、酸化被膜の除去を促進させるための箔を介在させるとともに、上記酸化膜を破壊する応力集中部を設けて、これらを加熱、加圧することによりダイレクト接合する半導体部品の製造装置である。
上記半導体と箔と被接合材を含む接合部を個々に又は全部加圧する加圧手段と、この上記接合部近傍を所定の温度に加熱する加熱手段と、上記共晶反応により生じた共晶融液を上記接合部近傍に、上記接合部が上記共晶融液に満たされるよう保持する保持手段と、所定時間経過後にこの共晶融液の保持を解除する解除手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、接合加熱プロセス中は接合部が共晶融液に満たされた状態に保持しつつ接合を行ない、接合完了と同時又は直後に共晶融液の保持を解除することとしたため、接合部の酸化を防止し、少量のインサート材でも高い品質の接合が可能となる半導体の実装方法及び半導体部品の製造装置を提供することができる。
本発明の半導体の実装方法によれば、インサート材の厚さが薄くても、加熱溶融した共晶融液中で接合が実施され、接合部が大気と遮断され、接合中の全域にわたり接合部の酸化が防止できるため、高品質な実装接合を、安価に実現することができる。
また、本発明の実装方法において、共晶融液の保持と解除を半導体チップの周囲を取り囲むように形成された堰により行なうとともに、その可動を当該接合で行う加圧処理の加圧ストローク内で実施すれば、特別な専用の可動装置を付加することなく簡単な構成で安価に確実な作動を実現することができる。
更に、本発明の実装方法において、共晶融液の保持の解除とともに、共晶融液を強制的に排出すれば、微細形状の谷部への共晶融液成分の残留量を抑制でき、高温での使用中にこれらの拡散による母材の特性変化の可能性を低減できる。
更にまた、この実装方法において、共晶融液の強制的排出を、加熱した気体の噴射により実施すれば、容易に確実に残留物の量を低減することができる。
また、この実装方法において、上記気体を噴射する方向が、上記応力集中部として形成された微細溝の方向と略平行であれば、より確実に残留物の排出が可能になる。
更に、この実装方法において、上記被接合材として金属電極、上記半導体として半導体チップを用い、この金属電極に複数の半導体チップを接合するに際し、上記金属電極と上記半導体チップとの接合点を任意に選択して接合することにすれば、実装の工程設計や装置設計の自由度が向上する。
本発明の半導体部品の製造装置によれば、インサート材の厚さが薄くても、加熱溶融した共晶融液中で接合が実施され、接合部が大気と遮断され、接合中の全域にわたり接合部の酸化が防止できるため、高品質な接合を安価に実現することができる。
また、本発明の半導体部品の製造装置において、保持手段と解除手段を半導体チップの周囲を取り囲むように形成された堰とし、この堰を上記加圧手段を用いることにより可動させれば、特別な専用の可動装置を付加することなく、簡単な構成で安価に確実な作動を実現できる半導体の製造装置とすることができる。
更に、この半導体部品の製造装置において、共晶融液を強制的に排出する強制排出手段を設ければ、微細形状の谷部への共晶融液成分の残留量を抑制でき、高温での使用中に、これらの拡散による母材の特性変化の可能性を低減できる。
更にまた、この製造装置において、強制排出手段が気体噴射及び気体吸引の少なくとも一方の機能を有するようにすれば、容易に確実に残留物の量を低減することができる。
また、この製造装置において、上記保持手段の作動を接合部近傍の温度が遅くとも共晶温度に達する前に完了させ、かつ解除手段及び強制排出手段の作動を接合部近傍の温度が共晶温度を下回る前に作動を完了させる接合シーケンスに従って作動させれば、より確実に共晶融液を保持したまま接合を行なうとともに、接合後にはこの共晶融液を可能な限り排出することができる。
更に、この製造装置においては、被接合材を金属電極とし、且つ半導体を半導体チップとし、金属電極に複数の半導体チップを共晶反応と応力集中部を用いて接合する構成とし、金属電極と半導体チップとの接合点を任意に選択して接合を実施できるようにすることができる。
これにより、共晶接合と組み合せることで、繰り返し接合温度までの熱履歴を受けることも可能となるため、任意の接合点を選択的に同時に接合でき、工程設計や装置設計の自由度が大幅に向上するため、製造装置の構成や製造装置のスペースを簡素化できる。
本発明の半導体部品の製造装置の一実施形態を示す概略断面図である。 図1のA部を拡大して表示した断面図である。 本発明の他の実施形態を示し、図2と同様の接合部近傍の断面図である。 本発明の他の実施形態を示し、接合部近傍を示す平面図である。 本発明の実装方法や製造装置の作動条件を、時間を横軸にとって表したシーケンス図である。 従来例と本発明の実装方法の接合強度を比較評価した結果を示すグラフである。 半導体チップを従来の接合方法により接合して成る半導体部品の構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実装方法を説明する前に、比較として上記特許文献1に記載された従来技術の構成と問題点を説明する。
図7は半導体チップを従来の接合方法により接合して成る半導体部品の構造を示す概略断面図であり、図7aは接合前、図7bは接合中の状態を示した断面図である。
図7aにおいて、アルミニウム系金属から成る材料、例えばアルミニウム合金材51と、その接合面側の最表面がアルミニウム系材料を被覆した半導体チップ52との間には、Zn−Al−Cu合金箔からなるインサート材50が挟まれた状態で重ねられている。
この際、アルミニウム合金材51の表面には微細形状51aが形成され、さらにその表面(接合面)にはAlを主成分とする酸化皮膜が生成している。同様に、半導体チップ52の接合面に被覆されたアルミニウム系材料にも、酸化皮膜が形成されている。
この状態から図7bのように、圧力を加えながら昇温すると、微細形状51aにより応力が集中し、酸化皮膜が破壊される。また、母材であるアルミニウムと共晶反応を生じる材料で構成されたインサート材50により、アルミニウム表面の酸化皮膜の除去が促進され、共晶融液53とともに、接合部周囲に排出される。
その結果、アルミニウムの新生面が露出し、アルミニウム同士のダイレクト接合が達成され、良好な接合継手が得られる。
ところがこの際、接合過程の初期に共晶融液53が接合界面から溶融し流出すると、接合中に微細形状の山部51bが大気中にさらされやすくなり、接合部に酸化が生じ、この結果、接合部の機械的特性を低下させる場合がある。
これを防ぐためには、微細形状の山部51bが露出しないようにインサート材50の厚さを充分に厚くする方法があるが、大幅なコストアップとなったり、今度は共晶反応物が微細形状の谷部に残留する可能性が高くなり、高温で使用中にこの残留物の主成分であるZnがAl中に拡散し、アルミニウム材の特性(伸び低下、耐力増加)を低下させる場合があった。
本発明はこのような従来技術の問題点を、確実にしかも安価に解決できる半導体の実装方法及び半導体部品の製造装置を提供するものである。
以下に,本発明の実施の形態ついて、詳細かつ具体的に説明する。
図1に、本発明の半導体部品の製造装置の一実施形態の概略断面図を示す。図1において、冷却器4の上に絶縁基板2が接合されているが、本実施形態では、その上面に配線金属5を張り付けた絶縁基板2の上に、本発明の実装方法と製造装置を適用し、インサート材3を介して半導体チップ1を接合するものである。
まず半導体部品の製造装置の構成を説明する。
ベース板13から立ち上がる複数のガイドピン17により、スライド14が複数のガイドブッシュ15を介して、上下に摺動自在に支持されている。スライド14は駆動モータ20と駆動機構21により、上下自在に移動可能で、かつ任意の位置で停止させることができる。
スライド14には、複数の弾性体16を介して、断熱材料により形成された圧子18とスライドピン19が上下に摺動自在に支持されている。圧子18の底面形状は、半導体チップとほぼ等形状をなしており、弾性体16の反力により半導体チップ1に所定の加圧力を作用させることができる。
一方、ベース板13上には断熱板12を介してヒータプレート11が設置され、このヒータプレート11上に、上述した冷却器4に接合され、上面に配線金属5が張り付けられた絶縁基板2と、インサート材3と、半導体チップ1がセットされている。
ヒータプレート11は電気ヒータを内蔵しており、接合部近傍を接合可能温度まで加熱することができる。スライド14からは、半導体チップ1の外周を囲うように複数の堰10が設けられ、スライド14と一体に上下に摺動自在に支持されている。
なお、22は遮熱板であり、外部への熱の拡散を防止し、加熱効率を高めるために有効である。
本実施例では、一例として3個の半導体チップ1を同時に、配線金属5に接合できる装置の構成を示した。
次に作用を説明する。
まず、スライド14を上死点に上昇させた状態で、ヒータプレート11上に、冷却器4に接合され上面に配線金属5が張り付けられた絶縁基板2と、インサート材3と、半導体チップ1をセットし、ヒータプレート11を加熱する。所定の温度に達したら、スライド14を下降させ、弾性体16の反力により所定の加圧力(ここでは5MPaとなるように弾性体のバネ定数を決定した)で半導体チップを加圧する。
この際、スライド14と一体に上下に摺動可能に形成された堰10が、図2に示すように、堰10の先端と配線金属5の距離(B)が0.05〜0.2mmとなる位置を下死点となるよう設定する。距離(B)の寸法は、半導体に荷重がかからないで、かつ共晶融液6の保持が可能な寸法に設定している。
ここで、図2は、図1のA部を拡大して表示した断面図である。
圧子18により加圧され、ヒータプレート11からの熱伝達により加熱された半導体チップ1の接合部近傍が共晶温度(ここでは約380℃)以上に達すると、配線金属5であるアルミニウムと、その接合面側の最表面がアルミニウム系材料で被覆された半導体チップ1との間では、両者に挟まれた状態で重ねられたZn−Al−Cu合金箔からなるインサート材3のAl、Zn、Cuにより共晶反応が生じる。
この際、配線金属5の表面には、微細形状5aが形成されているので、この微細形状5aにより応力が集中して酸化皮膜が破壊され、共晶融液6とともに、接合部周囲に排出される。
またこの際、堰10が半導体チップ1の外周を囲むように形成されているため、共晶融液6は流れ出さず、接合に要する時間(ここでは約1分)の間、接合部近傍に保持されて留まり、接合部が共晶融液6に満たされたまま接合が進行するため、常に外気から遮断された状態で接合が完了する。
接合が完了すると、スライド14が上昇するに従い、堰10も上昇するため、共晶融液6の保持は解除され、一気に接合部から流れ出ることにより排出される。
この際、円滑な排出を行なうためには、接合部近傍の温度が、共晶温度を下回らないうちに、つまり液体状態にあるうちに、加圧を解除する必要がある。
以上のように作動することにより、接合に際し接合部が酸化することのない良好な接合継手が得られる。
図3は、本発明の他の実施形態を示すものであり、図2と同様、接合部近傍の断面図であるが、図2とは90度反転した方向、つまり微細形状5aの溝の延在方向と平行方向から見た断面図である。
図3において、圧子18により半導体チップ1が加圧される。配線金属5の表面には、微細形状5aが形成されているが、堰10の形状は図2に示すものと同様である。
図3に示すように、本実施形態は、接合部近傍に共晶融液6を強制的に排出する強制排出手段を設けた例である。
強制排出手段としては、微細形状溝の延在方向と平行に、その一方に、空気又は不活性ガスなどの気体26を噴射する噴射装置25を形成し、その他方には、これらを吸引する吸引装置27を設置している。
接合が完了し、スライド14の上昇に伴って堰10が上昇し始めると略同時(同時又は直後)に、噴射装置25から所定の温度に加温された気体26を噴射するとともに、吸引装置27でこれらの共晶融液6や気体26を吸引することによって、接合部の特に微細形状5aの谷部に残留する共晶反応物の量を低減できるため、使用中にZnがアルミニウム中に拡散し、アルミニウムの材料特性を変化させる可能性を低減させることができる。
噴射する気体は、不活性ガスであるNやHe、Ar等を用いてもよいが、接合が完了してから噴射するため、不活性ガスでなくても接合部が酸化することはないので、圧縮空気を用いることもできる。共晶融液を液体状態で排出させるためには、気体は約400℃程度に加熱しておく必要がある。
なお、強制排出手段としての噴射装置25と吸引装置27は、少なくともどちらか一方でもその目的を果たすことが可能である。
図4に本発明の更に他の実施形態を示す。
図4は、本発明に係る実装方法と装置により、その上面に配線金属5を張り付けた絶縁基板2の上に、インサート材3を介して半導体チップ1を実装接合したパワーモジュールの平面図であり、半導体チップ1が12個実装されている。
ここで、図1に示す装置によって3個ずつ半導体チップ1を実装する場合、一例として図4aに示すように、まず半導体チップ1aの3個を接合し、次いで、半導体チップ1bの3個を、と一列ごとに接合してもよいが、図4bのように、まず半導体チップ1cの3個を接合し、続いて半導体チップ1dの3個を、と千鳥方向(千鳥掛け状)に接合してもよい。
このような接合態様が可能な理由は、本発明が共晶反応を利用したアルミニウム同士のダイレクト接合であるため、一旦接合された接合部近傍を再度共晶反応温度まで加熱しても、接合部には何ら悪影響が及ばないからであり、従来のはんだ接合に比べて大きな利点である。
従って、本発明によれば、図4a又は図4bに示すように、多点同時に接合が可能であるとともに、図1の装置構成において、圧子18、弾性体16、スライドピン19を自由に組み替えることで、任意の接合点(接合部位)を自由に選択することが可能となり、工程設計や装置設計の自由度を飛躍的に向上させることができる。
なお、上述の実施形態では、半導体チップと、その上面に配線金属が張り付けられた絶縁基板との接合に本発明を適用した例を示したが、接合部はこれに限定されるものではなく、半導体チップとバスバー電極との接合や、配線金属がその下面に張り付けられた絶縁基板と冷却器との接合等にも、同様に広く適用できることは言うまでもない。
図5は、本発明の実装方法や製造装置の作動条件を、時間を横軸にとって表したシーケンス図である。図5により、図1に示す半導体の製造装置における作動条件を説明する。
まず、スライド14を下降させ、堰10の先端と配線金属5の距離(B)が0.05〜0.2mmとなる位置を下死点として停止させる。この時、半導体チップには、弾性体16により所定の加圧力(5MPa)が作用する。次にヒータープレート11により接合部近傍が共晶温度(約380℃)に達してから、接合時間1分保持する。1分経過後、時間t1にてスライド14の上昇指令を出し、加圧力と共晶融液の保持が解除されてから、時間t2にて加熱を止め、冷却過程に入る。更に時間t1にて、強制排出手段としての噴射装置25と吸引装置27の作動を開始させ、所定時間後これらを停止させ、接合が完了する。
なお、冷却については、適宜ガスを吹き付けるなどにより、冷却速度を制御できる。また、本実施形態では、加圧後に加熱を行った例を示したが、これに限定されるものではなく、適宜選択できるものである。
図6に、図7に示す従来例と本発明の実装(接合)方法により、インサート材の厚さを変えた接合試験片を製作し、せん断試験により接合強度を比較評価した結果を示す。
従来例では、高い接合強度を得るにはインサート材である共晶箔の厚さが100μm程度必要であったが、本発明例では、約50μmと厚さを半減させても接合部の酸化が抑制され、同等以上の接合強度が得られた。
なお、上記の接合強度試験は以下の条件で行なった。、
供試材料として、純アルミニウムを張り合わせたセラミック製の絶縁基板上に、半導体チップを接合し、半導体チップを引き剥がすせん断強度を比較評価した。
半導体チップはSiのダイオードを用いた。半導体チップの裏面(接合面側)は密着向上層はTi(膜厚さ:0.5μm)、バリヤー層はNi(膜厚さ:1μm)とし、更にAlで最表層を被覆した。微細形状は絶縁基板上のアルミニウムに、ピッチ100μm、高さ100μm、アスペクト比1.0の三角形溝の周期構造を加工した。共晶反応を生じるインサート材は組成がZn−Al−Cu合金を用い、厚さを、25μm、50μm、100μm、200μmと変化させて接合した。
接合条件は、大気中において加圧力5MPa、接合温度400℃、接合時間1分で、従来の接合方法と、本発明の実装方法で接合を行った。
以上、本発明を若干の実施形態によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、図1に示す実施例では、一例として、堰と一体に摺動可能に駆動されるスライドの駆動手段がモータによる駆動機構であるものを示したが、これに限定される必要はなく、油圧、空圧及び液圧などによる駆動手段や、リニアモータによる摺動機構、カム機構などでも同様に適用できる。また、加熱手段として電気ヒータを用いた例を示したが、この加熱手段についてもこれに限定されるものではなく、赤外線加熱、高周波加熱及びホットプレートによる加熱等、種々の加熱手段が選択可能である。
1 半導体チップ
2 絶縁基板
3 インサート材
5 配線金属
6 共晶融液
10 堰
16 弾性体
18 圧子
25 噴射装置
27 吸引装置

Claims (12)

  1. 常温で安定な酸化膜を持つアルミニウム系材料で被覆された半導体とアルミニウム系材料からなる被接合材を、両者の接合面間に挿入されたアルミニウムと共晶反応を生じる材料で形成された箔との共晶反応を利用して酸化被膜の除去を促進するとともに、上記接合面に存在する酸化膜を破壊する応力集中部を設けて、ダイレクト接合する半導体の実装方法において、
    接合中は上記共晶反応により生じた共晶融液を、上記接合部が上記共晶融液に満たされるよう保持し、所定時間経過後に、その共晶融液の保持を解除することを特徴とする半導体の実装方法。
  2. 上記共晶融液の保持と解除を上記半導体の周囲を取り囲むように形成された堰により行なうとともに、その可動を当該接合で行う加圧処理の加圧ストローク内で実施することを特徴とする請求項1に記載の半導体の実装方法。
  3. 上記共晶融液の保持の解除とともに、この共晶融液を強制的に排出することを特徴とする請求項2に記載の半導体の実装方法。
  4. 上記共晶融液の強制的排出を、加熱した気体の噴射により実施することを特徴とする請求項3に記載の半導体の実装方法。
  5. 上記気体を噴射する方向が、上記応力集中部として形成された微細溝の延在方向と略平行であることを特徴とする請求項4に記載の半導体の実装方法。
  6. 上記被接合材として金属電極、上記半導体として半導体チップを用い、この金属電極に複数の半導体チップを接合するに際し、上記金属電極と上記半導体チップとの接合点を任意に選択して接合することを特徴とする請求項1に記載の半導体の接合方法。
  7. 常温で安定な酸化膜を持つアルミニウム系材料で被覆された半導体とアルミニウム系材料からなる被接合材との接合を、これらの接合面間に共晶反応を誘起し、酸化被膜の除去を促進させるための箔を介在させるとともに、上記酸化膜を破壊する応力集中部を設けて、これらを加熱、加圧することによりダイレクト接合する半導体部品の製造装置において、
    上記半導体と箔と被接合材を含む接合部を個々に又は全部加圧する加圧手段と、この上記接合部近傍を所定の温度に加熱する加熱手段と、上記共晶反応により生じた共晶融液を上記接合部近傍に、上記接合部が上記共晶融液に満たされるよう保持する保持手段と、所定時間経過後にこの共晶融液の保持を解除する解除手段と、を備えることを特徴とする半導体部品の製造装置。
  8. 上記保持手段と解除手段が上記半導体の周囲を取り囲むように形成された堰であり、この堰が上記加圧手段によって可動であることを特徴とする請求項に記載の半導体部品の製造装置。
  9. 上記共晶融液を強制的に排出する強制排出手段を有することを特徴とする請求項8に記載の半導体部品の製造装置。
  10. 上記強制排出手段が、気体噴射及び気体吸引の少なくとも一方の機能を有することを特徴とする請求項9に記載の半導体部品の製造装置。
  11. 上記保持手段の作動が、上記接合部近傍の温度が遅くとも共晶温度に達する前に完了し、且つ上記解除手段及び強制排出手段の作動が、上記接合部近傍の温度が共晶温度を下回る前に完了する接合シーケンスに従って作動することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体部品の製造装置。
  12. 上記被接合材が金属電極であり、且つ上記半導体が半導体チップであり、
    上記金属電極に複数の半導体チップを、上記共晶反応と応力集中部を用いて接合する装置であって、
    上記金属電極と上記半導体チップとの接合点を任意に選択して接合を実施できることを特徴とする請求項7に記載の半導体部品の製造装置。
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