JP6354672B2 - 熱成形用シートおよび成形体 - Google Patents
熱成形用シートおよび成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6354672B2 JP6354672B2 JP2015119388A JP2015119388A JP6354672B2 JP 6354672 B2 JP6354672 B2 JP 6354672B2 JP 2015119388 A JP2015119388 A JP 2015119388A JP 2015119388 A JP2015119388 A JP 2015119388A JP 6354672 B2 JP6354672 B2 JP 6354672B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypropylene resin
- sheet
- thermoforming
- log
- mfr
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
特性(X−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜30g/10分
特性(X−ii):溶融張力(MT)(単位:g)が
log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.7、またはlog(MT)≧1.15を満たす
特性(Y−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜9.5g/10分
特性(Y−ii):溶融張力(MT)(単位:g)が
log(MT)<−0.9×log(MFR)+0.7、およびlog(MT)<1.15を満たす
本発明において、ポリプロピレン樹脂(X)は、下記の特性(X−i)、(X−ii)を有する。
特性(X−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜30g/10分
特性(X−ii):溶融張力(MT)(単位:g)が
log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.7、または
log(MT)≧1.15を満たす
またポリプロピレン樹脂(X)は、下記の特性(X−iii)を有するとよい。
特性(X−iii):13C−NMRによるプロピレン単位3連鎖のmm分率が95%以上
以下、特性(X−i)〜(X−iii)およびその他の特性について順番に説明する。
ポリプロピレン樹脂(X)のメルトフローレート(MFR)は、230℃、2.16kg荷重で測定された値である。ポリプロピレン樹脂(X)のMFRは、0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分、より好ましくは0.5〜9.5g/10分である。MFRが0.1g/10分以上であると、シートを押出成形する際に、押出機への負荷が抑えられ、生産性が向上する。また、30g/10分を超えると、十分な溶融張力が得られず、押出成形や熱成形する際に成形体が自重で垂れてしまい、成形が困難になるおそれがある。
log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.7、または
log(MT)≧1.15を満たす
ポリプロピレン樹脂(X)の溶融張力(MT)は、log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.7、またはlog(MT)≧1.15を満たし、好ましくは、log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.9、またはlog(MT)≧1.15を満たす。さらに好ましくはlog(MT)≧−0.9×log(MFR)+1.1、またはlog(MT)≧1.15を満たす。
ポリプロピレン樹脂(X)は、立体規則性が高いことが好ましい。立体規則性の高さは、13C−NMRによるプロピレン単位3連鎖のmm分率によって評価することができる。ポリプロピレン樹脂(X)の13C−NMRによって得られるプロピレン単位3連鎖のmm分率は、95%以上が好ましく、より好ましくは96%以上であり、さらに好ましくは97%以上である。
試料375mgをNMRサンプル管(10φ)中で重水素化1,1,2,2、−テトラクロロエタン2.5mlに完全に溶解させた後、125℃においてプロトン完全デカップリング法で、以下の条件で測定する。ケミカルシフトは、重水素化1,1,2,2−テトラクロロエタンの3本のピークの中央のピークを74.2ppmに設定する。他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とする。
フリップ角:90度
パルス間隔:10秒
共鳴周波数:100MHz以上
積算回数:10,000回以上
観測域:−20ppmから179ppm
データポイント数:32768
ポリプロピレン樹脂(X)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布Mw/Mnが好ましくは3〜10、より好ましくは3.5〜8、さらに好ましくは4.1〜6である。ポリプロピレン樹脂(X)のMw/Mnが上記範囲であることにより、シートを押出成形する際、成形加工性に特に優れる。
さらに、ポリプロピレン樹脂(X)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布Mz/Mwが好ましくは2.5〜10、より好ましくは2.8〜8、さらに好ましくは3〜6である。ポリプロピレン樹脂(X)のMz/Mwが上記範囲であることにより、シートを押出成形する際、成形加工性に特に優れる。
・装置:Waters社製GPC(ALC/GPC 150C)
・検出器:FOXBORO社製MIRAN 1A IR検出器(測定波長:3.42μm)
・カラム:昭和電工社製AD806M/S(3本)
・移動相溶媒:オルトジクロロベンゼン(ODCB)
・測定温度:140℃
・流速:1.0ml/min
・注入量:0.2ml
・試料の調製:試料はODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)を用いて1mg/mLの溶液を調製し、140℃で約1時間を要して溶解させる。
F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000
なお、分子量への換算に使用する粘度式[η]=K×Mα は、以下の数値を用いる。
PS:K=1.38×10−4、 α=0.7
PP:K=1.03×10−4、 α=0.78
示差屈折計(RI)および粘度検出器(Viscometer)を装備したGPC装置として、Waters社製のAlliance GPCV2000を用いる。また、光散乱検出器として、多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)Wyatt Technology社のDAWN−Eを用いる。検出器は、MALLS、RI、Viscometerの順で接続する。移動相溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(BASFジャパン社製酸化防止剤Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)である。
1.「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495−6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424−2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945−6952(2000)
本発明において、ポリプロピレン樹脂(Y)は下記の特性(Y−i)、(Y−ii)を有する。
特性(Y−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜9.5g/10分
特性(Y−ii):溶融張力(MT)(単位:g)がlog(MT)<−0.9×log(MFR)+0.7、およびlog(MT)<1.15を満たす
以下、特性(Y−i)〜(Y−ii)およびその他の特性について順番に説明する。
ポリプロピレン樹脂(Y)のメルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg荷重)は、0.1〜9.5g/10分、好ましくは0.1〜3g/10分、より好ましくは0.2〜1.5g/10分、さらに好ましくは0.3〜0.9g/10分である。MFRが0.1g/10分以上であると、シートを押出成形する際に、押出機への負荷が抑えられ生産性が向上する。また、MFRが9.5g/10分以下であると、シートの溶融張力を高く保つことができ、押出成形や熱成形する際に成形体が自重で垂れることがないため好ましい。
log(MT)<−0.9×log(MFR)+0.7、および
log(MT)<1.15を満たす
ポリプロピレン樹脂(Y)の溶融張力(MT)は、log(MT)<−0.9×log(MFR)+0.6およびlog(MT)<1.04(MT<11)を満たすことが好ましい。さらに好ましくはlog(MT)<−0.9×log(MFR)+0.5およびlog(MT)<0.85(MT<7)を満たすとよい。
ポリプロピレン樹脂(Y)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布Mw/Mn(ここで、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)が好ましくは3.5〜10、より好ましくは3.7〜8、さらに好ましくは4〜6である。ポリプロピレン樹脂(Y)のMw/Mnを上記範囲にすることにより、シートを押出成形する際に、成形加工性に特に優れる。ポリプロピレン樹脂(Y)の分子量分布Mw/Mnは、ポリプロピレン樹脂(X)の分子量分布Mw/Mnと同様にして求めることができる。
本発明の熱成形シートを構成するポリプロピレン樹脂組成物は、ポリプロピレン樹脂(X)を5〜100重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を0〜95重量%、好ましくはポリプロピレン樹脂(X)を10〜100重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を0〜90重量%、より好ましくはポリプロピレン樹脂(X)を20〜100重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を0〜80重量%含む。ここで、ポリプロピレン樹脂(X)とポリプロピレン樹脂(Y)との合計量を100重量%にする。ポリプロピレン樹脂(X)のポリプロピレン樹脂(X)およびポリプロピレン樹脂(Y)の合計に対する比率が5重量%以上であれば、押出成形や熱成形する際に成形体が自重で垂れてしまうことなく、好ましい。
ポリプロピレン樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、例えば、発明の効果を一層向上させるなど、他の効果を付与する等の目的のため、任意の成分を添加することができる。
1.評価方法
(1)メルトフローレート(MFR)
ポリプロピレン樹脂(X)およびポリプロピレン樹脂(Y)のMFRを、JIS K7210:1999のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。単位はg/10分である。
ポリプロピレン樹脂(X)の融点(Tm)は、セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を使用して測定した。シート状にしたサンプル片5mgをアルミパンに詰め、室温から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で20℃まで降温して、その後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度として融点Tmを求めた。単位は℃である。
ポリプロピレン樹脂(X)およびポリプロピレン樹脂(Y)の溶融張力MTを、東洋精機製作所製キャピログラフを用いて、以下の条件で張力を測定し、これをMTとした。
・キャピラリー:直径2.0mm、長さ40mm
・シリンダー径:9.55mm
・シリンダー押出速度:20mm/分
・引き取り速度:4.0m/分
・温度:230℃
MTが極めて高い場合には、引き取り速度4.0m/分では、樹脂が破断してしまう場合があり、このような場合には、引取り速度を0.1m/分ずつ下げ、引き取りのできる最高の速度における張力をMTとした。単位はグラムである。
上述した方法に従って、GPC測定により求めた。
ポリプロピレン樹脂(X)のmm分率は、日本電子社製、GSX−400、FT−NMRを用い、前述したとおり、特開2009−275207号公報の段落[0053]〜[0065]に記載の方法で測定した。単位は%である。
各実施例及び各比較例で得られたポリプロピレン樹脂シートから、300mm×300mmの大きさの試験片を切り出し、内寸260mm×260mmの枠に水平に固定した。三鈴エリー社製垂れ試験機を用いて、ヒーターが上下に配列してある試験機内の加熱炉に導いて雰囲気温度200℃で加熱し、加熱開始からのサンプル中央部の鉛直方向の変位の経時変化をレーザー光線により逐次測定した。
◎:B−A≧0mmかつC−B≧−5mm
○:B−A≧−5mmかつC−B≧−10mm(B−A≧0mmかつC−B≧−5mmの場合を除く)
△:B−A≧−5mmかつC−B<−10mm、または、B−A<−5mmかつC−B≧−10mm
×:B−A<−5mmかつC−B<−10mm
ここで、B−A≧−5mmであることは、容器成形時にシートが緊張し、皺のない美麗な外観形成が可能であることを意味し、C−B≧−10mmであることは、良好な成形体を得るための成形時間範囲が充分広いことを意味する。
各実施例及び各比較例で得られたポリプロピレン樹脂シートから、200mm×200mmの大きさの試験片を切り出し、内寸半径80mmの円状枠に固定した。三鈴エリー社製垂れ試験機を用いて、ヒーターが上下に配列してある試験機内の加熱炉に導いて雰囲気温度200℃で加熱し、最大張り戻り時から2秒後シート上部に設置したプラグをエアシリンダー圧により0.1m/秒で降下させ、シートの深絞り成形を行った。得られた高さ200mmのコーン状の成形体について、高さ方向25mm〜175mmの間の15mmの間隔に設けた11か所の基準点における胴部の厚みをマイクロメーターにより測定し、最小の測定値を胴部最小厚みとした。
上記(7)延展性の評価により得られたコーン状の成形体について、成形体上部のシート原反部を固定し、成形体底部の凸部に1kgの荷重を掛け、座屈強度を目視で以下の基準で判定した。
○:座屈が認められない
×:座屈が認められる
ポリプロピレン樹脂(X)として、日本ポリプロ(株)製WAYMAX MFX8(表1,3,4中「X1」と記す。)を使用し、これをポリプロピレン樹脂組成物とした。またポリプロピレン樹脂X1の特性を上述した評価方法で測定し表1に示した。
使用する樹脂を、ポリプロピレン樹脂(X)として日本ポリプロ(株)製WAYMAXMFX8を50重量%と、ポリプロピレン樹脂(Y)として日本ポリプロ(株)製ノバテックEC9(表2,3,4中「Y1」と記す。)を50重量%とからなる混合物をリボンブレンダーにより均一に攪拌混合したものをポリプロピレン樹脂組成物とする以外は、参考例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂Y1の特性を上述した評価方法で測定し表2に示した。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)を20重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を80重量%とする以外は、実施例2と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)を10重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を90重量%とする以外は、実施例2と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)として、日本ポリプロ(株)製WAYMAX(表1,3中「X2」と記す。)を使用する以外は、実施例3と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂X2の特性を上述した評価方法で測定し表1に示した。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)として、日本ポリプロ(株)製WAYMAX MFX6(表1,3中「X3」と記す。)を使用する以外は、実施例3と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂X3の特性を上述した評価方法で測定し表1に示した。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)として、日本ポリプロ(株)製WAYMAX MFX3(表1,3中「X4」と記す。)を使用する以外は、実施例3と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂X4の特性を上述した評価方法で測定し表1に示した。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)として、ボレアリスAG製Daploy WB140HMS(表1,3中「X5」と記す。)を使用する以外は、実施例3と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂X5の特性を上述した評価方法で測定し表1に示した。このシートは、耐ドローダウン特性がやや良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(Y)として、日本ポリプロ(株)製ノバテックEA9(表2,3,4中「Y2」と記す。)を使用する以外は、実施例3と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。またポリプロピレン樹脂Y2の特性を上述した評価方法で測定し表2に示した。このシートは、耐ドローダウン特性が良好であり、延展性が優れ、偏肉の少ない成形体が得られ、前記成形体は十分な座屈性を有していることが確認された。熱成形用シートの組成および評価結果を表3にまとめた。
使用するポリプロピレン樹脂組成物を、日本ポリプロ(株)製ノバテックEC9とする以外は、参考例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。このシートは、耐ドローダウン特性が不良であり、延展性が悪く、偏肉の大きい成形体が得られ、前記成形体は座屈強度が弱いことが確認された。結果を表4にまとめた。
使用するポリプロピレン樹脂組成物を、日本ポリプロ(株)製ノバテックEA9とする以外は、参考例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。このシートは、耐ドローダウン特性が不良であり、延展性が悪く、偏肉の大きい成形体が得られ、前記成形体は座屈強度が弱いことが確認された。結果を表4にまとめた。
ポリプロピレン樹脂(X)を3重量%、ポリプロピレン樹脂(Y)を97重量%含むポリプロピレン樹脂組成物を使用すること以外は、実施例2と同様にして、ポリプロピレン樹脂シートを得、評価を行った。このシートは、耐ドローダウン特性が不良であり、延展性が悪く、偏肉の大きい成形体が得られ、前記成形体は座屈強度が弱いことが確認された。結果を表4にまとめた。
Claims (3)
- ポリプロピレン樹脂組成物により形成された厚さ1mm以上の熱成形用シート(ただし、熱成形用発泡シートを除く)であって、前記ポリプロピレン樹脂組成物が、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン樹脂(X)5〜50重量%およびポリプロピレン樹脂(Y)95〜50重量%を含み、前記ポリプロピレン樹脂(X)が下記の特性(X−i)、(X−ii)を有し、前記ポリプロピレン樹脂(Y)が下記の特性(Y−i)、(Y−ii)を有し、ポリプロピレン樹脂(X)のメルトフローレートをMFRx、ポリプロピレン樹脂(Y)のメルトフローレートをMFRyとするとき、これらの比MFRx/MFRyが30>MFRx/MFRy>1を満たすことを特徴とする熱成形用シート。
特性(X−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜30g/10分
特性(X−ii):溶融張力(MT)(単位:g)が
log(MT)≧−0.9×log(MFR)+0.7、または
log(MT)≧1.15を満たす
特性(Y−i):230℃、2.16kg荷重で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜9.5g/10分
特性(Y−ii):溶融張力(MT)(単位:g)が
log(MT)<−0.9×log(MFR)+0.7、および
log(MT)<1.15を満たす - 前記長鎖分岐構造を有するポリプロピレン樹脂(X)が、下記の特性(X−iii)を有することを特徴とする請求項1に記載の熱成形用シート。
特性(X−iii):13C−NMRによるプロピレン単位3連鎖のmm分率が95%以上 - 請求項1又は2に記載の熱成形用シートを熱成形して得られることを特徴とする成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015119388A JP6354672B2 (ja) | 2015-06-12 | 2015-06-12 | 熱成形用シートおよび成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015119388A JP6354672B2 (ja) | 2015-06-12 | 2015-06-12 | 熱成形用シートおよび成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017002229A JP2017002229A (ja) | 2017-01-05 |
JP6354672B2 true JP6354672B2 (ja) | 2018-07-11 |
Family
ID=57751346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015119388A Active JP6354672B2 (ja) | 2015-06-12 | 2015-06-12 | 熱成形用シートおよび成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6354672B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109415518B (zh) * | 2016-06-24 | 2021-05-18 | 王子控股株式会社 | 双轴拉伸聚丙烯薄膜、金属化薄膜和电容器 |
JP2019023253A (ja) * | 2017-07-24 | 2019-02-14 | 日本ポリプロ株式会社 | 熱成形用シートおよび熱成形体 |
KR102216041B1 (ko) * | 2017-09-21 | 2021-02-16 | 가부시키가이샤 티비엠 | 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용하여 이루어지는 성형품 |
JPWO2021065999A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005068362A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-03-17 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物および成形体 |
JP5286147B2 (ja) * | 2008-05-14 | 2013-09-11 | 日本ポリプロ株式会社 | ポリプロピレン系深絞り成形体 |
JP2013010890A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Japan Polypropylene Corp | ポリプロピレン系樹脂組成物および発泡シート |
CN104136524B (zh) * | 2012-02-23 | 2016-01-20 | 日本聚丙烯株式会社 | 聚丙烯类树脂组合物和发泡片材 |
JP6375655B2 (ja) * | 2013-03-19 | 2018-08-22 | 日本ポリプロ株式会社 | 繊維強化ポリプロピレン系難燃樹脂組成物及びそれを用いた成形体 |
-
2015
- 2015-06-12 JP JP2015119388A patent/JP6354672B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017002229A (ja) | 2017-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6720804B2 (ja) | 熱成形用シートおよび成形体 | |
US9522984B2 (en) | Polypropylene resin composition and expanded molding | |
JP6354672B2 (ja) | 熱成形用シートおよび成形体 | |
US20080268221A1 (en) | Polypropylene Resin Composition, Film or Sheet, Stretched Film Obtained From the Film or the Sheet, Laminate and Stretched Film Obtained From the Laminate | |
US9115279B2 (en) | Polypropylene compounds with high impact performance and improved stress whitening resistance | |
JP5025622B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその発泡ブロー成形体 | |
CN114290776A (zh) | 多层聚烯烃膜、其制造方法和包含其的制品 | |
JP2011074379A (ja) | 耐衝撃性ポリプロピレン樹脂組成物 | |
JP2010121053A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその発泡ブロー成形体 | |
JP2019023253A (ja) | 熱成形用シートおよび熱成形体 | |
JP2013209552A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその発泡ブロー成形体 | |
JP7115288B2 (ja) | 加飾フィルム及びそれを用いた加飾成形体の製造方法 | |
KR102128332B1 (ko) | 폴리올레핀계 수지 조성물 | |
JP7064355B2 (ja) | ポリオレフィン多層シートまたはフィルムの製造方法 | |
EP3917978B1 (en) | Polypropylene composition | |
CN103732400A (zh) | 薄膜 | |
JP2010247386A (ja) | ポリプロピレン系高周波ウエルダー成形シートの成形方法 | |
JP6492909B2 (ja) | 深絞り容器 | |
JP3965764B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
TWI298733B (ja) | ||
US20110052930A1 (en) | High Gloss Thermoformed Article and Process for Producing Same | |
JP2016195063A (ja) | ポリプロピレン樹脂製の照明カバー | |
WO2021246338A1 (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物及び積層体並びにそれらの製造方法 | |
JP2023081869A (ja) | 押出ラミネート用ポリプロピレン系樹脂組成物及び積層体並びにこれらの製造方法 | |
JP2015193191A (ja) | 樹脂射出成形体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170406 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180326 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180515 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180528 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6354672 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |