JP2016195063A - ポリプロピレン樹脂製の照明カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で、剛性、耐衝撃性、及び外観が良好で、並びに全光線透過率と光拡散性のバランスに優れた照明カバーを提供すること。
【解決手段】溶融張力が3〜40gのプロピレン重合体(A)を含む照明カバー。プロピレン重合体(A)は、分岐度指数が0.3〜0.98のプロピレン重合体(A1)、冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が92%以上、ヘーズが30〜99.9%のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)であることが好ましい。
さらに、照明カバーには、全光線透過率が85%以上、ヘーズが2%以下、屈折率が1.45以下または1.53以上、プロピレン重合体(A)と非相容の熱可塑性樹脂や、エチレン含量が0.1〜7重量%、MFRが1〜100g/10分、全光線透過率が80〜90%、ヘーズが30〜95%のプロピレン−エチレンランダム共重合体等を含めることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン樹脂製の照明カバーに関し、詳しくは、軽量で、剛性、耐衝撃性、及び外観が良好で、並びに全光線透過率と光拡散性のバランスに優れたポリプロピレン樹脂製の照明カバーに関する。
室内などの照明および内照式電飾パネルにおける照明等の照明カバーの製造においては、金型費用などの経済性、複雑な製品形状に合わせた成形性、継ぎ目などの製品の外観等の理由から、押出し成形や熱成形などの成形方法が広く採用されている。そのためドローダウンし難く成形性に優れるアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などが広く使用されている。
また、照明等においては、光源の光量を有効に活用しながら光を広範囲にわたって照らすために、光を効率よく拡散することが求められる。このため、樹脂製の照明カバーにも光の透過性と拡散性が求められる。
近年、経済性、リサイクル性、軽量化等の理由により、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂に代わりポリプロピレン樹脂を用いた照明カバーの需要が高まっている。そして、ポリプロピレン樹脂を用いた光拡散シートや照明カバーが種々検討されている。
例えば、特許文献1では、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂とからなる押出し成形された照明カバーが提案されているが、光の透過性が十分とは言えない。
また、特許文献2では、ポリプロピレン樹脂を主成分とし、光拡散剤として無機フィラーが添加された、機械的強度と光拡散性を有する照明カバーが提案されているが、ここでは射出成形された試験片での評価のみが記載され、押出し成形や熱成形への適性が全く考慮されていないため、押出し成形や熱成形などの成形性については十分とは言えない。さらに、この方法では樹脂の比重が大きくなるため、熱成形では加熱時に樹脂が自重でドローダウンして成形が困難となる恐れがあるといえる。
特開2000−322916号公報 特開2007−145909号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来の技術の現状に鑑み、従来の技術では困難であった、軽量で、剛性、耐衝撃性、及び外観が良好で、並びに全光線透過率と光拡散性のバランスに優れた照明カバーを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を用いる照明カバーが、上記の課題を解決できることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の条件(A−1)を満足するプロピレン重合体(A)を含む照明カバーである。
(A−1):溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3〜40g
また、本発明は、プロピレン重合体(A)は、下記の条件(A−2)を満足するプロピレン重合体(A1)である前記の照明カバーであることが好ましい。
(A−2):分岐度指数が、0.3〜0.98
また、本発明は、プロピレン重合体(A)は、下記の条件(A−3)及び(A−4)を満足するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)である前記の照明カバーであることが好ましい。
(A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、92%以上
(A−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜99.9%
また、本発明は、プロピレン重合体(A)100重量部に対して、下記の条件(B−1)〜(B−4)を満足する熱可塑性樹脂(B)0.4〜50重量部を含む前記の照明カバーであることが好ましい。
(B−1):プロピレン重合体(A)と非相容である。
(B−2):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上
(B−3):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下。
(B−4):屈折率が1.45以下、または、1.53以上
また、本発明は、プロピレン重合体(A)100重量部に対して、下記の条件(C−1)〜(C−4)を満足するプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)5〜1000重量部を含む前記の照明カバーであることが好ましい。
(C−1):エチレン含量が、0.1〜7重量%
(C−2):メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が1〜100g/10分
(C−3):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%
(C−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて30〜95%
また、本発明は、下記の条件(A−1)〜(A−2)を満足するプロピレン重合体(A1)と下記の条件(A−1)、(A−3)及び(A−4)を満足するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)とを含む前記の照明カバーであることが好ましい。
(A−1):溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3〜40g
(A−2):分岐度指数が、0.3〜0.98
(A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、92%以上
(A−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜99.9%
また、本発明は、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計100重量部に対して、下記の条件(B−1)〜(B−4)を満足する熱可塑性樹脂(B)0.4〜50重量部を含む前記の照明カバーであることが好ましい。
(B−1):プロピレン重合体(A1)及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)と非相容である。
(B−2):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上
(B−3):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下
(B−4):屈折率が1.45以下、または、1.53以上
また、本発明は、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計100重量部に対して、下記の条件(C−1)〜(C−4)を満足するプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)5〜1000重量部を含む前記の照明カバーであることが好ましい。
(C−1):エチレン含量が、0.1〜7重量%
(C−2):メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が1〜100g/10分
(C−3):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%
(C−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて30〜95%
本発明の照明カバーは、軽量で、剛性、耐衝撃性、及び外観が良好で、並びに全光線透過率と光拡散性のバランスに優れる。そのため、照明カバーとして触った感じ及び見た感じの質感に優れるほか、光源の眩しさを抑えながら、周囲を広範囲にわたって照らすことが可能になって目に優しいという効果が得られる。さらに照明設備の軽量化にも効果がある。
また、本発明の照明カバーは、従来のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等からなる照明カバーに比べて、環境負荷の懸念がより小さいものといえる。
本発明は、特定のプロピレン重合体(A)を含むことを特徴とする照明カバーに関する。
以下、詳細に説明する。
1.プロピレン重合体(A)
本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A)を含む。
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)は、下記の条件(A−1)を満足するプロピレン重合体(A)であることが好ましい。

(A−1):溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3〜40g
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)は、条件(A−1)を満足するプロピレン重合体(A)であれば特に限定するものではなく、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体などを使用できる。プロピレン重合体(A)は、一または二以上を用いてもよい。
(A−1):溶融張力
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)の溶融張力は、3〜40g、好ましくは5〜20g、より好ましくは7〜15gである。溶融張力が3g未満であると、押出し成形や熱成形を行う際に、成形体が自重で垂れてしまい、成形が困難になるおそれがある。溶融張力が40gを超えると、溶融時の延展性が低下し、熱成形時において金型への転写性の悪化、成形体が裂けるなどの成形不良が発生するおそれがある。
なお、溶融張力は、キャピログラフ(例えば、(株)東洋精機製キャピログラフ)を使用して、温度190℃の直径9.6mmのシリンダーに樹脂を入れ、シリンダー押し込み速度10mm/minで、溶融樹脂を直径2.1mm、長さ8mmのオリフィスから押し出した樹脂を、速度4.0m/分で引き取っていった時にプーリーに検出される張力を測定した値である。
溶融張力の制御方法としては、触媒の種類にもよるが、連鎖移動剤の水素を、水素/プロピレンのモル比で1.0×10−6〜0.2の範囲で行うことにより、所望の溶融張力に調節することが可能である。
また、触媒の種類によっても、所望の溶融張力に調節することが可能であり、例えば、特開2009−275207号公報によれば、特定の二種類の遷移金属化合物を含む触媒を用いることで得られたプロピレン重合体が比較的高い溶融張力を示すことが報告されている。
本発明のプロピレン重合体(A)としてプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、またはプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を使用する場合、α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、1−オクテン等を挙げることができる。これらは、1種を用いてプロピレンと共重合してもよく、2種以上を組み合わせてプロピレンと共重合してもよい。照明カバーの耐衝撃性の向上という観点からは、好ましくはエチレン又は1−ブテンであり、より好ましくはエチレンである。
プロピレン重合体(A)がプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のとき、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体は、プロピレン単位を好ましくは90〜99.5重量%、より好ましくは92〜99重量%、α−オレフィン単位(例えばエチレン単位)を好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%含む。これにより、剛性と耐衝撃性がより優れた照明カバーを得ることができる。
プロピレン重合体(A)がプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体のとき、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、プロピレン単位を好ましくは75〜99.5重量%、より好ましくは85〜99重量%、α−オレフィン単位(例えばエチレン単位)を好ましくは0.5〜25重量%、より好ましくは1〜15重量%含む。これにより、剛性と耐衝撃性がより優れた照明カバーを得ることができる。
プロピレン重合体(A)の一つの好ましい態様は、プロピレン重合体(A)が、条件(A−1)に加えて、さらに下記の条件(A−2)を満足するプロピレン重合体(A1)であることである。

(A−2):分岐度指数が、0.3〜0.98

プロピレン重合体(A1)は、(A−2)を満足しない他のプロピレン重合体(A)と比較すると、溶融張力の数値が同等である場合に、メルトフローレートの値が低いため、照明カバーの製造工程において押出し機への負荷が小さく、生産性に優れる。
なお、メルトフローレートは、JIS K7210:1999のA法、条件Mに準拠し、試験温度230℃、荷重2.16kgで測定した値である。
プロピレン重合体(A1)は、一または二以上を用いてもよい。
(A−2):分岐度指数
本発明に用いられるプロピレン重合体(A1)は、光散乱によって求めた絶対分子量Mabsが100万の時に、分岐度指数が、好ましくは0.30〜0.98、より好ましくは0.55〜0.97、さらに好ましくは0.78〜0.95である。
分岐度指数とは、プロピレン重合体が有する長鎖分岐構造の直接的な指標であり、g’と表記されることがある。g’は、長鎖分岐構造を有するポリマーの極限粘度[η]brと同じ分子量を有する線状ポリマーの極限粘度[η]linの比、すなわち、[η]br/[η]lin によって与えられ、g’が1未満のとき、プロピレン重合体は長鎖分岐構造を有する。
g’が上記の範囲にある櫛型鎖に近い構造を有する分岐状ポリマーにおいては、混練を繰り返した際の溶融張力の低下度合いが小さく、工業的に成形体を生産する工程で発生する、例えばシート、フィルム成形時に端部をカットすることで生じる端材であるとか、射出成形のランナー等の部材を、リサイクル材として再度成形に供する際に、物性や成形性の低下が小さくなることになり、好ましい。
具体的なg’の算出方法は、以下の通りである。
示差屈折計(RI)および粘度検出器(Viscometer)を装備したGPC装置として、Waters社のAlliance GPCV2000を用いる。また、光散乱検出器として、多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)Wyatt Technology社のDAWN−Eを用いる。検出器は、MALLS、RI、Viscometerの順で接続する。移動相溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(BASFジャパン社製酸化防止剤Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)である。
流量は1mL/分で、カラムは、東ソー社 GMHHR−H(S) HTを2本連結して用いる。カラム、試料注入部および各検出器の温度は、140℃である。試料の濃度は1mg/mLとし、注入量(サンプルループ容量)は0.2175mLである。
MALLSから得られる絶対分子量(Mabs)、二乗平均慣性半径(Rg)およびViscometerから得られる極限粘度([η])を求めるにあたっては、MALLS付属のデータ処理ソフトASTRA(version4.73.04)を利用し、以下の文献を参考にして計算を行う。
参考文献:
1.「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495−6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424−2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945−6952(2000)
g’は、Viscometerから得られる試料の極限粘度([η]br)と、別途得られる線状ポリマーの極限粘度([η]lin)との比([η]br/[η]lin)として算出する。
ポリマー分子に長鎖分岐構造が導入されると、同じ分子量の線状のポリマー分子と比較して慣性半径が小さくなる。慣性半径が小さくなると、極限粘度が小さくなることから、長鎖分岐構造が導入されるに従い同じ分子量の線状ポリマーの極限粘度([η]lin)に対する分岐ポリマーの極限粘度([η]br)の比([η]br/[η]lin)は、小さくなっていく。したがって、分岐度指数(g’=[η]br/[η]lin)が1より小さい値になる場合には、分岐が導入されていることを意味する。ここで、[η]linを得るための線状ポリマーとしては、市販のホモポリプロピレン(日本ポリプロ社製ノバテックPP(登録商標) グレード名:FY6)を用いる。線状ポリマーの[η]linの対数は分子量の対数と線形の関係があることは、Mark−Houwink−Sakurada式として公知であるから、[η]linは、低分子量側や高分子量側に適宜外挿して数値を得ることができる。
プロピレン重合体(A)の一つの好ましい態様は、プロピレン重合体(A)が、条件(A−1)に加えて、さらに下記の条件(A−3)及び(A−4)を満足するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)であることである。

(A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、92%以上
(A−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜99.9%

プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は、剛性と耐衝撃性のバランスに優れ、かつ、高いヘーズ値を有するため、照明カバーの機械物性および光拡散性の向上という観点から、プロピレン重合体(A)として好適に使用できる。
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は、一または二以上を用いてもよい。
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体とは、一般にポリプロピレン成分とプロピレン・α−オレフィン共重合体成分とを、この順に又はこれとは逆の順に、逐次重合して得られるものを指し、通常はポリプロピレン成分とプロピレン・α−オレフィン共重合体成分との混合物である。しかし、ポリプロピレンとプロピレン・α−オレフィン共重合体とが化学結合したブロック共重合体の成分を含んでいてもよい。本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、ポリプロピレン成分がプロピレン単独重合体であること、すなわちプロピレン単独重合体部分とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分とからなるものであることが好ましい。
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、プロピレン単独重合体部分を、好ましくは40〜99重量%、より好ましくは60〜98重量%、さらに好ましくは80〜97量%、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分を、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは2〜40重量%、さらに好ましくは3〜20重量%含む。ここで、プロピレン単独重合体部分とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分との合計量は100重量%である。上記範囲内でプロピレン・α−オレフィン共重合体部分の割合が多くなると、耐衝撃性、光拡散性が向上する傾向がある。一方、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の割合が少なくなると、剛性が向上する傾向がある。
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、通常0.1〜50g/10分程度である。
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、1−オクテン等を挙げることができる。これらは、1種を用いてプロピレンと共重合してもよく、2種以上を組み合わせてプロピレンと共重合してもよい。照明カバーの耐衝撃性の向上という観点からは、好ましくはエチレン又は1−ブテンであり、より好ましくはエチレンである。
α−オレフィンがエチレンの場合、プロピレン−エチレンブロック共重合体は、プロピレン単位を好ましくは75〜99.5重量%、より好ましくは85〜99重量%、エチレン単位を好ましくは0.5〜25重量%、より好ましくは1〜15重量%含む。エチレン単位が0.5重量%未満であると、照明カバーの耐衝撃性の向上と、光拡散性として十分なヘーズが得られないおそれがある。一方、25重量%を超えると、剛性などが低下するおそれがある。
また、プロピレン−α−オレフィン共重合体部分(a2)の割合や、プロピレン−α−オレフィン共重合体部分(a2)のプロピレン含量は、クロス分別装置やFT−IR等を用いて測定される値であり、その測定条件等は、例えば、特開2008−189893号公報に記載されている方法を使用すればよい。
(A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は、冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、好ましくは92%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは97〜99.9%である。冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が上記範囲にあると、照明カバーは剛性、強度、寸法安定性などがより優れるものとなる。
冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率は、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)から採取した冷キシレン不溶部について、同位体炭素による核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)で測定したものである。
冷キシレン不溶部は、試料をパラキシレン(0.5mg/mlのBHTを含む)に130℃で溶解させ溶液とした後、25℃で12時間静置し、その後、析出物を濾別し、さらに100℃で12時間減圧乾燥した物を使用した。
アイソタクチックペンタッド分率は、13C−NMRを使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である。すなわち、アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してアイソタクチック結合したプロピレン単位の分率である。
アイソタクチックペンタッド分率は、13C−NMRスペクトルは、10mmφNMR用サンプル管の中で、250mgの試料をo−ジクロロベンゼン2mlにロック溶媒である重水素化ベンゼン0.5mlを加えた溶媒中で完全に溶解させた後、130℃でプロトン完全デカップリング法で測定することができる。測定条件は、フリップアングル90°、パルス間隔15秒とする。微量成分の定量の為、炭素核の共鳴周波数として100MHz以上のNMR装置を使用して5,000回以上の積算を行う。ケミカルシフトは頭−尾結合し、メチル分岐の方向が同一であるプロピレン単位5連鎖の第3単位目のメチル基を21.8ppmとして設定し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とする。この基準では、mmで示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは21.2〜22.5ppmの範囲に、mrで示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは20.5〜21.2未満ppmの範囲に、rrで示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは19.5〜20.5未満ppmの範囲に現れ、mrrmのピークは19.9〜20.1未満ppmの範囲に現れる。これらから13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中mmmmピークの強度分率をもってアイソタクチックペンタッド分率とする。
アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)のプロピレン単独重合体部分(a1)の重合時の温度や使用する触媒の種類によって、調整することができる。
(A−4):ヘーズ
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は、ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、好ましくは30〜99.9%、より好ましくは50〜99.8%、さらに好ましくは70〜99.7%、よりさらに好ましくは90〜99.6%である。ヘーズが上記範囲にあると、照明カバーは光拡散性、光線透過率などがより優れ、目に優しい明るい光を広範囲に照らすものとなる。
なお、ヘーズは、試験片厚み2mmのシート片を用い、JIS K7105に準拠し、測定する値である。
プロピレン重合体(A)の一つの好ましい態様は、プロピレン重合体(A)が、条件(A−1)に加えて、さらに条件(A−2)〜(A−4)を満足するプロピレン重合体(A3)であることである。条件(A−2)、(A−3)及び(A−4)は、上述の通りである。
(A−5):メルトフローレート
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/10分、より好ましくは0.5〜2g/10分である。プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合体(A1)、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)又はプロピレン重合体(A3)の場合も同様である。
なお、メルトフローレートは、JIS K7210:1999のA法、条件Mに準拠し、試験温度230℃、荷重2.16kgで測定した値である。
本発明で用いられるプロピレン重合体は、重合触媒を用いた、一段又は二段以上のプロピレンの単独重合の製造工程及び/又は一段又は二段以上のプロピレンとα−オレフィンとの共重合の製造工程により得ることができる。
重合触媒としては、立体規則性重合触媒であることが好ましく、例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒等が使用できる。
重合様式としては、スラリー重合法、バルク重合法、気相重合法などが可能である。また、これらの重合様式を組み合わせることも可能である。
どの重合様式を用いても問題はないが、エチレン含量が比較的高いプロピレン−エチレンランダム共重合体を製造する場合には、反応器への生成物の付着などの問題を避けるために気相重合法を用いることが好ましい。
重合温度は、通常用いられている温度範囲であれば、特に問題なく用いることができる。具体的には、0℃〜200℃、より好ましくは40℃〜100℃の範囲を用いることができる。
重合圧力は、選択するプロセスによって最適な圧力には差異が生じるが、通常用いられている圧力範囲であれば、特に問題なく用いることができる。具体的には、大気圧に対する相対圧力で0MPaより大きく200MPaまで、より好ましくは0.1MPa〜50MPaの範囲を用いることができる。この際窒素などの不活性ガスを共存させてもよい。 また、分子量調整剤として水素を用いる場合は、プロピレンに対するモル比で1.0×10−6以上、1.0×10−2以下の範囲で用いることができる。好ましくは、1.0×10−5以上、0.9×10−2以下である。
一般に、プロピレン重合体の溶融張力は、分子量、分子量分布、長鎖分岐構造等の影響を受ける。分子量が高くなると(MFRが小さくなると)溶融張力は大きくなる傾向があり、同一MFRにおいて分子量分布が広くなると溶融張力は大きくなる傾向があり、同一MFRにおいて長鎖分岐の量が増えると溶融張力は大きくなる傾向がある。
プロピレン重合体の分子量は、例えば重合時の連鎖移動剤の量などによって調整することができる。プロピレン重合体の分子量分布は、例えば、高分子量成分の重合工程と低分子量成分の重合工程とを含む多段重合法、分子量分布を広げるように設計された触媒の選択などによって広げることができる。長鎖分岐の量は、例えば、プロピレン重合体に対する高エネルギーイオン化放射線照射処理、有機過酸化物処理などの後処理、長鎖分岐構造を形成させるように設計された触媒の選択などによって増やすことができる。
本発明に用いられるプロピレン重合体(A)は、これらの技術常識(上述したものに限られない)に基づいて、容易に得ることができる。
プロピレン重合体(A1)を得ることができる好ましい製造方法は、例えば、特開昭62−121704号公報に記載されているような高エネルギーイオン化放射線照射する方法、特開2004−339365号公報に記載されているような有機過酸化物を利用した方法、特開2013−199644号公法に記載されているような特定の触媒を用いたマクロマー重合法などである。これらは一種の方法を用いてもよく、また、二種以上を組み合わせてもよい。製造コスト、製造時の安全性、黄変、ゲル状成分の副生成、溶融張力の振れなどの品質の安定性などの観点から、マクロマー重合法が好ましい。
本発明で用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は、重合触媒を用いた、プロピレン単独重合体部分の重合(前段)と、この後に続く、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合(後段)の製造工程により得ることができる。前段の重合と後段の重合の先後はこの順であることが好ましいが、先後を入れ替えた製造工程であってもよい。
重合触媒としては、立体規則性重合触媒であることが好ましく、例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒等が使用できる。
重合様式としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン等の不活性炭化水素を溶媒として用いるスラリー重合法、プロピレン自体を溶媒とするバルク重合法、プロピレンを気相状態下で重合する気相重合法などが可能である。また、これらの重合様式を組み合わせることも可能である。例えば、プロピレン単独重合体部分の重合をバルク重合法、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合を気相重合法で行う方法や、プロピレン単独重合体部分の重合をバルク重合法、続いて気相重合法で行い、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合を気相重合法で行う方法などを挙げることができる。
また、重合形式として、回分式、連続式、半回分式のいずれによってもよく、所望により、二段及び三段等の複数段の連続式の重合法を用いてもよい。
重合反応器としては、特に形状、構造を問わないが、スラリー重合、バルク重合で一般に用いられる攪拌機付き反応器、チューブ型反応器、気相重合で一般に用いられる流動床反応器、攪拌羽根を有する横型反応器などを挙げることができる。
プロピレン単独重合体部分の重合を気相重合で行う場合には、プロピレン単独重合体部分の重合工程は、プロピレン、必要に応じて水素等の連鎖移動剤を供給して、触媒の存在下に、温度0〜100℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、プロピレンの分圧0.6〜4.2MPa、好ましくは1.0〜3.5MPa、より好ましくは1.5〜3.0MPa、滞留時間0.5〜10時間で行うことが好ましい。
プロピレン単独重合体部分のメルトフローレートの調整は、触媒の種類にもよるが、連鎖移動剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で1×10−3〜0.2の範囲で行うことにより、所望のメルトフローレートに調節することが可能である。
プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合工程は、通常、前段重合工程のプロピレン単独重合体部分の重合終了後、引き続いて、前段重合工程で製造されたプロピレン単独重合体部分の存在下、プロピレン、α−オレフィン、必要に応じて水素等の連鎖移動剤を供給して、プロピレン単独重合体部分とともに存在する触媒(プロピレン単独重合体部分の重合に使用した未だ失活していない当該触媒)の存在下に、温度0〜100℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、プロピレン及びα−オレフィンの分圧各0.1〜2.0MPa、好ましくは0.1〜1.5MPa、滞留時間0.5〜10時間で行うことが好ましい。
そして、最終的な生成物として、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を得ることができる。
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体のα−オレフィン含量は、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合工程において、プロピレンの供給量とα−オレフィンの供給量を調整する、及びプロピレン単独重合体部分とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分との割合を調整することにより、調整することができる。
さらに、ゲルの発生やベタツキを抑えるために、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分の重合の際に、エタノールなどのアルコール類を存在させることが好ましい。また、このアルコール類の添加量で、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体のプロピレン・α−オレフィン共重合体部分の割合も、コントロールすることができる。
このようなプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、種々の市販品が上市されているので、これら市販品の物性を測定して、所望のものを用いることもできる。
2.熱可塑性樹脂(B)
本発明の照明カバーは、好ましくは熱可塑性樹脂(B)を含む。熱可塑性樹脂(B)として、全光線透過率が高く、かつヘーズが非常に低いものをプロピレン重合体(A)と組み合わせることにより、非常に優れた光線透過率と光拡散性とのバランスを実現することができる。プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合体(A1)、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)、またはこれらの混合物の場合であっても同様である。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)は、下記の条件(B−1)〜(B−4)を満たすものであることが好ましい。
(B−1):プロピレン重合体(A)と非相容である。
(B−2):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上
(B−3):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下
(B−4):屈折率が、1.45以下、または、1.53以上
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)は、プロピレン重合体(A)と非相溶であることが好ましい。非相溶でない場合には、光拡散性が大きく低下するおそれがある。熱可塑性樹脂(B)とプロピレン重合体(A)とが非相溶であるとは、熱可塑性樹脂(B)とプロピレン重合体(A)との溶融混練物が、プロピレン重合体(A)の海相と、熱可塑性樹脂(B)の島相とからなる海−島構造の相分離構造を呈することをいう。プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合体(A1)、またはプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)の場合であっても同様である。プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との混合物の場合には、熱可塑性樹脂(B)は、プロピレン重合体(A1)と非相容であり、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)とも非相溶である。
この構造は、例えば以下のようにして観察することができる。プロピレン重合体(A)100重量部と熱可塑性樹脂(B)10重量部とを二軸押出機(例えば、テクノベル社製KZW−15−MG型)を用いて、樹脂温度200℃、スクリュー回転数400rpm、吐出量3kg/Hrで樹脂ペレットとし、その樹脂ペレットを、射出成形機(例えば、東芝社製EC20)を用いて、樹脂温度200℃、金型温度40℃で成形して試験片とし、その試験片を、クライオシステム及びダイヤモンドナイフを装着したウルトラミクロトーム(例えば、ライカUC6)を用いて、−120℃に冷却及び切削し、その切削鏡面をイオンエッチング処理して試料とし、その試料を、走査型電子顕微鏡(例えば、日立社製S800)で観察することにより、非相溶か否かの評価をすることができる。プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合体(A1)、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)などの場合であっても同様に評価できる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)は、全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上であり、好ましくは87%以上、より好ましくは89%以上である。全光線透過率をこのような範囲とすることにより、良好な光線透過率と高い光拡散性を有する。すなわち、全光線透過率が85%未満であると、光線透過率が低下するおそれがある。
なお、全光線透過率は、試験片厚み2mmのシート片を用い、JIS K7105に準拠し測定した値である。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)は、ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下であり、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1%以下である。ヘーズをこのような範囲とすることにより、良好な光線透過率と高い光拡散性を有する。すなわち、ヘーズが2%を超えると光線透過率が低下するおそれがある。
なお、ヘーズは、試験片厚み2mmのシート片を用い、JIS K7105に準拠し測定した値である。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)は、屈折率が、1.45以下、または1.53以上である。屈折率が1.45を超え1.53未満であると光拡散性が大きく低下するおそれがある。屈折率は、既知の値を用いることができる。例えば、「成形加工におけるプラスチック材料」(シグマ出版,2005年,初版第2刷)276ページに記載された値を用いることができる。具体的には、「シグマ出版、成形加工におけるプラスチック材料」より、ポリプロピレンの結晶部の屈折率は1.52、非晶部は1.47〜1.48であることから算術平均してプロピレン重合体(A)(プロピレン重合体(A1)、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)などを含む)の屈折率は1.50、ポリスチレンは1.59、ポリメタクリレートは1.49、ポリカーボネートの結晶部は1.65、非晶部が1.585であることから算術平均してポリカーボネートは1.62とした。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)としては、有機ガラスと呼ばれる透明樹脂などを挙げることができる。具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などを挙げることができる。特に、ポリスチレン樹脂およびビスフェノールAと炭酸から作られる芳香族ポリカーボネート樹脂が、機械物性の観点から好ましい。
熱可塑性樹脂(B)としては、種々の市販品から所望の物性を有するものを選択して使用することができる。例えば、ピーエスジャパン(株)社製ポリスチレン樹脂HF−77、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製ポリカーボネート樹脂ユーピロンS―3000Rなどを挙げることができる。
3.プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)
本発明の照明カバーは、好ましくはプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)を含む。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)は、下記の条件(C−1)〜(C−4)を満足するプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)であることが好ましい。
(C−1):エチレン含量が、0.1〜7重量%である。
(C−2):メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が、1〜100g/10分である。
(C−3):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%である。
(C−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜95%である。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、エチレン含量が、0.1〜7重量%であり、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは0.7〜3.5重量%、さらに好ましくは0.8〜3.4重量%である。エチレン含量をこのような範囲とすることにより、良好な光線透過性と実用に耐えうる剛性を得ることができる。すなわち、プロピレン−エチレンランダム共重合体のエチレン含量が、0.1重量%未満であると光線透過率が低下するおそれがあり、7重量%以上であると成形品の剛性が著しく低下し、実用に適さない場合がある。エチレン含量の測定方法については後述する。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が、1〜100g/10分であり、好ましくは3〜80g/10分、より好ましくは4〜50g/10分である。メルトフローレートをこのような範囲とすることにより、良好な成形性を保つことが可能となる。すなわち、メルトフローレートが1g/10分未満であると、本発明の樹脂組成物及びその成形体において、成形性が低下する場合がある。一方、100g/10分を超えると、バリおよびデフォームが発生するおそれがある。メルトフローレートは、後述する重合条件、(重合温度、水素添加量等)を調整したり、分子量降下剤を用いたりして制御することができる。
なお、メルトフローレートは、JIS K7210:1999のA法、条件Mに準拠し、試験温度230℃、荷重2.16kgで測定した値である。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%であり、好ましくは82〜89%、より好ましくは83〜88%である。全光線透過率をこのような範囲とすることにより、良好な光線透過率と高い光拡散性を両立することができる。すなわち、全光線透過率が80%未満であると、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物における光線透過率が低下するため十分な効果が得られず、90%を超えると光拡散性が低下するおそれがある。
全光線透過率は、エチレン含量を調整するなどして制御することができる。
なお、全光線透過率は、試験片厚み2mmのシート片を用い、JIS K7105に準拠し測定した値である。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜95%であり、好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜89%である。ヘーズをこのような範囲とすることにより、良好な光線透過率と高い光拡散性を両立することができる。すなわち、ヘーズが30%未満であると、本発明の樹脂組成物における光拡散性が低下するため十分な効果が得られず、95%を超えると光線透過率が低下するおそれがある。
ヘーズは、エチレン含量を調整するなどして制御することができる。
なお、ヘーズは、試験片厚み2mmのシート片を用い、JIS K7105に準拠し測定した値である。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)は、溶融張力が、好ましくは3g未満、より好ましくは0.5g以上3g未満、さらに好ましくは0.7g以上2.5g未満である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体の製造方法について説明する。
本発明で用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、重合触媒を用いた、プロピレンとエチレンとの共重合の製造工程により得ることができる。
重合触媒としては、立体規則性重合触媒であることが好ましく、例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒等が使用できる。
重合様式としては、スラリー重合法、バルク重合法、気相重合法などが可能である。また、これらの重合様式を組み合わせることも可能である。
どの重合様式を用いても問題はないが、エチレン含量が比較的高いプロピレン−エチレンランダム共重合体を製造する場合には、反応器への生成物の付着などの問題を避けるために気相重合法を用いることが好ましい。
重合温度は、通常用いられている温度範囲であれば、特に問題なく用いることができる。具体的には、0℃〜200℃、より好ましくは40℃〜100℃の範囲を用いることができる。
重合圧力は、選択するプロセスによって最適な圧力には差異が生じるが、通常用いられている圧力範囲であれば、特に問題なく用いることができる。具体的には、大気圧に対する相対圧力で0MPaより大きく200MPaまで、より好ましくは0.1MPa〜50MPaの範囲を用いることができる。この際窒素などの不活性ガスを共存させてもよい。 また、分子量調整剤として水素を用いる場合は、プロピレンに対するモル比で1.0×10−6以上、1.0×10−2以下の範囲で用いることができる。好ましくは、1.0×10−5以上、0.9×10−2以下である。
このようなプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)は、種々の市販品が上市されているので、これら市販品の物性を測定して、所望のものを用いることもできる。例えば、日本ポリプロ社製ウィンテックなどを挙げることができる。
4.任意成分(D)
本発明の照明カバーは、必要に応じて、他の任意成分を含んでいてもよい。
本発明の照明カバーが含んでいてもよい成分としては、具体的には、顔料、染料などの着色剤、ヒンダードアミン系光安定剤などの光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤、ソルビトール系造核剤などの造核剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などの酸化防止剤、非イオン系帯電防止剤などの帯電防止剤、無機化合物などの中和剤、チアゾール系抗菌・防黴剤などの抗菌・防黴剤、ハロゲン化合物などの難燃剤、可塑剤、有機金属塩系分散剤などの分散剤、脂肪酸アミド系滑剤などの滑剤、窒素化合物などの金属不活性剤、非イオン系界面活性剤などの界面活性剤、前記プロピレン重合体(A)、前記熱可塑性樹脂(B)及び前記プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)以外のポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーなどの熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。ただし、これらに限られるものではない。
これらの他の成分は、1種でも2種以上を併用してもよい。
着色剤として、例えば、無機系顔料、有機系顔料などは、着色外観、見映え、風合い、商品価値などの付与、向上などに有効であり、光安定剤の添加や製造時の熱履歴による照明カバーの黄変を目立ちにくくするため、ブルーイング剤を添加することが好ましい。
具体例として、無機系顔料としては、酸化チタン、酸化鉄(ベンガラ等)、クロム酸(黄鉛など)、モリブデン酸などの金属酸化物顔料、燐酸コバルト化合物などの燐酸塩化合物顔料、硼酸コバルト化合物などの硼酸塩化合物顔料;硫化セレン化合物;フェロシアン化合物などを挙げることができる。有機系顔料としては、難溶性アゾレーキ;可溶性アゾレーキ;不溶性アゾキレート;縮合性アゾキレート;その他のアゾキレートなどのアゾ系顔料;フタロシアニンブルー;フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料;アントラキノン;ペリノン;ペリレン;チオインジゴなどのスレン系顔料;染料レーキ;キナクリドン系顔料;ジオキサジン系顔料;イソインドリノン系顔料などを挙げることができる。ただし、これらに限られるものではない。
光安定剤や紫外線吸収剤として、例えば、ヒンダードアミン化合物、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系やサリシレート系などは、本発明の照明カバーの耐候性や耐久性などの付与、向上に有効であり、耐候変色性の一層の向上に有効である。
具体例としては、ヒンダードアミン化合物として、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート;ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケートなどが挙げられ、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ、ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられ、サリシレート系としては、4−t−ブチルフェニルサリシレート;2,4−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートなどを挙げることができる。
ここで、前記光安定剤と紫外線吸収剤とを併用する方法は、本発明の照明カバーの耐候性、耐久性、耐候変色性などの向上効果が大きく好ましい。
酸化防止剤として、例えば、フェノール系、リン系やイオウ系の酸化防止剤などは、本発明の照明カバーの、耐熱安定性、加工安定性、耐熱老化性などの付与、向上などに有効である。
また、帯電防止剤として、例えば、非イオン系やカチオン系などの帯電防止剤は、本発明の照明カバーの帯電防止性の付与、向上に有効である。
オレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(EPR)、エチレン・ブテン共重合体エラストマー(EBR)、エチレン・ヘキセン共重合体エラストマー(EHR)、エチレン・オクテン共重合体エラストマー(EOR)などのエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー;エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・イソプレン共重合体などのエチレン・α−オレフィン・ジエン三元共重合体エラストマー、エチレン−エチレン・ブチレン−エチレン共重合体エラストマー(CEBC)などを挙げることができる。
スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体エラストマー(SIS)、スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック共重合体エラストマー(SBS)、スチレン−エチレン・ブチレン共重合体エラストマー(SEB)、スチレン−エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(SEP)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合体エラストマー(SEBS)、スチレン−エチレン・ブチレン−エチレン共重合体エラストマー(SEBC)、水添スチレン・ブタジエンエラストマー(HSBR)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体エラストマー(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体エラストマー(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体エラストマー(SBBS)、部分水添スチレン−イソプレン−スチレン共重合体エラストマー、部分水添スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体エラストマーなどを挙げることができる。
中でも、エチレン・ブテン共重合体エラストマー(EBR)及び/又はエチレン・オクテン共重合体エラストマー(EOR)を使用すると、本発明の照明カバーにおいて、適度の柔軟性などが付与し易く、耐衝撃性が優れる傾向にあるなどの点から好ましい。
5.照明カバー
本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A)を含むことを特徴とする。本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A)からなっていても、プロピレン重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)及び任意成分(D)から選ばれる少なくとも一種の成分とからなるプロピレン重合体組成物からなっていてもよい。
プロピレン重合体(A)として、照明カバーの外観および生産性の観点からはプロピレン重合体(A1)が好ましく、照明カバーの剛性と耐衝撃性のバランスという観点からはプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)が好ましい。
本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)とを含むことを特徴とする。 本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)とからなっていても、プロピレン重合体(A1)及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)と熱可塑性樹脂(B)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)及び任意成分(D)から選ばれる少なくとも一種の成分とからなるプロピレン重合体組成物からなっていてもよい。
プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との組み合わせにより、照明カバーは、剛性と耐衝撃性のバランス、外観などがより優れるものとなる。
プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との組み合わせの割合としては、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計量を100wt%とした場合、プロピレン重合体(A1)は好ましくは5〜95wt%であり、より好ましくは10〜90wt%、さらに好ましくは15〜75wt%であり、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)は好ましくは5〜95wt%、より好ましくは10〜90wt%、さらに好ましくは25〜85wt%である。プロピレン重合体(A1)が5wt%未満の場合、プロピレン重合体(A)の溶融張力が低下し、押出し成形および熱成形における成形性が低下すおそれがある。一方、プロピレン重合体(A1)が95wt%より多い場合、照明カバーの耐衝撃性の低下、および、ヘーズの低下による光拡散性が損なわれるおそれがある。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)の割合は、プロピレン重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.4〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは2〜7重量部である。また、別の態様では、熱可塑性樹脂(B)の割合は、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計量100重量部に対して、好ましくは0.4〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは2〜7重量部である。熱可塑性樹脂(B)の割合をこのような範囲内とすることにより、全光線透過率と光拡散性のバランスがより優れるものになる。すなわち、熱可塑性樹脂(B)の割合が0.4重量部未満であると光拡散性が低下するおそれがあり、50重量部超えると全光線透過率が低下するおそれがある。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)の割合は、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは5〜1000重量部を含み、より好ましくは10〜100重量部である。また、別の態様では、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)の割合は、プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計量100重量部に対して、好ましくは0.4〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは2〜7重量部である。プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)の割合が5重量部未満であると、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)を含める耐衝撃性の向上効果が十分期待できないおそれと、全光線透過率が低下し十分な明るさが得られないおそれがある。一方、1000重量部を超えると、剛性、耐傷つき性などが低下するおそれがある。
本発明に用いられる任意成分(D)の割合は、任意成分(D)が着色剤、光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、中和剤、抗菌・防黴剤、難燃剤、可塑剤、分散剤、滑剤、金属不活性剤、界面活性剤などの場合には、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.005〜10重量部、より好ましくは0.01〜7重量部、さらに好ましくは0.02〜5重量部、任意成分(D)が熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーなどの場合には、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.5〜70重量部、さらに好ましくは1〜50重量部である。
プロピレン重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)及び任意成分(D)から選ばれる少なくとも一種の成分とからなるプロピレン重合体組成物は、通常、タンブラー、Vブレンダー、リボンブレンダーなどの混合機器を用いて混合し、また、通常、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーなどの混練機器を用いて溶融混練し、造粒することにより製造することができる。しかし、溶融混練は必須ではない。
本発明の照明カバーは、プロピレン重合体(A)又はプロピレン重合体組成物を成形することにより、製造することができる。成形方法としては、従来公知の方法で成形することができ、例えば、射出成形、押出成形、プレス成形、ブロー成形などを挙げることができる。押出成形に関しては、押出成形した成形体を、さらに真空成形、圧空成形、真空圧空成形などの熱成形をすることができる。
本発明の照明カバーは、比重が好ましくは0.95未満であり、より好ましくは0.91以下、さらに好ましくは0.90以下である。比重が0.95未満であると、従来の照明カバーと比べて、大幅に軽量化することができる。
本発明の照明カバーは、試験片厚み2mmにおいて、ヘーズが、好ましくは30〜99.9%、より好ましくは35〜99.8%、さらに好ましくは40〜99.6%である。ヘーズがこの範囲にあると、眩しさを抑えつつ、明るい光を広範囲に照らすことができる。
本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例で用いた評価法、分析の各法および材料は、以下の通りである。
1.評価方法、分析方法
(1)メルトフローレート(単位:g/10分)
JIS−K7210に準拠し、230℃、2.16kg荷重(21.18N荷重)で測定した。
(2)溶融張力MT(単位:g)
(株)東洋精機製キャピログラフを使用して、温度190℃に加熱した直径9.6mmのシリンダーに樹脂を入れ、押し込み速度10mm/分で溶融樹脂を直径2.1mm、長さ8mmのオリフィスから押し出した樹脂を速度4.0m/分で引き取っていった時にプーリーに検出される張力を溶融張力(MT:Melt tension)とした。
(3)分岐度指数g’
前述したように、示差屈折計(RI)、粘度検出器(Viscometer)、光散乱検出器(MALLS)を検出器として備えたGPCによって求めた。
(4)アイソタクチックペンタッド分率(単位:%)
日本電子社製、GSX−400、FT−NMRを用い、前述したとおり、特開2006−249167号公報の段落
に記載の方法で測定した。
(5)全光線透過率(単位:%)、ヘーズ(単位:%)
鏡面加工した金型を用いて射出成形した厚さ2.0mm、幅60mm、長さ80mmの試験片を用い、JIS K7105に準拠し、測定雰囲気温度23℃にて測定した。ヘーズは光拡散性と相関があり、ヘーズの値が大きいほど光拡散性が良好といえる。
東芝社製射出成形機EC20を用い、樹脂温度200℃、金型温度40℃で射出成形した試験片を用いた。
(6)比重
鏡面加工した金型を用いて射出成形した厚さ2.0mm、幅60mm、長さ80mmの試験片を用い、JIS−K7112に準拠し、測定雰囲気温度23℃で、浸せき液にエタノールを使用して測定した密度(単位:g/cm)の値を比重とした。
東芝社製射出成形機EC20を用い、樹脂温度200℃、金型温度40℃で射出成形した試験片を用いた。
(7)曲げ弾性率(単位:MPa)、曲げ応力(単位:MPa)
厚さ4.0mm、幅10mm、長さ80mmの試験片を用い、JIS K7171に準拠し、測定雰囲気温度23℃にて測定した。
東芝社製射出成形機IS80Gを用い、樹脂温度200℃、金型温度40℃で射出成形した試験片を用いた。
(8)シャルピー衝撃強度(単位:KJ/m
厚さ4.0mm、幅10mm、長さ80mmの試験片を用い、JIS K7111に準拠し、測定雰囲気温度23℃にて測定した。
東芝社製射出成形機IS80Gを用い、樹脂温度200℃、金型温度40℃で射出成形した試験片を用いた。
(9)成形性
熱成形用シートを製造する際の押出し成形性及び熱成形用シートから熱成形体を製造する際の熱成形性の観点から下記基準にて総合評価した。
<押出し成形性>
スクリュウ口径40mmの押出機に用意した原料ペレットを投入し、樹脂温度230℃にて加熱溶融可塑化してT型ダイスより押出したシートを、表面温度が80℃の鏡面仕上げの金属製キャストロ−ルにて挟み、冷却固化させながら1m/minの速度で連続的に引き取り、幅600mm、厚さ2.0mmの熱成形用シートを得た。
<熱成形性>
浅野研究所製真空圧空成形装置を用い、熱成形用シートを上下ヒーター温度380℃にて加熱し、タテ22cm、ヨコ22cm、深さ5cmの半球型容器を真空圧空成形し、照明カバーを模した熱成形体を得た。
この際、熱成形機は機器メーカーや機種によってヒーター加熱直後から真空成形開始までの経過時間に差があることを考慮し、ヒーター加熱後に各々0秒、20秒、40秒経過してから真空圧空成形を行った。
◎:押出し成形が可能で、かつ、熱成形時にシートの垂れ下がりがない又は小さく、ヒーター加熱して40秒経過後に熱成形を行っても賦形時の破膜および皺がない熱成形体を問題なく成形できた。
○:押出し成形が可能で、かつ、熱成形時にシートの垂れ下がりがない又は小さく、ヒーター加熱後40秒経過未満に熱成形を行った際に賦形時の破膜および皺がない熱成形体を問題なく成形できた。
△:押出し成形が可能だが、熱成形時にシートの垂れ下がりが大きく、所定の形状の熱成形体に賦形できない、賦形時に破膜する、熱成形体に皺が生じる等の問題が見られた。
×:押出し成形時に、T型ダイスより押出したシートのドローダウンが大きく、熱成形用シートの製造が不可能または熱成形用シートに表面荒れ、厚みが不均一等の問題が見られた。
(10)熱成形体の強度
熱成形した半球型容器を水平な台の上に凸の状態で置き、その上に1kgの荷重を載せた際の状態を目視にて評価し、以下の基準で判定した。
○:容器の形状を維持し、潰れない。
×:全体的又は部分的に変形し、潰れる。
2.材料
(1)プロピレン重合体(A)
以下の市販の樹脂(a1〜a3、a6およびa7)並びに下記の製造例1、2によって得た重合体(a4、a5)を使用した。樹脂の性状を表1〜3にまとめた。
a1:日本ポリプロ製ノバテックEA9((A)に相当)
a2:日本ポリプロ製ウィンテックWFW5T((A)に相当)
a3:日本ポリプロ製ウィンテックWMG03((A)に相当)
a6:日本ポリプロ製ノバテックEC9((A2)に相当するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体)
a7:日本ポリプロ製ノバテックBC03B((A2)に相当するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体)
[製造例1]((a4)の製造)(A1)に相当
<触媒合成例>
(i)イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
セパラブルフラスコ中で蒸留水2264gに96%硫酸(668g)を加えその後、層状珪酸塩としてモンモリロナイト(水沢化学社製ベンクレイSL:平均粒径19μm)400gを加えた。このスラリーを90℃で210分加熱した。この反応スラリーを蒸留水4000gに加えた後にろ過したところケーキ状固体810gを得た。
次に、セパラブルフラスコ中に、硫酸リチウム432g、蒸留水1924gを加え硫酸リチウム水溶液としたところへ、上記ケーキ状固体を全量投入した。このスラリーを室温で120分反応させた。このスラリーに蒸留水4Lを加えた後にろ過し、更に蒸留水でpH5〜6まで洗浄し、ろ過を行ったところ、ケーキ状固体760gを得た。
得られた固体を窒素気流下100℃で一昼夜予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、更に200℃、2時間、減圧乾燥することにより、化学処理モンモリロナイト220gを得た。
この化学処理モンモリロナイトの組成は、Al:6.45重量%、Si:38.30重量%、Mg:0.98重量%、Fe:1.88重量%、Li:0.16重量%であり、Al/Si=0.175[mol/mol]であった。
(ii)触媒調製及び予備重合
3つ口フラスコ(容積1L)中に、上で得られた化学処理モンモリロナイト20gを入れ、ヘプタン(132mL)を加えてスラリーとし、これにトリイソブチルアルミニウム(25mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を34.0mL)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで残液率が1/100になるまで洗浄し、全容量を100mLとなるようにヘプタンを加えた。
また、別のフラスコ(容積200mL)中で、rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]ハフニウム(210μmol)をトルエン(42mL)に溶解し(溶液1)、更に、別のフラスコ(容積200mL)中で、rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム(90μmol)をトルエン(18mL)に溶解した(溶液2)。
先ほどの化学処理スメクタイトが入った1Lフラスコにトリイソブチルアルミニウム(0.88mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を1.2mL)を加えた後、上記溶液1を加えて20分間室温で撹拌した。その後更にトリイソブチルアルミニウム(0.36mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を0.5mL)を加えた後、上記溶液2を加えて、1時間室温で攪拌した。
その後、ヘプタンを338mL追加し、このスラリーを、1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのち、プロピレンを10g/時の速度でフィードし、4時間40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて、1時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去した後、残った部分に、トリイソブチルアルミニウム(12.5mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を17.0mL)を加えて5分攪拌した。
この固体を1時間減圧乾燥することにより、予備重合触媒52.8gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.64であった。
以下、このものを「予備重合触媒1」という。
<重合>
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン40kgを導入した。これに水素4.4リットル(標準状態の体積として)、トリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液470ml(0.12mol)を加えた後、内温を70℃まで昇温した。次いで、予備重合触媒1を2.4g(予備重合ポリマーを除いた重量で)、アルゴンで圧入して重合を開始させ、内部温度を70℃に維持した。2時間経過後に、エタノールを100ml圧入し、未反応のプロピレンをパージし、オートクレーブ内を窒素置換することにより重合を停止した。
得られたポリマーを90℃窒素気流下で1時間乾燥し、16.5kgの重合体を得た。触媒活性は、6,880(g−PP/g−cat)であった。MFRは1.0g/10分であった。
<ペレットの製造>
重合体100重量部に対し、フェノール系酸化防止剤であるテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン(商品名:IRGANOX1010、BASFジャパン株式会社製)0.125重量部、フォスファイト系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名:IRGAFOS 168、BASFジャパン株式会社製)0.125重量部を配合し、高速攪拌式混合機(ヘンシェルミキサ−、商品名)を用い室温下で3分間混合した後、二軸押出機にて溶融混練して、プロピレン重合体(a4)のペレットを得た。
なお、二軸押出機には、テクノベル社製KZW−25を用い、スクリュー回転数は400RPM、混練温度は、ホッパ下から80、160、210、230(以降、ダイス出口まで同温度)℃設定とした。
[製造例2](a5の製造)(A1)に相当
添加する水素を9.2リットル、使用する予備重合触媒1を2.1g(予備重合ポリマーを除いた重量で)で行う以外は、製造例1と同様に実施し、プロピレン重合体(a5)のペレットを得た。
触媒活性は、8,050(g−PP/g−cat)であった。MFRは7.5g/10分であった。
Figure 2016195063
Figure 2016195063
Figure 2016195063
(2)熱可塑性樹脂(B)
以下の市販の樹脂を使用した。
b1:ポリスチレンHF−77(ピーエスジャパン(株)社製)
全光線透過率:91%
ヘーズ:0.63%
屈折率:1.59
(3)プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)
以下の市販の樹脂を使用した。
c1:ウィンテックWFW5T(日本ポリプロ(株)社製)
エチレン含量:1.5重量%
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重):3.5g/10分
全光線透過率:87%
ヘーズ:43.5%
3.実施例及び比較例
[実施例1〜16及び比較例1〜3]
(1)混合および溶融混練
プロピレン重合体(A)、熱可塑性樹脂(B)、およびプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)を、下記の添加剤とともに表4に示す割合で混合を行い、下記の条件で溶融混練し、樹脂ペレットを製造した。
添加剤 :プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A)100重量部として、
BASF社製IRGANOX1010を0.1重量部
BASF社製IRGAFOS168を0.05重量部
混練装置:テクノベル社製KZW−15−MG型二軸押出機。
混練条件:温度200℃、スクリュー回転数400rpm、吐出量3kg/Hr

ただし、実施例1〜3、12及び比較例1〜3については、混合および溶融混練は行わず、市販の樹脂ペレットおよび製造したペレットをそのまま使用した。
Figure 2016195063
(2)成形
得られた樹脂ペレットを用いて、前記条件で成形し、各種試験片とした。熱成形体の強度については、照明カバーを模した、真空圧空成形して得た半球型容器の成形体を試験片とした。
(3)評価
前記成形した試験片について性能評価を行った。結果を表5及び表6に示す。
Figure 2016195063
Figure 2016195063
表5及び表6に示す結果から、本発明の照明カバーの発明特定事項を満たしている実施例1〜16においては、押出し成形や熱成形性などの成形性に優れ、かつ、強度に優れた熱成形体が得られた。また、熱可塑性樹脂(B)を含む実施例8〜9、11、13、16においては、ヘーズが高く、光拡散性にも優れた成形体が得られ、また、プロピレン−エチレンランダム共重合体(C)を含む実施例6〜7、10〜11、14〜16においては、成形性に優れた成形体が得られた。
一方、本発明の発明特定事項を満たさない比較例1〜3は、これらの性能バランスが不良で見劣りしている。例えば、比較例1〜3は、溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3g未満であるため、成形性に優れず、また、比較例1においては、得られた熱成形体の強度が低く見劣りしている。

Claims (8)

  1. 下記の条件(A−1)を満足するプロピレン重合体(A)を含むことを特徴とする照明カバー。
    (A−1):溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3〜40g
  2. プロピレン重合体(A)は、下記の条件(A−2)を満足するプロピレン重合体(A1)であることを特徴とする請求項1に記載の照明カバー。
    (A−2):分岐度指数が、0.3〜0.98
  3. プロピレン重合体(A)は、下記の条件(A−3)及び(A−4)を満足するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)であることを特徴とする請求項1に記載の照明カバー。
    (A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、92%以上
    (A−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜99.9%
  4. プロピレン重合体(A)100重量部に対して、下記の条件(B−1)〜(B−4)を満足する熱可塑性樹脂(B)0.4〜50重量部を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明カバー。
    (B−1):プロピレン重合体(A)と非相容である。
    (B−2):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上
    (B−3):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下。
    (B−4):屈折率が1.45以下、または、1.53以上
  5. プロピレン重合体(A)100重量部に対して、下記の条件(C−1)〜(C−4)を満足するプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)5〜1000重量部を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明カバー。
    (C−1):エチレン含量が、0.1〜7重量%
    (C−2):メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が1〜100g/10分
    (C−3):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%
    (C−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて30〜95%
  6. 下記の条件(A−1)〜(A−2)を満足するプロピレン重合体(A1)と下記の条件(A−1)、(A−3)及び(A−4)を満足するプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)とを含むことを特徴とする照明カバー。
    (A−1):溶融張力(190℃、シリンダー押し込み速度10mm/min)が、3〜40g
    (A−2):分岐度指数が、0.3〜0.98
    (A−3):冷キシレン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率が、92%以上
    (A−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、30〜99.9%
  7. プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計100重量部に対して、下記の条件(B−1)〜(B−4)を満足する熱可塑性樹脂(B)0.4〜50重量部を含むことを特徴とする請求項6に記載の照明カバー。
    (B−1):プロピレン重合体(A1)及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)と非相容である。
    (B−2):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、85%以上
    (B−3):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて、2%以下
    (B−4):屈折率が1.45以下、または、1.53以上
  8. プロピレン重合体(A1)とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(A2)との合計100重量部に対して、下記の条件(C−1)〜(C−4)を満足するプロピレン−エチレンランダム共重合体(C)5〜1000重量部を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の照明カバー。
    (C−1):エチレン含量が、0.1〜7重量%
    (C−2):メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が1〜100g/10分
    (C−3):全光線透過率が、試験片厚み2mmにおいて、80〜90%
    (C−4):ヘーズが、試験片厚み2mmにおいて30〜95%
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