JP6351939B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
用紙搬送部によって用紙が搬送される際、用紙が用紙幅方向(用紙搬送方向に直行する方向、主走査方向)に片寄ることがある。この原因としては、例えば、製造時の誤差によりローラー径が軸方向に不均一であること、経年劣化によりローラー径が変化すること、及び給紙トレイに用紙が片寄って積載されていること等が挙げられる。このように、用紙が用紙幅方向に片寄った状態で画像形成が行われると、用紙における画像の形成領域がずれてしまう。
また、用紙の搬送方向先端から距離Y以降の領域R2は、距離Yが[片寄り検出センサー85から転写部までの距離]−[レジスト揺動動作に必要な距離]よりも長く、レジスト揺動動作が完了する前に用紙が転写部に到達する領域である。この場合、正常なレジスト揺動動作が行われなくなるために用紙の片寄りを補正できず、さらには用紙に傾きが生じる虞もある。
また、図4に示すように、検出される用紙端部の近傍に紙粉があると、この紙粉によって用紙の端部位置が誤検出される虞がある。そのため、通常は、用紙中央から端部に向けて走査したときに最初に現れる変化点の出現位置が、用紙の端部位置として検出される。
すなわち、予め設定された検出対象位置に画像が形成されている場合には、図5に示すようなセンサー出力が得られるが、用紙中央から端部に向けて走査したときに最初に現れる変化点は用紙に予め印字されている画像によるものである。したがって、本来の用紙の端部位置よりも中央側が用紙の端部位置として誤検出され、この検出結果に基づいて不適切なレジスト揺動動作が行われてしまう。場合によっては、片寄り量がレジストローラーの揺動可能範囲を超えてしまい、動作異常が生じることもある。
また、検出適合領域R3(図2参照)において用紙の端部位置の検出を複数回実施することで誤検出を防止することも考えられるが、片寄り検出センサーの発光回数が著しく増大し、寿命が短くなるため好ましくない。
用紙に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部の用紙搬送方向上流に配置され、前記画像形成部に搬送される用紙の検出対象位置が通過する際に幅方向中央から端部に向けて走査することにより用紙の幅方向の位置を検出する片寄り検出部と、
前記片寄り検出部の検出結果に基づいて、用紙と画像の位置合わせを行う位置合わせ部と、
予め設定された前記検出対象位置に画像が形成されている用紙が用いられる場合に、前記検出対象位置を含む片寄り補正に関する情報を再設定する制御部と、を備え、
前記位置合わせ部は、前記片寄り検出部の用紙搬送方向上流に配置され、前記画像形成部に用紙を搬送するレジストローラーと、前記レジストローラーを用紙幅方向に直線移動させ、用紙の幅方向の位置を基準位置に戻す片寄り補正部と、を有し、
前記制御部は、少なくとも前記用紙が転写部に到達する前に前記レジストローラーの直線移動動作を完了できる検出適合領域内で前記検出対象位置を再設定することを特徴とする。
図6は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す図である。図7は、実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図6、7に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。画像形成装置1には、CMYKの4色に対応する感光ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向(鉛直方向)に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させる縦型タンデム方式が採用されている。
すなわち、画像形成装置1は、感光ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に二次転写することにより、画像を形成する。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿を搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿の画像(両面を含む)を連続して読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
ユーザーは、操作表示部20を操作して、原稿設定、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定、片面/両面設定、用紙設定、及び揺動量調整などの画像形成に関する設定を行うことができる。また、ユーザーは、操作表示部20を操作して、追い刷りモードの選択、及び検出対象領域の設定を行うことができる。
電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光を受けて一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネート樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
上側定着部60Aがベルト加熱方式である場合(図6参照)は定着ベルトが定着面側部材となり、ローラー加熱方式である場合は定着ローラーが定着面側部材となる。また、下側定着部60Bがローラー加圧方式である場合(図6参照)は加圧ローラーが裏面側支持部材となり、ベルト加圧方式である場合は加圧ベルトが裏面側支持部材となる。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙を狭持して搬送する定着ニップが形成される。
給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット511〜513には、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された紙種ごとに収容される。
ループローラー部532は、一対のループローラーを有し、上流側の中間搬送ローラー部531から受け渡された用紙を搬送して下流側のレジストローラー部533に受け渡すとともに、レジストローラー部533との間のループ形成部に用紙を撓ませる。
レジストローラー部533は、一対のレジストローラー(後述する駆動ローラー81、従動ローラー82)を有し、画像形成部40(二次転写部)の上流側で、ループローラー部532の下流側に配置される。レジストローラー部533は、用紙の傾き及び用紙幅方向(主走査方向)の位置を補正する。
そして、用紙が二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙の一方の面(表面)に一括して二次転写され、定着部60において定着処理が施される。画像が形成された用紙は、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。また、用紙の両面に画像を形成する場合は、表面に画像が形成された用紙は第2の搬送部54に送出され、反転された後に裏面に画像が形成される。
図8、9に示すように、レジストローラー部533は、駆動ローラー81と、駆動ローラー81に対向して配置される従動ローラー82とからなる一対のレジストローラーRを有する。駆動ローラー81は例えばゴムローラーで構成され、従動ローラー82は例えば金属ローラーで構成される。従動ローラー82は、駆動ローラー81に対して常時圧接された状態で保持される。従動ローラー82が駆動ローラー81に圧接されることにより、用紙を狭持して搬送するニップ部(レジストニップ)が形成される。
駆動ローラー81のローラー軸81bと従動ローラー82のローラー軸82bは、連結部材87によって連結される。これにより、用紙の幅方向の位置を補正する際、駆動ローラー81と従動ローラー82は用紙幅方向に一緒に揺動する。
ラック84bは、内面に軸受けを有する円筒状の部材であり、ローラー軸81bに挿通される。ローラー軸81bに固定された2つの座金(例えばEリング)でラック84bの両端を挟み込むことにより、ラック84bは歯車81aの近傍に固定される。つまり、ラック84bは、駆動ローラー81の回転を許容する一方で、軸方向には揺動不能に固定される。
片寄り検出センサー85は、例えば受像素子が横1列(又は複数列)に並設された構成を有し、用紙の幅方向の位置を検出する。片寄り検出センサー85をラインセンサーで構成することにより、用紙の幅方向の端部位置、すなわち片寄り量(基準位置からのずれ)を高精度で検出することができる(例えば数十μm単位)。
なお、片寄り検出センサー85には、受像素子がマトリクス状に配置されたイメージセンサーを適用することもできる。
揺動用モーター83の回転運動がピニオン84a及びラック84bによって直線運動に変換され、駆動ローラー81に伝達される。これにより、駆動ローラー81及び従動ローラー82からなるレジストローラーRが軸方向に所定量(揺動指令値に対応する揺動量)だけ揺動する。
なお、片寄り補正機能が無効になると、画像と用紙の位置合わせが行われないため画像品質は低下するが、用紙の片寄りは数mm程度であるため、高画質が要求されない場合には許容される。
以上のようにして、追い刷りモードにおける片寄り補正に関する設定処理が行われる。
具体的には、制御部100は、検出適合領域R3内で検出対象位置を再設定する。
また、制御部100は、検出対象位置の再設定ができない場合に位置合わせ部(レジストローラー部533)の機能を無効とする。
例えば、実施の形態では、制御部100が、用紙に予め形成されている画像を解析して検出対象位置を再設定する場合について説明したが、ユーザーが操作部22を操作することによって検出対象位置を再設定できるようにしてもよい。例えば、図10Aに示すような画像、すなわち画像読取部10で読み取られた用紙画像及び検出対象位置を示す画像を表示部21に表示させ、ユーザーが操作部22のカーソルキーを操作することに伴い検出対象位置が用紙搬送方向に移動するようなユーザーインターフェースが考えられる。また例えば、ユーザーが、検出対象位置を数値(例えば用紙先端からの距離)で直接入力できるようにしてもよい。
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
53 第1の搬送部
533 レジストローラー部
60 定着部
81 駆動ローラー(レジストローラー)
82 従動ローラー(レジストローラー)
83 揺動用モーター
84 動力伝達部
85 片寄り検出センサー(片寄り検出部)
86 駆動用モーター
87 連結部材
88 フレーム
100 制御部
LUT ルックアップテーブル(揺動制御テーブル)
R レジストローラー
Claims (5)
- 用紙に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部の用紙搬送方向上流に配置され、前記画像形成部に搬送される用紙の検出対象位置が通過する際に幅方向中央から端部に向けて走査することにより用紙の幅方向の位置を検出する片寄り検出部と、
前記片寄り検出部の検出結果に基づいて、用紙と画像の位置合わせを行う位置合わせ部と、
予め設定された前記検出対象位置に画像が形成されている用紙が用いられる場合に、前記検出対象位置を含む片寄り補正に関する情報を再設定する制御部と、を備え、
前記位置合わせ部は、前記片寄り検出部の用紙搬送方向上流に配置され、前記画像形成部に用紙を搬送するレジストローラーと、前記レジストローラーを用紙幅方向に直線移動させ、用紙の幅方向の位置を基準位置に戻す片寄り補正部と、を有し、
前記制御部は、少なくとも前記用紙が転写部に到達する前に前記レジストローラーの直線移動動作を完了できる検出適合領域内で前記検出対象位置を再設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記検出対象位置の再設定ができない場合に前記位置合わせ部の機能を無効とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像形成に用いられる用紙に予め形成された画像を読み取る画像読取部を備え、
前記制御部は、前記画像読取部によって読み取られた画像に基づいて、前記検出対象位置を含む片寄り補正に関する情報を再設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記片寄り検出部が、前記画像読取部として機能することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記検出対象位置をユーザーが設定可能な操作部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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