JP6355402B2 - 固体撮像装置及びカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像装置及びカメラに関する。
固体撮像装置は、複数の画素が配列された画素アレイを備える。各画素は、光電変換部と、フローティングディフュージョンと、光電変換部からフローティングディフュージョンに電荷を転送する転送トランジスタと、を有する。フローティングディフュージョンに電荷が転送されると、フローティングディフュージョンの電位が変動する。固体撮像装置は、該電位変動に基づく信号を画素信号として出力する。
特開2011−60815号公報
ところで、固体撮像装置には、撮像画素の他、焦点検出画素が配された画素アレイを備えるものもあり、焦点検出画素からの画素信号に基づいて位相差検出法にしたがう焦点検出を行うことができる。具体的には、複数の一対の焦点検出画素のそれぞれの一方からの画素信号と、他方からの画素信号とに基づいて焦点検出を行う。各焦点検出画素では瞳分割が行われる。そのため、焦点検出画素で検知される光量は、撮像画素で検知される光量に対して小さい。
本発明は、撮像画素と焦点検出画素とを備える固体撮像装置の焦点検出精度の向上に有利な技術を提供することを目的とする。
本発明の一つの側面は固体撮像装置にかかり、前記固体撮像装置は、半導体基板に配列された複数の画素を備える固体撮像装置であって、各画素は、前記半導体基板に形成された光電変換部と、前記光電変換部で生じた電荷が転送されるフローティングディフュージョン領域とを有し、前記固体撮像装置は、前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力する第1の増幅トランジスタおよび第2の増幅トランジスタを更に備えており、前記複数の画素は、複数の撮像画素と複数の焦点検出画素とを含み、前記複数の撮像画素は、前記フローティングディフュージョン領域が電気的に相互接続された画素数が第1個数の撮像画素を含み、前記複数の焦点検出画素は、前記フローティングディフュージョン領域が電気的に相互接続された画素数が前記第1個数より少ない第2個数の焦点検出画素を含み、前記第1の増幅トランジスタ、前記第1個数の前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力し、前記第2の増幅トランジスタ前記第2個数の前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、撮像画素と焦点検出画素とを備える固体撮像装置の焦点検出精度の向上に有利である。
固体撮像装置の全体構成例および画素の構成例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。 画素アレイの回路構成例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。 画素アレイの上面レイアウトの例を説明するための図。
(第1実施形態)
図1〜2を参照しながら、第1実施形態の固体撮像装置IA(以下、「装置IA」という。)を説明する。
図1(a)は、装置IAの全体構成例を説明するためのシステムブロック図である。装置IAは、画素アレイAPXと、駆動部UDと、読出部URと、タイミングジェネレータTGとを具備する。画素アレイAPXは、例えば、シリコン基板等の半導体基板(以下、単に「基板」という)上に複数の画素PXが配列されて構成される。駆動部UDは、画素アレイAPXの各画素PXを駆動する。例えば、駆動部UDは、垂直走査回路を有しており、駆動信号ないし制御信号を各画素PXに供給して、各画素PXを行単位で駆動する。
読出部URは、駆動部UDにより駆動された各画素PXの信号(画素信号)を読み出す。例えば、読出部URは、信号増幅回路、水平走査回路、マルチプレクサ等を有しており、これらを制御することによって、画素アレイAPXの各列の画素PXから信号を順に読み出す。読出部URは、AD変換部をさらに有していてもよく、各画素PXの信号は、例えば、デジタルデータdsとして外部に出力される。画像データは、各画素PXの信号に基づいて形成される。
タイミングジェネレータTGは、外部からのクロック信号に基づいて、駆動部UDおよび読出部URに、各画素PXから信号を読み出すための制御信号を供給する。
図1(b)は、画素PXの回路構成例を示している。画素PXは、1つのセンサとして機能する。画素PXは、例えば、フォトダイオード等の光電変換部PD、フローティングディフュージョンFD、転送トランジスタTTX、増幅トランジスタTSF、選択トランジスタTSEL、及びリセットトランジスタTRES、を含む。
フローティングディフュージョンFDは、その電位がフローティング(浮遊状態)になるよう構成されたノードである。フローティングディフュージョンFDは、フローティングディフュージョン領域を含む。フローティングディフュージョン領域は、その電位がフローティングになるように基板に形成された半導体領域である。フローティングディフュージョン領域は、例えば、信号電荷として電子が用いられる場合には、N型の不純物(ドナー)を注入することによって形成される。フローティングディフュージョンFDは、フローティングディフュージョン領域と基板との間に形成されたPN接合による接合容量を有する。
転送トランジスタTTXは、制御信号TXをゲート端子で受ける。制御信号TXに基づいて転送トランジスタTTXが導通状態になると、光電変換部PDで発生し蓄積された電荷が、転送トランジスタTTXを介してフローティングディフュージョンFDに転送される。
増幅トランジスタTSFは、光電変換部PDで生じた電荷に基づく信号を出力する。例えば、増幅トランジスタTSFは、ソースフォロワ動作を行う。増幅トランジスタTSFのゲート端子がフローティングディフュージョンFDに電気的に接続されている。そして、フローティングディフュージョンFDに電荷が転送されたことに応じて、増幅トランジスタTSFのソース電位が変動する。
選択トランジスタTSELは、制御信号SELをゲート端子で受ける。制御信号SELに基づいて選択トランジスタTSELが導通状態になると、増幅トランジスタTSFのソース電位に応じた画素信号が列信号線Lに出力される。
リセットトランジスタTRESは、制御信号RESをゲート端子で受ける。制御信号RESに基づいてリセットトランジスタTRESが導通状態になると、フローティングディフュージョンFDは、リセットトランジスタTRESを介して電源電位V1に接続され、フローティングディフュージョンFDの電位がリセットされる。
図2は、画素アレイAPXの上面レイアウトを示す模式図である。ここでは図を見やすくするため、基板上に形成された各素子の活性領域およびゲートパターンを示す一方で、各素子を電気的に接続する配線パターンを不図示としている。図中では、トランジスタTTX、TSF、TSEL、TRESのゲートパターンを、「GTX」、「GSF」、「GSEL」、「GRES」と、それぞれ示している。
なお、説明を容易にするため、画素PXが5行×4列を形成するように配列された構成示している。また、図中において、第m行を「Rm」と示し、第n列を「Cn」と示している(m=1〜5、n=1〜4)。
複数の画素PXは、画像データを取得するための画素(以下、「撮像画素」という。)と、焦点検出を行うための画素(以下、「焦点検出画素」という。)と、を含む。即ち、画素アレイAPXには、撮像画素と共に焦点検出画素が配列されている。焦点検出画素は、例えば、画素アレイAPXの中央領域の一部や周辺領域の一部に配されうる。
以下、撮像画素と焦点検出画素とを区別するため、本明細書では、焦点検出画素については「焦点検出画素PXAF」と示す。
焦点検出画素PXAFの信号は、例えば、位相差検出法にしたがう焦点検出を行うのに用いられる。位相差検出法によると、複数の一対の焦点検出画素PXAFが用いられ、各焦点検出画素PXAFで瞳分割を行う。具体的には、一対の焦点検出画素PXAFのうちの一方の焦点検出画素PXAFでは、入射光束のうちの一方の側の半分の光束を検出し、一対の焦点検出画素PXAFのうちの他方の焦点検出画素PXAFでは、入射光束のうちの他方の側の半分の光束を検出する。そして、これら複数の一対の焦点検出画素PXAFの各々から得られた画素信号を用いて、位相差検出法にしたがう焦点検出が為される。を行う。
図2では、焦点検出画素PXAFが画素アレイAPXの第3行に配された構成を例示しており、例えば、第3行・第1列の焦点検出画素PXAFと、第3行・第2列の焦点検出画素PXAFとが、一対の焦点検出画素PXAFを形成する。なお、第1〜2行および第4〜5行には、撮像画素PXが配されている。
典型的な例として、焦点検出画素のなかには、瞳分割を行うための遮光部が設けられたものがある。該遮光部は、例えば、マイクロレンズ等の光学系を通過した入射光のうちの一部を光電変換部PDに導くための開口を有する金属パターン等であり、基板上の所定の配線層に設けられうる。この構成では、入射光の集光位置を該遮光部の近傍にすることによって、焦点検出精度が向上する。
一方、本実施形態では、上記遮光部を設ける代わりに、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDが、撮像画素PXの光電変換部PDに対して、幅が略半分になるように形成されている。具体的には、平面視(基板の上面に対する平面視をいう。以下、同様。)において、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDは、その面積ないしサイズが撮像画素PXの光電変換部PDに対して略半分になるように形成されている。ここで、「略半分」とは、50%程度が好ましいが、例えば40%〜60%の範囲内としてもよい。
そして、瞳分割を行うため、上記光電変換部PDが、一対の焦点検出画素PXAFの一方では、一方の側(例えば、図2において左側)に形成されており、一対の焦点検出画素PXAFの他方では、他方の側(例えば、図2において右側)に形成されている。その結果、一対の焦点検出画素PXAFの一方と他方とでは、トランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)と光電変換部PDとの距離が、互いに異なっている。
本構成では、入射光の集光位置を基板の表面近傍にすることによって、焦点検出精度が向上する。また、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDの面積が小さいため、暗電流に起因するノイズ成分が低減される。
ここで、平面視において、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョン領域は、撮像画素PXのフローティングディフュージョン領域よりも面積が小さい。即ち、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDは、その容量成分が、撮像画素PXのフローティングディフュージョンFDよりも小さい。そのため、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDで発生し蓄積された電荷が、転送トランジスタTTXを介してフローティングディフュージョンFDに転送された場合、フローティングディフュージョンFDの電位変動量が大きい。よって、本実施形態によると、撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFの双方について、フローティングディフュージョンFDを同じ面積で形成した場合に比べて、焦点検出画素PXAFのセンサ感度が高くなる。
なお、フローティングディフュージョンFDの容量成分が小さくなると、ダイナミックレンジが小さくなるため、画素信号が飽和しやすくなる。撮像画素PXでは、検知される光量が焦点検出画素PXAFよりも大きく、撮像画素PXのフローティングディフュージョンFDの面積を、焦点検出画素PXAFと同様に小さくした場合には、撮像画素PXの信号が飽和する可能性がある。よって、本実施形態では、撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFのうちの焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDの面積を小さくしている。
以上、本実施形態によると、撮像画素と焦点検出画素とを備える固体撮像装置の焦点検出精度の向上に有利である。
(第2実施形態)
以下、図3〜4を参照しながら第2実施形態を述べる。前述の第1実施形態では、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョン領域の面積を、撮像画素PXのフローティングディフュージョン領域の面積よりも小さくして、その容量成分を小さくした。しかしながら、本発明は、この構成に限られるものではなく、例えば、画素PXの回路構成を変更してもよい。本実施形態は、主に、撮像画素PXが、トランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)を隣接画素間で共有しているという点で、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。特に断りのない限り、第1実施形態についてなされた説明は、すべて、本実施形態についても適用される。
図3は、本実施形態にかかる画素アレイAPXの回路構成例を示している。画素アレイAPXの第1〜2行および第4〜5行には、撮像画素PXが配されており、画素アレイAPXの第3行には、焦点検出画素PXAFが配されている。
本構成では、2つの撮像画素PXが、トランジスタTSF等を隣接画素間で共有している。例えば、第1行・第1列の撮像画素(撮像画素PXaとする)と、第2行・第1列の撮像画素(撮像画素PXbとする)とは、トランジスタTSF等を共有している。このような構成により、当該共有された1つのトランジスタTSFが、2つの撮像画素PXの信号を出力する。このような構成を、便宜的に、撮像画素の共有数が2であると定義する。
なお、2つの撮像画素PXからの信号読出は、該2つの撮像画素PXのうちの一方(信号読出の対象である一方の行の撮像画素PX)の転送トランジスタTTXを導通状態にすることにより、個別の信号を読み出すことができる。あるいは、該2つの撮像画素PXの両方の転送トランジスタTTXを導通状態にすることにより、加算された信号を読み出すことができる。このように、1つのトランジスタTSFがn個の撮像画素PXの信号を出力するとは、当該1つのトランジスタTSFに最大でn個の撮像画素PXの光電変換部からの電荷を転送することができることを意味する。
焦点検出画素PXAFは、増幅トランジスタTSFを共有していない。つまり、各焦点検出画素PXAFに対して、1つの別個の増幅トランジスタTSFが配される。したがって、1つの増幅トランジスタTSFは1つの焦点検出画素PXAFの信号を出力する。このような構成を、便宜的に、焦点検出画素の共有数が1であると定義する。
図4は、図3の画素アレイAPXの上面レイアウトを示す模式図である。撮像画素PXaの光電変換部PD、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョン領域と、撮像画素PXbの光電変換部PD、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョン領域とは、互いに並進対称であるとよい。より具体的には、比較対象の2つの部材ないし部分が、平行に(実質的に一定の間隔になるように)配されていればよい。
撮像画素PXaのフローティングディフュージョン領域と、撮像画素PXbのフローティングディフュージョン領域とは、例えば配線パターン(不図示)を介して、互いに電気的に接続される。ここで、本構成では、2つの撮像画素PXa及びPXbが、トランジスタTSF等を隣接画素間で共有する。一方で、フローティングディフュージョン領域については、2つの撮像画素PXのそれぞれが、それぞれ個別に有している(共有していない)。一方で、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョン領域は、他の画素のフローティングディフュージョン領域に接続されていない。よって、撮像画素PXa及びPXbのフローティングディフュージョンFDに付加される容量成分に比べて、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDに付加される容量成分は小さい。すなわち、焦点検出画素においては、電荷電圧変換効率が高い。
本実施形態によると、1つの増幅トランジスタを共有する焦点検出画素の個数が、1つの増幅トランジスタを共有する撮像画素の個数よりも少ない。そのため、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDの容量を小さくすることができる。結果として、入射光量の少ない焦点検出画素おいて、感度を向上させることができる。
なお、ここでは、第1行・第1列の撮像画素PXaと、第2行・第1列の撮像画素PXbと、に着目して述べたが、他の撮像画素PXについても同様である。また、ここでは、互いに隣接する2つの撮像画素PXがトランジスタTSF等を共有する構成を例示したが、3以上の撮像画素PXがトランジスタTSF等を共有する構成でもよい。
また、2つ以上の焦点検出画素PXAFが1つの増幅トランジスタTSFを共有してもよい。なお、2つの焦点検出画素PXAFからの信号読出は、該2つの焦点検出画素PXAFのうちの一方(信号読出の対象である一方の行の焦点検出画素PXAF)の転送トランジスタTTXを導通状態にすることにより、個別の信号を読み出すことができる。あるいは、該2つの焦点検出画素PXAFの両方の転送トランジスタTTXを導通状態にすることにより、加算された信号を読み出すことができる。このように、1つのトランジスタTSFがm個の焦点検出画素PXAFの信号を出力するとは、当該1つのトランジスタTSFに最大でm個の焦点検出画素PXAFの光電変換部からの電荷を転送することができることを意味する。
また、図4では、撮像画素PXのフローティングディフュージョン領域の面積と、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョン領域の面積とが異なっている。しかし、撮像画素PXのフローティングディフュージョン領域の面積と、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョン領域の面積とが等しくてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態は、図5に例示されるように、主に、焦点検出画素PXAFの増幅トランジスタTSFのゲートパターンGSFの面積を大きくしている、という点で第2実施形態と異なる。
前述のとおり、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDは、撮像画素PXの光電変換部PDに対して、幅が略半分になるように形成されている。そのため、焦点検出画素PXAFではゲートパターンGSFの面積を大きくすることができる。ゲートパターンGSFの面積を大きくすると、増幅トランジスタTSFで生じうるフリッカノイズ(「1/fノイズ」とも称される。)が低減されうる。
フリッカノイズは、MOSトランジスタの界面トラップに起因するノイズであり、そのノイズ電圧の二乗平均値と、MOSトランジスタのゲートサイズとは、反比例の関係である。よって、ゲートサイズを大きくするとノイズ電圧が実効的に小さくなる。なお、例えば、ゲート幅を大きくしてゲートサイズを大きくしてもよいが、ゲート長を大きくしてもよいし、ゲート幅およびゲート長の双方を変えてもよい。
また、本実施形態によると、一対の焦点検出画素PXAFのそれぞれについて、トランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)の光電変換部PDに対する位置を変更することも可能である。具体的には、一対の焦点検出画素PXAFの一方については、トランジスタTSF等を、光電変換部PDに対して一方の側(例えば、図5において右側)に形成する。そして、一対の焦点検出画素PXAFの他方については、トランジスタTSF等を、光電変換部PDに対して他方の側(例えば、図5において左側)に形成することも可能である。
本実施形態によると、前述の第1〜第2実施形態と同様の効果が得られる他、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDの幅が小さいため、ゲートパターンGSFの面積を大きくすることができる。よって、本実施形態によると、増幅トランジスタTSFでのフリッカノイズを低減することができる。また、本実施形態によると、必要に応じて、トランジスタTSF等の配置を変更することもでき、レイアウト設計面においても有利である。
(第4実施形態)
第4実施形態は、図6に例示されるように、主に、焦点検出画素PXAFのトランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)をそれぞれ互いに異なる活性領域に個別に形成している、という点で、第3実施形態と異なる。
前述のとおり、焦点検出画素PXAFの光電変換部PDは、撮像画素PXの光電変換部PDに対して、幅が略半分になるように形成されている。そのため、焦点検出画素PXAFについては、トランジスタTSF等を、互いに異なる活性領域に個別に形成してもよい。即ち、トランジスタTSF等は、互いに離れた位置に形成されている。
図6では、トランジスタTSF、TSEL及びTRESの全てを、光電変換部PDに対して一方の側ないし他方の側に形成した構成を例示したが、本実施形態は、この構成に限られるものではない。例えば、トランジスタTSF、TSEL及びTRESのうちの一部を光電変換部PDに対して一方の側に形成し、該一部を除く他のトランジスタを光電変換部PDに対して他方の側に形成することも可能である。
本実施形態によると、画素PXの回路構成に応じて、画素PXの各トランジスタの配置を適宜変更することも可能であり、レイアウト設計面において有利である。
以上、本実施形態によると、前述の第3実施形態と同様の効果が得られる他、画素アレイのレイアウト設計面においてさらに有利である。また、ここでは図示していないが、互いに離れた位置に形成されているトランジスタTSF、TSEL及びTRESのうちトランジスタTSFについて、前述の第3実施形態と同様に、ゲートパターンGSFの面積を大きくすることも可能である。本構成によると、さらに、増幅トランジスタTSFでのフリッカノイズを低減するのに有利である。また、活性領域を個別に形成するため、ゲートパターンGSFの面積を、第三の実施形態よりもさらに大きくすることも可能である。
(第5実施形態)
前述の第2〜第4実施形態では、撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFのうちの撮像画素PXが、トランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)を隣接画素間で共有している構成を述べた。この構成によると、制御信号SEL及びRESを各画素PXに供給するための信号線(「信号線LSEL及びLRES」とする)は、撮像画素PXについては2行ごとに1つずつ配されるが、焦点検出画素PXAFについては各行に1つずつ配される。なお、制御信号TXを各画素PXに供給するための信号線(「信号線LTX」とする)は、各行に1つずつ配されればよい。
本実施形態では、焦点検出画素PXAFについてもトランジスタTSF等を隣接画素間で共有して、信号線LSEL及びLRESが、撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFの双方ついては、2行ごとに1つずつ配される。本実施形態によると、画素アレイAPXの回路設計を撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFの双方について同様に行えばよいため、回路設計面においても有利である。
図7は、本実施形態にかかる画素アレイAPXの上面レイアウトを示す模式図である。画素アレイAPXの第1〜2行および第5〜6行には、撮像画素PXが配されており、画素アレイAPXの第3〜4行には、焦点検出画素PXAFが配されている。
各撮像画素PXは、前述の第2実施形態と同様で述べたように、光電変換部PD、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョンFDが、他の撮像画素PXに対して並進対称になるように形成される。これに対して、互いに隣接する2つの焦点検出画素PXAFの一方は、光電変換部PD、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョンFDが、他方に対して、線対称ないしミラー対称になるように形成されている。
ここで、焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDは、付加される容量成分が大きくならないように形成されるとよい。具体的には、互いに隣接する2つの焦点検出画素PXAFは、フローティングディフュージョンFDを共有している。換言すると、一方の焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDと、他方の焦点検出画素PXAFのフローティングディフュージョンFDとは、一体に形成されている。例えば、第3行・第1列の焦点検出画素PXAFと、第3行・第2列の焦点検出画素PXAFとが、フローティングディフュージョンFDを共有している。そして、該共有されたフローティングディフュージョンFDは、一方の焦点検出画素PXAFの光電変換部PDおよび転送トランジスタTTXと、他方の焦点検出画素PXAFの光電変換部PDおよび転送トランジスタTTXと、の間に配されている。
本構成によると、撮像画素PXでは、フローティングディフュージョンFDに付加される容量成分が略2倍になるのに対して、焦点検出画素PXAFでは、フローティングディフュージョンFDに付加される容量成分は実質的に変わらない。よって、本実施形態によると、撮像画素PXおよび焦点検出画素PXAFのそれぞれについて、ダイナミックレンジを大きくすること、及び、センサ感度を高くすることの一方を選択的に優先することもできる。
また、ここでは図示していないが、トランジスタTSF、TSEL及びTRESのうちトランジスタTSFについて、前述の第3実施形態と同様に、ゲートパターンGSFの面積を大きくすることも可能である。本構成によると、さらに、増幅トランジスタTSFでのフリッカノイズを低減するのに有利である。
(第6実施形態)
前述の第5実施形態では、互いに隣接する2つの焦点検出画素PXAFが、光電変換部PD、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョンFDについて、互いに線対称ないしミラー対称の構成を例示した。しかしながら、これらの対称性は、この構成に限られるものではない。
図8は、本実施形態にかかる画素アレイAPXの上面レイアウトを示す模式図である。本実施形態では、主に、位相差検出法にしたがう焦点検出を行うための一対の焦点検出画素PXAFがフローティングディフュージョンFDを共有している、という点で第5実施形態と異なる。例えば、第3行・第1列の焦点検出画素PXAFと、第4行・第1列の焦点検出画素PXAFとが、一対の焦点検出画素PXAFを形成しており、これらがフローティングディフュージョンFDを共有している。そして、一対の焦点検出画素PXAFの一方は、光電変換部PDおよび、転送トランジスタTTXおよびフローティングディフュージョンFDが、他方に対して、フローティングディフュージョンFDを中心に点対称になるように形成されている。本実施形態によっても、前述の第5実施形態と同様の効果が得られる。
また、トランジスタTSF等(TSF、TSEL及びTRES)は、前述の第4実施形態と同様にして、互いに離れた位置に形成されてもよい。本実施形態によると、例えば、トランジスタTSF、TSEL及びTRESのうちの一部を一対の焦点検出画素PXAFの一方に形成し、該一部を除く他のトランジスタを一対の焦点検出画素PXAFの他方に形成することも可能である。例えば、トランジスタTSEL及びTRESは、第3行・第1列の焦点検出画素PXAFに形成されており、トランジスタTSFは、第4行・第1列の焦点検出画素PXAFに形成されている。よって、本実施形態によると、画素PXの回路構成に応じて、画素PXの各トランジスタの配置を適宜変更することも可能であり、レイアウト設計面において有利である。本実施形態によると、レイアウト設計面においても有利である。
また、ここでは図示していないが、互いに離れた位置に形成されているトランジスタTSF、TSEL及びTRESのうちトランジスタTSFについて、前述の第3実施形態と同様に、ゲートパターンGSFの面積を大きくすることも可能である。本構成によると、さらに、増幅トランジスタTSFでのフリッカノイズを低減するのに有利である。
(その他)
以上では、いくつかの好適な実施形態を例示したが、本発明はこれらに限られるものではなく、目的等に応じて、その一部を変更してもよいし、他の実施形態と組み合わせてもよい。また、各実施形態で例示した各画素PXの行と列との関係は逆でもよく、例えば、隣接行での隣接画素PXがトランジスタTSF等を共有する構成は、隣接列での隣接画素PXに適用されてもよい。2つの焦点検出画素PXAFがフローティングディフュージョンFDを共有する場合についても同様である。
以上の各実施形態では、カメラ等に代表される撮像システムに含まれる固体撮像装置について述べた。撮像システムの概念には、撮影を主目的とする装置のみならず、撮影機能を補助的に備える装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末等)も含まれる。撮像システムは、上述の各実施形態で例示された固体撮像装置と、該固体撮像装置から出力される信号を処理する処理部とを含みうる。該処理部は、例えば、A/D変換部や該A/D変換器から出力されるデジタルデータを処理するプロセッサを含みうる。焦点検出処理は該処理部によってなされてもよいし、焦点検出処理を実行する焦点検出部が該処理部とは別に設けられていてもよい。
IA:固体撮像装置、PX:画素、PD:光電変換部、FD:フローティングディフュージョン、TTX:転送トランジスタ。

Claims (17)

  1. 半導体基板に配列された複数の画素を備える固体撮像装置であって、
    各画素は、
    前記半導体基板に形成された光電変換部と、
    前記光電変換部で生じた電荷が転送されるフローティングディフュージョン領域と
    を有し、
    前記固体撮像装置は、前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力する第1の増幅トランジスタおよび第2の増幅トランジスタを更に備えており、
    前記複数の画素は、複数の撮像画素と複数の焦点検出画素とを含み、
    前記複数の撮像画素は、前記フローティングディフュージョン領域が電気的に相互接続された画素数が第1個数の撮像画素を含み、
    前記複数の焦点検出画素は、前記フローティングディフュージョン領域が電気的に相互接続された画素数が前記第1個数より少ない第2個数の焦点検出画素を含み、
    前記第1の増幅トランジスタ、前記第1個数の前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力し、
    前記第2の増幅トランジスタ前記第2個数の前記フローティングディフュージョン領域の電圧に応じた信号を出力する
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記第2個数1である
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第2個数は2以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記複数の撮像画素は、第1の撮像画素と第2の撮像画素とを含み、
    前記第1の撮像画素の前記光電変換部、および、前記フローティングディフュージョン領域は、前記第2の撮像画素の前記光電変換部、および、前記フローティングディフュージョン領域に対して、並進対称になるように配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記半導体基板の上面に対する平面視において、前記第2の増幅トランジスタのゲートの面積は、前記第1の増幅トランジスタのゲートの面積よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記複数の焦点検出画素は、第1の焦点検出画素と第2の焦点検出画素とを含み、
    前記第2の増幅トランジスタは、前記第1の焦点検出画素および前記第2の焦点検出画素のそれぞれに対して設けられており、
    前記第1の焦点検出画素における前記光電変換部と前記第2の増幅トランジスタとの距離と、前記第2の焦点検出画素における前記光電変換部と前記第2の増幅トランジスタとの距離とは、互いに異なっている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記複数の焦点検出画素は、第1の焦点検出画素と第2の焦点検出画素とを含み、
    前記第2の増幅トランジスタは、前記第1の焦点検出画素および前記第2の焦点検出画素のそれぞれに対して設けられており、
    前記第1の焦点検出画素において、前記第2の増幅トランジスタは前記光電変換部に対して第1の側に配置されており、
    前記第2の焦点検出画素において、前記第2の増幅トランジスタは、前記光電変換部に対して、前記第1の側とは反対側の第2の側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 各画素は、前記光電変換部で生じた電荷を前記フローティングディフュージョン領域へ転送する転送トランジスタを有し、
    前記複数の焦点検出画素は、第1の焦点検出画素と第2の焦点検出画素とを含み、
    前記第1の焦点検出画素の前記フローティングディフュージョン領域と、前記第2の焦点検出画素の前記フローティングディフュージョン領域とは、前記第1の焦点検出画素の前記光電変換部と、前記第2の焦点検出画素の前記光電変換部との間に、一体に形成されており、
    前記第1の焦点検出画素の前記光電変換部および前記転送トランジスタと、前記第2の焦点検出画素の前記光電変換部および前記転送トランジスタとは、対称性を有するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  9. 前記対称性は、線対称であること、及び、点対称であることの一方を満たす
    ことを特徴とする請求項8に記載の固体撮像装置。
  10. 前記半導体基板の上面に対する平面視において、前記焦点検出画素の前記光電変換部は、前記撮像画素の前記光電変換部よりも面積が小さい
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 前記焦点検出画素の前記光電変換部の前記平面視における面積は、前記撮像画素の前記光電変換部の前記平面視における面積の40%以上60%以下の範囲内である
    ことを特徴とする請求項10に記載の固体撮像装置。
  12. 前記複数の画素のそれぞれに対応するように配された2以上のトランジスタをさらに備え、
    前記撮像画素に対応する前記2以上のトランジスタは、前記半導体基板における1つの活性領域に形成されており、
    前記焦点検出画素に対応する前記2以上のトランジスタは、前記半導体基板における互いに異なる活性領域に個別に形成されている
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の固体撮像装置。
  13. 半導体基板上に配列された複数の画素を備える固体撮像装置であって、
    各画素は、
    前記半導体基板に形成された光電変換部と、
    前記半導体基板に形成された不純物領域であるフローティングディフュージョンと、
    前記光電変換部から前記フローティングディフュージョンに電荷を転送するための転送トランジスタと、
    を有し、
    前記複数の画素は、撮像画素と焦点検出画素とを含み、
    前記半導体基板の上面に対する平面視において、前記焦点検出画素の前記フローティングディフュージョンは、前記撮像画素の前記フローティングディフュージョンよりも面積が小さい
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  14. 前記複数の画素は、前記撮像画素を複数含んでおり、
    前記複数の撮像画素のうちの第1の撮像画素の前記フローティングディフュージョンと、前記複数の撮像画素のうちの第2の撮像画素の前記フローティングディフュージョンとは、電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置。
  15. 前記第1の撮像画素および前記第2の撮像画素の双方に対応するように配された増幅トランジスタをさらに備え、
    前記増幅トランジスタは、そのゲートが、前記第1の撮像画素および前記第2の撮像画素の前記フローティングディフュージョンに電気的に接続されており、該フローティングディフュージョンの電位に応じてソースフォロワ動作を行う
    ことを特徴とする請求項14に記載の固体撮像装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置からの信号を処理する処理部と、を備える
    ことを特徴とするカメラ。
  17. 前記焦点検出画素からの信号に基づいて位相差検出法にしたがう焦点検出を行う焦点検出部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項16に記載のカメラ。
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