JP6354338B2 - 積層体、積層体の製造方法、及びこれを用いたフレキシブルデバイスの製造方法 - Google Patents

積層体、積層体の製造方法、及びこれを用いたフレキシブルデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は積層体及びこれを用いたフレキシブルデバイスの製造方法に関する。
現在、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OLED)等のフラットパネルディスプレイ、電子ペーパー等の画像表示装置、および半導体装置は、ガラス基板やシリコンウエハ上に電子素子を形成し、製造されている。特にフラットパネルディスプレイにはガラス基板が用いられてきたが、重く、割れやすいという問題があった。従来、ガラス基板の厚さは0.5〜1.1mm程度であったが、これよりも薄くするとさらに割れやすくなるため、ガラス基板の代わりに耐熱性樹脂からなるプラスチック基板を用いた、LCDやOLED等のディスプレイの開発が進められている。
プラスチック基板はガラス基板と異なり薄膜の形態でも高い耐久性と柔軟性を持っているので、フレキシブルディスプレイ基板として有用である。しかし、プラスチック基板は基板自体が柔軟なので、基板上に表示素子などを形成する工程で基板の変形やこれによる内部構成素子の破壊などの問題が発生する。したがって、プラスチック基板となる耐熱性樹脂層をガラス基板上に形成し、その上に表示素子などを形成した後、レーザーを照射して耐熱性樹脂層をガラス基板から剥離して、フレキシブルディスプレイを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
レーザー照射による剥離方法は、基板に大きな物理的な力がかからないため、剥離による表示素子の破損を大幅に低減することができるが、耐熱性樹脂層を透過するレーザーにより素子が損傷する問題がある。したがって、レーザー光透過による素子の損傷を防止し、レーザー照射により簡単にガラス基板から耐熱性樹脂層を剥離するために、ガラス基板と耐熱性樹脂層の間に犠牲層を設置することが提案されている。
このような犠牲層としては、レーザー光を熱に変換して、その熱または熱変形により樹脂層をガラス基板から剥離する、有機発光素子転写用フィルムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これに用いられる光熱変換層は300℃以上での耐熱性がないため、300℃以上の工程があるフレキシブルOLED等には適用が困難である。耐熱性の良い犠牲層としては、アモルファスシリコンや金属酸化物などを蒸着した犠牲層が提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。
特開2011−248072号公報 特開2012−186172号公報 特開平11−26733号公報 特開2013−135181号公報
アモルファスシリコンや金属酸化物などを蒸着した犠牲層は耐熱性が高く、300℃以上の工程でも問題なく使用できるが、スパッタ等の真空蒸着で膜形成するため、基板が大型になるほど生産コストが高くなる問題がある。また、比較的長時間のレーザー照射が必要であるため、生産効率が悪く、また、レーザーの透過により素子が破壊されることによる収率低下の問題もある。
かかる状況に鑑み、本発明の目的は、塗布または印刷などの簡単な方法で膜形成ができ、300℃以上の高温にも耐え、短時間のレーザー照射により剥離が可能である犠牲層を適用した積層体を提供することであり、また、この積層体を用いたフレキシブルデバイスの製造方法を提供することである。
すなわち本発明は、少なくともガラス基板、犠牲層およびガラス転移温度が300℃以上である耐熱性樹脂層が順に積層されてなり、前記犠牲層が300℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性物質および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含む積層体である。また本発明は、少なくともガラス基板、犠牲層およびガラス転移温度が300℃以上である耐熱性樹脂層が順に積層されてなり、前記犠牲層が光熱変換物質、300℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性物質および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含む積層体である。
本発明によれば、犠牲層が300℃以上の耐熱性を有し、低エネルギーのレーザー照射で剥離が可能であるため、高収率でフレキシブルデバイスを製造することができ、また、塗布または印刷などの簡単な方法で犠牲層を形成することができるため、大型基板であっても低コストでフレキシブルデバイスを製造することができる。
本発明の積層体の一実施形態の概略図である。 本発明の積層体の一実施形態の概略図である。 本発明の積層体の一実施形態の概略図である。
本発明の積層体はフレキシブルな液晶表示装置や有機EL表示装置等の画像表示装置を製造するために好適に用いられるものであり少なくとも支持基板、犠牲層および耐熱性樹脂層が順に積層されてなるものである。その耐熱性樹脂層上に画像表示装置の用に供される電子素子を形成した後、支持基板から電子素子が形成された耐熱性樹脂層を剥離することにより、フレキシブルな画像表示装置を製造することができる。
図1は本発明の積層体の断面図を表したものである。本発明の積層体は支持基板110と耐熱性樹脂層310の間に犠牲層210を有するものである。犠牲層210は少なくとも光熱変換物質212およびマトリックス材211を含む。
<支持基板>
支持基板としては、ガラス基板が好ましく用いられる。ガラス基板としては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、リン酸系ガラス、ホウ酸系ガラス、石英などが挙げられる。支持基板の熱膨張係数は10ppm/℃以下、好ましくは5ppm/℃以下であるので、無アルカリガラスがより好ましく用いられる。支持基板の表面は接着性を向上させる等の目的で化学的、または、物理的な表面処理が施されていても良い。
<犠牲層>
犠牲層は、レーザー等の光を吸収し、熱に変えて耐熱性樹脂層を支持基板から剥離する役割をするものである。または、レーザー等の光を吸収し、変換した熱で揮発成分を発生させ、耐熱性樹脂層を支持基板から剥離する役割をするものである。支持基板と耐熱性樹脂層との剥離は犠牲層と耐熱性樹脂層の界面でおこることが好ましい。
犠牲層の厚みは10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2μm以下がさらに好ましい。また、犠牲層には、レーザー等の光が電子デバイスに到達して電子デバイスを破壊することを防ぐ役割もあるため、遮光性も必要となる。したがって、犠牲層の照射する光の波長における透過率は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。
本発明の犠牲層は図1に示すように、光熱変換物質212および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含むものであり、または、図2に示すように、熱分解性物質213および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含むものである。最も好ましいのは犠牲層中に図3に示すように、光熱変換物質212と熱分解性物質213を含むことである。
(光熱変換物質)
光熱変換物質は、照射される光の少なくとも一部を吸収して熱を発生する物質である。照射光としては、X線、紫外線、可視光線、赤外線、または特定の波長でのレーザー光などが挙げられる。本発明のうち光熱変換物質が用いられる実施形態においては、犠牲層に照射された光は、光熱変換物質で熱に変換される。この熱により耐熱性樹脂層と犠牲層の界面で熱分解、気体の発生、樹脂の溶解などが起こり、耐熱性樹脂層を犠牲層から剥離することができる。
光熱変換物質としては、金属、金属化合物、金属酸化物、フタロシアニン系化合物などの物質が挙げられる。この中でも金属および金属酸化物が好ましく、金属酸化物がより好ましい。光熱変換物質で使用される金属および金属酸化物としては、例えば、珪素(Si)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、ガリウム(Ga)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、インジウム(In)、ジルコニウム(Zr)、ランタン(La)、ビスマス(Bi)、銅(Cu)、スズ(Sn)、及びこれらの酸化物が挙げられる。これらの中でも、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化タングステン、酸化コバルト、および酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物が好ましい。
光熱変換物質として、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、または、これらの誘導体なども利用することもでき、これらの中でもカーボンブラックが好ましい。
光熱変換物質は、上記材料の微粒子であることが好ましく、また、マトリックス材に混合、又は、分散されることが好ましい。光熱変換物質の数平均粒子径は5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。また、10nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
本発明における平均粒子径は、以下のように測定できる。犠牲層を厚さ100nm以下の超薄膜に切り出し、TEMにより100,000〜200,000倍の倍率で直接粒子径を観察する(超薄膜切片法による透過型電子顕微鏡による観察)。得られたTEM写真を画像解析ソフトを用いて解析して粒度分布を求め、数平均粒子径を算出する。粒子の形状は球状、針状、板状等あるが、ここではその最も長い部分の径を粒子径として解析する。
本発明において、光熱変換物質はマトリックス材中に均一に分散された状態が好ましい。犠牲層の中の光熱変換物質の含有量は、犠牲層の光透過率と剥離エネルギーに影響を与える。光熱変換物質の含有量が多いと照射する光の透過率が低くなり、耐熱性樹脂層上に形成した素子の損傷を減らすことができ、また熱変換率が高くなり、剥離に必要な照射エネルギーを低くすることができる。光熱変換物質の含有量は犠牲層の体積に対して10体積%以上が好ましく、20体積%以上がより好ましい。また、90体積%以下が好ましく、70体積%以下がより好ましい。光熱変換物質が犠牲層中に10体積%以上含まれると、剥離時に素子を損傷することなく、高い生産性で剥離することができる。
(マトリックス材)
マトリックス材は300℃以上での熱安定性に優れたものが用いられる。つまり、分解温度が300℃以上のものである。分解温度が300℃以上であるとは、熱分解開始温度が300℃以上であることをいう。マトリックス材の熱分解開始温度が300℃以上であれば、高温の熱処理工程を含む電子素子の作製工程において、揮発成分による耐熱性樹脂層の剥離、ボイド等の発生がない。
マトリックス材としては、無機系材料および有機系材料を用いることができる。具体的には、シロキサン系材料、シロキサン系材料の焼成物、ガラス、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポリベンズオキサゾール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種類が挙げられ、この中でもシロキサン系材料、シロキサン系材料の焼成物、ガラスが好ましい。
マトリックス材で利用されるシロキサン系材料としては、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂誘導体、シロキサン樹脂結合体、シルセスキオキサン樹脂、PMSSQ(Polymethylsilsesquioxane)、シルセスキオキサン樹脂誘導体、シルセスキオキサン樹脂結合体、及び、これらを構成する単量体などが挙げられる。また、これらの材料の焼成物もマトリックス材として有用である。ガラスとしては、鉛フリーガラス、ビスマス系ガラス、バナジウム系ガラス、ガラス−セラミック結合体などが良く、鉛フリーガラスとビスマス系ガラスが好ましい。
(熱分解性物質)
熱分解性物質は光熱変換物質から発生した熱によって分解され、気体、例えば、酸素、水素、窒素、二酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、塩素、アンモニア、水などを発生するものである。しかし、酸素、水素の場合、工程中に爆発を引き起こす可能性があり、一酸化炭素、塩素、アンモニアなどは、毒性や悪臭の問題があるので、窒素、二酸化炭素を発生するものが好ましく、その中でも二酸化炭素を発生するものがさらに好ましい。本発明のうち熱分解性物質が用いられる実施形態においては、光照射でより効率よく耐熱性樹脂層を支持基板から剥離することができる。
熱分解性物質は電子素子の作製工程中は安定で分解することがなく、剥離工程においてのみ熱分解することが好ましい。したがって、300℃以上、好ましくは400℃以上、さらに好ましくは500℃以上で分解し気体を発生するものが好ましい。
熱分解性物質としては、炭酸塩、水酸塩、硝酸塩、無機発泡剤および有機発泡剤などの物質が挙げられ、この中でも、炭酸塩および水酸化物が好ましい。炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、炭酸コバルトおよび炭酸ジルコニウムなどが挙げられ、この中でも、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムが好ましい。水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化ニッケル、水酸化コバルトおよび水酸化ジルコニウムなどが挙げられ、この中でも、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムが好ましい。
熱分解性物質は、微粒子であることが好ましく、また、マトリックス材に混合、又は、分散されることが好ましい。熱分解性物質の数平均粒子径は5μm以下、好ましくは1μm以下、10nm以上、好ましくは100nm以上である。
熱分解性物質はマトリックス材中に均一に分散された状態が好ましい。犠牲層の中に熱分解性物質を含む場合、その含有量は、0.1体積%以上が好ましく、1体積%以上がより好ましい。また、50体積%以下が好ましく、30体積%以下がより好ましい。熱分解性物質の含有量が0.1体積%以上であれば、気体発生による剥離性のさらなる向上効果を十分に得られる。
<耐熱性樹脂層>
耐熱性樹脂層はガラス転移温度が300℃以上、好ましくは400℃以上であり、さらに好ましくは耐熱性樹脂が熱分解に達する温度までにガラス転移温度が検出されないことである。また、熱線膨張係数が10ppm/℃以下、好ましくは5ppm/℃以下である樹脂が好ましい。具体的にはポリイミド樹脂が好ましく用いられる。
耐熱性樹脂層に用いられるポリイミド樹脂は、少なくとも酸二無水物の残基およびジアミンの残基を有する。本発明においては、酸二無水物の残基として3,3’ ,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及び/又は、ピロメリット酸二無水物の残基を有することが好ましく、ジアミンの残基としてp−フェニレンジアミン、及び/又は、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルの残基を有することが好ましい。
耐熱性樹脂層の厚みには特に制限はなく、目的に応じて選択できるが、2〜200μm、好ましくは5〜150μmである。
<積層体の製造方法>
次に本発明の積層体の製造方法について説明するが、これに制限されるわけではない。支持基板であるガラス基板上に、少なくとも光熱変換物質、および/または、熱分解性物質と、マトリックス材、溶媒からなる犠牲層形成用組成物を、所定の厚みになるように塗布する。塗布方法としては、バーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、スリットダイコーター、スピンコーター、インクジェット印刷、スクリーン印刷などを用いる方法が挙げられる。塗布後は80〜200℃で乾燥し、溶媒を除去する。乾燥時間は適宜選択され、10秒〜1時間である。
マトリックス材がポリイミド樹脂、又は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸樹脂、ポリベンズオキサゾール樹脂、ポリアミド樹脂である場合は、その後、200〜600℃、好ましくは300〜500℃で熱処理してイミド化し、ポリイミドに変換する。熱処理時間は通常10分〜20時間で適宜選択され、段階的に温度を上げて熱処理してもかまわない。また、イミド化のための熱処理は窒素中で処理することが好ましい。マトリックス材がシロキサン系材料、ガラスの場合は、300〜700℃、好ましくは400〜500℃で焼成し、有機成分をとばし、焼結する。熱処理時間は通常1時間〜50時間で適宜選択され、段階的に温度を上げて熱処理してもかまわない。
次に、上記のとおり形成した犠牲層上に耐熱性樹脂層となるポリイミド樹脂を積層する。通常はポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸溶液を塗布し、その後、乾燥、熱処理してイミド化する方法が好ましい。樹脂組成物の塗布方法としては、バーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、コンマコーター、リバースコーター、ドクターブレードフロートコーター、グラビアコーター、スリットダイコーター、スピンコーターなどを用いる方法が挙げられる。塗布後は80〜200℃で乾燥してポリアミド酸溶液中の有機溶媒を除去する。乾燥時間は適宜選択され、10秒〜1時間である。その後、200〜600℃、好ましくは300〜500℃で熱処理してイミド化し、ポリイミドに変換する。熱処理時間は通常10分〜20時間で適宜選択され、段階的に温度を上げて熱処理してもかまわない。また、イミド化のための熱処理は窒素中で処理することが好ましい。
以下では、本発明の積層体における耐熱性樹脂層を基材に用いた表示デバイス、受光デバイス、回路基板、TFT基板等のフレキシブルデバイスの製造方法について、耐熱性樹脂層に含まれる樹脂がポリイミド樹脂である場合を例に記す。フレキシブルデバイスの製造方法は、以下の工程を含む
(1)本発明の積層体の耐熱性樹脂層上に電子素子を作製する工程。
(2)支持基板側から犠牲層に光照射した後、電子素子を作製した耐熱性樹脂層を支持基板から剥離する工程。
上記のように得られた基材上のポリイミド樹脂膜は、基材から剥離しても、剥離せずにそのまま樹脂膜上に表示デバイス、受光デバイス、回路、TFTなどの製造を行ってもよい。後者の場合は、表示デバイス、受光デバイス、回路、TFTなどをポリイミド樹脂膜ごと基材から剥離する必要があるが、剥離方法は特に限定されるものではなく、水に浸漬する方法、塩酸やフッ酸などの薬液に浸漬する方法、紫外光から赤外光の波長範囲のレーザー光をポリイミド樹脂膜と基板の界面に照射する方法などが挙げられる。
剥離方法の詳細について説明する。本発明においては、ガラス基板である支持基板側から光照射をして耐熱性樹脂層の剥離を行い、フレキシブルデバイスを得ることができる。光照射としては、UV照射、レーザー照射が挙げられるが、本発明においてはレーザー照射による剥離が好ましい。
レーザーとしては各種気体レーザー、固体レーザー(半導体レーザー)等が挙げられ、エキシマレーザー、Nd−YAGレーザー、Arレーザー、COレーザー、He−Neレーザー等を用いることができる。これらのレーザーは、波長に応じて、UV領域用レーザ(400nm以下)、緑、可視光領域対レーザー(500〜700nm)、近赤外領域の大レーザー(700〜2000nm)、赤外線領域対レーザー(2000nm以上)などに大別できる。
UVレーザーとしてはNd−YAGレーザーの第3高調波(355nm)、Xe−Clエキシマレーザー(308nm)が挙げられる。Nd−YAGレーザーの第3高調波は出力が低く、また、エキシマレーザーは出力が高いが、生産コストが大きく上がる問題がある。
本発明においては緑色レーザー、赤色レーザー、又は近赤外レーザーが好ましい。緑色レーザーの具体例としては、Nd−YAGレーザーの第2高調波(532nm)、赤色レーザーの具体例としてはHe−Neレーザー(633nm)、近赤外レーザーの具体例としてはNd−YAGレーザー(1064nm)挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明でのレーザー照射は基板全面を照射することが好ましい。基板前面を照射する方法としては、レーザーノズルを固定してステージをXY方向に移動しながら照射しても良く、レーザーノズルをXY方向に移動しながら照射しても良い。レーザーのノズル形状は任意に選定することができ、例えば、50μm×50μm□の点レーザー、350mm×40μm□のラインレーザーが有る。本発明においては、できるだけ照射幅の広いラインレーザーでの照射が好ましい。
本発明でのレーザー照射はノズルを移動させながらパルスで照射する。レーザー強度はその照射際内で分布があり、一般的には中心部分の強度が強く、周辺部分の強度は低い。したがって、レーザー照射する際は、そのレーザー照射域の一部をオーバーラップさせながら照射する。そのオーバーラップは少ない方が、照射速度が速くなり好ましい。
なお、剥離作業を容易にするために、ポリイミド前駆体樹脂組成物を基材へ塗布する前に、基板に離型剤や犠牲層を塗布しておいてもよい。係る離型剤としては、植物油系、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、芳香族高分子系、アルコキシシラン系等が挙げられる。係る犠牲層としては、金属膜、酸化物膜、アモルファスシリコン膜等が挙げられる。
ポリイミド樹脂膜は、TFT基板の基材に好適に使用することができる。すなわち、本発明のポリイミド樹脂膜上に無機膜およびTFTを備えたTFT基板を得ることができる。
ポリイミド樹脂膜を利用したTFT基板は少なくとも以下の工程を経て製造することができる。
(1)本発明の樹脂組成物を基板上に塗布する工程
(2)塗布された樹脂組成物から溶剤を除去する工程
(3)樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド樹脂膜を得る工程
(4)ポリイミド樹脂膜上に無機膜を形成する工程
(5)TFTを形成する工程。
ガラス基板上にポリイミド樹脂膜を塗布する。次に、前記の乾燥方法によって塗布された樹脂組成物から溶剤を除去する。さらに、前記の熱イミド化によって樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド樹脂膜を得る。ポリイミド樹脂膜の上に、無機膜を形成する。
無機膜としては、ポリイミド樹脂膜の少なくとも片面に、水蒸気や酸素などのガスの透過を抑制するためにガスバリア層を形成することが好ましい。好ましいガスバリア層としては、例えば、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウム、チタン、イットリウム、およびタンタルからなる群から選ばれる1種または2種以上の金属を主成分とする金属酸化物、ケイ素、アルミニウム、ホウ素の金属窒化物またはこれらの混合物を挙げることができる。中でも、ガスバリア性、透明性、表面平滑性、屈曲性、膜応力、コスト等の点からケイ素の酸化物、窒化物、または酸窒化物を主成分とすることが好ましい。これら無機のガスバリア層は例えばスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の気相中より材料を堆積させて膜を形成する気相堆積法により作製することができる。中でも、特に優れたガスバリア性が得られるという観点から、スパッタリング法が好ましい。また、無機ガスバリア層の膜厚は10〜300nmであることが好ましく、30〜200nmであることがさらに好ましい。
TFTを形成するための半導体層としては、アモルファスシリコン半導体、多結晶シリコン半導体、IGZOに代表される酸化物半導体、ペンタセンやポリチオフェンに代表される有機物半導体が挙げられる。例えば、本発明のポリイミド樹脂膜を基材として、ガスバリア膜、ゲート電極、ゲート絶縁膜、IGZO半導体層、エッチングストッパ膜、ソース・ドレイン電極を公知の方法によって順次形成してボトムゲート型TFTを作製する。上記の工程を経てポリイミド樹脂膜を利用したTFT基板を製造することができる。このようなTFT基板は、液晶デバイスや有機EL素子の駆動基板として用いることができる。
ポリイミド樹脂膜のうち、可視光領域で高透過率を有するものは、カラーフィルタ基材に好適に使用することができる。すなわち、本発明のポリイミド樹脂膜上にブラックマトリックスおよび着色画素を備えたカラーフィルタを得ることができる。
ポリイミド樹脂膜を利用したカラーフィルタは少なくとも以下の工程を経て製造することができる。
(1)本発明の樹脂組成物を基板上に塗布する工程
(2)塗布された樹脂組成物から溶剤を除去する工程
(3)樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド樹脂膜を得る工程
(4)ブラックマトリックスおよび着色画素を形成する工程。
その製造方法の一例について説明する。
ガラス基板上にポリイミド樹脂膜を塗布する。次に、前記の乾燥方法によって塗布された樹脂組成物から溶剤を除去する。さらに、前記の熱イミド化によって樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド樹脂膜を得る。ポリイミド樹脂膜の上に、前記のガスバリア層を形成することが好ましい。
ポリイミド樹脂膜の上に、カーボンブラックまたはチタンブラックからなる黒色顔料を分散したポリアミック酸からなるブラックマトリックス用ペーストをスピンコーター又はダイコーター等の方法でキュア後の膜厚が1μmになるように塗布し、60Pa以下まで減圧乾燥した後に、110〜140℃の熱風オーブン又はホットプレートでセミキュアを行う。
ポジ型レジストをスピンコーター又はダイコーター等の方法で、プリベーク後の膜厚が1.2μmになるように塗布後、80Paまで減圧乾燥を行い、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベークを行い、レジスト膜を形成する。その後、プロキシミティ露光機又はプロジェクション露光機等により、フォトマスクを介して紫外線により選択的に露光を行った後、1.5〜3質量%の水酸化カリウム又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ現像液に20〜300秒浸漬することにより露光部を除去する。剥離液を用いてポジレジストを剥離後、200〜300℃の熱風オーブン又はホットプレートで10〜60分加熱することで、ポリアミック酸をポリイミドに転換させることで、ポリイミド樹脂に黒色顔料を分散した樹脂ブラックマトリックスを形成する。
着色画素は、着色剤と樹脂とを用いて形成する。着色剤として顔料を使用する場合には、顔料に高分子分散剤および溶剤を混合して分散処理を行った後、アルカリ可溶性樹脂、モノマーおよび光重合開始剤等を添加して作製する。一方、着色剤として染料を使用する場合には、染料に溶剤、アルカリ可溶性樹脂、モノマーおよび光重合性開始剤等を添加して作製する。この場合の全固形分は、樹脂成分である高分子分散剤、アルカリ可溶性樹脂およびモノマーと着色剤との合計である。
得られた着色剤組成物を、樹脂ブラックマトリックスが形成された透明基板上に、スピンコーター又はダイコーター等の方法で加熱処理後の膜厚が0.8〜3.0μmの目的の膜厚になるように塗布後、80Paまで減圧乾燥を行い、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベークを行い、着色剤の塗膜を形成する。
次に、プロキシミティ露光機又はプロジェクション露光機等によりフォトマスクを介して、紫外線等により選択的に露光を行う。その後、0.02〜1質量%の水酸化カリウム又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ現像液に20〜300秒浸漬することにより未露光部を除去する。得られた塗膜パターンを180〜250℃の熱風オーブン又はホットプレートで5〜40分加熱処理することで、着色画素を形成する。着色画素の色毎に作製した着色剤組成物を使用して、上記のようなパターンニング工程を赤の着色画素、緑の着色画素および青の着色画素について順次行う。
その後、アクリル樹脂をスピンコーター又はダイコーター等の方法で塗布後、真空乾燥し、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベークを行い、150〜250℃の熱風オーブン又はホットプレートで5〜40分加熱することで平坦化膜を形成する。
上記の工程を経てポリイミド樹脂膜を利用したカラーフィルタを製造することができる。なお、着色画素のパターンニングの順序は特に限定されない。
ポリイミド樹脂膜は、少なくとも片面に透明導電層を形成することができ、タッチパネル基材として好適に用いることができる。透明導電層としては、公知の金属膜、金属酸化物膜等を適用できるが、中でも透明性、導電性および機械特性の観点から、金属酸化物膜を適用することが好ましい。前記金属酸化物膜としては、例えば、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブテン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム等を添加した酸化インジウム、酸化カドミウムおよび酸化スズ、不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物膜が挙げられる。中でも酸化スズまたは酸化亜鉛を2〜15質量%含有した酸化インジウムの薄膜は、透明性および導電性が優れているため好ましく用いられる。
上記透明導電層の成膜方法は、目的の薄膜を形成できる方法であれば、いかなる方法で
もよいが、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマ
CVD法等の気相中より材料を堆積させて膜を形成する気相堆積法などが適している。中でも、特に優れた導電性・透明性が得られるという観点から、スパッタリング法を用いて成膜することが好ましい。また、透明導電層の膜厚は20〜500nmであることが好ましく、50〜300nmであることがさらに好ましい。
ポリイミド樹脂膜は、フレキシブル回路基板の基材に好適に使用することができる。フレキシブル回路基板としては特に限定はなく、本発明のポリイミド樹脂膜をベースフィルムとしてその上に何らかの回路を形成したものが挙げられる。例えば、本発明のポリイミド樹脂膜をベースフィルムとし、その片面又は両面に接着剤層を介して銅箔を設けた銅張りポリイミドフィルム(CCL)にフォトレジスト膜形成、露光/現像、エッチング、レジスト剥離、ソルダーレジスト膜形成、電解金メッキを行ない、この上に保護層となるカバーレイフィルムが張り付けることで回路基板が得られる。
ポリイミド樹脂膜は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパーといった表示デバイス、カラーフィルタ、タッチパネル、太陽電池、CMOSなどの受光デバイス等に使用することができる。特にこれらの表示デバイスや受光デバイスを、折り曲げ可能なフレキシブルデバイスとして活用する上で、本発明のフレキシブル基板が好ましく用いられる。
フレキシブルデバイスの製造工程の一例としては、基板上に形成したポリイミド樹脂膜の上に、表示デバイスや受光デバイスに必要な回路を形成し、レーザー照射等の公知の方法を用いてポリイミド樹脂膜を基板から剥離することが挙げられる。
例えばフレキシブル有機ELディスプレイを例に挙げると、基板上に形成したポリイミド樹脂膜の上に、まず無機ガスバリア層を製膜する。その上にアモルファスシリコン、低温ポリシリコン、酸化物半導体等からなるTFTを形成する。次に電極を形成し、さらに正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などの有機層を積層する。その上にもう一方の電極を形成し、さらにガスバリア層を製膜して封止を行う。その後、レーザー照射等の公知の方法を用いてポリイミド樹脂膜を基板から剥離することが挙げられる。
また、前記表示デバイスや受光デバイスは、フレキシブル基板を利用したカラーフィルタを備えたものとすることもできる。例えば、本発明のフレキシブル基板を利用したカラーフィルタに発光デバイスを貼り合わせることにより、フルカラー表示のフレキシブル表示デバイスを得ることができる。特に、白色発光機能を備えた発光デバイス、例えば白色発光型の有機EL素子と、本発明のフレキシブル基板を利用したカラーフィルタを組み合わせることが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。レーザー照射剥離性、透過率、熱分解開始温度の評価方法について述べる。
(1)レーザー照射剥離性の評価
各実施例、比較例で得られた積層体に対し、レーザービームのオーバーレイ(走査速度)、照射エネルギー密度を変えて、ガラス基板側から全面レーザー照射し、耐熱性樹脂層の剥離が起こる最低エネルギー密度を求めた。レーザー照射には下記のレーザーを用いた。
緑色レーザー:Nd−YAGレーザー、波長532nm、周波数5kHz
近赤外レーザー:半導体レーザー、波長940nm、連続発振
UVレーザー:エキシマレーザー、波長308nm、周波数50Hz
また、照射最低エネルギー密度で剥離した後の耐熱性樹脂層の剥離面を光学顕微鏡で観察し、犠牲層の残渣を評価した。評価基準は下記のとおりである。
A:残渣無し
B:残渣が微量にあるが、簡単な拭き取りで除去可能
C:残渣が多いが、簡単な拭き取りで除去可能
D:残渣が多く、拭き取っても完全には除去不可能。
(2)熱分解開始温度の測定
製造例25〜27の各マトリックス材、及び、東洋紡(株)社製のVYLOMAX HR−21NN(ポリアミドイミド樹脂、固形分濃度:20重量%、溶媒:DMAc)をガラス基板上に厚さ20μmになるようにスピンコーターで塗布後、80℃で10分、150℃で10分乾燥し、さらに窒素雰囲気下100℃から450℃まで10℃/分の速度で昇温し、450℃で30分加熱処理を行い、室温まで冷却後、マトリックス材のフィルムをガラス基板から剥がし、各マトリック材の単膜を得た。
得られたマトリックス材の単膜約15mgをアルミ製標準容器に詰め、熱重量分析装置 TGA−50(島津製作所(株)製)を用いて測定した。測定条件は、60℃で30分保持した後、昇温速度5℃/分で550℃まで昇温した。
得られた重量減少曲線から重量減少が始まる温度を読み出し、この温度を熱分解開始温度とした。
(3)ガラス基板/犠牲層積層体の透過率測定
各実施例、比較例で得られたガラス基板/犠牲層積層体の透過率を、UV分光光度計UV−3600(島津製作所(株)製)を用いて、空気をリファレンスとし、波長200nmから1000nmまでの範囲で測定した。
以下の製造例に示してある略記号の名称は下記の通りである。
PMSSQ:シルセスキオキサン樹脂
BPDA:3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PDA:p−フェニレンジアミン
DHB:3,3’−ジヒドロキシベンジジン
PEGMEA:ポリエチレングリコールメチルエーテルアセテート
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
DMAc:N、N’−ジメチルアセトアミド
MMB:3−メチルメトキシブタノール。
製造例1(分散液の製造)
ジルコニア製の分散用容器に、テルピネオール(和光純薬製)12g、光熱変換物質である平均粒径が1μmの酸化モリブテン(Daejung Chem社製)4.74g、分散剤としてBYK−110(BYK社製)0.4gを平均直径0.4mmのジルコニアビーズ(東レ製)48.47gと共に入れ、Planetary mill P-5(Fritsch Gmbh社製)を用い、200rpmで1時間分散を行った。得られた分散液を濾過し、ジルコニアビーズを除去することで、光熱変換物質分散液(DS−1)を得た。
製造例2〜27(分散液の製造)
光熱変換物質、熱分解性物質、溶媒を表1のごとく変えた以外は製造例1と同様の操作を行い、光熱変換物質分散液(DS−2〜9)、熱分解性物質の分散液(DS−10〜12)、光熱変換物質/熱分解性物質分散液(DS−13〜27)を得た。
なお、表1中の光熱変換物質としては以下のものを用いた。酸化鉄(Daejung Chem社製)、酸化ニッケル(Sigma Aldrich社製)、酸化タングステン(Daejung Chem社製)、酸化コバルト(Alfa Aesar社製)、酸化マンガン(Sigma Aldrich社製)、カーボンブラック(Saehan Silichem社製)、炭酸カルシウム(和光純薬製)、炭酸マグネシウム(和光純薬製)、炭酸バリウム(Sigma-Aldrich社製)、炭酸ニッケル(Sigma-Aldrich社製)、炭酸コバルト(Daejung Chem社製)、水酸化カルシウム(和光純薬製)、水酸化マグネシウム(Daejung Chem社製)。
Figure 0006354338
製造例28(マトリックス材溶液の製造)
攪拌装置を付した反応釜に、PMSSQのオリゴマー(分子量1000以下)200gをPEGMEA 800gと共に仕込み、室温で2時間撹拌して溶解し、20重量%のマトリックス材溶液(SI−1)を得た。SI−1を塗工し、300℃で熱処理した膜の分解開始温度は550℃以上であった。
製造例29(マトリックス材溶液の製造)
温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および、攪拌装置を付した反応釜に、PDA 108.1g(1mol)をNMP 1574gと共に仕込み、溶解させた後、BPDA 285.4g(0.97mol)を添加し、室温で1時間、続いて60℃で5時間反応させて、20重量%のポリアミド酸樹脂溶液(PA−1)を得た。PA−1を硬化した膜の熱分解開始温度は550℃以上であった。
製造例30(マトリックス材溶液の製造)
攪拌装置を付した反応釜に、DHB 108.1g(0.5mol)をDMAc 580gとヘキサメチルホスホルアミド 1170gの混合溶媒と共に仕込み、リチウムクロライド 17.5gを添加し溶解させた。この溶液に4当量のトリメチルシリルクロライドを滴下して数時間撹拌した後、7当量のピリジンを添加した。この溶液を、テレフタル酸クロライド 101.5g(0.5mol)を仕込んだ、温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および、攪拌装置を付した反応釜に、少しずつ加え、25℃で5時間撹拌した。
この重合溶液を大量の水中に再沈殿した後、洗浄、乾燥し、ポリベンゾオキサゾールの前駆体の固体を得た。攪拌装置を付した反応釜に、得られた固体 200gとDMAc 800gを仕込み、室温で3時間撹拌して溶解し、固形分濃度20重量%のポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂溶液(PBO−1)を得た。PBO−1を硬化した膜の熱分解開始温度は520℃であった。
製造例31(犠牲層用組成物の製造)
製造例1で得た分散液(DS−1) 10gと、製造例28で得たマトリックス材溶液(SI−1) 10gを混合した後、自公転混合機ARE−310(Thinky社製)を用い、2000rpmで3分間混合し、犠牲層用組成物(SF−1)を製造した。
製造例32〜62(犠牲層用組成物の製造)
分散液の種類と仕込量、マトリックス材溶液の種類と仕込量を表2のごとく変えた以外は、製造例31と同様の操作を行い、犠牲層用組成物(SF−2〜32)を製造した。
Figure 0006354338
製造例63(犠牲層用組成物の製造)
ジルコニア製の分散用容器に、MMB 24g、光熱変換物質である平均粒径が1μmの酸化モリブテン(Daejung Chem社製)4.74g、分散剤としてW9010(BYK社製)0.5g、マトリックス材である平均粒径が1μmのビスマス系ガラスYN2063−3(日本山村硝子(株)製)15.8gを平均直径0.4mmのジルコニアビーズ(東レ製)48.47gと共に入れ、Planetary mill P-5(Fritsch Gmbh社製)を用い、350rpmで1時間分散を行った。得られた分散液を濾過し、ジルコニアビーズを除去した後、自公転混合機ARE−310(Thinky社製)を用いて2000rpmで3分間混合し、犠牲層用組成物(SF−33)を製造した。
本製造例で用いたビスマス系ガラスの熱分解開始温度は550℃以上であった。
製造例64(犠牲層用組成物の製造)
マトリックス材であるガラスの種類と含有量を鉛フリーガラスKF9079(旭硝子(株)製)9.5gに変えた以外は製造例63と同様の操作を行い、犠牲層用組成物(SF−34)を製造した。
本製造例で用いた鉛フリー系ガラスの熱分解開始温度は550℃以上であった。
製造例65(犠牲層用組成物の製造)
ジルコニア製の分散用容器に、MMB 24g、光熱変換物質である平均粒径が1μmの酸化モリブテン(Daejung Chem社製)4.74g、熱分解物質である平均粒径が0.5μmの炭酸カルシウム(和光純薬製)0.5g、分散剤としてW9010(BYK社製)0.5g、マトリックス材である平均粒径が1μmのビスマス系ガラスYN2063−3(日本山村硝子(株)製)15.8gを平均直径0.4mmのジルコニアビーズ(東レ(株)製)48.47gと共に入れ、Planetary mill P-5(Fritsch Gmbh社製)を用い、350rpmで1時間分散を行った。得られた分散液を濾過し、ジルコニアビーズを除去した後、自公転混合機ARE−310(Thinky社製)を用いて2000rpmで3分間混合し、犠牲層用組成物(SF−35)を製造した。
製造例66(犠牲層用組成物の製造)
マトリックス材であるガラスの種類と含有量を鉛フリーガラスKF9079(旭硝子(株)製)9.5gに変えた以外は製造例65と同様の操作を行い、犠牲層用組成物(SF−36)を製造した。
製造例67(耐熱性樹脂層溶液の製造)
温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および、攪拌装置を付した反応釜に、PDA 108.1g(1mol)をNMP 2263gと共に仕込み、溶解させた後、BPDA 291.2g(0.99mol)を添加し、室温で1時間、続いて60℃で5時間反応させて、15重量%のポリアミド酸樹脂溶液(PA−2)を得た。
実施例1
製造例31で得られた犠牲層用組成物(SF−1)を厚さ0.7mm、10cm×10cmサイズの無アルカリガラス基板#OA−10(日本電気硝子(株)製)に犠牲層形成後の厚みが2μmになるようにスピンコーターで回転数を調整して塗布した後、窒素雰囲気中で4℃/分の昇温速度で300℃まで昇温した後、300℃で30分保持して熱処理を施し、ガラス基板/犠牲層積層体を得た。
次に、ガラス基板/犠牲層積層体の犠牲層上に、製造例67で得られたポリアミド酸樹脂溶液(PA−2)を、硬化後の厚みが20μmになるようにスピンコーターで回転数を調整して塗布し、熱風オーブン120℃で10分乾燥後、窒素雰囲気下100℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し、300℃で30分加熱処理を行ってポリイミドに変換し、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表3にまとめた。
実施例2〜7
犠牲層用組成物を表3のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表3にまとめた。
比較例1
厚さ0.7mm、10cm×10cm□の無アルカリガラス基板#OA−10(日本電気硝子(株)製)に、製造例67で得られたポリアミド酸樹脂溶液(PA−2)を、硬化後の厚みが20μmになるようにスピンコーターで回転数を調整して塗布し、熱風オーブン120℃で10分乾燥後、窒素雰囲気下100℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し、300℃で30分加熱処理を行ってポリイミドに変換し、犠牲層の無い、ガラス基板/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表3にまとめた。
比較例2
スパッタ装置(日電アネルバ社製SPL−500)内にモリブテンのターゲットを設置し、厚さ0.7mm、10cm×10cm□の無アルカリガラス基板#OA−10(日本電気硝子(株)製)をサンプルホルダーに設置した。アルゴンガスに酸素を混入させて(ガス流量:アルゴン20sccm/酸素3sccm)、膜厚が100nmになるようにスパッタし、ガラス基板上に酸化ジルコニウム層を形成した。
酸化ジルコニウム層上に製造例67で得られたポリアミド酸樹脂溶液(PA−2)を、硬化後の厚みが20μmになるようにスピンコーターで回転数を調整して塗布し、熱風オーブン120℃で10分乾燥後、窒素雰囲気下100℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し、300℃で30分加熱処理を行ってポリイミドに変換し、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表3にまとめた。
Figure 0006354338
実施例のとおり、光熱変換物質とマトリックス材を含む犠牲層がある場合は、緑色レーザー照射により容易に耐熱性樹脂層を剥離することができた。また、レーザー波長での透過率も10%以下であり、優れた遮光性を示した。これに対し比較例は、犠牲層が無いとレーザーの照射エネルギーを増加させても耐熱性樹脂層は剥離しなかった。また、スパッタで酸化モリブテンを積層した犠牲層では、耐熱性樹脂層が剥離したが、剥離に必要な照射エネルギーが高く、また、レーザービームを90%オーバーレイさせなければいけないため、基板の移動速度が大きく低下した。
実施例8〜12
犠牲層用組成物を表4のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表4にまとめた。
Figure 0006354338
実施例13〜15
犠牲層用組成物を表5のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表5にまとめた。
Figure 0006354338
実施例16〜28
犠牲層用組成物を表6のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表6にまとめた。
Figure 0006354338
犠牲層に熱分解性物質を含むと、耐熱性樹脂層の剥離に必要なレーザーの照射エネルギーがさらに低下した。
実施例29〜33
犠牲層用組成物を表7のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表7にまとめた。
Figure 0006354338
実施例34〜36
犠牲層用組成物を表8のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表8にまとめた。
Figure 0006354338
実施例37〜41
犠牲層用組成物、犠牲層の厚みを表9のごとく変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ガラス基板/犠牲層積層体、及び、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体を得た。得られたガラス基板/犠牲層積層体の532nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の緑色レーザー照射によるレーザー剥離性を表9にまとめた。
Figure 0006354338
犠牲層の厚みが10μm以下であると、レーザー照射して剥離した耐熱性樹脂層の表面にほとんど残渣がなく、また、若干有っても容易に洗浄除去できるレベルであった。
実施例42
実施例1での緑色レーザー照射を近赤外レーザー照射に変えた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたガラス基板/犠牲層積層体の940nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の近赤外レーザー照射によるレーザー剥離性を表10にまとめた。
実施例43
実施例16での緑色レーザー照射を近赤外レーザー照射に変えた以外は実施例16と同様の操作を行った。得られたガラス基板/犠牲層積層体の940nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の近赤外レーザー照射によるレーザー剥離性を表10にまとめた。
Figure 0006354338
実施例44
実施例1での緑色レーザー照射をUVレーザー照射に変えた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたガラス基板/犠牲層積層体の308nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の近赤外レーザー照射によるレーザー剥離性を表11にまとめた。
実施例45
実施例16での緑色レーザー照射をUVレーザー照射に変えた以外は実施例16と同様の操作を行った。得られたガラス基板/犠牲層積層体の308nmでの透過率、ガラス基板/犠牲層/耐熱性樹脂層積層体の近赤外レーザー照射によるレーザー剥離性を表11にまとめた。
Figure 0006354338
表3、表6、表10、表11を比較すると、本発明の実施例の犠牲層は、緑色レーザー、近赤外レーザーで残渣なく耐熱性樹脂層を剥離することができた。また、緑色レーザー、近赤外レーザーでは、UVレーザーに比べて基板移動速度が速いため、高い生産性でレーザー照射することができる。
110 支持基板
210 犠牲層
310 耐熱性樹脂層
211 マトリックス材
212 光熱変換物質
213 熱分解性物質

Claims (14)

  1. 少なくともガラス基板、犠牲層およびガラス転移温度が300℃以上である耐熱性樹脂層が順に積層されてなり、前記犠牲層が300℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性物質および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含む積層体。
  2. 少なくともガラス基板、犠牲層およびガラス転移温度が300℃以上である耐熱性樹脂層が順に積層されてなり、前記犠牲層が光熱変換物質、300℃以上で熱分解して気体を発生する熱分解性物質および分解温度が300℃以上のマトリックス材を含む積層体。
  3. 前記マトリックス材がシロキサン系材料、ガラス、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポリベンズオキサゾール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種類を含む請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記マトリックス材がシロキサン系材料の焼成物からなる請求項1または2に記載の積層体。
  5. 前記熱分解性物質が微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記熱分解性物質が、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、炭酸コバルトおよび炭酸ジルコニウムからなる群より選ばれる炭素塩の少なくとも1種類の微粒子か、または水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化ニッケル、水酸化コバルトおよび水酸化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種類の水酸化物の微粒子を含む請求項のいずれかに記載の積層体。
  7. 前記犠牲層が、前記熱分解性物質を0.1体積%以上含む請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. 前記光熱変換物質が、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化タングステン、酸化コバト、および酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物の微粒子であるか、または、カーボンブラック微粒子である請求項に記載の積層体。
  9. 前記犠牲層が、前記光熱変換物質を10体積%以上含む請求項またはのいずれかに記載の積層体。
  10. 前記犠牲層の厚みが10μm以下である請求項1〜のいずれかに記載の積層体。
  11. 前記耐熱性樹脂層がポリイミド樹脂から形成されるものである請求項1〜10のいずれかに記載の積層体。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の積層体の製造方法であって、前記犠牲層が、塗布または印刷によって形成される積層体の製造方法。
  13. 下記工程を含むフレキシブルデバイスの製造方法。
    (1)請求項1〜12のいずれかに記載の積層体の耐熱性樹脂層上に電子素子を作製する工程。
    (2)支持基板側から犠牲層に光照射した後、電子素子を作製した耐熱性樹脂層を支持基板から剥離する工程。
  14. 前記光照射が緑色レーザー、赤色レーザー、近赤外レーザーのいずれかの照射である請求項13記載のフレキシブルデバイスの製造方法。
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