(第1の実施形態)
図1(A)は第1の実施形態による半導体装置のチップ101の44個のパッド102の配置例を示す図であり、図1(B)は第1の実施形態による半導体装置のパッケージ111の44個のピン112の配置例を示す図である。半導体装置は、例えば半導体メモリ装置である。チップ101は、パッケージ111内に収納される。44個のパッド102は、それぞれ、44個のピン112に接続される。チップ101は、4個の辺を有する四角形である。チップ101の左辺には22個のパッド102が設けられ、チップ101の右辺には22個のパッド102が設けられる。
チップ101は、16ビットのデータDQ0〜DQ15をそれぞれ入出力するための16個のパッド(データ入出力端子)102を有する。下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のための8個のパッド102は、チップ101の左辺に配置されている。上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のための8個のパッド102は、チップ101の右辺に配置されている。
さらに、チップ101は、18ビットのアドレス信号A0〜A17をそれぞれ入力するための18個のパッド(アドレス入力端子)102を有する。10ビットのアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のための10個のパッド102は、チップ101の左辺に配置されている。8ビットのアドレス信号A5〜A12のための8個のパッド102は、チップ101の右辺に配置されている。
さらに、チップ101は、チップイネーブル信号/CEを入力するためのパッド(チップイネーブル端子)102を有する。チップイネーブル信号/CEのためのパッド102は、チップ101の左辺に配置されている。
さらに、チップ101は、書き込みイネーブル信号/WEを入力するためのパッド(書き込みイネーブル端子)102を有する。書き込みイネーブル信号/WEのためのパッド102は、チップ101の左辺に配置されている。
さらに、チップ101は、データ出力イネーブル信号/OEを入力するためのパッド(データ出力イネーブル端子)102を有する。データ出力イネーブル信号/OEのためのパッド102は、チップ101の右辺に配置されている。
さらに、チップ101は、下位8ビット選択信号/LBを入力するためのパッド(下位8ビット選択端子)102を有する。下位8ビット選択信号/LBのためのパッド102は、チップ101の右辺に配置されている。
さらに、チップ101は、上位8ビット選択信号/UBを入力するためのパッド(上位8ビット選択端子)102を有する。上位8ビット選択信号/UBのためのパッド102は、チップ101の右辺に配置されている。
さらに、チップ101は、電源電圧VDDを入力するための2個のパッド(電源電圧端子)102を有する。チップ101の左辺には、電源電圧VDDのための1個のパッド102が配置され、チップ101の右辺には、電源電圧VDDのための他の1個のパッド102が配置されている。
さらに、チップ101は、基準電位(グランド電位)VSSを入力するための2個のパッド(基準電位端子)102を有する。チップ101の左辺には、基準電位VSSのための1個のパッド102が配置され、チップ101の右辺には、基準電位VSSのための他の1個のパッド102が配置されている。
図2は、図1(A)の半導体装置のチップ101の内部の構成例を示す図である。メモリセルアレイ201は、4Mビット(4194304ビット)のデータを記憶するための複数のメモリセルを有する。下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、出力制御ブロック203に接続される。出力制御ブロック203は、チップ101の左辺側に配置されている。上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、出力制御ブロック204に接続される。出力制御ブロック204は、チップ101の右辺側に配置されている。
書き込みイネーブル信号/WEのパッド102は、アドレス選択回路207に接続される。アドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102は、第1のノイズ除去回路208を介して、アドレス遷移検出器(ATD:Address Transition Detector)205及びアドレス選択回路207に接続される。チップイネーブル信号/CEのパッド102は、第3のノイズ除去回路210を介して、タイミング制御回路206に接続される。アドレス信号A5〜A12のパッド102は、第2のノイズ除去回路209を介して、アドレス遷移検出器205及びアドレス選択回路207に接続される。下位8ビット選択信号/LBのパッド102は、第1のノイズ除去回路208、第3のノイズ除去回路210及び出力制御ブロック203に接続される。上位8ビット選択信号/UBのパッド102は、第2のノイズ除去回路209及び出力制御ブロック204に接続される。データ出力イネーブル信号/OEのパッド102は、出力制御ブロック203及び204に接続される。
アドレス遷移検出器205は、アドレス信号A0〜A17の遷移を検出し、アドレス遷移検出信号ATD1をタイミング制御回路206に出力する。アドレス信号A0〜A17が変化すると、アドレス遷移検出信号ATD1はハイレベルパルスになる。タイミング制御回路206は、読み出しタイミング制御信号CTLrをアドレス選択回路207に出力し、出力タイミング制御信号CTLtを出力制御ブロック203及び204に出力する。
アドレス選択回路207は、アドレス信号A0〜A17に応じて、メモリセルアレイ201内の16ビットデータを記憶するメモリセルを選択する。読み出し回路202は、メモリセルアレイ201内の選択されたメモリセルから16ビットデータを読み出し、下位8ビットのデータD0〜D7を出力制御ブロック203に出力し、上位8ビットのデータD8〜D15を出力制御ブロック204に出力する。
出力制御ブロック203は、データ出力イネーブル信号/OEがローレベルであり、下位8ビット選択信号/LBがローレベルである場合には、出力タイミング制御信号CTLtのタイミングで、下位8ビットのデータD0〜D7をデータDQ0〜DQ7としてパッド102を介して外部に出力する。
出力制御ブロック204は、データ出力イネーブル信号/OEがローレベルであり、上位8ビット選択信号/UBがローレベルである場合には、出力タイミング制御信号CTLtのタイミングで、上位8ビットのデータD8〜D15をデータDQ8〜DQ15としてパッド102を介して外部に出力する。
図3は、図2のアドレス遷移検出器205の構成例を示す回路図である。アドレス遷移検出器205は、遅延回路301、インバータ302及び排他的論理和(XOR)回路303を有する。遅延回路301は、アドレス信号A0〜A17を遅延し、その遅延した信号を出力する。インバータ302は、遅延回路301の出力信号の論理反転信号を出力する。排他的論理和回路303は、インバータ302の出力信号とアドレス信号A0〜A17の排他的論理和信号をアドレス遷移検出信号ATD1として出力する。アドレス遷移検出信号ATD1は、アドレスA0〜A17が変化すると、ハイレベルパルスになる。
図2の半導体装置は、第1の読み出しモード(図4)又は第2の読み出しモード(図8)で、データを読み出すことができる。
図4は、第1の読み出しモードの読み出し動作を示すタイミングチャートである。読み出し動作では、書き込みイネーブル信号/WEがハイレベルに固定され、データ出力イネーブル信号/OEがローレベルに固定される。ここで、16ビットのデータDQ0〜DQ15を読み出すため、下位8ビット選択信号/LB及び上位8ビット選択信号/UBは、ローレベルに固定されている。
まず、時刻t1では、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルに変化する。アドレス選択回路207は、読み出しタイミング制御信号CTLrのタイミングで、アドレス信号A0〜A17に応じて、メモリセルアレイ201内の16ビットデータのメモリセルを選択する。データ読み出し回路202は、メモリセルアレイ201内の選択されたメモリセルから16ビットデータを読み出し、下位8ビットのデータD0〜D7を出力制御ブロック203に出力し、上位8ビットのデータD8〜D15を出力制御ブロック204に出力する。
タイミング制御回路206は、チップイネーブル信号/CEの立ち下がり時刻t1から一定時間後の時刻t2で、出力タイミング制御信号CTLtをローレベルからハイレベルに変化させる。すると、出力制御ブロック203は、下位8ビットのデータD0〜D7をデータDQ0〜DQ7として、パッド102を介して外部に出力する。また、出力制御ブロック204は、上位8ビットのデータD8〜D15をデータDQ8〜DQ15として、パッド102を介して外部に出力する。データDQ0〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス(High−Z)状態から、ローインピーダンス(Low−Z)のデータ出力状態に変化する。
時刻t3では、チップイネーブル信号/CEがローレベルからハイレベルに変化する。すると、タイミング制御回路206は、出力タイミング制御信号CTLtをハイレベルからローレベルに変化させる。すると、出力制御ブロック203は、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7の出力を停止し、出力制御ブロック204は、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15の出力を停止する。データDQ0〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態になる。
時刻t4では、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルになり、次のサイクルの読み出し動作が開始する。
読み出し動作の1サイクルは、アクティブ期間Ta1及びプリチャージ期間Tp1を有する。アクティブ期間Ta1は、時刻t1〜t3の期間であり、読み出しを行うための期間である。プリチャージ期間Tp1は、時刻t3〜t4の期間である。メモリセルアレイ201が強誘電体メモリセルアレイの場合、アクティブ期間Tp1の読み出し動作により、読み出されたデータは破壊されてしまう。そのため、プリチャージ期間Tp1では、読み出したデータをメモリセルに書き戻し、正しいデータを記憶させる。アクティブ期間Ta1及びプリチャージ期間Tp1は、それぞれ規定された期間を確保しなければ内部的に誤動作となってしまう。
図5は、図4に対応し、図2のノイズ除去回路208〜210が除去すべきノイズ501及び502の発生原因を説明するためのタイミングチャートであり、ノイズ除去回路208〜210がない場合に発生するノイズ501及び502を示す。時刻t2では、図4で説明したように、データDQ0〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンス状態に変化するため、瞬間的に大電流が流れる。これにより、電源電圧VDD及び基準電位VSSのレベルが変化し、それに伴い、チップイネーブル信号/CEにノイズ501が発生し、アドレス信号A0〜A17にノイズ502が発生し得る。
図6は、図5に対応し、チップイネーブル信号/CEのノイズ501による悪影響を説明するためのタイミングチャートである。ノイズ501は、時刻t11〜t12の短期間で発生する。時刻t2の後、時刻t11では、ノイズ501により、チップイネーブル信号/CEがローレベルからハイレベルに変化する。すると、タイミング制御回路206は、出力タイミング制御信号CTLtをハイレベルからローレベルにする。すると、出力制御ブロック203は、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7の出力を停止し、出力制御ブロック204は、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15の出力を停止する。データDQ0〜DQ15のパッド102は、ローインピーダンス状態からハイインピーダンス状態に変化する。時刻t12では、ノイズ501により、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルに変化する。
アクティブ期間Ta11は、チップイネーブル信号/CEの立ち下がり時刻t1から立ち上がり時刻t11までの期間である。プリチャージ期間Tp11は、チップイネーブル信号/CEの立ち上がり時刻t11から立ち下がり時刻t12までの期間である。アクティブ期間Ta12は、チップイネーブル信号/CEの立ち下がり時刻t12から立ち上がり時刻t3までの期間である。ノイズ501の発生により、アクティブ期間Ta11,Ta12及びプリチャージ期間Tp11は、規定された期間より短くなってしまうため、半導体装置は誤動作が生じてしまう。
図7は、図5に対応し、アドレス信号A0〜A17のノイズ502による悪影響を説明するためのタイミングチャートである。ノイズ502の発生により、アドレス信号A0〜A17は、アドレスaからアドレスa’に変化する。すると、アドレス遷移検出器205は、アドレスaからアドレスa’への遷移を検出し、アドレス遷移検出信号ATD1としてハイレベルパルス701を出力する。すると、タイミング制御回路206は、出力タイミング制御信号CTLtをハイレベルからローレベルにする。
また、ノイズ502の消失により、アドレス信号A0〜A17は、アドレスa’からアドレスaに戻る。すると、アドレス遷移検出器205は、アドレスa’からアドレスaへの遷移を検出し、アドレス遷移検出信号ATD1としてハイレベルパルス702を出力する。
時刻t21では、出力制御ブロック203は、アドレスaに対応する下位8ビットのデータDQ0〜DQ7の出力を停止し、アドレスa’に対応する下位8ビットのデータDQ0〜DQ7の出力を開始する。出力制御ブロック204は、アドレスaに対応する上位8ビットのデータDQ8〜DQ15の出力を停止し、アドレスa’に対応する上位8ビットのデータDQ8〜DQ15の出力を開始する。
これにより、誤ったアドレスa’の読み出し動作が発生してしまう。また、この場合も、アクティブ期間及びプリチャージ期間が規定された期間より短くなるため、誤動作の原因となる。
本実施形態では、ノイズ除去回路210は、チップイネーブル信号/CEのノイズ501を除去する。ノイズ除去回路208及び209は、アドレス信号A0〜A17のノイズ502を除去する。これにより、ノイズ501及び502による上記の悪影響を防止することができる。
図8は、第2の読み出しモードの読み出し動作を示すタイミングチャートである。読み出し動作では、書き込みイネーブル信号/WEがハイレベルに固定され、データ出力イネーブル信号/OEがローレベルに固定される。ここで、16ビットのデータDQ0〜DQ15を読み出すため、下位8ビット選択信号/LB及び上位8ビット選択信号/UBは、ローレベルに固定されている。
まず、時刻t31では、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルに変化する。アドレス選択回路207は、読み出しタイミング制御信号CTLrのタイミングで、アドレス信号A0〜A17に応じて、メモリセルアレイ201内の16ビットデータのメモリセルを選択する。データ読み出し回路202は、メモリセルアレイ201内の選択されたメモリセルから16ビットデータを読み出し、下位8ビットのデータD0〜D7を出力制御ブロック203に出力し、上位8ビットのデータD8〜D15を出力制御ブロック204に出力する。
タイミング制御回路206は、チップイネーブル信号/CEの立ち下がり時刻t31から一定時間後の時刻t32で、出力タイミング制御信号CTLtをローレベルからハイレベルに変化させる。すると、出力制御ブロック203は、下位8ビットのデータD0〜D7をデータDQ0〜DQ7として、パッド102を介して外部に出力する。また、出力制御ブロック204は、上位8ビットのデータD8〜D15をデータDQ8〜DQ15として、パッド102を介して外部に出力する。データDQ0〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態から、ローインピーダンスのデータ出力状態に変化する。
時刻t33では、アドレス信号A0〜A17がアドレスaからアドレスbに変化する。すると、アドレス遷移検出器205は、アドレスaからアドレスbへの遷移を検出し、アドレス遷移検出信号ATD1としてハイレベルパルスを出力する。すると、タイミング制御回路206は、出力タイミング制御信号CTLtをハイレベルからローレベルに変える。
アドレスaのアクティブ期間Ta31は、時刻t31〜t33の期間である。アドレスaのプリチャージ期間Tp31は、時刻t33〜t34の期間である。時刻t34は、時刻t33から一定時間経過後の時刻である。時刻t34で、プリチャージ期間Tp31が自動終了する。
次に、時刻t35では、タイミング制御回路206は、出力タイミング制御信号CTLtをローレベルからハイレベルに変化させる。すると、出力制御ブロック203は、アドレスbに対応する下位8ビットのデータDQ0〜DQ7を出力し、出力制御ブロック204は、アドレスbに対応する上位8ビットのデータDQ8〜DQ15を出力する。アドレスbのアクティブ期間Ta32は、時刻t34以降の期間である。
以上のように、チップイネーブル信号/CEがローレベルの期間中に、時刻t33でアドレス信号A0〜A17を切り替えると、それに伴い、プリチャージ期間Tp31及び次サイクルのアクティブ期間Ta32が発生する。アドレス信号A0〜A17の切り替えにより、読み出しサイクルを開始させることができる。
図9は、図8に対応し、図2のノイズ除去回路208〜210が除去すべきノイズ901及び902の発生原因を説明するためのタイミングチャートであり、ノイズ除去回路208〜210がない場合に発生するノイズ901及び902を示す。時刻t35では、図8で説明したように、データDQ0〜DQ15は、アドレスaに対応するデータからアドレスbに対応するデータに変化するため、瞬間的に大電流が流れる。これにより、電源電圧VDD及び基準電位VSSのレベルが変化し、それに伴い、チップイネーブル信号/CEにノイズ901が発生し、アドレス信号A0〜A17にノイズ902が発生し得る。
ノイズ901及び902は、時刻t41〜t42の短期間に発生する。アクティブ期間Ta41は、時刻t34〜t41の期間である。プリチャージ期間Tp41は、時刻t41〜t42の期間である。アクティブ期間Ta42は、時刻t42以降の期間である。ノイズ901及び/又は902の発生により、アクティブ期間Ta41,Ta42及びプリチャージ期間Tp41は、規定された期間より短くなってしまうため、半導体装置は誤動作が生じてしまう。
本実施形態では、ノイズ除去回路210は、チップイネーブル信号/CEのノイズ901を除去する。ノイズ除去回路208及び209は、アドレス信号A0〜A17のノイズ902を除去する。これにより、ノイズ901及び902による上記の悪影響を防止することができる。
ここで、ノイズ除去回路208〜210が常に動作状態である場合には、ノイズ除去回路208〜210の消費電力が増大してしまう。そこで、低消費電力でノイズを除去することができる半導体装置を、以下に説明する。
図10は、図4に対応し、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のみを読み出す動作を示すタイミングチャートである。以下、図10が図4と異なる点を説明する。下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のみを読み出す場合には、下位8ビット選択信号/LBをローレベルに固定し、上位8ビット選択信号/UBをハイレベルに固定する。
時刻t2では、出力制御ブロック203は、出力タイミング制御信号CTLtがローレベルからハイレベルに変化すると、下位8ビット選択信号/LBがローレベルであるので、アドレスaに対応する下位8ビットのデータDQ0〜DQ7を出力する。データDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化する。
また、時刻t2では、出力制御ブロック204は、出力タイミング制御信号CTLtがローレベルからハイレベルに変化すると、上位8ビット選択信号/UBがハイレベルであるので、アドレスaに対応する上位8ビットのデータDQ8〜DQ15を出力しない。データDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持する。
図11は、図4に対応し、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のみを読み出す動作を示すタイミングチャートである。以下、図11が図4と異なる点を説明する。上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のみを読み出す場合には、下位8ビット選択信号/LBをハイレベルに固定し、上位8ビット選択信号/UBをローレベルに固定する。
時刻t2では、出力制御ブロック203は、出力タイミング制御信号CTLtがローレベルからハイレベルに変化すると、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルであるので、アドレスaに対応する下位8ビットのデータDQ0〜DQ7を出力しない。データDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持する。
また、時刻t2では、出力制御ブロック204は、出力タイミング制御信号CTLtがローレベルからハイレベルに変化すると、上位8ビット選択信号/UBがローレベルであるので、アドレスaに対応する上位8ビットのデータDQ8〜DQ15を出力する。データDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化する。
図12(A)は、図10の下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のみを読み出す場合のノイズの影響範囲を示す図である。図10の時刻t2では、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化するため、瞬間的に大電流が流れる。データDQ0〜DQ7のパッド102は、チップ101の左辺に配置されるため、チップ101の左辺に配置されるパッド群1201にノイズが発生し易い。パッド群1201の中で上記の悪影響を及ぼすパッド102は、チップイネーブル信号/CE及びアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102である。
これに対し、図10では、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持するため、電流が流れない。データDQ8〜DQ15のパッド102は、チップ101の右辺に配置されるため、チップ101の右辺に配置されるパッド102は、ノイズがほとんど発生しない。なお、チップ101の左辺に配置されるデータDQ0〜DQ7のパッド102にノイズが発生しても、チップ101の右辺のパッド102は、チップ101の左辺のデータDQ0〜DQ7のパッド102から距離が遠いため、チップ101の右辺のパッド102にはノイズが伝搬しにくい。
図12(B)は、図11の上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のみを読み出す場合のノイズの影響範囲を示す図である。図11の時刻t2では、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化するため、瞬間的に大電流が流れる。データDQ8〜DQ15のパッド102は、チップ101の右辺に配置されるため、チップ101の右辺に配置されるパッド群1211にノイズが発生し易い。パッド群1211の中で上記の悪影響を及ぼすパッド102は、アドレス信号A5〜A12のパッド102である。
これに対し、図11では、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持するため、電流が流れない。データDQ0〜DQ7のパッド102は、チップ101の左辺に配置されるため、チップ101の左辺に配置されるパッド102は、ノイズがほとんど発生しない。なお、チップ101の右辺に配置されるデータDQ8〜DQ15のパッド102にノイズが発生しても、チップ101の左辺のパッド102は、チップ101の右辺のデータDQ8〜DQ15のパッド102から距離が遠いため、チップ101の左辺のパッド102にはノイズが伝搬しにくい。
図13は、ノイズの影響範囲を説明するためのタイミングチャートである。時刻t51では、下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のみを読み出すため、各信号は、図10の時刻t1の信号レベルと同じに信号レベルになる。すなわち、下位8ビット選択信号/LBがローレベルであり、上位8ビット選択信号/UBがハイレベルの状態で、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルに変化する。
すると、時刻t52では、図10の時刻t2と同様に、図12(A)のチップ101の左辺に配置されている下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化する。その結果、チップ101の左辺に配置されているチップイネーブル信号/CEのパッド102にノイズ1301が発生し、チップ101の左辺に配置されているアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102にノイズ1302が発生する。したがって、第3のノイズ除去回路210は、チップ101の左辺に配置されているチップイネーブル信号/CEのパッド102のノイズ1301を除去する必要がある。同様に、第1のノイズ除去回路208は、チップ101の左辺に配置されているアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102のノイズ1302を除去する必要がある。
また、時刻t52では、図10の時刻t2と同様に、図12(A)のチップ101の右辺に配置されている上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持する。その結果、チップ101の右辺に配置されているアドレス信号A5〜A12のパッド102に悪影響を及ぼす大きなノイズが発生しない。したがって、第2のノイズ除去回路209は、チップ101の右辺に配置されているアドレス信号A5〜A12のパッド102のノイズを除去する必要がない。この場合、第2のノイズ除去回路209を停止状態にすることにより、消費電力を低減することができる。
時刻t53では、上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のみを読み出すため、各信号は、図11の時刻t1の信号レベルと同じに信号レベルになる。すなわち、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルであり、上位8ビット選択信号/UBがローレベルの状態で、チップイネーブル信号/CEがハイレベルからローレベルに変化する。
すると、時刻t54では、図11の時刻t2と同様に、図12(B)のチップ101の右辺に配置されている上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、ハイインピーダンス状態からローインピーダンスのデータ出力状態に変化する。その結果、チップ101の右辺に配置されているアドレス信号A5〜A12のパッド102にノイズ1303が発生する。したがって、第2のノイズ除去回路209は、チップ101の右辺に配置されているアドレス信号A5〜A12のパッド102のノイズ1303を除去する必要がある。
また、時刻t54では、図11の時刻t2と同様に、図12(B)のチップ101の左辺に配置されている下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、ハイインピーダンス状態を維持する。その結果、チップ101の左辺に配置されているチップイネーブル信号/CE及びアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102に悪影響を及ぼす大きなノイズが発生しない。したがって、第3のノイズ除去回路210は、チップ101の左辺に配置されているチップイネーブル信号/CEのパッド102のノイズを除去する必要がない。同様に、第1のノイズ除去回路208は、チップ101の左辺に配置されているアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102のノイズを除去する必要がない。この場合、第1のノイズ除去回路208及び第3のノイズ除去回路210を停止状態にすることにより、消費電力を低減することができる。
図14(A)は、図2の第3のノイズ除去回路210の構成例を示す図である。第3のノイズ除去回路210は、論理和(OR)回路1401、ノイズ除去回路1402及びセレクタ1403を有する。論理和回路1401は、下位8ビット選択信号/LB及びチップイネーブル信号/CEの論理和信号を出力する。ノイズ除去回路1402は、論理和回路1401の出力信号のノイズを除去し、そのノイズを除去した信号を出力する。
セレクタ1403は、図13の時刻t51〜t52のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベル(値「0」)の場合には、ノイズ除去回路1402の出力信号を図2のタイミング制御回路206に出力する。この場合、下位8ビット選択信号/LBは、ローレベルに固定されているので、論理和回路1401の出力信号は、チップイネーブル信号/CEと同じ信号になる。ノイズ除去回路1402は、図13のチップイネーブル信号/CEのノイズ1301を除去することができる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルである場合には、ノイズ除去回路1402を含む第3のノイズ除去回路210は、動作状態になる。
また、セレクタ1403は、図13の時刻t53〜t54のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベル(値「1」)の場合には、チップイネーブル信号/CEをそのまま図2のタイミング制御回路206に出力する。この場合、下位8ビット選択信号/LBは、ハイレベルに固定されているので、論理和回路1401の出力信号も、ハイレベルに固定されている。その結果、ノイズ除去回路1402は、停止状態になる。すなわち、ノイズ除去回路1402の入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、ノイズ除去回路1402の内部で電流が流れず、ノイズ除去回路1402は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルである場合には、ノイズ除去回路1402を含む第3のノイズ除去回路210は、停止状態になる。これにより、第3のノイズ除去回路210の消費電力を低減することができる。
図14(B)は、図2の第1のノイズ除去回路208の構成例を示す図である。第1のノイズ除去回路208は、論理和回路1411、ノイズ除去回路1412及びセレクタ1413を有する。論理和回路1411は、下位8ビット選択信号/LB及びアドレス信号A0〜A4,A13〜A17の論理和信号を出力する。ノイズ除去回路1412は、論理和回路1411の出力信号のノイズを除去し、そのノイズを除去した信号を出力する。
セレクタ1413は、図13の時刻t51〜t52のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベル(値「0」)の場合には、ノイズ除去回路1412の出力信号を図2のアドレス遷移検出器205及びアドレス選択回路207に出力する。この場合、下位8ビット選択信号/LBは、ローレベルに固定されているので、論理和回路1411の出力信号は、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17と同じ信号になる。ノイズ除去回路1412は、図13のアドレス信号A0〜A4,A13〜A17のノイズ1302を除去することができる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルである場合には、ノイズ除去回路1412を含む第1のノイズ除去回路208は、動作状態になる。
また、セレクタ1413は、図13の時刻t53〜t54のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベル(値「1」)の場合には、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17をそのまま図2のアドレス遷移検出器205及びアドレス選択回路207に出力する。この場合、下位8ビット選択信号/LBは、ハイレベルに固定されているので、論理和回路1411の出力信号も、ハイレベルに固定されている。その結果、ノイズ除去回路1412は、停止状態になる。すなわち、ノイズ除去回路1412の入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、ノイズ除去回路1412の内部で電流が流れず、ノイズ除去回路1412は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルである場合には、ノイズ除去回路1412を含む第1のノイズ除去回路208は、停止状態になる。これにより、第1のノイズ除去回路208の消費電力を低減することができる。
図14(C)は、図2の第2のノイズ除去回路209の構成例を示す図である。第2のノイズ除去回路209は、論理和回路1421、ノイズ除去回路1422及びセレクタ1423を有する。論理和回路1421は、上位8ビット選択信号/UB及びアドレス信号A5〜A12の論理和信号を出力する。ノイズ除去回路1422は、論理和回路1421の出力信号のノイズを除去し、そのノイズを除去した信号を出力する。
セレクタ1423は、図13の時刻t53〜t54のように、上位8ビット選択信号/UBがローレベル(値「0」)の場合には、ノイズ除去回路1422の出力信号を図2のアドレス遷移検出器205及びアドレス選択回路207に出力する。この場合、上位8ビット選択信号/UBは、ローレベルに固定されているので、論理和回路1421の出力信号は、アドレス信号A5〜A12と同じ信号になる。ノイズ除去回路1422は、図13のアドレス信号A5〜A12のノイズ1303を除去することができる。以上のように、上位8ビット選択信号/UBがローレベルである場合には、ノイズ除去回路1422を含む第2のノイズ除去回路209は、動作状態になる。
また、セレクタ1423は、図13の時刻t51〜t52のように、上位8ビット選択信号/UBがハイレベル(値「1」)の場合には、アドレス信号A5〜A12をそのまま図2のアドレス遷移検出器205及びアドレス選択回路207に出力する。この場合、上位8ビット選択信号/UBは、ハイレベルに固定されているので、論理和回路1421の出力信号も、ハイレベルに固定されている。その結果、ノイズ除去回路1422は、停止状態になる。すなわち、ノイズ除去回路1422の入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、ノイズ除去回路1422の内部で電流が流れず、ノイズ除去回路1422は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、上位8ビット選択信号/UBがハイレベルである場合には、ノイズ除去回路1422を含む第2のノイズ除去回路209は、停止状態になる。これにより、第2のノイズ除去回路209の消費電力を低減することができる。
図15(A)は、図14(A)のノイズ除去回路1402の構成例を示す回路図である。ノイズ除去回路1402は、入力ノード1501、遅延回路1502、論理積(AND)回路1503及び出力ノード1504を有する。遅延回路1502は、入力ノード1501の信号を遅延し、その遅延した信号を出力する。論理積回路1503は、遅延回路1502の出力信号及び入力ノード1501の信号の論理積信号を出力ノード1504に出力する。ノイズ除去回路1402は、入力ノード1501に入力される信号の短パルス幅のハイレベルパルスのノイズを除去することができる。
図15(B)は、図14(B)のノイズ除去回路1412の構成例を示す回路図である。ノイズ除去回路1412は、入力ノード1511、pチャネル電界効果トランジスタ1512,1513、nチャネル電界効果トランジスタ1514,1515、抵抗1516,1517、シュミットトリガ回路1518及び出力ノード1519を有する。pチャネル電界効果トランジスタ1512は、ソースが電源電圧VDDのノードに接続され、ゲートが入力ノード1511に接続される。抵抗1516は、pチャネル電界効果トランジスタ1512のドレイン及びnチャネル電界効果トランジスタ1514のドレイン間に接続される。nチャネル電界効果トランジスタ1514は、ゲートが入力ノード1511に接続され、ソースが基準電位VSSのノードに接続される。pチャネル電界効果トランジスタ1513は、ソースが電源電圧VDDのノードに接続され、ゲートがpチャネル電界効果トランジスタ1512のドレインに接続される。抵抗1517は、pチャネル電界効果トランジスタ1513のドレイン及びnチャネル電界効果トランジスタ1515のドレイン間に接続される。nチャネル電界効果トランジスタ1515は、ゲートがpチャネル電界効果トランジスタ1512のドレインに接続され、ソースが基準電位VSSのノードに接続される。シュミットトリガ回路1518は、nチャネル電界効果トランジスタ1515のドレイン及び出力ノード1519間に接続される。ノイズ除去回路1412は、入力ノード1511に入力される信号の短パルス幅のハイレベルパルス及びローレベルパルスのノイズを除去することができる。
なお、図14(C)のノイズ除去回路1422も、図14(B)のノイズ除去回路1412と同じ構成を有する。ノイズ除去回路1422は、入力ノード1511に入力される信号の短パルス幅のハイレベルパルス及びローレベルパルスのノイズを除去することができる。
(第2の実施形態)
図16は、第2の実施形態による半導体装置のチップ101(図1(A))の内部の構成例を示す図である。以下、本実施形態(図16)が第1の実施形態(図2)と異なる点を説明する。第1のアドレス遷移検出器1601、第2のアドレス遷移検出器1602及び論理和回路1604は、図2のアドレス遷移検出器205の代わりに設けられる。第3のノイズ除去回路1603は、図2の第3のノイズ除去回路210の代わりに設けられる。
第3のノイズ除去回路1603は、チップイネーブル信号/CE、下位8ビット選択信号/LB及び出力タイミング制御信号CTLtを入力し、タイミング制御回路206に出力信号を出力する。第3のノイズ除去回路1603の詳細は、後に図17を参照しながら説明する。
アドレス選択回路207は、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17及びアドレス信号A5〜A12を、直接、入力する。第1のアドレス遷移検出器1601は、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17、下位8ビット選択信号/LB及び出力タイミング制御信号CTLtを入力し、第1のアドレス遷移検出信号ATD2を出力する。第1のアドレス遷移検出器1601の詳細は、後に図18(A)を参照しながら説明する。
第2のアドレス遷移検出器1602は、アドレス信号A5〜A12、上位8ビット選択信号/UB及び出力タイミング制御信号CTLtを入力し、第2のアドレス遷移検出信号ATD3を出力する。第2のアドレス遷移検出器1602の詳細は、後に図18(B)を参照しながら説明する。
論理和回路1604は、第1のアドレス遷移検出信号ATD2及び第2のアドレス遷移検出信号ATD3の論理和信号を第3のアドレス遷移検出信号ATD4としてタイミング制御回路206に出力する。
図17は、図16の第3のノイズ除去回路1603の構成例を示す回路図である。第3のノイズ除去回路1603は、論理和回路1701、遅延回路1702、インバータ1703、論理和回路1704及び論理積回路1705を有する。論理和回路1701は、出力タイミング制御信号CTLt及び下位8ビット選択信号/LBの論理和信号を出力する。遅延回路1702は、論理和回路1701の出力信号を遅延し、その遅延した信号を出力する。インバータ1703は、論理和回路1701の出力信号の論理反転信号を出力する。論理和回路1704は、遅延回路1702の出力信号及びインバータ1703の出力信号の論理和信号を出力する。論理積回路1705は、チップイネーブル信号/CE及び論理和回路1704の出力信号の論理積信号を図16のタイミング制御回路206に出力する。
図10のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルの場合には、論理和回路1701の出力信号は、出力タイミング制御信号CTLtと同じ信号になる。図10の時刻t2で出力制御信号CTLtが立ち上がると、論理和回路1704は、ローレベルパルスを出力する。そのローレベルパルスの期間では、論理積回路1705は、チップイネーブル信号/CEのノイズ1301(図13)を除去することができる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルである場合には、第3のノイズ除去回路1603は、動作状態になる。
また、図11のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルの場合には、論理和回路1701の出力信号はハイレベルに固定され、論理和回路1704の出力信号もハイレベルに固定される。その結果、第3のノイズ除去回路1603は、停止状態になる。すなわち、論理和回路1704から論理積回路1705への入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、第3のノイズ除去回路1603の内部で電流が流れず、第3のノイズ除去回路1603は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルである場合には、第3のノイズ除去回路1603は、停止状態になる。これにより、第3のノイズ除去回路1603の消費電力を低減することができる。
図18(A)は、図16の第1のアドレス遷移検出器1601の構成例を示す回路図である。第1のアドレス遷移検出器1601は、第1のアドレス遷移検出器205a及び第1のノイズ除去回路1809を有する。
第1のアドレス遷移検出器205aは、図3のアドレス遷移検出器205と同様に、遅延回路301、インバータ302及び排他的論理和回路303を有し、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17が遷移すると、ハイレベルパルスのアドレス遷移検出信号を出力する。
第1のノイズ除去回路1809は、図17と同様に、論理和回路1804、遅延回路1805、インバータ1806、論理和回路1807及び論理積回路1808を有する。論理和回路1804は、出力タイミング制御信号CTLt及び下位8ビット選択信号/LBの論理和信号を出力する。遅延回路1805は、論理和回路1804の出力信号を遅延し、その遅延した信号を出力する。インバータ1806は、論理和回路1804の出力信号の論理反転信号を出力する。論理和回路1807は、遅延回路1805の出力信号及びインバータ1806の出力信号の論理和信号を出力する。論理積回路1808は、第1のアドレス遷移検出器205aの出力信号及び論理和回路1807の出力信号の論理積信号を第1のアドレス遷移検出信号ATD2として出力する。
図10のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルの場合には、論理和回路1804の出力信号は、出力タイミング制御信号CTLtと同じ信号になる。図10の時刻t2で出力制御信号CTLtが立ち上がると、論理和回路1807は、ローレベルパルスを出力する。そのローレベルパルスの期間では、論理積回路1808は、第1のアドレス遷移検出器205aが出力するアドレス遷移検出信号のノイズ701及び702(図7)を除去することができる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがローレベルである場合には、第1のノイズ除去回路1809は、動作状態になり、半導体装置の誤動作を防止することができる。
また、図11のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルの場合には、論理和回路1804の出力信号はハイレベルに固定され、論理和回路1807の出力信号もハイレベルに固定される。論理和回路1807から論理積回路1808への入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、第1のノイズ除去回路1809の内部で電流が流れず、第1のノイズ除去回路1809は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、下位8ビット選択信号/LBがハイレベルである場合には、第1のノイズ除去回路1809は、停止状態になる。これにより、第1のノイズ除去回路1809の消費電力を低減することができる。
図18(B)は、図16の第2のアドレス遷移検出器1602の構成例を示す回路図である。第2のアドレス遷移検出器1602は、第2のアドレス遷移検出器205b及び第2のノイズ除去回路1819を有する。
第2のアドレス遷移検出器205bは、図3のアドレス遷移検出器205と同様に、遅延回路301、インバータ302及び排他的論理和回路303を有し、アドレス信号A5〜A12が遷移すると、ハイレベルパルスのアドレス遷移検出信号を出力する。
第2のノイズ除去回路1819は、図17と同様に、論理和回路1814、遅延回路1815、インバータ1816、論理和回路1817及び論理積回路1818を有する。論理和回路1814は、出力タイミング制御信号CTLt及び上位8ビット選択信号/UBの論理和信号を出力する。遅延回路1815は、論理和回路1814の出力信号を遅延し、その遅延した信号を出力する。インバータ1816は、論理和回路1814の出力信号の論理反転信号を出力する。論理和回路1817は、遅延回路1815の出力信号及びインバータ1816の出力信号の論理和信号を出力する。論理積回路1818は、第2のアドレス遷移検出器205bの出力信号及び論理和回路1817の出力信号の論理積信号を第2のアドレス遷移検出信号ATD3として出力する。
図11のように、上位8ビット選択信号/UBがローレベルの場合には、論理和回路1814の出力信号は、出力タイミング制御信号CTLtと同じ信号になる。図11の時刻t2で出力制御信号CTLtが立ち上がると、論理和回路1817は、ローレベルパルスを出力する。そのローレベルパルスの期間では、論理積回路1818は、第2のアドレス遷移検出器205bが出力するアドレス遷移検出信号のノイズ701及び702(図7)を除去することができる。以上のように、上位8ビット選択信号/UBがローレベルである場合には、第2のノイズ除去回路1819は、動作状態になり、半導体装置の誤動作を防止することができる。
また、図10のように、上位8ビット選択信号/UBがハイレベルの場合には、論理和回路1814の出力信号はハイレベルに固定され、論理和回路1817の出力信号もハイレベルに固定される。論理和回路1817から論理積回路1818への入力信号は、ハイレベルに固定され、変化しないので、第2のノイズ除去回路1819の内部で電流が流れず、第2のノイズ除去回路1819は、電力を消費せず、停止状態になる。以上のように、上位8ビット選択信号/UBがハイレベルである場合には、第2のノイズ除去回路1819は、停止状態になる。これにより、第2のノイズ除去回路1819の消費電力を低減することができる。
以上のように、第1及び第2の実施形態によれば、半導体装置のチップ101は、左辺(第1の辺)及び右辺(第2の辺)を有する。下位8ビットのデータDQ0〜DQ7のパッド102は、第1のデータ出力端子であり、チップ101の左辺に設けられ、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビット(第1のグループ)のデータを選択している場合には下位8ビットのデータを出力し、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択していない場合には下位8ビットのデータを出力しない。
上位8ビットのデータDQ8〜DQ15のパッド102は、チップ101の右辺に設けられ、上位8ビット選択信号/UBが上位8ビット(第2のグループ)のデータを選択している場合には上位8ビットのデータを出力し、上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択していない場合には上位8ビットのデータを出力しない。
アドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102は、第1の信号入力端子であり、チップ101の左辺に設けられ、アドレス信号(第1の信号)A0〜A4,A13〜A17を入力する。アドレス信号A5〜A12のパッド102は、第2の信号入力端子であり、チップ101の右辺に設けられ、アドレス信号(第2の信号)A5〜A12を入力する。アドレス信号A0〜A4,A13〜A17は、複数ビットのアドレス信号A0〜A17のうちの一部のビットのアドレス信号である。アドレス信号A5〜A12は、複数ビットのアドレス信号A0〜A17のうちの他の一部のビットのアドレス信号である。チップイネーブル信号/CEのパッド102は、第3の信号入力端子であり、チップ101の左辺に設けられ、チップイネーブル信号(第3の信号)/CEを入力する。
第1のノイズ除去回路208及び1809は、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17のパッド102に入力されるアドレス信号A0〜A4,A13〜A17又はアドレス信号A0〜A4,A13〜A17に応じた信号のノイズを除去する。第1のノイズ除去回路208及び1809は、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になり、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択していない場合には停止状態になる。また、第1のノイズ除去回路208及び1809は、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択し、かつ上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になる。
第2のノイズ除去回路209及び1819は、アドレス信号A5〜A12のパッド102に入力されるアドレス信号A5〜A12又はアドレス信号A5〜A12に応じた信号のノイズを除去する。第2のノイズ除去回路209及び1819は、上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になり、上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択していない場合には停止状態になる。また、第2のノイズ除去回路209及び1819は、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択し、かつ上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になる。
第3のノイズ除去回路210及び1603は、チップイネーブル信号/CEのパッド102に入力されるチップイネーブル信号/CE又はチップイネーブル信号/CEに応じた信号のノイズを除去する。第3のノイズ除去回路210及び1603は、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になり、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択していない場合には停止状態になる。また、第3のノイズ除去回路210及び1603は、下位8ビット選択信号/LBが下位8ビットのデータを選択し、かつ上位8ビット選択信号/UBが上位8ビットのデータを選択している場合には動作状態になる。
図18(A)の第1のアドレス遷移検出器205aは、アドレス信号A0〜A4,A13〜A17の遷移を検出し、第1のアドレス遷移検出信号を出力する。第1のノイズ除去回路1809は、第1のアドレス遷移検出器205aが出力する第1のアドレス遷移検出信号のノイズを除去する。
図18(B)の第2のアドレス遷移検出器205bは、アドレス信号A5〜A12の遷移を検出し、第2のアドレス遷移検出信号を出力する。第2のノイズ除去回路1819は、第2のアドレス遷移検出器205bが出力する第2のアドレス遷移検出信号のノイズを除去する。
第1のノイズ除去回路208,1809及び第3のノイズ除去回路210,1603は、下位ビット選択信号/LBに応じて動作状態又は停止状態になるので、低消費電力でノイズを除去することができる。第2のノイズ除去回路209及び1819は、上位ビット選択信号/UBに応じて動作状態又は停止状態になるので、低消費電力でノイズを除去することができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。