JP6354656B2 - 車両位置制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の位置を制御する車両位置制御装置に関する。
従来、車両の幅方向(以下、横方向)の位置を制御する技術が種々知られている。たとえば、特許文献1では、自車の目標走行位置からの横偏差の3乗に比例して増大する操舵トルクを付与している。また、特許文献2では、横速度に所定のゲインを乗じて操舵トルクを算出している。操舵トルクが付与されると操舵角が変化するので、車両の横方向位置が変化する。
また、前後方向の速度制御において、運転者に違和感を与えない滑らかな速度制御を可能にする技術として、特許文献3等に開示された接近離間状態評価指標KdBを用いる速度制御が知られている。
特開2010−23605号公報 特開2010−36645号公報 特開2009−262899号公報
特許文献1、2に記載されている技術は、車線逸脱を防止することを目的としており、車線逸脱防止のために行う速度制御により運転者がどのように感じるかは考慮されていない。したがって、特許文献1、2に記載されている技術により、車両の横方向位置を制御すると、運転者が滑らかと感じる速度変化で車両の横方向位置を制御することはできない。
また、特許文献3の技術は、車両の前後方向の速度制御であり、車両の横方向位置制御にそのまま適用することはできない。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向の位置を変化させることができる車両位置制御装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本発明は、運転者が物体までの距離を視覚的に把握する感覚量である視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まり、車両幅方向の速度である横方向速度と、車両幅方向における基準位置からの車両の移動距離である横方向距離とにより表される指標を横方向KdBとし、
制御開始条件が成立した場合に、所定の傾き算出位置における横方向KdBを横方向距離で微分した値を傾きとし、傾き算出位置における横方向KdBを切片として、横方向距離に対する、横方向KdBの目標値となる目標横方向KdBを算出する目標横方向KdB算出部(S506、S1306、S1506)と、
目標横方向KdBと横方向距離とから、横方向速度の目標値である目標横方向速度を算出する目標横方向速度算出部(S507、S1307、S1507)と、
目標横方向速度に基づいて、逐次の時間における横方向距離の目標値である目標横方向距離を算出する目標横方向距離算出部(S509、S1309、S1509)と、
車両の横方向距離が目標横方向距離となるように、車両の操舵角に関する制御を行う位置制御部(S6、S14、S16)とを備えることを特徴とする車両位置制御装置である。
本発明では、逐次の時間における目標横方向距離を算出し、車両の横方向距離がその目標横方向距離となるように、車両の操舵角に関する制御を行う。この目標横方向距離は、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まり、車両の横方向速度と車両の横方向距離とにより表される指標である横方向KdBを用いて算出する。
運転者が、車両の速度変化が滑らかであると感じるかどうかは、視界の変化に影響される部分が大きい。したがって、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まる指標である横方向KdBを用いて逐次の時間における目標横方向距離を算出し、車両の横方向距離がその目標横方向距離となるように車両の操舵角に関する制御を行えば、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向の位置を変化させることができる。
第1実施形態の車両位置制御システム1の構成を示すブロック図である。 図1の車両制御ECU8が実行する処理を示すフローチャートである。 図2のステップS5の詳細処理を示すフローチャートである。 図3の処理において算出する目標横方向速度Vr_y_tを説明する図である。 第2実施形態において車両制御ECU8が図2に代えて実行する処理を示すフローチャートである。 図5のステップS13の詳細処理を示すフローチャートである。 図5のステップS15の詳細処理を示すフローチャートである。 図6のステップS1307で算出する目標横方向速度Vr_y_tを説明する図である。 図7のステップS1507で算出する目標横方向速度Vr_y_tを説明する図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。第1実施形態の車両位置制御システム1は、図1に示すように、車輪速センサ2、舵角センサ3、ヨーレートセンサ4、レーダ5、カメラ6、操作スイッチ7と、これらからの信号が入力される車両制御ECU8を備える。また、ブレーキECU9、動力制御ECU10、EPS−ECU11を備え、車両制御ECU8と、ブレーキECU9、動力制御ECU10、EPS−ECU11は、相互に信号の送受信が可能になっている。これらの間の信号の送受信は、車内LANを介して行われてもよいし、信号線により直接的に相互に接続されて、その信号線を用いて信号の送受信が行われてもよい。なお、車両位置制御システム1を搭載している車両を以降では自車と呼ぶ。
車輪速センサ2は、各車輪の回転速度を検出するセンサである。この車輪の回転速度を示す信号を車両制御ECU8へ出力する。車両制御ECU8は、車輪の回転速度から自車の速度(以下、車速V)を算出する。
舵角センサ3は、自車の操舵角を検出するセンサであり、検出した操舵角を車両制御ECU8に出力する。ヨーレートセンサ4は、自車の上下方向軸まわりの角速度(ヨーレート)を検出するセンサであり、検出したヨーレートを車両制御ECU8に出力する。
レーダ5は、自車の前方の広い角度範囲に渡り探査波を送信し、その探査波が外部の物体で反射して生じた反射を受信することにより、外部の物体の位置を検出する。探査波としては、レーザ光やミリ波がある。このレーダ5により、外部の物体として車線区画線が認識できる。車線区画線は白線と称されることもある。
カメラ6は、自車の前方を撮像するように自車に配置され、撮像した画像を解析して、画像内に含まれている物体の位置を検出する。このカメラ6が撮像した画像によっても、車線区画線が認識できる。なお、レーダ5およびカメラ6のいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
操作スイッチ(以下、操作SW)7は、自車のドライバが操作するスイッチ群であり、操作SW7の操作情報は車両制御ECU8へ出力される。この操作SW7には、右左折時に方向指示灯を点滅させるためのスイッチであるウィンカスイッチが含まれる。このウィンカスイッチは、ウィンカレバーの操作位置によりオン、オフが切り替えられる。
車両制御ECU8は、自車の速度と操舵角を自動制御するECUであり、ブレーキECU9に指示して自車の車速を減速させたり、動力制御ECU10に指示して自車の速度を加速させたり、EPS−ECU11に指示して自車の操舵角を制御する。この車両制御ECU8が車両位置制御装置に相当する。車両制御ECU8が実行する処理は、図2以下を用いて、後に詳述する。なお、車両制御ECU8が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
ブレーキECU9は、ブレーキアクチュエータを制御するECUであり、車両制御ECU8から減速指示を受信した場合には、減速指示に基づいて自車を減速させる。
動力制御ECU10は、自車の動力源が発生する動力を制御するECUである。動力源としては、エンジンやモータがある。車両制御ECU8から、加速指示を受信した場合には、動力制御ECU10は、動力源が発生する動力を増加させることで、自車を加速させる。
EPS−ECU11は、操舵軸を回転させる操舵アクチュエータを制御することで、自車の操舵角を制御するECUであり、車両制御ECU8から操舵指示を受信した場合には、操舵指示に基づいて操舵角を変化させる。
(車両制御ECU8の処理)
車両制御ECU8は、自動走行制御中、図2に示す処理を周期的に実行する。ステップS1では、自車の走行車線を区画している車線区画線と、隣接車線の車線区画線の自車に対する位置を認識する。これらの認識には、レーダ5およびカメラ6から入力される信号を用いる。
ステップS2では、走行車線上の物体を認識する。このステップS2においても、レーダ5およびカメラ6から入力される信号を用いる。
ステップS3では、ステップS2における物体認識結果に基づいて、車線変更の必要があるか否かを判断する。具体的には、走行車線前方の所定距離内に、静止物あるいは低速走行車両を検出した場合に、車線変更の必要があると判断する。この判断がNOであればステップS4に進み、YESであればステップS5に進む。
ステップS4では、ウィンカスイッチがオンであるか否かを判断する。この判断がYESである場合にも、車線変更が必要であることになる。ステップS3、S4は、第1実施形態において、制御開始条件が成立したか否かを判断している。ステップS4の判断がYESである場合にもステップS5に進む。ステップS4の判断がNOであれば、図2の処理を終了する。
ステップS5では、目標軌跡生成処理を実行する。この目標軌跡生成処理は、滑らかに車線変更を行うために、車両位置制御中の逐次の時間における自車位置を表す目標軌跡を生成する。ステップS6では、自車位置が、ステップS5で生成した目標軌跡となるように、自車の速度と操舵角を制御する。このステップS6が請求項の位置制御部に相当する。
(目標軌跡生成処理の詳細)
ステップS5の目標軌跡生成処理では、詳しくは、図3に示す処理を実行する。ステップS501では、自車の前後方向速度(以下、縦方向速度)Vr_xと、車両幅方向速度(以下、横方向速度)Vr_yを算出する。具体的には、車輪速センサ2から入力された信号から算出した車速Vのうち、操舵角に基づいて定まる前後方向成分を縦方向速度Vr_xとし、その車速Vのうち、操舵角に基づいて定まる横方向成分を横方向速度Vr_yとする。
ステップS502では、自車の車両幅方向の中心位置である横方向位置を算出するとともに、現在の横方向位置から、車線変更後の車線である隣接車線の幅方向中心位置までの横方向の距離を算出する。これらは、レーダ5やカメラ6からの信号に基づいて認識した車両区画線と、自車位置との関係から算出する。
この図3の処理により目標軌跡を生成したら、自車の速度と操舵角の制御を開始するので、ステップS502における現在の横方向位置は、制御開始時の横方向位置である。このステップS502における制御開始時の横方向位置、隣接車線の幅方向中心位置は図4に例示している。
ステップS503では、基準位置から、ステップS502で算出した2つの位置の中間位置である横方向中間位置までの距離D0を算出する。本実施形態において、基準位置とは、ステップS5を実行した時点、すなわち、車線変更が必要であると判断した時点における自車の横方向位置である。
ステップS504では、横方向のKdBであるKdB_Lの接線式を算出する。ここで、KdB_Lとは、特許文献3にも記載されている指標であるKdBを横方向速度に適用した指標である。
公知のKdBにおける速度は前後方向速度であるが、KdB_Lは前後方向速度に代えて、横方向速度を用いる。この横方向速度をVr_yとすると、KdB_Lは公知のKdB算出式における相対速度を横方向速度に置き換えることにより求められる。したがって、KdB_Lは式1により表される。なお、Dは基準位置からの横方向距離である。この式6により表される曲線も図4に示している。
Figure 0006354656
公知のKdB接線式は、KdBの曲線においてブレーキ操作開始位置における接線の傾きを、この接線式の傾きとして用いて、各距離における目標KdBを算出する一次式である。これに対して、本実施形態では、横方向距離Dに対するKdB_Lの曲線において、横方向距離Dが、ステップS503で算出した距離D0となっている位置を傾き算出位置とする。したがって、傾き算出位置は、ステップS503で説明した横方向中間位置である。
なお、本実施形態の接線式も、公知のKdBの接線式と同様、各距離における目標KdBを算出する。ただし、本実施形態における目標KdBは目標横方向KdBであり、距離は横方向距離Dである。
本実施形態における接線式は式1で表される。また、式1における切片KdB_L0は、式3で表される。この式1が示す直線も図4に示している。
Figure 0006354656
Figure 0006354656
式1から分かるように、本実施形態の接線式の傾きは、KdB_Lを横方向距離Dで微分した値を傾きとする。また、式3から分かるように、本実施形態の接線式の切片は、傾き算出位置、すなわち、自車の横方向距離DがD0となる位置におけるKdB_Lである。また、この接線式は、上記傾き、切片を有して、横方向距離Dから、その横方向距離DにおけるKdB_Lの目標値である目標横方向KdB(以下、KdB_L_t(D))を算出する式である。
また、式1における傾きは、式2に示すように、傾き算出位置である横方向中間位置までの距離D0により定まる。接線式の傾きが、このように、傾き算出位置(すなわち接点)における距離により定まることは、特許文献3にも開示されている通りである。
Figure 0006354656
式3には、距離D0における目標横方向速度Vr_y_t(D0)の項がある。本実施形態では、この目標横方向速度Vr_y_t(D0)は、予め設定された最大横加速度Gy_t_maxに基づいて定める。最大横加速度Gy_t_maxと、目標横方向速度Vr_y_t(D0)との関係は式9により示される。この式の関係式も、前後方向のKdBにおいて公知となっている式である。
Figure 0006354656
ステップS504で算出した接線式は、基準位置から、横方向距離DがD0となる位置までに適用する。このステップS504で算出した接線式は、前半目標横方向KdB算出式に相当する。
続くステップS505では、横方向距離DがD0となる位置から隣接車線の幅方向中心位置までに対する接線式を決定する。この接線式は、ステップS504で決定した接線式、すなわち式2を、横方向中間位置で反転させた式である。したがって、式5で表される。この式5は、後半目標横方向KdB算出式に相当する。
Figure 0006354656
ステップS506では、ステップS504で算出した接線式(式1)と、ステップS505で算出した接線式(式5)とを用いて、各横方向距離DにおけるKdB_Lの目標値である目標横方向KdB(以下、KdB_L_t(D))を算出する。このステップS506が請求項の目標横方向KdB算出部に相当する。
ステップS507では目標横方向速度Vr_y_tを算出する。この目標横方向速度Vr_y_tは式4により算出する。この式4も前後方向のKdBにおいて公知となっている式である。この式4と、ステップS506で算出したKdB_L_t(D)から、各横方向距離Dにおける目標横方向速度Vr_y_tを算出する。このステップS507が請求項の目標横方向速度算出部に相当する。
Figure 0006354656
図4の右図には、ステップS507で算出した目標横方向速度Vr_y_tの曲線を示している。この図に示すように、式4により表される目標横方向速度Vr_y_tの曲線は、基準位置である横方向距離D=0からの横方向距離DがD0となる横方向中間位置において目標横方向速度Vr_y_tが最大となる滑らかな曲線である。
ステップS508では、制御開始からの逐次の経過時間tにおける縦方向距離Dの目標値である目標縦方向距離Dx_tを算出する。この目標縦方向距離Dx_tは、制御開始条件が成立した時点における自車の縦方向位置を基点とする縦方向の距離であり、ステップS501で算出した縦方向速度Vr_xと制御開始からの経過時間tとの積により求める。
なお、経過時間tの最大値、すなわち、制御終了時間は、ステップS507で算出した式4を用いて定まる目標横方向速度Vr_y_tで、距離2D0まで移動する時間である。このステップS508が請求項の目標縦方向距離算出部に相当する。
ステップS509では、制御開始からの逐次の経過時間tにおける横方向距離Dの目標値である目標横方向距離Dy_tを算出する。このステップS509が請求項の目標横方向距離算出部に相当する。
逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tは、ステップS507で算出した式4を用いて算出する。すなわち、式4から、各横方向距離Dにおける目標横方向速度Vr_y_tが算出できる。そして、各横方向距離Dにおける目標横方向速度Vr_y_tが算出できれば、横方向位置が、横方向距離Dとなる位置に到達するまでの時間が算出できることになる。これにより、逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tを算出することができる。
ステップS510では、ステップS508で算出した逐次の経過時間tにおける目標縦方向距離Dx_tと、ステップS509で算出した逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tとを組み合わせて、目標軌跡を生成する。このステップS510が請求項の目標軌跡生成部に相当する。
目標軌跡を生成したら、前述したように、図2のステップS6において、逐次の経過時間tにおける自車位置が目標軌跡上の位置となるように、自車の速度と操舵角を制御する。
(第1実施形態のまとめ)
以上、説明した第1実施形態では、逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tおよび目標縦方向距離Dx_tを算出し(S508、S509)、それらから目標軌跡を生成している(S510)。そして、この目標軌跡になるように、自車の速度と操舵角を制御する(S6)。
ここで、目標横方向距離Dy_tは、式6に示したKdB_Lを利用して算出している。このKdB_Lは、公知のKdBにおける前後方向速度に代えて、横方向速度を用いたものである。したがって、KdB_Lは、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まる指標である。
運転者が、車両の速度変化が滑らかであると感じるかどうかは、視界の変化に影響される部分が大きい。したがって、本実施形態のように、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まる指標であるKdB_Lを用いて逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tを算出し、その目標横方向距離Dy_tから生成された目標軌跡になるように車両の操舵角を制御する。これにより、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向位置を変化させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
第2実施形態では、車両制御ECU8は、自動走行制御中、図2に示す処理に代えて、図5に示す処理を実行する。なお、図2の処理に加えて図5に示す処理を実行してもよい。
図5において、ステップS11では、自車の走行車線を区画している車線区画線の自車に対する位置を認識する。この認識には、レーダ5およびカメラ6から入力される信号を用いる。
ステップS12では、自車が車線逸脱方向に向かっているか否かを判断する。この判断は、ステップS11で認識した自車に対する車線区画線の位置に基づいて、自車が車線逸脱方向に向かっているか否かを判断するものである。
たとえば、自車から車線区間線までの距離が所定距離以下であり、かつ、自車から車線区間線までの距離が減少傾向にあるとき、自車が車線逸脱方向に移動していると判断する。ステップS12の判断がNOであれば、図5の処理を終了する。一方、ステップS12の判断がYESであれば、ステップS13に進む。
ステップS13では、車線逸脱防止用の目標軌跡生成処理を実行する。このステップS13の処理では、滑らかな速度制御で車線逸脱を防止するために、車両位置制御中の逐次の時間における自車位置を表す目標軌跡を生成する。
ステップS13の車線逸脱防止用の目標軌跡生成処理は、詳しくは、図6に示す処理を実行する。ステップS1301では、図3のステップS501と同様にして、自車の縦方向速度Vr_xと、横方向速度Vr_yを算出する。
ステップS1302では、自車の現在の横方向位置を、図5のステップS502と同様にして算出する。ステップS1303では、車線逸脱防止位置までの横方向距離である車線逸脱防止距離を算出する。車線逸脱防止位置とは、自車が車線逸脱をしていない範囲で許容される、自車が最も車線幅方向中心位置からずれた位置である。車線逸脱防止用の目標軌跡生成処理では、この車線逸脱防止距離をD0とする。車線逸脱防止距離D0は、図5のステップS11で認識した、車線逸脱方向にある車線の位置と、ステップS1302で算出した自車の現在の横方向位置との差である。
ステップS1304では、車線逸脱方向へ移動していると判断した時点における自車の横方向位置を第1の傾き算出位置として、KdB_Lの接線式を算出する。このステップS1304で算出する接線式は、第1実施形態のステップS505で算出する接線式と表記上は同じであり、式1で表される。また、切片が式3であり、傾きが式2である点も、第1実施形態と同じである。
ただし、D0の値および基準位置は異なる。図8に示すように、D0の値はステップS1303で算出した車線逸脱防止距離であり、D=0となる基準位置は車線逸脱防止位置である。なお、このステップS1304における基準位置は、請求項の第1の基準位置に相当する。
また、車線逸脱方向へ移動していると判断した時点での自車は横方向速度が0ではない。したがって、現時点での横方向位置において接線を引くことが可能である。そこで、車線逸脱方向へ移動していると判断した時点における自車の横方向位置を傾き算出位置とし、この位置における自車の横方向速度を、式3における目標横方向速度Vr_y_t(D0)とする。これにより、式1におけるD以外のパラメータが決定できるので、KdB_Lの接線式が決定できる。
この図6の処理では、図3のステップS505に相当する処理はなく、ステップS1304に続いて、ステップS1306を実行する。ステップS1306では、ステップS1304で算出した接線式を用いて、D=D0からD=0まで、すなわち、自車の位置が、車線逸脱の可能性があると判断した時点の自車の位置から車線逸脱防止位置になるまでのKdB_L_t(D)を算出する。このステップS1306は請求項の目標横方向KdB算出部に相当し、また、このステップS1306で用いる接線式、すなわち、ステップS1304で算出した接線式は、請求項の車線逸脱防止用の目標横方向KdB算出式に相当する。
ステップS1307では、目標横方向速度Vr_y_tを算出する。この目標横方向速度Vr_y_tは、図3のステップS507と同様、式4を用いる。式4と、ステップS1306で算出したKdB_L_t(D)から、各横方向距離Dにおける目標横方向速度Vr_y_tを算出する。このステップS1307は請求項の目標横方向速度算出部に相当する。
図8の右図には、ステップS1307で算出した目標横方向速度Vr_y_tの曲線を示している。また、図8の左図は、図8の右図における横方向距離D=0、D0に対応する車両位置を示している。この図8に示すように、ステップS1307で算出する目標横方向速度Vr_y_tの曲線は、制御終了位置である基準位置(D=0)に向かうにつれて、目標横方向速度Vr_y_tが滑らかに低下する曲線である。また、基準位置からの横方向距離DがD0である制御開始位置における目標横方向速度Vr_y_tが最大であり、基準位置では目標横方向速度Vr_y_tは0である。
ステップS1308では、制御開始からの逐次の経過時間tにおける目標縦方向距離Dx_tを算出する。図8左図には、この目標縦方向距離Dx_tも示している。ステップS1309では、制御開始からの逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tを算出する。ステップS1310では、目標軌跡を生成する。これらステップS1308、S1309、S1310は、それぞれ、図3のS508、S509、S510と同じ処理である。したがって、ステップS1308は請求項の目標縦方向距離算出部に相当し、ステップS1309は請求項の目標横方向距離算出部に相当し、ステップS1310は請求項の目標軌跡生成部に相当する。
車線逸脱防止用の目標軌跡を生成したら図5のステップS14において、逐次の経過時間tにおける自車位置が、ステップS1310で生成した車線逸脱防止用の目標軌跡上の位置となるように、自車の速度と操舵角を制御する。このステップS14は請求項の位置制御部に相当する。
ステップS14における車両位置制御が終了したら、ステップS15に進む。ステップS15では、車線逸脱戻し用の目標軌跡生成処理を実行する。このステップS15の処理は、滑らかな速度制御で自車の横方向位置を車線中心位置まで戻すために、車両位置制御中の逐次の時間における自車位置を表す目標軌跡を生成する。
ステップS15の車線逸脱戻し用の目標軌跡生成処理では、詳しくは、図7に示す処理を実行する。ステップS1501では、図3のステップS501と同様にして、自車の縦方向速度Vr_xと、横方向速度Vr_yを算出する。
ステップS1502では、自車の現在の横方向位置(すなわち車線逸脱防止位置)から、走行車線幅方向中心までの距離を、図5のステップS502と同様にして算出する。
ステップS1503では、基準位置から、ステップS1502で算出した2つの位置の中間位置である横方向中間位置までの距離を算出する。車線逸脱戻し用の目標軌跡生成処理では、この横方向中間位置までの距離をD0とする。この図7において、基準位置は、車線逸脱防止用の車両位置制御であるステップS14が終了した時点、すなわち、このステップS1503を実行している時点における自車の横方向位置である。
ステップS1504では、基準位置から横方向中間位置までに対するKdB_Lの接線式を算出する。このステップS1504で算出する接線式は、第1実施形態のステップS504で算出する接線式と表記上は同じであり、式1で表される。切片が式2で表され、傾きが式3で表される点も、第1実施形態と同じである。
ただし、D0の値および基準位置は異なる。D0の値はステップS1503で算出した横方向中間位置までの距離であり、基準位置は車線逸脱防止位置である。この車線逸脱防止位置は、請求項の第2の基準位置に相当する。傾き算出位置は、ステップS1503で算出した横方向中間位置であり、この横方向中間位置は、請求項の第2の傾き算出位置に相当する。また、このステップS1504で算出した接線式は、前半目標横方向KdB算出式に相当する。
ステップS1505では、横方向距離DがD0となる位置から走行車線の幅方向中心位置までに対する接線式を決定する。この接線式は、ステップS1504で決定した接線式、すなわち式1を、横方向中間位置で反転させた式である。したがって、式5で表される。第1実施形態で説明したように、式5は後半目標横方向KdB算出式に相当する。
ステップS1506、S1507は、それぞれ、図3のステップS506、S507と同じ処理である。したがって、ステップS1507では、目標横方向速度Vr_y_tを算出する。図9の右図には、ステップS1507で算出した目標横方向速度Vr_y_tの曲線を示している。また、図9の左図は、図9の右図における横方向距離D=0、D0、2D0に対応する車両位置を示している。
ステップS1508〜S1510は、それぞれ、図3のステップS508〜S510と同じ処理である。したがって、ステップS1508は請求項の目標縦方向距離算出部に相当し、ステップS1509は請求項の目標横方向距離算出部に相当する。ステップS1510では、目標軌跡を生成する。ステップS1510で生成する目標軌跡は、車線逸脱戻し用の目標軌跡である。このステップS1510は請求項の目標軌跡生成部に相当する。
車線逸脱戻し用の目標軌跡を生成したら、図5のステップS16において、逐次の経過時間tにおける自車位置が、ステップS1510で生成した車線逸脱戻し用の目標軌跡上の位置となるように、自車の速度と操舵角を制御する。このステップS16は請求項の位置制御部に相当する。
(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態でも、逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tおよび目標縦方向距離Dx_tを算出し(S1308、S1309、S1508、S1509)、それらから目標軌跡を生成している(S1310、S1510)。そして、この目標軌跡になるように、自車の速度と操舵角を制御する(S14、S16)。
第2実施形態の目標横方向距離Dy_tは、第1実施形態と同様、KdB_Lを利用して算出している。したがって、第2実施形態でも、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向位置を変化させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
第1、第2実施形態では、式6で表されるKdB_Lを用いていた。このKdB_Lは、視覚的感覚量として物体の面積を用い、面積の時間変化率に基づいて算出した式である。しかし、視覚的感覚量として物体の幅Wを用い、幅Wの時間変化率に基づいて定まり、横方向速度と横方向距離とにより表される指標を横方向KdBとして用いてもよい。幅Wの時間変化率に基づいて定まる横方向KdBを、面積の時間変化率に基づいて定まる横方向KdBと区別するために、以下、WdB_Lと表記する。WdB_Lは、式16により表される。
Figure 0006354656
式16の導出方法を以下に説明する。視覚により認識する物体の幅Wが物体までの距離Dに反比例する。したがって、式17が成立する。
Figure 0006354656
ここで、0dBを、面積の時間変化率から算出したKdBと同様、D=100(m)のときに、Vr=−0.1(km/h)=−0.1/3.6(m/s)とする。これを式17に代入すると、式18が得られる。
Figure 0006354656
この0dBを基準として、式17を対数表現すると、式19の計算により、式16が得られる。
Figure 0006354656
この変形例1では、式1、2、3、4、5に代えて、式11、12、13、14、15を用いる。
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
式11は、式1におけるKdB_Lを、WdB_Lに置き換えた式である。式13は、式16のWdB_LをWdB_L0とし、DをD0とした式である。式14は、式16を変形して得られる式である。式15は、式5におけるKdB_Lを、WdB_Lに置き換えた式である。
この変形例1も、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まる指標であるWdB_Lを用いて逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tを算出し、その目標横方向距離Dy_tから生成された目標軌跡になるように車両の操舵角を制御する。よって、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向位置を変化させることができる。
<変形例2>
視覚的感覚量として物体までの距離Dの対数logDを用い、logDの時間変化率に基づいて定まり、横方向速度と横方向距離とにより表される指標を横方向KdBとして用いてもよい。この横方向KdBは物体を点Pとして考えていることになる。logDの時間変化率に基づいて定まる横方向KdBを、実施形態や変形例1の横方向KdBと区別するために、以下、PdB_Lと表記する。PdB_Lは、式26により表される。
Figure 0006354656
式26の導出方法を以下に説明する。視覚により認識する物体までの距離Dは、その距離Dの対数で知覚される。したがって、式27が成立する。
Figure 0006354656
ここで、0dBを、面積の時間変化率から算出したKdBと同様、D=100(m)のときに、Vr=1−0.1(km/h)=−0.1/3.6(m/s)とする。これを式27に代入すると、式28が得られる。
Figure 0006354656
この0dBを基準として、式27を対数表現すると、式29の計算により、式26が得られる。
Figure 0006354656
この変形例2では、式1、2、3、4、5に代えて、式21、22、23、24、25を用いる。
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
Figure 0006354656
式21は、式1におけるKdB_Lを、PdB_Lに置き換えた式である。式23は、式26のPdB_LをPdB_L0とし、DをD0とした式である。式24は、式26を変形して得られる式である。式25は、式5におけるKdB_Lを、PdB_Lに置き換えた式である。
この変形例2も、視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まる指標であるPdB_Lを用いて逐次の経過時間tにおける目標横方向距離Dy_tを算出し、その目標横方向距離Dy_tから生成された目標軌跡になるように車両の操舵角を制御する。よって、運転者が滑らかと感じる速度変化で、車両の横方向位置を変化させることができる。
<変形例3>
前半目標横方向KdB算出式、および、後半目標横方向KdB算出式の2つの目標横方向KdB算出式を用いる場合、面積の時間変化率に基づくKdB_L、幅の時間変化率に基づくWdB_L、である、logDの時間変化率に基づくPdB_Lを組み合わせて用いてもよい。すなわち、前半目標横方向KdB算出式に、KdB_L、WdB_L、PdB_Lのいずれか一つを用い、後半目標横方向KdB算出式に、KdB_L、WdB_L、PdB_Lのうち、前半目標横方向KdB算出式に用いたものとは別の指標を用いてもよい。
たとえば、前半目標横方向KdB算出式にKdB_Lを用い、後半目標横方向KdB算出式にWdB_Lを用いてもよい。
<変形例4>
前述の実施形態は、いずれも、自動走行中の制御を説明していたが、運転者がステアリングを操作する際にも本発明は適用できる。この場合、目標軌跡を生成した後に実行する車両位置制御(S6、S14、S16)では、運転者の操舵力をアシストするアシストトルクを発生させる。
1:車両位置制御システム 2:車輪速センサ 3:舵角センサ 4:ヨーレートセンサ 5:レーダ 6:カメラ 7:操作スイッチ 8:車両制御ECU 9:ブレーキECU 10:動力制御ECU 11:EPS−ECU

Claims (8)

  1. 運転者が物体までの距離を視覚的に把握する感覚量である視覚的感覚量の時間変化率に基づいて定まり、車両幅方向の速度である横方向速度と、車両幅方向における基準位置からの車両の移動距離である横方向距離とにより表される指標を横方向KdBとし、
    制御開始条件が成立した場合に、所定の傾き算出位置における前記横方向KdBを前記横方向距離で微分した値を傾きとし、前記傾き算出位置における前記横方向KdBを切片として、前記横方向距離に対する、前記横方向KdBの目標値となる目標横方向KdBを算出する目標横方向KdB算出部(S506、S1306、S1506)と、
    前記目標横方向KdBと前記横方向距離とから、前記横方向速度の目標値である目標横方向速度を算出する目標横方向速度算出部(S507、S1307、S1507)と、
    前記目標横方向速度に基づいて、逐次の時間における前記横方向距離の目標値である目標横方向距離を算出する目標横方向距離算出部(S509、S1309、S1509)と、
    前記車両の横方向距離が前記目標横方向距離となるように、前記車両の操舵角に関する制御を行う位置制御部(S6、S14、S16)とを備えることを特徴とする車両位置制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御開始条件が成立した時点の前記車両の前後方向の速度に基づいて、逐次の時間における、前記制御開始条件が成立した時点における前記車両の位置からの前記車両の前後方向の目標距離である目標縦方向距離を算出する目標縦方向距離算出部(S508、S1308、S1508)と、
    前記目標横方向距離算出部が算出した前記目標横方向距離と、前記目標縦方向距離算出部が算出した前記目標縦方向距離とに基づいて、前記車両の目標軌跡を生成する目標軌跡生成部(S510、S1310、S1510)とを備え、
    前記位置制御部は、前記車両が、前記目標軌跡生成部が生成した前記目標軌跡を通るように、前記車両の操舵角および速度に関する制御を行うことを特徴とする車両位置制御装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記制御開始条件として、車線変更が必要であると判断したことを含み、
    前記目標横方向KdB算出部(S506)は、
    車線変更が必要であると判断した時点の前記車両の位置と車線変更後の車線の幅方向中心位置の中間位置を前記傾き算出位置とし、予め設定された最大横加速度から定まる横方向速度を、前記傾き算出位置での前記目標横方向速度として、前記傾きおよび前記切片を算出し、
    前記車線変更が必要であると判断した時点の前記車両の位置を前記基準位置とし、
    前記傾きおよび前記切片を備える式を、前記基準位置から前記傾き算出位置まで、前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを算出する前半目標横方向KdB算出式とし、
    前記前半目標横方向KdB算出式を、前記傾き算出位置を通り、前記目標横方向KdBの軸に平行な軸で反転させた式を、前記傾き算出位置以降において、前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを算出する後半目標横方向KdB算出式とし、
    前記前半目標横方向KdB算出式と、前記後半目標横方向KdB算出式とを用いて、前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを算出することを特徴とする車両位置制御装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記制御開始条件として、車線逸脱の可能性があると判断したことを含み、
    前記目標横方向KdB算出部(S1306)は、
    前記車線逸脱の可能性があると判断した時点の前記車両の位置を第1の前記傾き算出位置とし、第1の前記傾き算出位置における前記車両の横方向速度を、第1の前記傾き算出位置での前記目標横方向速度として、前記傾きおよび前記切片を算出し、
    前記車両が前記車線逸脱をしていない範囲で許容される、前記車両が最も車線幅方向中心位置からずれた位置である車線逸脱防止位置を第1の前記基準位置とし、
    前記傾きおよび前記切片を備える式を、第1の前記基準位置から第1の前記傾き算出位置まで、第1の前記傾き算出位置を基準とした前記車両の横方向の移動距離に対する前記目標横方向KdBを算出する車線逸脱防止用の目標横方向KdB算出式とし、
    前記車線逸脱防止用の目標横方向KdB算出式を用いて、前記車両の位置が、前記車線逸脱の可能性があると判断した時点の前記車両の位置から前記車線逸脱防止位置になるまで、前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを算出することを特徴とする車両位置制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記制御開始条件として、前記車両の横方向位置が前記車線逸脱防止位置となったことを含み、
    前記目標横方向KdB算出部(S1506)は、
    前記車線逸脱防止位置と、前記車線逸脱防止位置が含まれている車線の幅方向中心位置との中間位置を第2の前記傾き算出位置とし、予め設定された最大横加速度から定まる横方向速度を、前記第2の傾き算出位置での前記目標横方向速度として、前記傾きおよび前記切片を算出し、
    前記車線逸脱防止位置を第2の前記基準位置とし、
    前記傾きおよび前記切片を備える式を、第2の前記基準位置から第2の前記傾き算出位置まで、第2の前記傾き算出位置を基準とした前記車両の横方向の移動距離に対する前記目標横方向KdBを算出する前半目標横方向KdB算出式とし、
    前記前半目標横方向KdB算出式を、第2の前記傾き算出位置を通り、前記目標横方向KdBの軸に平行な軸で反転させた式を、第2の前記傾き算出位置以降に対して、第2の前記傾き算出位置を基準とした前記車両の横方向の移動距離に対する前記目標横方向KdBを算出する後半目標横方向KdB算出式とし、
    前記前半目標横方向KdB算出式と、前記後半目標横方向KdB算出式とを用いて、前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを算出することを特徴とする車両位置制御装置。
  6. 請求項1、2、4のいずれか1項において、
    前記視覚的感覚量は、前記運転者が認識する前記物体の面積であり、
    前記目標横方向KdB算出部は、
    前記横方向距離をD
    前記基準位置から前記傾き算出位置までの距離をD0、
    前記傾き算出位置における前記車両の横方向速度をVr_y_t、
    前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを、KdB_L_t(D)としたとき、
    式1〜式3によりKdB_L_t(D)を算出し、
    Figure 0006354656
    Figure 0006354656
    Figure 0006354656
    前記目標横方向速度算出部は、
    前記目標横方向速度をVr_y_t(D)としたとき、式4により前記目標横方向速度を算出することを特徴とする車両位置制御装置。
    Figure 0006354656
  7. 請求項3または5において、
    前記視覚的感覚量は、前記運転者が認識する前記物体の面積であり、
    前記目標横方向KdB算出部は、
    前記横方向距離をD
    前記基準位置から前記傾き算出位置までの距離をD0、
    前記横方向距離に対する前記目標横方向KdBを、KdB_L_t(D)としたとき、
    前記前半目標横方向KdB算出式として式1を用い、前記後半目標横方向KdB算出式として式5を用いてKdB_L_t(D)を算出し、
    Figure 0006354656
    Figure 0006354656
    前記目標横方向速度をVr_y_t(D)としたとき、式4により前記目標横方向速度を算出することを特徴とする車両位置制御装置。
    Figure 0006354656
  8. 請求項3または5において、
    前記目標横方向KdB算出部は、
    前記前半目標横方向KdB算出式として、前記視覚的感覚量である、前記運転者が認識する前記物体の面積、前記物体の幅、前記物体までの距離の対数のいずれかに基づく式を用い、
    前記後半目標横方向KdB算出式として、前記運転者が認識する前記物体の面積、前記物体の幅、前記物体までの距離の対数のうち、前記前半目標横方向KdB算出式で用いたものとは異なるものを用いることを特徴とする車両位置制御装置。
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