JP6353938B1 - バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ - Google Patents

バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP6353938B1
JP6353938B1 JP2017016772A JP2017016772A JP6353938B1 JP 6353938 B1 JP6353938 B1 JP 6353938B1 JP 2017016772 A JP2017016772 A JP 2017016772A JP 2017016772 A JP2017016772 A JP 2017016772A JP 6353938 B1 JP6353938 B1 JP 6353938B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
conductor layer
bandpass filter
pass filter
band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017016772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018125717A (ja
Inventor
長谷川 雄大
雄大 長谷川
雄介 上道
雄介 上道
官 寧
寧 官
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2017016772A priority Critical patent/JP6353938B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6353938B1 publication Critical patent/JP6353938B1/ja
Publication of JP2018125717A publication Critical patent/JP2018125717A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Waveguides (AREA)

Abstract

【課題】SIWを用いてかつ製造後に共振周波数の微調整が可能なバンドパスフィルタを提供する。【解決手段】実施形態のバンドパスフィルタは、第1面と、前記第1面とは反対の第2面と、前記第1面に形成されるブラインドビアとを有し、単一の誘電体材料で形成される基板と、前記ブラインドビアの開口及びその周囲の円環状領域を除いた前記第1面を覆う第1導体層と、前記第2面を覆う第2導体層と、前記第1面から前記第2面に向かって前記基板を貫通する導体で形成され、平面視において前記ブラインドビアを囲むように配置されるポスト壁と、前記ブラインドビア内に形成されるビア導体と、前記第1導体層と前記ビア導体とを電気的に接続する金属配線部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタに関する。
通信容量の拡大に伴い、より広帯域かつ高密度化可能なミリ波帯が注目を浴びている。それに伴いミリ波帯のバンドパスフィルタが必要になっている。
バンドパスフィルタとしては、中空導波管で共振器を形成し、それぞれの共振器を電磁界結合させる構造が用いられている(例えば特許文献1)。また、誘電体基体の上面及び下面にそれぞれ導体層を形成し、スルーホールを介してこの上下面を電気的に接続して導波路を形成する誘電体導波路(SIW)を用いた共振器もバンドパスフィルタとして注目されている(例えば特許文献2や非特許文献1)。
特開平5−259719号公報 特開2003−229703号公報
Fermin Mira, Jordi Mateu, Senior Member, et al, "Mechanical Tuning of Substrate Integrated Waveguide Resonators", IEEE MICROWAVE AND WIRELESS COMPONENTS LETTERS, VOL. 22, NO. 9, SEPTEMBER 2012
特許文献1では、中空導波管に調整ねじが差し込まれた共振器が開示されている。特許文献1は、中空導波管への調整ねじの差し込み深さを変えることにより共振周波数を調整でき、製造のばらつきを補正することができることを開示している。
しかしながら、特許文献1が開示するような中空導波管を用いる場合、共振器が大きくて重いため扱いづらいことがある。
一方、特許文献2や非特許文献1に開示されるように、SIWを用いれば中空導波管よりも小さくて軽い共振器を実現できる。
特許文献2では、共振器を形成するビアホールの周囲にスロットを形成することで、誘電体基板の一面上の導体層と電気的に分離したパッドが形成されることが開示される。そして、このパッドと導体層とをボンディングワイヤなどで接続することでフィルタ特性を調整することが開示されている。
しかしながら、特許文献2では、具体的に共振周波数をどのように変化可能であるかについて開示されておらず、高い調整精度が求められる場合に対応できないおそれがある。
また、非特許文献1では、導波路を形成するスルーホールの他に、導波路中に導体が充填された貫通孔が設けられる。誘電体基体の上面におけるこの貫通孔の開口を囲むように導体層が除去されており、該上面において導体層とこの貫通孔中の導体とは電磁波の伝搬方向に対して所定の角度で電気的に接続される。非特許文献1は、導体層と貫通孔中の導体とのこの接続角度を調整することで共振周波数を調整することを開示する。
しかしながら、非特許文献1では、接続角度の変化に対して共振周波数の変化が大きいため、共振周波数の微調整ができないおそれがある。
また特許文献2や非特許文献1に開示されるようなSIWを用いる場合、導波路が誘電体で構成されるため、例えば特許文献1のように共振器の製造後に共振器に金属棒を差し込んだり、その深さを調整したりすることは困難である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、SIWを用いてかつ製造後に共振周波数の微調整が可能なバンドパスフィルタを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係るバンドパスフィルタは、第1面と、前記第1面とは反対の第2面と、前記第1面に形成されるブラインドビアとを有し、単一の誘電体材料で形成される基板と、前記ブラインドビアの開口及びその周囲の円環状領域を除いた前記第1面を覆う第1導体層と、前記第2面を覆う第2導体層と、前記第1面から前記第2面に向かって前記基板を貫通する導体で形成され、平面視において前記ブラインドビアを囲むように配置されるポスト壁と、前記ブラインドビア内に形成されるビア導体と、前記第1導体層と前記ビア導体とを電気的に接続する金属配線部と、を備える。
前記金属配線部が、前記第1導体層と前記ビア導体とをワイヤボンディングで電気的に接続してもよい。
上記態様に係るバンドパスフィルタが、前記第1導体層及び前記円環状領域を覆い、前記第1導体層上に貫通孔を有する誘電体層をさらに有し、前記金属配線部が、前記誘電体層上に形成され、前記貫通孔を介して前記第1導体層と前記ビア導体とを電気的に接続してもよい。
平面視で前記ポスト壁で囲まれた空間において、前記ビア導体が高周波信号の伝搬方向の中央部で、かつ前記伝搬方向に交差する方向において、中央部より前記ポスト壁に近い位置に配置されてもよい。
前記円環状領域の円環の幅が30μm〜100μmであってもよい。
本発明の第2態様に係る多段バンドパスフィルタは、上記第1態様に係るバンドパスフィルタを複数並列して構成される。
本発明の上記態様によれば、SIWを用いた共振器において、ブラインドビアに設けられるビア導体と、第1導体層とビア導体とを電気的に接続する金属配線部とを備えることで、SIWを用いてかつ製造後に共振周波数の微調整が可能なバンドパスフィルタを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1の斜視図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1の構成を模式的に示した上面図であり、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 (a)はバンドパスフィルタ1の第1の変形例の上面図であり、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 (a)はバンドパスフィルタ1の第2の変形例の上面図であり、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。 (a)はバンドパスフィルタ1の第3の変形例の上面図であり、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る多段バンドパスフィルタ10の斜視図である。 (a)は比較例として貫通孔を採用した場合の、(b)〜(e)は実施例としてブラインドビアの深さをそれぞれ25μm、50μm、75μm、100μmで設定した場合のバンドパスフィルタの周波数とSパラメータ(S21)との関係を示す。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために、例を挙げて説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定しない。また、以下の説明に用いる図面は、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明の特徴を分かりやすくするために、便宜上、省略した部分がある。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1の構成を模式的に示した斜視図である。図2の(a)は本発明の第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1の構成を模式的に示した上面図であり、図2の(b)は図2(a)のA−A線に沿う断面図である。なお、図2においては周波数調整部の構成の説明の都合上、ポスト壁の構成については図1よりも簡略的に示している。
図1及び2に示されるように、本実施形態に係るバンドパスフィルタ1は、基板2と、導体層3、4と、ポスト壁5と、周波数調整部6とで構成される。
基板2は、単一の誘電体材料で形成されている。誘電体材料としては、高周波信号を低損失で伝搬できる石英ガラス、ガラスクロスなどの低誘電率、低誘電正接樹脂、及び低温同時焼成セラミックス(LTCC)であることが好ましい。基板2の大きさ及び厚さは、伝搬する高周波信号の特性に応じて適宜選択すればよい。Eバンド(71〜86GHz)の高周波信号に用いる場合は例えば400μmの厚さの基板を用いることが挙げられる。
基板2は、矩形形状の上面(第1面)2aと下面(第2面)2bを有する。上面2aには、所定の厚さを有するブラインドビア61が形成されている。ブラインドビア61は、断面が略円形状の非貫通孔であり、その内部に後述のビア導体62が形成される。また基板2には、基板2の上面2aから下面2bに向かって基板2を貫通する断面が略円形状の複数の貫通孔51が形成される。貫通孔51は、その中部にポスト壁5を構成する導体柱52が形成される。
ブラインドビア61及び貫通孔51はマスクを用いたエッチング法などにより適宜形成することができる。なお、ブラインドビア61及び貫通孔51の開口径としては例えば作製のしやすさの観点から50〜200μmが挙げられる。
導体層3、4は、銅薄膜等で形成される。
導体層3(第1導体層)は、ブラインドビア61の上面2aにおける開口の周囲のスロット63を除いた基板2の上面2aの全面を覆う。スロット63は円環状領域である。スロット63の外径と内径の差(円環の幅)は、30μm〜100μm(であることが好ましい。円環の幅が100μmより広いと高周波信号が放射してしまうおそれがあり、また、円環の幅が30μmより狭いと作製が困難となるおそれがある。
導体層4(第2導体層)は、基板2の下面2bの全面を覆う。なお、導体層3、4が共振器として機能すれば上下面2a、2bの全面を覆っていなくてもよい。また導体層3、4が銅薄膜である場合、その厚さは1μm〜40μmであることが好ましい。導体層3、4の厚さが1μmより薄いと損失が増え、40μmより厚いと扱いづらいおそれがある。
導体層3、4は銅めっき法などにより適宜形成することができる。
ポスト壁5は、複数の導体柱52で構成され、一対の第1壁部5aと一対の第2壁部5bとを有する。導体柱52は、その両端部において導体層3、4と電気的に接続される。第1壁部5aでは、平面視で基板2の向かい合う2辺に平行に複数の導体柱52が並列される。また第1壁部5aは基板2の向かい合う2辺に近い位置にそれぞれ形成される。第2壁部5bでは、第1壁部5aの導体柱52が並ぶ方向に垂直な方向に複数の導体柱52が並列される。また一対の第2壁部5bは互いに所定の間隔を空けて配置される。
複数の導体柱52は、第1及び第2壁部5a、5bにおいて、誘電体導波路(SIW)中を伝搬する高周波信号が外部に漏洩しない間隔で配列されている。ただし、第2壁部5bには、所定波長の高周波信号が通過できる開口部7が導体柱52の並列方向の中央部に形成されるように配列されている。つまり、本実施形態に係るバンドパスフィルタ1では、第1壁部5aの導体柱52が並列する方向が高周波信号の伝搬方向Xとなる。
なお、開口部7は導体柱52の並列方向の中央部に形成されていなくてもよく、一方の第1壁部5aに寄った位置に形成されていてもよい。
ポスト壁5を構成する導体柱52は銅めっき法により形成することができ、導体層3、4と同時に形成されてもよい。また導体柱52において、導体が貫通孔51の全内面を覆っていれば、貫通孔51の内部に完全に充填されていなくとも良い。導体が貫通孔51の内部に完全に充填されていてもよい。
周波数調整部6は、ブラインドビア61の内部に導体が形成されたビア導体62と、ビア導体62と導体層3とを電気的に接続する金属配線部64とで構成される。
ビア導体62はブラインドビア61の少なくとも内面全体を覆う円柱上の導体である。ビア導体62の材料としては例えば銅が挙げられ、導体層3と同時に形成されてもよい。また、ビア導体62は中空であってもよいし、中実であってもよい。
金属配線部64の幅は特に限定されないが、導体柱52の直径程度かそれよりも小さいことが挙げられる。金属配線部64は例えば銅めっき法により形成することができる。金属配線部64は、金属配線部64以外の部分を形成して、必要な共振周波数の調整量を見積もった後で形成してもよい。導体層3の形成前に金属配線部64の位置を見積もれる場合は導体層3と同時に形成されてもよい。
周波数調整部6では、金属配線部64が設けられていない状態では、ビア導体62と導体層3とはスロット63により絶縁されている。金属配線部64は、平面視において、ビア導体62と導体層3とを、高周波信号の伝搬方向Xに垂直な方向に対して所定の角度θで部分的に接続する。そして、ブラインドビア61の深さ(ビア導体62の長さ)及び角度θを変化させることで共振周波数を調整することができる。
特に、ブラインドビア61を採用することによって角度θを変化させた際の共振周波数の変化が、貫通孔にビア導体を形成した場合よりも小さくなる。つまり、本実施形態に係るバンドパスフィルタ1を用いれば、SIWを製造した後であっても金属配線部64の位置を調整することで共振周波数の微調整が可能になる。よって、目標精度が高い場合にも対応できるバンドパスフィルタを供給することができる。またブラインドビア61の深さが浅いほど、角度θを変化させた際の共振周波数の変化を小さくすることができると考えられる。
バンドパスフィルタを構成する際には共振器の大きさと共振器との結合量が重要である。ビア導体62が開口部7と近いと結合量が変化してしまうため、影響を小さくするためにもそれぞれの開口部7から離れた位置が好ましい。従って、平面視でポスト壁5で囲まれた空間において高周波信号の伝搬方向Xの中央部にビア導体62が位置することが好ましい。また、伝搬方向Xに対して垂直な方向においては、中心付近は電界強度が強くビア導体62の影響が大きいため、中央部よりポスト壁5に近い位置にビア導体62が配置されることが好ましい。
ここで、本実施形態において角度θとは、平面視においてブラインドビア61(ビア導体62)の中心から、高周波信号の伝搬方向Xに垂直な方向のうち基板2の中央とは反対の方向に向かう線と、金属配線部64の導体層3との接触部分の中央部に向かう線との角度である。
(第1の変形例)
図3は本実施形態に係る、バンドパスフィルタ1の第1の変形例であるバンドパスフィルタ1Aを示し、(a)はバンドパスフィルタ1Aの構成を模式的に示した上面図であり、(b)は図3(a)のB−B線に沿う断面図である。
なお、バンドパスフィルタ1Aは、バンドパスフィルタ1に対して金属配線部の構成が異なる。そのため、以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図3に示すように、バンドパスフィルタ1Aでは、導体層3とビア導体62とが金属配線部(ワイヤ)64Aによってワイヤボンディングで電気的に接続される。例えば、導体層3とは別で金属配線部64Aを設ける場合において、ワイヤボンディングであればめっき法よりも簡単に金属配線部64Aを形成することができる。また、金属配線部64Aを形成後に、角度θを再度調整したい場合などにもワイヤの付け替えを容易に行うことができる。
なお、図3では金属配線部64Aが一本のワイヤで構成されているが、隣接する複数のワイヤで形成されてもよい。
(第2の変形例)
図4は本実施形態に係る、バンドパスフィルタ1の第2の変形例であるバンドパスフィルタ1Bを示し、(a)はバンドパスフィルタ1Bの構成を模式的に示した上面図であり、(b)は図3(a)のC−C線に沿う断面図である。
バンドパスフィルタ1Bは、バンドパスフィルタ1に対して金属配線部の構成が異なる。そのため、以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図4に示すように、バンドパスフィルタ1Bでは、スロット63及び導体層3上が誘電体層8で覆われている。また、誘電体層8は、ビア導体62上及び導体層3上のスロット63に近い位置に貫通孔81、82を有する。さらに導体層65が誘電体層8の全面及び貫通孔81、82内部を覆うように形成されることで導体層3とビア導体62とが金属配線部64Bによって電気的に接続される。ここで、金属配線部64Bは、ビア導体62と導体層3とを導通させるように貫通孔81の内面、誘電体層8、貫通孔82の内面に形成される導体層65の一部を指す。
誘電体層8の材料としては塗布性や誘電率の観点から、例えばポリイミドが挙げられる。貫通孔81、82はフォトリソグラフィー法などで形成すればよい。
導体層65は銅めっき法により形成することができる。
(第3の変形例)
図5は本実施形態に係る、バンドパスフィルタ1の第3の変形例であるバンドパスフィルタ1Cを示し、(a)はバンドパスフィルタ1Cの構成を模式的に示した上面図であり、(b)は図5(a)のD−D線に沿う断面図である。
バンドパスフィルタ1Cは、バンドパスフィルタ1Bに対して金属配線部の構成が異なる。そのため、以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5に示すように、バンドパスフィルタ1Cでは、バンドパスフィルタ1Bと異なり、誘電体層8の全面に導体層が形成されるのではなく、金属配線部64Cが、ビア導体62と導体層3とを導通させるように貫通孔81の内面、誘電体層8、貫通孔82の内面にのみ略直線状に形成される。
図4及び図5に示すように、これらの変形例では共振器を構成する導体層3を誘電体層8によって保護することと、貫通孔82を介してビア導体62と導体層3とを部分的に接続することを同時に達成することができる。また図4のように導体層65を設けることによってマスク工程や、導体の除去工程が不要である。また図5のように金属配線部64Cを設けることでめっき材料を節約することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る多段バンドパスフィルタ10の構成について、図6を用いて説明する。なお、以降の説明においては、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図6に示すように本実施形態に係る多段バンドパスフィルタ10は、第1実施形態に係るバンドパスフィルタ1が3つ並列して構成される。多段バンドパスフィルタ10では各バンドパスフィルタ1の一対の第1壁部5aはそれぞれ同一直線状に設けられる。また隣り合うバンドパスフィルタ1の第2壁部5bは共有される。
複数のバンドパスフィルタ1を並列して構成することにより、1段だけのバンドパスフィルタよりもフィルタ特性を向上することができる。
なお、図6ではバンドパスフィルタ1が3つ並列しているがこれに限定されない。2つ並列されていてもよいし、4つ以上並列されていてもよい。また、図6ではバンドパスフィルタ1が一方向に並列するが限定されない。例えば第1壁部5aに開口部を設けて、バンドパスフィルタ1が2方向に配列されるように構成してもよい。
また図6では各バンドパスフィルタ1の開口部7の幅は一定であるが、これに限定されない。要求される共振周波数に応じて開口部7の幅が異なっていてもよい。さらに、図6では高周波信号の伝搬方向Xにおける第2壁部5bの間隔も一定であるが、これに限定されない。要求される共振周波数に応じて第2壁部5bの間隔がそれぞれ異なっていてもよい。
また、上述の第1及び第2実施形態では、基板2にバンドパスフィルタを構成する要素のみが形成されているが、これに限定されない。例えばバンドパスフィルタに高周波信号を伝搬可能な平面回路及び導体ピンが同じ基板2に形成されていてもよい。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、この実施例のみに限定されるものではない。
実施例のバンドパスフィルタの構成としては、図1及び図2に示す上述の第1実施形態のバンドパスフィルタ1の構成を用いた。基板には厚さ400μmの石英ガラス基板を採用し、各実施例、比較例においてブラインドビアの深さ(ビア導体の長さ)以外は固定して共振周波数の変化を比較することとした。図7にその結果を示す。
図7(a)は比較例としてブラインドビアの代わりに貫通孔を採用した場合の周波数とSパラメータ(S21)との関係を示す。図7(b)〜7(e)は実施例として、ブラインドビアの深さをそれぞれ25μm、50μm、75μm、100μmで設定した場合の周波数とSパラメータ(S21)との関係を示す。それぞれ角度θは0°、90°、180°、270°の4条件でシミュレーションを行った。
図7において、比較例(貫通孔)では、θ=0°、90°、180°の共振周波数はθ=90°の時の周波数を規格化し1とすると0.982、1、1.020であった。それに対し、実施例では、ブラインドビアの深さ25μmでは1.007、1、0.983であり、深さ50μmでは1.007、1、0.980であり、深さ75μmでは1.010、1、0.976であり、深さ100μmでは1.015、1、0.972であった。
この結果から、特にθ=0〜90°、270〜360°の範囲では比較例よりも実施例の方が変化量が小さく、調整精度を上げることができることがわかった。特に、比較例とブラインドビアの深さが25μmの場合の実施例とを比較すると、θ=0〜90°、90〜180°、180〜270°、270〜360°のいずれの範囲においても実施例の方が変化量がより細かくできることがわかった。
また、実施例の結果から、ブラインドビアの深さを浅くすることで調整できる量が細かくなっていき、より微調整が可能となることがわかった。さらに、実施例の結果から特にθ=0〜90°、270〜360°の範囲での変化量がより細かくできることがわかった。
以上、本発明のバンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタについて説明してきたが、本発明は前記の例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1…バンドパスフィルタ、2…基板、2a…上面(第1面)、2b…下面(第2面)、3…導体層(第1導体層)、4…導体層(第2導体層)、5…ポスト壁、8…誘電体層、61…ブラインドビア、62…ビア導体、63…スロット(円環状領域)、64、64A、64B、64C…金属配線部、81、82…貫通孔、10…多段バンドパスフィルタ

Claims (6)

  1. バンドパスフィルタであって、
    第1面と、前記第1面とは反対の第2面と、前記第1面に形成されるブラインドビアとを有し、単一の誘電体材料で形成される基板と、
    前記ブラインドビアの開口及びその周囲の円環状領域を除いた前記第1面を覆う第1導体層と、
    前記第2面を覆う第2導体層と、
    前記第1面から前記第2面に向かって前記基板を貫通する導体で形成され、平面視において前記ブラインドビアを囲むように配置されるポスト壁と、
    前記ブラインドビア内に形成されるビア導体と、
    前記第1導体層と前記ビア導体とを電気的に接続する金属配線部と、を備えるバンドパスフィルタ。
  2. 前記金属配線部が、前記第1導体層と前記ビア導体とをワイヤボンディングで電気的に接続する、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 前記第1導体層及び前記円環状領域を覆う誘電体層をさらに有し、
    前記金属配線部が、前記誘電体層上を経由して、前記第1導体層と前記ビア導体とを電気的に接続する、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  4. 平面視で前記ポスト壁で囲まれた空間において、前記ビア導体が高周波信号の伝搬方向の中央部で、かつ前記伝搬方向に交差する方向において、中央部より前記ポスト壁に近い位置に配置される、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
  5. 前記円環状領域の円環の幅が30μm〜100μmである、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のバンドパスフィルタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のバンドパスフィルタを複数並列して構成される多段バンドパスフィルタ。
JP2017016772A 2017-02-01 2017-02-01 バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ Active JP6353938B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017016772A JP6353938B1 (ja) 2017-02-01 2017-02-01 バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017016772A JP6353938B1 (ja) 2017-02-01 2017-02-01 バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6353938B1 true JP6353938B1 (ja) 2018-07-04
JP2018125717A JP2018125717A (ja) 2018-08-09

Family

ID=62779854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017016772A Active JP6353938B1 (ja) 2017-02-01 2017-02-01 バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6353938B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111403861A (zh) * 2020-03-26 2020-07-10 电子科技大学 一种uir加载的三阶双通带基片集成波导滤波器
CN112164847A (zh) * 2020-09-10 2021-01-01 武汉凡谷电子技术股份有限公司 一种毫米波滤波器
CN114400425A (zh) * 2021-12-29 2022-04-26 杭州电子科技大学 微波毫米波双频带滤波交叉结

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109390650B (zh) * 2018-10-24 2021-06-08 南京邮电大学 小型化双层基片集成波导六端口器件
JP6652671B1 (ja) * 2019-03-14 2020-02-26 株式会社フジクラ スイッチ装置
JP6652670B1 (ja) * 2019-03-14 2020-02-26 株式会社フジクラ フィルタ装置
CN110350273B (zh) * 2019-04-19 2020-11-17 江南大学 一种双通带毫米波基片集成波导滤波器
CN110911789B (zh) * 2019-11-18 2021-02-05 电子科技大学 一种基片集成波导带通滤波器

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3733913B2 (ja) * 2002-02-04 2006-01-11 日本電気株式会社 フィルタ
CN105048051B (zh) * 2015-07-08 2017-09-29 东南大学 一种可调谐基片集成波导圆形谐振腔滤波器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111403861A (zh) * 2020-03-26 2020-07-10 电子科技大学 一种uir加载的三阶双通带基片集成波导滤波器
CN112164847A (zh) * 2020-09-10 2021-01-01 武汉凡谷电子技术股份有限公司 一种毫米波滤波器
CN112164847B (zh) * 2020-09-10 2021-08-17 武汉凡谷电子技术股份有限公司 一种毫米波滤波器
CN114400425A (zh) * 2021-12-29 2022-04-26 杭州电子科技大学 微波毫米波双频带滤波交叉结

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018125717A (ja) 2018-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6353938B1 (ja) バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ
US10777869B2 (en) Cavity type wireless frequency filter having cross-coupling notch structure
KR102594157B1 (ko) 다중층 도파관, 다중층 도파관 구성체 및 이들의 제조 방법
CN107534197B (zh) 介质滤波器,收发信机及基站
JP6020451B2 (ja) アンテナ及び電子装置
JP5172481B2 (ja) ポスト壁導波路によるショートスロット方向性結合器とこれを用いたバトラーマトリクス及び車載レーダアンテナ
JP6514741B2 (ja) バンドパスフィルタ及び多段バンドパスフィルタ
KR102503237B1 (ko) 무선 주파수 필터
JPH10233604A (ja) 高周波フィルター
US20140368300A1 (en) Waveguide Filter, Preparation Method Thereof and Communication Device
JP6077526B2 (ja) 超幅広バンドの真の時間遅延線
JP6140872B1 (ja) 伝送線路
JP2008262989A (ja) 高周波回路基板
US11276907B2 (en) Apparatus for radio frequency signals and method of manufacturing such apparatus
JP5762070B2 (ja) バンドパスフィルタ
JP2008193161A (ja) マイクロストリップ線路−導波管変換器
JP4080981B2 (ja) 変換回路
JP2018093473A (ja) バンドパスフィルタ
JP2009303076A (ja) 導波管の接続構造
JP5753294B1 (ja) コルゲートホーン
CN212113981U (zh) 一种波导环形器及无线通讯设备
JP5499879B2 (ja) 高周波フィルタ
KR20220071716A (ko) 웨이브가이드 필터
CN111403879A (zh) 一种波导环形器及无线通讯设备
JP4015904B2 (ja) 誘電体モードフィルタおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6353938

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250